2026年8月27日木曜日

ICC「制裁」を非難 超党派人権議連が声明/断固抗議し撤回迫れ

 日本は国際刑事裁判所(ICC2002年設立の分担金の最大拠出国です高市首相は1月日本人初の所長を務める赤根氏智子と首相官邸で会談し「力強い支援」を約束した経緯があります。
 ところが19日早朝にトランプが赤根氏を制裁対象に指定したとの報道が駆け巡り、フランスや欧州連合(EU) 国連などは相次い‌で非難や懸念を表明しました。
 仏外務省報道官は声明で「フランスは、ICCとその職員、そして裁判所を支える市民社会組織に対して取られるあらゆる形態の脅迫と強制手段を糾弾する」と表明しました。EUのフォンデアライエン委員長と欧州理事会の‌コスタ議長ICCを支持すると表明しへの投稿で「ICCと赤根智子所長、そしてその使命を守る当局者らと固く連帯する」ICCは外部の圧力を受けることなく独立して職務を遂行できなければならないと訴えました。
 しかし、高市首相は夕刻になってからようやく「大変残念に思っている」と述べただけで、ICCへの支援や米国ヘの抗議は一切口にしないという、腰抜けの対応を示しました。
人権外交を超党派で考える議員連盟24日 総会を開き、米トランプ政権がICCの赤根所長らを制裁対象にしたことを非難し、高市首相らが「残念」と述べるにとどまり、「抗議の言葉も、撤回の要求もなく日本が送り出した所長を守り抜く意思を示す言葉もないと批判する声明を議決しました。
 日本共産党の小池晃書記局長は24日、国会内で記者会見し、ただ、「大変残念」(高市早苗首相)、「必要な支援を行う」米原稔官房長官)と述べるだけの政府の対応を厳しく批判し「必要な支援というのであれば日本がトランプ政権に対して不当な制裁に断固抗議し撤回せよと迫ることが、この問題を解決する必要不可欠な支援になる」と強調しました。
 しんぶん赤旗の4つの記事を紹介します。
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高市外交 自民からも批判 米国のICC「制裁」対応巡り
                       しんぶん赤旗 2026年8月25
 米国による国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長への制裁などを巡り、政権の対応に批判が出ています。
 ICC問題では唯一の同盟国に気兼ねして非難や抗議をせず、高市早苗首相が「残念」と言及しただけでした
 自民党本部で21日開かれた外交部会などの合同会議。出席者からは「米国に制裁撤回を求めるべきだ」「赤根氏を守らないといけない」と政府への不満が続出しました。
 日本は、ICC分担金の最大拠出国。首相は1月、日本人初の所長を務める赤根氏と首相官邸で会談し「力強い支援」を約束した経緯があります。
 しかし、19日早朝に赤根氏が制裁対象に指定されたとの報道が駆け巡っても、政府の動きは鈍く、首相がようやく口を開いたのは午後6時すぎ。「大変残念に思っている」と述べ、ICCへの支援や米国ヘの抗議は一切口にしませんでした。欧州各国が赤禍氏らへの支持を続々と表明したのとは対照的です。
 閣僚経験者は「首相の発信は全然足りない」と指摘。国際人権団体アムネスティ・インターナショナルのカラマール事務総長は(旧ツイッター)で、日本政府の発信について 「かなり弱い」と嘆きました。


ICC「制裁」を非難 超党派人権議連が声明
                       しんぶん赤旗 2026年8月26日
 人権外交を超党派で考える議員連盟の第29回総会が24日、国会内で開かれました。総会は、米トランプ政権が国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長らを制裁対象にしたことを非難する声明を議決しました。
 声明は、「ICCの管轄権は、国際法上正当に尊重されるべきである。異論があるとしても、法の土俵で主張すべきものであり、個人制裁を通じて国際司法機関の解体をめざすような手法は到底許されるものではない」として、制裁を「最も強い言葉で非難」しています。
 国連、欧州諸国や、今回、赤根氏とともに制裁対象になったセイエ上級公判弁護士出身のセネガルなどが、制裁不同意やICCへの連帯などを表明するなか、日本政府は高市早苗首相らが「残念」と述べるにとどまったと指摘。「抗議の言葉も、撤回の要求もない」「ICCの重要性を改めて世界に訴える言葉も、日本が送り出した所長を守り抜く意思を示す言葉もない」「日本の反応は諸国と比べ格段に弱い」と批判しました。
 その上で、(1)制裁への抗議と即時撤回要求(2)米政府への直接の申し入れ(3)金融面での支援―などを日本政府に要請しました。
 総会では、赤根氏のメッセージも紹介されました。同氏は、「ICCの存続と世界の法の支配を守り抜いてほしい」と訴えました。
 総会には、日本共産党から小池晃書記局長が出席しました。


