植草一秀氏の掲題の3つの記事を紹介します。
湯沢平和の輪
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。
2026年10月8日木曜日
多極主義に対する戦争が拡大するにつれ属国と自国を食い尽くすアメリカ
「マスコミに載らない海外~」の掲題の記事を紹介します。興味深い記事です。
このところのトランプの采配は常軌を逸していて常識では理解できませんが、この記事は 米国の現下の歩みは「大英帝国の末期的軌跡の繰り返し」の状態にあるとして、全文をその観点が貫いてます。
具体的に言うと トランプはいま 欧州連合国を経済的破綻に追い込みつつ、米国自らも覇権国家の破綻に向かって着実に歩みを進めているということで、様々な事例を挙げて解説しています。
文中に「日本」という名称は登場しませんが、トランプが日本に対して軍事費を対GDP比3.5%に といういう法外な要求をしたのに対して、高市首相は一切の疑問を持たずに、むしろ欣喜雀躍として従おうとしているように見えます。しかしそれこそは米国を潤す一方で、日本が早晩 経済的破綻に追い込まれるという、欧州連合国並みの末路を予想させるものです。
高市氏は何よりもまず自分の頭を冷やして、トランプが日本を含む欧州勢に対して何をしようとしているのかを考えてみるべきです。そんなトランプの というよりは 米国の世界戦略に何の疑問も持つことなく、ひたすら「トランプといい関係にある自分は評価されて当たり前」というような錯覚に浸るのはあまりにも愚かで異常というしかありません。
一刻も早く退場して、まともな首相に代わるべきです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
多極主義に対する戦争が拡大するにつれ属国と自国を食い尽くすアメリカ
マスコミに載らない海外記事 2026年10月 5日
Brian Berletic 2026年9月29日
New Eastern Outlook
ワシントンは多極化に対する戦争を拡大するにつれて欧米経済を兵器生産に転換し、属国を疲弊させ、自らの社会基盤を蝕んでいる。これは大英帝国の末期的軌跡の繰り返しだと言える。
数十年にわたり、アメリカは多くの友好国を自国の軍事力、経済力、金融力、政治力の延長として利用し、欧米諸国と属国を、戦争、代理戦争、経済的強制に巻き込み、世界各地でのアメリカの行動に政治的正当性があるという幻想を作り出してきた。
これらは全て大英帝国が戦争遂行と世界覇権維持のために植民地を利用してきた歴史の流れの延長線上にあり、第一次世界大戦と第二次世界大戦を通してその傾向は続いた。
そして末期に国力が衰退するにつれ、大英帝国が植民地への依存度を高め、そこから血と財宝を搾取し、その過程で植民地を疲弊させ、破壊していったのと同様に、アメリカも多極化主義に対する戦争を、再興するロシア、台頭する中国や依然影響力を強めるイランと、その他の多くの国々に対し拡大するにつれ属国への依存度を高めている。
アメリカが提案する世界覇権の維持方法は、多極化の増大する力と繁栄にアメリカが匹敵または凌駕するのではなく、台頭する多極化世界を不安定化させ弱体化させることに完全に依存している。
イギリスが植民地全体に服従を促すために行政支配と政治的プロパガンダを組み合わせたのと同様、アメリカは属国を政治的に掌握し、未曽有の情報優位性を利用して、属国を戦争や代理戦争の態勢に誘導し、国内および現代の帝国全体における社会保障制度や経済的存続可能性を犠牲にして軍事力への支出を増やすことを正当化している。
負担分担ネットワーク
オバマ政権、トランプ政権(第1期)、バイデン政権や現在のトランプ政権(第2期)を通して、世界におけるアメリカ権力を強化するために、アメリカは政治的、経済的、軍事的同盟の組み合わせを益々積極的に導入してきた。
これには「クアッド」や「AUKUS」、拡大を続けるNATO、ウクライナを中心とした欧州「有志連合」のような偽反米同盟や、カナダの欧州連合「準加盟」案など、あらゆるものが含まれる。これら取り決めは全て複数友好国にまたがる地域的影響力を活用するため行政手続きを効率化することを目的としており、同時に、これら標的国のできるだけ多くの人々を、アメリカ外交政策目標の標的に対し、これらの国を利用するのに賛同させるための政治的物語を作り上げている。
クアッドとAUKUSは「中国の拡張主義」や「侵略」といった捏造された脅威を利用して、アジア太平洋地域の何百万人もの人々を騙して、国家開発から軍事費や中国との潜在的対立に増え続ける資源を振り向けさせている。
