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2026年8月3日月曜日

問われる「0~3時間睡眠」首相の危機対応能力(日刊ゲンダイ)

 日刊ゲンダイの掲題の記事を紹介します。
 熊本県で28日に発生した最大震度7の地震による被害が拡大の一途をたどっています。
 現在400カ所超に避難所が開設されており、1万人以上が避難し、駐車場などで車中泊をしている人も多数います県内で2万戸近くが停電し、約7万5000戸が断水していて、断水は医療機関や高齢者施設、児童福祉施設に及んでいます。
 別掲の記事で指摘されているように日本は災害大国であるにもかかわらず、避難所の環境が極めて劣悪なことで知られています。国は一刻も早く改善を図るべきです。
 注目されるのは高市首相の危機管理能力ですが、そもそも高市首相には防災政策に関する知識もなければ、災害大国にはどういう体制が必要なのかの問題意識もありません。
 それなのに高市氏は発災1週間後を目処に現地視察に行く意向のようです。
 それはお得意のパフォーマンスにはなるものの、現地に行けば知事以下の職員や警察にそれなりの対応が要求されるので、多大な負担を強いることになります。
 10年前の熊本地震では各府省の幹部職員9人を現地入りさせる『K9体制』で災害対応に臨んだという『成功体験』があるので、高市氏は先ずはそれに学ぶ必要があります。
 その点で石破前首相は防災に精通し 独自の構想を持っていたので、高市氏は帰京したらまずは石破氏に話を聞くべきでしょう。仮に睡眠時間を削って独学して見たところでとても間拍子に合いません。
 今回の地震では70m高の煙突が折れたり、橋梁の半幅が川に脱落するなどの被害が確認されています。これは国の建築基準法や橋梁設置基準における耐震設計基準(基準地震動)が震度7に対応していなかったためなので、今後も大地震時には繰り返される恐れがあります。
 高市氏は何よりも軍事費の増額が必要と考えているようですが、真の「国土強靭化」はそんなことではなく、公共施設や大型の工場設備の耐震補強の筈です。
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平時でも手いっぱいだとすると…問われる「0~3時間睡眠」首相の危機対応能力
                         日刊ゲンダイ 2026/07/31
                      (記事集約サイト「阿修羅」より転載)
 熊本地震の被害は拡大の一途。半導体企業へのダメージも想像以上だ。余震も続き、1万人もの避難者の健康が心配になるが、もうひとつ、気になるのが平時の国会対応すら手いっぱいの高市首相だ。「強いニッポン」を連呼するが、問われる危機管理能力とその限界
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 熊本県で28日に発生した最大震度7の地震による被害が拡大の一途をたどっている。県によると、30日午後3時時点で県内の人的被害は120人。死者は34人、うち25人については、市町村が災害が原因によるものだと確認している。
 煙突の崩落といった被害が出ている八代市の日本製紙八代工場では、11人が閉じ込められ10人が救助されたが、8人が死亡。爆発事故が起きた嘉島町のイオンモール熊本では、救助された12人のうち7人の死亡が確認され、5人が軽症だった。
 警察、消防、自衛隊による懸命な救出活動が続いているが、被災者の生存率が急激に下がるとされる発災から72時間を31日の夕方に迎える。安否が不明な人たちの一刻も早い救助が肝要である。
 安否不明者のみならず、避難者の健康も心配だ。県のまとめによれば、30日午前時点で400カ所超に避難所が開設されており、1万人以上が避難。駐車場などで車中泊をしている人も多数いる。
 ライフラインへの影響も深刻で、県内で2万戸近くが停電。約7万5000戸が断水している。断水の影響は医療機関や高齢者施設、児童福祉施設に及んでいる。
 29日夜には、天草・芦北地方を震源とする最大震度5弱を観測する強い地震が発生するなど、余震も頻発。今後も大きな揺れへの警戒が必要だが、同時に留意しなければならないのが酷暑だ。30日は熊本市と八代市で35度を超える猛暑日になったほか、宇城市で34度超となり、各地で厳しい暑さになった。31日は県内でさらなる気温の上昇が予想されており、熱中症対策は必須。2次被害を食い止めるためにも、水や食料のみならず、クーラーや電源車など、救援物資の供給が急務だ。
 半導体企業へのダメージも想像以上だ。ソニーグループなどが半導体生産を停止。トヨタ自動車とホンダも月内の生産を止める

