2021年11月28日日曜日

28- 効かないワクチンを強制して市民に反対される(田中宇氏)

 欧州諸国で、新型コロナウイルスのワクチンを接種した人の方が、接種していない人よりもコロナに感染しやすく、コロナ以外の死因を含めた死亡率も既接種者の方が高いという調査結果が相次いで出ているということです英国の発表によると、40歳以上では非接種者より既接種者の方がコロナの感染率が2倍ぐらい高いということで、そうであればワクチンを打つとコロナに感染しやすくなるという結論になります。

 「田中宇の国際ニュース解説」に、「効かないワクチンを強制して市民に反対される」という記事が載りましたので紹介します。
 原文には各文節ごとに引用元の複数の記事のタイトルが記載されていますが、殆どが英文のため省略しました。原文には下記からアクセスできます。
    ⇒(URL:) 効かないワクチンを強制して市民に反対される (tanakanews.com)
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効かないワクチンを強制して市民に反対される
                         田中 宇 2021年11月23日
欧州諸国で、新型コロナウイルスのワクチンを接種した人の方が、接種していない人よりも、コロナに感染しやすく、コロナ以外の死因を含めた死亡率も既接種者の方が高いという調査結果が相次いで出ている。英国では11月初めに、政府のコロナ担当部局であるUKHSA(英健康安全庁。旧PHE=公衆衛生庁)が、40歳以上では非接種者より既接種者の方がコロナの感染率が2倍ぐらい高いという統計を発表した。ワクチンを打つとコロナに感染しやすくなるという結論だ。この統計は発表直前に、英政府の他部局(ONS=統計局)から「これではワクチンが効かないという『誤解』を人々に与えてしまうので、分母のとり方などを操作して数字を変えろ」と要請されていた。統計局の要請で緊急の政府内会議が開かれ、UKHSAは統計のとり方を修正したものの、修正してもまだ既接種者の方が感染率が高い状態で発表され、統計局が「少しましになったがまだ足りない」と苦情を言っていたことが発覚した。

UKHSAが出した統計は、10月4日から31日までに英国でコロナ感染(PCR検査などで陽性判定)した人々を世代別に切って既接種と非接種で区分して比べたもので、40歳から79歳までの幅で、既接種の感染者が被接種の感染者の2倍近くいる結果になっている。ワクチンった人の方がコロナにかかりやすいということだ。

この統計を「修正」させた英政府(統計局側)の言い分は「既接種者は、非接種者よりも社交して良いことになっているので感染しやすいのであって、ワクチンが効いてないわけではない」ということらしいが、社交したら感染率が非接種者を上回ってしまうのでは、依然としてワクチンの効果がほとんどないことになる。英政府の言い分を容れたとしても、ワクチンはほとんど効かないか、逆に感染を増やしている。おそらく英政府は、ワクチンの効果がない(もしくは害の方が多い)ことを知りながら、統計を歪曲してワクチンに効果があるようにウソをつく戦略を決めていたのに、UKHSAがうっかり(もしくはわざと)本当のところに近い統計を発表してしまったのだろう。UKHSAが、ワクチンが効かないことを示す統計をわざと出したのなら、その理由として最も考えられることは、英諜報界のさる筋が人々の怒りを扇動したいと考えたからだろう。 

英統計局ONSはUKHSAの統計を歪曲しようとしたが、ONS自身が認めて発表している別の統計でも、英国では今年4月以来の毎週、非接種者よりも既接種者の方が死亡率が高くなっている(10-59歳が対象。死因は問わず)。なぜ既接種者の方が死亡率が高いのか英当局は説明していない。私の推測では、ワクチンの副作用(免疫が落ちている人は接種後の発熱で死亡しうる)や、ワクチンによって生来の自然免疫が低下してコロナ以外の病気にかかりやすくなることが理由として考えられる。一般的な死亡もコロナ感染も、既接種者の方が起こしやすい。これらの統計からは、ワクチンを打つべきでないという結論が出る。

このほか、スウェーデンのウメオ大学の医者たちが発表した論文の中には、スウェーデンでこれまでのワクチン接種後2週間以内の死者が、通常の人口あたりの死亡率よりも20%高いことを示す図表が32ページにさらりと入れられている(死因問わず)。これまた私としては、ワクチンの副作用による死亡や、接種による自然免疫の低下で他の病気になりやすいことが理由として考えられる。

