2026年4月2日木曜日

自衛隊幹部の中国大使館侵攻/国際社会は米国を糾弾する/媚米で国民犠牲にする高市首相(植草一秀氏)

 植草一秀氏が掲題の3つの記事を出しました。
1番目の記事)「自衛隊幹部の中国大使館侵攻」
 在日中国大使館に陸上自衛隊の3等陸尉の男が侵入して逮捕されましたが、官邸はいまだに中国に謝罪をしていません。高市氏がそれを禁じているのかどうか分かりませんが、大使館の警備の責任を負う国として在り得ないことで、中国が非難するのは当然のことです。
 植草氏はそのことに関連して、24年9月18日に中国・深センで発生した日本人学校に通う10歳の男児が中国人男性に襲われて死亡した事件で、男児の“父親の手紙”が、中国のSNSで紹介され反響を呼んだことを紹介しています。
 関連記事のURLが紹介されているので、それをご覧いただくと概要がつかめます。1回のクリックでは表示されない場合はその告知画面の「リロード」釦をクリックすると開きます。
2番目の記事)「国際社会は米国を糾弾する」
 米国がイランに軍事侵攻したことで、イランが自衛権を行使してホルムズ海峡を封鎖しました。この影響で世界が大混乱に陥っています。取り分け日本は生命線というべき輸入原油の90%以上がホルムズ海峡経由のため、広範囲の商品の価格が高騰するだけでなく、医療においても原油関連製品(ナフサ)は必需品で、患者の生命の問題に直結します。原油の量を確保できなければ国民経済が立ち行かなくなります。
 国際社会は結束して米国の行動修正を求めるべきなのですが、高市首相は訪米した際にトランプを絶賛し「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけ」と発言しました。その他にも数々の奇態な行為が報じられて世界を唖然とさせました。
3番目の記事)「媚米で国民犠牲にする高市首相」
 本来メディアは国民が知るべき情報を丁寧に伝えるべきですがそうせずに、メディアの資金源、や支配者の意向に沿う情報を 事実を歪めて流しているので、国民はメディアの誘導にそのまま乗ってしまっています。
 米とイスラエルから突然無法な攻撃を受けて「ホルムズ海峡」の閉鎖に踏み切ったイランは、国際海事機関(IMO)に提出した声明の中で、「非敵対 船舶」については関係当局と連携して安全保障規則を順守すれば、エネルギー輸送の要衝「ホルムズ海峡を通過できる」とし、「米国とイスラエル政権、およびその他の侵略参加者に属する船舶、資産は、無害通航または非敵対 通航の対象とはならない」述べています。
 高市首相が日本国民の利益を最優先に考えるなら、国際法違反、国連憲章違反の米国を非難しつつ、イランと交渉して日本船舶のホルムズ海峡通過の許可をイラン政府に求めるべきでした。しかし高市首相の行動は真逆でトランプに対して「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけ」と絶賛しました。これでは日本船舶は通過許可を得られず 甚大な悪影響が日本国民に降りかかります。
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自衛隊幹部の中国大使館侵攻
               植草一秀の「知られざる真実」 2026年4月 1日
東京・池袋で女性店員が殺害された事件。
刃物で刺したとみられる元交際相手の男は、女性と自分を交互に刺して死亡した。
取り返しのつかない事態になったが、被害者が警察に助けを求めていたなかでの犯行で、命を救うことができなかったのかどうか大変悔やまれる。

センセーショナルな事件でメディアが大量の時間を投入して大報道している。
しかし、この事件の陰で極めて重大な事件が発生していた。わずかにしか報道されていない。
自衛隊幹部が刃物を持って中国大使館に不法侵入して逮捕された。
東京都港区にある在日中国大使館に陸上自衛隊の3等陸尉の男が侵入したとして逮捕された。
男は陸上自衛隊えびの駐屯地(宮崎県えびの市)に所属する3等陸尉。自衛隊幹部職員である。

この重大事件をメディアは大きく報道しない。事件を置き換えてみる。
北京にある駐中国日本大使館に中国の人民解放軍幹部が刃物を持って侵入して逮捕された事態を考える。日本で産経新聞をはじめとするメディアが大騒ぎするだろう
立場を入れ替えて日本の自衛隊職員が加害者であるこの事件は大きく報じない。
メディアの取り扱いは小さい。

