2026年7月6日月曜日

審議拒否しているのは与党(植草一秀氏)

 植草一秀氏の掲題の記事を紹介します。
 高市首相にはこれまで誹謗中傷動画、サナエトークン、経歴詐称の疑惑が追及されてきました。高市氏はそれに正面から受け答えできずに、ウソで逃げようとしますが、次々とそのウソがバレて今はひたすら逃げ回ることしかできていません。審議拒否して国会を空転させているのは高市氏であり、その姿勢を糺せない自民党です。
 そこにさらに「タオル贈与疑惑」という決定打が撃ち込まれました。2000円で販売されていた「サナエ」の名が明記されたタオルを高市氏の選挙区の有権者に無償で提供されていた疑惑が浮上しました。
 これが事実なら公選法第199条の二 違反であり首相辞任は免れません。現に柿沢未途衆院議員(自民党)や前川清成衆院議員(維新の会)は議員を辞職しています。
(注.公選法第199条の二(公職の候補者等の寄附の禁止)
   公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者は、当該選挙区内にある者に対
   し、いかなる名義をもつてするを問わず、寄附をしてはならない)。
 一体、高市氏はいつになったらキチンと身を持するのでしょうか。いい加減にして欲しいものです。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
審議拒否しているのは与党
                植草一秀の「知られざる真実」 2026年7月 5日
高市首相の辞任が秒読み態勢に入った。
高市疑惑三兄弟。 誹謗中傷動画 サナエトークン 経歴詐称
三つの疑惑の追及を受けているが高市氏は正面から受け答えできない。ウソで逃げようとする。しかし、ウソが判明して窮地に追い込まれている。しらを切って逃げびようとするが立場は首相。しらを切って逃げ延びた総務相時代と違う

ここに決定打が撃ち込まれた。タオル贈与疑惑だ。
2000円で販売されていた「サナエ」の名が明記されたタオル。
これが高市首相の選挙区の有権者に無償で提供されていた疑惑が浮上した。
これが事実なら公選法第199条の二違反。首相辞任は免れない
議員辞職・公民権停止になることも考えられる

絶体絶命。週刊ポストが報じた。週刊文春、週刊現代、週刊ポストが足並みを揃えて高市首相を追い詰める
背後には消費税問題がある。高市首相が推進する消費税減税を絶対阻止しようとしているのが財務省。この財務省が総力を結集して高市首相を揺さぶっている可能性がある。
財務省と高市首相。ハブとマングース。童磨(どうま)と鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)。

どちらも殲滅すべき対象だが、ここは順序を考える必要がある。
まずは、高市首相の退場を優先するべきだ。高市首相が日本を破壊するからだ。
高市事務所は選挙区の有権者に無償で物品を贈与していないと主張するが、これは公選法199条の二を意識した主張。
認めれば直ちに公選法違反が確定する。過去には国会議員がこれで墓穴を掘っている。
しかし、多くの証言が存在する。法と証拠に基づいて刑事責任を問う必要がある

「サナエ文字入りのタオル」は「サナエビジネス」の一環。高市氏サイドで「サナエ」を用いた「商業活動」が行われてきた。「サナエトークン」もその一環と考えられる。
昨年12月17日のオンライン会議に高市氏公設第一秘書の木下剛志氏が参加していた。
会議はサナエトークン発行側のneuとノーボーダー側が開いたもので、ここに高市首相サイドから4名が出席したとされる。
この会議で「インセンティブ付与」が話し合われた。「チームサナエ」の活動に貢献した者に経済的利益を付与する「インセンティブ」が話し合われた
そのなかで、インセンティブを市場で売却して利益を得ることが話し合われたと見られる

会議では「サナエトークン」の固有名詞は用いられていないと見られるが、このとき話し合われた「インセンティブ付与」の具体形がのちの「サナエトークン」である。
高市氏の後援会公式サイトでノーボーダー側の提案による「サナエトークン」の固有名詞の入った投稿がリポストされている。しかし、「サナエトークン」は無認可の販売、仲介をしていたとみられる。資金決済法違反事案だ。金融庁が刑事告発する必要がある
高市案件だから見逃すなら、日本はもはや法治国家とは言えない。
国会は高市氏の疑惑を解明するための徹底審議を行う責務を負っている。
(お願い)

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税収が前年度比「9兆円増」の異様とカラクリ…生活苦の庶民から上がる怨嗟の声(日刊ゲンダイ)

