植草一秀氏が「合言葉は『ナチスの手口に学ぶ』とする記事を載せました。
記事は「敗戦から80年が経過して日本は重大な岐路に立っている」と書き起こされ、中国の台頭が著しく、購買力平価ベースで中国は世界第一位の経済大国になり、64の世界最先端技術分野の57分野で中国がトップに立っているとして、これまで世界No1の地位にあった米国の焦燥感は強い(トゥキュディデスの罠)ものの、戦争しても勝てないので「中国を疲弊させる工作が検討されている」と簡単に触れています。
その米国の戦争創作の流れに完全に乗っているのが高市首相であり、それこそは米国への「売国行為」であり「日本を破滅させる行為」に他なりません。
注 「トゥキュディデスの罠」:新興国が既存の大国の覇権の地位を脅かそうとする際に必
然的に戦争に陥る傾向があるとするグレアム・アリソン(米)の用語(Wikipedia)
記事は「高市自民が圧勝」した総選挙の結果について、
第一の特徴は、25年参院選での最大特徴だった「ゆ党への投票拡大」が「自民への回帰」に転じたこと。
第二の特徴は、対米自立・共生の経済政策・平和主義。原発廃止を訴える革新勢力である共産・れいわ・社民が衰退したこと。
の二つを挙げ、革新勢力衰退の最大の理由は「革新三勢力がバラバラであることで、連帯しない限り絶滅を免れない」と述べ、同時に「革新勢力が若年層の支持を取り付けることが重要であり、若者の支持を得る変革を革新勢力が演じられなければ、日本から革新勢力は消滅する」と述べます。
改憲については、幸いにして現状は参院では改憲勢力が改憲の発議をする2/3には達していませんが、今後「維新に加えて、国民、参政、保守、みらいを3分の2勢力に組み込むことに総力が注がれる」と懸念しています。
そして結びでは
「憲法改定は9条と緊急事態条項がカギだ。緊急事態条項は『全権委任』の性質を帯びる。
ナチス党が全権委任法を制定してドイツが暴走した。『ナチスの手口に学ぶ』が高市自民の合言葉。日本が地獄絵図に突き進むのかどうか。日本は重大な岐路に立っている」と述べます。
併せて同氏の記事「いま、この言葉『ピンチはチャンス』」を紹介します。
追記 平和的なワイマール憲法の下で、ナチス党が全権委任法を制定して独裁政治を打ち立
てた経緯については下記に記述されています。
(13.8.3)ワイマール憲法下でなぜナチス独裁が実現したのか
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合言葉は「ナチスの手口に学ぶ」
植草一秀の「知られざる真実」 2026年2月11日
敗戦から80年が経過して日本は重大な岐路に立っている。
再び戦争に突き進むのか。平和主義を堅持して近隣友好関係を構築するのか。
中国の台頭は著しい。
すでに購買力平価ベースで中国は世界第一位の経済大国に転じている。豪州の戦略政策研究所の報告によれば64の世界最先端技術分野の57分野で中国がトップに立っている。
これまで世界ナンバー1の地位に立ってきた米国の焦燥感は強い。台頭する国家がナンバー1国家を凌駕しようとするとき緊張が走る。「トゥキュディデスの罠」と呼ばれる。
中国の台頭を抑止するために中国を疲弊させる工作が検討される。
ウクライナでの戦争はロシアを弱体化させるための策略だった。米国が主導して工作した。
戦争の創作はロシアを疲弊させるとともに米国の軍事産業に巨大利益をもたらす。
同じ文脈で東アジアでの戦争創作が検討されている。
岸田・高市は米国が主導する戦争創作の流れに完全に乗っている。岸田内閣が3年も持続した最大の背景は日本の軍事費を倍増させることを主導したことにある。
この点で石破茂首相は歓迎されざる首相だった。石破を退けて高市新体制を構築することに最大の貢献をしたのが日本のメディア。
「政治とカネ」問題を放り出した高市新体制はメディア総攻撃の対象であるべきだったがメディアは一切の攻撃を排除した。宗主国米国の指令に従い、高市絶賛世論の創出に総力を挙げた。
そして、高市自己都合解散による総選挙で高市自民が圧勝。
選挙結果の特徴は二つ。
第一は25年参院選での最大特徴だった「ゆ党への投票拡大」が「自民への回帰」に転じたこと。
よ党とゆ党の得票率合計は25年参院選と26年衆院選で大差がない。内訳が激変した。
ゆ党への投票の多くが自民に転じた。小選挙区制の特性もあり、小選挙区で自民が圧勝した。
第二は対米自立・共生の経済政策・平和主義。原発廃止を訴える革新勢力である共産・れいわ・社民が衰退したこと。
この傾向は24年衆院選から続くものだが、今回衆院選で一段と顕著になった。「革新勢力」はいまや絶滅危惧種になりつつある。
その最大の理由は革新三勢力がバラバラであること。弱小革新勢力が「おれがおれが」で進めば一段とジリ貧になる。連帯しない限り絶滅を免れない。
同時に重要なことは革新勢力が若年層の支持を取り付けること。