2024年9月18日に中国・深センで発生した日本人学校に通う10歳の男児が中国人男性に襲われて死亡した事件。日本で大報道が展開され、中国を攻撃する言説が煽られた。
しかし、この事件で犠牲になった10歳男児の父親が事件の翌日に中国語で書いた「手紙」のことを知る日本人は極めて少ない。日本のメディアがほとんど報道しなかったからだ。
この事情を ふるまいよしこ氏による次の記事が詳細に伝えている。
「中国・日本人男児刺殺事件、「本当に申し訳ない」
多くの中国人が涙した“父親の手紙”の中身とは」
https://diamond.jp/articles/-/351040
中国では手紙が書かれた翌日の20日午後にはSNSのタイムラインを埋め尽くしたという。
ふるまい氏が日本語に翻訳した手紙の一部を紹介する。
固有名詞はアルファベットに代えられている。

「彼がこんなに突然私たちのもとを去ってしまうなんて、全く予想にもしていませんでした。今、私の心は混乱と計り知れない悲しみでいっぱいです。これからは彼がどのように成長し、大人になっていく姿をもう見ることができない。彼を守ることができなかったことは、私にとって一生の悔いとなるでしょう。

Cは、日本人であり中国人でもあります。母親は中国人で、日本で約10年間暮らしました。そして、父親である私は、人生の半分近くを中国で過ごしてきました。C自身も、3歳までのほとんどの時間を中国にいる妻の実家で過ごしました。外部でどのように報道されても、彼が日本と中国、両方のルーツを持っている事実は変わりません。

私たちは中国を憎んではいませんし、日本を憎んでもいません。国籍に関係なく、私たちは日本と中国の両方を自分たちの国だと感じています。風習や文化には違いはありますが、私たちは誰よりも、人は皆同じであると知っています。ですから、歪んだ考えを持った一部の卑劣な人物の罪によって、両国の関係が壊れることを望んではいません。私の唯一の願いは、このような悲劇が二度と繰り返されないことです。

Cはかつて、私にこう言いました。「将来は、パパみたいになりたい」と。それは一時的な思いつきからでたものだったのかもしれませんが、父親の私にとってこの言葉は大きな喜びを与えてくれました。私は日中貿易に従事しており、両国の橋渡し役を務めています。私の主な役割は、双方の認識の違いを埋め、円滑なコミュニケーションを促進することです。もし今回の不幸な事件がなければ、彼は私よりももっと役に立つ人間になったことでしょう。しかし、私は今、彼が誇りに思えるような存在になるためにひたすら全力を尽くし、そして、日中両国の相互理解に微力ながら貢献し続けたいと思っています。これが、私が最愛の息子に対してできる唯一の償いであり、また犯人に対する復讐でもあります。

何よりも、Cに感謝を伝えたいと思います。私たちを両親にしてくれてありがとう。彼が私たちと共に過ごした10年と8カ月7日間に、心から感謝しています。私たちはこれからも彼のために強く生き、彼が果たせなかった道を歩み続けます。」

日本では「中国はけしからん」、「中国は怖い」報道一色だった。
しかし、犠牲になった男児の父親はまったく異なる考えを表明していた。
このような内容こそ、日本のメディアは詳細に報じるべきではなかったか。
多くの事例で、このような事態が観察される。

続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」4380号
「ダブスタ報道で国は道を誤る」 でご高読下さい。
月初のこの機会にメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」ご購読をぜひお願いします。 https://foomii.com/00050
                 (後 略)


国際社会は米国を糾弾する
               植草一秀の「知られざる真実」 2026年3月30日
株価が急落している。高市内閣が発足して「サナエトレード」などともてはやされてきたが、絶頂からのスタートは高市首相にとって有利なものではないことを指摘してきた。
沙羅双樹の花の色。

2026年のキーワードは「陽極まれば陰に転ず」。満つれば欠くのがこの世のならわし。
総選挙での316議席は自民の実力を反映するものではない。「小選挙区マジック」が最大の背景だ。比例代表の得票率に見合う議席数は171。これが自民党の実力に見合う議席数。
自民の得票率は37%。全有権者数を分母に取れば20%である。有権者の5人に1人しか高市自民に投票していない。現実を謙虚に見つめる姿勢がなければ転落は早い

2月8日の豪雪の季節に総選挙を強行した。この時点で予算の年度内成立は不可能な状況だった。予算審議に充てるべき時期に総選挙を強行したのであるから、選挙後は暫定予算編成を前提に置き、十分な審議時間を確保して予算審議にあたる丁寧な国会運営に努めるべきだった。
しかし、高市首相は審議時間を大幅に圧縮してでも無理やり予算を年度内に成立させようと傍若無人の国会運営を指揮した。

「実るほど首(こうべ)を垂れる稲穂かな」と真逆の対応は「実り」が少ないことの反映かも知れない。多数議席を得させてもらったからこそ、より丁寧に「数の横暴」とならないように自制して進むことが必要。「勝って兜の緒を締める」ともいう。

