しんぶん赤旗が、高市首相が自民党大会で憲法改定についての考えを表明したことについて3つの記事を載せました。以下に紹介します。
自民党は12日、都内のホテルで第93回定期党大会を開き、高市首相は憲法改定について「今後1年で国会発議に道筋をつける」考えを表明するなかで、「どのような国をつくりあげたいか、理想の姿を物語るのが憲法だ」などと、立憲主義をわきまえない暴論を展開しました。採択した26年運動方針には、衆参両院の憲法審査会に改憲条文の起草委員会を設置し、原案作成を進め国会提出を目指すと明記しました。
日本共産党の小池晃書記局長は13日の記者会見で、高市首相が自民党大会で「憲法改定発議のめどが立った状態で来年の党大会を迎えたい」と発言したことについて、「権力の座にある首相が、改憲発議の時期を区切って方針を示し、改憲の旗を振ることは立憲主義の立場から許されない」と批判しました
田中佐知子氏は「改憲急ぐ高市首相~ 立憲主義の認識欠如」と題した署名論文で、
・高市首相は、「憲法とは国の理想の姿を物語るもの」と述べた上で「改正の発議のめどが立った状態で来年の党大会を迎えたい」などと期限を切って改憲への意欲を示したが、憲法は権力を縛るルールを定めた法であり、高市氏には立憲主義の認識が欠落している。
・権力者である首相が「来年の党大会」までに、などと期限まで設けて改憲への道程を指し示すことは許されない言動。
・憲法96条は、改憲の発議は主権者・国民が直接関与し多数が合意することを条件としていて、国民の多数が改憲を望んでいない現状で、権力者側が改憲手続きを強引に進めることなど本来あり得ない。
と批判しました。
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改憲発議 1年で道筋 首相、自民大会で表明
しんぶん赤旗 2026年4月14日
自民党は12日、東京都内のホテルで第93回定期党大会を開きました。高市早苗首相(党総裁)は憲法改定について「立党から70年。時は来た。『改正の発議にめどが立った』と言える状態で来年の党大会を迎えたい」と述べ、今後1年で国会発議に道筋をつける考えを表明しました。
高市首相は演説で「どのような国をつくりあげたいか、理想の姿を物語るのが憲法だ」などと、憲法は権力を縛るものだという立憲主義をわきまえない暴論を展開。「徹底した議論を行った後に意見の集約を図り、最後は多数決で決断する。これが民主主義の原則だ」「議論のための議論ではなく、行うべきは決断のための議論だ」などと、議論を強権的に打ち切り改憲に持ち込む姿勢をあらわにしました。
採択した2026年運動方針には、衆参両院の憲法審査会に改憲条文の起草委員会を設置し、原案作成を進め国会提出を目指すと明記。「国会での具体的な憲法論議」と「国民の理解の深化」を車の両輪と位置づけ、強力に推進していくとしています。
結党70年を受けた「新ビジョン」は、厳しい安全保障環境のもとで「改憲が死活的に求められている」と強調。9条改憲を念頭に改憲実現へ党の総力を結集する方針を打ち出しました。
日本維新の会の吉村洋文代表は来賓あいさつで改憲を「今まさに進める時だ」と述べ、自民党と一体で推進する姿勢を示しました。
改憲発議 発言は立憲主義に反する 小池氏
しんぶん赤旗 2026年4月14日
日本共産党の小池晃書記局長は13日の記者会見で、高市早苗首相が自民党大会(12日)で「(憲法改定の)発議のめどが立った状態で来年の党大会を迎えたい」と発言したことについて、「権力の座にある首相が、改憲発議の時期を区切って方針を示し、改憲の旗を振ることは立憲主義の立場から許されない」と批判しました。
小池氏は、自民党が党大会で発表した「新ビジョン」で改憲を「死活的に求められる課題」だと位置づけたことに触れ「死活的に重要なことはイラン戦争を終わらせ、イラン戦争に伴う原油の高騰や資材不足などに対し、国民の暮らしをしっかり守ることだ」と強調しました。
