パレスチナのガザ地区で11日、イスラエルが燃料の流通を遮断したため唯一の発電所が稼働を停止し、全域で停電しました。病院は自家発電機の燃料が2日分しかないので医療機器が使えなくなり、イスラエルの空爆により手足が切断され大やけどを負った5600人や病人の命が危険にさらされています。1000人ほどいる腎臓病の患者も電気が止まれば助けられません。
イスラエルは捕虜となった200人の生命を守るための躊躇はしないと明言しました。イスラエルはハマスの攻撃を知っていたと見られていますが、そうした覚悟の上で先ずハマスの攻撃を許したものと思われます。
これから行われることはイスラエルの犠牲者を桁外れに上回るパレスチナ人の殺傷です。正しく「世に倦む日々」氏が指摘する非対称の戦争というよりは殺戮が西側の当然視の下で執念深く行われる訳です。
しんぶん赤旗の記事の他、マスコミに載らない海外記事:「イスラエル、戦争犯罪を告白」、「耕助のブログ」記事:「イスラエル攻撃」を紹介します。
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ガザ発電所停止 イスラエルが燃料遮断 「患者を救えない」
しんぶん赤旗 2023年10月13日
【カイロ=秋山豊】パレスチナのガザ地区で11日、唯一の発電所が稼働を停止し、全域で停電しました。イスラエルが燃料の流通を遮断したためです。病院は自家発電機の燃料がなくなれば医療機器が使えなくなります。イスラエルの空爆による負傷者や病人の命が危険にさらされています。
本紙の電話取材に応じたガザの医師、メタハド・アッバスさんは「私たちの病院の発電機は2日以内に止まってしまう。手足が切断され、大やけどを負った人びとが廊下にあふれている。腎臓病の患者も1000人ほどいる。電気が止まれば助けられない」と語りました。
ガザ保健当局によると負傷者は5600人に上り、病院は満床状態で患者が床に横たわっています。
イスラエルのカッツ・エネルギー相は11日の声明で「発電所は崩壊した。ガザに電気はない」と述べ、「(パレスチナのイスラム組織)ハマスの脅威が除かれるまで、われわれは包囲する」と述べました。
ロイター通信によると、12日早朝までで双方の死者は2400人。イスラエル側1200人、パレスチナ側1200人です。
イスラエル軍はガザに対し、11日も12日も「前例のない規模」(同軍発表)で空爆しています。
国連人道問題調整事務所(OCHA)によるとガザ住民230万人のうち34万人近くが住居を追われました。
ハマスもガザからロケット弾をイスラエル領へ発射しています。
ガザ 地上侵攻切迫 イスラエル通告 多大な犠牲招く危険 「24時間内」の退避要求
しんぶん赤旗 2023年10月14日
イスラエル軍は13日、100万人を超えるガザ市の全住民に対し、24時間以内に南部に退避するよう呼び掛けました。今後数日、ガザ市で「大規模な」作戦行動を実施すると表明。民間人は通告があるまで戻らないよう強調しました。ロイター通信が伝えました。
同軍はガザ地区との境界にすでに戦車を集結させており、パレスチナのイスラム組織ハマスを攻撃するためガザ地区への地上侵攻を行うと見られています。
イスラエルが封鎖するガザ地区の人口は約230万人。東西約10キロ・南北約40キロの地域に密集して暮らしています。地上侵攻で民間人に多大な犠牲が出る危険があります。
ハマスは地下トンネルに武器を蓄えているとみられます。ハマスの幹部はガザ退避警告について、「にせの宣伝だ」と述べ、市民に対し、だまされるなと訴えました。
イスラエル市民1300人を殺害したハマスへの報復として、イスラエル軍はガザ地区に空爆を継続。同地区でこれまでに1500人以上が死亡。双方で死者2800人を超えました。
国連人道問題調整事務所(OCHA)によるとガザ地区で40万人以上が家を追われています。
イスラエル、戦争犯罪を告白
マスコミに載らない海外記事 2023年10月13日
Moon of Alabama 2023年10月10日
いや、そうではない。イスラエルは戦争犯罪を告白していない。イスラエルは決して告白しない。イスラエルは戦争犯罪を行うと誇らしげに発表した。
ガザ地区で戦闘機が大規模爆撃作戦を開始する中、イスラエル国防相はパレスチナ人を「人獣」と表現し「それに合わせて行動する」と誓った。 |
イスラエル政府は更に36万人の予備兵を召集し、合計66万人の予備兵と17万人の正規兵だ。イスラエルの全労働者数は440万人だ。
これは一、二週間以上持続するのは不可能だ。全労働力の15%にあたる66万人、その大半若者が突然不在となり、イスラエル経済は即座に低迷するだろう。通貨シェケルとイスラエル株式市場は既に大幅下落しており、中央銀行は通貨を安定させるため介入しなければならなかった。
一方、ガザにいる合計230万人のパレスチナ人のうち20万人が現在住む家を失っている。イスラエルは爆撃で住まいを木っ端みじんにした、彼らには行くところがない。