高市内閣が一見すると順風満帆に見えてきたのはメディアが工作活動を行っているから。
何が起きても高市絶賛、何をやっても高市絶賛。これがメディアの対応だ。
背景にある事情は高市内閣が米国傀儡であること。日本の支配者米国は米国に隷従する政権を持ち上げる。彼らにとって都合が良いからだ。

2001年発足の小泉純一郎内閣、2012年発足の第二次安倍晋三内閣が典型例。
高市内閣は「政治とカネ」問題のなかから生まれた内閣であるのに、「政治とカネ」問題を放り投げた。
これだけでメディアの集中砲火を浴びるはずなのに、なぜかメディアはまったく批判しなかった。メディアによる高市内閣「推し」が不自然な高支持率の背景だった。しかし、中身がなければメッキが剥がれるのは早い

米国がイランに軍事侵攻。イランが自衛権を行使してホルムズ海峡を封鎖。この影響で世界が大混乱に陥っている。日本経済の先行きにも暗雲が立ち込めている。
日本経済にとって原油は生命線。価格上昇も甚大な影響を与える。さらに、原油の量を確保できなければ国民経済が立ち行かない。

医療においても原油関連製品は必需品。患者の生命の問題に直結する。
大混乱の原因は米国による国際法違反、国連憲章違反の軍事侵攻。米国の暴走を国際社会は許すべきでない。
国際社会が結束して米国の行動修正を求めるべきところ、高市首相は米国の行動修正を求める協調行動を破壊するかのように訪米して米国の暴走を指揮者したトランプ大統領を絶賛した。
「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけ」のメッセージに世界が唖然としている。

続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」4379号
「経済危機に無策の高市内閣」 でご高読下さい。
                  (後 略)


媚米で国民犠牲にする高市首相
                植草一秀の「知られざる真実」2026年3月29日
日本国民の多くがメディア報道に流される。
本来は国民自身が本物と偽物を見分ける力を持たなければならない。
しかし、情報が不足している面で汲むべき事情はある。
メディアが国民が知るべき情報を丁寧に伝えるべきだが、メディアが歪んでいるのだ。
メディアは、国民に正確な情報を伝え、メディア資金源、あるいはメディア支配者の意向に沿う情報を 事実を歪めて流す。
その結果、国民は正しい情報を入手できず、メディアの誘導にそのまま乗ってしまう。

内閣が発足した瞬間。政権の最優先課題は「政治とカネ」問題への対応だった。
高市新体制が「企業団体献金全面禁止」を提示して当然だった。
だが、高市首相は問題への対応を放棄。ゼロ回答を示した。
本来ならメディアが集中攻撃するべきところ。だが、メディアは一切攻撃しなかった。
メディアが適正に批判していれば高市内閣は出発点で高支持率を得ることはなかったはず。
メディア全面支援で高支持率が「創作」された。

米国によるイラン軍事侵攻が実行されて高市氏は訪米した。高市氏が言うべきことは
「国際法違反、国連憲章違反のイラン軍事侵攻をやめろ」だった。当たり前のことだ。
ところが、高市氏が放った言葉は「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドしかいない」正気の沙汰でない。これで日本とイランとの対立は鮮明になった

ホルムズ海峡が封鎖されて日本に甚大な影響が広がる。日本が消費する原油の9割がホルムズ海峡を通過して運ばれる。この経路が断たれれば日本は存立できなくなる。
これが本当の「存立危機事態」。原因はどこにあるか。米国が国際法違反、国連憲章違反の軍事侵攻を行ったことにある。国際社会は連携して国際法違反、国連憲章違反の米国に軍事行動をやめるように圧力をかける必要がある。実際に欧州諸国は米国に対して厳しい指摘を示している。

イランの対応はどうか。イランは国際海事機関(IMO)に提出した声明の中で、
「非敵対船舶」については関係当局と連携して安全保障規則を順守すれば、エネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡を通過できると述べた。

高市首相が日本国民の利益を最優先に考えるなら、国際法違反、国連憲章違反の米国を非難しつつ、イランと交渉して日本船舶のホルムズ海峡通過の許可をイラン政府に求めるべきだ。
あたりまえのこと。高市首相の行動は真逆。イラン軍事侵攻を指揮した米国のトランプ大統領に対して「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけ」と絶賛した

イランが発した声明は「非敵対船舶は、イランに対する侵略行為に関与も支援もしておらず、かつ宣言された安全保障規則を完全に順守することを条件として、関係当局と連携してホルムズ海峡の安全な通過を享受できる」とし、
「侵略当事者、すなわち米国とイスラエル政権、およびその他の侵略参加者に属する船舶、資産は、無害通航または非敵対通航の対象とはならない」とした。

日本がイランへの軍事侵攻を指揮したトランプ大統領を絶賛すれば、日本船舶は通過許可を得られない。その結果、甚大な悪影響が日本国民に降りかかる。
その全責任は高市首相にあると言って間違いない。