いわゆる「有志連合」(2003年のアメリカによるイラク侵攻時に使われた用語を再利用したもの)と、カナダに提案されているEU準加盟は「ロシアによる侵攻」という脅威を捏造し、ワシントンがウクライナで継続している代理戦争のための資源を更に引き出すことを目的としている。
西アジアにおいて、アメリカは、いわゆる「メッカ共同防衛協定」や「アブラハム合意」を利用して、地域の同盟国を結束させようとしている。これは、イスラエルを中心とした地域全体の緊張維持というアメリカ戦略を、数十年にわたって矛盾したプロパガンダで発信してきたにもかかわらずだ。
意図的に作り出された国民の憎悪や恐怖は、ヨーロッパ、西アジアにまたがる相互に関連した紛争やアジア太平洋地域における緊張の高まりの中、世界中のアメリカ傀儡国家の資源と権力を統合しようとする様々な試みを推進するために利用されている。この過程の一環として、中南米からアフリカ大陸に至るまで、あらゆる場所で隣接する紛争も発生している。
プロパガンダを取り除けば、非常に基本的な法則が浮かび上がってくる。これらの政治的連携はすべて、軍事費の増額と、アメリカ自身が製造した兵器、あるいは世界各地における米軍の相互運用性に関わる兵器への支出という、たった一つの共通目標を共有しているのだ。更に、これら連携を構成するアメリカ友好国(アメリカが主導して創設した国であれ、アメリカの行動に反対するふりをしている国であれ)の社会保障制度、経済発展、国家開発、更に政治的安定さえも犠牲にし、軍事費が増大しているのだ。
この「負担分担ネットワーク」は21世紀の複数アメリカ政権下で形成されたが、それは単に、かつての大英帝国そのものの継続の上に成り立っているに過ぎない。「負担分担ネットワーク」という用語は、2025年のアメリカ国家安全保障戦略でそのまま導入され、大英帝国が世界権力の終焉に向けて自らの権力を維持するために必要としたのと同様、アメリカの過剰拡大を防ぐ手段として具体的に売り込まれた。
属国を食い尽くし、自らの経済を食い尽くす
中国の人口と産業基盤はアメリカと欧州を合わせたものを遥かに凌駕しており、更に中国が台頭する多極化世界の一環として構築しているパートナーのネットワークは拡大し続けているため、属国に対するアメリカの圧力拡大だけでは十分ではない。
これが、アメリカが低迷する欧米経済を民生生産から兵器生産へと転換しようとしている理由だ。その例は、ヨーロッパ各地、そして今やアメリカでも、益々使われなくなった生産能力を兵器や弾薬の部品製造に転用する形で、欧米諸国ニュースの見出しに急速に現れている。
欧米諸国は自らを「自由市場」社会と謳っているが、政治的宣言ではなく、社会政治的・経済的状況を巧みに操作し、民間生産を軍事産業生産へと強制的に転換させ「自由市場」を積極的に抑圧している。そうすることで、他に選択肢はほとんど残されていない。
アメリカは、2014年のウクライナ政権転覆工作と、それに続くロシア国境沿いでのアメリカ侵略行為により、欧州経済を安価で豊富かつ安定したロシア・エネルギー供給から切り離すことに成功した。ロシア・エネルギー輸入を断つことで、アメリカは他のあらゆる経済活動を極めて高コストにし、欧州経済を軍事産業生産へと大きく転換させた。
軍事産業の生産も同様に高額になるが、欧州各国政府はアメリカとの間で演出された芝居を用いて、ロシアによる存亡の危機という幻想と「ロシアの脅威」にアメリカから「見捨てられた」幻想を作り出し、実際の自由市場環境下では不可能だった規模の軍事産業生産への支出を可能にしている。
トランプ政権とバイデン政権を含む近年のアメリカ政権は、アメリカの再工業化に向けた政策を宣言してきたが、教育改革、特に職業教育改革、国家インフラへの投資、主要産業の国有化など実際に再工業化に必要な政策は提案されたどころか、実施されたことすらない。
その代わり、アメリカの巨額の税金が兵器産業やサプライチェーンの上流にある企業に流れ込み、武器や弾薬の生産拡大に充てられている。だが、これら企業は利益追求型であるため、実際の生産拡大に回される資金は最小限に抑えられている。
アメリカの再工業化を約束した歴代政権はいずれも根本的問題に取り組んでこなかったため、自動車産業をはじめとするアメリカ産業全体が衰退の一途を辿っている。非効率で無能な企業が「自由市場」によって淘汰されるのを待つのではなく、企業はアメリカの税金を不正に利用し、益々使われなくなっている生産能力を自動車ではなく兵器部品製造に転用している。
