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2020年6月27日土曜日

検察の本命は「自民党の交付罪」立件

 河井夫妻の件は、選挙に1億5000万円以上が投じられるという前代未聞の規模でそれ自体にまず圧倒されます。同時にそんなことが実行できたのは背後に自民党と言う巨大政党、そして更にその背後に安倍晋三氏がいたからであるのも明らかです。
 普通であれば前法相を逮捕したとなれば検察の勇断と讃えられますが、上述した構図から見ると河井夫妻はやはり「シッポ」に過ぎません。しかも河井夫妻は、自分たちで策動してこの仕掛けを生み出したのではなく、上部の意図で必死の踊らされた立場であったのでした。
 もしも追及がシッポだけに留まるのであれば、世間はこの事件でも検察に対して大きな失望を味わうことになります。

 いわゆる金銭のばら撒きは、その時期が投票日より3ヶ月以上前の場合には、これまでは「地盤培養のために行う支持拡大の依頼と受け止め、「選挙違反とは見做さない」のが通例だったということです。
 元東京地検特捜部検事の郷原信郎弁護士は、今回その枠を取り払い選挙違反としたのは異例で、「選挙違反の摘発のあり方に今後、非常に大きな影響を与えるでしょう。公職選挙法の趣旨から、買収罪を適用するべきです」と述べています。
 そして自民党が、案里議員を当選させる目的で「自由に使って良い金」として各方面に配られることを知って資金提供していれば、交付罪が成立すると考えられとして、
「ここまで摘発のハードルを下げてやってきた以上、徹底的にいくところまでいかざるを得ないでしょう。もし腰砕けになって終わったら、検察はおしまいです。このタイミングでの官邸との手打ちはあり得ない」と話しています

 是非そこまで追及して、国民の間にある検察への失望をこの際払拭して欲しいものです。
 AERAと日刊ゲンダイの記事を紹介します。
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検察の本命は「自民党の交付罪」立件だ 河井夫妻事件で専門家が指摘
AERA dot.  2020/6/26
 前法相と妻の買収疑惑に切り込んだ検察が狙う「本丸」は、権力の中枢・自民党本部を公職選挙法の「交付罪」で立件すること--。元東京地検特捜部検事の郷原信郎弁護士がそう指摘する。問われるのは、検察の覚悟だ。
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「ひとつ、よろしく」と現金入りの封筒を差し出す。日本中で行われてきた政治家の「風習」に、検察が切り込んだ。しかも相手は、つい先日まで自分たちの上司だった前法務大臣。政権への忖度を捨てた検察が次に見据えるのは、安倍晋三首相率いる巨大与党、自由民主党側の立件だ。
 通常国会が閉会した翌日の6月18日、東京地検特捜部が前法相で衆院議員の河井克行容疑者(57)と、妻で参院議員の案里容疑者(46)を逮捕した。広島県議だった案里議員を国政に転じさせたのは、克行議員が補佐官を務めた安倍首相や、菅義偉官房長官だった。
 動画配信サイトでは、今も選挙戦の様子が確認できる。安倍首相が「心を一つにすれば、乗り越えられない壁はない!」と声を張り上げれば、二階俊博幹事長も「どうぞ安心して河井案里さんをよろしくお願いします」と、今となってはシャレにもならないことを言う。党が案里議員側に支出した選挙資金は溝手氏の10倍の1億5千万円。安倍首相は、自らの指示で自身の秘書を広島入りさせててこ入れをしたことも認めている。

 その裏側で行われていたとされる河井夫妻の容疑はこうだ。
 克行議員は昨年3月下旬~8月上旬、案里議員の選挙で票の取りまとめを依頼する趣旨で計約2400万円の現金を地元の地方議員ら91人に渡した疑いがある。案里議員は昨年3月下旬~6月中旬、克行議員と共謀して計170万円を5人に渡した疑いがある。夫妻から重複して受け取っていた人物も2人いる。河井夫妻は容疑を認めていないという。朝日新聞などの報道によれば、多くの地元議員らが、現金を受け取ったことを認めている。

 元東京地検特捜部検事の郷原信郎弁護士は、逮捕容疑となる行為が選挙の3カ月以上前から始まっていたことに注目する。
「従来は、選挙期間やその直前での投票や具体的な選挙運動の対価の供与を買収罪の適用対象にしてきましたが、今回はかなり様子が違っています。時期を考えれば、これまで地盤培養のために行う支持拡大の依頼と受け止められてきた行為を含めているからです。こうしたものを選挙違反の摘発の対象にしているのが異例と言えます」

 そこに今回、手を突っ込んだ意味合いはどこにあるのか。
「選挙や選挙違反の摘発のあり方に今後、非常に大きな影響を与えるでしょう。公職選挙法の趣旨から、買収罪を適用するべきです」
 今後最大の焦点となるのが、買収に使われた金の原資だ。克行議員が一部の町議に「安倍(晋三)さんからです」と現金を渡したこともわかった。前出の郷原氏は一連の金の流れから、自民党側が罪に問われる可能性を指摘する。公職選挙法の「交付罪」の適用があり得るというのだ。
「交付罪とは、供与などの行為が行われるとの認識を持って、資金を交付することです。私自身はかつて検事時代にこの罪で起訴した経験がありますが、今までに事件化された例は大変少ないです。不透明な選挙資金の提供も含めて犯罪になるということを示す意味は非常に大きい。捜査の中で、党本部への家宅捜索も当然、検討の対象に上ってくるでしょう」
 今回の事件は交付罪の構成要件を満たすのか。郷原氏は、具体的な買収先や金額を認識していなくても、案里議員を当選させる目的で「自由に使って良い金」として各方面に配られることを知って資金提供していれば、成立すると考える。
 郷原氏は「ここまで摘発のハードルを下げてやってきた以上、徹底的にいくところまでいかざるを得ないでしょう。もし腰砕けになって終わったら、検察はおしまいです。このタイミングでの官邸との手打ちはあり得ない」と話す。(AERA編集部・小田健司)