続きは本日の
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
4378号
「対米隷属でイランと敵対する愚」 でご高読下さい。
                  (後 略)

【レバノン発】中東のホーチミンルートと枯葉剤

 田中龍作ジャーナルが掲題の記事を載せました。
 レバノンはイスラエルの北側に位置し、南側で国境を接しています。
 そこの武装組織のヒズボラはイランと呼応してイスラエルへの攻撃を行っています。
 イスラエル軍は26年3月、レバノン南部を流れるリタニ川に架かるすべての橋(主要な橋は5つ)を爆破・破壊しました。
 それは親イラン武装組織ヒズボラが、戦闘員や武器をレバノン南部(付近)へ輸送するのを阻止し、補給路を完全に遮断することを目指したもので、イスラエル政府はリタニ川以南を「治安区域」としてそこに進出して、実質的に支配する方針を示しています
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【レバノン発】中東のホーチミンルートと枯葉剤
                田中宇の国際ニュース解説2026年3月30日
過日、イスラエル軍はレバノン南部と以北を分かつリタニ川に架かる橋をすべて爆破した。
南部で抵抗を続けるヒズボラの補給路を断つためという見方もあるが、現実はそう簡単ではない。
橋がなくなってもベカー峡谷を通って迂回すればレバノン南部と北部の間を行き来できるのである。(最下段の地図参照)
次の作戦としてイスラエルはベカー峡谷を通るハイウェイを爆撃して寸断するだろう。
ヒズボラはそんなこと百も承知だ。深山幽谷のベカー峡谷には獣道(けものみち)が幾つもあり、ハイウェイが爆撃された場合は獣道を使って軍事物資を運搬する。レバノン杉が鬱蒼と林立していて、イスラエル軍のドローンといえども索敵できない。まさに中東のホーチミンルートである。



峻厳な高い山と深い谷。いくらでもゲリラ戦を戦える。精強なイスラエル軍も米軍のように泥沼にはまるだろう。=29日、ベカー峡谷 撮影:田中龍作=




そうなるとイスラエル軍は、米軍がベトナム戦争でやったように枯葉剤を空から散布するだろう。

レバノン国民の貴重な水源であるベカー峡谷が枯れ葉剤で汚染されたらどうなるか。人類の想像力を超えるのだが、イスラエルであればやっても何ら不思議はない。
ホーチミンルートはベトナム戦争時(1964~75年)、北ベトナムからラオス、カンボジアを迂回して南ベトナムのベトコン(民族解放戦線)に軍事物資や兵員を輸送した補給路。全長1万7千キロ。





レバノン地図。最下部、赤い蛍光ペンで塗った部分がリタニ川。ベカー峡谷は上部右側にBeqaaとある。











 ~終わり~

  
勝利するためならどんな非道な作戦でも実行する。戦争はひとえに民族の興亡です。
ジャーナルは世界の冷厳な現実を伝えます。
カードをこすりまくってのレバノン取材です。ご支援何とぞ御願い申し上げます。

田中龍作の取材活動支援基金
■郵便局から振込みの場合
口座:ゆうちょ銀行
記号/10180 番号/62056751
■郵便振替口座
口座記号番号/00170‐0‐306911
■銀行から振込みの場合
口座:ゆうちょ銀行
店名/ゼロイチハチ・0一八(「ゆうちょ銀行」→「支店名」を読み出して『セ』を打って下さい)
店番/018 預金種目/普通預金 口座番号/6205675 口座名/『田中龍作の取材活動支援基金』
■ご足労をおかけしない為に
ゆうちょ銀行間で口座引き落としができます。一度窓口でお手続きして頂ければ、ATMに並んで頂く手間が省けます。印鑑と通帳をお持ち下さい。
記号/10180 番号/62056751 口座名/タナカリュウサクノシュザイカツドウシエンキキン
連絡先 tanakaryusaku@gmail.com  twitter.com/tanakaryusaku 

