2019年12月9日月曜日

「対米英開戦」78年 悲惨な戦争許さぬ決意新たに

 78前の1941128対米英戦争を開始した日です。それは台湾・朝鮮半島を植民地化し、「満州」中国東北部)を占領し、さらに中国全土、東南アジア侵略戦争を拡大していったなかでのことでした。
 いまや戦後生まれの世代圧倒的多数になりましたが、“当時生まれていないから戦争を知らない”と大人が言うのは許されません。
 それはその戦争によってアジア諸国民で2000万人以上、日本国民でも310万人以上が犠牲になりアジア・太平洋の各地の被害は大きく、朝鮮からの徴用工や中国からの強制連行、日本軍「慰安婦」などの問題は、今も責任が問われているからです。

 しんぶん赤旗が「『対米英開戦』78年 悲惨な戦争許さぬ決意新たに」との主張を掲げました。
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主張「対米英開戦」78年 悲惨な戦争許さぬ決意新たに
しんぶん赤旗 2019年12月8日
 戦前の日本が、当時イギリス領だったマレー半島のコタバルやアメリカのハワイを奇襲した1941年12月8日から78年です。台湾・朝鮮半島を植民地化し、当時「満州」と呼ばれた中国東北部、さらに中国全土、東南アジアへと侵略戦争を拡大していった日本はこの日、対米英戦争を開始しました。45年8月の敗戦までに、アジア諸国民と自国民に甚大な被害を与えました。戦後の憲法は、その反省に立って制定されたものです。安倍晋三政権の改憲策動が強まる中、悲惨な戦争を許さぬ決意を新たにすることが重要です。

歴史を見つめ学ぶこと
 ノンフィクション作家の澤地久枝さんの近著『昭和とわたし』を読みました。89歳の現在も「九条の会」などで活動する澤地さんのこれまでの著作からの文章を収録した一冊です。その中で、“当時生まれていないから戦争を知らない”とおとながいうのは「もういいかげんにしてほしい」という言葉に強く刺激されました。歴史を見つめ、過去から学ぶ大切さを語った中での一節です。さらに憲法を守ることは「譲れない」と強い意志を表明しています。
 澤地さんをはじめ、戦争を身をもって知る人たちの思いを受け止め、国民の中で圧倒的多数になった戦後生まれの世代も、「12・8」を機に改めて戦争の悲惨さに思いをはせ、「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意」(憲法前文)したことの重みをかみしめたいと思います。
 当時「満州」に駐留していた日本の「関東軍」が謀略で引き起こした31年の「満州事変」から始まり、37年の盧溝橋事件で中国全土への全面戦争に拡大し、ついに対米英戦争に突入して敗北するまで15年にわたる日本の戦争は、ドイツやイタリアの侵略戦争とともに、第2次世界大戦として世界に巨大な惨害をもたらしました。

 日本の侵略戦争によって、アジア諸国民で2000万人以上、日本国民でも310万人以上が犠牲になりました。アジア・太平洋の各地の被害は大きく、朝鮮からの徴用工や中国からの強制連行日本軍「慰安婦」などの問題は、今も責任が問われています。日本国内も大規模な空襲や広島・長崎への原爆投下、せい惨な地上戦となった沖縄などでおびただしい人命が奪われ、国土は荒廃しました。
 戦争末期には、兵力不足を理由に、学業半ばの大学生や専門学校生も戦争に駆り出されました。現在の高校生や大学生と同じ世代の若者が銃を持たされ、海軍や陸軍の「特攻兵」などとして、命を落としたのです。