 日刊ゲンダイの記事:「税収が前年度比「9兆円増」の異様とカラクリ…恩恵なく生活が苦しい庶民から飛び交う怨嗟の声」を紹介します。
 25年度の国の一般会計税収は、84兆2000億円程度となり、6年連続で過去最高を更新し、なんと24年度比、約9兆円もの大幅増です。
 要するにそれは国民から税を過剰に取り過ぎているということで、9兆円もの上振れがあるなら、貧困層など困っている人に給付するなど“所得の再分配”を行うのが本来の政府の姿です
 しかし高市政権にはそんな思いは欠片もなく、増えた分を身内の都合や防衛費などにばかり回そうとしていることに対してSNS上では怨嗟の声が飛びかっていると報じています
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税収が前年度比「9兆円増」の異様とカラクリ…恩恵なく生活が苦しい庶民から飛び交う怨嗟の声
                         日刊ゲンダイ 2026/07/03


 ビックリ仰天である。2025年度の国の一般会計税収は、84兆2000億円程度となり、6年連続で過去最高を更新したことがわかった。なんと24年度比、約9兆円もの大幅増である。
 対前年比の増加幅は、これまで14年度の約7兆円が最大だった。当時は消費税率を5%から8%に引き上げ、税収全体を底上げした。「増税」もしていないのに9兆円も増えるのは異様だ。
 25年度税収の内訳は、①所得税は4兆円増の25兆3000億円、②消費税は1兆円増の26兆円、③法人税は3兆8000億円増の21兆7000億円だった。基幹3税とも増えていた。

 しかし、税収増を喜んでいる庶民は、ほとんどいないのではないか。ネット上では、歓迎どころか、怨嗟の声が飛びかっているくらいだ。
《毎年、過去最高税収を繰り返しているが、それは国民から税を過剰に取り過ぎているということではないのか》
《この増加分は一体どこで何に使われているのだろうか》
《約9兆円もの上振れがあるなら、国民に還元する方法はいくらでもあります
《物価高で苦しむ有権者からこれほどの富を吸い上げておきながら、増えた分を身内の都合や防衛費などにばかり回そうとする
 実際、多くの国民は税収増の恩恵をほとんど受けておらず、税収が増えるような好景気も実感していないに違いない。むしろ、物価高によって庶民生活は苦しくなっているはずである。

物価高で政府はホクホク
「これがインフレ増税の怖さです」と、経済評論家の斎藤満氏は、税収増のカラクリをこう言う。
「まず、消費税は物価上昇分がそのまま税収増につながります。これだけインフレが進めば、消費税が増えるのは当然です。法人税が増えたのも、値上げによって企業の採算がよくなって、利益があがり、納税額が増えたということでしょう。要するに、どちらもインフレが原因です。突き詰めれば、庶民の負担増によって税収が増えた構図です。政府にとって『インフレ増税』ほど、ありがたいものはない。わざわざ政策として“増税”しなくても、自動的に税収が増えるからです。一方、所得税の方は、名目賃金が上がると税率区分が上がり、所得の伸びよりも払う税金の方が多くなるケースが出てきます。そのため、国庫に入る所得税は増えるが、労働者の実入りはさほど増えないということが起こります」
 庶民が物価高に喘いでいるのに、高市政権がインフレを放置しているのも、税収増が期待できるからだ。
税収が増えたら、貧困層など困っている人に給付するなど“所得の再分配”を行うのが本来の政府の姿です。ところが、高市政権は“責任ある積極財政”などと称して、大企業を中心に税金を投入している。つい最近も、戦略17分野に官民で370兆円を投資するとブチ上げています。これでは、さらにインフレを加速させるだけです。かつては、経済は『経世済民』、世の中を良くして民を救うことだと考える 政治家もいたのに、高市政権からは、国民生活を第一に考えるという発想がうかがえません」(斎藤満氏)

 税収が9兆円も増えているのに、庶民生活が苦しくなるのは、どう考えてもおかしい。

これぞ高市早苗首相の正体 皇室典範でもだまし討ちと目くらまし(日刊ゲンダイ)

 日刊ゲンダイの掲題の記事を紹介します。
 高市首相の政治姿勢は、野党をだまし、国民を愚弄し、宮内庁すらも不意打ちするものであると指摘し、それは「嘘から始まった 政治家人生」の反映であり、高市氏が首相になっても全く改めようとしないのは、「メディアと一部の岩盤支持層が甘やかし過ぎ」ているからだと述べています。
「皇室典範改定案」は宮内庁にとって「寝耳に水」だったと言われています。
「象徴天皇」の在り方は「国家の在り方」でもあります。少なくともその改定を、そんなデタラメな政権に委ねることはあってはなりません。

