2021年11月30日火曜日

ただ首相になりたかっただけの男 目に余る「空っぽ」の「危うさ」

 日刊ゲンダイが題記の記事を出しました。言い得て妙 … 岸田氏の本質を示しています。

 信念など何も持っていないのに改憲に走り、敵基地攻撃能力などの軍備増強に走ることが「わが身の安全」と考えている、それこそが最大の「浅はかさ」であり「危険性」です。
 小泉純一郎氏をはじめとして2000年以降、安倍晋三氏を筆頭にロクな人物が首相にならないのは何故なのでしょうか。
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ただ首相になりたかっただけの男 岸田文雄 目に余る「空っぽ」の「危うさ」
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                        (記事集約サイト「阿修羅」より転載)
 「いわゆる敵基地攻撃能力の保有も含め、あらゆる選択肢を排除せず検討する」--。
 まるで安倍元首相が乗り移ったかのような発言だ。27日、就任後初めて自衛隊の観閲式に出席した岸田首相が、訓示で防衛力強化の方針を改めて示した。
 最新の防衛装備品を視察し、機動戦闘車などにも試乗。「10式戦車」に乗って笑顔を見せる場面もあった。
 「自民党の憲法改正推進本部を憲法改正実現本部に改称したり、敵基地攻撃能力に意欲を燃やしたり、岸田首相は衆院選に勝った途端、タカ派的な政策にアクセルを踏み込んでいる。歴史的に『軽武装、経済重視』を掲げる護憲リベラルの牙城であった宏池会出身の首相とは思えない前のめりです。“被爆地出身”を売りにしてきたのに、日本の軍事力強化を求める米国の言いなりで、来年度以降、在日米軍駐留費の『思いやり予算』も過去最大水準に引き上げる方針だという。のっけから安倍政権をも上回るほどの米国隷従を見せつけられ、先が思いやられます。ただ総理大臣になりたかっただけで、信念も何もないことが露呈しました。広島出身が聞いて呆れます」(政治評論家・本澤二郎氏)
 岸田の選挙区は、原爆ドームや平和記念公園がある広島1区。だが、本人は東京生まれ、東京育ちで政治家3世のボンボンだ。安倍と気が合うわけである。
 26日に閣議決定した2021年度補正予算案でも、防衛費として補正では過去最大の7738億円を計上。それを新規の防衛装備品の購入に充てるのも異例で、P1哨戒機や迎撃ミサイルパトリオット(PAC3)改良型に機雷など爆買いだ。

ハト派のイメージを利用して牙をむく
 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。
「本来、補正予算は本予算とは別に、緊急の手当てが必要な時に組むものです。今回は、新型コロナウイルス感染拡大防止と、コロナで傷んだ経済を立て直すための経済対策が目的のはず。米国から防衛装備品を買うことが経済対策になるのでしょうか。21年度当初予算の5兆3422億円と合わせて年度を通した防衛費が初めて6兆円を超える。補正予算に紛れ込ませてゴマカす手口で、衆院選公約で掲げた『防衛費のGDP比2%以上』に近づけようというのです。岸田首相はハト派のイメージを利用して、軍国化を加速させようとしているように見える。理念がないから、米国の言いなりで戦争にも参加しかねない。ソフトなイメージにだまされていたら大変なことになります」
 補正予算の総額は35兆9895億円で、このうち経済対策に充てる分は31兆5627億円だが、規模を膨らませただけで、効果は期待薄。あちこちから言われるままにカネを無意味に使って「やってるフリ」だけなのだ。
 公明党の要求にも「聞く力」を発揮して、18歳以下に10万円相当を給付するのだが、こんなバラマキは一時しのぎにもならない。それどころか、半分をクーポン支給にするため1200億円もの事務経費が発生することに批判が集中している。現金5万円給付の事務費は300億円なのに、クーポン5万円給付は印刷費などが余計にかかって900億円になるというのだ。アホらしくて、ため息も出ない。
 だいたい、クーポンでは家賃や光熱費は払えないのだ。印刷会社にカネを落とすことが目的なら、国会議員の歳費をクーポンにしたらどうなのか。無駄に支出する900億円で本来なら救える人がたくさんいる。補正に計上された学生支援緊急給付金(675億円)も、住居確保給付金(100億円)も倍増できる

新しい資本主義の内実は大企業優先の古い資本主義
 岸田政権の経済対策は一事が万事、この調子で、ガソリン高騰への対応もまったく庶民生活が見えていない。レギュラーガソリンの全国平均が1リットル170円を超えた場合、国が元売り各社に1リットルあたり最大5円の補助金を出すというのだが、なぜ石油販売会社への支援なのか
 販売元への補助金が小売りに反映されるとはかぎらない。国民民主党の玉木代表が主張しているように、トリガー条項の凍結解除の方が断然効果的なのではないか。最大25.1円を減税できる。
 米国の要請を受けて石油の国家備蓄を放出することも決めたが、国際相場はむしろ上昇。米国と大企業の言うことは聞くが、これから冬を迎えてガソリン価格高騰に苦しむ庶民生活のことを本気で案じてはいないとしか思えない。