米のICC所長「制裁」に小池氏 断固抗議し撤回迫れ
                       しんぶん赤旗 2026年8月25
 日本共産党の小池晃書記局長は24日、国会内で記者会見し、国際刑事裁判所ICC)の赤根智子所長らを制裁対象に加えると発表した米トランプ政権に対し、「大変残念」(高市早苗首相)、「必要な支援を行う」米原稔官房長官)と述べるだけの政府の対応を厳しく批判しました。「必要な支援というのであれば日本がトランプ政権に対して不当な制裁に断固抗議し撤回せよと迫ることが、この問題を解決する必要不可欠な支援になる」と強調しました。
 社会での法の支配を支える土台とも言える機関だとし、高市首相も今年1月に赤根所長が表敬訪問した際に、自身の(旧ツイッター)で「ICCは重大な犯罪行為の撲滅と予防のための国際刑事法廷」として「法の支配の要を担っている」「これからもしっかり支援していく」と投稿していたと指摘。「それなのに、『制裁』を黙認するということは許されるのか」と批判ました。
 国連やEUを含め世界各国が米トランプ政権の制裁を厳しく批判し撤回を求めており、それらが世界の声だと強調。赤根所長が「存続確保に力を貸してほしい」「日本と日本の皆様の支援が重要な鍵」と訴えていることを紹介し、「ICCへの最大の資金拠出国でもある日本は先頭に立ってトランプ政権に制裁の撤回を求める資格も責任もある」と主張しました。


ICC所長に「必要な支援」 官房長官が弁明
                       しんぶん赤旗 2026年8月25
 木原稔官房長官は24日の記者会見で、国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長に米国の制裁の影響が指摘されていることに関し、「意思疎通を行いながら必要な支援があれば、しっかりとやっていく」と強調しました。

 政府対応への「弱腰」批判や制裁解除の働き掛けについて問われると「必要な支援を行うことに尽きる」と弁明しました。 

米国に媚び隷従するだけの首相(植草一秀氏)

 植草一秀氏の掲題の記事を紹介します。
 同氏は、高市氏が首相の地位にいること自体が「日本の品格を著しく貶める反日の所業」であるとし、一刻も早く首相の座から退かせることが必要だと断言します。
 彼女は、「いまや日本経済を破綻させ 軍国主義化させる元凶」でありその害悪は計り知れません。
 彼女は只々米国に媚びへつらい隷従することを旨としていて、国がどうなろうと国民の生活がどうなろうと気にも掛けません。
 植草氏は、「高市氏は一度も日本円暴落を問題にしたことがなく、円暴落を放置してきた。これは『究極の売国政策』である」「要するに米国の命令に隷従しているだけなのだ。こんな売国首相を保持することは日本の衰退をもたらす。一刻も早く高市氏を首相の座から引きずり落さねばならない」と訴えます。
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米国に媚び隷従するだけの首相
               植草一秀の「知られざる真実」 2026年8月24日
高市早苗氏が日本の首相でいることは日本の品格を著しく貶める反日の所業
一刻も早く首相の座から退かせることが必要だ。内閣支持率は順当に急落し始めている。
所詮は御用メディアが手を加えて「創作」している「自称調査」に過ぎないが「工作」にも限界はある。

 国旗損壊罪創設
 国家情報会議創設
 個人情報保護法改悪
 副首都創設
 国民投票法改悪
そして
 皇室典範改悪
望ましい施策は何一つない。

米国のトランプ大統領に媚を売り、国連憲章違反、国際法違反のイランへの軍事侵攻、ベネズエラへの軍事侵攻を行ってきたトランプに「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけ」と言い放った。
公衆の面前でトランプに抱きつく醜態、夕食会で踊り狂う醜態も全世界に晒した。

日本の経済安全保障の危機をもたらしている元凶は日本円暴落
物価変動の格差を加味すると、現在の日本円は1970年の日本円よりも弱い。
当時のドル円は1ドル360円。この日本円よりもいまの日本円が弱い。
マクドナルドのビッグマックの価格から算出される均衡レート(=購買力平価PPP)は1ドル77円。
米ドル利用者は日本に来れば・財・サービス・資産を「半値」で購入できる。
日本はいま「半値売り尽くしセール」の真っ最中。
外資に日本を乗っ取らせるために日本円暴落を誘導してきたのだと推察される。

高市氏は「経済安全保障担当相」の職にあった。
日本円暴落が日本の経済安全保障上の最大の問題。円暴落是正が最重要課題だった。
しかし、高市氏は一度も日本円暴落を問題にしたことがない
円暴落を放置してきた。これは「究極の売国政策」である。

日銀の黒田東彦氏が日本円暴落を推進してきたのは外資への利益供与だった疑いが濃厚だ。
高市氏は首相になってからも日銀の利上げを阻止することに血道を上げた。
日銀の利上げは円暴落抑止の効果を持つ。だから、日銀の利上げを阻止しようとしたのだと思われる。

ところが、本年3月から態度を変えた。日銀の利上げを容認するようになった。
理由は単純明快。米国が円高誘導姿勢を示し始めたことにある。
米国が右を向けと言えば右を向き、左を向けと言えば左を向く。これが高市早苗氏である。
高市氏が首相に就任できたのは米国への隷従を誓ったからだと考えられる。

では、なぜ米国が円高誘導に転じたのか。主因は巨大な対日投資を行った外資の「出口戦略」にある。
彼らは暴落した日本円を無限に買い尽くした。買い尽くしたから、今度は日本円の上昇が望ましい。円高になればドルベースの投資収益率が跳ね上がる。
ベッセント財務長官が円高誘導を言い始め、日銀の利上げを歓迎すると、高市首相も日銀の利上げを容認した。

要するに米国の命令に隷従しているだけなのだ。
こんな売国首相を保持することは日本の衰退をもたらす。
一刻も早く高市氏を首相の座から引きずり落さねばならない。

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高市は「法の支配の終焉」に加担 ~ /秋篠宮も高市・麻生の皇室典範改正に怒っている