またドイツでは国内16州の最近の4週間の死亡率を学者たちが調べたところ、コロナワクチンの接種率が高い州ほど、死亡率が通常より高くなる「超過死亡率」が高い状態になっており、ワクチン接種が死亡率を高めていることが統計的に把握できた。英国でもスウェーデンでもドイツでも、ワクチン接種は死亡の増加をもたらしている。なぜそうなるのか、権威筋から確定的な説明はないが、コロナワクチンが有害である可能性が高まっている。

死亡者が少しぐらい増えても、ワクチンがコロナ感染を減らしているのならまだ良い(それが偽陽性のトリックと関係なく、偽陽性でない本当のコロナ感染者がたくさんいて、ワクチンで感染が減ったのなら)。しかし、ほとんどの国民が既接種者であるいくつかの国で、感染者(偽陽性者)がむしろ増えている。ジブラルタルは接種率100%、アイルランドは93%だが、最近いずれの国でも感染(偽陽性)が急増している。ジブラルタルはクリスマスの催し物の中止を宣言した。

「第5波」の感染拡大が欧州を襲っていると喧伝されている。ワクチンは「第4波」まで効いたが「第5波」に効かないとか、だからブースターの追加接種が全人類に必要なんだとか言われている。これはまるで「あなたの投資は損していますが追加で投資すれば改善します」と言っているネズミ講の詐欺師だ。偽陽性のトリックを勘案すると、そもそもワクチンなど不要(トリックをやめれば良いだけ)だが、偽陽性をあえて無視してマスコミ軽信者と同じベースで考えても、ワクチンは感染を減らせず、効果がなく無意味だ。

ワクチンは感染を減らせなくても、発症した場合の重症化を防ぐという話もあった。しかし、米政府のコロナ担当の最高権威(コロナ皇帝)であるCDCのファウチが11月12日、接種率が高いが感染が多いイスラエルの統計を参照しつつ、ワクチンが感染を防げないだけでなく、重症化も防いでいないことを認める発言を初めて発した。米国の最高権威であるファウチが認めたことで「ワクチンは感染を防げないが重症化を防げるので全人類が接種すべきだ」というワクチン擁護の砦が崩れ落ちた。ワクチンは感染も重症化も防げず、逆に感染や死亡の可能性を高める。 

米国でも既接種者が増えているが、それと比例するかのように「コロナの死者」も増え、すでに昨年全体の2倍になっている。「デルタ種のせいだ」って、どこまで詐欺を信じるんだ間抜け者。偽陽性のトリックや(病院が補助金をもらうための)死因の意図的な誤診で「コロナ死者」の水増しがひどくなっている。

怪しげなことに、米政府のコロナ皇帝であるファウチがワクチンの失敗を認めたのと同時期に、米民間のコロナ皇帝であるMSのビルゲイツも、ワクチンは失敗したと認めた。おそらく今後、欧米(先進諸国)の全体で、ワクチンが失敗していることを半ば公式に認めつつ、追加接種の強要や、接種拒否者への処罰や軟禁(外出禁止)、ワクチンが失敗したと公言することを禁じる言論統制が行われていく。ファウチやゲイツは、こうした事態のシナリオを書いている米英諜報界に動かされている駒にすぎない。接種者の方が感染率が高いことを暴露した英国のUKHSAも駒である。

ワクチンを国民に強要している先進諸国は、偽陽性満載のPCR検査も広範に行われ、その結果、いくらワクチンを打っても、厳しい都市閉鎖をやっても、感染(偽陽性)が減らない仕掛けに陥っている。対照的に、アフリカの諸国では、ワクチン接種もPCR検査も少ししか行われておらず、都市閉鎖もやっていないのに、感染者も死者も少ない状態が続いている。コロナ危機の当初、欧米マスコミは「アフリカではこれからコロナ重症者が増えて何百万人もの死者が出る」と喧伝していた。だがその後、アフリカでのコロナ死者はとても少ない。「謎」だと言われている。アフリカでは超過死亡率も高くないので「コロナの死を判定できず、他の死因として誤診している」という軽信者流の詭弁も使えない。「アフリカは若者が多いから感染しない」という説もあり、それは事実だが、ならば先進諸国も若者に接種すべきでない。最良のコロナ対策は、PCRも都市閉鎖もワクチンもやらず、無策を貫くことだ。コロナは基本的に詐欺なのだから、関わらず無視するのが最良の策だ。 