敗戦時「ポツダム宣言」で
 安倍首相が目指す9条の改憲は、自衛隊が大手を振って海外の戦争に参加する道を開くものです。文字通り「戦争する国」への逆戻りです。若い自衛隊員が、他国の人々を「殺し」、自らも「殺される」ことになりかねません。
 日本が敗戦の際受け入れたポツダム宣言は、「日本国国民を欺瞞(ぎまん)し」「世界征服」の「過誤」を犯した権力は「永久に除去」せられると明記しています(第6項)。「安倍改憲」は、こうした原点にも反するものです。侵略戦争への反省もなく、改憲に固執する安倍政権に、国民の世論を集めて退陣を迫ろうではありませんか。

ジャパンライフ被害者たちが安倍政権に国家賠償も…

 ジャパンライフの被害は、被害者約6800人、被害総額2000億円(2400億円とも)に及びますが、当時不正な商法を指摘され窮地に陥っていた山口隆祥元会長は、安部首相から15年2月に「桜を見る会」の招待状を送られたことを目いっぱい「信用創出」に利用し“最後の荒稼ぎ”(それ以後被害事例が急増)をしました。
 国会でその責任を問われた安倍首相は、山口氏との関係について「大勢の中の一人として会っていた可能性までは否定しないが、一対一で個人的に会ったことはない」と答弁しています。
 しかしその後、首相の父親の安倍太郎氏は山口氏ときわめて親しく1984年9月当時外相として訪米した際に、山口氏が息子である安倍晋三・大臣秘書(当時)と共に同行していたことが明らかになりました。この点でも安倍首相はウソを吐(つ)いた訳です。

 安倍政権の罪はそれにとどまりません。安倍政権はそんな希代の悪徳業者を取り締まるどころか手を貸していました。
 消費者庁は13年ごろからジャパンライフの悪質性を把握し、14年5月には「立ち入り検査」の方針を固めていたのですが、7月になぜか担当の取引対策課の課長が交代し、経産省から回ってきた新課長は立入検査を中止しました。最終的に行政処分が行われたのは“最後の荒稼ぎ”が終わった16年12月でした。
 14年の時点で予定通り「立ち入り検査」をしていれば、被害拡大が防げたことは言うまでもありません。

 日刊ゲンダイが「いずれ、被害者が安倍政権に国家賠償を求めるのは必至」とする記事を出しました。
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安倍政権に国家賠償も…「桜」がジャパンライフ被害を加速
日刊ゲンダイ 2019/12/07
 悪質なマルチ業者「ジャパンライフ」に対し、安倍政権が“手心”を加えていたことが発覚し、被害者から批判が噴出している。本来、取り締まるのが政府の役割なのにジャパンライフの元会長を「桜を見る会」に招待し、政府自ら“お墨付き”を与えていたのだから当然である。いずれ、被害者が安倍政権に国家賠償を求めるのは必至だ。
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 ジャパンライフによる被害は約7000人、総額2000億円に上る。その悪質性は半端じゃない。3・11の被災者を狙い撃ちにしていた。国民生活センターによると、2009年からの10年間の相談件数は福島県が最多。店も6店舗と全国最多だった。東日本大震災の後、2店舗から6店舗に拡大している。原発事故の賠償金を狙っていたのは明らかだ。
 そんな希代の悪徳業者を、安倍政権は取り締まるどころか手を貸していた。

 消費者庁は13年ごろからジャパンライフの悪質性を把握し、14年5月には「立ち入り検査」の方針を固めていた。ところが、わずか2カ月後の7月、ヤル気を見せていた取引対策課の課長がなぜか交代し、検査は中止。同7月31日付の職員らによる新任課長への説明文書には「要回収」のハンコが押され、〈本件の特異性〉〈政務三役へ上げる必要がある〉〈政治的背景による余波を懸念〉と“政治案件”を示す記載があった。
 この時、文書注意で済ませたため、被害が拡大してしまった。もし、この時点で予定通り「立ち入り検査」をしていれば、被害拡大は防げたはずだ。
 ちなみに、15年夏まで消費者庁の取引対策課に在籍し、ジャパンライフを担当していた課長補佐は、同年7月にジャパンライフに天下りしている。

