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2019年10月2日水曜日

共産党が 消費税5%への減税を野党に呼び掛け

 日銀が1日発表した9月の企業短観は、業況判断指数(DI)が、大企業製造業で6月の前回調査から2ポイント下落してプラス5となり、・四半期連続で悪化しました。
 3カ月後の景気「先行き」では3ポイントの悪化(プラス2は第2次安倍内閣発足後最低)が予測され、消費増税による景気悪化は決定的です。
 
 共産党の志位和夫委員長は30日の記者会見で、立憲民主党など主要野党に対し、消費税5%への減税に向けた協議を呼びかけることを明らかにしました。れいわ新選組の山本太郎代表が「5%への減税」を次期衆院選での野党共闘の条件に掲げる方針を示しているのを受け、9月12日に山本氏との会談で将来的な消費税廃止を目指すことで合意した際に、検討する考えを示していたものです。
 
 消費税が5%になれば貧困層にとっては大きな救いになりますが、それだけではなく、「消費税率を10%から5%にしたら空前の消費ブームまきこり経済が回復に向かうと藤井聡・京大大学院教授は強調しています。
 
 もともと消費税の廃止は共産党の方針であったのですが、先の参院選では野党共闘の統一政策:「消費税10%アップを阻止する」のレベルにとどめていました。
 それに対して「れいわ」は堂々と消費税廃止を訴えてブームを巻き起こしたのでした。
 
 しんぶん赤旗と毎日新聞の記事を紹介します。
 紙面の関係で共産党の「よびかけ」の全文は割愛します。原文にアクセスしてご覧になってください。
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消費税廃止をめざし緊急に5%に減税を 日本共産党、「よびかけ」発表
志位委員長が会見
 しんぶん赤旗 2019年10月1日
 日本共産党の志位和夫委員長は30日、党本部で記者会見し、安倍政権が国民の強い反対と危惧の声を無視して消費税率を10%に引き上げる大増税を強行しようとしていることに満身の怒りを込めて抗議するとともに、消費税の減税・廃止を求める新たなたたかいを訴える党の「よびかけ」を発表しました。
 
 志位氏は、消費税導入強行から31年目になり、その害悪が天下に明らかになったと指摘。消費税が「社会保障のため」でも「財政危機打開のため」でもなく、大企業と富裕層の減税の「穴埋め」に使われ、貧困と格差の拡大に追い打ちをかけ、消費税の度重なる増税が国民の暮らしと景気、中小企業の営業を壊し、日本を“経済成長ができない国”にしてしまった大きな要因の一つとなったとして、「このような悪税を続けていいのかがいま問われています」と述べました。
 そのうえで、志位氏は、「消費税廃止の旗をいっそう高く掲げ、実現をめざす」決意を表明するとともに、次の緊急の要求を掲げて国民の共同のたたかいを発展させることを呼びかけました。
 
 第一は、消費税を5%に緊急に減税し、長期にわたる経済低迷を打開することです。志位氏は、そもそも8%への大増税が重大な経済失政であったこと、10%への大増税は失政に失政を重ねる言語道断の暴挙だと批判。「こうした経過に照らしても、消費税を5%に減税することは、経済・景気・暮らしを回復するうえで当然の緊急要求です」「長期にわたる日本経済の低迷を本気で打開しようと考えたら、政治が『5%への減税』という思い切った家計応援の希望あるメッセージを発信し、実行することが不可欠です」と力説し、「力をあわせて、『安倍大増税』を元に戻そう」と訴えました。
 第二に、志位氏は、消費税減税に向けた野党の協議と共闘を呼びかけました。野党が共通政策で「10%への消費税引き上げ中止」を公約に掲げて参院選をたたかったことをあげ、「共通政策を土台に、消費税減税に向けた野党の協議を開始し、共闘をさらに発展させることを心から呼びかけます」と語りました。
 第三に、志位氏は「消費税減税と一体に、賃上げと暮らし応援への政治の転換が必要です」として、党が参院選で公約に掲げた「暮らしに希望を―三つのプラン」の実行の必要性を訴え。「消費税の減税と一体に『三つのプラン』を実現し、賃上げ、社会保障の充実、教育の負担軽減など、暮らし応援の政治への転換を進めるために、力をつくします」と述べました。
 第四に、志位氏は、消費税減税と暮らし応援の政策を実行するための財源も提案。「大企業と富裕層に応分の負担を求めることを中心にすえた税財政改革」を行うこと、「家計応援の政策を実行することで経済が健全な成長の軌道にのれば税収増が実現」すること、「こうした税財政改革と経済の好循環をつくりだすことで財源をつくる」という道筋を明らかにしました。
 最後に志位氏は、税制に対する考え方の違いはあっても、消費税減税を求める政党・団体・個人が一致点で力をあわせることを訴え、「消費税の重い負担を軽減し、暮らしと景気を立て直すために、ともに力をあわせましょう」と呼びかけました。
 記者会見では、消費税5%減税を野党共闘の条件とするのか問われ、志位氏は「私たちは、消費税5%減税を共闘の条件とはしませんが、5%減税を、野党が共通して求める『共通政策』にぜひともしていきたい。これが私たちの立場です」と強調しました。
 党の「よびかけ」は、30日、立憲民主党、国民民主党、社会保障を立て直す国民会議、社民党、れいわ新選組の5野党・会派に伝えられました。
 
 
共産党 消費税5%への減税呼び掛け れいわに同調 
毎日新聞 2019年9月30日
 共産党の志位和夫委員長は30日の記者会見で、立憲民主党など主要野党に対し、消費税5%への減税に向けた協議を呼びかけたことを明らかにした。れいわ新選組の山本太郎代表が「5%への減税」を次期衆院選での野党共闘の条件に掲げる方針を示しているのを受け、野党の共通政策として掲げることを目指す。 
 
 共産党の穀田恵二国対委員長が同日、立憲、国民民主党、社民党、れいわ、衆院会派「社会保障を立て直す国民会議」の5党派に呼びかけた。 
 志位氏は5%を目指す理由について「5%から8%に上げたこと自体が経済失政であることが明瞭だ。5%に減税するのは当然の要求だ」と説明。減税については他の野党に慎重な意見があるが、「よく話し合っていけば、前向きな一致点が得られるのではないか」と期待感を示した。 
 5%への減税案は、志位氏が9月12日に山本氏との会談で将来的な消費税廃止を目指すことで合意した際、検討する考えを示していた。【浜中慎哉】