対イラン戦争:莫大な軍需品消耗+成果の欠如=イランの勝利

「アラバマの月」(Moon of Alabama)が掲題の記事を載せました。
 米国はイランに向けてこれまで推定総保有数3,000発から4,000発のトマホーク巡航ミサイルを約850発発射しました。ペルシャ湾内の米艦船内の在庫は既に尽きているのですが、イランのミサイル攻撃に対抗するための防空能力の必要上まだ現場を離れられずに補給ができていないということです。その防空ミサイル自体も既に不足しているということです。
 そもそも米軍は1発のミサイルに対して10基または11基の迎撃ミサイルを使用したり、1機のドローンに対して8基のパトリオットミサイルを使用しています。そのコスト比は「1対 数10」かそれ以上で、その部分でも正に「非対称の戦闘」になっています。
 トランプは既に戦費として数十兆円を投じていると口にしますがそれは真実で、某国の女性首相に数十兆円の供出を要求したといわれる所以です。トランプが「あと2~3週間でこの戦争を終える」と宣言するのは、この違法で無謀なイラン攻撃が「財政的にも」不可能であるからと思われます。
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対イラン戦争:莫大な軍需品消耗+成果の欠如=イランの勝利
                マスコミに載らない海外記事 2026年3月29日
                    Moon of Alabama 2026年3月27日
紛争の両陣営における弾薬の供給状況に関する新たな数値がいくつか発表された。
 ワシントン・ポスト によると、(アーカイブ)アメリカはイランに向けて850発のトマホーク巡航ミサイルを発射した。トマホークの総保有数は3,000発から4,000発の間と推定されている。
 だが、これら長距離兵器使用には別の制約がある。ミサイルは通常、米海軍の艦艇から発射される。各艦艇の搭載量は最大72発のトマホークに制限されている。搭載数が尽きると、艦艇は再装填のため、友軍の港へ向かう必要がある。(大型ミサイルの洋上での再装填は試験的に実施されているものの、まだ初期段階にある。)
 アメリカが湾岸地域に配備している約16隻の駆逐艦と潜水艦は現在ほとんどが「ウィンチェスター」状態、つまりトマホーク・ミサイルを撃ち尽くしている。だが、イランのミサイル攻撃に対抗するためには防空能力が依然必要なため、これら艦艇は、まだ現場を離れられない。
 防空ミサイルも不足している。イギリス王立統合軍事研究所(RUSI)が三日前にこう報じた  
12種類以上の弾薬を持続不可能と思われるペースで連合軍は消費している。3月19日、世界の備蓄は「空か、ほぼ空」で、戦争が更に一か月続けば「ミサイルはほとんど使えなくなる」とラインメタル社CEO、アーミン・パッパーガーは、指摘した。

 イランが少なくとも12のアメリカおよび同盟諸国のレーダーと衛星端末を損傷したことを考えれば、迎撃効率は低下する。1発のミサイルに対して10基または11基の迎撃ミサイルを使用したり、1機のドローンに対して8基のパトリオットミサイルを使用したりするのは継続不可能になる

 米軍は、ATACMS/PrSM地上攻撃ミサイルとTHAAD迎撃ミサイルが枯渇するまであと1か月以内、あるいはそれ以下だ。イスラエルは更に危険な状況にあり、アロー迎撃ミサイルは3月末までに完全に使い果たされる可能性が高い他の兵器を用いて戦争を進めることも可能だが、そのためには航空機に対するリスクが増大し、ミサイルやドローンによる「漏洩」により部隊やインフラが損害を受ける可能性が高まることを認めなければならない。
 RUSIは、備蓄補充における業界の困難に関する表や背景情報を提供している。
 一方、この方程式のもう一方の側面は、アメリカ・イスラエルの作戦がイランに与えた損害だ。1万以上の「標的」が攻撃されたが、トランプ大統領の主張にもかかわらず、イランの弾道ミサイル能力を無力化する主目標は達成には依然程遠い  
アメリカ情報機関に詳しい5人の関係者によると、アメリカとイスラエルによるイランへの戦争が一カ月近くになる中、アメリカが確実に判断できるのは、イランの膨大なミサイル兵器庫の3分の1を破壊したことだけだという。

 残りの約3分の1の状況は不明瞭だが、爆撃によって地下トンネルや掩蔽壕に埋もれたミサイルが損傷、破壊された可能性が高いと情報筋4人が述べた。情報の機密性を考慮し、匿名を条件に情報筋は語った。
 情報筋の一人は、イランのドローン能力についても同様情報があり、 3分の1が破壊されたのはほぼ確実だと述べた。