 安倍首相の罪も重い。15年2月に「桜を見る会」の招待状を元会長(当時は会長)に送った後、被害事例が急増しているのだ。ジャパンライフが、招待状を目いっぱい「信用創出」に利用し“最後の荒稼ぎ”をしたのは明らかである。結局、初めての行政処分が行われたのは16年12月だった。
 この先、被害を拡大させる要因になった安倍政権に対して、被害者が損害賠償を求める可能性が高い

■大和都市管財事件では大蔵省に15億円命じる
 実際、ウソの説明で約7万人から約4200億円を集め、11年に破綻した「安愚楽牧場」の事件では、国の不作為が被害を拡大させたとして国家賠償訴訟が起こされている。さらに、「国が保証しているので安全」などとうたい、違法な抵当証券を販売していた「大和都市管財」の巨額詐欺事件は、旧大蔵省が訴えられて、08年に大阪高裁から約15億円の国家賠償を命じられ、上告を断念している。

 ジャーナリストの横田一氏が言う。
「消費者庁の不可解な対応の遅れと、公的行事である『桜を見る会』への元会長の招待が、被害を拡大させたことは、客観的に明らかです。ジャパンライフの被害者は、国家賠償訴訟を起こして、国の責任を追及するのではないか。なぜ、消費者庁は手心を加え、元会長は『桜を見る会』に招待されたのか――。司法の場での真相究明を期待したい」

 大和都市管財事件の旧大蔵省より、今回の方がよっぽどえげつない。もう逃げられない。

09- 慰安婦の軍直接関与と強制性を示す公文書報道は共同通信のスクープ

 8日付で新たな資料 『従軍慰安婦に日本軍が関与」の記事(東京新聞)を紹介しましたが、LITERAがより詳細な「 ~ 共同の報道で明らかになった『青島総領事の報告書』」とする記事を出しました。
 それによると、従軍慰安婦関連公文書の収集を続けている内閣官房はこの新史料を含めて多数の新たな資料を集積していながら公表せずにいるなかで、共同通信が独自のルートで入手したスクープであったということです。
 内閣官房が公表しなかった理由は明らかで、それが安倍首相の主張する内容に反するからです。まことに自分に不利になるあらゆることを隠蔽する安倍政権です。国のあり方をどこまで歪めようとするのでしょうか。

 この件でもネトウヨたちは必死に反論しているようですが、従軍慰安婦制度への旧日本軍の関与や強制性は公表されている史料だけでも十分に裏付けられていて、それを例の「吉田清治虚偽証言」といういわば些事一つで葬り去ろうとするのは土台 無理な話です。

 LITERAによる「詳報」です。
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慰安婦の軍関与と強制性を示す公文書を内閣官房が保有していた! 
共同の報道で明らかになった「青島総領事の報告書」
LITERA 2019.12.08
 戦中の日本軍をめぐる慰安婦問題で、軍の関与と強制性を示す新史料を共同通信がスクープした。6日の共同通信によれば、内閣官房が2017、2018年に新たに収集した23件の関連公文書のうち、在中国日本領事館の報告書に、こんな記述があったという。
「陸軍側は兵員70名に対し1名位の酌婦を要する意向」
「軍用車に便乗南下したる特殊婦女」
 同じく共同によれば、この「酌婦」や「特殊婦女」は、別の報告書内で「娼妓と同様」「醜業を強いられ」と説明され、慰安婦を指しているという。共同は「青島総領事の報告書」の一部画像を公開しているが、文書には「機密」と記されている。内容の全容は、この後明らかになっていくだろうが、軍が女性たちを強制的に慰安婦にしていたことを示す公文書であることは間違いないだろう。