税制にも規制緩和にも手をつけない
 岸田は総裁選で「分配重視」や「新自由主義からの転換」を訴えて首相の座を手にした。それもすっかり忘れたかのようだ。いい加減なものである。
 補正予算に計上された「分配戦略」を見ても、「看護、介護、保育、幼児教育などの現場で働く方々の収入の引き上げ」は2600億円。その一方で、マイナンバーカード保有者に最大2万円分のポイントを付与するマイナポイント事業には1兆8134億円もの予算を計上している。分配より、場当たりのバラマキ重視ということだ。
「岸田首相は『新しい資本主義』などと言っていますが、その中身は大企業優遇の古い資本主義そのものです。非正規社員の待遇などの格差問題を放置したまま、大企業に形ばかりの賃上げを要請するのは欺瞞と言うほかない。政界では“真面目でいい人”というのが岸田首相の人物評ですが、それは操りやすいということでもある。何でも言うことを“ハイ、ハイ”と聞き、財界の要望に押されて、むしろ新自由主義が加速していく危うさを感じます」(五十嵐仁氏=前出)
 岸田は26日、経団連会長や連合会長らが出席する「新しい資本主義実現会議」で、経済界に来年の春闘で「3%超の賃上げ」を求めた。アベノミクスによる「成長と分配の好循環」を演出するため安倍が始めた官製春闘の猿真似だ。
 安倍政権下でも賃上げ率が3%に達することはなかったが、岸田は賃上げに積極的な企業の税額控除率の引き上げをさらに進めようとしている。労働者への分配促進と見せかけて、その実は法人税減税で大企業の税負担を軽減することが主眼なのではないか。
 新自由主義からの転換というのなら、金融資産課税や、大企業が貯めに貯め込んでいる内部留保に課税する議論があってもいいはずなのに、賃上げに応じた企業は税制で優遇するというおためごかし。与党の税制改正大綱の決定は来月上旬だから、衆院選があったために「時間がない」という理由で税制の抜本改正は見送られる。
 新自由主義からの転換というなら骨太の哲学が必要なのに、税制には手をつけず、規制緩和の見直しもしない。これで一体、安倍・菅政権から何が変わるというのか。
 中身「空っぽ」で、財界や米国の話を聞くことが特技の首相は危うい。言われるがまま何をしでかすか分からない。衆院選で絶対安定多数を与えた国民がそのツケを払わされる。米国や財界、政界重鎮から見て操りやすい「いい人」が、国民にとっても「いい首相」とはかぎらない。

橋下徹が「(れいわ)大石あきこ議員 パニックおじさん」の異名!

 橋下徹氏が、今度の衆院選で当選した「れいわ」の大石あきこ氏を目の敵にして、同氏を攻撃するツイートを、一時は「秒刻み」「分刻み」で連発したということです。憤激にかられたにしても余りにも異常なことです。ネット上では、橋下氏のことを「大石パニックおじさん」と からかう声が上がっているということです。

 それに対して大石氏も次のようにツイートしています。
〈橋下徹が私に粘着するせいで、すごく注目浴びてしまった。もう、粘着するなよ! 絶対に粘着するなよ!〉
 そこには余裕があり橋下氏のパニックぶりネタになってます。こういう論争??では、やはり余裕をもっている方に軍配が上がり、「勢いよく言い募れば勝ち」というのは幼稚な考えです。
 橋下氏が大石氏に「粘着」するのには理由があって、そもそも二人の出会いは2008年橋下氏が大阪府知事として初登庁した日の朝礼で、選挙中から繰り返していた公務員叩きをぶったのに対し、当時大阪府の職員であった大石氏が、「サービス残業どれだけしていると思っているんですか」と声を上げ、橋下氏の言動について府民と職員の分断だと厳しく批判したのでした。
 維新大阪都構想について住民投票で否決されたにもかかわらず、昨年 二度目の住民投票に挑戦して再び否決されました。これには「れいわ」の山本太郎氏と大石氏が中心となって都構想反対の街宣を盛んに行なったのが大きかったということです。
 また衆院選当日の特番で橋本氏が、山本代表に対して、インタビュー相手なのにもかかわらず話すスキを与えず、所得税率やインボイス制度をめぐって事実とは異なるデタラメを主張しながら、山本氏に対して「詐欺師」と名誉毀損まがいの攻撃を繰り広げて顰蹙を買いましたが、それを根に持っていたからなのかどうか。
 大石氏が指摘するように橋下氏は「粘着質」の性格のようです。
 LITERAが取り上げました。
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橋下徹が「れいわ」大石あきこ議員に粘着攻撃で「大石パニックおじさん」の異名! 吉村知事の文通費問題を暴いた因縁の相手
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 自分たちこそが税金の私物化をしていながら、連日、文通費問題で“身を切るアピール”を喧伝しまくっている維新。“創業者”である橋下徹・元大阪市長も一緒になって、メディアで文通費問題をやたらと取り上げ、維新を持ち上げる一方で、自民党ではなく野党を攻撃し続けてきた。
 だが、その橋下氏がここにきて醜態を晒している。
 橋下氏が自らのの責任や偏向ぶりを指摘されないようアリバイ的に維新の国会議員に対しても批判を始めたところ、橋下氏を維新所属の足立康史衆院議員がツイッターで〈コメンテーターの筋違いの批判〉〈大阪維新の会の応援だけをするとテレビに出れなくなるから、党国会議員団の批判をしてバランスを取ってるのでしょう〉などと、まさにその意図を暴露。これに対し橋下氏が〈世間のことを何も知らない国会議員〉などと応戦し、足立議員が〈経験不足はお互い様。このコメンテーターの限界は〉と反撃する舌戦に発展したのだ。
 さらに、このバトルには元維新の丸山穂高・元衆院議員も入ってきて、〈政党交付金と立法事務費の違いも分からず取り敢えずツイートしてる元知事に言われてもなw はいはい、文句あるなら国会議員の一回でもやってから文句言えよ〉と、橋下氏の口癖を使ってからかっていた
 丸山・元議員は暴言で維新を除名されているし、足立議員も過去にも橋下氏とバトルになったことがあるうえ、今回は自分たちにふりかかっている交付金の使い方やセルフ領収書の問題をごまかしたいという意図があったのだろうが、元身内の議員に痛いところを突かれ、こんな低レベルなバトルを繰り広げるとは、橋下氏も落ちたものである。
 しかし、橋下氏はその少し前に、もっとひどい醜態をさらしていた。れいわ新選組の大石あきこ衆院議員の維新批判に対し、過剰反応としか思えない攻撃を執拗に繰り返し、ネット上では、橋下氏のことを「大石パニックおじさん」とからかう声まであがるほどの状態になっていたのだ。
 大石議員は先日の総選挙で当選したばかりの新人議員だが、実は、橋下氏とは浅からぬ因縁がある。
 大石議員は元大阪府職員で、2008年橋下氏が大阪府知事に就任し初登庁した日の朝礼で、選挙中から繰り返していた公務員叩きをぶったのに対し、「サービス残業どれだけしていると思っているんですか」と声を上げ、橋下氏の言動について府民と職員の分断だと厳しく批判したことでも知られる。