 併せて日刊ゲンダイの記事:「インフレ歓迎、庶民切り捨て…円安ホクホクの高市首相には退陣勧告が必要」を紹介します。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
これぞ高市早苗首相の正体 皇室典範でもだまし討ちと目くらまし
                         日刊ゲンダイ 2026/07/02
                      (記事集約サイト「阿修羅」より転載)
 思い起こせば維新との与党合意も党をすっ飛ばしただまし討ち。2月の解散でも嘘八百。選挙に勝てば白紙委任とばかりに悪法強行。野党をだまし、国民を愚弄し、宮内庁すら「寝耳に水」のゴリ押しをやる神経は、生来のものではないか。
  ◇  ◇  ◇
「静謐さ」のかけらもない。
 高市政権が先月30日の臨時閣議で、皇室典範などの改正案を閣議決定。衆院に提出した。改正案は①女性皇族が結婚後も皇族身分を保持する②1947年に皇籍離脱した旧11宮家の男系男子を皇室の養子に迎える──、が柱になっているが、中身は国会の全会派による「立法府の総意」案を逸脱し、皇位を男系男子に限ろうとする意図がアリアリだ。
 総意案は、減少する皇族数の確保に限ってまとめられた経緯がある。「皇位継承」に関しては、男系男子による継承を主張する自民党や日本維新の会と、女性、女系天皇の可能性を排除しないよう求める一部野党との溝が深く、合意を得ることが困難だからだ。
 ところが、改正案は②に関し、養子自身は皇位継承資格を持たないが、養子の子孫が男性の場合、「皇位継承資格を持つ」ことが明示された。露骨に「皇位継承」のあり方に踏み込んできた格好だ。
 一方、改正案は①について、女性皇族が結婚した後に身分を保持するに当たり、一般の国民と同様に「住民基本台帳」に登録することを盛り込んでいる。住民基本台帳に登録することで女性皇族を「一般国民」扱いし、配偶者や子に皇族の身分を付与しないことを暗に示したように見える。要するに、女性・女系天皇の可能性を封じたわけだ。
 総意案では意見対立があったことから、女性皇族の夫と子の身分のあり方については結論を先送りしていたのに、高市政権はサラッと踏み越えてきた
 こうした横暴には、宮内庁からも困惑の声が噴出。共同通信が30日に配信した記事によれば、改正案の細部に関して政府から事前のすり合わせがなく、側近らは「寝耳に水の事項もある」と驚いたという。

「男系男子」への異様な執着はおぞましい限りだが、看過できないのは、政府が立法府の総意を無視し「だまし討ち」「目くらまし」で改正案を打ち出してきたことだ。憲法1条は、天皇の地位は国民の総意に基づくと定めている。先の衆院選で野党は大敗を喫し、「弱小野党」などと評されている。しかし、彼らが国民の負託を得て立法府の一角を担っている事実は動かない。立法府の総意を踏みにじり、野党をだますことは国民を愚弄しているも同然だ。政府・与党は「静謐な環境下での議論を」なんて言っていたが、自ら騒動を起こしているのだから、ちゃんちゃらおかしい話である。

嘘から始まった 政治家人生
 しかし、これこそが高市首相の正体だ。彼女の横暴が、目下の後半国会の大混乱を招いている。徹底抗戦の野党に対し、森英介衆院議長が1日、国会の正常化に向け、与野党幹部と会談。皇室典範改正案について改めて「静謐な環境での今国会成立を最優先に取り組んでほしい」と要請。与党が審議を強行する衆院議員の定数削減と副首都関連の2法案について、野党の審議参加に向けて「互譲の精神」で対話するよう求めた。

 衆参予算委への高市の出席を巡って与野党対立は激化。17日の会期末までに最重要の皇室典範改正案が成立するか不透明になっていたため、森が仲介に動いた格好だ。こうした異例の事態を招いた原因は、もちろん高市本人である。昨年の自民党総裁選や今年の衆院選で高市の公設秘書が、対立候補の中傷動画作成に関わった疑惑を巡って、野党は高市本人の出席や秘書の参考人招致を要求。ところが、高市は「なぜ出なければいけないのか」と強硬姿勢を崩していないというから、フザケている。
 選挙に勝てば白紙委任とばかりに悪法強行。こんなゴリ押しをやる神経は、高市の生来のものなのではないか

 思い起こせば、昨秋の維新との連立協議も党をすっ飛ばした、だまし討ちだった。高市と側近の木原官房長官、維新の吉村代表、藤田共同代表が東京・赤坂の議員宿舎内で密室協議。自民党に諮られることなく、進められたのだった。2月の解散・総選挙も、党幹部への報告・相談は一切なかった。