 本サイトが政府関係者に取材したところ、従軍慰安婦関連公文書の収集を続けている内閣官房はこの新史料を把握しながら、公表していなかった。それを共同通信が独自ルートで入手したということらしい。これは、内閣官房が、慰安婦についての軍関与や強制性を否定したい安倍政権を忖度して“隠蔽”していたとしか考えられない。
 いずれにせよ、現在、報じられているセンテンスには「陸軍側は兵士70名に対し」「軍用車に便乗」とあり、公文書として軍の直接的な関与を示しているのは確定的。さらに、別の報告書には「醜業を強いられ」とあることから、女性たちを強制的に従軍慰安婦にした証拠となる。

 ところが、ネット上ではこの新史料報道に対しも、またぞろネトウヨたちがこんなふうに喚き立てている。
〈はい嘘。娼妓は遊女、醜業は売春を指します。慰安婦ではなく売春婦だったことの証拠です〉
〈売春婦がいたことは、事実ですが?〉
〈そりゃ領事館で働くエリート様から見れば売春婦は醜業だろうよ〉
〈この資料を素直に読めば、軍や政府は関与していないと受け取れる〉
 この期に及んで、慰安婦の軍関与を否定し、「単なる売春婦だった」などと嘯く頭の悪さはつくづく呆れる。そもそも、この新史料に限らず、日本軍が組織的に女性たちを慰安婦にしていたことは、これまでの史料や当時の軍関係者の証言からも明らかになっていることだ。
 たとえば、先日亡くなった海軍出身の中曽根康弘元首相は、自らの回想記のなかに、インドネシアで「苦心して、慰安所をつくってやった」ことを自慢話として書いている。また、陸軍出身の鹿内信隆・元産経新聞社長も「調弁する女の耐久度とか消耗度」のチェックなどを含む慰安所の設置方法を経理学校で教わったと語っている。これらの証言は防衛省などが保持する当時の軍の史料でも裏付けされている。つまり、慰安所と「慰安婦」が軍主導であった事実を示しているのだ。
 ネトウヨたちは「醜業」という言葉をとってきて「売春婦のことだ!」と理解できないことをほざいているが、軍関係者が当時、自分たちで慰安所をつくりながら、それを侮蔑的な言葉で表現していたことも、こうした数々の証言から明らかになっていることだ。たとえば前述の鹿内信隆氏は慰安所のことを「ピー屋」と呼び、軍内部での侮蔑的な言い回しを口にしていた。そうした言葉を根拠にいくら「売春婦」だと決めつけても、なんの説得力もない。

産経グループの総帥も陸軍時代に「調弁する女の耐久度とか消耗度まで決めた」と自慢
 しかも、慰安所を「ピー屋」と呼んでいた鹿内は同時に、性たちを戦場の性の道具にした慰安所が、軍の計画に基づいて実行されていたという事実もあからさまに明かしているのだ。元日経連会長である桜田武氏との対談集『いま明かす戦後秘史』(サンケイ出版/絶版)で、陸軍時代の思い出話としてこんなふうに述べている。

〈鹿内 (前略)軍隊でなけりゃありえないことだろうけど、戦地に行きますとピー屋が……。
 桜田 そう、慰安所の開設。
 鹿内 そうなんです。そのときに調弁する女の耐久度とか消耗度、それにどこの女がいいとか悪いとか、それからムシロをくぐってから出て来るまでの“持ち時間”が将校は何分、下士官は何分、兵は何分……といったことまで決めなければならない(笑)。料金にも等級をつける。こんなことを規定しているのが「ピー屋設置要綱」というんで、これも経理学校で教わった。〉