手元のペーパーを読み上げ
 気になるのは、この非常事態に政府トップの高市首相が対応できるのか、という点だ。高市は30日、官邸で開かれた非常災害対策本部会議の冒頭で「お亡くなりになられた方々に哀悼の誠を捧げますと共に、謹んでご遺族の皆さんにお悔やみを申し上げます。そして被災された全ての方々に心からお見舞いを申し上げます」と話し、被害状況を報告。
 各大臣に災害対応するよう指示を出し「できることは全てやる」と話したが、声はどこか弱々しく、手元のペーパーに目を落としていた。冷静な対応を心がけていたのかもしれないが、どうも“1人でも多くの被災者を救う”という気迫は見えてこなかった。
 こうした「有事」にこそ、政権の真価が問われるものだが、やはり高市への不安は拭いきれない。閉幕した特別国会の最終盤で、高市は自らのX(旧ツイッター)に、〈総理就任以来、0時間~3時間睡眠が常態化〉と投稿し、7月以降の土日は公邸で〈分厚い資料を早朝から深夜まで読み続け〉〈書類の山と格闘して過ごしていました〉と打ち明けていた。さらに、平日は家事に追われるため〈プライベートな時間は精一杯〉と、“忙しさアピール”を展開。
 まあ、国会審議にロクに出てこず「土日は公邸に引きこもっている」と揶揄されたから、あえてこんな投稿をしたのだろうが、「平時」の国会対応すら手いっぱいの高市だ。果たして、これだけの有事に対応できるのか。短時間睡眠による体力面のみならず、公邸にこもって会合を持つ機会も少ないため人的パイプも細い。特別国会では「審議に出たくない」とブチまけ、“身内”の自民党国対を疲弊させていた。人の使い方や判断力、組織の動かし方まで含め、高市の政権運営は不安だらけだ。

発災1週間足らずで早速「現地入り」の狙い
 そもそも、高市自身、防災政策に精通しているとは思えない。既に「全消し」した高市のブログを見ると、「防災」に関する記述はいくつかあるが、専門的な内容は見られない。
 先の特別国会では、政府全体の防災・災害対応の司令塔となる「防災庁」の設置法が成立したが、これは石破前首相の肝いり政策だ。高市と違って、石破は防災政策に並々ならぬこだわりを持っていた。例えば、石破が勝利した2024年秋の総裁選直前にアップした、石破の公式「note」にはこう書いてある。
〈東日本大震災発災後の4月、野党自民党の政務調査会長であった私は無理をお願いして宮城県女川町で避難所にあてられた体育館に泊めて頂いたのですが、その時に被災者の方々が「なぜ各省庁をたらい回しにされなければならないのか。一つの役所ですべてが片付く体制がなぜできないのか。陳情するのが我々の仕事ではない」と口々に言っておられたことが忘れられません〉
 さらに、当時の内閣府防災担当の人員が100人程度で、予算が74億円と、あまりにも手薄な実態を指摘。〈職員がどんなに懸命に働いても、災害発生後の事態対処はパンク寸前で、事前防災の取り組みも度重なる災害発生で中断してしまうのが現状〉と問題視していた。この発想が「防災庁」設置法につながったわけだ。
 こうした防災政策に関する知識のカケラも見えない高市だが、8月3日にも被災状況把握のため熊本県入りする調整に入った。自治体関係者らと意見交換し、今後の対策に生かしたいそうだが、現場からしたら「余計なお世話」だろう。首相が来るとなれば、現場はセキュリティー体制の構築に人員を割かざるを得ない。下手をすれば、現地で陣頭指揮をとる知事の他、県職員らは高市の“お出迎え”をさせられかねない。どう見ても、迷惑なだけだろう。
現地入りすれば各メディアが大きく報じますから、総理としては“やってる感”の演出になるでしょう。下がり始めた支持率回復に利用したい思惑もあるのではないか」(官邸事情通)

初動対応に早速疑問
「シン・防災論」の著者で、ジャーナリストの鈴木哲夫氏はこう言う。
「今回の政府の対応には違和感を覚えます。発災当日に内閣府の調査チームを、翌29日には防災担当の津島内閣府副大臣をそれぞれ現地に派遣しています。しかし、10年前の熊本地震での『成功体験』を生かしている様子が見えない。当時は、各府省の幹部職員9人を現地入りさせる『K9(ケー・ナイン)』体制で災害対応に臨んでいた。これは、知事をトップとした小さな政府を被災地に設置するようなイメージ。被災地のニーズの素早い把握や迅速な意思決定を実現することができた。初期対応の円滑化に成功したモデルケースとなり、24年元日に発生した能登半島地震の復興でも生かされました。ところが、今回、高市政権はK9には触れていない。忘れてしまったのか、あえて目を向けていないのか不明ですが、初期対応には不安を感じます
 政治評論家の本澤二郎氏はこう言う。
「災害対策本部で資料に目を落としながら話した高市首相の様子を見ていて、彼女は本気で被災地に寄り添う気があるのかと疑問に思いました。先の特別国会では多くの国民が求める物価高対策よりも、国旗損壊罪の創設や皇室典範改正、副首都創設法など、自らの政治的野心をかなえることに腐心していた。つまり、国民の思いは二の次ということ。まさか、被災地に対しても同じような態度を取るのではないか。杞憂に終わればいいのですが、彼女のことですから分かりません」

 高市は常々、「強いニッポン」なんて言っているが大丈夫なのか。0~3時間睡眠の“寝不足首相”の危機対応能力には、不安しかない。