2026年7月25日土曜日

公邸にこもり来客なし…どんどん見放される「孤独の宰相」高市早苗

 国民生活の困窮度を示すエンゲル係数はなんと1986年(昭和50年代のレベルにまで悪化しました。
 首相就任以来これまでに高市政権がやったことと言えば、「軍拡」政策とそのための国民統制の法案制定の一本槍で、国民生活の安定化にはそもそも何の関心もないし、また何をやればいいのかの知識もありません。
 威勢のいいことを口にしますがそもその経済学の基礎知識がないので、彼女の発言によって内閣発足以後1ドル151円が163円と12円も下がり、この「円安・インフレ」を呼び込んだという認識がありません。いまだにそれを鎮めることが出来ずにいるのは当然です。
 そしてやることと言えば、公邸に引きこもってXを投稿することで、支持率が急落すると『総理就任以来、0時間~3時間睡眠が常態化』と訴えて同情を引こうとする有様で、国民から痛烈な批判を浴びたことは言うまでもありません。「貧すれば鈍す」です。
 日刊ゲンダイの記事を紹介します。
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公邸にこもり来客なし…どんどん見放される「孤独の宰相」高市早苗
                         日刊ゲンダイ 2026/07/22
                      (記事集約サイト「阿修羅」より転載)
 各社の世論調査での支持率下落は化けの皮が剥がれた結果だろう。
 女性初の首相、振りまく笑顔の好感度、強い経済への期待、庶民に寄り添う減税待望。それらがすべて逆回転し、逆に失望に転じている。
  ◇  ◇  ◇
 高市早苗、65歳。この国の女性初首相の自己愛の強さは岩盤級だ。海の日が絡んだ3連休最終日の午後10時半過ぎ、Xにこんな投稿をして世間をア然とさせた。
7月に入ってからの土日は、公邸で『骨太方針』『日本成長戦略』『地域未来戦略』に関する分厚い資料を早朝から深夜まで読み続け2週目は与党審査で加筆修正された部分を熟読検討するなど、高市内閣が初めて骨太方針や概算要求段階から関われる令和9年度予算や本格的に取り組める中長期の成長戦略に向けて、半端ない情熱を注いでいました。
 併せて、先週末までは、週明けの国会答弁に備えた資料読みやペン入れなどもあり、書類の山と格闘して過ごしていました
 子どもの夏休み日記がごとき「まいにちがんばってます」アピールは、まだまだ続く
〈この土日も、閣議決定を目前に控えた3本の文書の最終案を再度読み込んだり、数千通も溜まってしまったメール処理で今日(月)の明け方まで仕事に追われていましたが、今日の海の日の午後は、私的に使える貴重な時間になりました〉
〈今日のお休みは本当に有難く、久々に5時間も睡眠を取れた上(総理就任以来、0時間~3時間睡眠が常態化)、昼からは、手付かずだった大量の洗濯後のハンカチやインナーのアイロンかけと、お裁縫(スカートの裾のほつれのまつり縫いやジャケットの緩んだボタンの補強)を一気に処理
 私は特にアイロンかけが下手で時間がかかるので、つい先延ばしにしていた結果、スーツに合わせるインナーが殆ど無い状況に。
 これで会期末までのハンカチとインナーを確保でき、明日から又、頑張れます!〉

著書で「お金で解決するタイプ」
 首相就任から9カ月となる中、睡眠時間が「0時間~3時間」なんて、にわかに信じがたい。重量級の閣僚は未経験とはいえ、衆院当選11回を数えるベテランで、自民党政調会長だった時期もあるのに、政策をイチからねっちりチェックするのか。高市は国政選挙に初挑戦する1カ月前に出版した初著書「30歳のバースディ その朝、おんなの何かが変わる」で、高1時代に交際した大学生の彼氏のエピソードを披露し、〈その人にはデパートの編み物コーナーで買ったマフラーを手編みと偽ってプレゼントした〉〈昔から私ってお金で解決できることは何でもお金で解決してしまうタイプ〉とハッキリ書いている。国家経営にあたっている今こそ、なぜアウトソース⇒外注委託)を活用しないのか。そうでなくても、持病の関節リウマチを考えれば、無理は禁物なはずである。
 立正大名誉教授金子勝氏(憲法)は「投稿内容が事実だとすれば、国会で初めて質問に立つ新人議員だとか、初の答弁に臨む新米大臣なのかと疑うレベル」と言い、こう続ける。
「内閣支持率の急落に焦っているのでしょう。1月に衆院を解散して以降、首相の国会運営は議会制民主主義を破壊している。支持離れは化けの皮が剥がれた結果でもあるし、世論が催眠術からようやくさめつつあるとも言えます。国民監視の不安が拭えない国家情報会議などの新設、立法事実が不明な国旗損壊処罰法の創設、そして世論の大半が歓迎する『愛子天皇』の誕生を阻む改正皇室典範の強行。宣言通りに『国論を二分する政策』に邁進し、円安物価高に苦しむ暮らしは置き去りですから、女性初首相に対するふんわりとした期待はしぼむのが道理です。誤解を恐れずに言えば、女性特有の甘えが全開。国のリーダーとしての資質に自ら疑義を呈するほど追い込まれている一方、利用できるものはトコトン利用しようとするシタタカさも垣間見えます」