※AERA7月6日号では、検察が自民党の立件を目指す背景にある「政権との確執」など、より詳細な記事を掲載している。


河井買収総汚染 自民党本部と安倍事務所のガサ入れが必要
日刊ゲンダイ 2020/06/25
 18日の逮捕以来、検察リークもあるのだろうが、前法相の河井克行容疑者と参院議員の案里容疑者夫妻の金銭授受に関する生々しい話がこれでもかと表に出てくる。
 昨夏の参院選を巡る公職選挙法違反(買収)容疑で、克行は広島県議ら計94人に総額2570万円を提供し、案里への票の取りまとめなどを依頼した疑いが持たれている。案里もこのうち5人への170万円について、克行と共謀した容疑で逮捕された。実に121回に分けてカネを渡していた。克行は現金配布の事実は認めながら、買収の意図はなかったと容疑を否認しているという。だが、買収を裏付ける事実が次々と、なのである。自民党ぐるみの総汚染状態には唖然とするしかない。

 すでに各メディアが94人の内訳や金額の詳細を報じている。それによると河井夫妻がカネを配ったのは、広島県議十数人、広島市議などの市町議員約40人、首長2人、残りは後援会や陣営の関係者だった。1回の提供額は5万~100万円。約20人には複数回カネを渡していたというから驚く。最高額は元県議会議長で当選12回のベテラン県議への計200万円だったという。
 その元議長は24日、報道各社の取材に、200万円の受領を認めた。元議長によれば昨年4月に克行から50万円、同5月に案里から50万円、同6月に克行から100万円を受け取ったという。自民党本部から夫妻への1億5000万円の資金は、同4~6月に1500万~4500万円が複数回に分けて振り込まれている。まさに、党本部のカネが下りてきたタイミングに合わせて、地方議員らにカネを流していたということではないか。

河井夫妻と党本部は一蓮托生
 特捜部と広島地検は、地元での影響力などに応じて、提供回数や金額を変えていたとみている。克行は現金の配布先や金額を記したリストを作っていたというから計画的だ。そして、専門業者に広島の事務所のパソコンデータを削除させていた疑いもある。つまり、自らの犯罪行為を認識していたということだ。
 元議長の他にも、24日には安芸高田市長が60万円、府中町議も30万円など、これまで金銭授受を否定していた人たちが次々と受領を認め出した。もう逃げられないと観念したようにもみえる。
 もらう方もなぜ簡単に受け取ったのか。「トイレで背後からスーツのポケットに差し込まれた」など、克行のカネの渡し方は手慣れたものだ。「違法性を指摘しても渡された」「まあまあと30万円を押し付けられた」などの地元議員の証言も出ている。
 政治家同士の金銭のやりとりの多くは政治資金規正法に基づき「寄付」として記載するのが普通。それには領収書が必要なのに、今回は領収書なし。克行から「領収書は困るからいらない」と言われたという広島市議もいる。
 つまりカネは裏金。それを受け取った地方議員らもそう理解していたということだろう。広島で金権政治が常態化していたことの証左である。

 典型的な選挙違反というのは、案里の秘書が逮捕された事件のように、ウグイス嬢などに法律で定められた金額を超える報酬を支払ったなどというもの。しかし、河井夫妻の容疑は違う。案里のために広く票を集めることを依頼するものだ。それは今回、選挙戦で対決し落選した同じ自民党のベテラン現職・溝手顕正氏から案里へ票を移すことだった。要は、自民党内の身内の票の奪い合いなのだ。そこに党本部から通常の10倍という1億5000万円もの破格のカネ。党ぐるみの材料は揃っている。

 元東京地検特捜部検事で弁護士の郷原信郎氏はこう言う。 
「検察は今回、選挙違反のハードルを下げて『買収罪』で河井夫妻を逮捕した。現金を受け取った相手が、『案里氏を当選させる目的で』『自由に使ってよいカネ』との認識で受領したことが立証できれば買収罪の立証は可能です。同様に、党本部が1億5000万円を『案里氏を当選させる目的で』『自由に使ってよいカネ』として供与する資金であることの認識があって提供したとすれば『交付罪』(供与させる目的を持った金銭の交付)に該当する。『買収罪』と同じく『交付罪』のハードルも下げていい。河井夫妻と自民党本部は一蓮托生とみることができるのです」

「票はカネで動く」それが自民党の選挙
 自民党の金権選挙については、別のところからも衝撃証言が飛び出した。新潟県選出の自民党衆院議員だった金子恵美氏が22日にラジオで「私自身も選挙の時に、『お金を配らなければ地方議員の皆さんとか、みんな協力してくれないから、配りなさい』と言われた」と発言したのだ。広島だけじゃない。選挙の際には、全国の自民党でカネが飛び交っていると想像させる話である。
 政治評論家の本澤二郎氏が言う。
「そうなんだと思いますよ。票はカネで動く。それが長年の自民党の選挙のパターンです。自民党の組織というのは利権でつながり、利権で動いているので、選挙で誰を当選させるのかどうかも、ひたすらカネ、カネ、カネ。地方議員にとってもそれが常識なのです。案里氏が当選した広島の参院選は、現職を叩き落とす選挙でしたから、現職にぶら下がっている人たちを買収しなければならなかった。熾烈を極める選挙戦で、巨額が動いたということでしょう」

 国民もそう疑っているから、共同通信の世論調査で河井夫妻の逮捕について、75%もが「自民党総裁の安倍首相に責任」と答えているのだ。
 現職の溝手氏を落選させることは安倍の意向だった。だから案里の陣営に安倍事務所の秘書が4人も派遣されていた。石破元幹事長はメディアの取材に「1億5000万円もの資金提供は幹事長の一存ではできない」と断言している。幹事長は党ナンバー2だ。つまりその上のトップの「総裁」の判断ということだ。
 河井夫妻が逮捕される前日には、1億5000万円は「党勢拡大のための広報費に充てられた」と説明していた二階幹事長も、突然24日になって「支出したその先がどうなったか詳細を把握していない」と言い出した。幹事長が分からないなら、総裁に聞け、ということか。いよいよ自民党内もガタガタしてきた。

