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2024年5月15日水曜日

現在の戦争を除く全ての戦争に反対だ。公民権は支持するが、決して今ではない

 ケイトリン・ジョンストンが掲題の記事を出しました。見事なタイトルで、文章の全貌を類推させてくれます。
 記事の冒頭で、ハンドルネーム@eyeballslicer氏のツイート「リベラルとは、現在の戦争を除く全ての戦争に反対し、現在行われているものを除く全ての公民権運動支持する人のことだ」を紹介し、それを敷衍したもであることを明らかにしています。
 そして取り敢えずはバイデンを筆頭に民主党議員などの言動を見事に皮肉っています。
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現在の戦争を除く全ての戦争に反対だ。公民権は支持するが、決して今ではない
               マスコミに載らない海外記事 2024年5月14日
   ガザでのバイデンによる大量虐殺が長引けば長引くほど民主党の調子が悪くなるに
  つれ、@eyeballslicerというハンドル名のアカウントが11月に拡散したツイートを
  思い出す。「リベラルとは、現在の戦争を除く全ての戦争に反対し、現在行われてい
  るものを除く全ての公民権運動支持する人のことだ
                  ケイトリン・ジョンストン 2024年5月3日
 ガザでのジェノサイドに抗議する大学生デモへの残忍な弾圧を擁護する発言で、アメリカでは、事態を混乱させたり、誰かを動揺させたりしない限り、礼儀正しい抗議活動は認められるとバイデン大統領は主張した。
 「我が国は人々を黙らせたり反対意見を鎮圧したりする権威主義国家ではない」とバイデンは述べた。「アメリカ国民の声は届いている。実際、平和的抗議行動は、重大な問題にアメリカ人が対処する方法として最良の伝統になっている。」
 「しかし」と大統領は続けた「我が国は無法国家ではない。我々は市民社会で、秩序が優先されなければならない。
 続いて、表現の自由の一形態として「暴力的抗議活動は保護されない」とバイデンは主張し、これら抗議活動で我々が目にした唯一実際の暴力が、頭蓋骨や骨を割るため送り込まれた警察や、キャンパス内のデモ参加者を襲撃した親イスラエル暴漢連中によるものである事実を無視した。その代わり「暴力」の虚偽告発に続けて、器物破壊や、破壊行為、不法侵入、窓ガラス破壊など無生物に対する犯罪をバイデンは列挙した。「キャンパス閉鎖」や「授業や卒業式の強制中止」という犯罪行為も彼は列挙したが、いずれもデモ参加者によるものではなかった。
 「人々を脅したり脅迫したり人々に恐怖を植え付けるのは平和的抗議行動ではない」とバイデンは述べ、ばかげた主張の具体例を一切挙げず「反対意見は決して混乱を招いてはいけない」とし「抗議する権利はあるが混乱を引き起こす権利はない」と補足した。」

 もちろん何の根拠もなく「反ユダヤ主義」についてしばらく大統領はしゃべり続けた
 繰り返すが、この人物は自身の行動に抗議する平和的なデモ参加者に対する権威主義的な警察弾圧を擁護しているのだ。圧制も弾圧も同じアメリカ大統領に承認されているので、アメリカ大統領を批判する人々に対し見られる高圧的な圧制や弾圧を心配する必要はないとアメリカ大統領は言うのだ。

それが皆さんにとっての民主党なのだ。存在するのはそれだけだ。礼儀正しさに包まれた暴力だ。口先だけ公民権支持を装うファシズムだ
 先日、キャンパスでの反ジェノサイド・デモを鎮圧するためコロンビア大学が警察を導入する少し前、「キャンパス内の反ユダヤ活動家」排除を大学理事会に要求する書簡に下院民主党議員21名が署名した
 「大学が断固行動し、テントを解散させて、学生の安全と安心を確保する頃合いだ」とこの議員連中は宣言した。
 この党は、人々が公民権と社会正義への投票を行う主な理由として、常に公民権や社会正義への支持を挙げ、我々全員見習うよう努めるべき英雄として、いつもマーティン・ルーサー・キング・ジュニアやその他の公民権運動指導者を引き合いに出す党なのだ

 今や自国政府の虐殺的で不当な政策に対する批判を封じるため、共和党と同じ横暴な措置を連中は公然と支持しており、批判する人々の言論や集会に対する憲法上の権利を無視している。「反ユダヤ主義」と闘い、平和を維持するためだと彼らは言い、自分を進歩的で合理的なように見せようとしているが、現実の行動は、60年代に反戦デモ参加者や公民権活動家を攻撃した暴君連中と何ら変わらない
 ガザでのバイデンによる大量虐殺が長引けば長引くほど、民主党の調子が悪くなるにつれ、@eyeballslicerというハンドル名のアカウントが11月に拡散したツイートを思い出す。「リベラルというのは、現在の戦争を除く全ての戦争に反対し、現在起きているものを除く全ての公民権運動を支持する人々のことだ
 以来、日に日に、あのツイートは重要性を増している。過去7か月間、欧米リベラリズムに掲げる横断幕を選ぶとしたら、横断幕にはこれらの言葉を入れる必要があるだろう。これは非常に長い間、主流リベラル派に当てはまったが、ガザに対して我々が見てきた反応を、素晴らしい完璧さで要約している。
 我々のディストピア的現状を当然のものとする責任負う言論歪曲専門家連中が、どのように時間を心理的武器として利用しているか気づいたことがおありだろうか? それは何とも驚くべきことだ。連中は革命的変化に対する全ての支持を過去か未来に追いやり、現状を維持しなければならないと主張する
 一度この戦術に気づくと、それは至る所で目につく。ベトナムやイラクや人種差別など過去の犯罪には連中は拳を振り上げず、女性参政権や黒人公民権などの社会正義を求める過去の闘いを称賛する際、より多くの民主党員を大統領に選出すれば、望んでいる劇的な革命的変化は、将来全て手に入れられると主張する。
 様々な方法で、何度となく、次のようなメッセージを人々は吹き込まれる。革命や変革は素晴らしいが、それは今のことではない。過去の革命的感情は我々全員が祝うべき素晴らしいことを成し遂げたし、将来いつの日か革命的変化を我々は再び経験するだろうが、今我々は現状を支持し続け、静観し、我々を支配する権力者を困らせないよう懸命に努力する必要がある

 この悪意ある操作には、時間と現在の瞬間に関し、ほぼ仏陀のような理解が必要で、実際それに気がつくと、ある種の感銘を受ける。存在するのは、今ここだけで、我々の記憶と想像の中以外に、過去と未来は存在しないことに、人々を操る連中は、ある時点で気づいたのだ。だから、革命を与えるのが過去か未来である限り、人々が望む全ての革命を与えることができる。」
 キリスト教の台頭とともに、こうした操作の初期的原型が見られたが、そこでは、支配者が享受している物質的な安楽は忘れ、その代わり、死んで天国に行くことが、どれほど素晴らしいかに集中するよう人々は奨励された。人々のあらゆる希望は想像上の目に見えない将来の報酬に託され、一方で、貧困や従順さや服従の美化や、何よりも、決して裕福な人々全員に対して立ち上がって、あなたから連中が盗んだものを取り戻してはいけないと言われたのだ。

 このように操られるのを我々が許し続ける限り、世界が切実に必要としている変化を見ることは決してあるまい。変化は起きる必要があり、変化は今しか起き得ない。革命が起こり得るのは今だけだ。時間の経過の中に革命を葬り去るのをやめて、実際に革命をもたらして頂きたい
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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2024/05/03/opposing-every-war-but-the-current-one-supporting-civil-rights-but-never-right-now/