 これは陸軍が慰安婦の調達に関与し、戦地の慰安所での時間や料金などの取り決めを作り、そのノウハウを軍の経理学校で士官に叩き込んでいた、ということを意味しているわけだが、本サイトでも以前検証したように、この鹿内氏の証言は、当時の軍関連史料からも裏付けられている。
 たとえば1941年に陸軍主計団記事発行部が発行した『初級作戦給養百題』は、いわば経理将校のための教科書だが、そこには「慰安所ノ設置」が任務として掲載されている。また、防衛省の防衛研究所が所蔵する史料「常州駐屯間内務規定」(1938年3月16日、独立攻城重砲兵第二大隊が作成)では、中国現地の〈慰安所使用規定〉として部隊ごとに使用する曜日が決められていたほか、〈使用時間ハ一人一時間ヲ限度トス〉とあり〈支那人 一円○○銭〉〈半島人 一円五十銭〉〈内地人 二円○○銭〉とされている。軍が慰安所をつくり、中国・朝鮮や現地の女性を「慰安婦」にしていたのは客観的にも議論の余地がないのだ。

 6日に共同通信がスクープした内閣官房収集の外務省公文書は、「陸軍側は兵員70名に対し1名位の酌婦を要する意向」「軍用車に便乗南下したる特殊婦女」という公開されている部分だけをみても、以前から判明していた軍による関与・管理の事実を補強している。さらに「醜業を強いられ」という表現からは、慰安婦たちを強制的にそうした状況に追いやっていたということをほかならぬ当局が認識していたことがはっきりと読み取れる。
 朝日新聞の吉田清治証言に関する報道の取り消し後、慰安婦問題をめぐっては、「軍関与も強制性もなかった」「ただの売春婦だった」という虚論が大手を振ってまかり通っている。それは、安倍首相を中心とした極右勢力が朝日バッシングを奇貨として、一気に歴史修正の動きを勢いづけたことが最大の要因だが、それに対し、しっかりと反証してこなかったマスコミにも責任がある

 新史料については近日中の全容公開が待たれるが、今回の共同通信のスクープのように、メディア側が率先して情報を出したり、史料や証言を発掘していかねば、政府はいくらでも“不都合な真実”を隠蔽していくだろう。こと安倍政権下では、歴史問題においても報道機関の矜持が試されているのだ。 (編集部)

2019年12月8日日曜日

麻生氏 例のクラブで650万円など、政治資金で2300万円飲み食い

 先日、2018年度の政治資金収支報告書が公開されました。それによると安倍内閣の閣僚たちこぞって政治資金で豪遊し、公私混同としか思えないような使い方をしています。
 その筆頭が麻生太郎財務相で、昨年も「会合」費名目で派手な飲み食い合計約2300万円もしています。その中で突出しているのが「麻生氏の愛人」として週刊誌で特別な関係を報じられた女性がママをつとめる六本木の会員制サロンでの年間支出650万円です
 この額はむしろ例年より低額で、麻生氏はもう数十年間、毎年驚くべき金額を支出しています。他にも、個室3部屋付とかセクハラOKを謳っているような銀座の高級会員制クラブで豪遊しています。
 そうしたところで一体どんな政治活動が行われているというのでしょうか。そうしたものを平気な顔で政治資金として報告する鉄面皮さには驚きます。

 安倍政権の閣僚で、派手な飲み食いを繰り広げているのは麻生氏だけではありません。LITERAは、武田良太防災担当相、西村康稔経済再生相、加藤勝信厚労相の例について紹介しています。
 政治資金は「民主政治の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財」(政治資金規正法)です。トップがデタラメだから、というような口実は勿論許されません。

 LITERAの記事を紹介します。
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潜水艦うずしお搭乗が発覚、麻生財務相の「公私混同」は政治資金でも…
例の女性のクラブに650万円、銀座の高級会員制クラブでも豪遊
LITERA 2019.12.07
「桜を見る会」問題では、安倍首相の想像以上の公私混同が明らかになっているが、この体質は政権全体に広がっていると見て間違いがない。先日、2018年度の政治資金収支報告書が公開されたのだが、その中身を検証すると、安倍内閣の閣僚たちがこぞって政治資金で豪遊し、公私混同としか思えないような使い道をしていることがはっきりした。
 その筆頭が麻生太郎財務相だろう。麻生財務相といえば、今年5月18日に海上自衛隊第二潜水隊群所属の「うずしお」に体験搭乗していたことが発覚したばかり。麻生財務相は3日の閣議後会見で「防衛予算の査定作業で、現場環境を知っておくのは大事なことだった」などと強弁したが、予算査定のために財務大臣が潜水艦に乗るなど前代未聞。趣味で乗ったとしか考えられない。この男はおそらく、国の組織を自分のオモチャに考えているのだろう。