ルビコン川を渡った検察
 党が巨額の選挙資金を融通し、安倍事務所が丸抱えで手伝った前代未聞の破廉恥選挙。1億5000万円のうち8割に当たる1億2000万円は政党交付金だという報道も出ている。国民の血税だ。それが選挙買収に使われた可能性が濃厚なのだから、全容解明は国民にとって重大な関心事であり、“本丸”への斬り込みが不可欠だ。検察はなぜ、党本部や安倍事務所へのガサ入れをしないのか。
「安倍首相の決断なしには、空前絶後の巨額資金が案里氏のために使われることはない。党本部の家宅捜索が絶対に必要です。幹事長室の金庫を調べ、経理局の資料などを押収すれば、政党交付金や国民政治協会(自民党の献金窓口)の資金の流れ、党費の動きなどが分かる。党本部の捜索をするのかどうかで、稲田検事総長をトップとする検察の正体がハッキリします。辞職した黒川氏と同様に安倍政権と取引したのか否か、です」(本澤二郎氏=前出)
 党本部へのガサ入れはあるのか。前出の郷原信郎氏はこうみる。
「過去に例がなく、なかなかそこまではと思いますが、一方で検察は『ルビコン川』を渡ってしまった。これまで自民党本部側が『公選法適用の常識』としてきた『買収罪』の前提を覆し、ハードルを下げて前法相を逮捕したのです。そこまで攻め込んだら、引き返せない。1億5000万円には政党交付金が含まれているので、使途を国民に明らかにすべきと詰め寄られれば、検察もやらざるを得なくなるのではないか」
 でなければ国民は納得しない。河井事件の本質は安倍事件なのである。

2020年6月16日火曜日

河井案里議員秘書 猶予つき懲役刑 連座制で当選無効の可能性

 昨年7月の参院選で車上運動員に違法な報酬を支払ったとして、公選法違反(買収)の罪に問われた案里氏の公設秘書立道浩被告に、広島地裁は16日、懲役1年6月、執行猶予5年(求刑懲役1年6月)の判決を言い渡しました。
 広島地検は立道被告を連座制対象の「組織的選挙運動管理者」に当たるとみて起訴し、迅速に審理する「百日裁判」を申請しました。有罪判決が確定し、広島高検が提起する行政訴訟で適用対象と認定されれば、案里氏は当選無効となり失職します

 夫の河井克行前法務大臣と案里議員は離党する意向を固め17日にも離党届を提出する方向で調整を進めています
 NHKの2つの記事を紹介します。
お知らせ(再掲)
17日は日中停電になるため記事の更新が出来ません。ご了承ください。
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河井案里議員秘書 猶予つき懲役刑 連座制で当選無効の可能性 
NHK NEWS WEB 2020年6月16日
自民党の河井案里参議院議員の公設秘書が運動員に規定を超える報酬を支払った罪に問われた裁判で、広島地方裁判所は執行猶予のついた懲役1年6か月の判決を言い渡しました。懲役を含む禁錮以上の刑が確定した場合、検察は連座制の適用を求める行政訴訟を起こす方針で、16日の判決で河井議員の当選が無効になる可能性が出てきました。

自民党の河井案里議員の公設第二秘書、立道浩被告は(54)、去年7月の参議院選挙で、車上運動員、いわゆるウグイス嬢14人に法律の規定を超える報酬を支払ったとして、夫の河井克行前法務大臣の元政策秘書とともに、公職選挙法違反の運動員買収の罪に問われました。
裁判で、秘書の弁護士は「従属的な立場にすぎない」として、罰金刑が妥当だと主張していました。
16日の判決で、広島地方裁判所の冨田敦史裁判長は「被告は、違法な報酬の支払いを前提とする遊説活動を取りしきり、主体的、積極的に遊説活動に関与していた。会計担当に報酬の支払いを指示するなど重要な役割を果たし、弁護側が主張するような罰金刑が妥当な軽い事案とはいえない」と指摘して、懲役1年6か月、執行猶予5年を言い渡しました。
懲役を含む禁錮以上の刑が確定した場合、検察は連座制の適用を求める行政訴訟を起こす方針で、16日の判決で河井議員の当選が無効になる可能性が出てきました。

河井克行前法相 衆院本会議を欠席 
河井克行前法務大臣は、16日午後開かれた衆議院本会議を体調不良を理由に欠席しました。
これについて、自民党の森山国会対策委員長は記者団に対し「きょうの衆議院本会議は欠席したいと連絡をもらったが、あすの本会議には出席することになっている。どこかでしっかりとした説明をすると理解している」と述べました。

河井夫妻への捜査は 
河井案里議員が初当選した去年7月の参議院選挙をめぐっては、公設秘書が運動員に違法な報酬を支払った罪に問われた事件のほかにも、夫の河井克行前法務大臣と案里議員が地元の地方議員らに多額の現金を配り、票の取りまとめを依頼していた疑いがあるとして、検察当局は夫妻の刑事責任追及に向けて捜査を進めています。

関係者によりますと、検察当局はことし1月以降、運動員の報酬をめぐる事件で河井夫妻の自宅や議員会館の事務所などを捜索し、現金を広範囲に配布したことを示すリストを押収したということです。
そして、リストに記載された地方議員や後援会幹部などから事情を聴くなどして捜査を進めた結果、河井前大臣が去年3月以降、広島県議会議員や後援会幹部など100人近くに、合わせて2000万円を超える現金を配り、案里議員自身も一部の現金を配っていた疑いがあることが分かったということです。

検察当局は17日、国会が閉会されたあと、公職選挙法違反の買収の疑いで河井夫妻の刑事責任を追及するものとみられます。
関係者によりますと、河井前大臣はこれまでの任意の事情聴取に対し、買収行為を否定しているということです。
また案里議員も今月9日、国会内で記者団から「買収行為はあったのか」と質問されたのに対し、「全くない」と述べ、否定しています。


河井克行前法相 妻の案里参院議員 自民党離党の意向固める 
NHK NEWS WEB 2020年6月16日
自民党の河井案里参議院議員の陣営による選挙違反事件を踏まえ、夫の河井克行前法務大臣と案里議員は離党する意向を固めました。河井夫妻は17日にも離党届を提出する方向で調整を進めています
自民党の河井案里参議院議員の陣営による選挙違反事件で、検察当局は、夫の河井克行前法務大臣が2000万円を超える現金を地方議員らに配り、案里議員自身も一部の現金を配っていた疑いがあるとみて、国会閉会後に公職選挙法違反の買収の疑いで河井夫妻の刑事責任を追及するものとみられます。

