2026年4月2日木曜日

自衛隊幹部の中国大使館侵攻/国際社会は米国を糾弾する/媚米で国民犠牲にする高市首相(植草一秀氏)

 植草一秀氏が掲題の3つの記事を出しました。
1番目の記事)「自衛隊幹部の中国大使館侵攻」
 在日中国大使館に陸上自衛隊の3等陸尉の男が侵入して逮捕されましたが、官邸はいまだに中国に謝罪をしていません。高市氏がそれを禁じているのかどうか分かりませんが、大使館の警備の責任を負う国として在り得ないことで、中国が非難するのは当然のことです。
 植草氏はそのことに関連して、24年9月18日に中国・深センで発生した日本人学校に通う10歳の男児が中国人男性に襲われて死亡した事件で、男児の“父親の手紙”が、中国のSNSで紹介され反響を呼んだことを紹介しています。
 関連記事のURLが紹介されているので、それをご覧いただくと概要がつかめます。1回のクリックでは表示されない場合はその告知画面の「リロード」釦をクリックすると開きます。
2番目の記事)「国際社会は米国を糾弾する」
 米国がイランに軍事侵攻したことで、イランが自衛権を行使してホルムズ海峡を封鎖しました。この影響で世界が大混乱に陥っています。取り分け日本は生命線というべき輸入原油の90%以上がホルムズ海峡経由のため、広範囲の商品の価格が高騰するだけでなく、医療においても原油関連製品(ナフサ)は必需品で、患者の生命の問題に直結します。原油の量を確保できなければ国民経済が立ち行かなくなります。
 国際社会は結束して米国の行動修正を求めるべきなのですが、高市首相は訪米した際にトランプを絶賛し「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけ」と発言しました。その他にも数々の奇態な行為が報じられて世界を唖然とさせました。
3番目の記事)「媚米で国民犠牲にする高市首相」
 本来メディアは国民が知るべき情報を丁寧に伝えるべきですがそうせずに、メディアの資金源、や支配者の意向に沿う情報を 事実を歪めて流しているので、国民はメディアの誘導にそのまま乗ってしまっています。
 米とイスラエルから突然無法な攻撃を受けて「ホルムズ海峡」の閉鎖に踏み切ったイランは、国際海事機関(IMO)に提出した声明の中で、「非敵対 船舶」については関係当局と連携して安全保障規則を順守すれば、エネルギー輸送の要衝「ホルムズ海峡を通過できる」とし、「米国とイスラエル政権、およびその他の侵略参加者に属する船舶、資産は、無害通航または非敵対 通航の対象とはならない」述べています。
 高市首相が日本国民の利益を最優先に考えるなら、国際法違反、国連憲章違反の米国を非難しつつ、イランと交渉して日本船舶のホルムズ海峡通過の許可をイラン政府に求めるべきでした。しかし高市首相の行動は真逆でトランプに対して「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけ」と絶賛しました。これでは日本船舶は通過許可を得られず 甚大な悪影響が日本国民に降りかかります。
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自衛隊幹部の中国大使館侵攻
               植草一秀の「知られざる真実」 2026年4月 1日
東京・池袋で女性店員が殺害された事件。
刃物で刺したとみられる元交際相手の男は、女性と自分を交互に刺して死亡した。
取り返しのつかない事態になったが、被害者が警察に助けを求めていたなかでの犯行で、命を救うことができなかったのかどうか大変悔やまれる。

センセーショナルな事件でメディアが大量の時間を投入して大報道している。
しかし、この事件の陰で極めて重大な事件が発生していた。わずかにしか報道されていない。
自衛隊幹部が刃物を持って中国大使館に不法侵入して逮捕された。
東京都港区にある在日中国大使館に陸上自衛隊の3等陸尉の男が侵入したとして逮捕された。
男は陸上自衛隊えびの駐屯地(宮崎県えびの市)に所属する3等陸尉。自衛隊幹部職員である。

この重大事件をメディアは大きく報道しない。事件を置き換えてみる。
北京にある駐中国日本大使館に中国の人民解放軍幹部が刃物を持って侵入して逮捕された事態を考える。日本で産経新聞をはじめとするメディアが大騒ぎするだろう
立場を入れ替えて日本の自衛隊職員が加害者であるこの事件は大きく報じない。
メディアの取り扱いは小さい。

2024年9月18日に中国・深センで発生した日本人学校に通う10歳の男児が中国人男性に襲われて死亡した事件。日本で大報道が展開され、中国を攻撃する言説が煽られた。
しかし、この事件で犠牲になった10歳男児の父親が事件の翌日に中国語で書いた「手紙」のことを知る日本人は極めて少ない。日本のメディアがほとんど報道しなかったからだ。
この事情を ふるまいよしこ氏による次の記事が詳細に伝えている。
「中国・日本人男児刺殺事件、「本当に申し訳ない」
多くの中国人が涙した“父親の手紙”の中身とは」
https://diamond.jp/articles/-/351040
中国では手紙が書かれた翌日の20日午後にはSNSのタイムラインを埋め尽くしたという。
ふるまい氏が日本語に翻訳した手紙の一部を紹介する。
固有名詞はアルファベットに代えられている。