橋下徹が因縁の相手・れいわ大石議員に執拗な攻撃!公職選挙法無視のデタラメ批判も
 まず、橋下氏が〈立憲民主も国民民主もれいわも共産も起きてまっか?山本太郎さんも4時間で200万円相当の収入を丸取りでっか?丸取りならあんたらの言うこと信用ならんで!〉などと野党を挑発したのに対し、大石議員は〈維新を倒すための戦費として私は100万円でも何でも使います〉と挑発返し。
 さらに、吉村知事自身が「衆院議員在職1日で文書費100万円」を受け取っていた問題の裏を取って、告発したのだ。
 大石議員は15日、ツイッターで〈吉村知事が衆議院議員を退職した2015年10月1日。10月の文通費100万円を受け取ったか、衆議院担当部署に問い合わせたら「100万円受け取った」「返金してない」との回答でした。〉と投稿、維新の姿勢についても〈吉村さんと維新はこの6年間、何をやってたんですか?「やる気がないのに騒いでいるだけ」なのが明らかになりました〉〈吉村知事が1日で文通費100万円もらった件、「6年も前」「記憶があいまい」とおっしゃるんですが、維新HPの文通費報告ページに吉村さんの当該月がありません。小さな話と言うのならば、この件、他党ディスりと本質そらしが目的だったのでしょう〉と喝破した。
 ところが、こうした大石氏の維新へのカウンター、デタラメ暴きに橋下徹は16日になって、常軌を逸しているとしか思えない攻撃を始める。
 吉村氏の「1日で文通費100万円」を大石氏が最初に指摘したという都合の悪い事実には一切触れないまま、前述の〈維新を倒すための戦費〉ツイートだけをあげつらって、〈これがれいわ新選組の国会議員の実態〉〈あんたらが使うそのお金、誰が負担してるの?もっと納税者に対して謙虚になれよ!この人、元公務員。こういう人たちは、府市民のことよりも自分たちの待遇向上が第一の傾向あり〉などと秒刻みで反論。
 また〈維新以外の野党はどうなってんの?れいわ新選組の大石議員は100万円は丸々いただくんだって。れいわの非常識度が炸裂!〉と分刻みで同じことを2回連続でツイートした。
 そのあとも、「立民、文書交通費の日割り支給目指す 法案作り議論へ」という「大石」も「れいわ」もまったく出てこない産経の記事をリツイートし、〈法案作りだけ?今回の100万円は丸々ポケットに入れるの?こんな状況で100万円を悪びれもなく丸々いただくと宣言するれいわ新選組の大石議員の異常さ、非常識さが際立つ〉と大石議員を名指しでディスるなど、とにかくなんでもかんでも“大石憎し”で個人攻撃に結びつけようとしているのが誰の目にも丸わかりの状態になっていた。
 しかも、橋下氏は一連の大石攻撃で、完全なデタラメまで垂れ流していた。同じ16日夜ツイッターでこんな投稿をしたのだ。
〈しかも、このれいわ新選組の大石議員。比例でギリギリの当選で、10月31日には当選が確定していない。1日未明に当選が確定。それなのに10月分の文通費100万円を丸取り。0日で100万円!れいわ新選組とその議員の非常識は異常。しかも元公務員。〉
 改めて説明するまでもないが、議員の任期開始はマスコミの打つ当確時間や選管の得票数確定のタイミングとはまったく関係なく、全員一律で選挙期日あるいは前任者の任期満了日翌日と決まっている
 当たり前だろう。誤報もありうるメディアの報道や地域ごとの開票作業の進捗状況によって、個々の議員の任期期間開始がいちいち左右されていたら、議員の任期制度がめちゃくちゃになってしまう。ところが、公党の代表も務めたことのある橋下氏は大石憎しで、公職選挙法、いや、普通の社会人でもわかるような理屈を無視して、あたかも当確の時間により任期スタートが違ってくるようなデマを平気で拡散したのだ。