こうした中、河井克行氏と案里氏は、自民党にこれ以上迷惑をかけたくないなどとして離党する意向を固め、関係者に伝えたことが分かりました。
河井夫妻は17日にも離党届を提出する方向で調整を進めています。
一方で、関係者によりますと、河井夫妻は違法な行為はしていないなどとして、議員辞職はしない意向を示しているということです。

2020年5月27日水曜日

検察とメディアの癒着 記者クラブ制度の弊害は明らか 

 日本固有の「記者クラブ制度」は世界のメディアから奇異な目で見られています。
 記者クラブ制度は、メディアの権力からの独立の度合いを示す「報道の自由度ランキング」で、日本が66位(20年度)という低位を這っている理由の一つと考えられます。
 特に法務省(検察)の記者クラブは、検察の気に入らない記事を出したメディアには定例の記者会見に出席させないというペナルティを課すことで、法務省がメディアをコントロールする手段に使われて来ました。記者クラブには、そうしたメディアに情報を流して救済するという発想が元々ありません。
 
 日本の刑事事件での有罪率は998%という驚くべき高さです(海外では70%程度)。それは検察が人質司法と呼ばれる手法で自白を強要し、告訴すると裁判所がほぼそのまま認める結果です。そこには人権擁護の観念は全くありません。
 日本は13年5月の国連拷問禁止委員会で、アフリカの委員から「日本の司法制度の不透明性は『中世の名残』である」と批判されましたが、いまも司法の場で最大の人権蹂躙が行われています。
     ⇒13年6月15日)日本の人権大使が国連で「シャラップ」と

 検察の非道性はそれ以前からも指摘されてきました。それにもかかわらず一向に改めようとしないのは彼らが傲慢だからですが、日本のメディアが全く追及しないできたせいでもあります。日本の刑事裁判の有罪率が998%ということは、その中に膨大な冤罪が含まれていることを意味します。その異常さを糺さないメディアは検察・裁判所と同罪です。

 日刊スポーツによれば、黒川氏が賭け麻雀を繰り返していた舞台は、産経新聞の前司法記者クラブのキャップの自宅だったということです。産経のもう1人の記者は法相のインタビューなどで検察官の定年延長に一役買っていたということです。
 黒川事件では、思わぬことで検察とメディアの癒着の実態が明らかにされました。

 田中龍作ジャーナルも「黒川検事長、軽すぎる処分の影に記者クラブあり」との記事を出しました。併せて紹介します。
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黒川辞任、実名報道しない理由は何か/政界地獄耳
 日刊スポーツ 2020年5月26日
★メディアは辞職した東京高検検事長・黒川弘務の退職金やら、マージャンの賭け金の少なさから、検察の身内に甘い体質についてなどと人ごとのようにふるまっているが、余人をもって代えがたいと首相と法相がべた褒めする検事総長候補は実は大の賭けマージャン好きの博徒だったということと、訓告という処分が官邸の決定だったことが大きなポイントだ。そしてもう1つの問題は産経新聞の前司法記者クラブのキャップの自宅が賭けマージャンの舞台になっていること、産経のもう1人の記者は法相のインタビューなどで検察官の定年延長に一役買っていた。朝日の社員も元司法担当記者という。

★実名報道をうたう新聞社がこれだけの大事件の一方の当事者の実名報道しない理由は何なのだろうか。賭けマージャンもステイホームの時期の行動も、取材だから匿名なのだろうか。それならその時の様子はなぜ記事にならないのだろうか。遺族が嫌がろうとも実名で報道してきた新聞は身内には極めて甘いのか。他社もその実態を知りながら、いや関与しているから頬かむりなのだろうか。

★問題は記者の取材の仕方や流儀の問題だけではない。記者クラブ制度については内閣記者会と首相会見の茶番を見せられて国民には御用記者という言葉が浮かんだはずだ。この制度に問題があるのではないかとの指摘もあるが、この制度があるから他社も含め護送船団で匿名を守り、黒川ともう一方の当事者については触れないのだろうか。女優の大竹しのぶは22日、インスタグラムに「検察官というのは法を犯した人を起訴できる唯一の仕事であるはずなのに、その人が、かけ麻雀をしていたなんて、しかも事実を伝えるべき仕事の新聞記者と」と記し「自粛を守り、沢山の人が苦しい思いをしています。長い間守ってきたお店を閉めた人、面会することも許されず、病院で亡くなった方もいることでしょう。先が見えずに命を絶ってしまった方もいました。犯罪に走った人も。そして命をかけて働いている医療従事者の方たち、明日からどうやって生きていけばいいのか、途方に暮れている人たち。そんな人がいる中で、なぜ麻雀ができるのだろう。わからない」とつづっている。新聞は沈黙し続けるのか。(K)※敬称略


黒川検事長、軽すぎる処分の影に記者クラブあり
田中龍作ジャーナル 2020年5月26日
 記者との賭け麻雀で辞職した黒川検事長に対する処分が軽すぎる問題で、野党はきょう26日、法務省からヒアリングした。
 この問題で法務省は黒川検事長一人から聞き取り調査して処分を下した。記者3人からは事情を聞いていないのだ。
 野党議員が「聞かなかったのはなぜですか?」と追及したところ法務官僚から驚くべき答弁が飛び出した。
 「報道機関の方だったというのが基本的にある。報道の自由、取材の自由の観点からも(調べるのは)差し控えた」と答えたのである。
 驚きもしたが、すっきり納得が行った。当局と記者クラブの持ちつ持たれつを知っているからだ。
 記者は検察からリークを受ける。見返りとして検察の不祥事は書かない。検察批判はしない。 
 上記の答弁をした官僚は記者クラブの面倒を見ていた時期もあったそうだ。
 かつては、最高裁長官候補が司法記者クラブで賭け麻雀をしていた。
 元TBS記者がレイプを揉み消してもらえたのは、アベ友という理由だけではない。記者クラブメディアだったから、という説もある。
 マスコミ幹部と官邸や与党幹部との付き合いもあって、記者クラブの犯罪を問うのは至難の業だ。
 見返りに新聞テレビは本気になって黒川検事長の処分の軽さを追及することはない。
~終わり~