国家経営と家事、究極の二足のわらじ
 高市は21日も午後6時過ぎには公邸へ引っ込んだ。物議を醸しているXには〈平日は、公邸に戻ってから、風呂掃除、入浴、夕食、夕食後の洗い物、洗濯、簡単な掃除まででプライベートな時間は精一杯で、後の深夜時間帯は明け方まで官邸から持ち帰りの資料読みや国会答弁資料読みに追われます〉とも書いていたから、風呂掃除からのルーティンに汗をかいていたのだろうか。国家経営と家事。究極の二足のわらじ履きを声高に言う首相は前代未聞だ。
 7月の土日と祝日の計7日間のうち、高市は5日も公邸に引きこもり。出かけた先は右派団体の日本会議が関わる「安倍晋三元総理の志を継承する集い」と、高額アクセサリーを身に着けてご満悦だった「日本ジュエリーベストドレッサー賞」の表彰式だけ。1人の来客もなかった。「高市総理・総裁」爆誕の立役者だった自民党副総裁の麻生元首相は、首相在任中の体験を「ドス黒いまでの孤独」と形容したものだが、高市のそれは愛想を尽かされ、見放されているがゆえ感が半端ない。唯我独尊の1強支配が崩れる脆さは、異様な首相動静にくっきりと表れている。

「どう見えるのか」下心に辟易
 政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう言う。
「そもそも、首相の役割は総選挙大勝で終わったも同然だった。内閣支持率が下落傾向に転じた途端、自民党の国対から批判がボロボロ出始めたのは当然です。解散総選挙をにらんでいるのであれば、通常国会を早期に召集するよう進言したにもかかわらず、聞く耳を持たなかった。結果、衆院選後の特別国会は窮屈になったのに、2026年度予算の25年度内成立をゴリ押し。余計に野党との関係がこじれて年度をまたいだ。事務所をめぐる一連の疑惑が浮上すると、露骨に国会を軽視して審議ストップを招き、土壇場で8日間の会期延長する事態になった。首相の頭の中は〈どう見えるか〉の下心ばかりで、その言動は全方面に誠実さを欠いています。〈答弁に代えたい〉と言って唐突に持ち出した公設第1秘書の『陳述書』とやらも提出されない。参院できょう審議入りする維新肝いりの副首都創設法案もどうなることやら。維新は金看板の『大阪都構想』の足がかりとすべく、今国会での成立を期してさらなる会期延長を言い出していますが、次の総選挙で議席減が確実な自民党からすれば、首相と維新に付き合い過ぎるのは得策ではありません」

 笑顔を振りまく女性初首相の誕生に世間は沸き、「日本と日本人の底力を信じてやまない」と叫ぶ右寄り主張に強い経済への期待は高まり、「悲願」と繰り返した食料品の消費税2年間ゼロは庶民の心をつかんだ。しかし、それらは見事にすべて逆回転。作り笑いは人間性を疑うレベルだし、「骨太ショック」で長期金利急騰と円安加速を引き起こし、消費税減税は「社会保障国民会議」に丸投げ。「働いて×5まいります」なんて大言壮語はマトモな人間には吐けないということだ

正気なのか「骨太の方針」 高市首相が力むことはすべて怪しい(日刊ゲンダイ)

 高市政権初となる政府の経済財政運営と改革の基本指針「骨太の方針」が21日、閣議決定されました。高市氏は前日の20日には例の「寝ていない」を自慢する長文のを投稿し、そこでは7月に入ってからの土日は骨太の方針などの「分厚い資料を早朝から深夜まで読み続け」「半端ない情熱を注いでいました」と猛アピールし、方針の副題である「『責任ある積極財政元年』~日本の挑戦を起動する!~」も、高市自身が考案したということでした。

 彼女にはそうした「何やらカッコウのいい形容句」をひねる趣味があるようですが、それは「虚飾」であって 本質とは無関係のものです。
 彼女は「寝る間も惜しんで?」丹念に「ペン入れ」したということですが、そんな「修飾」を施したところで金融市場に響くはずはなくその反応は冷ややかなものでした。
 共同通信は「財源もない、中身もない、骨太ならぬハリボテ方針」と酷評し、日刊ゲンダイは「不健全にも程がある首相が居座る限り、日本売りは収まらず「強い経済の実現」など夢のまた夢と覚悟した方がいい」と述べます。
 日刊ゲンダイの記事を紹介します。
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正気なのか「骨太の方針」 高市首相が力むことはすべて怪しい
                         日刊ゲンダイ 2026/07/23
                      (記事集約サイト「阿修羅」より転載)
 首相のXでの投稿の中身の「危うさ」が取りざたされる中、首相が丹念に手を入れたという骨太が発表されたが、金をつけて成長を信じる裏付けなしの目くらまし。早くも円が急落したが、眠れない首相にマトモな判断力が果たしてあるのか。力む危うさと力む対象のトンチンカン。
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 これで「寝てない自慢の成果」と胸を張るのなら正気ではない。高市政権初となる政府の経済財政運営と改革の基本指針「骨太の方針」が21日、閣議決定された。
 前日の20日夜には高市首相が突如、自身のXに長~い文章を投稿。7月に入ってからの土日は骨太の方針などの「分厚い資料を早朝から深夜まで読み続けた」と記し、「半端ない情熱を注いでいました」と猛アピールした。方針の副題である「『責任ある積極財政元年』~日本の挑戦を起動する!~」も、高市自身が考案したという。
 いかにもコトあるごとに「挑戦しない国に未来はない」と連呼してきた高市らしい大仰なタイトルだ。
 高市はXで「就任以来、0時間~3時間睡眠が常態化」とも説明。一国のトップリーダーが睡眠不足を強調する「危うさが取りざたされる中、寝る間も惜しんで丹念に「ペン入れ」したというこだわりが、「半端ない」副題にもにじむ。