 トランプによる「赤根I CC所長制裁問題」に関する高市首相の対応については日刊ゲンダイも厳しく非難する記事を出していますので紹介します。
 高市氏はいまや、「話題になるのは奇行と無責任」と称される状態です。
 併せて同紙の「天皇だけじゃなかった…秋篠宮も高市・麻生の皇室典範改正に怒っている 週刊誌からみた『ニッポンの後退』」を紹介します。
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高市は「法の支配の終焉」に加担内閣改造報道かまびすしいが首相の首はそのままでいいのか
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                       (記事集約サイト「阿修羅」より転載)
「法の支配の終焉」に加担の高市。ネタ枯れなのか、何も決まっていないくせに来月の改造報道ばかりだが、そんな政局報道よりもこの首相でいいのかICCの赤根所長は「法の支配の終焉」に言及、それなのに、無秩序の横暴に沈黙の首相。この難局に限界なのは誰の目にも歴然だ
  ◇  ◇  ◇
 よっぽどネタ枯れなのか、新聞の政治面では内閣改造報道がぽつぽつ出ている。ところが、中身はというと、どの新聞も似たり寄ったりの臆測だ。
 木原稔官房長官の留任は有力で、鈴木俊一幹事長の去就が焦点、あとは裏金議員の萩生田光一幹事長代行、西村康稔選対委員長らが注目らしいが、その改造も9月中旬から下旬だそうで、まだ先の話。誰が流しているのか誰が書かせているのか、摩訶不思議な「空っぽ人事臆測記事」なのである。
 大体、肝心の高市首相自身に最近は「限界説」が飛び交っている。就任当初こそ、トランプ米大統領に抱き付くなど、ハイテンションが話題になったが、昨今はXでの睡眠0~3時間投稿や物価高対策の実績アピール連続投稿など、話題になるのは“奇行”ばかり。そうやって忙しさをアピールするくせに、広島原爆の日には被爆者との面談もそこそこにトンボ返り、歯医者に直行してホワイトニング。相手によって媚びる作り笑いの下の“裏の顔”がハッキリ、見透かされてきたのである。
 案の定、支持率は下がり続け、その焦りがまた、世間の感覚とはずれた自己アピールになり、それがまたヒンシュクを買うという悪循環──。さては、人事情報を流すことで、党内の不協和音を封じ込めようとしているのか、と、そんな雑音すら聞こえてくる。
 だとしたら、大メディアは、そうしたさもしい魂胆に乗ることなく、「高市で大丈夫なのか」を真正面から切り込むべきだろう。
 読売は皇室典範改正で、日経は消費税減税で、高市をコテンパンにやっているのだから、なおさらだ。

ア然とする「大変残念」発言の無責任
 高市がどうにもならないのは、奇怪なパーソナリティーだけではない。政治家としての覚悟の欠落、二枚舌、人権軽視と挙げていけばキリがないが、それを象徴したのがICC(国際刑事裁判所)の一件だ。ICC解体を叫ぶ米国がついに赤根智子所長を制裁対象に指定したことについて、高市は自国民の権利を守るべく立ち上がるどころか、「大変残念に思っている」の一言で済ませてしまった一件である。
 EUのフォンデアライエン欧州委員長は「ICCは世界の最も恐ろしい犯罪の被害者に正義をもたらす役割を果たしている。外部からの圧力はあってはならない」とXに投稿。国連のグテレス事務総長は「ICCは国際刑事司法における重要な柱である」と強調し、ドイツ、フランス、オランダの外相らも「法の支配を侮辱している」などと非難した。
 さらに、赤根所長自身がなんと言ったか、が重要だ。著書を出版した文芸春秋を通じて出したコメントにはこうあった。
今回の私に対する制裁は、ある程度予期していたことで驚きはない。重要なのは、これを国際的な「法の支配」の終焉の始まりとさせないこと。日本と日本の皆様の支援が重要な鍵となるだろう
法の支配」が終焉する「始まり」になるかもしれない、と危惧したのである。
 実際、世界を見渡せば、国際法を無視した大国の横暴で世界は完全にカオスと化してしまった。そこにICCの解体が加われば、裁判所なき無法地帯が完成する。
 各国がやりたい放題をはじめ、「力の支配」が定着。戦争が日常となり、軍事費は青天井、緊迫と緊張の下、平和な日常など吹っ飛んでしまうことになる。
「大変残念なこと」で済む話ではないし、高市の米国忖度、無責任、その場しのぎ、世界観・歴史観の薄っぺら、危機感の欠落には、ア然とするのだ。