例えば、最近GMは、パトリオット・ミサイル外装ケース生産を誇らしげに発表した。GMは、通常試作品製作や金型製作に使われるものの、あまり活用されていないコンピュータ数値制御(CNC)加工装置を用いて、ロッキード・マーティンが同様設備に投資しなければ達成できないような量の外装ケースを生産している。
腐敗した無能な企業が自らの貪欲さの重みで崩壊し、マルチ商法とでも言うべきものをできるだけ長く維持するため互いに結束していくように、アメリカでは「軍民融合」が形成されつつある。政府は絶え間ない戦争と、戦うための武器や弾薬に対する不必要な必要性を生み出し、アメリカ企業はそのために税金を自由に使うのだ。
帝国が、末期的衰退期に経済運営を誤るのは決して目新しいことではない。大英帝国も、持続不可能な行為であることや、略奪的帝国から機能的で生産的な国民国家へと再編成する必要性を認めるのではなく、世界覇権を維持しようと必死になるあまり国家資源や産業を不正に流用した。
そうすることで、イギリスは帝国を失っただけでなく、存続可能な国民国家を運営するための社会経済的、政治的基盤も失い、帝国崩壊後の全期間を、主権を持つイギリス国民国家としてではなく、アメリカ帝国の延長として過ごしてきた。
アメリカは、かつての大英帝国と同様、この現実を認めようとしないことで、世界における覇権を永続させるための時間を稼いでいるに過ぎず、それを現実的に維持するための実行可能な計画を実際に策定しているわけではない。その過程で、機能的で生産的な国民国家に必要な基盤を著しく軽視しており、国民の足元を蝕むインフラ、利用しにくい教育や医療や、分断され、益々機能不全に陥る社会を生み出している。
更に悪いことに、アメリカが提案する世界覇権の維持方法は、多極化世界の増大する力と繁栄に、アメリカが匹敵、あるいは凌駕するのではなく、台頭する多極化世界を不安定化させ、弱体化させることに完全に依存している。
最終的結果として、アメリカは自らを空洞化させ、属国を搾り取る過程で世界の他の国々を弱体化させ不安定化させることになる。多極化体制がこの過程をうまく抑え込み、アメリカ覇権から世界の多極化への比較的安定した移行を管理できなければ、これら三つ全て破壊と困窮に陥る。
この過程全体がどう展開していくのかは時が経たなければ分からない。双方の利害関係者は計画を提案し、それを世界舞台で実行に移している。歴史と持続可能な地政学的・経済的基盤を味方につけているのは、ウォール街やワシントンではない。とはいえ、破壊する方が築くよりも常に容易だ。従って、多極化は、アメリカが示してきた破壊力を凌駕するために驚異的な速さと規模で構築されなければならない。それぞれのやり方で、より優れた能力を発揮した方が、新たな、より良い世界秩序を確立するか、あるいは世界を破滅へと導くことになるだろう。
Brian Berleticはバンコクを拠点とする地政学研究者、ライター。
記事原文のurl:https://journal-neo.su/2026/09/29/us-cannibalizes-its-proxies-and-itself-as-war-on-multipolarism-expands/
トランプの対中大統領令を受け、米国の発電プロジェクトが停止
何を考えているのか分からないトランプは8月、国家非常事態を宣言し、大容量電力供給に使用される中国製発電設備の輸入を禁止する大統領令に署名しましたが、それは発電業界に大混乱をもたらしました。
中国企業は発電関連のサプライチェーンの大部分で事実上の独占状態にあるため、このサプライチェーンを米国内で構築するには長年の歳月と数十億ドルの資金が必要になります。それを避けるために米国企業が中国から部品、技術、ハードウェアを調達すれば、深刻なリスクや罰則に直面することになります。
トランプは米国のAI技術は世界一であると自負しているし、データセンターの開発こそが米国を景気後退から守っている唯一の要因だと信じているのですが、その発電設備において一切の中国製パーツを排除すれば、今後長期間にわたってデータセンターを満足に動かすことが出来なくなります。
8月の国家非常事態宣言は、一体何をどこまで考えた上でのものなのでしょうか。他人事ながら気になります。
追記)
原文には膨大なグラフや図表、関連資料リスト等が掲載されていますが、ここではそれらは全て省略し本文のみを掲載しました。下記の青色のタイトルをクリックすると原文にジャンプします。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
トランプの対中大統領令を受け、米国の発電プロジェクトが停止