2020年5月23日土曜日

官邸が意に染まぬ稲田検事総長に「責任をとって辞職しろ」と

 賭け麻雀を報じられた東京高検・黒川弘務検事長が辞職することになりました。常習的な賭け麻雀は立派な賭博法違反ですが、法務省が下した処分は形ばかりの訓告で、減給などを伴わないものでした。検察庁NO2の処分としては余りにも軽微で、これでは身内に甘いという非難は避けられません。

 その件は一応措くとして、官邸が何と稲田検事総長も監督責任をとって辞職すべきという圧力を掛けているということです。
 そもそも官邸は、黒川氏の処遇については法務省の意向に反することを繰り返してきました。東京高検の検事長に黒川氏を据えたのも官邸でした。そして黒川氏が63歳になる20年2月7日以前に現在の稲田伸夫検事総長(64)を勇退させ、そのあとを黒川氏に継がせるというのが構想でした。しかし稲田検事総長がそれを拒否したために、急遽違法な閣議決定によって黒川氏の半年間の定年延長を決めたのでした。

 現在広島地検が東京地検の多大な応援を得て、河井克行・案里夫妻の選挙違反の捜査を精力的に行っているのは勿論稲田検事総長の了解に拠るものです。それが立件されれば安倍首相が嫌っている溝手顕正・前議員を追い落とすために行った策謀が破綻するので、安倍首相は何としても避けたいわけです。しかしどうもそれだけではないようです。
 安倍首相は河井案里氏の選挙費用として自民党の基準である候補者1人当たり1500万円の10倍に当たる1億5千万円を出しましたが、河井夫妻が選挙で使い切った金はせいぜい2000万円止まりとされています。残りは安倍事務所に回された(安倍事務所の秘書4名が持ち去った)と見られると一部のメディアが報じています(情報源は検察のリーク?)。本当であれば驚くべき、いや呆れるばかりの蓄財術です。
 
 いまのままでは最悪そのことも暴露されかねないので、官邸は必死に稲田検事総長を辞職に追い込もうとしているのでしょう。黒川氏ほどの適役にはなり得ないとしても法務省には第二の黒川氏はいる訳です。
 折しも東京高検の検事長には当初稲田検事総長が自分の後任と考えていた名古屋高検の林検事長が就任する見込みです。
 検察トップスを決める権限は官邸にありますがそれは形式上のことで、法務省の推薦を官邸が承認するというのがこれまでの実態でした。それを恣意的にあれこれと細かく介入し出したのが安倍政権でした。
 慣例では検事総長は就任2年を目途に勇退するということで、8月前後がその目処になります。後任について国民が納得できる目処を付けてから退任して欲しいものです。
お知らせ
都合により24日は記事の更新が出来ませんのでご了承ください。
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安倍官邸が黒川検事長の“賭け麻雀”を悪用、官邸と対立する稲田検事総長に「監督責任で辞職しろ」と圧力! 河井前法相捜査潰しが狙いか
LITERA 2020.05.21
 周知のように、賭け麻雀を報じられた東京高検・黒川弘務検事長が辞職することになった。しかし、驚いたのは森雅子法相が発表した処分だ。賭け麻雀は賭博法違反という立派な犯罪なのだから懲戒免職になったっておかしくはない。それが、減給や戒告ですらない、訓告、つまりただの注意で終わらせてしまったのだ。
 この甘すぎる処分には国民から批判の声が殺到しているが、安倍政権がとんでもないのはこれだけではない。首相官邸はなんと、黒川氏の賭け麻雀問題を逆に利用して、自分たちにとって“目の上のたんこぶ”である稲田伸夫検事総長の排除と、河井克行・前法相の捜査潰しに動き始めたのだ。

 実際、毎日新聞がきょう昼前に配信したウェブ版の記事でこう打っている。
〈法務省は首相官邸と調整を進めているが、官邸は混乱の責任を取る形で稲田伸夫検事総長の辞職も求めているとみられる。〉
〈法務省は、黒川氏の辞職を前提に、後任人事も含めて官邸と調整を進めている。検事総長、次長検事、検事長の任命権は内閣にあるが、首相官邸は、稲田検事総長の監督責任を問題視しているという。検事総長の引責辞任は極めて異例で、調整が難航する可能性もある。〉
 毎日だけではない。共同通信も、政権の動きを伝える記事のなかで〈稲田伸夫検事総長の監督責任も今後焦点となる〉と報じた。さらに、日本経済新聞も〈政府高官は21日、稲田伸夫検事総長の監督責任について「調査結果次第だ」と言及した〉と伝えている。

「森法相の会見では稲田氏の進退問題は出ていないと言っていたが、これは何も聞かされていないだけ。実際には菅義偉官房長官と杉田和博官房副長官が法務省に、『稲田の監督責任はどうなるのか』と揺さぶりをかけている」(官邸担当記者)
 実際、これを裏付けるように、“官邸の代理人”である田崎史郎氏もきょう放送の『ひるおび!』(TBS)で、稲田検事総長の責任問題にこう言及した。
「黒川さんを指揮監督する立場にあるのは最高検なんですよ」「だから僕は今回の後始末どうするのかってことも含めて、やっぱ最高検の検事総長がどうするかってことが厳しく問われなければいけないと思います」