どの国の状況を見ても、ワクチンや都市閉鎖は、やらない方が良い超愚策であることがわかる。しかし欧州では、しだいに多くの市民がワクチンや都市閉鎖の愚策性に気づくようになった今のタイミングで、ワクチン義務化や外出禁止・都市閉鎖を再開する策がとられ始めている。その皮切りであるオーストリア(接種率65%)は、第5波による感染急拡大を理由に、11月22日に全国民へのワクチン義務化を導入し(1月末までに接種せよ)、外出禁止など都市閉鎖の策を強要し、ワクチン旅券の制度を厳格化して各地で警察や軍隊がコロナ検問を開始した。するとまず起きたことは、この政策の開始3日後から計ったように感染者(偽陽性者)が急増し始めた。都市閉鎖の愚策性を露呈させた。 

オーストリア政府は直前まで、都市閉鎖を非接種者だけに義務づけ、既接種者は引き続き自由に生きられる政策を検討していたが、それでは「感染(偽陽性)」拡大を止められないので、既接種者も含めた全国民に都市閉鎖を義務づけて外出禁止にした。ワクチンは効かないのだから当然こうなる。非接種者はより強く人権侵害されるが、接種しても人権侵害の程度が少し緩和されるだけだ。そして追加接種の義務づけが延々と続く。目標は、国民を「非接種者=悪人」と「既接種者=善人」に分離し、全員に対してコロナの独裁制を強要しつつ、善人になりなさい、コロナの報道を軽信しなさいと洗脳し続けることだ。非接種者のせいで全員が外出禁止の処罰を受け続けるという話が作られる。しだいに多くの人がこの体制の馬鹿馬鹿しさに気づくが、悪人にされたくないので従い続ける。

オーストリアに続いてドイツやイタリアなどで、同様の「コロナ独裁体制(コロ独)」の施行が検討されている。コロ独は、コロナの脅威を誇張捏造し、誇張捏造に気づくか、気づかなくても人権侵害だからダメだと言って反対し、ワクチンや閉鎖の強制に従わない反対派の人々に、犯罪者やテロリスト、危険人物、陰謀論者などのレッテルを貼って弾圧し、不当に弾圧された反対派の過激化を扇動する。米国のコロ独機関の一つであるNIH(国立衛生研究所)の部長は「コロナに関する陰謀論を取り締まるべきだ」と主張している。コロ独は、NIHなど医学の権威筋が「科学的に何が正しいか」を決めて独裁をやる体制だ。

ワクチンは半年や1年ごとに追加接種が必要で、途中で「おかしいな」と気づいて接種に抵抗し始める人々は反対派・テロリストの側に突き落とされる。反対派は平然と人権を否定され、アパルトヘイトの黒人や、イスラエル占領下のパレスチナ人、ソ連や中共の反体制派のような扱いを受け続ける。コロ独に反対しない人も、感染追跡などの名目で随時監視され、追加接種や断続的な都市閉鎖・外出禁止に従わねばならず、欧米市民は北朝鮮の人民のような存在になっていく。米国にはコロ独に反対する傾向の共和党があるので頼れるが、欧州の中道右派はコロ独に迎合しており、米国民より欧州人の方が「朝鮮人民」に近くなる。

オーストリアでのコロ独施行前の週末である11月20日には欧州各地でコロ独に反対する市民のデモや集会が開かれたが、マスコミはほとんど報じていない。報道しても「少数の極右が陰謀論を叫びつつ・・・」みたいな論調だ。左翼リベラルの多くはコロナ詐欺を軽信しておりコロ独の構図が見えていないので、欧州の出来事は「左翼のデモ」ではないが、かといって極右だけの集会でもない。コロナや温暖化、難民擁護の人権運動、原発廃止など、欧州を自滅させてきた各種の政治潮流は左翼リベラルを軽信させ取り込んで展開されており、それらに反対する人々に「極右」のレッテルを貼って差別抑圧してきた。今や、コロナや温暖化の詐欺・政治謀略が過激化して欧米を自滅させる流れになっており、詐欺を軽信する左翼リベラルは「間抜けな人々」と同義になっている。だから「左翼」と呼ばれるより「右翼」と呼ばれる方がましなのだが、報道するマスコミも左翼リベラルなので、けなすつもりで極右とレッテル貼りしている。