どの世論調査でも国民は憲法改定を政治の優先課題とはしていないと指摘。改憲反対の運動が国会前だけではなく全国各地で起こり、大きなうねりになっていると述べ、改憲を阻止するのに決定的に重要なことは、「国会の外での運動を広げていくことだ。運動をさらに広げていくために力を尽くす」と表明しました。
改憲急ぐ高市首相 党大会 立憲主義の認識欠如
しんぶん赤旗 2026年4月14日
高市早苗首相は12日の自民党大会での演説で、憲法とは「国の理想の姿を物語るものだ」と述べた上で、「改正の発議のめどが立った状態で来年の党大会を迎えたい」などと期限を切って改憲への意欲を示しました。
しかし、憲法は個人の権利と自由を守るために権力を縛るルールを定めた法で、権力者個人が「国の理想」を思い描くものではありません。首相には、憲法は権力を縛るものだという立憲主義の認識が欠落しています。権力者である首相が「来年の党大会」までになどと期限まで設けて改憲への道程を指し示すことは許されない言動です。
憲法96条は、衆参各院で総議員の3分の2以上の特別多数決で改憲の発議を行い、国民投票で過半数の賛成を必要とする手続きを規定。主権者・国民が直接関与し、多数が合意することを条件としています。国民の多数が改憲を望んでいない現状で、権力者側が改憲手続きを強引に進めることなど本来あり得ません。
そもそも参院では、少数与党の状態が続くため、来年の党大会までに発議のめどをつけることは極めて困難です。法案は参院で否決されても衆院の3分の2以上の賛成による再議決が可能ですが、改憲案は衆参各院での3分の2以上の賛成が必要とされ、衆院による再議決の権限
はありません。参院で3分の1以上が反対すれば発議はできないのです。
自民党大会で発表した立党70年の「新ビジョン」は、改憲が「死活的に求められている」と強調しましたが、総選挙後の2月の世論調査(「朝日」)でも、最も求められる政策は「物価高対策」の51%。「憲法改正」は5%にすぎませんでした。9日には国会前で約3万人もの市民が「憲法9条を守れ」と声を上げ、全国各地に平和を求める運動が広がっています。
国民が望んでもいない改憲に異常な意気込みを見せる自民党の姿勢は、「国民政党として国民のみなさまとともに、歩みを進めてまいります」という高市首相の党大会演説とあまりにも乖離(かいり)しています。無謀な改憲の動きへの反対の世論を強く示していく時です。
(田中佐知子)
湯沢平和の輪
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。
2026年4月16日木曜日
改憲発議 1年で道筋 首相、自民大会で表明(しんぶん赤旗)
米国とイラン 合意至らず 核巡り溝 情勢は再び緊迫
米国とイランの代表団は11日~12日、仲介国パキスタンの首都イスラマバードで、戦闘終結に向けた直接協議を行い、約21時間に及ぶ断続的な交渉を重ねました。しかし原油輸送の要衝ホルムズ海峡の開放やイランの核開発計画を巡り、双方の主張は平行線をたどり、合意に至りませんでした。それで米国の交渉団は引き揚げるかと思われたのですが、15日 トランプから「待った」がかかり現地に留まっているようなので、再び協議が行われるものと思われます。
そもそも米国の突然のイラン攻撃は、ネタニヤフに唆されたトランプが米政権内の合意もないまま始めたものでした。そして国際的な協議経験が殆どないバンス副大統領が米代表団を率い、トランプの娘婿であるクシュナー(イスラエル人)が何故か特使として交渉団に加わっているなど、米国側に交渉をまとめようという意思があったのか疑わしかったのでした(イスラエル=ネタニヤフは停戦に強く反対)。
イラン外務省報道官は、一部の課題で理解に達したものの決裂の責任は米側の「過大な要求」にあると表明しました。