 よくもまあ、こんなむちゃくちゃな話のスリカエを口にできるものだ。検察トップをかばうつもりはないが、この件については稲田検事総長には何の責任もない。それどころか、稲田検事総長は黒川氏が法務省事務次官や東京高検検事長に就任する際も反対しており、昨年末、官邸が黒川氏を検事総長に据えようとしたときも、総長勇退を拒否して、その動きを阻んできた。にもかかわらず、官邸が黒川氏について「組織に引き続き必要な人材」だと言い張り、これまでの法解釈を変更して黒川氏の定年年長を閣議決定。違法な形で2月以降も検察の職にとどまらせたのだ。
 そういう意味では、引責辞任しなければならないのは、定年延長を決定した森法相であり、安倍首相なのだ。それを黒川重用に反対していた検事総長に監督責任を押し付けるとは……。
 しかし、安倍政権がこんなむちゃくちゃな理屈でなりふりかまわず稲田検事総長を辞めさせようとしているのは、理由がある。それは河井克行・前法相の逮捕をなんとしてでも潰したいからだ。
 周知のように、広島地検はこの間、河井前法相を公選法違反の買収容疑で着々と捜査を進め、「逮捕許諾請求をして国会会期中に逮捕する方針を固めた」とも伝えられる。実はこの広島地検が強気であることの背景にあるといわれていたのが、検察トップの稲田検事総長の後押しだった。
「捜査を潰そうとする黒川氏に対して、稲田氏が『立件にたる証拠があるのなら遠慮することはない』と広島地検の動きを守ったため、捜査は潰れなかった。官邸にとって稲田氏はまさに目の上のタンコブだったわけだ。だから、早く稲田氏を引退させて、黒川氏を検事総長に据えようと必死になっていたんだが “番犬”の黒川氏が国民の批判と賭け麻雀問題で沈没。だったら、河井捜査の後ろ盾になっている稲田氏も一緒に辞めさせられないか、と考えたんだろう。それに、実際に稲田検事総長を辞めさせることは無理でも、“監督責任”というプレッシャーをかければ、稲田氏が裏取引に応じて、逮捕許諾請求はせず在宅起訴くらいになるかもしれないという計算もあるはず」(検察関係者)
 明日から安倍応援団や御用メディアは一斉に稲田検事総長の監督責任を喚き立てるだろう。だが、こんな詐術に騙されてはならない。黒川検事長と定年延長をめぐる責任は、自分たちの不正を握りつぶすために腐敗官僚を検察幹部に引き立てた安倍首相にあるのだ。(編集部)


「作られた演出臭がする」賭け麻雀辞任/政界地獄耳
日刊スポーツ 2020年5月22日
★政界関係者が、一連の東京高検検事長・黒川弘務を巡る末路について「妄想だよ」と念を押しながら国会近くの喫茶店で話し始める。「産経の記者と朝日の元記者に誘われてマージャンに興じた検事長。経緯だけ見れば緊急事態宣言の最中に記者に誘われてマージャンに、月に2度も行っていたとなれば、首相・安倍晋三が『余人をもって代えがたい』人物もその程度かという気になる。それに不要不急の外出も、マージャンなら許されるという上級国民ぶりも醸し出す。それが接待マージャン、賭けマージャンならなおさらだ。検察と新聞社の癒着もうわさ以上にひどい状態と感じさせる」。本筋の情報以外の情報が多すぎるという。

★つまり「作られた、演出臭がする」というのである。よくできているのは、文春の早刷りが政界に出回った20日の午後、官房長官・菅義偉は「コメントを控える」とし、公明党政調会長・石田祝稔が「事実であれば職務を続けられるという話ではない」と、早々に辞任の線を敷いたことになる。思い出すのは元文科事務次官・前川喜平報道だ。17年5月22日、読売新聞は1面肩で、前川が歌舞伎町の出会い系バーに頻繁に出入りし、店内で気に入った女性と同席し値段交渉したうえで店外に連れ出していたと報じた。今となっては前川の説明に多くの人たちが納得しているが、その時、菅は「常識的に言って、教育行政の最高の責任者がそうした店に出入りするようなことは、到底考えられない」とコメントしている。

★その前川は10日と18日にツイッターで「黒川氏が普通の常識人なら、これだけ批判を浴びれば自ら身を引くはずだ。辞めるに辞められぬ事情があるのではないか」「黒川はやはり何かを官邸に握られている」と推測している。読売の報道時には「官邸ポリス」の存在までも取りざたされた。前川は読売が、今回は文春がということか。それにしても謎が多すぎる。
  (K)※敬称略

弁護士ら662人が安倍首相を刑事告発 桜を見る会前夜祭

 安倍首相は、18年春のホテルニューオータニにおける「桜を見る会」前夜祭について、安倍後援会のメンバーが個別にホテルに宴会費用を支払っているので後援会としての収支はなかったと言う筋書きで、収支報告書不記載という政治資金規正法違反を逃れようとしました(それ以前の前夜祭も同様)。
 そんな聞くに堪えない口実で国会での度重なる追及をかわした? その鉄面皮さは脱帽の域に達しています。しかも事前にホテル側と口裏合わせをするという周到さで、まさに悪事に長けているというしかありません。

 安倍後援会が主催した「桜を見る会」前夜祭で、参加した有権者に飲食代を提供した行為は違法だとして21日、全国の弁護士や法学者ら662人が首相と後援会幹部2人を東京地検に刑事告発しました。
 田中龍作ジャーナルは、告発するに当たり「参加者は宴会の契約主体とならないという判例がある」ことを突き止めたとし、契約主体となるのは宴会の予約者、ここでは安倍後援会だと述べています
 検察は後世の批判に堪えるべく、政府に忖度して有耶無耶に終わらせることなく立件すべきです。
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弁護士ら662人が安倍首相を刑事告発 桜を見る会
田中龍作ジャーナル2020年5月21日
 官邸の番犬、黒川検事長が辞表を提出した日に首相の犯罪が告発された。それも弁護士、最高裁裁判官、法学者ら法律の専門家662人による集団告発だ。 
 
 絵に描いたような公職選挙法違反と政治資金規正法違反の「桜を見る会」がそのまま看過されるはずはなかった。
 東京地検に告発されたのは、衆院議員・内閣総理大臣の安倍晋三と後援会の代表と会計責任者の計3人。
 告発事案は2018年4月の「桜を見る会」前夜祭だ。会場はホテルニューオータニ鳳凰の間。

 告発状で見事なのは安倍首相のウソを見破り粉砕していることだ―
 安倍後援会は参加者から集めた参加費を「収入」として、ニューオータニに支払った宴会代金を「支出」として収支報告書に記載しなかった・・・政治資金規正法25条違反にあたる。
 安倍首相は「参加者が当日、各自5千円をニューオータニに対して支払っているから、契約主体は参加者であって安倍後援会ではない」と答弁した(1月31日、衆院予算委)。
 苦し紛れの言い訳だ。ウソを並べたと言った方が正確だろう。弁護士たちはこれをウヤムヤにしなかった。
 「参加者は宴会の契約主体とならない」という判例があることを突き止めたのだ。契約主体となるのは宴会の予約者、ここでは安倍後援会だ。
 安倍後援会は宴会の収入と支出を収支報告書に記載しなければならないのだ。にもかかわらず記載がない。
 安倍後援会(安倍首相)は政治資金規正法違反を免れないのである。