『めざまし8』は大石議員をVTRでだけ出演させ、橋下徹に後出しで批判させ放題
 こうした卑劣で執拗な大石攻撃はツイッター上だけではない。11月18日、橋下氏がレギュラーコメンテーターを務める『めざまし8』(フジテレビ)に大石氏が出演した際のこと。番組では「橋下徹氏と応戦“文通費問題”めぐり」「橋下氏とれいわ議員が応酬」などとテロップが打たれ、ネットニュースなどは、あたかも番組でバトルが起きて、橋下氏が大石氏を論破したかのように報じていたものもあったが、この日の『めざまし8』はバトルでもなんでもなかった。
 橋下氏がリモート生出演しているのに対し、大石氏はVTR出演のみ。大石氏が文通費について「小さい政党なのでお金は必要」「使途を広げたうえで、公開すべき」などと話す映像を見て、リモート生出演していた橋下氏が「制度をわかっていない。もっと勉強しないと」などと、まともな反論ができないときに使ういつものセリフで、一方的に断罪したのである。
 生出演していれば大石議員は、橋下氏の「勉強しろ」に反論しただろうし、この日番組では一切取り上げられなかった吉村知事の「1日で100万円」問題など橋下氏に都合の悪いことも話しただろうが、そうした機会はもちろん全く与えられなかった。
 実は、当の大石議員も放送の前日夜、こういう一方的な内容になることを予告するツイートをしていた。
〈今日、めざまし8のテレビ取材を受けました。明朝(11/18)、放映予定。取材者によれば「たまたま橋下徹も出演する日」とのこと。たまたまちゃうやろ。笑 質問は「文通費100万円、日割り返金になったらどうする?」など、大政党の腐敗には目を向けてくれなさそうでした。さて明日は何が起きるかな!〉
〈一応補足しておきますと、明日11/18朝8時からの「めざまし8」では、私の出番は今日収録したVTR出演です。スタジオ生放送はダメとのことでした。番組は、大石あきこのVTRを観て、「日本のオピニオンリーダー」橋下徹さんが、スタジオで好き放題パニクる、みたいなものだと思います。〉
 ようするに、大石議員はスタジオ生出演したいと申し入れたが、拒否されたらしい。生放送での大石氏との直接対決を避けたのが、制作側の判断なのか橋下氏の希望なのかはわからないが、そのやり方を見れば、番組サイドがあらかじめ、橋下氏に一方的に大石議員の批判をさせる仕掛けにしようとしたのはみえみえだ。
 しかも橋下氏は、この『めざまし8』での大石議員とのやりとりを「橋下氏は「制度知らない、しっかり勉強を」」とあたかも橋下氏が論破したかのように報じる記事をわざわざリツイート。〈れいわの大石議員は小選挙区ではボロ負け。比例でかろうじて当選。しかも投開票日10月31日の翌日11月1日にやっと当選。これで10月分の経費100万円を受け取る異常さ〉と、前述のデマを繰り返したのだ。

橋下徹は関係のない企業主催の講演会でも山本太郎・大石あきこ批判
 さらに、橋下氏は最近、なんの関係もない企業の講演会でも、れいわ攻撃、大石攻撃を行なっていた。
 野村不動産ソリューションズのオンライン講演会でのこと。橋下氏は「コロナ禍を乗り越えて日本経済が進む道」というテーマで、11月中旬に1時間程度オンライン講演を行っているのだが、それは岸田政権の新しい資本主義を批判し、竹中平蔵と新自由主義を擁護して、“既得権”を批判するといった内容。いまの日本社会は既得権益がはびこっており、一部の人の懐にお金が貯まる仕組みになっているとし、「お金をばらまくにしても血管の中の目詰まりを取ってから、血液を流さないと血管の中を通らない」という。そして橋下氏が言うには、その目詰まりの象徴こそが、なんと「文書通信交通滞在費」だというのだ。
 この人、何を言っているのか。文通費を仮に全面的に廃止したところで、日本の財政改善はもちろん、維新が総選挙で掲げていた給付金の財源にすら足らない。それがどういう理屈で「文通費がなくなれば日本経済がよくなる」ということになるのか。「○○すれば、がんが治る」「○○のおかげで、結婚できました」のようなオカルトレベルの話じゃないか。
 これだけでも意味不明なのだが、さらにこんなことを言い出した。
「あの、山本太郎だけはね、高額所得者からもっと税金取ってそれで困った人に配るんだー!大企業からグーンと税金とってもっと困ってる人に配るんだー!ワンワン言ってるわけですよ。もちろんね、富んでる人が経済的に苦しい方に富を移すっていうのは、所得の再分配政策として当然のことですよ。やらなきゃいけませんよ。それだったら、まずお前からやれって言うんですよ」
「この人たちがですよ、4時間分でもらう100万円、困った人たちに配分しなきゃいけないのに、れいわ新選組の大石っていう国会議員は『100万円、きっちりと使わさせていただきます』と平気で言ってるんですよ。」
 言っておくが、この日の講演は不動産会社のビジネス向け講演会だ。橋下氏の講演料は1時間100万円以上といわれるが、そんな講演でまさか「文通費がなくなれば日本経済がよくなる」とか「山本太郎や大石あきこが金払え」とか安いワイドショーみたいな話を聞かされるとは……。
 しかも、その根拠はめちゃくちゃ。文通費100万円の寄付を「分配」って、この人は国の機能と寄付の違いもわかっていないらしい。
 だいたい、山本太郎に「お前から分配をやれ」と言うなら、橋下氏も講演料を寄付したらいい。今回は民間企業主催の講演会だが、橋下氏は維新の議員から依頼を受けた講演会でも同じく100万円以上の講演料を取っていることが明らかになっている。だとしたら、セルフ領収書によって維新議員の政治団体に流れた文通費が橋下氏の講演会の原資になっている可能性だって十分あるのだ。