 この情報は、木曜日にイランに「残っているロケット弾はごくわずかだ」とドナルド・トランプ大統領が公言したこととは対照的だ。
 1日あたりの攻撃回数を比較すると、アメリカ・イスラエルが圧倒的に優位に立っている。現在アメリカ・イスラエルは、1日あたり約300回の作戦飛行を行い、イランの標的に爆弾やミサイルを投下している。一方、イランは1日あたり約30~40発のミサイルを発射している。だが問題はこうした攻撃の質だ。アメリカ・イスラエルは初日から学校や診療所といった民間インフラを標的にしてきたのに対し、イランは軍事施設や軍事産業施設を攻撃してきた。
 本日、アメリカ・イスラエル軍はイランのフーゼスターン州とイスファハン近郊のモバラケにある製鉄所を攻撃した。イスラエルとアラブ湾岸諸国の同様施設に対して報復攻撃を行うとイランは発表した。イランを最も壊滅的攻撃から守っているのは、まさにこの報復能力だ。
 事態のエスカレーションにおいて、イランは有利な立場にある。
 この戦争に勝つ方法はないことを受け入れるようアメリカに促す際、(アーカイブ参照)イラン嫌いのエコノミスト誌編集者連中は、このことを認めている。
 要するに、アメリカとイスラエルの軍事攻撃がどれほど強力で巧妙であろうと、トランプに対して優位に立っているとイランは感じているのだ。イランは、アメリカより攻撃力と防御力に優れていることを示した。戦略的根拠を示さずに、許しがたいことにトランプは戦争を開始した。作戦上の成功や、テヘラン政権を既に変えたという彼の馬鹿げた主張にもかかわらず、戦闘から実質的な成果を彼は何も得ていない。政治的代償が増大するにつれ、トランプは益々圧力にさらされる
…  トランプは完全停戦に同意し、イスラエルにそれを遵守させなければならない。海峡再開と核開発計画からのイラン撤退に関する協議は極めて困難だろう。そして最終的に合意に至るとしても、戦争開始前に締結できただろう合意より悪いものになるだろう。トランプは意図せずに強硬派の立場を強化し、彼らが海峡に対して持つ影響力を明確にしてしまったためだ。結果的に、少なくとも今のところ、イランが優位に立っている

 トランプは、もちろん、別の選択肢として戦争をエスカレートさせる可能性もある。だが、たとえ、そうしても、現状より良い状況とは言えないだろう。
 一方、アメリカが始めた戦争によって、アメリカ同盟諸国は苦しんでいる。オーストラリアは特に深刻な状況にある。原油を生産・輸出しているものの、アジアからの石油製品輸入に依存している。これら輸入が途絶えたため、オーストラリアはディーゼル燃料やガスを他の供給源から購入せざるを得ないが、価格は極めて高額だ。  
アメリカのメキシコ湾岸からオーストラリアへの輸送時間は55~60日に及び、運賃は1バレルあたり約20ドルだ。これは危機以前のアジア太平洋航路の運賃が1バレルあたり5~6ドルだったのと比較すると高い。地域産品の価格変動により、この不利な点は一時的に解消された。3月18日には、シンガポールとヒューストンからのガソリンとディーゼルの納入価格は1バレルあたり約161ドルで収束した。3月25日現在、シンガポールからの貨物は再び魅力的に見え、1バレルあたり約153ドルに対し、ヒューストンからの貨物は1バレルあたり164ドルとなっている。だが価格はもはや決定的要因ではない。問題は現物供給に移った。アジアで売れ残った貨物が益々少なくなるにつれ、アメリカは輸送距離が長く運賃も高いにもかかわらず、キャンベラにとって、輸入の行き詰まりを打開する唯一の確実な手段となるかもしれない。
 世界の原油供給量は依然減少傾向にある。アメリカのガソリンとディーゼル燃料の価格は上昇を続けている。トランプ大統領とアメリカが石油製品の輸出を全面的に禁止するまで、どれくらい時間がかかるのだろう。その時こそ、オーストラリアがアメリカとの同盟の本当の価値に気づく瞬間になるだろう。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2026/03/war-on-iran-exorbitant-munition-spending-lack-of-success-iran-is-winning.html

