しんぶん赤旗が掲題の記事を載せました。
高市首相は異例の通常国会冒頭の解散・総選挙をする言い訳に、「国論を二分する政策」を目指すに当たり「高市が首相で良いのかを問いたい」という理解不能の発言をしたものの、肝心の「政策」については何も説明しませんでした。それでは「白紙委任状」を求めるもので、到底あり得ない選挙の在り方でした。
その一方で選挙期間の終盤では、南鳥島方面の水面下6千mの海底の泥が採取できたことで「レアアース問題が直ぐにでも解決」するかのように述べたり(実際はサンプルした泥中のメタルの分析だけでも2年掛かる)、「食糧自給率を100%にする」と訴えるなど(100%にするのは絶対に不可能。現在は30%台。精々10数%アップが限度)、勇ましくは聞こえるものの(それだけが取り柄?の)ことごとく「非常識」の度が過ぎていて首相が口にすべきものではありませんでした。
そもそも高市氏が繰り返し強調する「責任ある積極財政」の内容が皆目不明であるだけでなく、高市氏がその種の発言をするたびに市場が「円安に振れる」というのが実情です。
それが大々的に国債を発行して、その金で大企業向けに「大判振る舞いの投資」を行うということであれば(失敗が確定済みの)「アベノミクスの2番煎じ」であり、経済学者は勿論経済通の人たちの中でそれを評価している人はいません。
加えて救いがないことは高市氏が何よりも軍事の拡充を最優先していることで、軍事費に11兆円/年は愚か直ぐにも20兆円/年にし、さらにトランプが望む年額30兆円超にアップさせることを全く厭いません。そうした天文学的額の国費を投入する口実として無理やり仕立てたのが「中国脅威論」ですが、いまや高市氏の頭の中では「自分の希望なのか」「現実なのか」の区別がつかない状態になっているのではないでしょうか。そうでなければこの「異常さ」は理解できません。
その結果 日本がどうなるかは火を見るよりも明らかで、民生は極度に圧迫され、国民は貧困を極めいずれは満足な食事も取れなくなります。それこそは「戦前」の再来であって 最終的には国債が紙切れになって国家が破綻し、国民は塗炭の苦しみを味わうことになります。
今度の選挙で高市自民党を支持した人たちには 本当にその覚悟があるのでしょうか。
「戦争への道」ではなく、なぜ憲法9条が求めている「平和外交に徹することで近隣諸国との友好を深め、国家予算は軍事費にではなく民生の安定に使われる」道を望まなかったのでしょうか。本当に理解しがたいことです。
併せて同紙の記事「保険外し拡大の危険 OTC類似薬以外も」を紹介します。
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「国論二分する政策」 高市首相 語らず逃げた 「白紙委任」は得ていない
しんぶん赤旗 2026年2月11日
高市早苗首相は総選挙を受けた9日の記者会見で、「国論を二分する政策」を巡り、「国民のみなさまからの信任をいただいた」と述べました。さらに「憲法改正に向けた挑戦も進める」と、9条を念頭に改憲にまで言及。しかし、高市首相は選挙戦で、「国論を二分する政策」についてまともに語らず、各党との政策論戦からも逃げ続けました。肝心の内容を明らかにしないまま、選挙に勝ったことをもって「白紙委任状」を得たかのように振る舞うことは許されません。
会見では「国論を二分する政策」を巡り、記者から「選挙戦では具体的に語られる機会が少なかった」「具体的にどのような政策なのか」との質問が出ました。高市首相は「街頭演説で、ほとんどの時間を割いて訴えてきたつもりだ」などと居直りました。
首相が会見で「国論を二分する政策」としてあげたのは(1)「責任ある積極財政」(2)安全保障政策の抜本的強化(3)インテリジェンス(情報活動)機能の強化―です。
しかし、「責任ある積極財政」については、総花的な話に終始し、具体的な内容も、財源も何一つ示していません。安全保障分野でも、武器輸出の全面解禁や軍事費増額の財源、「非核三原則」の見直しといった重大問題について説明を避け続けました。インテリジェンス強化も重大課題ですが、予算審議を後回しにしてまで国民に是非を問うテーマだったのか、納得いく説明はありません。
一方、首相は選挙期間中、唯一予定されていたNHK「日曜討論」を欠席しました。会見では、手の症状の悪化に伴う治療を理由にあげ、「逃げる理由は何もない。チャンスと捉え、しっかり準備し、洋服も決めていた」などと発言しました。しかし、欠席後、午後の遊説は予定通りこなし、討論の再設定には応じていません。「逃げた」と批判されても仕方のない対応です。
戦後最短の期間で解散・総選挙を強行し、都合の悪い争点は隠したまま、選挙に勝てば自分の思いのままに政治を進める―。数の力を頼みにした強権的な政治が進められれば、社会の分断を招くだけです。今回の自民党の「圧勝」も、十分な説明と論戦を欠いたままつくられた、虚構の多数だと言わざるを得ません。
消費税減税 国民会議に丸投げ
総選挙では、ほとんどの党が消費税減税を公約。自民党も2年限定の食料品の消費税ゼロを公約しました。消費税減税を望む国民の声は明らかです。