 そんな「力み」とは裏腹に金融市場の反応は冷ややかだ。
 骨太方針の閣議決定以降、長期金利は再び上昇気配(価格は下落)に転じ、円売りも加速。22日の東京外為では一時1ドル=163円台前半まで急落し、約39年半ぶりの円安水準となった。
 2001年の策定開始以来、骨太方針に毎年記載されていた財政「健全化」の文言を初めて削除したのが象徴的である。金融市場は、高市政権の経済財政運営の「不健全性」に警告を突きつけているのだ。
 その不健全さを物語るのが、6月30日の原案公表から決定に至るまでの異例のプロセスである。原案には「『強い経済』の実現に向けては、適切な金融政策運営が行われることも非常に重要」と明記。これまでになかった表現で、日銀の早期利上げへの牽制と市場には受け止められた。
 利上げの遅れが将来的なインフレを招くとの懸念から円・債券売りが活発化。インフレ加速で国債や通貨の価値は目減りするとみなされ、「日本売り」を呼び込んだ

当たり前のルールを書き加えた不健全の極み
 7月9日には長期金利の指標となる新発10年物国債の流通利回りが、一時2.9%と約30年ぶりの高水準をつけ、政権側は火消しに追われた。この「骨太ショック」を受け、原案を2度も修正。最終的には、日銀の独立性を定めた日銀法第3条を脚注に盛り込み、「金融政策の具体的な手法は日銀に委ねられる」との文言を追記した。
 こんな当たり前のルールをわざわざ書き込まなければいけない時点で、今回の骨太方針は相当にヒドい。「不健全の極み」と言えよう。
 さらに片山財務相も長期金利上昇の火消しに走り、資産運用額290兆円超と世界最大級を誇るGPIFの年金基金による国債買い増しを示唆した。だが、GPIFの年金基金は「被保険者の利益のため」に運用することが法律に定められている。国民の虎の子である年金基金を長期金利の引き下げに流用する発想は、邪道も邪道。実に不健全な手口である。
 そもそも文言修正や口先介入といった小手先対応だけで、金融市場の懸念を払拭できると思ったら大間違いだ。何しろ、就任前に「金利をいま上げるのはアホやと思う」とまで言ってのけ、日銀をくさした高市が現在の首相なのである。しかも15日の党首討論では「閣議決定もしていない原案が(骨太)ショックの原因だと思っていない」と居直ってみせた。
 この人の辞書に「反省」の2文字がないことは百も承知だが、金融市場の警告など「屁」とも思っていない態度だ。円安・インフレ容認のホンネを隠し切れず、骨太ショックの修正は不発に終わったのもムリはない。
 高市の首相就任前、昨年10月時点の円相場は1ドル=147円前後、長期金利は1.6%台で推移していたが、高市政権の財政規律を度外視した「無責任な放漫財政」への懸念からハイペースで上昇が続く。不健全にも程がある首相が居座る限り、日本売りは収まらず「強い経済の実現」など夢のまた夢と覚悟した方がいい。

「信じる者は救われる」のカルト成長戦略
 その証拠に、骨太方針と同時に決めた「日本成長戦略」も輪をかけて不健全だ。
 2040年度までに官民で累計370兆円超を投資し、「日本を再び成長軌道に乗せる」青写真を描くものの、その財源は明確に示さないまま。それでいて、高市命名の「『強く豊かな日本』投資枠」を新設し、「シーリング」と呼ばれる予算の要求上限を撤廃するというから、もうムチャクチャだ。
 政府主導の官民投資は失敗続き12年に経営破綻したエルピーダメモリ、累積赤字が540億円に膨らんだクールジャパン機構など死屍累々である。今回の投資対象がAI・半導体、量子、防衛、コンテンツなど17分野と幅広いのも、将来の「勝者」となる企業や産業を見極めきれないゆえの苦肉の策ではないのか。
 まるで「勝ち筋」を見いだせない下手なギャンブラーが、やたらと「買い目」を増やすようなもので、健全な投資とは程遠いシロモノなのである。
とても役人の手を借りた文章とは思えない、小学生が書いたような作文です」と酷評するのは、慶大名誉教授の金子勝氏(財政学)だ。こう続ける。
「『一気通貫』など下卑た表現が頻発し、客観的な算出根拠もありません。あとは投資先である戦略17分野の中から選んだ62の製品や技術を、ひたすら列挙しただけ370兆円超のうち民間から250兆円を引き出す目標を掲げていますが、その具体策は何ひとつ書かれていません。ほとんど“押しかけ詐欺”の口上のような内容で、異論を唱える役人は官邸主導の人事で飛ばされたり、辞めさせられるのかと思わせるほど。とにかく実現するか分からない成長シナリオを信じることが重要だという精神論を全面に出すのみ。あたかも“信じる者は救われる″というカルト宗教的な成長戦略です」

運を天に任せた根性論の押しつけ
 高市は「成長に向けエンジンを吹かす時でしょう」などと成長投資の意義を繰り返すが、しょせん根性論にすぎない。カネをつけて成長を信じるだけで、その財源の裏付けなしの目くらまし。気力があれば何事も成し遂げられるといった発想でしかないのだ。
「客観的な分析や合理的な戦略に乏しく、運を天に任せているだけ。これでは、先の大戦における旧日本軍の『玉砕主義』の二の舞いです」(金子勝氏=前出)