オーストリア政府は、警察や軍隊に命じてワクチン拒否者やコロ独反対派の取り締まりを進めようとした。だが、警察や軍隊の中にもコロ独の間違いに気づいている人が意外に多く、命令拒否の動きが出ている。コロ独の運営者は、旧ソ連のように、体制内の抵抗者を静かに「粛清」していくのかもしれない。そうしなければ、独裁の側が批判されて潰されるからだ。 

欧州など先進諸国は、独裁や共産主義、アパルトヘイト、パレスチナ人弾圧などの人権侵害に反対して民主主義やリベラル(寛容主義)を実践してきた。だからこそ、世界からある程度の尊敬も得ていた。ところが今、欧州はコロナの詐欺を利用して民主主義やリベラルを上書きして見事な独裁体制を敷き、それに反対する人々を弾圧・粛清し人権侵害している。都市閉鎖や温暖化対策で経済的にも自滅し続ける。この状態が続く限り、欧州は「死に体」が続く。

しかし、欧州の人々は馬鹿でない(と信じる)。米英諜報界は、欧州諸国の政府にコロ独を過激に暴露的にやらせて市民の怒りを意図的に扇動している。独裁化が進むほど、コロナのインチキに気づく人も増え、コロ独を終わらせる下からの動きも強まる。「いやいや、コロナのインチキに気づいている人はまだほとんどいない。今後も変わらない。状況はもっと絶望的だよ」と思う悲観論者もいるだろう。しかし、コロナワクチンが効かず巨大な薬害であることが、この数週間で半ば公式な話になってきている。コロナとコロ独のインチキさは、意外と早く露呈している。人々の怒りもどんどん扇動されている。欧米の強さの源泉だった自由主義やリベラルが自滅していく。これらは、米英諜報界がやっている覇権転換のための意図的な動きだ。意外と早く転換が進むかもしれない。

今回のコロ独の施行はオーストリアからドイツ、イタリアという順番で進んでいく印象が流布されている。なぜだろう。コロ独の実施を「ナチスの再来」みたいに見せたいからでないか。警察や軍隊が街頭で店舗を回って人々を尋問し、不届き者(非接種者)であることが判明したら連行する。抵抗する者、余計な権利を主張する者たちは容赦なく処罰・粛清する。コロ独のこの光景は、ナチスや全体主義の再来を思わせる。「ナチス再来」の印象は、人々に「大変なことになっているのだ」と印象をばらまくために(世界の上の方=諜報界によって)企図されている。コロナ開始以来、ジョージオーウェルのディストピア小説「1984年」に似せた展開も行われている。これらは人々を恐れさすための意図的なものだ。人類は、上の方から試されている。まだほとんどの人がピンと来ていない。 (大リセットで欧米人の怒りを扇動しポピュリズムを勃興、覇権を壊す) 

ドイツにはまだないが、豪州はすでにコロ独の強制収容所をハワードスプリングスに用意した。豪州では(たった)9人の陽性者が判明した北部準州で厳重な都市閉鎖が敷かれ、軍隊が出動し、陽性者と濃厚接触者(合計38人)を強制収容した。北部準州には先住民族が多く住み、彼らは密集した生活様式なのでコロナのクラスターになりやすい(だから早めに収容所にぶちこめ)みたいな話も出ている。ははあ。上の方はここでも、できるだけ派手な独裁の演出・全体主義ごっこをやりたいわけだ。右翼だけじゃなくて左翼も間抜けに軽信してないで早く激怒しろよ、とせっついている感じだ。

今回の記事で最初に考えた題名は「効かないワクチンを強制して市民に反対させる」だった。しかし、これだと田中宇臭が出すぎる。だから「上からの意図」の感じを弱めて「効かないワクチンを強制して市民に反対される」にした。最終的な「正史」は「人々が頑張ってコロ独を倒した」という「人間礼賛」の後者に近い筋書きになるだろう。実際は違うのだが。