実は、橋下徹と維新は、「れいわ新選組」をもっとも恐れている
 いずれにしても、何の関係もない企業の講演会でまで、わざわざ名前を持ち出して攻撃するほど、橋下氏は大石議員という存在に苛立っているようだ。
 いや、大石議員だけではない。橋下氏はこの文通費問題で大石議員から鋭い指摘をされる前から、れいわ新選組の山本太郎代表のことを蛇蝎のごとく嫌ってきた。
 総選挙当日の特番でも、山本代表に対して、インタビュー相手なのに話すスキを与えず、所得税率やインボイス制度をめぐって事実とは異なるデタラメを主張しながら、山本氏に対して「詐欺師」と名誉毀損まがいの攻撃を繰り広げていた(山本氏が橋下氏なら名誉毀損で訴えていたかもしれない)。
 これはおそらく、それだけ橋下氏が「れいわ」や山本太郎代表のことを「維新にとって脅威」と考えているからではないか。
 周知のように、公共サービスを削って市場原理主義的な社会をめざす維新にとって、所得の再分配や弱者への社会保障充実を謳う「れいわ」は、政策的に真逆の存在だ。
 ところが、国民に対するポピュリズム的なアプローチは維新と非常に似ていて、橋下氏や吉村知事ら維新系の政治家に共通する「攻撃に負けない強度、図太さ」をもっている。
 実際、橋下氏にこれだけ攻撃されても、大石議員はまったく負けていない。
 たとえば、前述の『めざまし8』出演後も大石議員は、橋下氏が自身の「制度知らない、しっかり勉強を」という発言を報じた記事をリツイートしたうえで、大石議員の当確が出たのが11月1日未明だったことをあげつらった橋下氏に対し、〈もうウケるwww 橋下徹、選挙制度しっかりべんきょせえ!〉と逆に笑い飛ばした。さらには、〈橋下徹が私に粘着するせいで、すごく注目浴びてしまった。もう、粘着するなよ!絶対に粘着するなよ!〉と、ダチョウ倶楽部風にツイートしてみたり、橋下氏のパニックぶりを完全にネタにしている。
 
 こうした強度は山本氏も同様で、その姿勢に惚れ込んで「維新を食い止められるのは、れいわだけ」という無党派層も徐々に増えている。
 実際、昨年の大阪都構想をめぐる住民投票で、維新が進めていた都構想が否決されたが、この結果は、山本氏、大石氏が中心となって都構想反対の街宣を盛んに行なっていたことが大きく影響したといわれた。
 そして、維新の一人勝ち、リベラル政党が全て退潮したといわれた今回の衆院選でも、れいわは議席を増やした。
 大衆の空気を読むのが天才的にうまいといわれる橋下氏のことだから「放置しておいたら、れいわは維新を脅かす存在になる」と察知し、「いまのうちに潰しておけ」と必死になっているのではないだろうか。わずか5議席の政党にあんなヒステリックな対応をしているのも、その危機感の表れだとすれば、たしかに納得がいく。(編集部)

自社製品をそこまで卑下したら立憲の存在価値が無くなる(まるこ姫)