02- イランの大胆な戦略的動き―「占領地に対するミサイル優位」宣言と「核抑止力」警告

「マスコミに載らない海外記事」に掲題の記事が載りました。
 米とイスラエルによるイラン不法攻撃が始まってから4週間が経過しました。早々に大戦果を挙げ(親米政府を樹立す)ることがトランプの望みで、何より中間選挙を有利になるからという思惑があったようですが そんな展開にはなっていません。
 この際にイランに大打撃を与えたいというイスラエルの思惑はかなり達成されたかも知れませんが、「『その戦争、誰のためだ?』トランプがネタニヤフ案を一蹴…米イスラエル“同盟崩壊”の兆しが露呈」(MSN 31日)というような記事も出ているように、ここにきてトランプとネタニヤフの意向の食い違いが明らかになってきました。
 突如 砲爆撃を受けたイランは大きな被害を受けていますが、「湾岸諸国におけるアメリカとイスラエルの権益に対する反撃能力」をイランは益々強めており、ミサイルとドローンによる頻繁な攻撃を継続する中で、当初の予定通りミサイル攻撃の高度化を段階的に進めています。
 敵に実態を掴ませないモザイク作戦を採って「負けない闘い」を敢行するという予定通りの作戦を遂行しています。
 対して米国は何よりもミサイルや弾薬の備蓄が枯渇に近づいていて、整備の遅れと兵站支援能力の欠如により既に爆撃機の出撃能力が崩壊しているということです。トランプは何らかの口実の下に早くこの戦闘を終焉させたがっているのですが、もっともらしい「勝利」を予測できる出口戦略が見つかる見通しはありません。
 イスラエルに対しても、イランが最も厳重に警備された戦略的施設の一つを攻撃した際、イスラエルが防空迎撃ミサイルを発射できなかった事実から、「ミサイル優位」を実現したと重要かつ明確な声明を発表しています。
 新最高指導者モジタバ・ハメネイ師はある演説の途中で、戦争の終結について、それぞれ明確な期限を定めた三つの具体的要求を示しました。中東からの米軍の迅速な撤退と、60日以内の制裁の全面的撤回と、経済的損害に対する長期的な財政的補償の3つです。
 その数時間内に、北京とモスクワはともに声明を発表し、言葉を慎重に選んだものの新最高指導者発言内容と紛れもなく一致しており、両者の連携を示唆していたということです。
 トランプは放言の垂れ流しはもうやめて真剣に戦争の終結に努めるべきです。
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イランの大胆な戦略的動き―「占領地に対するミサイル優位」宣言と「核抑止力」警告
               マスコミに載らない海外記事 2026年3月30日
                  アラステア・クルック 2026年3月27日
                      Strategic Culture Foundation
 イランがホルムズ海峡の支配権を維持できればアジアの地政学は新たな戦略的現実に再構築される。戦争が始まって四週目に入ったが、今後一体どうなるのか?
 第一に、イランは激しい爆撃を受けているものの、その軍事的有効性は明白とは言えない。湾岸諸国におけるアメリカとイスラエルの権益に対する反撃能力をイランは益々強めており、意図的に選んだ不透明な体制(モザイク作戦と呼ばれる)で指導部は効果的に活動している。またイランはミサイルとドローンによる頻繁な攻撃を継続し、ミサイル攻撃の高度化を段階的に進めている。イラン国家に対する国民の支持は強固なものになっている。
 アメリカとイスラエルの爆撃は甚大な被害をイランに与えているが、これら攻撃が、イラン全土に分散し、地中深く埋められたミサイル「都市」を発見、あるいは破壊した証拠はほとんどない。むしろ、イランの隠された軍事インフラ破壊に失敗したアメリカとイスラエルは、レバノンやパレスチナで展開されているように、国民の士気を低下させるのを狙った民間目標に攻撃の矛先を変えたことを示唆する証拠がある。
 だが議論の余地がないのは、綿密に練られた戦略をイランが段階的に展開していることだ。一方、トランプには計画がなく、内容は日々変化している。イスラエルには計画があり、アメリカが提供したAIが検知できる限り多くのイラン指導部暗殺だ。更に、イスラエルの狙いは、イランを分断し、民族的・宗派的小国家に分割し、(シリアのような)弱体な無政府状態に陥らせることにある。
 今のところ、アメリカが表明している狙いは、経済インフラ(サウス・パルス・ガス施設)攻撃から、イラン核施設(ナタンズとイラン・ロシア共同運営のブシェール原子力発電所)のごく近隣への二度の重要な攻撃に至るまで、エスカレーションの脅威を断続的に示すものになっている。これら近距離ミサイル攻撃は、アメリカかイスラエルが核レベルにエスカレーションする可能性を示唆する「メッセージ」として意図されていると思われる。(だが、これに対し、イスラエルのディモナ核施設に近接するディモナ町へのミサイル攻撃でイランは応酬した。)
 ディモナ攻撃で甚大な被害が出た後、「ミサイル優位」を実現したと重要かつ明確な声明をイランは発表した。この主張は、イスラエルの最も厳重に警備された戦略的施設の一つをイランが攻撃した際、イスラエルが防空迎撃ミサイルを発射できなかった事実に基づいていた。

 戦争は「新たな局面」に入ったとイラン議会議長で軍指導者のモハマド・ガリバフは警告した。
 「イスラエルの空は無防備だ…我々が事前に計画していた次段階を実行する時が来たようだ…」
 軍事評論家ウィル・シュライバーによれば、米軍の弾薬庫(米軍の貯蔵施設)備蓄が枯渇に近づいており整備の遅れと兵站支援能力の欠如により出撃能力が崩壊しているのはほぼ確実だという。米軍有人機は依然イラン領空深くには侵入していない。だが、自国の弾薬庫の備蓄は十分だとイランは主張している。
 ここ数日「48時間以内にホルムズ海峡を開放しなければイランの民生用発電所を段階的に破壊する。まず最大規模の発電所からだ」という最後通牒をトランプ大統領はイランに突きつけ、事態を更にエスカレートさせた。(イラン最大の発電所は、イランとロシアが共同運営するブーシェフル原子力発電所だ。)イランの早い降伏をトランプ大統領は依然期待しているようだ。だがイランは既にこの最後通牒を拒否し、独自の最後通牒で応じている。  
アヤトラ・モジタバ・ハメネイ師によるトランプへの最後通牒
 綿密に構成された12分間の演説で、アヤトラ・イマーム・サイード・モジタバ・ハメネイ師は、おなじみの主張から、遙かに重大な事柄へ話を進めた。演説前半は予想通りの展開だったが、レバノンの評論家マルワ・オスマンの報告によると、