世界が無秩序となる歴史的な分岐点
 東大名誉教授の高橋哲哉氏(政治学)も「米国の暴挙は歴史の分岐点になりかねない」とこう言った。
「これまでもICCのやり方が気に入らない米国は裁判官や検察官に制裁を科してきましたが、今回は所長を標的にし、ルビオ国務長官は明確にICC解体を宣言、加盟国にも脱退しろと圧力をかけているのですから、本気です。こうした形でICCが解体されれば、本当に赤根所長の言うように“法の支配の終焉”になりかねない。大げさでなく、世界が無秩序になる瀬戸際だと思います」
 ICCは2002年に発足、民間人の大量殺戮などに関与した“個人を裁く”史上初の常設裁判所だ。戦争犯罪者を裁くにしても勝者の理屈ではなく、「普遍的な法理論」で裁き、戦争犯罪やジェノサイドを抑止する。そうした理念、理想に基づいて、設立された人権の盾だ。
「その源流は、第1次大戦後、ベルサイユ条約でドイツ皇帝ビルヘルム2世という個人の戦争責任を裁こうとしたことに遡ります。これは皇帝の亡命で実現しませんでしたが、第2次大戦後のニュルンベルク裁判や東京裁判を経て、普遍的な国際法廷を常設すべきだという機運が世界的に高まりました。特に、かつて戦争責任を問われた日本やドイツが設立を熱心に推進し、日本は今なお最大の資金拠出国としてICCを支えていますICCの核心は、国家ではなく“個人”の罪を問うことにある。プーチン大統領やネタニヤフ首相のような国家の最高指導者でさえ裁きの対象とすることで、国家主権を隠れみのにした横暴に法的な制約をかけるという、極めて重要な意義を持っているのです。しかし、アメリカ、中国、ロシアという国連安保理の常任理事国がICCに加盟せず、法の支配に縛られることを拒否した。さらに米国第一主義の米国は今回、ムキ出しの敵意を見せるに至った。かつてニュルンベルク裁判や東京裁判を主導した米国は“これは単なる勝者の裁きではない。我々自身も拘束される普遍的な国際法によるもの”とその正当性をうたったのに、その米国が今、ICCと敵対するのは、甚だしい自己矛盾と言わざるを得ません。ドイツの大統領が“我々を民主化したアメリカが国際法に非協力的なのはおかしい”と公然と批判しましたが、日本もかつて米国主導で裁かれた歴史を持つ国として、この矛盾を突き、法の支配を断固として擁護すべきですが、高市首相は情けない。今回の事態は、世界が再び単なる“力の論理”に回帰してしまうかどうかの分岐点だと思う。米国の横暴にミドルパワーや第三世界の国々が結束することが重要です」(高橋哲哉=前出)
 それなのに、米国に撤回を求めるどころか、抗議もしない高市
 それは単なる弱腰なのか。ネジが抜けているのか。だったらまだしも、懸念されるのは高市自身、トランプと同じ発想じゃないのか、という疑いだ。高市には平和を愛し、何が何でも戦争を回避するという意識が欠落しているからだ。原爆の日の冷酷な態度を見てもわかるように、人権を踏みにじられた戦争被害者に寄り添う気持ちが感じられないのである。だとしたら、ますます、こんな首相の内閣改造・続投なんて、とんでもないことになる。

力の支配を信奉するトランプと同類の可能性
 新潟国際情報大学教授の佐々木寛氏( 政治学)も高市に対して、そうした懸念を抱いている一人だ。
「赤根所長への制裁に“大変残念”というのは、日米関係を忖度した公式見解なのでしょうが、そもそも、高市首相にはICCの設立趣旨や理想に対する理解があるのか疑問です。かつて高市首相は憲法前文の“日本国民は、恒久の平和を念願し、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した”との部分を“オメデタイ”と表現したことがある。平和を愛する国際社会の信義を信頼していないのです。だとすると、信頼できるのはトランプと同じく“力の支配”ということになる。人類が築き上げてきた文明や歴史を否定するもので、この一言だけで、国際社会の一員である資格がない。首相の資質を問いたくなります」
 高市にトランプやプーチン、ネタニヤフと同類の危うさを感じる識者は多いのだ。しかし、大国ほどの力もないから媚びて吠えるだけ。軍事費だけは追い付こうとし、「世界の真ん中で咲き誇る」などといきがる怖さ。高市の赤根所長制裁に対する「大変残念」発言の奥にはゾッとするような闇が広がっている


天皇だけじゃなかった…秋篠宮も高市・麻生の皇室典範改正に怒っている 週刊誌からみた「ニッポンの後退」
                          日刊ゲンダイ 2026/08/23
 天皇と秋篠宮、兄と弟による高市首相・麻生副総裁“征伐”の幕が切って落とされた。
 ジャーナリズムには、相手がさまざまな「制約」があって直截にものを言えない場合、相手の立場をおもんぱかりながらも、その言葉の裏に隠された“本心”を推し量り、相手の代わりに世に伝えるという重要な役割があるが、今の“マスゴミ”は忘れてしまっている。
 皇室典範改正前、“国政に関する権能を有しない”天皇が外国訪問前の会見で、
くれぐれも国民の総意にそぐわないものにはしないでほしい
 と苦言を呈し、多くのメディアがこれを大きく伝えた。天皇は「国民の理解がなければ、天皇制は存続できない」と、世に警告を発したと、私は思っている。
 だが、天皇の“願い”を一顧だにせず、高市と麻生は国会で審議もロクにしないで皇室典範を“改悪”してしまった。彼らは天皇に弓を引いたのである。
 天皇の首席随員として外国訪問に同行した石破茂前首相は、帰国後、こう語っている。
「よりよい皇室典範を構想、提起してみたい。法律であるならば再改正することが可能だからだ」(サンデー毎日8月9日号)
 石破の発言に、天皇の“意向”が反映されているとみるのはうがち過ぎだろうか。
 そんな中、秋篠宮がパラグアイ公式訪問前の8月13日、夫妻で会見に応じ、驚くべき重大発言をしたのだ。
 10月24日に施行される改正皇室典範への見解を問われ、「制度に関わることなので控えたい」と断りを入れたが、天皇の発言については、「その通りだと私は思っています」と100%賛同したのである。
 改正皇室典範をめぐる議論で、皇室の方々の気持ちや置かれた立場が十分に考慮されなかったとの指摘があるがという問いに、秋篠宮は「私も生身の人間ですからいろいろと思うところはもちろんあります。なかったらおかしいと私は思います」と強い口調で言い切った。
 自らが国民に向けて発信する場合、それが法律と関わってくると難しいと言いながらも、「やっぱり世の中って進歩していくことが大事」と話した。私は、秋篠宮は今回の皇室典範改正は「男系偏重」「時代に逆行」していると“断罪した”とみる。
 さらに、「務めを果たすことに女性、男性の区別というのはない」とも述べた。
 皇室典範は「女性差別」だと世界中から批判を受けていることを踏まえての発言であろう。秋篠宮家は「男女の区別なく育てる」教育を貫いてきたことで知られる。
 次女・佳子さんは、以前、ガールスカウト日本連盟が主催したイベントで、「ジェンダー平等が達成され、誰もが幅広い人生の選択肢を持てるようになることを(略)、それが当たり前の社会になることを切に願います」と述べている(週刊文春8月27日号)。
 秋篠宮は今回の会見で、記者たちから「皇室典範改正」について聞かれることは、事前にわかっていたはずだから、語らないという選択肢もあり得た。だが、秋篠宮は決断した。なまなかの覚悟ではない
 私は、メディアは秋篠宮発言を大きく報じると思った。だが、事の重大性を判断できず、高市首相に対する“おもねり”もあり、私が知る限り、既存メディアで大きく報道したところは少なかったようだ(朝日新聞は朝刊第2社会面)。
 詳しいことは紙幅がないので書かないが、私は、天皇と秋篠宮はこの問題で密に連絡を取り合っていて、秋篠宮は「愛子天皇」実現を後押ししているとみている。
 8月15日“敗戦”記念日の戦没者追悼式で、高市首相は「反省」「不戦の誓い」という言葉を省いて「式辞」を読み上げた。天皇は「お言葉」でこう述べた
戦後の長きにわたる平和な歳月に思いを致しつつ、過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い、(中略)世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります」(朝日新聞8月16日付)
 どちらの言葉が国民の心に響いたかは、いわずもがなであろう。
 国民の総意を無視した高市・麻生の「賊軍」は壇ノ浦に追い詰められた。 (文中一部敬称略)
        (元木昌彦/「週刊現代」「フライデー」元編集長)