 立民党代表選は、共同通信の調査では議員票では泉健太氏がリードしているということです(最後は決選投票の見込み)。最近泉氏が与党を批判するだけではダメだとの発言をしたようですが、それは国民党の玉木代表が何時もいっているセリフです。泉氏はもともと前原誠司氏や国民党に近いと言われているので、そんな人が代表になったのでは先行きは一層暗くなります。
 まるこ姫が取り上げました。
 ところで立民党・国民党といえば直ぐに連合が連想されるほど、枝野代表時代には連合会館詣でをしていました。
 反共で知られた神津氏が会長を退いたのは良かったのですが、代わりに登場した芳野友子会長が神津氏に負けず劣らずの反共の権化であったのには驚きました。会長候補者は何人かいたようなのですが、いずれも出身企業との関係から辞退したために、最後に芳野氏に辿りついたのでした。
 その芳野氏ですが盛んに立民党と国民党の合流を勧めているようです。それなりの経緯があって別れたのですから、また一緒になれというのは土台無理な話です。このことと言い、また「新しい資本主義実現会議」のメンバーに何の抵抗もなくなったことと言い、彼女は何処か大いにズレています。
 立民党の新指導部も連合会館詣でを続けるのでしょうか。続けるにしても筋を通すべきで、ズレた芳野会長との共同歩調だけは止めて欲しいものです。
 まるこ姫の記事「連合芳野は立憲と国民を合流させたがっているが何が目的?」を併せて紹介します。
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自社製品をそこまで卑下したら立憲の存在価値が無くなる
                      まるこ姫の独り言 2021.11.29
泉の考え考えは理解に苦しむ。
立憲所属議員とも思えぬ、他党を評価し、自党を貶める思考。
自虐的。

立憲代表選、決選投票の公算大 4候補が混戦 30日に投開票
                 11/28(日) 19:07配信 毎日新聞
>泉氏は「権力は監視するが、他社製品をこき下ろしても自社製品は売れない」と述べ、政策提案を強化すると強調。党所属の地方議員が国会質疑を評価する仕組みの導入も提案した。

「権力を監視するが」とアリバイ作りは入念にやるが、他党を批判しないと。
監視しただけで終わりは、安倍の「私にすべての責任がある」の発言と同じく、責任があると言っただけ、泉は監視すると言っただけ。
監視するだけで批判はしないでは、野党の役割を遂行したと言えるのだろうか。

野党は、自公の出して来た法案に対してそれの法案の不備を指摘してきたが、泉はそれをすべて他社製品をこき下ろすと思っているのなら野党の役目はなんなんだろう。

当然、法案の不備を突くことが国民の利益になりそれが野党の役目で、例えば最近では、検察官の定年を引き上げる検察庁法改正案は、野党が散々不備を指摘したことで芸能人も声を上げ、世論の大きなうねりを受け、政府はこの法案を降ろした経緯がある。

野党が法案の不備を突くことや、批判の声を上げることは、何も悪い事ではない。
それが仕事なのだから。
それを否定する泉の思考は、国民や維新と同じだ。
提案型?

そんな生易しい事を言っていて一番喜ぶのは自公政権じゃないか。
それで自民党に飼い殺しにされるのか。

そもそも、他者から自社製品をボロクソに言われているのに、他者の言い分を大人しく聞いて反省の弁を述べる。みたいな思考はいかにも自虐的だ。

今まで、安保法制、モリカケ桜など、多くの国民の声を代弁してきた野党を評価している国民も大勢いる。

その声はどうでもいいのか。

泉を支援している立憲の支援者は大勢いると聞くが、この人が代表になったら、批判はしない提案型の「国民民主党」に歩み寄っていくのだろうか。
連合もそれを望んでいるみたいだし。

なんか権力者にとって都合の良い筋書きになる展開で、少しもワクワクしないし、泉が代表になったら与党に擦り寄っていく気がして堪らない気持ちになる。


連合芳野は立憲と国民を合流させたがっているが何が目的?
                         まるこ姫の独り言 2021.11.28
連合の吉野は、しつこいほど立憲と国民の合流にこだわる。
連合の影響力を維持するためだろうが、真の野党支持者にしたら迷惑な話だ。

連合・芳野会長「立民と国民民主の合流求めていく」 
                        11/28(日) 10:43配信 産経新聞
>連合の芳野友子会長は28日のBSテレ東番組に出演し、来年夏の参院選に向けて「立憲民主党、国民民主党、連合が協力し合って戦える関係をつくっていきたい」と述べ、「立民と国民民主の合流は今後、求めていきたい」と強調した。
>立民と共産党が選挙で共闘することについては「連合の立場としてはあり得ない。そのことは言い続けていきたい」と立共共闘を牽制(けんせい)した。

最近、やたら連合の吉野会長が表に出てくる場面が多い。

連合が、常に立憲に対して注文ばかり付けて、立憲を自分達の思い通りにしようとする。
別に立憲は連合の子飼いではない筈なのなぜそこまで影響力を行使しようとするのか。

今度は、立憲と国民の合流にまでクチバシを挟む。

そもそも、国民民主党は、野党は批判をしてはいけないとか、野党ヒアリングは無意味だと思っている政党で、思考はむしろ維新に近い。

国民からしたら、野党が批判を止めたら何のための野党なのか野党の役割が無くなるし、野党ヒアも権力者の腐敗を暴いた面も多々あり重要で無くす必要などさらさらないと思っているのに。。

それを誰に刷り込まれたのか国民民主は急に野党は批判もいらないし、野党ヒアも必要ないと言い出している。
ここへ来てそうとう維新寄りの思考になっている。
国民民主の代表玉木は、やけにあちら側の人と意気投合しているし。