 告発状を募り始めたのが大型連休に入る直前。昨日20日の正午で締め切った。わずか3週間で662通もの告発状が集まったのである。
 米倉洋子弁護士は「おかしい。何かを隠そうとしている。(そのために)それ(黒川法案)を強行しようとしていることを国民は分かっている。急いでやらなきゃ(急いで告発しなければ)いけないと思った」。
 検察がまともに仕事をすれば、「安倍首相逮捕」も現実のものとなるのだが。
~終わり~

安倍首相の犯罪明白 「桜」前夜祭 弁護士ら662人告発
飲食代6000円を「寄付」 収支不記載
しんぶん赤旗 2020年5月22日
 安倍晋三首相の後援会が主催した「桜を見る会」前夜祭で、参加した有権者に飲食代を提供するなどした行為は違法だとして21日、全国の弁護士や法学者ら662人が首相と後援会幹部2人を東京地検に刑事告発しました。(告発状要旨)
 告発事実は、首相の政治団体である安倍晋三後援会が「桜を見る会」前日の2018年4月20日、ホテルニューオータニ(東京都千代田区)の宴会場「鳳凰(ほうおう)の間」で地元・山口県の支援者ら約800人を集めて開いた宴会に関するものです。

検察は捜査を
 弁護士らが地検に提出した告発状によると、最低でも1人あたり1万1000円と推定される飲食代を5000円しか徴収せず、有権者に差額の6000円を提供したことが公職選挙法違反の寄付行為にあたるとしています。
 また、後援会が参加者から得た推計約400万円の収入とホテルに支出した約400万円の宴会代を政治資金収支報告書に記載せず、山口県選挙管理委員会に提出したことは政治資金規正法に違反するとしています。
 記者会見で弁護士らは、前夜祭について「6年連続で収支報告書に記載していない」と悪質性を指摘。「会費5000円」と安倍晋三事務所の名で案内状が出されていることからも「安倍首相による犯罪であることは明白だ」と強調しました。
 告発人の一人として会見に出席した元最高裁判事の濱田邦夫弁護士は「自分の当選のために選挙民に供応(きょうおう)することは政治家として許されることではない」と批判。青山学院大学の新倉修名誉教授は「検察官の役割に期待が高まっている。法律に与えられた権限を行使して捜査を行い、国民の負託に応えるような仕事をしてほしい」と語りました。

第2陣告発も
 刑事告発にあたって「『桜を見る会』を追及する法律家の会」は、声明を発表しました。国民に説明する義務がある安倍首相自身がホテルの明細書や請求書などの開示を拒否し、不自然な弁明を繰り返していると指摘。「政権に忖度(そんたく)することなく、厳正公平・不偏不党の立場を貫き、強制捜査も含む徹底した捜査を行い、真相の究明と刑事責任の追及を迅速に行うこと」を求めています。
 同会事務局長の小野寺義象(よしかた)弁護士は「年内に公表される19年の収支報告書にも(前夜祭について)未記載であれば新たな犯罪が成立したと判断し、第2陣として告発する」と述べています。

2020年5月16日土曜日

元検事総長らが 黒川検事長定年延長に反対の意見書を提出

 松尾邦弘元検事総長ら検察OBの有志14人が、黒川東京高検検事長の定年延長は「検察の人事に政治権力が介入するものだ」として反対する意見書を15日、法務省に提出しました。極めて異例なことです。
 注目すべきは意見書のなかで、実に14回にわたり黒川東京高検検事長に言及したことで、先に閣議決定で「余人をもって代えがたい(要旨)」ことを口実にして特例的に黒川氏の留任(定年延長)を決めたことについて、「現在、検察には黒川氏でなければ対応できないというほどの事案が係属している」とは認められず、「後任の検事長では解決できないという特別な理由がある」とも思われないので、「法律によって厳然と決められている役職定年を延長してまで検事長に留任させるべき法律上の要件に合致する理由は認め難い」としています(詳細は別掲の意見書全文を参照ください)
 諸先輩からそこまで言われても、黒川氏は違法に留任を続けたまま辞任しないのでしょうか。

 意見書はまた安倍首相を「ルイ14世」・「中世の亡霊」に比すと共に、「法が終わるところ、暴政が始まるジョン・ロックの警句を添えています。
 検察OBの怒りが端的に顕れています。

 NHK NEWS WEBの記事を紹介します。

 併せて日刊ゲンダイの記事「検察OBも法案反対へ決起 黒川検事長は辞任迫られどうする」とNHKの記事「『まともな法治国家とは言えない仙台高裁の裁判官が政府批判」を紹介します。 
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元検事総長ら 検察庁法改正案に反対の意見書提出 極めて異例 
NHK NEWS WEB 2020年5月15日
検察官の定年延長を可能にする検察庁法の改正案について、ロッキード事件の捜査を担当した松尾邦弘元検事総長ら、検察OBの有志14人が「検察の人事に政治権力が介入することを正当化するものだ」として、反対する意見書を15日、法務省に提出しました。検察トップの検事総長経験者が、法務省が提出する法案を公の場で批判するのは極めて異例です。

検察庁法の改正案に反対する意見書を提出したのは、松尾邦弘元検事総長など、ロッキード事件などの捜査を担当した検察OBの有志14人です。
検察庁法の改正案は、内閣や法務大臣が認めれば検察幹部らの定年延長を最長3年まで可能にするもので、意見書では「改正案は、検察の人事に政治権力が介入することを正当化するもので、政権側に人事権を握られ、公訴権の行使まで制約を受けるようになれば、検察は国民の信託に応えられない」としています。
そのうえで「田中角栄元総理大臣らを逮捕したロッキード世代として、検察を、時の政権の意のままに動く組織に改変させようとする動きは看過できず、定年延長を認める規定の撤回を期待する」と訴えています。
松尾氏は会見で「定年延長は、今までの人事の流れを大きく変化させる懸念がある。検察官にいちばん大事なのは自主・独立だ」と述べました。
松尾氏は平成16年から2年間、検察トップの検事総長を務め、ライブドア事件や日本歯科医師会をめぐる1億円不正献金事件などの捜査を指揮しました。
検事総長経験者が、法務省が提出する法案について公の場で反対意見を表明するのは極めて異例です。