耕助のブログNo. 3050 2026年10月6日
Power projects in US shut down after Trump’s anti-China Executive Order
Inside China Business
トランプ大統領は、中国からの大規模発電設備の輸入や設置を禁止する広範な大統領令に署名した。この大統領令は発電業界に大混乱をもたらしており、プロジェクト開発各社は、連邦政府による新規則の明確化を待つ間、プロジェクトを中断している。中国企業は発電関連のサプライチェーンの大部分で事実上の独占状態にあるため、米国企業が中国から部品、技術、ハードウェアを調達すれば深刻なリスクや罰則に直面することになる。米国の電力会社は、主にAIデータセンターに牽引される電力需要の急増に対応するのに苦戦している。この需要に追いつくため、数百億ドルの予算を計上している。しかし、新たな規制は新規建設を脅かすだけでなく、大統領令発令前に中国製の部品を設置した企業に対しても、その交換が求められる可能性がある。
8月、トランプ大統領は国家非常事態を宣言し、大容量電力供給に使用される中国製発電設備の輸入を禁止する大統領令に署名した。ホワイトハウスは豊富で信頼性の高い電力が重要であると述べているが、設備の原産地に関する制限はほとんどない。米国は電力設備を海外に依存しており、それが国家安全保障上のリスクやサプライチェーンの脆弱性につながっている。
これは国家安全保障および経済に対する「異例かつ極めて重大な脅威」を構成している。その対象範囲は広範で、以下のリストに掲載された国からの設備であれば、誰によるものであれ、どこであれ、外国製の大量電力供給システム用電気設備の「取得、輸入、移転、または設置」が対象となる:
この大統領令ははっきり中国と名指ししていない。対象は24カ国であり、そのうち23カ国はそもそも米国へ当該機器を輸出していない。したがって、この大統領令の標的は明らかだ。
この大統領令の対象となるのは、当該国のいかなる者によって(+であろうとも)設計、開発、製造、または供給された機器、重要な構成部品、ソフトウェア、ファームウェア、ならびにデジタルサービス、保守サービス、遠隔アクセスサービスである。さらに適用範囲は拡大され、大統領令署名以前に取得または設置された機器も対象となり、当該機器を「特定、隔離、監視、保護、切断、交換、または撤去」することが求められる。ホワイトハウスは、対象国から供給されたすべての機器を「できるだけ早く」特定し、処分するよう命じている。「機器」の定義に該当するもののリストは、ほとんど何も除外しておらず、すべてが含まれている:
これは、発電所開発業者が新たな需要に追いつけず、法的・官僚的な遅延が事態を全く助けていないと不満を漏らしている時期に起こっている。人工知能(AI)業界は、すべてのデータセンターを稼働させるために電力を必要としており、その一部はすでに機器不足のために遅延している。
しかし、業界関係者は、建設期間を遅らせ、新たな電源を稼働させることを妨げている「規制やインフラのボトルネック」を指摘している。
電力会社は遅れを取り戻すために数千億ドルの予算を計上しており、それを実現するためには政府が邪魔をしないことが必要だ。
さらに、米国のエネルギーシステムは抜本的な見直しを必要としている。つまり、より多くの電力が必要であるだけでなく、既存の送電網の更新も必要だということだ。米国の電力変圧器の70%は25年以上経過しており、米国は他の先進国に比べて停電が頻繁に発生している。
太陽光や風力発電が導入されつつあるが、これらの電源は蓄電池に依存しており、電力需要が高まった際に電力を送電網に供給できるようになっている。カリフォルニア州では、6年間で蓄電池の容量が20倍に増加し、夜間においては蓄電池が主要なエネルギー源となっている:
バッテリーおよび蓄電池はトランプ大統領の大統領令に具体的に盛り込まれており、世界のバッテリーの80%は中国で製造されている。バッテリー部品の数値はさらに深刻で、正極材の85%、負極材の90%以上、そして精錬工程のほぼすべてが中国に依存している。連邦政府は、「中国へのサプライチェーン依存を低減する」ために懸命に取り組んでいる7社に対し、5億ドルを拠出した。
米国企業が短期間で設備生産を拡大できるとは誰も思っていない。ましてや必要な規模での生産など到底無理であるため、閣僚らが作成中の「認定ベンダーリスト」に載った企業にとっては、価格が上昇している。中国のサプライチェーンを再現するには長年の歳月と数十億ドルが必要となるため、こうした機器を実際に製造しているごく少数の企業にとっては好機となっている。