数日前、ガザ住民に退去するようネタニヤフは言った。理論的に彼らが行ける唯一の場所はエジプトだ。今日イスラエルはガザとエジプト間のラファ国境検問所を爆撃した。
ガザへの地上侵攻は困難で、双方の虐殺につながる可能性がある。レバノンとシリアのヒズボラは、ガザへの地上侵攻を介入理由と見なす可能性が高い。彼らは正確でイスラエルのどこでも到達できるミサイルとドローンを保有している。そこでイスラエルはシリア政府を攻撃して報復する可能性がある。イランとロシアはそれによって戦争に巻き込まれることになろう。もちろん、アメリカはイスラエル側につくはずだ。
この戦争は本当にエスカレートしかねず、しかもすぐエスカレートしかねない。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2023/10/israel-confesses-war-crime.html#more
イスラエル攻撃
耕助のブログ No. 1941 2023年10月13日
SOVEREIGN BRAH@sovereignbrah
ここ数日、イスラエルの状況を注視してきた。以下は、私が知っていること、そして私の率直で正直な考えである:
1.イスラエルは、ハマスから大規模攻撃があるというエジプト当局からの情報を無
視することを選んだ。
複数の元国防総省兵士とイスラエル諜報部員がネット上で名乗り出て、イスラエ
ルがこの攻撃を事前に知らなかった、あるいは防げなかった可能性は0%だと述
べた。
3.私たちは、ハンググライダーに乗った野暮なテロリストたちが、地球上で最も厳
重に防衛され、監視されている国のひとつに飛び込むのを見ただけである。
4.テロ攻撃から48時間も経たないうちに、アメリカとイランの戦争やパレスチナ
人の大量虐殺を支持する声が大きくなるのを目にしている。
米国人の牧師や、以前は冷静だった世界の有力者たちが、完全に正気を失い、大量虐殺を呼びかけるのを目の当たりにしている。驚くことではないが、見ていて狂気的である。過去3年間の出来事から学んだことがあるとすれば、人々は感情的になると、批判的思考は完全に無視されることがあるということだ。人々は非常に暗示にかかりやすくなり、結果を考えずに極めて危険な結論を急ぐようになる。イスラエルのこの状況でまさにそれを見ているのだと思う。私は真珠湾攻撃と9.11を思い出す。いずれのシナリオでも米国政府は攻撃に先立って情報を得ていたが攻撃を防ぐことを選ばなかった。なぜか?
米国政府は地政学的な目標を達成するためなら米国市民の命を犠牲にすることも厭わなかったのだ。真珠湾攻撃は第二次世界大戦に参戦する正当性を与えた。9.11は、中東を侵略し、米国の軍産複合体と監視体制を大幅に拡大する正当性を与えた。これらは米国民が目撃した、残忍かつ極めてトラウマ的な出来事だった。感情的なトラウマが人々を感情的な熱狂に駆り立てたのだ。これらの攻撃に対し、米国はたった一つのことを求めた:敵の血だ。私は今、同じ心理作戦(サイオプ)が展開されているのを見ている。
人々は熱狂的な流血への渇望に駆られている。血に飢えるあまり、人々はいくつかの重大な事実を見落としている:
1.何一つ辻褄が合わないという事実
2.罪のない一般市民が大量虐殺の危機にさらされている、 そして
3.中東での暴力の激化とイランとの戦争は、どちらも「地球上の他の地域が第三次世界
大戦に巻き込まれる」危険をはらんでいることだ。
この週末にイスラエルで起きたことは、明らかに心が痛むようなひどい出来事だ。しかし私はイスラエルのいわゆる “諜報の失敗”を信用していないし、イランとの戦争を呼びかけるワシントンの蛇たちも信用できないし、罪のない市民を露骨に大量虐殺しようと呼びかける感情的に熱狂するインフルエンサーの誰ひとりとして、私はもはや信用することはできない。これは歴史の決定的瞬間だった。真珠湾攻撃、9.11、新型コロナ、ウクライナ戦争の開戦、等々と似ている。そして多くの人々が翻弄された。難しい。
人々は完全に仮面を外し、混乱と高揚した感情の瞬間に冷静な判断力を行使できないことをさらけ出した。そして今、私たちは第三次世界大戦の瀬戸際にいる。これは注目に値する。これから10年間、混乱が続く可能性は高いだろう。
さらなる心理作戦が行われるだろう。もっと冷静になるべき時が来るだろうが、人々はその代わりに感情的になってしまうだろう。
冷静さを保ち、誰に影響されるか、慎重になること。政府や諜報機関は、このようなことが起きると、莫大なリソースを投じてソーシャルメディア上で心理作戦を絶え間なく展開することを認識すること。
混乱がピークに達するときは、 歴史が示すように、ほとんど常に隠された意図が実行されている。そしてその隠された意図は、常に望ましい結果を容易にするために私たちの基本的な感情に付け入るように設計されている。
今夜、世界の平和を祈ろう。
Thanks.
2023年10月10日