検察庁法の改正案とは 
改正案は、すべての検察官の定年を段階的に63歳から65歳に引き上げるとともに、「役職定年制」と同様の趣旨の制度を導入し、検事正や検事長などの幹部は原則63歳で、そのポストから退くことが定められています。
しかし特例規定として内閣や法務大臣が「公務の運営に著しい支障が出る」と認めれば、個別の幹部の役職定年や定年を最長3年まで延長できるとしています。
このため内閣の判断で定年が65歳の検事総長は最長で68歳まで、役職定年が63歳の検事長は最長で66歳までそのポストにとどまることができるのです。

論点1「政権の人事介入への懸念」 
論点の1つは、検察人事への政治介入の懸念です。
検察庁は法務省に属する行政機関で、検察官の人事権は内閣や法務大臣にあります。
一方、検察は捜査や裁判で権力の不正をチェックする役割も担い、政治からの中立性や独立性が求められるため、実際には検察側が作成した人事案を内閣や大臣が追認することが「慣例」となってきました。
日弁連=日本弁護士連合会などは、内閣や大臣の判断で個別の検察幹部の定年延長が可能になれば、検察官の政治的中立性を脅かし、捜査を萎縮させるおそれが強いなどと指摘しています。

論点2「“個別の定年延長制度” 導入の経緯」 
個別の検察幹部らの定年延長を可能にする特例規定が改正案に盛り込まれた経緯も論点です。
法務省が去年10月末の時点で検討していた当初の改正案では「公務の運営に著しい支障が生じることは考えがたい」などとして、個別に検察幹部の定年延長を認める規定は必要ないとしていました。
しかし、ことし1月、政府が従来の法解釈を変更し、東京高等検察庁の黒川検事長の定年延長を閣議決定しました。
個別の検察幹部の定年延長の特例規定は、ことしになって改正案に盛り込まれていて、有志の弁護士の団体などは「法解釈の変更による黒川検事長の違法・不当な定年延長を法改正によって後付けで正当化するものだ」としています。

論点3「定年延長を判断する基準」 
また、内閣の判断で検察官の定年を延長する場合の判断基準が示されていないことも論点になっています。
元検察幹部は「恣意的(しいてき)な人事の運用ができないよう基準をできるかぎり細かく、具体的に定めることが必要だ」と指摘しています。
(後 略)


検察OBも法案反対へ決起 黒川検事長は辞任迫られどうする
 日刊ゲンダイ 2020/05/15
 さすがに看過できないのだろう。検察官の定年延長を可能にする「検察庁法改正案」に対して、検察OBが反対ののろしをあげはじめた。松尾邦弘元検事総長ら検察OB十数人が、15日、法案に反対する意見書を法務省に提出する。検事総長経験者が表立って動くのは異例のことだ。

 さらに、東京地検特捜部検事としてロッキード事件を捜査した堀田力弁護士は、朝日新聞のインタビューに「黒川君は辞職せよ」と、こう語っている。
<検察幹部を政府の裁量で定年延長させる真の狙いは、与党の政治家の不正を追及させないため以外に考えられません><私の経験から言えば、政治家がその権力を背景に捜査に圧力をかけてくることはよくあります><だからこそ、今回の幹部の定年延長の規定は削除すべきです>――と法案に強く反対し、<定年延長を受け入れた黒川君の責任は大きいし、それを認めた稲田伸夫・現総長も責任がある。2人とは親しいですが、それでも言わざるを得ない。自ら辞職すべきです>と、辞任を迫っているのだ。

「検察庁法改正案」の最大の問題は、時の権力者が、気に入った検事の定年を恣意的に延長できるようになることだ。必然的に、検察官は権力者の顔色をうかがうようになる。しかも、コトの発端は「官邸の守護神」と呼ばれる黒川弘務東京高検検事長(63)を検事総長に就けるために、安倍政権がルールを破ってまで黒川検事長の定年延長を閣議決定したこと。
 検察OBが法案に反対し、黒川検事長に辞任勧告をしているのもそのためだ。

 しかし、どんな批判を受けようが安倍首相は「守護神」を検察トップに就けるつもりだ。OBから辞任を迫られた黒川検事長はどうするのか。
 黒川検事長と同期だった若狭勝元東京地検特捜部副部長はこう言う。
「黒川氏は検事総長にはならず、辞任すると思う。もし、この状況で検事総長になったら、汚点になり、逆に辞任したら検事としてスジを通したことになる。もともと出世欲もなく、性格的にも愛すべき男。権力に近いとみられているのは、官房長など政治家と接点の多いポジションに長く就いていたからです。黒川氏にとって一番いいのは、定年延長の末日にそのまま辞めることでしょう」
 安倍首相の周辺からは、“黒川辞任”で批判が沈静化し、それで「検察庁法改正案」が成立するなら、それでOKとの声もあがっているという。黒川氏辞任だけでなく、天下の悪法も葬らないとダメだ。


「まともな法治国家とは言えない」仙台高裁の裁判官が政府批判 
NHK NEWS WEB 2020年5月15日
国会で審議されている検察庁法の改正案について、仙台高等裁判所の裁判官が13日、民放のラジオ番組に出演して批判しました。現職の裁判官がメディアで政府を批判するのは極めて異例です。

仙台高等裁判所の岡口基一裁判官は13日、KBS京都のラジオ番組に電話で出演し、検察庁法の改正案について、およそ45分間にわたって自身の見解を述べました。
この中で岡口裁判官は経緯を解説したうえで「検察官が内閣の顔色をうかがいながら仕事をするようになると危惧される。法解釈の変更を口頭の決裁で済ませるなど、まともな法治国家とは言えない」などと批判しました。
中立性を求められている現職の裁判官がメディアに出演し、政府を批判するのは極めて異例です。
岡口裁判官はNHKの取材に対し「法案が大変複雑なため、内容を正確に理解したうえで議論してもらいたかった。裁判官が積極的に政治運動に参加することは許されていないが、法案の問題点を説明することは禁じられていない」と話しています。
岡口裁判官はこれまでも著書やSNSで積極的に情報発信を行っていますが、おととしには、ツイッターへの書き込みで裁判官の品位をおとしめたとして、最高裁判所から戒告の懲戒処分を受けました。