しかし、プロジェクト開発業者には今すぐ機器が必要だ。トランプの大統領令により、それらの機器の大部分を製造している国から調達することは禁じられている。中国側にとっては、米国市場を失うことは深刻な打撃である。しかしプロジェクト開発業者にとってはさらに深刻な問題であり、国内メーカーから機器を調達できるまで、プロジェクトを単に中断せざるを得ない。すでに機器を購入済みの開発業者でさえ、後で撤去せざるを得なくなる可能性に備え、設置を控えている。
あるカテゴリー、例えば太陽光発電用インバーターだけを見てもそうだ。世界トップ9社のサプライヤーのうち5社、トップ6社のうち4社が中国企業だ。ウッズ・マッケンジーはこの分野のメーカー向けに独自のベンチマークを設けており、世界中で15社が「A」評価を獲得している。これらの企業は「一貫性があり、検証可能な性能を示している」とされ、A評価のメーカーはグローバルな調達基準に準拠しており、サプライヤーにとっての指標となっている。この最高評価を受けた15社のうち9社が中国企業だ:
法律の専門家たちの意見は誰もが同じ結論に達している。すなわち、業界が新規則の内容についてより明確な見通しを得るまで、今すぐ工事を停止する必要があるということだ。そして、その見通しが立つのはすぐにはないだろう。すでに設置済みの機器を含め、数十億ドル規模の調達契約が危機にさらされている。したがって、エネルギーの移動や貯蔵に関わる機器を必要とするプロジェクトを開発している者は誰でも、ワシントンが規則の内容や、中国の工場から製品を購入する企業に生じる法的リスクを説明するまで、120~180日間待つべきだ。
電力需要が急増していることなど問題ではないし、ハイパースケーラー各社がデータセンターの完成と稼働に向けて新規発電プロジェクトにどれほど巨額の資金を投じているかも関係ない。開発業者には今、後で禁止される可能性のある機器を購入するか、プロジェクトを延期して建設が停止している間の経費をどう賄うかを考えるかの二者択一を迫られている。
中国がほとんどの機器のサプライチェーンを独占している現状では、彼らにできることはほとんどない。そのため、業界は少なくともホリデーシーズンを通じて操業を停止することになるだろう。現時点で大きな決定や購入を行うのは無謀だと、誰もが認めているからだ。
業界関係者は、この大統領令の適用範囲が非常に広範である一方、依然として多くの点で不明確だと指摘している。例えば、包括供給契約や変更指示への影響などだ。この大統領令は、8月26日以前に締結された契約であっても、機器がまだ納入されていない場合には適用されるようだが、確かなことは誰にも分からない。しかし、中国のメーカーやサプライヤーと取引を行う企業はすべて、後日連邦政府が乗り込んで、その機器の撤去を要求されるリスクにさらされている。
これは、高額な電気料金に苦しむ一般家庭や中小企業にとっては悲惨な状況であり、新施設の稼働に向けた厳しい契約期限に追われるプロジェクト開発業者にとっても極めて厳しい事態だ。しかし、弁護士やコンサルタントにとってはクリスマスが早めに来たようなもので、建設会社もこの状況を乗り切るため、すでに一流の法律家やロビイストを次々と採用している。
ここには多くの皮肉がある。電力プロジェクトの開発者にとって、トランプが登場する前の最大の課題は、コンプライアンスコストを押し上げ、事業を遅らせていた過度な規制であったことを思い出そう。そして、トランプは就任後最初の週、二度目の就任で、それらの規制の多くを撤廃する大統領令を発令したのだ。
2025年1月20日:大統領は、国内エネルギー源の開発に過度な負担を課していた既存の規制、命令、政策、および政府機関について直ちに検討を行うよう命じ、それらをできるだけ早く撤廃するための計画を直ちに策定するよう指示した。
こうした変化こそが、新工場やデータセンターのブームに拍車をかけたのだ。規制上の障害が取り除かれ、数千億ドルもの資金が流入した。
しかし、工場が稼働するには電力が必要であることは言うまでもない。Nvidiaのチップも稼働には電力を必要とする。そして、発電プロジェクトの開発業者は、電力を生産するために中国の設備を必要としている。この最新の大統領令は、そうした投資テーマ全体を台無しにしてしまった。建設は停止した。そして、それは皮肉なことだ。なぜなら、トランプ自身、データセンターの開発こそが米国を景気後退から守っている唯一の要因だと信じているからだ。