27- 高市政権が国民資産「強奪」計画! 現預金1100兆円を~/「生活破綻の秋」がくる

 財務省は27年度予算の概算要求で、国債の利払いの計算に使う想定金利を3.8%とする方向で調整中です。この場合、毎年の国債利払いと償還額を合わせた「国債費」は約36.6兆円となる見込みなので、26年度の約31.3兆円から5兆円以上急増します。まさに高市政権放漫財政がもたらしたものです。
 27年度の軍事費も見掛けは8・9兆円ですが実質は10兆円と言われます。軍事費の急増分に「国債費」の5兆円増が加わるので、民生費に回る予算は大いに減じます。それでなくとも軍事費増分の対策として、国は医療費の実質値上げに向けて様々な仕組みを考えています。インフレに伴う税額の増分は政府にとっての余裕ですが、取られるだけの庶民の生活は苦しくなる一方です。
 また財務省と金融庁が今月末にまとめる27年度の税制改正要望に個人向け国債の税制優遇制度を盛り込む方針を固めました。それは相続税の減免やNISA優遇案で 1100兆円の家計の現預金残高を国債購入に仕向けるのが 狙いということですそれこそは、財政悪化への懸念から長期金利を上昇させた高市政権の放漫財政のツケを庶民のフトコロに押しつけるようなもので、経済評論家斎藤満氏は、昭和10年代に巨額の戦費調達のため国債を乱発し、銃後の守りの名の下庶民に購入を奨励した先の戦時下の政府を彷彿させると語ります。
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高市政権が国民資産「強奪」計画! 現預金1100兆円を狙い撃ち、放漫財政のツケを庶民のフトコロに押しつけ
                          日刊ゲンダイ 2026/08/25
 ついに家計資産にまで手を突っ込もうとしている。財務省と金融庁が今月末にまとめる2027年度の税制改正要望に個人向け国債の税制優遇制度を盛り込む方針を固めた。相続税の減免やNISAの対象に加える案が浮上。約1100兆円の家計の現預金残高を国債購入に仕向けるのが、狙い。財政悪化への懸念から長期金利を上昇させた高市政権の放漫財政のツケを庶民のフトコロに押しつけるようなものだ。
 財務省は27年度予算の概算要求で、国債の利払い費の計算に使う想定金利を3.8%とする方向で調整中。26年度の3%から大幅に引き上げ、利払い費と償還額を合わせた「国債費」は約36.6兆円となる見込み。26年度の約31.3兆円から5兆円以上急増し、過去最大の更新は確実である。
 想定金利は急激な金利上昇に備え、市場の実勢よりも1%幅ほど高めに設定する。昨年は概算要求の8月時点で長期金利は1.6%台で推移していたが、10月に「責任ある積極財政」を掲げる高市政権の発足後、みるみる上昇。26年度の想定金利を要求時の2.6%から、昨年12月の閣議決定時に0.4ポイント引き上げた経緯がある。
 その後も長期金利の上昇ペースは加速。今月は一時2.945%と節目の3%に迫り、約30年ぶりの高水準が続くが、高市首相は積極財政の手を緩めない27年度予算は各省庁の要求に上限を設けない「新たな投資枠」まで創設し、青天井だ。
 すでに国債費は歳出全体の4分の1を占め、財政圧迫の要因となっている。放漫財政による財政不安から長期金利がさらに上がり、再び年末に想定金利を見直して一段と国債費が膨張しても何ら不思議ではないのだ。