ところが、高市首相は9日の会見で「国民会議でスケジュールや財源など課題の検討を進めていく」というだけ。「野党の協力が得られれば、夏前には国民会議で中間とりまとめを行いたい」と述べたものの、財源を含む細かい制度設計は、すべて、超党派で構成される国民会議に丸投げしているのが実態です。
高市首相は、選挙前は消費税減税を「私自身の悲願」とし、「財源が確保できるか、スケジュール感の最速はどうなのか、自分のなかでシミュレーションしている」とまで述べていました。しかし、総選挙後の記者会見では、積極的に消費税減税を進める意志は見られません。野党にも責任を押しつけることで、消費税減税を実現できなかった時の言い訳づくりにしようとしています。
さらに、高市首相は9日の会見で「高市政権で進める政策転換の本丸は『責任ある積極財政』だ」と強調。「行き過ぎた緊縮志向、未来への投資不足から完全に脱却しなければならない」「国が一歩前に出て大胆に国内投資を推進していく」と訴えました。
「責任ある積極財政」自体、その具体性を欠いており、唯一明確なのは投資の推進です。高市首相のいう「積極財政」で潤うのは、投資支援を受ける大企業となるのは目に見えています。
しかも、財源も明確ではなく、国債依存で国の財政を借金づけにする可能性があります。その結果、株価は上昇しても、国民は円安・物価高のツケ払いばかりを押し付けられる危険があります。
安保政策 数の力で憲法改悪
高市首相は9日の会見で、インテリジェンス(情報活動)機能の強化といった安全保障政策の転換について、「国民のみなさまから何としてもやり抜いていけと、力強い形で背中を押していただいた」と主張しました。「国家情報局」設置のための法案を18日召集予定の特別国会に提出する意向を表明。「無人機の大量運用を含む新しい戦い方」や「長期戦への備え」を急ぎ、安保3文書を前倒しで改定するとして、大軍拡を進める姿勢を改めて打ち出しました。
しかし、選挙期間中、高市首相がこうした政策について国民に説明を尽くしたとは言えず、選挙で多数を得たことをもって「何としてもやり抜けと力強く背中を押された」と言うのは、あまりに強引な曲解です。
最大の問題は、選挙が終わったとたん、「憲法改正に向けた挑戦も進めていく」として、改憲の是非を問う国民投票まで踏み込む発言を9日の会見でしたことです。「これまでの論点整理や議論の蓄積を踏まえ、各会派の協力を得て改正案を発議する」とし、「少しでも早く憲法改正の賛否を問う国民投票が行われるよう環境をつくっていく」と述べました。
高市首相が選挙中改憲を訴えたのは選挙終盤になってからで、2日に新潟県で「実力組織として位置づけるため憲法改正をやらせてください」とした屋内での演説の1回きりでした。
高市首相のこの発言を受け、国民の間に不安が広がり、SNSで「#ママ戦争止めてくるわ」との投稿がトレンド入りしました。
自民党は単独で、改憲発議が可能となる3分の2の議席を衆院では得ました。しかし、改憲が国民の信任を得たとはとても言えません。
保険外し拡大の危険 OTC類似薬以外も
しんぶん赤旗 2026年2月11日
衆院選後の国会で医療費の患者負担増を巡る議論が本格化します。高市早苗政権が狙う、市販薬と同等の効能があるとされる処方薬(OTC類似薬)の大幅患者負担増は、医療全般の保険外しに道を開きかねない問題をはらんでいます。
国民皆保険の日本では、必要な医療は保険診療でまかなうのが大原則で、保険がきかない医療と保険がきく医療を併用する「混合診療」は禁止されています。自民党政権は1984年、医療費の抑制を口実に「保険外併用療養」を強行してしまいました。
保険外併用療養は ①先進医療など、将来の保険適用を前提としたもの ②差額ベッドなど、患者の選択で保険外と併用するもの-に例外的に認められています。
ところが、高市政権のOTC類似薬の見直しは、医師が必要だと判断した薬であっても強引に保険対象から外す、OTC類似薬以外もこれまでとは特異なものです。日本維新の会が主張していたOTC類似薬の保険外しは断念に追い込まれましたが、保険対象は価格の75%分に限られ、その1~3割の自己負担を課し、残りの25%は保険がきかない「特別の料金」として丸々患者の負担となります。いったんこの仕組みを導入すれば、数字を操作することで、たやすく患者負担増大が可能になります。
片山さつき財務相と上野賢一郎厚生労働相の合意文書(昨年12月24日)は、OTC類似薬以外の薬剤にも「対象範囲を拡大」することや、特別料金の「割合の引き上げ」も明記しています。
1月25日号の愛知保険医新聞は、保険外しの仕組みが医薬品にとどまらず「検査などその他の診療行為に導入されることも懸念される」と指摘。同日号の京都保険医新聞も「『療養の給付の”空洞化”を志向する過去最悪の制度改定となるのは必至」と警鐘を鳴らしています。
高市氏は、保険診療範囲を変更する新たな法改定案の提出を狙っています。皆保険制度を揺るがしかねない国民負担増をくい止める論戦が求められます。
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。
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