 高市はかつて、米民主党のパトリシア・シュローダー下院議員の事務所に勤務していた経験があるが、事務所に送った履歴書に虚偽の経歴を記載した疑いが浮上。1992年発売のファッション誌で〈自分は日本の軍事問題の権威だって、ウソ書いたの〉と白状している。政治家人生そのものが嘘から始まっているわけで、だまし討ちや目くらましなど、高市にとっては当たり前で、何のちゅうちょもないのだろう。

メディアと国民が甘やかしすぎ
 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。
高市首相はこれまで浮かんだ醜聞や疑惑に対し、釈明もしなければ、謝罪や撤回もせずに全て突っぱね、それが何となくうまく行ったものだから、まるで反省していないのでしょう。サナエトークンや中傷動画、米国滞在中の経歴詐称疑惑など、あらゆる問題を巡って、会見や国会答弁から逃げ続けているわけですが、それでも支持率は下がらず、自民党内からの反発も起きない。こうした“成功体験”があるから、だまし討ちを繰り返す。メディアや国民が甘やかした結果だと思います」
 高市は経済安保相時代に、放送法の解釈変更問題について自身が総務相だった時の文書に関して追及を受けた。この時「文書は捏造」と言い切り、追及する野党議員に「私が信用できないなら質問なさらないでください」とまで言っていた。トンデモ発言だったが、問題はウヤムヤ。これも、高市の“成功体験”になっているのだろう。

 法大教授の山口二郎氏はこう見る。
「米国政界でリベラル派の代表格だったパトリシア・シュローダー下院議員の事務所で勤務していた高市首相は、本来、そこまで保守的な思想信条を持たず、旧来の自民党にとって“外来種”のような存在なのだと思います。彼女の保守思想はある意味、『こうすれば受ける』くらいのもので非常に浅い。自民党に入ってからは仲間をつくらず、ただただ安倍元首相に近づいていった。それが奏功し、初の女性首相に就任。さらに選挙で大勝し、いまや党内で誰も文句を言えない状況です。ある意味で“外来種”に“在来種”である旧来の自民議員が淘汰されてしまった形。誰も強く反対意見を言えないから、好き放題がまかり通っているわけです」
 30日の衆院本会議を途中退席し、国旗損壊罪法案の採決に加わらなかった岩屋毅前外相は“絶滅危惧種”というわけか。気骨ある自民議員がいなくなってしまえば、高市暴走は止まらない。

「高市首相の正体は『独裁者』だと思います」と言うのは、立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)だ。
「野党が審議拒否をする中、30日の国会では定数削減法案を審議する政治改革特別委、副首都法案を審議する特別委では与党所属の委員長職権で審議が進められました。政治改革特別委では約1時間半、副首都法案を審議する特別委では約2時間にわたって野党の質問時間をただ浪費するだけの“空回し”が行われた。この異常事態に、普通なら複数の自民議員が声を上げるはずですが、1強の高市首相に誰も物申せない。国会の形骸化が著しく、議会制民主主義は風前のともしびです。国会答弁が大嫌いな高市首相はこうした状況を歓迎しているように見えます。既に、高市首相による独裁、ファシズムは始まりつつあると思った方がいい。メディアはキチンと批判すべきです」

 国民は、高市に愚弄されていることに気付くべきだ。


インフレ歓迎、庶民切り捨て…円安ホクホクの高市首相には退陣勧告が必要
                          日刊ゲンダイ2026/07/01
                      (記事集約サイト「阿修羅」より転載)
 ついに円が約40年ぶりの安値水準になったが、抜本対策は何もできないやらない高市政権。債務残高のGDP比を下げるためにインフレ大歓迎という刹那のホクホク政権だからだ。その弊害は赤字企業の加速度的倒産、市場の反乱という退陣勧告になるだろう。
  ◇  ◇  ◇
「忙しい」「寝ていない」「疲れている」。企業経営に関する危機管理の場面で、この3つの言葉はトップが社内外に対して絶対に口にしてはいけない禁句の例として挙げられている
 この言葉がなぜ危機管理と結びつくのかといえば、経営全体よりも自分自身に重きを置く自己中心的な考え方や自己管理のできない人物として、市場や株主から「無能」の烙印を押され、即退陣を求められるからだ。
 2000年6月に発生した旧雪印乳業の集団食中毒事件でも、当時の社長が記者に向かって「私は寝てないんだ!」などと逆ギレして怒声を張り上げたことがきっかけで辞任を余儀なくされた。
 これは衆院選や総裁選を巡る中傷動画作成疑惑や、暗号資産「サナエトークン」について国会で質問された際、「寝ていない」と言い放った高市首相も当てはまるだろう。
 国民生活をジリジリ追い詰める空前の円安進行を無為無策のまま放置し続けている姿はまさに「無能」。案の定、6月30日午前の東京外国為替市場でも円相場が1ドル=162円台前半に下落。1986年12月以来、39年半ぶりの円安・ドル高水準となった。
 背景には米国とイランの戦闘終結に向けた協議の不透明感を受け、原油価格が上昇したことに加え、米連邦準備制度理事会(FRB)が年内にも利上げに踏み切るとの観測が拡大。日米の金利差は当面、開いた状態が続くとの見方が広がり、円を売ってドルを買う動きが強まったことがある。