 その危うさこそが高市政治の本質であり、この首相が力むことはすべて怪しいのだ。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言った。
「今の国民にとって喫緊の課題が、生活を苦しめる物価高対策であることは議論を待ちません。ところが、高市政権は規律度外視の不健全な放漫財政で円安インフレを放置。『悲願』だったはずの消費税減税も“やるやる詐欺”で、社会保障国民会議に丸投げして決断を先送りです。国民生活のためには衆院選大勝の数の力を使わず、社会を萎縮させるだけの国旗損壊罪や、男系男子固執の改正皇室典範など国論二分どころか、誰も望まない悪法に邁進するのみ。高市首相は『時は来た』と宣言し、改憲発議に向け力んでいますが、力む対象の優先順位は国民の意識と大きく乖離しています。高市政権が消失させたのは財政の『健全化』だけではありません。この国の政治そのものから『健全』を奪い去ろうとしています
 力む危うさと力む対象のトンチンカン。やはり「寝てない自慢」の眠れない首相にマトモな判断能力を期待するだけムダだ。いち早く退陣を迫り、好きなだけ寝てもらわなければ、正気を逸脱した政権の後始末は大変なことになる


ついに1ドル=163円突入で「円安倒産」ラッシュ深刻懸念…すでに前年同期から3割増
                          日刊ゲンダイ 2026/07/24
 どこまで「円安」は進むのか。とうとう円相場は、22日1ドル=163円台まで下落し、1986年12月以来、約39年7カ月ぶりの歴史的な円安水準となってしまった。
 ほんの3カ月前、1ドル=160円が「壁」とされたのに、いつの間にか1ドル=160円超の円安が定着しつつある。はやくも市場では、1ドル=170円の見方が出始めている。
 マーケットが高市政権の経済政策を意識しているのは間違いない。21日、高市政権が「骨太の方針」を閣議決定した途端、円安が加速しているからだ。前年まであった「財政健全化」のフレーズが削除され、「積極財政」を前面に打ち出すなど、円の価値を“毀損”する政策がズラリと並んだことで、市場は「円安は止まらない」と判断しているという。
 このまま160円超の円安がつづいたら、どうなるのか。懸念されはじめているのが「倒産」ラッシュだ。日本企業には「円高」よりも「円安」の方が都合がいいとされてきたが、東京商工リサーチによると、2026年上半期(1~6月)の「円安」倒産は、45件と前年同期から3割も増えているという。
 経済評論家の斎藤満氏はこう言う。
「円安は輸出企業には有利です。しかし、多くの企業には輸入物価が高騰し、コスト高になっているのが実態です。コスト高を価格に転嫁できれば収益に影響はないが、ここまでコストが上がると、すべてを価格に転嫁するのは難しいでしょう。コスト増を自社で負担し、収益が悪化している企業も多いはずです」

「円安」にブレーキがかかるのか
 東京商工リサーチの企業アンケートによると、望ましい為替レートは「1ドル=140円」(中央値)だという。足元の163円とは20円以上も開きがある。高市政権が誕生した時、1ドル=151円だったから、163円は想定外のはずである。
 問題は、「円安」にブレーキがかかるのかということだ。
 22日、片山さつき財務相が、円相場について「必要があればいつでも適切に断固たる対応を取る」と為替介入をにおわせたが、市場はまったく反応しなかった
「マーケットは『高市政権は為替介入はできない』と見ています。介入する時は、アメリカの了解を得て、日米で協調しないと効果が薄いが、アメリカは『イエス』と言わない可能性が高いからです。円高にするために米国債を売ると、アメリカの金利が上昇する恐れが強い。アメリカは金利上昇を嫌っています。かりに介入しても効果は短期間で消えるのではないか。1ドル=160円まで円安が進んだ4月末から、11兆7000億円の為替介入に踏み切ったが、効果は1カ月でした」(斎藤満氏)
 高市政権が円の価値を毀損する政策をやめない限り、円安は止まらない。
  ◇  ◇  ◇
 高市政権として初となる経済財政運営の指針「骨太の方針」は、意気込みはともかく実効性を伴った具体的な中身は見えないままのものとなった。

25- 市場が警戒する8月上旬の「高市ショック」消費税減税が株・円・債券トリプル安の引き金に(日刊ゲンダイ)

 日刊ゲンダイが掲題の記事を出しました。
 高市内閣が21日に閣議決定した『骨太の方針』には、“8月上旬までを目途に、食品消費税減税の方針を決定する”と明記しました。しかし『国民会議』は、いまだに意見がバラバラなので、8月上旬までに意見を集約するのは難しいと見られます。
 もともと高市首相周辺は、もし与野党が合意できなかった場合は、「野党が反対したので消費税減税は見送る」と野党に責任転嫁すればいいと計算していたのですが、内閣支持率が急落してしまい、どうしても消費税減税を実施せざるを得なくなりました
 ところが、消費税減税の実施を決定したら、「株安」「円安」「債券安」のトリプル安に見舞われる恐れがあり、はやくもマーケットは、その時を警戒しているということです。
 自業自得とは言え まさに「前門の虎 後門の狼」状態に陥ったということです。
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市場が警戒する8月上旬の「高市ショック」消費税減税が株・円・債券トリプル安の引き金に
                          日刊ゲンダイ 2026/7/25
高市政権にとって消費税減税は命取りになるのではないか──と政界で囁かれはじめている。
高市首相が「私の悲願」とまで口にした、食料品の消費税減税を実施するのかしないのか、いまだハッキリしないままだ。超党派の「国民会議」に議論を丸投げしたが、タイムリミットが迫っても、議論はまとまりそうにない。
22日に開いた「国民会議」の実務者会議でも、2027年4月から2年間、8%から1%へ引き下げるべきだと主張する自民党に対し、野党側から「恒久的な減税にすべきだ」「給付を優先すべき」「財源が不明確だ」といった意見が出され、結局、折り合いがつかなかった。
よほど自民党は慌てているのか、23日、自民と国民民主の幹事長が会談し、消費税減税について話し合っている。国民民主は2年限定の減税に反対している。
「消費税減税をやるのか、やらないのか答えを出す期限は8月上旬です。高市内閣が7月21日に閣議決定した『骨太の方針』に、“本年8月上旬までを目途に、その方針を決定する”と明記したからです。でも、意見がバラバラなので、8月上旬までに『国民会議』で意見を集約するのは難しい。『国民会議』の取りまとめは、野党の意見も併記する形にして、最後は高市首相に判断してもらうしかないでしょう」(政界関係者)