 そんな麻生財務相だから、「金」の面でも公私混同は当然というべきか。麻生財務相の資金管理団体「素淮会」の収支報告書を確認すると、昨年も麻生財務相は「会合」費名目で高級寿司店「すきやばし次郎」をはじめ、ふぐ店や天ぷら店などに支出。その派手な飲み食いの合計金額は約2300万円にものぼった
 そして、突出しているのが例の店への支出だ。その店とは、「麻生氏の愛人」として週刊誌で特別な関係を報じられた女性がママをつとめる「Bovary」という六本木の会員制サロン。そして、同店を経営する「(有)オフィス雀部」に対する支出を確認すると、2018年だけで82万円(2月14日)、92万円(3月19日)、64万円(3月29日)、98万円(4月25日)、38万円(5月24日)、32万円×3回(7月10日、8月10日、10月1日)、28万円(11月6日)、48万8000円(11月26日)、42万円(12月18日)、62万円(12月28日)と計12回支出(いずれも支出の目的は「会合」)。年間の支払い合計金額は、締めて650万8000円だ。

 2018年といえば、3月に森友学園にかんする決裁文書の改ざん問題が発覚。当初、安倍首相も麻生財務相も「捜査中」を盾にして逃げていたが、近畿財務局の職員が自殺していたことが判明すると一転して公文書改ざんの事実を認めた。しかし、それでも麻生財務相は、公文書改ざんを「どの組織だってありうる。個人の問題だ」「(改ざんの動機が)わかりゃ苦労しない」「悪質なものではないのではないか。答弁に合わせて書き換えたというのが全体の流れ」などと無責任発言を連発していた。
 そして、その最中に麻生財務省は、「政治活動」を口実にして、非課税の政治資金で豪遊を繰り返していたのである。しかも、公文書改ざんという国家的犯罪を引き起こしながら辞任もせず、閣僚給与1年分を自主返納すると発表しただけ。その金額は約170万円であり、「愛人の店」と噂される会員制サロンに昨年1年間で支出した額の約4分の1にすぎない。さらに指摘しておくと、98万円を同店に支出した3月19日というのは、近畿財務局の職員が自殺してから2週間も経っていないタイミングだ

麻生大臣が2日で77万円豪遊の銀座クラブはママ自ら「セクハラは日常ごと」と豪語する店
 まったく国民を馬鹿にしているとしか思えない政治資金の使い方だが、昨年の収支報告書を見ると、麻生財務相は問題の店以外にも、女性が接客をおこなう店に支出している。
 たとえば、3月29日に6万1000円を支出している店は銀座の会員制クラブラウンジで、このクラブラウンジの求人情報を確認すると、「カウンターと個室3部屋」「求めている女の子のカラーは清楚美人系、モデル系」「お客様は一流企業のエリート社員の方や経営者や社長の方々」「身体のラインが出るような服装で、高めのヒールを履いて勤務することが大切」などと紹介されている。
 さらに、7月2日に49万8910円、10月1日に27万7700円と合計77万6610円を支出していたのは銀座6丁目の高級会員制クラブ。HPにはオーナーママが出版したという書籍が紹介されており、そこには〈銀座高級クラブママが教える働く女としての一流の流儀〉〈冗談、セクハラ、ストーカーは日常ごと。いちいち傷つきません。さらりと斬り返す余裕をもってのぞみます〉などと書かれている。
 麻生財務相は昨年発覚した財務省事務次官によるセクハラ問題で「セクハラ罪という罪はない」「殺人とか強制わいせつとは違う」「はめられた可能性は否定できない」と暴言を吐きまくっていたが、こういうことを平気で言う人物がきっと偉そうに夜の店で女性たちにセクハラを平気で働いているのだろう。