第三者的に言えば、むしろ国民と維新が合流した方がよほど理にかなっている。

立憲の代表選で、地方幹部は泉を大きく支持しているそうで、その泉は国民民主党に近い考えの持ち主で、泉が代表になったときのことを考えて、今、連合の吉野が、立憲と国民の合流を呼び掛けているのだろうか。
そんな感じがしてきた。

泉が代表になれば国民民主との合流は現実味を帯びてくる。

国民と立憲が合流すれば、与党批判もしないし、野党ヒアも中止で、野党にとって存在感を示すものは何になるのだろう。

これではいつまでたっても野党は野党、与党は与党の椅子は不動になり、政権交代は今以上に夢のまた夢で国民の利益もないし、国の未来も見えてこない。

連合芳野は、立憲と国民をくっつけて何をしたいのか、何を目指しているのか。 

30- 「路上のラジオ」資料の紹介 (6)

  「路上のラジオ」(主宰者・西谷文和さん)から送られてきた資料を預かりましたので紹介します。


1.主宰者・西谷文和さんの挨拶状

路上のラジオに募金していただいたみなさん

              講演会に参加されたみなさんヘ

 ラジオを聞いてくださり、そしてご支援をいただきありがとうございます。

総選挙の結果は残念なものに終わりました。ニュースでも触れていますが 御用ジャーナリズムは盛んに「立憲が負けたのは共産党と組んだからだ」と騒ぎ立てています。事実は逆で、野党共闘が不十分だったから、遅すぎたから「後一歩で届かなかった」のです。平和憲法を守る、原発をゼロにする、消費税を引き下げる、非正規を正規化する、富裕層に課税する、などなどの素晴らしい政策で合意していた野党共闘。ここが伸びて政権を交代させてこそ「国民生活の底上げ」ができるのです。

意気消沈していては、権力者側の思うツボですかつて選挙では保守か革新か、つまり「右か左か」で争われてきました。今や「上か下か」です。株式投資で大儲けしている一部GAFAなど外資系企業の中枢にいて年収数千万の人々、親の7光で地盤と看板を受け継いだボンボン政治家  。こんな一部の人たちのための「縁故資本主義]か、年収2、3百万で、地べたを這うようにして社会生活の地盤を支えるエッセンシャルワークの人たちの底上げか。正解は99%の私たちのための政治であるはず来夏の参議院選挙はすぐにやって来ます。ここで与野党伯仲に持っていけば政治に緊張感が生まれます。そうなればモリカケ桜、河井事件などの真相究明も進んでいくでしょう。個人的には「生きている間にアベ逮捕」が見たい(笑)。

「路上のラジオ」では引き続き反戦平和、反原発、貧困と格差の解消、コロナ後の世界への展望などを、様々なゲストの方をお迎えして発信していきたいと考えています。また過去の対談の中から、「維新の毒が全国に回らないようにするため」最新刊を発行する予定です。こちらもよろしければ読んでやってください。

本格的な冬がやってきました。風邪などひかれないよう、ご自愛を。そして今後ともご支援をよろしくお願いいたします。
               2021年11月  西谷文和


2.路上のラジオ ファンクラブニュース 第9号(全4ページ)PDF版
  下記をクリックするとご覧になれます。(以下同)
https://drive.google.com/file/d/1FD8ARJcWvIdONmqbyQvzlZzqOqL9H0y8/view?usp=sharing

3.西谷文和、注目の最新刊(紹介)
 タイトル「自公の罪 維新の罪」」 リーフレット 1ページ PDF版
https://drive.google.com/file/d/1tMaok3EBoFTfrrfv97Vkme3DBaoCqjCP/view?usp=sharing 

4.第14回 松元ヒロ&西谷文和 ここだけのコラボ(案内)
 リーフレット 1ページ PDF版
https://drive.google.com/file/d/19AqcMGYxS9PGl9Z9frs8Wd9x1-EeCHSb/view?usp=sharing 

 原文は全てカラー版なのですが、メモリーを節約するため一部モノクロ版にしました。

2021年11月29日月曜日

「野党共闘失敗」論 まったくデマ 結果に見るこれだけの効果

 一部メディアはいまも「野党共闘は失敗」したと描き出そうとしていますが、それは事実に反していて、野党共闘は明らかに野党勢力の前進に寄与しています。
 しんぶん赤旗が報じました。
 野党候補の1本化が成立した207小選挙区(⇒全選挙区約7割)のうち59選挙区で勝利し、自民党の重鎮や有力政治家を落選させました。
 小選挙区当選とならなかった残りの148選挙区では、当選した与党側候補との得票率差を10ポイント未満の僅差まで追い込んだ選挙区が55ありうち40選挙区で比例復活当選しました。比例復活とならなかった15選挙区でも14選挙区で自民党候補などに2万票差内まで追い上げました。
 自民党の平将明衆院議員(東京4区)は「現場でたたかっている人からみると、立憲民主党と共産党のいわゆる統一候補というのは、大変な脅威だった」と述懐しています。
 また、207小選挙区の約7割の144選挙区で、1本化した候補の得票数が共産、立民、社民、れいわの4野党の比例合計得票上回っていました。これは無党派層や他党支持者の票を取り込んだもので共闘の効果です。
 野党共闘投票率をアップさせました。小選挙区の全国平均投票率は今回55・93%で前回比2・25ポイント増でしたが、野党が1本化した207小選挙区のうち151選挙区で前回投票率を上回り、うち84選挙区では全国平均も上回りました。6小選挙区4選挙区で野党候補が勝利した新潟県では5選挙区で投票率が60%台となり、東京都では、野党1本化候補が小選挙区か比例復活で当選した12選挙区いずれも全国平均を上回りました。
 野党候補1本化が選挙民の関心を高めアップ分の多くを取り込めた結果と考えられます。
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「野党共闘失敗」論 まったくデマ 結果に見るこれだけの効果
                      しんぶん赤旗 2021年11月28日
 日本共産党、立憲民主党、社民党、れいわ新選組の野党4党が市民連合との共通政策や政権協力、選挙協力の合意をつくってたたかった総選挙からまもなく1カ月。一部メディアはその結果をなおも「野党共闘は失敗」と描き出しています。これは事実にまったく反するデマ攻撃です。4野党が候補者を一本化してのぞんだ207の小選挙区の結果をみると―。
                                 (高柳幸雄)
59小選挙区で勝利 比例復活当選も