無責任な放漫財政への懸念
もともと高市首相周辺は、もし与野党が合意できなかった場合は、「野党が反対したので消費税減税は見送る」と、野党に責任転嫁すればいいと計算していたが、内閣支持率が急落してしまい、もはや消費税減税を実施せざるを得なくなっている。消費税減税を断念すれば「公約違反だ」と批判され、さらに支持率が下落する可能性が高いからだ。すでに支持率は41%まで下落し、不支持(44%)の方が多くなっている(毎日新聞)。支持率を回復させる起死回生策は、消費税減税しかないという。
しかし、消費税減税の実施を決定したら、「株安」「円安」「債券安」のトリプル安に見舞われる恐れがある。はやくもマーケットは、その時を警戒している
「高市内閣が『骨太の方針』の原案を公表したり、閣議決定した途端、円安が進み、金利が上昇(国債価格の下落)しています。いわゆる『骨太ショック』です。理由は、無責任な放漫財政への懸念です。もし8月上旬に消費税減税の実施を決めたら、同じように円が下落し、国債が売られ(金利は上昇)、さらに株も下落しかない。食料品の消費税を8%からゼロ%にするためには、約5兆円の財源が必要ですが、政府には財源を手当てするあてがない。赤字国債を発行することになり、財政悪化が懸念されるのは必至です」(霞が関関係者)
トリプル安となったら、高市内閣の支持率が下落するのは間違いない。英国の「トラス・ショック」の二の舞いになりかねない。かといって、消費税減税を断念しても支持率下落は必至だ。
     ◇ ◇ ◇
消費税減税の議論にまったく進展がみられないうえ、意見集約にもたついているうちに高市政権の支持率が激減。高市首相の「私の悲願」は達成されるのか。


消費税減税を巡り自民党が内輪モメ 政権公約「検討加速」を“やるやる詐欺”の言い訳に
                          日刊ゲンダイ 2026/07/23
 議論にまったく進展がみられない。飲食料品の消費税減税を議論する超党派の「社会保障国民会議」で22日、実務者会議が開かれた。税率を来年4月から2年間、現行の8%から1%に引き下げる議長案に対し、与党の自民党と日本維新の会は賛成。野党は年内の現金給付を訴えた。与野党の主張が真っ向から対立し、取りまとめが一層困難な状況となった。
 意見集約にもたついているうちに高市政権の支持率が激減。特に毎日新聞の世論調査では、支持が前月から10ポイント下落し、不支持(44%)が逆転した。
支持率急落は改正皇室典範や副首都法案が原因とも言われていますが消費税減税の議論が停滞しているからとみる向きもある。国民の窮状を高市総理が放置していると、国民にみなされているのでしょう。早く減税のメドをつけなければ、支持率は一層下がっていく恐れがあります」(自民関係者)
 しかし、自民党内でも、減税議論の収拾がつかない。衆院選で自民が掲げた政権公約は、2年間限りの飲食料品の消費税ゼロの実現に向けて、あくまで「検討を加速」としていた。この文言を巡り、自民の税制調査会で意見が割れているのだ。
「中堅・ベテラン議員は反対論が多く、中には『検討を加速した結果、やらないという結論でいいのではないか』なんて声も出ました。一方、若手からは『公約に掲げたのだから、やらないとまずい』との発言も。相変わらず、議論は平行線をたどっています」(税調の会議に出席した自民議員)

「小渕の乱」でもインナー議員から異論噴出
 党内の農林族も反発姿勢を強めている。彼らの支持基盤である農業従事者の多くは、消費税減税により追加負担が生じるからだ。
 さらに先月には、税調幹部(インナー)の小渕優子元経産相が、幹部職の辞意を小野寺五典・税調会長に伝えた。小渕は財政規律を重視する立場から減税に反発したとみられる。いわゆる「小渕の乱」として党内に衝撃を与えた
「小渕さんを巡っても、インナーの議員の間で異論が噴出しています。あるメンバーは『私だって減税に反対だ。ただ、どうにかして実現するための議論を放棄するのは違う』と、小渕さんに怒りをにじませていました」(前出の自民議員)
 もはやまとまる気配のない自民党内の内輪モメ。消費税減税の意思決定は遅れに遅れ、物価高に苦しむ庶民生活はますます苦しくなるだけだ。