円安要因は高市政権の積極財政路線に伴う財政悪化への懸念
 だが、何といっても円の価値を40年ぶりの安値水準に押し下げた最大の要因は高市政権の積極財政路線に伴う財政悪化への懸念だろう。

 30日の経済財政諮問会議(高市議長)では、7月の閣議決定を目指す経済財政運営と改革の基本方針「骨太の方針」の原案が議論され、2027~40年度を期間とした「責任ある積極財政に基づく『中長期経済財政計画』」として、名目で3%、実質で1%を上回る経済成長の早期定着が目標に掲げられた。
 40年度までに官民で370兆円超を人工知能(AI)・半導体など戦略17分野に投資する成長戦略を推進し、名目GDP(国内総生産)1100兆円の実現を目指すとされた一方、財政運営目標については従来、単年度での黒字化を目指してきた基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)を「複数年で管理する」方針に変更。さらに「景気変動や危機管理投資・成長投資の必要性に応じて一時的な悪化も許容し得るもの」とし、経済安全保障上、特に重要な分野については特別会計で別枠管理し、複数年度で財源を確保。償還財源のある「つなぎ国債」の発行で資金を調達することが盛り込まれた。

 官民投資に向けた「強く豊かな日本」投資枠も創設。上限を設けず必要額を要求可能とするというから大盤振る舞いの極み。そして「適切な金融政策運営が行われることも非常に重要」と明記されたから、利上げ路線を継続する方針を示している日銀も手足を縛られたも同然。これでは政府、日銀がどんなに為替介入をほのめかしたところで市場は何とも思わないだろう。1ドル=170円台に突入する日も近いのではないか

 経済評論家の斎藤満氏はこう言う。
高市政権は今の円安に対する危機感に乏しく、円安に本気で対処しようという姿勢が見られません。今の円安は単なる投機筋が要因ではなく、介入と言っても効果はほとんどないでしょう。本来は日銀が金利を上げることですが、その動きも鈍い。高市首相は円安で何が悪いのかと考えているのではないか」

富裕層は得だが、資産のない人はさらなるインフレに苦しむ
「必要に応じていつでも適切に対応する。断固たる措置が含まれることは、先般の日米財務相のオンラインの会合でも確認をしている」
 片山財務相は30日の閣議後会見でこう発言していたが、市場は「円安・ドル高はファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を反映した動きであり、政府・日銀が為替介入を実施してもトレンドを転換することはできない」(資産運用会社)との見方がもっぱらだ。

 かつては財務相や財務官など介入に関わる人物が「断固たる措置を取る」と言えば、市場や相場もそれなりに反応したが、今はほぼスルー。どうせ高市政権に抜本対策は何もできないし、やらないと見透かされているためだが、政府が意図的に円安進行を容認しているフシもうかがえる。

 慶大名誉教授の金子勝氏は日刊ゲンダイ本紙の連載コラム「天下の逆襲」で、円安を放置している高市政権の意図や問題について、こう書いていた。
「問題は『円安インフレ』に頼る財源だ。政府は今回の成長戦略のための財源として、外国為替資金特別会計の外国債の運用変更を挙げている。円安にすれば、円高の時に買った米国債が、円安の状態で償還されると、利益剰余金が大幅に膨らむからだ。いわゆる『円安ホクホク論』だ。もちろん円安は輸入物価を上昇させる
「インフレにして名目GDPを膨らませれば、過去の国債累積高の対GDP比は減っていく。と同時に、税率を上げなくても消費税や所得税の負担を上げることができる。その上で赤字国債依存のバラマキでは、円も国債も売られていくだろう。つまり高市政権は、円安インフレで財源を調達しながら成長戦略という名のバラマキ 政治をやる気なのだ」