気分はもう戦争
それでも『反省』を知らない高市首相は、根本的な政策要因を改める気がありません。目先の金利抑制のため、植田総裁を脅して日銀の国債買い入れ減額の一時停止をのませ、年金基金の運用見直しで国債比率のアップを模索するなど何でもアリです。税制優遇の恩恵を受けるのは富裕層に偏り、預金流出が進めば地方銀行の経営も火の車となる。自らの失政を認めず家計資産で“国債を買い支えろ”とは虫が良すぎる話。巨額の戦費調達のため国債を乱発し、『銃後の守り』の名の下、庶民に購入を奨励した先の戦時下の政府をほうふつさせます」(経済評論家・斎藤満氏)
 気分はもう戦争──いかにも高市政権らしい国民資産強奪計画である。
  ◇  ◇  ◇
 庶民にシワ寄せがくるのはいつものこと。


高市首相は庶民のSOSに我関せず…高すぎる原油&倍増輸入コストが家計直撃で「生活破綻の秋」がくる
                          日刊ゲンダイ 2026/08/21
〈高市内閣では、黄川田大臣を中心に、一人ひとりのSOSに早く気づき、必要な支援につなぎ、その後も継続して支えられる体制を全国に広げ、子供や若者の命を守り抜く取組を進めてまいります〉
 高市首相が20日、自身のXに投稿した一文だ。「こども・若者の自殺対策集中取組期間」を宣伝したのだが、説得力は皆無。物価高に苦しむ国民のSOSに対し、「私の認識は違う」と平気で言うリーダーでは、国民の命も生活も守れるはずがないからだ。
 財務省が20日発表した7月の貿易統計(速報)によれば、貿易収支は6345億円の 輸入超過。3カ月連続の赤字だった。赤字幅は6月の4069億円から、実に2300億円も膨らんだ。
 これほどまでに赤字が拡大した要因は、原油などの輸入コスト増だ。7月の原油輸入額は前年比87.8%増の1兆4089億円に対し、輸入量は1210万キロリットルと前年比5.5%増にとどまる。バカ高い原油を買いまくって、何とか必要量をかき集めたのである。
 輸入原油は、かつて9割超だった中東産が5割に減少。政府が代替調達を進め、残る半分を米国産4割、その他1割に置き換えた結果、7月の米国からの輸入量は439万キロリットルと前年同月から9.2倍に爆増した。中東産は回復傾向にあるものの、前年同月比3割減と平常時には程遠い。
「米国一辺倒の代替調達を進めたことで、原油の輸入単価は、ほぼ倍に跳ね上がりました。このコスト増を 石油元売りが吸収できるわけがなく、価格転嫁せざるを得ない。経産省はコスト増分を輸入業者が相互負担する仕組みをつくろうとしていますが、結局、燃料油価格の上昇などにはね返ってきます。そこへ補助金を出して価格抑制しようものなら、さらなる国民負担増につながりかねません。原油価格の調整弁となってきた中国が原油を買い始め、原油需要に拍車がかかる中、頼みの米国は原油輸出を減らしています。米国から輸出を削られたら、日本は備蓄を取り崩さなければいけない局面に追い込まれているのです」(コネクトエネルギー合同会社CEO・境野春彦氏)
 19日放送のBSフジ・プライムニュースでも、経済アナリストのジョセフ・クラフト氏が、米国産原油が輸出規制される恐れがあるとして「ひとつ間違えれば、日本は第2弾エネルギーショックに陥る可能性に直面している」と警鐘を鳴らしていた。

食品値上げ、光熱費補助打ち切り
 エネルギーの需要抑制すらかたくなに拒んできた高市首相の綱渡りのせいで一寸先は闇だが、原油調達コストの上昇はあらゆる製品に直結する。価格転嫁の波が押し寄せることだけは明白だ。
 帝国データバンクによれば、ただでさえ、来月は今年最大となる4531品目の食品値上げが控える。7月から始まった電気・ガス代の補助は9月使用分で終了し、さらに光熱費がかさむ。
 クソ暑い「節約の夏」が過ぎれば、10月以降は懐寒い「生活破綻の秋」がやってくるのは必至だ。
3カ月で計5000円に過ぎない電気・ガス代補助の“恩恵”を、一体誰が感じているでしょうか。政府がやるべきは、原油調達のコスト増が庶民の負担増にならないようにどう対処するかです。法人税の引き上げなど、財源をつくる手だてはあるはずです」(境野春彦氏)
 来年4月の消費税減税に伴う“ちゃっかり値上げ”も予想される。いくら国民がSOSを送っても、「私の認識と違う」と言い張る高市首相には届かない。
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 高市首相はXで自身の「物価高対策」を一方的にアピールするも、現実と乖離した内容に批判が殺到している

2026年8月24日月曜日

米国の横暴には「残念」だけ…ちゃんちゃらおかしい高市内閣の「法と正義」

 トランプ・米国は18日、「ICCの管轄権に同意していない政府の職員に対する捜査、逮捕、拘束、起訴を進めようとするICCの取り組みに直接関与してきた」として、国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長と同検察局に所属するセネガル出身の弁護士を制裁対象に指定しました(25年以降にトランプ・米国の制裁対象となったICCの検察官や裁判官らは計13人に上ります)。
 赤根氏はこの制裁について「ある程度予期していたことで驚きはない」としたうえで、「重要なのは、これを国際的な『法の支配』の終焉の始まりとさせないこと」と述べ、最後に「日本と日本の皆様の支援が重要な鍵となるだろう」と呼びかけました。
 ところが高市首相は19日のぶら下がり取材で、「大変残念に思っている」と述べただけで、トランプへの一言の抗議も口にしませんでした。予想は出来たものの情けない限りです。
 日刊ゲンダイの怒りの記事を紹介します。