2026年7月23日木曜日

高齢者の医療窓口負担増 「軍事経済化」へかじ切る 骨太・成長戦略を決定

 しんぶん赤旗に掲題の記事が載りました。
 高市政権は21日、「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)と「日本成長戦略」を閣議決定しました。
 高市政権として初めての骨太の方針で、「成長戦略」では、戦17分野に軍事を位置づけ「軍事経済化」へかじをきる姿勢を示しました。異次元の大企業・軍事産業支援と平行して大軍拡を推進するという、無責任で不公平な放漫財政を進める姿勢が鮮明です。
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高齢者の医療窓口負担増 「軍事経済化」へかじ切る 高市政権 骨太・成長戦略を決定
                      しんぶん赤旗 2026年7月22日
 高市早苗政権は21日、「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)と「日本成長戦略」を閣議決定しました。高市政権として初めての骨太の方針です。骨太の方針は、総選挙で自民党が公約に掲げた食料品の消費税減税と「給付付き税額控除」について「8月上旬までを目途に、その方針を決定する」としました。政府・与党と一部政党で構成する社会保障国民会議で議論を重ねてきたものの、意見の隔たりが大きく、合意が得られなかったためです。「成長戦略」では、戦略17分野に軍事を位置づけ、「軍事経済化」へかじをきる姿勢を示しました。

 6月30日に公表された骨太の方針の原案は、「強い経済」の実現に向けて日銀による「適切な金融政策運営が行われることも非常に重要だ」と明記。さらに昨年度までの骨太の方針にはあった「財政健全化」の文言もなくなりました。市場からはインフレ抑制に向けた日銀の利上げをけん制するものであり、放漫財政をさらに加速するものと受け止められ、国債売却の動きが広がり、金利が急騰しました。こうした事態を受け、骨太の方針は「適切な金融政策運営」を求めるという記述に、「『安定的な物価上昇』の実現に資する」との文言を追加。さらに日銀の自主性の尊重をうたう日銀法第3条を注釈に書き込んで、火消しを図っています
 異次元の大企業・軍事産業支援と平行して、大軍拡を推進する、無責任で不公平な放漫財政を進める姿勢を鮮明にしました。

 産業政策をめぐっては、2040年度までに人工知能(AI)・半導体・軍事など戦略17分野へ370兆円超の官民投資を行うという「成長戦略」の推進を最大の柱としました。
 また、戦略17分野への投資を「金融面で支えるため」に「資産運用立国」の取り組みを「発展」させると強調。軍国主義と株主至上主義を融合させる思惑を示しました。
 軍拡をめぐっては中国の軍事力強化やロシアによるウクライナ侵略などをあげて安全保障環境への危機感を表明し、「主体的に防衛力を強化する」としています。そのうえで、▽国有施設民間操業(GOCO)方式での重要装備品の生産 ▽政府主導の武器輸出  ▽国立研究開発法人や大学への軍事研究基盤整備―などを一体的に推進するため、「国の関与を担保した法人の設置」を検討するとし、国が音頭をとって「軍事経済化」へ、かじをきる姿勢を鮮明にしました。
 社会保障については、現役世代の保険料負担の抑制を口実に、「給付と負担の改革努力を継続」すると主張。高齢者の医療の窓口負担の見直しについては「原則3割となっている現役世代との間で年齢によらない真に公平な応能負担を実現する」との表現で、負担増を明記。26年末までに改革工程表を策定するとしました。介護の2割負担の対象拡大については26年度中に結論を出すとしました。
 また、「産業構造の変化に対応した人材基盤を強化」するために高校、大学・大学院を一体的に改革するとし、高校の文系、大学の人文社会系の定員削減の方向性を示しました。

 最低賃金の全国平均1500円への引き上げについては、従来の20年代から30年代前半へ、達成期限を先送りしました。原発については「再稼働加速や次世代革新炉の開発・設置」を掲げました。
 「成長戦略」は労働時間規制をめぐり、「定額働かせ放題」と批判されている裁量労働制の対象拡大や、企業が残業代を節約するため閑散期の労働時間を繁忙期に移し替える変形労働時間制の要件緩和などについて、夏以降の労働政策審議会で議論を進めるとしました。

「愛子天皇」阻止が直撃 高市内閣「支持率」暴落/この支持率でも「嘘つき」高市首相には与えすぎだ

 日刊ゲンダイの掲題の2つの記事を紹介します。
 毎日新聞の調査によると、高市内閣の支持率は41%に低落し、不支持率の44%より下回りました。この政権発足後初めての大暴落という事態は、国民の「総意」を無視し皇室典範の改定を行ったことが契機になっていると言われます。
 高市首相は真っ青になっているでしょうが、国民の思いに無関心のままここまで来たことの反映なので、いまさらどうにもなりません。
 支持率低下の理由は皇室典範問題に留まるものではありません。
 国民生活の困窮は、円安・インフレに起因する諸物価高騰が主たる理由ですが、高市氏はそれには何の関心もないので、結果的に円安を促進する政策しかしていないし、そのことの自覚も皆無です。だからこそここまでひたすら右翼強権政治に奔って来たわけです。
 自覚がないのであれば今後それが改まる可能性もありません。一刻も早く退場すべきです。
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「愛子天皇」阻止が直撃…高市内閣「支持率」暴落、「不支持」と逆転で首相も応援団も大焦り
                          日刊ゲンダイ 2026/07/21
 今ごろ、高市首相は真っ青になっているに違いない。内閣支持率が暴落しているからだ。
 毎日新聞(18、19日実施)の調査によると、ついに「支持」と「不支持」が逆転したという。支持は前回調査(6月20、21日)から10ポイントもダウンして41%だった。一方、不支持は9ポイント増の44%となり、政権発足後、初めて「支持しない」が「支持する」を上回った
 朝日新聞の調査(18、19日)でも支持率が急落。6月調査から7ポイント下落し、53%に落ち込んでいる。支持率が60%を割り込むのは初めてだ。不支持は8ポイント増の35%だった。
 支持率が急落した大きな要因は、国民の「総意」を無視して、皇室典範を改正したことだ。
 毎日新聞の調査では、改正皇室典範を「評価する」は19%にとどまり、「評価しない」(45%)が大きく上回った。朝日新聞の調査でも、改正皇室典範が「国民の理解を得られている」は24%しかなく、「理解を得られていない」は60%に達している。
 とくに「男系男子による皇位継承」に執着し、巧妙に「愛子天皇」潰しを図ったことに対する批判が強いようだ。
 女性天皇が認められなかったことについて「認めるべきだと思う」72%(毎日新聞)女性は天皇になれないことに「納得できない」が62%(朝日新聞)に上っている。
 もともと「女性天皇」も「女系天皇」も認める国民が多かった。
「女性天皇は過去にもいたのに、なぜ女性天皇はダメなのか、多くの国民は納得がいかないのでしょう。わざわざ、36親等も離れている旧宮家から男子を養子にすることにも違和感を感じているのだと思う。しかも、結婚した後も皇室に残る女性皇族は、住民基本台帳法に記載されるとしている。二流皇族扱いです。高市首相は保守政治家を自称しているのに、皇室に対して失礼なのではないか、と考える国民も多いのでしょう」(霞が関関係者)