「彼がこんなに突然私たちのもとを去ってしまうなんて、全く予想にもしていませんでした。今、私の心は混乱と計り知れない悲しみでいっぱいです。これからは彼がどのように成長し、大人になっていく姿をもう見ることができない。彼を守ることができなかったことは、私にとって一生の悔いとなるでしょう。

Cは、日本人であり中国人でもあります。母親は中国人で、日本で約10年間暮らしました。そして、父親である私は、人生の半分近くを中国で過ごしてきました。C自身も、3歳までのほとんどの時間を中国にいる妻の実家で過ごしました。外部でどのように報道されても、彼が日本と中国、両方のルーツを持っている事実は変わりません。

私たちは中国を憎んではいませんし、日本を憎んでもいません。国籍に関係なく、私たちは日本と中国の両方を自分たちの国だと感じています。風習や文化には違いはありますが、私たちは誰よりも、人は皆同じであると知っています。ですから、歪んだ考えを持った一部の卑劣な人物の罪によって、両国の関係が壊れることを望んではいません。私の唯一の願いは、このような悲劇が二度と繰り返されないことです。

Cはかつて、私にこう言いました。「将来は、パパみたいになりたい」と。それは一時的な思いつきからでたものだったのかもしれませんが、父親の私にとってこの言葉は大きな喜びを与えてくれました。私は日中貿易に従事しており、両国の橋渡し役を務めています。私の主な役割は、双方の認識の違いを埋め、円滑なコミュニケーションを促進することです。もし今回の不幸な事件がなければ、彼は私よりももっと役に立つ人間になったことでしょう。しかし、私は今、彼が誇りに思えるような存在になるためにひたすら全力を尽くし、そして、日中両国の相互理解に微力ながら貢献し続けたいと思っています。これが、私が最愛の息子に対してできる唯一の償いであり、また犯人に対する復讐でもあります。

何よりも、Cに感謝を伝えたいと思います。私たちを両親にしてくれてありがとう。彼が私たちと共に過ごした10年と8カ月7日間に、心から感謝しています。私たちはこれからも彼のために強く生き、彼が果たせなかった道を歩み続けます。」

日本では「中国はけしからん」、「中国は怖い」報道一色だった。
しかし、犠牲になった男児の父親はまったく異なる考えを表明していた。
このような内容こそ、日本のメディアは詳細に報じるべきではなかったか。
多くの事例で、このような事態が観察される。

続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」4380号
「ダブスタ報道で国は道を誤る」 でご高読下さい。
月初のこの機会にメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」ご購読をぜひお願いします。 https://foomii.com/00050
                 (後 略)


国際社会は米国を糾弾する
               植草一秀の「知られざる真実」 2026年3月30日
株価が急落している。高市内閣が発足して「サナエトレード」などともてはやされてきたが、絶頂からのスタートは高市首相にとって有利なものではないことを指摘してきた。
沙羅双樹の花の色。

2026年のキーワードは「陽極まれば陰に転ず」。満つれば欠くのがこの世のならわし。
総選挙での316議席は自民の実力を反映するものではない。「小選挙区マジック」が最大の背景だ。比例代表の得票率に見合う議席数は171。これが自民党の実力に見合う議席数。
自民の得票率は37%。全有権者数を分母に取れば20%である。有権者の5人に1人しか高市自民に投票していない。現実を謙虚に見つめる姿勢がなければ転落は早い

2月8日の豪雪の季節に総選挙を強行した。この時点で予算の年度内成立は不可能な状況だった。予算審議に充てるべき時期に総選挙を強行したのであるから、選挙後は暫定予算編成を前提に置き、十分な審議時間を確保して予算審議にあたる丁寧な国会運営に努めるべきだった。
しかし、高市首相は審議時間を大幅に圧縮してでも無理やり予算を年度内に成立させようと傍若無人の国会運営を指揮した。

「実るほど首(こうべ)を垂れる稲穂かな」と真逆の対応は「実り」が少ないことの反映かも知れない。多数議席を得させてもらったからこそ、より丁寧に「数の横暴」とならないように自制して進むことが必要。「勝って兜の緒を締める」ともいう。

高市内閣が一見すると順風満帆に見えてきたのはメディアが工作活動を行っているから。
何が起きても高市絶賛、何をやっても高市絶賛。これがメディアの対応だ。
背景にある事情は高市内閣が米国傀儡であること。日本の支配者米国は米国に隷従する政権を持ち上げる。彼らにとって都合が良いからだ。