物価高対策の目玉だった消費税減税は中ぶらりん
だが、よく考えてみてほしい。円がこれ以上安くなれば、さらなるインフレで庶民はどうやって生活すればいいのだろうか。円安で株や不動産は異常な値上がり状態。一部富裕層は得するが、資産を持たない人たちは、さらなるインフレで生活できなくなっていくのは明白だ」
 金子氏の指摘していた通り、債務残高のGDP比を下げるためにインフレ大歓迎という刹那のホクホク政権──。貨幣価値が下がれば現預金を株や債券に回す動きが活発化するのも当然で、2025年10~12月期の資金循環統計によると、家計の金融資産残高は株式等の残高が2割余り増えた一方、現金・預金の残高は18年ぶりに5割台を割り込んだ
 リスク回避のために資金が米国株や外貨預金に流れていけば、円安はますます進む。一握りの富裕層だけが大儲け。この10年間で内部留保が過去最大の637兆円に達し、多くの株や債券を持つ大企業も笑いが止まらないだろう。だがインフレで赤字が拡大している中小企業は青息吐息だ。
 帝国データバンクの調査によると、25年の物価高倒産は949件となり、5年連続で過去最多を更新。要因別の理由は「原材料」が4割余りで最も多く、コスト上昇分を価格に転嫁することが難しい実態が浮き彫りに。黒字企業であればコスト高を吸収できるが、赤字企業は赤字幅の拡大が避けられない。このままだと倒産は加速度的に増える可能性が高い。

 経済ジャーナリストの荻原博子氏はこう言う。
「物価高対策の目玉だった消費税減税はいつから始まるのか分からず、中ぶらりん。その中で円安はどんどん進み、原材料費は高くなるばかり。高市政権の円安黙認で国民生活はますます大変です」

 高市政権は「つなぎ」という名前でゴマカしているが、2次安倍政権以降、無制限に国債を発行して財政赤字を拡大させ、インフレを助長したことが円安進行という今の状況を招いたのではないのか。その反省もなく、同じ道をさらに進もうとしているのだから言語道断。円安ホクホク首相には退陣勧告が必要だ。

中国でなく日本がイラン原油を買う?

 田中宇氏の掲題の記事を紹介します。
 トランプの米国は、イランとの停戦の一環で、6月22日から60日間の期限つきでイランに対する海上封鎖と経済制裁を解除しました。イランは、2月末から米軍に海上封鎖され、政府収入の45%を占める石油ガスを輸出できなくなって原油がタンクにあふれたため、油井の閉鎖を余儀なくされていました。
 イランは停戦で輸出が可能になってからの2週間で、20隻以上の大型タンカーに合計4000万バレルの原油を積み込んでアジア方面に出航しまし。しかし中国側の事情でイランの原油を買わなくなったため、それ以前に出航していた分と合わせ現在、合計5800万6800万バレル(大型タンカー30隻前後)の90%が、買い手がつかない状態だということです。
 それでイラン側が日本の3社と交渉を開始し、買い手のつかなかったイラン原油の一部を日本企業が買う案が7月3日報じられました。それには米国も反対はしないということです。
 高市氏の無知により、戦後もずっと良好な関係を築いてきた日本対イランの関係が一時悪化しかねない事態に追い込まれましたが、それも事なきを得たようです。朗報です。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
中国でなく日本がイラン原油を買う?
                 田中宇の国際ニュース解説 2026年7月5日
トランプ大統領の米国は、イランとの停戦の一環で、6月22日から60日間の期限つきで(8月21日まで)イランに対する海上封鎖と経済制裁を解除した。
イランは、2月末から米軍に海上封鎖され、主な輸出品として政府収入の45%を占める石油ガスを輸出できなくなっていた。100日以上輸出できず、自動的に油井から出てくる原油がタンクにあふれ、油田をダメにする油井の閉鎖を余儀なくされていた。ホルムズ開閉繰り返しで中東の油井を破壊する?

米イスラエルはイランを困窮させたいので、海上封鎖を長期化してイランに収入断絶と油田劣化をもたらすのは好ましいことだった。
それなのにトランプは、6月18日にイランと覚書を締結して停戦し、海上封鎖と経済制裁を60日間解除して、イランに原油などの輸出再開を許した。
輸出許容は、敵を強化する愚策でないのか??。いやいや、イランの油田ガス田の大半がすでに閉鎖されているなら、再開を許してもイランは備蓄分以外の石油ガスを出せないのでトランプの策は合理的かも、とか私はウロウロ考えて前回の記事を書いた。米イランは和解しない