 併せて東京新聞の記事:「トランプ氏の標的になったICC赤根所長…高市首相の大変残念しか言えない態度に自民内からも批判の声」を紹介します。
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米国の横暴には「残念」だけ…ちゃんちゃらおかしい高市内閣の「法と正義」
                         日刊ゲンダイ 2026/08/21
                      (記事集約サイト「阿修羅」より転載)
 それにしても分かりやすい政権だ。アジアでは正義を振りかざし、灯台などと粋がるくせに、大国の前では沈黙のダブルスタンダード。だったら属国なんだから偉そうなことは言うな、だろう。
 なめられているから、逮捕状のプーチンも堂々と択捉入り。そんな米国のために防衛費は青天井
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 トランプ米国の暴挙が国際社会の怒りを買っている。国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長を18日、制裁対象に指定したのだ。米国内の資産凍結や入国禁止措置が取られ、米国以外の国にいてもクレジットカードが利用できなくなる恐れがあるという。
 かねてトランプ政権はICCが主権国家を脅かしていると敵視し、裁判官らを次々、制裁対象にしてきた。今回はトップの所長が標的。ICCを機能不全にさせ、本格的に「解体」に乗り出したということになる。
 ICCは戦争犯罪に関与した国家指導者など個人を裁く常設の国際法廷。国際法の番人であり、砦だ。現在、125の国と地域が加盟している。
 これまで、ウクライナに侵攻したロシアのプーチン大統領に逮捕状を出し、パレスチナ自治区ガザでの人道への罪や戦争犯罪容疑でイスラエルのネタニヤフ首相にも逮捕状を出してきた。米国もロシアもイスラエルもICC非加盟だが、ICCには締約国の領域で起きた重大犯罪などについて、容疑者の国籍国が非加盟でも管轄権を行使できる規定があるからだ。
 米国はこの規定が許せない。18日の声明でルビオ国務長官は「悪意をもって権限を乱用し、与えられた任務の域を超えている」と主張した。トランプ政権以前の歴代大統領もICCに懐疑的な立場を取ってきた。だが、実力行使に踏み切るのがトランプ大統領の異常性である。
「私に国際法は不要」とまで言い放った米国第一主義のトランプは、2期目就任直後の昨年2月に、ICC関係者への制裁を可能にする大統領令に署名した。理由はネタニヤフの逮捕状への反発とされるが、米国のイランやベネズエラに対する軍事行動は「国際法違反」と批判されており、トランプ自身が任期終了後の訴追を警戒しているとの見方もある。

天災や事故なのか
 人権や「法の支配」を重視する国や機関からは米国に対し、強い批判が相次ぐICCが本部を置くオランダのベーレンドセン外相は「制裁を認めない」と非難。フランス外務省、欧州連合(EU)のコスタ大統領とフォンデアライエン欧州委員長、国連のグテレス事務総長なども非難声明を出している。
 ところが、である。ICCのトップは日本人のうえ、日本は最大の分担金拠出国なのに、高市首相の反応の弱腰なことったらない。19日のぶら下がり取材での発言は、「大変残念に思っている」だった。トランプが怖くて、非難も抗議もしなかったのだ。
 実は高市は、今年1月に赤根氏と面会し、「政府としてICCと赤根所長を力強く支援していく」と伝えていた。それが、いざ米国が強硬手段に出たら、黙って引っ込む情けなさ。卑屈な対米隷従、極まれりだ。
 高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)はこう言う。
「日本政府の使った『大変残念』という言葉ですが、英語では『very unfortunate』でした。これは『運が悪かった』程度の意味で、天災や事故にでも遭った時に使う表現でしかありません。ルビオ国務長官は『締約国以外の国の人間を捕まえるのはおかしい』と主張していますが、そもそも締約国に入ったら捕まるという国際刑事罰の規定というのは、国際社会でなかなか裁けない人の居場所をなくしていくためのものであり、それが裁判所設置の趣旨なのです。これまで日本は小田滋氏や小和田恒氏を国際司法裁判所(ICJ)の裁判官に出してきたし、現在も岩沢雄司氏がICJ所長で、ICCは赤根氏が所長。いわば国際社会における輝かしい地位の一翼を日本が占めているわけです。今回のことで、今までの努力がついえようとしています」
 米国にとって、戦争犯罪を裁き、国際法を守る「正義」は邪魔でしかないのだ。だからICCも解体したい。世界の大国がいまや、傍若無人の野蛮国家に成り下がった。それでも日本政府は、今回の制裁を「日米関係に影響させないことが大事だ」(外務省幹部)と忖度一色。救いようがない

国を挙げて赤根所長を守らなければ、国際社会で信頼失墜




 媚態醜態(ホワイトハウスのXから)






 就任以来、高市は師と仰ぐ故・安倍元首相が提唱した「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」を口にしてきた。今年5月には自ら「FOIPの進化」とうたって新たな外交方針を打ち出し、訪問したベトナムで演説してもいる。新FOIPは「法の支配や開放性を基礎とする国際秩序の維持を目的としつつ、インド太平洋地域の各国が自律性と強靱性を高めるべき」という趣旨なんだという。