「消費税減税」実施で自滅か
 これまで高市内閣は、どんなにヒドイ政治をしても高い支持率をキープしてきたが、高市応援団は「皇室典範の改正で潮目が変わった」「もう離れた支持は戻らないのではないか」と焦りはじめているという。
 高市応援団が危機感を強めているのは、それでなくても「無党派層」の支持が離れはじめているからだ。
 皇室典範の改正前、時事通信が実施した調査(10~13日)でも、内閣支持率は49%と過去最低を更新し、初めて5割を下回った。とくに「無党派層」の支持率は39.6%と低かった。高市支持の土台のひとつだった「無党派層」という柱が崩壊しつつあるのだ。
 支持率回復のために、高市政権が打って出るとみられているのが「消費税減税」だ。
「高市首相が支持率を回復させる起死回生策は、ほとんど残っていません。唯一、残されているのが消費税減税です。消費税減税は、自民党支持者だけでなく、インフレに苦しむ無党派層も歓迎してくれる、と首相周辺は計算しているようです。しかし問題は、財源です。食料品の消費税を8%からゼロにすると、5兆円もの財源が必要になるのに、まったく手当てができていない。財源を確保できないまま消費税減税の実施を決めると、マーケットが反乱を起こし、円安、株安、債券安のトリプル安になりかねない。そうなったら、政権はもたないでしょう」(自民党事情通)

 いよいよ、高市政権は終わりに向かうのか。


問題は皇室典範だけではない この支持率でも「嘘つき」高市首相には与えすぎだ
                          日刊ゲンダイ 2026/07/21
                       (記事集約サイト「阿修羅」より転載)
 ようやく、高市内閣の支持率が下がってきたが、問われるべきは暴力的で嘘に満ちた政治姿勢だ。
 騙し討ちの皇室典範、憲法違反の国旗損壊、国会回避の嘘答弁、中傷動画での居直り今後も、この調子で驕りの政治を続けるのか。
  ◇  ◇  ◇
 ついにというか、奇怪な高支持率を誇っていた高市内閣の支持率が下がってきた。
 朝日新聞が18、19日に行った調査では支持率は前月比7ポイント下落の53%。不支持率は8ポイント増の35%。
 もっと下がったのが毎日で、支持率は前回比10ポイント減の41%。不支持率は9ポイント増の44%で、ついに支持と不支持が逆転した。

 ANNも似たような傾向で「支持する」は10.9ポイント減の49.2%。「支持しない」は11.8ポイント増の34.8%──。
 どこもかしこも一気に高市離れが進んだのだが、各紙が理由として注目していたのが皇室典範の改正だ。朝日の調査ではこの改正で国民の「理解を得られた」が24%、「得られていない」が60%、女性が天皇になれないことには「納得できる」が29%、「できない」が62%。毎日は女性天皇容認が72%、反対が11%。見事に「国民の総意」とはかけ離れたゴリ押し改正だったことが浮き彫りになったのである。
 そのほか、高市首相の中傷動画疑惑への対応、説明についても世論の評価はバッサリだった。毎日では「説明責任を果たしている」が10%、「果たしていない」が48%。朝日では会期延長になった副首都構想法案について「(今国会での)成立が必要」が26%、「必要なし」が60%で、「それみたことか」という結果が出た。
 物価高で苦しむ庶民を尻目に高市が血道を上げる不要不急の拙速法案はこうして、すべて、国民からは「ノー」を突きつけられたことになる。