若年層の支持を取り付けることが近年政治勢力の伸長を決定付けている。高齢世代にのみ依拠する支持構造は絶滅を早めるだけだ。
「団塊の世代」はすでに最多人口年齢層でなくなっている。
若者の支持を得る変革を革新勢力が演じられなければ、日本から革新勢力は消滅する。
高市首相が最重要視することになるのが参院での3分の2勢力確保。
憲法改正発議には衆参両院での3分の2以上の賛成が必要。
衆院で改憲勢力は3分の2を確保したが、参院ではまだ確保していない。
維新に加えて、国民、参政、保守、みらいを3分の2勢力に組み込むことに総力が注がれる。
憲法改定は9条と緊急事態条項がカギだ。緊急事態条項は「全権委任」の性質を帯びる。
ナチス党が全権委任法を制定してドイツが暴走した。「ナチスの手口に学ぶ」が高市自民の合言葉。日本が地獄絵図に突き進むのかどうか。日本は重大な岐路に立っている。
続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第4335号
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(後 略)
いま、この言葉「ピンチはチャンス」
植草一秀の「知られざる真実」 2026年2月10日
2月8日総選挙は高市自民の圧勝に終わった。勝因は高市内閣高支持率。
しかし、この高支持率には「創られた側面」がある。
高市新体制発足に際して最重要責務は「政治とカネ」への対応だった。
ところが、高市首相は抜本対応を拒絶。これが公明の連立離脱原因になった。
ここで高市新体制は集中砲火を浴びせられるところ。
集中砲火を浴びせられていれば高市内閣は超低空での発足になったはず。
しかし、メディアは「政治とカネ」問題を放り出した高市新体制を一切批判しなかった。
逆に高市新体制を持ち上げる報道に徹した。
比較実験ができないから証明は困難だが、この事実が存在する点を見落とせない。
もう一つのメディア誘導がある。
立民と公明による新党創設について、創設の瞬間からメディアによる総攻撃が始動した。
この総攻撃に付和雷同する情報が流布されて新党の悪イメージが刷り込まれた。
メディアが真逆の対応を示していれば異なるイメージが生み出されたと考えられる。
もっとも、新党に刷新感がまったくなかったことは事実。センスのなさが墓穴を掘る理由になったことはたしかだ。だが、この点を差し引いてもメディアによる悪い方向での徹底的な印象操作が新党に対するイメージ形成に巨大な影響を与えたことは否めない。
選挙の結果は自民圧勝と立民崩壊。中道が崩壊したのではなく立民が崩壊した。
中道の49議席は公明が28で旧立民が21。
自民が獲得した比例議席に候補者が足りず、自民の14議席が他党に流れた。
中道の長妻昭氏、落合貴之氏、西村智奈美氏、菊田真紀子氏の4名はおこぼれで議席を獲得。
このおこぼれがなければ旧立民議席は17。
公明は党勢を拡大し、立民はほぼ完全に崩壊した。公明が自民と連携して立民潰しに動いたとの仮説も検証なしに棄却はできない。
高市自民に対峙する人々にとって悪夢の選挙結果になった。
日本国民はメディアの扇動に乗りやすい特性を有している。この点を踏まえればメディアを支配する意味は限りなく大きい。今後もメディアコントロールが最重要の選挙戦術であり続ける。
状況は小泉純一郎内閣、第2次以降の安倍晋三内閣の局面と類似する。
メディア情報統制による一強体制の確立。共通点は「米国傀儡(かいらい)」である。
今後、いかなる政策運営が実行されるのか。具体的に問題点を洗い出す必要がある。
高市対峙勢力にとっては「絶望」に近いが「ピンチはチャンス」と捉えることが必要だ。
「何がチャンスだ」との反論が聞こえてきそうだが、「ゆ党化」した立民が消滅の危機に直面する意味は大きい。
米国は「対米隷属の右派」と「対米隷属の中道」の二大勢力体制構築を目指していると考えられる。この目的を実現するには「対米隷属の中道」を二大勢力の一翼として温存することが得策。
しかし、今回、旧立民が完全に崩壊した。「一強多弱」の焼け野原が広がった。
維新、国民、公明、立民、参政、みらい、保守、共産、れいわ、社民 の「多弱」の状況が生まれた。
最大の問題は共産、れいわ、社民の三党が「絶滅危惧種」に転じたこと。三勢力がバラバラでいれば絶滅する可能性が高い。対米自立、共生の経済政策、平和の堅持、原発廃止を達成するには、この勢力が一つにまとまることが必要。
焼け野原になったことで「たしかな野党」の再生を進めやすくなる点を見落とせない。
続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第4334号
「「新生野党」創設大チャンス」 でご高読下さい。
(後 略)
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。