 207小選挙区は全選挙区(289)の約7割になります。ここで4野党が一本化した候補は59選挙区で勝利(立民54人、共産1人、社民1人、無所属3人)し、自民党の重鎮や有力政治家を落選させました。

 小選挙区当選とならなかった148選挙区では、当選した自民党、公明党、日本維新の会、与党系無所属の候補との得票率差を10ポイント未満の僅差まで追い込んだ選挙区が55あります。うち40選挙区で4野党の一本化候補は比例復活当選(立民39人、共産1人。得票率差10ポイント以上では共産1人当選)。比例復活とならなかった15選挙区でも14選挙区で自民党候補などに2万票差内まで追い上げました。

 「野党共闘は失敗」と喧伝(けんでん)するメディアもこの事実は否定できず、「12年衆院選以降、10ポイント以上の得票率差で圧勝した自民候補は減り続け、今回の衆院選では128人と、12年の約7割にまで落ち込んでいる」(「読売」4日付)と指摘。自民党情報調査局長を歴任した平将明衆院議員(東京4区)は「現場でたたかっている人からみると、立憲民主党と共産党のいわゆる統一候補というのは、大変な脅威だった。今までと緊張感が違う。最後競り勝ったが、どっちに転んでも不思議はなかった」(4日放送のBS―TBS番組「報道1930」)と述べています。
 来夏の参院選の全45選挙区のうち、衆院小選挙区のような1人区は32選挙区。自民党はこの1人区での野党の候補一本化を警戒し、幹部が最重点区を回る全国行脚をスタートさせました。

4野党の比例票を144選挙区で上回る



 一本化候補の小選挙区・比例復活当選や自民党候補などとの接戦ぶりを生み出した背景には、市民と野党の共闘効果があります。
 本紙は、207小選挙区での共産、立民、社民、れいわの4野党の比例合計得票に対し一本化候補がどれくらい得票したのかの割合をみてみました。
 その結果、約7割の144選挙区で候補者得票が4党の比例合計得票以上(100%以上)でした。一本化候補が小選挙区で勝利した59選挙区のうち56選挙区、得票率差10ポイント未満で比例復活当選した40選挙区のうち39選挙区で比例合計票を上回りました。無党派層・他党支持層からの支持が広がるなど、共闘効果が示されたものです。
 徳島1区では、無所属の仁木博文氏が4党比例票合計5万1129票の2倍近い9万9474票を獲得し、自民党の後藤田正純氏(比例復活当選)を破りました。メディアの出口調査では無党派層の61%が仁木氏に投票しています。
 与野党一騎打ちとなった東北の7激戦区(岩手3区、宮城1・2区、秋田1・2区、福島1・4区)を小選挙区と比例票の得票で比較した河北新報10日付は「立民は全候補が野党4党の比例代表の票を上回り、共闘が奏功。無党派層の取り込みが当落を左右した」と指摘しました。

 日本共産党の志位和夫委員長は27日の第4回中央委員会総会の幹部会報告のなかで、支配勢力の激しい攻撃にもかかわらず、市民と野党の共闘が重要な成果をかちとったと強調。勝利した小選挙区で共闘勢力の比例票合計を小選挙区候補の得票が上回る「共闘効果」が発揮されたとして、「これらの事実は、野党がバラバラにたたかっていたら自民の圧勝を許したことを示しています。共闘がさらに力あるものとなっていたら、まったく異なった結果が生まれていたことも明らかです」と強調しました。

151選挙区の投票率 前回を上回る
 「共闘勢力」が一つにまとまり、与党とその補完勢力と対決する構図が生まれたことで投票率にも変化がみられています。
 小選挙区の全国平均投票率は今回55・93%(前回17年比2・25ポイント増)。野党が一本化した207小選挙区のうち151選挙区で前回投票率を上回り、うち84選挙区では全国平均も上回りました
 六つの小選挙区のうち4選挙区で野党候補が勝利した新潟県では5選挙区で投票率が60%台となっています。東京都では、野党一本化候補が小選挙区か比例復活で当選した12選挙区いずれも全国平均を上回っています