2001年発足の小泉純一郎内閣、2012年発足の第二次安倍晋三内閣が典型例。
高市内閣は「政治とカネ」問題のなかから生まれた内閣であるのに、「政治とカネ」問題を放り投げた。
これだけでメディアの集中砲火を浴びるはずなのに、なぜかメディアはまったく批判しなかった。メディアによる高市内閣「推し」が不自然な高支持率の背景だった。しかし、中身がなければメッキが剥がれるのは早い

米国がイランに軍事侵攻。イランが自衛権を行使してホルムズ海峡を封鎖。この影響で世界が大混乱に陥っている。日本経済の先行きにも暗雲が立ち込めている。
日本経済にとって原油は生命線。価格上昇も甚大な影響を与える。さらに、原油の量を確保できなければ国民経済が立ち行かない。

医療においても原油関連製品は必需品。患者の生命の問題に直結する。
大混乱の原因は米国による国際法違反、国連憲章違反の軍事侵攻。米国の暴走を国際社会は許すべきでない。
国際社会が結束して米国の行動修正を求めるべきところ、高市首相は米国の行動修正を求める協調行動を破壊するかのように訪米して米国の暴走を指揮者したトランプ大統領を絶賛した。
「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけ」のメッセージに世界が唖然としている。

続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」4379号
「経済危機に無策の高市内閣」 でご高読下さい。
                  (後 略)


媚米で国民犠牲にする高市首相
                植草一秀の「知られざる真実」2026年3月29日
日本国民の多くがメディア報道に流される。
本来は国民自身が本物と偽物を見分ける力を持たなければならない。
しかし、情報が不足している面で汲むべき事情はある。
メディアが国民が知るべき情報を丁寧に伝えるべきだが、メディアが歪んでいるのだ。
メディアは、国民に正確な情報を伝え、メディア資金源、あるいはメディア支配者の意向に沿う情報を 事実を歪めて流す。
その結果、国民は正しい情報を入手できず、メディアの誘導にそのまま乗ってしまう。

内閣が発足した瞬間。政権の最優先課題は「政治とカネ」問題への対応だった。
高市新体制が「企業団体献金全面禁止」を提示して当然だった。
だが、高市首相は問題への対応を放棄。ゼロ回答を示した。
本来ならメディアが集中攻撃するべきところ。だが、メディアは一切攻撃しなかった。
メディアが適正に批判していれば高市内閣は出発点で高支持率を得ることはなかったはず。
メディア全面支援で高支持率が「創作」された。

米国によるイラン軍事侵攻が実行されて高市氏は訪米した。高市氏が言うべきことは
「国際法違反、国連憲章違反のイラン軍事侵攻をやめろ」だった。当たり前のことだ。
ところが、高市氏が放った言葉は「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドしかいない」正気の沙汰でない。これで日本とイランとの対立は鮮明になった

ホルムズ海峡が封鎖されて日本に甚大な影響が広がる。日本が消費する原油の9割がホルムズ海峡を通過して運ばれる。この経路が断たれれば日本は存立できなくなる。
これが本当の「存立危機事態」。原因はどこにあるか。米国が国際法違反、国連憲章違反の軍事侵攻を行ったことにある。国際社会は連携して国際法違反、国連憲章違反の米国に軍事行動をやめるように圧力をかける必要がある。実際に欧州諸国は米国に対して厳しい指摘を示している。

イランの対応はどうか。イランは国際海事機関(IMO)に提出した声明の中で、
「非敵対船舶」については関係当局と連携して安全保障規則を順守すれば、エネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡を通過できると述べた。

高市首相が日本国民の利益を最優先に考えるなら、国際法違反、国連憲章違反の米国を非難しつつ、イランと交渉して日本船舶のホルムズ海峡通過の許可をイラン政府に求めるべきだ。
あたりまえのこと。高市首相の行動は真逆。イラン軍事侵攻を指揮した米国のトランプ大統領に対して「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけ」と絶賛した

イランが発した声明は「非敵対船舶は、イランに対する侵略行為に関与も支援もしておらず、かつ宣言された安全保障規則を完全に順守することを条件として、関係当局と連携してホルムズ海峡の安全な通過を享受できる」とし、
「侵略当事者、すなわち米国とイスラエル政権、およびその他の侵略参加者に属する船舶、資産は、無害通航または非敵対通航の対象とはならない」とした。

日本がイランへの軍事侵攻を指揮したトランプ大統領を絶賛すれば、日本船舶は通過許可を得られない。その結果、甚大な悪影響が日本国民に降りかかる。
その全責任は高市首相にあると言って間違いない。

続きは本日の
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
4378号
「対米隷属でイランと敵対する愚」 でご高読下さい。
                  (後 略)