 「演説の途中で、論調は過去を振り返るものから戦略的なものへ変化した。ハメネイ師は、それぞれ明確な期限を定めた三つの具体的要求を示した。中東からの米軍の迅速な撤退と、60日以内の制裁の全面的撤回と、経済的損害に対する長期的な財政的補償だ。」
 「そして最後通牒が突きつけられた。従わなければ、イランは経済、軍事、可能性として核兵器面でエスカレートする。仮説ではなく作戦上で。ホルムズ海峡封鎖、ロシアおよび中国との防衛関係の正式化と、曖昧な態度から明確な核抑止力表明へ移行する。」

 外部の反応のタイミングも同様に意味深長だった。数時間内に、北京とモスクワは、ともに声明を発表し、言葉を慎重に選んだものの、新最高指導者発言内容と紛れもなく一致しており両者の連携を示唆していた。
 戦争は新局面を迎えている。11月の中間選挙を控えた国内情勢で、この戦争がどのような影響を与えるかトランプ大統領は注視している。アメリカ国民は、投票するかどうか、あるいはどう投票するかを、9月か10月までに考えを固める傾向がある。彼の陣営は、夏までに、トランプにとって、もっともらしい「勝利」を予測できるような戦争からの出口戦略を必死に模索しているが、そもそも勝利などあり得るのか
 「イランのエネルギー網に対してトランプが行う可能性がある攻撃は、不安定化と注意をそらすためのもので、米海兵隊と第82空挺師団がカーグ島、あるいは他のイランの島々を占領するためのものだ」とSimpliciusは示唆している。地上部隊による作戦は依然非常に可能性が高いと「高官筋」は主張し続けている
 エスカレーション段階でトランプに対抗する準備が明らかにイランはできている。イランの指導スタイルは新最高指導者就任により明らかに変化した。彼はもはや漸進的「駆け引き」に関心を示していない。西アジアの地政学的状況を変えるような決定的結果をイラン指導部は目指している。
 そしてホルムズ海峡がこれを実現する交渉材料になるとイランは考えている。
 承認され、革命防衛隊(IRGC)の審査を受けた船舶のみがホルムズ海峡を航行可能な厳選された安全な航路をイランは設けている。ただし、貨物代金は人民元で支払われ、手数料が課される。このようなスエズ運河型の規制制度により、イランは年間8000億ドルの手数料収入を得られる可能性があると推定される。
 理論上、これによりエネルギー市場への供給が可能になるが、トランプ大統領が最後通牒を実行に移した場合、イランは海峡を完全封鎖するという条件付きだ。
 イランの新たな要求は「欧米諸国には考えられないほど広範囲に及ぶ」とマイケル・ハドソン教授は指摘している。「アラブOPEC諸国は、アマゾン、マイクロソフト、グーグルが運営するアメリカのデータ・センターを皮切りに、アメリカとの緊密な経済関係を断ち切らなければならない。そして、1974年の石油ドル協定以来、アメリカの国際収支を支えてきた既存のオイルダラー資産を売却しなければならない」というものだ。
 「オイルダラー還流は、アメリカによる世界石油貿易の金融化と、兵器化と、アメリカ支配に基づく秩序(本物のルールでなく、単にアメリカの場当たり的要求)順守に抵抗する国々を孤立させる帝国主義戦略の基盤になっている」とハドソン教授は述べている。
 イランがホルムズ海峡を掌握し、更にフーシ派が紅海を支配すれば、エネルギーと、その価格決定権はアメリカから奪われる可能性があり、ウォール街へのオイルダラー流入がなくなれば、アメリカによる金融主導の世界支配は終焉を迎える
 ここで問題になっているのは、米軍を中東から追い出そうとするイランの野望だけでなく、GCC諸国や(日本や韓国など)アジア諸国がホルムズ海峡の航行権を得るため、やむなくイランの「属国」にならざるを得ない地政学的変容でもある。そして、安全な航行を保証できるのはイランだけだ。
 事実上、イランがホルムズ海峡の支配権を維持できれば、アジアの地政学は新たな戦略的現実に再構築されるはずだ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/03/27/iran-audacious-strategic-moves-declared-missile-dominance-over-occupied-territories-warning-of-nuclear-deterrence/