その後、新たな別の事態も起きていることがわかった。イランは輸出を許されてからの2週間で、20隻以上の大型タンカーに合計4000万バレルの原油を積み込んでアジア方面に出航した。イラン政府は、原油を開戦前より2割高く売るんだと自信満々だった。
開戦前には、イラン原油の90%を中国が輸入していた。今回も、イランを出航したタンカーのほとんどが中国に行くのかと思われた。だが、そうではなかったIran says it is selling oil at 20% premium as end of U.S. blockade sees 40 million barrels exported

中国は、イランの原油を買わなくなっていた。中国の中小の独立系(非政府系)の精油所は、毎週1隻分程度のイラン原油を買っているが、大手の政府系の精油所は、国内需要の減少を(表向きの)理由に、イラン原油を買わなくなった
中国は経済が減速しており、原油輸入は前年比3割減になっている。だが、中国の不景気と石油の関係は順番が逆だ。
イラン開戦前、中国はイランやロシアの石油を格安で買い込み、その燃料安が中国製品の国際競争力になり、中国の景気を押し上げていた。
ホルムズ閉鎖によって中国は安い石油が買えなくなり、ロシアも便乗値上げし始め、燃料安による底上げが失われ、中国経済が悪化した。
今回、イランが輸出を再開したのだから、中国はそれを積極的に安く買うことで経済力をいくらか取り戻せるはずだ。しかし、中国はイラン原油を買っていないIran's unsold oil piles up at sea as buyers stay wary

中国がイラン原油を買わなくなった最大の理由は、国内景気でなく、米イスラエル(諜報界)からのしっぺ返しを恐れてのことだ。
中共の上層部では2024年あたりから、習近平体制への反逆めいた動きを理由に、幹部の更迭や粛清が続いたが、これは米諜報界が以前から中共上層部に仕込んだ要員網を動かして習近平を脅す目的があったと考えられる。
それまで米国は、諜報界を主導していた英国系の弱体化で覇権が低下し、習近平はBRICSなど非米諸国を率いて米英の空白を埋めて覇権を拡大した。
だが、トランプが返り咲く過程でイスラエル(リクード系)が911以来の英国系との諜報界の争奪戦に勝って主導権を握るとともに、米諜報界の在中国スパイ網を活用して習近平を脅し、中国に非米側の覇権を放棄させ、イスラエルが英国系と非米側を押しのけ、トランプやプーチンを従えてイスラエルの新覇権体制を作り始めた米露イスラエル覇権の形成

習近平は、国際的な覇権拡大よりも、独裁による中国国内の安定をはるかに重視しているようで、イスラエルから求められるままに非米側の覇権を放棄した。
中共は以前、イラン(ヒズボラ、アサド、ハマス)を強化してイスラエル包囲網を作ろうとした米オバマ政権(英国系)に誘われるままにイランをテコ入れし、原油を格安で買う代わりにイランに兵器類からインフラ整備まで供給していた。
だが2024年以降イスラエルは、イラン勢を破壊する戦争を加速し、習近平を脅してイラン支援をやめさせ、今回のイラン戦争で、イランだけでなくアラブも石油を出せないようにして、中東(と世界)でのイスラエル覇権を確立しようとしているイスラエル世界覇権の可能性

中共は、表面上の言葉を越えたイラン支援を控え、実質的な支援を何もしていない。今回のイラン原油の輸出再開に対しても、国内景気の悪化や電気自動車の普及によるガソリン需要減少などを理由に、ほとんど原油を買っていない
途中の洋上でイランのタンカーから他の国の船に原油を積み替え、出所をごまかした上で中国が輸入するという説も出てきそうだが、中国の動きを監視するのは世界最強の米諜報界であり、積み替えはバレる。睨まれている習近平は高リスクなことをしない。Why China is buying less Iranian oil - explained in charts

中国政府系の最大手精油所の一つである恒力石化は開戦までイラン原油を積極的に輸入しており、最近、米国から制裁対象に加えられた
その直後、恒力石化は、イランなど中東と西アフリカからの600万バレルの石油輸入の契約を、国内需要の減退を理由にキャンセルした。精油所の稼働率も昨年の半分になっている。大手の精油所が輸入をキャンセルするのは異例だ。
イランだけでなく中東と西アフリカ全体からの輸入を止めたのは、米イスラエルに睨まれないようにするための中共の覇権縮小と連動している観がある
習近平は昨年からアフリカでのエネルギー利権を放棄し、ロシアやイスラエルがその穴を埋めている。China's Hengli scraps West African, Mideast oil purchases and cuts output, sources say

中国が買ってくれないので、イランがアジア方面に送り出したタンカー積みの原油のほとんどが売り先の決まらないまま、インド洋から太平洋にかけての海域を漂っている
イランは、制裁解除以降に積み出した4000万バレルの他に、それ以前に(米軍の封鎖をくぐり抜け)出航した2000万バレル前後も洋上か寄港地にある。合計5800万-6800万バレル(大型タンカー30隻前後)の90%が、買い手がつかない状態だ。Iran Runs Into Big Problem: No Buyers For Its Oil, As Full Tankers Pile Up Off China