自民党ものけぞった高市答弁の噓
 さあ、この数字を高市はどう受け止めるのか。
 もちろん、面の皮の厚い高市のことだ。この程度の下落では反省するわけもない。全能感に浸る首相が国民反対の法案を引っ込めるはずもない。
 下がったといったって、まだ支持率は4、5割もあるのだ。1桁くらいに下げて、退陣を迫らなくてはダメだ。
 それを痛感させられたのが今月17日の参院予算委員会ではなかったか。野党が開催を求め続けたのに高市自民は応じず、10日間以上も国会は空転した。ようやく、予算委集中審議が開かれたのは、なんと、国会会期末の最終日だ。ここで質問に立った立憲の蓮舫参院議員はこう尋ねた。
「国会が混乱した要因は首相にあるという認識はおありですか?」
 これに対して、高市はこう答弁して、真っ向否定したのである。
「私は国会に呼ばれたら来て、誠実に答弁する。これに尽きます」
 これに一番のけぞったのは自民党議員だろう。安倍晋三元首相は息を吐くように嘘をついた。高市の嘘はある意味、安倍以上だ。顔色一つ変えずに、イケシャーシャーと、全国中継のテレビの前で平然と嘘をつく。そんな質問はウンザリだ、という顔をして。
 朝日新聞には面白いコメントが載っていた。この答弁を耳にした自民党の参院幹部はこう言ったという。
「よう言うわ。そんなわけ、ないじゃないの」
 終盤国会で漏れてきたのは、身内からの高市という人間への不信と驚きだったのである。高市自身が国会に出たがらずにゴネていることは国対を中心に与野党の幹部ならみ~んな知っている。だからこそ、蓮舫は高市答弁にこう突き返したのである
「(その言い方は)参院自民党に失礼だと思いますよ」

平然と噓をつき同僚議員のせいにする卑劣
 改めて蓮舫に聞いてみた
基本的には、国会の委員会は3分の1の議員の要請があれば開かなければいけないのです。野党からそうした要請があれば、自民党は官邸に伝えにいく。であれば、高市首相は国会に出てくるべきなのに、予算委員会は17日の金曜日まで開かれなかった。自民党が官邸に伝えていないのか、官邸が要請を拒否したか。どっちが嘘をついているのか、という話になりますが、基本的に自民党が官邸に伝えないということはあり得ないんです。紳士協定もあるし参院自民党は法案を通す責務を負っている。野党の信頼を裏切るようなことはしませんから
 高市は自己を正当化するためにまるで「参院から要請がなかった」かのような言い方をした。自分の嘘のために、同僚議員に責任転嫁する。一国の首相なのにあり得ないような卑しさだ。
 参院で予算委員会が開かれなかった経緯を検証した時事通信の記事によると、そもそもの発端は高市の「陳述書」発言だ。中傷動画疑惑への答弁が嫌な高市は秘書の「陳述書」提出で済まそうとした。これに野党が反発、「審議拒否」が始まった。参院の松山政司議員会長らが官邸に出向き、説得しても高市自身、「なぜ、集中審議に応じなければいけないのか」と頑なだった。それが一転、予算委に出てきたのは会期末を迎えて、法案がどれもこれも綱渡りになったからだ。つまり、自業自得なのに、非を認めない。攻められれば嘘をつく。子どものような言動に与野党ともに「手を焼いている」のが本当なのだ。ジャーナリストの山田惠資氏が言う。
「高市首相は首相就任直後から周囲には嫌いなものとして『集中審議』と『党首討論』を挙げていたそうです。理由は2つあって、野党から突っ込まれるのが嫌なのと、高市さんはある意味、完璧主義者なので周到に準備をする。しょっちゅうじゃ、たまらないという面もあるのでしょう。でも、そもそも国会運営のイロハや説明責任の大切さを知っていれば、そんな発想は出てこない野党対策を知らないし、権力者は抑制的にあるべきだという自覚がない。それどころか、衆院であれだけ勝っているんだから、野党なんてどうでもいい、という発想なのではないでしょうか」

 蓮舫への嘘は一事が万事だ。嘘つきは何度でも平然と嘘をつく。中傷動画疑惑をゴマカシ、国会を愚弄し、物価高対策でも国民をけむに巻き、インフレ増税に邁進する。そうやって、どんどん、国の形を変えていこうとしているのが高市だ。その危険性たるや、内閣支持率がちょっと下落してきたとはいえ、こんなもんで済ませちゃダメなのだ。

国旗損壊罪も蟻の一穴になる懸念
 それにしても、なぜ、世間には高市のこうした正体が伝わらないのか。ジャーナリストで武蔵大教授だった永田浩三氏はこう言った。
NHKを筆頭に報道の在り方が問題だと思います。総務相経験者で放送法4条の電波取り消しに言及した過去があるものだから、何をやるのかわからないという怖さがあるのでしょうか。NHKなどはニュースで高市政権を真正面から批判せず、猛暑や地方の事件ばかり長々とやっているのですから酷いものです。高市政権の最大の問題は国民の課題に向き合わず、やさぐれ維新と一緒になって、むしろ人権を狭めること、強権的な国家体制維持にしか興味がないように見えることです。再審見直しの刑事訴訟法改正も通ってしまいましたが、稲田朋美さんらの叫びにてんで耳を貸さない高市首相には政治家としての良心があるのかと思った。その冷酷さにゾッとしました」
 国旗損壊罪については、支持する世論も多かったが、危ないのはこれからだ。
「表現の自由への影響を懸念する声も一部にありますが、朝日の世論調査では65%が国旗損壊罪に理解を示していて、問題点を十分に周知できてないと感じています。不快、嫌悪感を催すという曖昧で主観的な理由で刑事罰を科す法律が通ったことは蟻の一穴になりかねません。誰もが反対しにくい国旗から始めて次は皇室、次は自衛隊と表現の自由がどんどん束縛されていく怖さがあります。まして、この政権は強権的で強引な手法を厭わないので注意が必要です」(神戸大大学院教授・木下昌彦氏)

 今、支持率が下がってきたが、今後、バラマキや消費税減税で再び、支持率が戻ってくる可能性もある。そうなれば、またぞろ、野党を消滅に追い込む議員定数削減や騙し討ち改憲などに乗り出しかねない。高市政権の危険性に警戒しすぎるということはない。