しんぶん赤旗は27日、ラファの39歳の住民の「殺されたくない。生きたい。今すぐ戦争をやめてほしい」、「イスラエルの地上軍に根絶やしにされるかもしれない」、「生きたい。戦争をやめてくれ」という切実な声や、22歳の住民の「イスラエル軍が来たら逃げる場所などない。私と祖父はテントのなかで死を待っている。すごく苦しい。今すぐ停戦してほしい」との切実な訴えを報じました。電話で取材したものです。
米国務省でアラビア語担当の報道官を務めていたハラ・ラリト氏が25日、イスラエルを一貫して支持するバイデン政権の外交政策に抗議して辞職しました。昨年10月以降、3人目です。同氏は25日、ソーシャルメディアに投稿し「私はガザ地区に対する米国の政策に抗議して18年間携わった仕事を辞めた」ことを明かし、「武器ではなく外交を。(米国は)平和と団結の勢力になれ」と呼び掛けました。
しんぶん赤旗の2つの記事を紹介します。
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迫るラファ侵攻に住民 逃げ場ない 戦争やめて
しんぶん赤旗 2024年4月27日
【カイロ=秋山豊」イスラエルが地上侵攻を準備するパレスチナのガザ地区最南部ラファ。25日に本紙の電話取材に応じた住民は「殺されたくない。生きたい。今すぐ戦争をやめてほしい」と必死の思いを語りました。
本紙取材
ラファにはガザの人口約230万人のうち約150万人が身を寄せていると言われます。イスラエル軍の無差別攻撃で住まいを追れれ、家族を殺された人ぴとなどです。
北部ガザ市からラファに逃れてきたイサム・アルマクウスィさん(39)は、「私たちはイスラエルの地上軍に根絶やしにされるかもしれない」と話し、おぴえているようすです。イサムさんの母親と親せきはイスラエル軍に殺されており、「生きたい。戦争をやめてくれ。私はハマスとは何の関係もないんだ」と訴えました。
イスラエルの戦時内閣は同日、ラファでの対ハマス作戦の進め方について協議しました。
同じくラファに避難しているラハマさん(22)はガザ市の自宅が攻撃を受け、両親ときょうたいたちが殺されました。「イスラエル軍が来たら逃げる場所などない。私と祖父はテントのなかで死を待っている。すごく苦しい。今すぐ停戦してほしい」と話しました。 国際社会はイスラエル軍がラファに侵攻すれば大勢の民間人が虐殺され、人道危機が深刻化すると警告しています。
ロイター通信は医療関係者の報告として、イスラエル軍が同日、ラファを空爆し、ジャーナリストを含む少なくとも6人を殺害したと伝えました。
米国務省職員また辞職 ガザ政策抗議3人目
しんぶん赤旗 2024年4月27日
米国務省の職員が25日、パレスチナのガザ地区を軍事侵攻するイスラエルを一貫して支持するバイデン政権の外交政策に抗議して辞職しました。国務省職員が政権のイスラエル擁護政策に抗議して辞職するのは昨年10月以降、3人目です。
辞職したのは国務省でアラビア語担当の報道官を務めていたハラ・ラリト氏です。ドパイにあるメディア地域事務所の副所長も務めていました。約20年前に政治・人権担当の高官として国務省で働き始め、中東、香港、南アフリカなど世界各地で任務に就きました。
ラリト氏は25日のソーシャルメディアヘの投稿で「私はガザ地区に対する米国の政策に抗議して18年間携わった仕事を辞めた」と明らかにしました。「武器ではなく外交を。(米国は)平和と団結の勢力になれ」と呼び掛けました。
国務省では今年3月と昨年10月にそれぞれ職員がバイデン政権のイスラエル擁護に抗議して辞職しました。昨年11月には、国務省と連携して対外援助を実施する「米国際開発局(USAID)」で1000人超の職員がバイデン政権に対してガザでの即時停戦を呼び掛けるよう求める公開書簡に署名しました。