中国がダメなら印度はどうか。イラン政府は外相を印度に派遣して売り込んだ。だが印度政府は、すでにロシアから原油を買う契約を結んでいるから要りません、と返答した
イランが米国の許可を得てドル建て決済で買えるなら考えても良い(ロシアも米国に制裁されてドル建て決済できないので)と印度政府は言ったが、それは無理だろう。
英国やEUは、まだイランを制裁したままなので買えない。イラン側は日本と韓国にも打診したが断られた7月2日までの話)。Iran’s floating oil stockpile swells as major buyers stay away

8月21日までに買い手が見つからない原油は、8月22日に予定通り米国が再びイラン原油を制裁対象に戻すと、もっと売れなくなる。
今回の話を知るまで私は、トランプがなぜ敵のイランに高額収入をもたらす制裁解除をしたのか腑に落ちないところがあったが、買い手がいなければイラン政府は焦るばかりだ。トランプはすごい、という話になる。
米イスラエルは事前に、イラン原油の買い手がいないことを把握し、その上でイランに輸出再開を認めたIran Has Oil to Sell, But Asia Is Not Bidding

6000万バレルの原油はどうなるのか。ここで、意外な勢力が出てきた。それは、わが日本だ。
7月3日、買い手のつかないイラン原油の一部を日本企業が買う案が報じられた。すでにイラン側が日本の3社と交渉を開始している
日本側は、米国がイラン制裁を解除している期間中に取引を終えられるのか、日本までのタンカー航行の安全が保証される(米イスラエルから攻撃されない)のか、という2点を気にしているという。
6000万バレルは、すでにホルムズ海峡を通過してインド洋以東にある。日本で報じられている、ホルムズ航行時の安全が問題という話は間違いだろう)Japan Weighs Resuming Iranian Oil Imports After Six Years

問題の2点は、イランでなく米国が決めることだ。日本勢が買う案は米イスラエル発祥(日本からは怖くて言えない)の可能性が高いので、2点は大した問題でない。
今回のイラン原油は、とても安く買える。開戦前、中共はイラン原油を1バレル10–15ドルで買っていたと言われているが、今回は販売期限もあり、さらに安く買えるはずだ。
高市化した日本は、トランプやイスラエルに好かれている。日本だけで交渉しても買い叩けないが、米イスラエルの発案でトランプが協力するなら安く買えるIran exploring oil sales to Japan, buyers seek longer sanctions waiver, sources say

中共寄りの自民党リベラル派を引き剥がし、日本を高市化したのは米イスラエルだった。高市化は、日本を中共に対抗できる勢力にするのが目的だ(戦争でなく切磋琢磨の共存)。
米イスラエルは、習近平を脅して覇権放棄させる半面、日本を高市化して中共のライバルに育て、日中間の形勢転換を手掛けている。米イスラエルに楯突かない中共は、高市を敵視して日本人の高市支持を強め、高市化に協力している。
安値のイラン原油を中国に買わせず、買い叩いて日本に売らせると、経済面で日中の形勢逆転に貢献できる。日本に原油を安く買わせる分、米国の兵器を多めに売り込める
日本の地域覇権「日豪亜」への道再び)(日本が高市化した意味

8月21日までに取引を完了できないなら、米国がイラン制裁の解除を延長できる。日本が買えば、同じ仕掛けを使って韓国や東南アジアも買える
中国が買うと、以前と同じ人民元の非ドル決済になって米国が把握しにくい。日本に買わせれば、米NY連銀を通るドル決済になるので監視しやすい。
洋上にあるイラン原油は、いずれ誰かが買わねばならない。それなら米イスラエルの傘下に入った高市の日本に安く買わせるのが良い。そういう話になっても不思議でない
何かの理由で話が消えるかもしれない。どうなるか、時間が経てば見えてくる。"Iran Begins Preliminary Talks on Crude Oil Exports with Three Japanese Companies"

イランは、ハメネイの葬式に、新指導者で息子のモジタバが出てこないことが確定した。出てくるとイスラエルに殺されるかもしれないから。
しかしこれで、モジタバがすでに死んでいるのに生きていることにして防衛隊政権が成り立ち、その状態が米イスラエルにとっても好都合だ、という可能性が増した。この件はあらためて書く。Mojtaba Khamenei banned from attending his father's funeral due to regime's assassination concerns