 ともかく、女性が接客するラウンジやクラブでおこなう「政治活動」とは一体なんなのか。そもそも麻生財務相は国民には消費税率を引き上げて負担を強いているのに、非課税の政治資金で飲み食い代約2300万円を支出したことを平気な顔で報告しているのである。恥も外聞もないとはこのことではないか。
 だが、安倍政権の閣僚で、派手な飲み食いを繰り広げているのは麻生財務相だけではない。
 たとえば、千葉県に甚大な被害をもたらした台風15号についておこなわれた閉会中審査で「千葉県自体があれだけの台風に非常に慣れていないという状況も作用した」などと答弁して顰蹙を買った武田良太防災担当相。武田氏の資金管理団体「武田良太政経研究会」の収支報告書を確認すると、6月12日に靖國神社社務所に「初穂料」1万2000円を支出しており、政治活動費として支出することは適切と言えるのか甚だ疑問なのだが、一方で「飲食代」の支出額は約1510万円にものぼった。

武田良太防災担当相の飲食代は1510万円、1ヶ月で10回、計51万円の寿司を
 しかも、武田防災担当相の膨大な「飲食代」を見ていると、異常なまでに寿司店への支出が多い。たとえば9月だけでも、6日に「鮨處おざわ」で2万円、7・8日も「うまい鮨勘 赤坂支店」に2万5941円と1万1944円、18日には沖縄県那覇市の「魚寿司 公設市場総本店」で2万1780円、26日は「鮨鯛良 六本木店」で12万2000円、翌27日も「すし巽」で4万9658円、さらに「しまだ鮨」で8万3494円、8万6178円、2万8080円、翌28日も「鮨 まつい」で6万5600円……といった具合で、1カ月だけで寿司店に10回・計51万4675円も支出。本サイトが確認したところ、寿司店への支出は2018年1年間で合計約362万円だ。

 武田防災担当相は異常な寿司好きなのか、はたまた“振る舞い寿司”なのか──。しかし、異常といえば、西村康稔経済再生相の「土産代」も度を超えている。
 西村氏は2018年には内閣官房副長官を務めていたのだが、西村氏の資金管理団体「総合政策研究会」の収支報告書を見ると、やはり西村氏も靖國神社に「初穂料」1万2000円を支出しているのだが、ほかにも支出を確認すると、外遊の同行先である海外から地元の兵庫、都内まで、ともかく「土産」を買い漁っており、その金額はトータルで約768万円。たとえば、4月18日にアメリカでおこなわれた日米首脳会談の2日前には、トランプの次男がCEOを務める「TRUMP WINERY」に43万3160円、やはり首脳会談で安倍首相がアメリカ訪問していた6月11日には「TRUMP INTERNATI WEST PALM」に8万6401円をそれぞれ「土産代」で支出している。
 さらに、武田防災担当相が寿司なら、西村経済再生相の「土産代」支出で目につくのは、肉の購入だ。2月には地元選挙区である淡路島で「肉の丸福」で27万円、「淡路ビーフ新谷」で21万円を“爆買い”したほか、兵庫の選挙区や都内の銀座三越の精肉店などで年間約90万円も支出している。

 いや、安倍首相の側近である加藤勝信厚労相の「贈答品費」も酷い。加藤厚労相の資金管理団体「勝会」の収支報告書によると、加藤氏は「贈答品費」だけで約202万円も支出しているが、そのなかには、フランスの高級ブランド「エルメスジャポン」に6回、合計19万9800円の支出も。また、地元・岡山の青果店(店舗は選挙区外)でも8回、合計77万1930円を支出している。
 菅原一秀・前経産相は地元の有権者にカニやメロンなどを配っていたことが発覚して辞任したが、西村経済再生相や加藤厚労相が地元で爆買いした精肉や青果は、誰への「土産」で、誰に「贈答」されたのか。無論、私的流用だって考えられるだろう。
 