 終戦の日の全国戦没者追悼式でも、「日本はインド太平洋の輝く灯台として頼りにされる国になれる」と訴えていた高市。最近はこの「輝く灯台」という表現がお気に入りだが、ちゃんちゃらおかしい。
 アジアの国々に対しては上から目線で正義を振りかざしイキがるくせに、相手が「力の支配」のトランプになると沈黙してしまう。これほどのダブルスタンダードがあるものか。弱きはくじき、強きには屈する──分かりやすい政権だ。
 トランプに対しては、隣でぴょんぴょん跳ね、抱きつき、上目づかい。手までつなぐ。日本国民であることが嫌になるほどの媚態醜態をさらす。高市にとって日米蜜月は、ただただ後ろからついていくだけの隷従であり、言うべき時に何も言えない薄っぺらな法と正義。一方のトランプにとって高市は「私の一番のファン」でしかなく、見下されている。そんな米国の属国なんだから、偉そうなことは言うな、だろう。
「『法』は普遍的なもので、どこにあってもダブルスタンダードにはならない形で存在していなければいけない。日本が『法の支配』を重視しているのなら、アジアだろうが米国だろうが、同じことを言えなければ矛盾します。米国のやっていることがいかに『法の支配』や『文明』に対立しているのか。日本は国を挙げて赤根氏を守らなければ、国際社会からダメな国だと思われてしまう。国際社会での信頼をなくす。日本がアジアで『法の支配』を訴えたって、誰も耳を傾けてくれませんよ」(五野井郁夫=前出)

「力の支配」の論理に組み込まれる
 その通りで、高市の言う「法の支配」なんて口先だけと見透かされている。だからICCから逮捕状が出ているプーチンにもナメられ、北方領土の択捉島に堂々と上陸されてしまう。拉致問題を抱える北朝鮮にしても、トランプが突然、金正恩総書記との首脳会談を熱望し始め、北の核保有を容認しているかのような発言までしてしまう。高市は蚊帳の外で赤っ恥である。
 ところがその一方で、防衛費だけは米国のためにどんどん膨張する。防衛省は来年度予算の概算要求で、過去最大の8.9兆円を求める方針だが、具体的な金額を示さない「事項要求」が多く、事実上の青天井。年末に決める当初予算は初の10兆円規模と2ケタになるのは確実だ。
 年末には安保関連3文書の改定もある。防衛費は現状のGDP比2%目標が3.5%にまで引き上げられるとみられる。
 法大名誉教授で政治学者の五十嵐仁氏は言う。
「高市政権がやっているのは、米国に言われるがまま、批判も反対も抵抗もできない外交なき外交。米国が進める『力の支配』を否定できないだけでなく、自らも『力の支配』の論理に基づいて、軍事力を強めようとしている。『新しい戦い方』ができるように長射程のミサイルやドローンを開発し、兵力不足を補うために公務員を予備自衛官にする。そうして『力の支配』の論理に組み込まれていくのです。81年を費やして築いてきた平和国家としての日本の、国際社会における地位や信用をぶっ壊す蛮行です」
 思考停止の高市外交。いよいよ迷走の度を深めている。


トランプ氏の標的になったICC赤根所長…高市首相の「大変残念」しか言えない態度に自民内からも批判の声   有料会員限定記事
                         東京新聞 2026年8月21日
 国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長らを制裁対象に指定したトランプ米政権に対し、欧州各国や国際機関が相次いで抗議の声明を出した。一方、高市早苗首相は「大変残念」と抑制的にコメント。同盟国の米国に配慮し、首相が重視する「法の支配」を損なうような対応にとどまった。識者や自民党内からも「もっと強い声明を出すべきだ」との声が上がる。(浜崎陽介、木谷孝洋)

◆国連のグテレス事務総長「深刻な懸念」
 「オランダは制裁を認めない。裁判所と職員を全面的に支持する」。ICC本部があるオランダのベーレンドセン外相は、自身のXで米国の制裁を非難した。スペイン、フランス、ドイツの外務省もそれぞれ懸念を表明した。

 国際機関も強い言葉で反応した。国連のグテレス事務総長は「深刻な懸念」を表明。欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長はICCと赤根所長を支持するとした上で「裁判官や職員は任務遂行のために、外圧から独立していなければならない」と訴えた。
 日本国内でも超党派の議員連盟が19日、米国に制裁の撤回を求めるよう政府に要請する非難声明を発表。野党も相次いで抗議し、自民の閣僚経験者も「同盟国の人間を制裁対象にするとは、トランプ氏は常軌を逸している。政府は米国にもっと厳しくものを言うべきだ」と批判した。
◆3月の参院予算委員会では「累次にわたって働きかけ」
 赤根氏が制裁対象になる予兆はあった。ICCがイスラエルのネタニヤフ首相の逮捕状を請求したことなどを受け、トランプ大統領は昨年2月、ICC関係者への制裁を可能にする大統領令に署名。裁判官らを次々に対象に加えた。
 ICC最大の資金拠出国である日本は、後ろ盾になる姿勢を示してきた。今年1月に帰国した赤根氏の表敬を受けた首相は法の支配を重視していることを強調。「政府としてICCおよび赤根所長を力強く支援していく」と伝えた。
 今年3月の参院予算委員会でも「ICCを、赤根所長を米国の制裁から守ってください」と訴えた野党議員に対し、首相は「累次にわたって米国への働きかけをしている」と答えた。
◆トランプ政権を刺激しないことを優先
 ところが、...
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