 毎年指摘していることだが、政治資金は「民主政治の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財」(政治資金規正法)である。浄財とは個人の利益を離れた金銭や財産のことだ。その使い道として、こうした豪華飲食や贈与品がふさわしいのか。しっかり考えてみてもらいたい。 (編集部)

新たな資料 「従軍慰安婦」に日本軍が関与

 安倍晋三氏は小泉内閣の官房長官時代から、「従軍慰安婦を強制的に募集したことに日本軍が関与したという資料は見つかっていない(要旨)」と一貫して主張して来ました。
 しかしそれは当時すでに明らかになっていた、例えば「マゲラン事件」における「オランダ・バタビア臨時軍法会議」資料などを無視したもので、真実を偽るものでした。

 旧日本軍の従軍慰安婦問題関連する公文書の収集を続ける内閣官房は、17、18年度、新たに計23件を集めました。
 その中には「陸軍側は兵員70名に対し1名位の酌婦を要する意向」「軍用車に便乗南下したる特殊婦女」など記述した在中国の日本領事館の報告書り、それは「軍と外務省が国家ぐるみで慰安婦を送り込んでいたことを明確に示す資料です。
 その他の資料については報じられていませんが、日本軍が関与した資料は既に大量に集積されているものと思われます。
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慰安婦「兵70人に1人」と記述 外務省文書、軍関与を補強
東京新聞 2019年12月6日
 旧日本軍の従軍慰安婦問題を巡り、関連する公文書の収集を続ける内閣官房が2017、18年度、新たに計23件を集めたことが6日、分かった。うち、在中国の日本領事館の報告書には「陸軍側は兵員70名に対し1名位の酌婦を要する意向」「軍用車に便乗南下したる特殊婦女」などの記述があった。「酌婦・特殊婦女」は別の報告書内で「娼妓と同様」「醜業を強いられ」と説明され、慰安婦を指している。専門家は「軍と外務省が国家ぐるみで慰安婦を送り込んでいたことがはっきり分かる」と指摘する。
 1993年の河野洋平官房長官談話が認定した「軍の関与」を補強する資料と位置付けられそうだ。(共同)

08- 通信平和の輪第167号のPDF版を掲示します

今月号のタイトルは
 「9条守れ」首長立つ  
   「全国首長九条の会」を結成、運動へ
です。

中見出しは
・所属や立場,信条の違いを超えて、「9条守れ」の一点で
・住民の安全・安心のためなら 保守も革新も無党派も「9条」
です。

ほかに
 「全国首長九条の会 結成総会アピール(部分)」
 12月例会のお知らせ
が載っています。

 今回は編集者のコラム「鳩笛」も載りました。

 二面には、
 「『湯の町湯沢平和の輪』11月例会(11月24日開催)
について紹介した記事が載っています。
 特に当日持ち寄られた諸資料が丁寧に紹介されています。

 「私の戦争体験」をお寄せ下さい。ご寄稿をいただける方や、その方をご紹介いただける方は、世話人の笛木譲までご連絡願います。(Tel 025-785-5062)

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(通信 平和の輪 第167号 (1面・2面)
(通信 平和の輪 第166号 (1面・2面)

(通信 平和の輪 第165号 (1面・2面)
(通信 平和の輪 第164号 (1面・2面)
(通信 平和の輪 第163号 (1面・2面)
(通信 平和の輪 第162号 (1面・2面)
(通信 平和の輪 第161号 (1面・2面1/2・2面2/2)
(通信 平和の輪 第160号 (1面)
(通信 平和の輪 第159号 (1面・2面)

通信 平和の輪 第158号以前のPDF版をご覧になりたい方は下記をクリックしてください。