日本共産党の小池晃書記局長は13日、国会内で記者会見し、米国とイランの協議が合意に至らず、トランプが米海軍によるホルムズ海峡の封鎖開始を表明し、攻撃再開も辞さないとの考えを示したのは「言語道断だ」と批判し、「戦争終結に向けた交渉を続けるべきだ。そのために、イランを再び攻撃しないことを保証すべきだ」と主張しました。
今回の協議で示されたのは、一方的にイラン攻撃を始めた米国が、開戦の理由をまともに説明できず、短期的な軍事的「勝利」も見通せない行き詰まりの中、戦争終結へのまともな戦略を描けず、外交力も低下させているということです。
核問題でのイランの主張は、原子力の平和利用の権利は核不拡散条約(NPT)で認められており、ウラン濃縮の全面停止は受け入れられないという点で一貫しています。
2015年10月のイラン核合意では、制裁の大幅緩和と引き換えに、3・67%までのウラン濃縮と濃縮ウラン300キロまでの貯蔵を認め、余剰分の国外搬出などで一致したのですが、第1期トランプ政権は突然18年に核合意を破棄しました。
トランプ政権は2期目になってから、①イランに「濃縮活動ゼロ」を要求 ②交渉が一定の進展を見せる ③米国の要求が100%受け入れられていないとして軍事攻撃をするーというパターンを、昨年6月にも、今回も繰り返してきました。
イランのアラグチ外相は12日、合意へ「数インチ」まで来ていたが、米国による「最大限要求、ゴールポストの移動」があって失敗したと発言し、「教訓を全く学んでいない」と米国の姿勢を批判しました。新たな協議でなんとか合意に至って欲しいものです。
しんぶん赤旗の記事を紹介します。
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米国とイラン 合意至らず 核巡り溝 情勢は再び緊迫
しんぶん赤旗 2026年4月14日
【カイロ=米沢博史】米国とイランの代表団は11日~12日、仲介国パキスタンの首都イスラマバードで、戦闘終結に向けた直接協議を行いました。約21時間に及ぶ断続的な交渉の結果、合意に至りませんでした。原油輸送の要衝ホルムズ海峡の開放やイランの核開発計画を巡り、双方の主張は平行線をたどりました。7日に合意した2週間の暫定停戦は継続中ですが、情勢は再び緊迫しています。
米代表団を率いたバンス副大統領は12日の記者会見で、「合意に至らなかったのは悪い知らせだ」と述べました。ロイター通信によると、バンス氏はトランプ大統領が掲げる「核兵器を追求せず、迅速な開発を可能にする手段も求めないという確約」をイラン側が示さなかったと非難。「われわれのレッドラインは明確にした。最終かつ最善の提案を残してきた」と語り、イラン側に決断を迫っています。
米代表団にはウィトコフ中東特使、トランプ氏の娘婿クシュナー特使も加わり、協議中もトランプ大統領と頻繁に連絡を取り合ったと報じられています。
イラン側はいガリバフ国会議長やアラグチ外相らが出席しました。ガリバフ氏は12日、「米国がイランの信頼を得られなかった」と主張。外務省報道官は、一部の課題で理解に達したものの決裂の責任は米側の「過大な要求」にあると表明しました。イランは、核開発の権利維持や制裁解除に加え、交戦に伴う賠償などを求めています。
トランプ大統領は12日、米フォックス・ニュースのインタビューで「イランのエネルギーインフラは一日で壊滅可能」と述べ、再び軍事圧力を強める姿勢を鮮明にしました。これに対し、イラン側も革命防衛隊は「(ホルムズ海峡に)接近する艦船には厳しく対処する」と警告しています。
仲介役を務めたパキスタンのダール副首相兼外相は「双方が停戦順守を維持することが不可欠だ」と訴え、対話継続を呼び掛けました。現在の暫定停戦は21日(日本時間22日)に期限を迎える予定です。
米、ホルムズ封鎖表明 イラン港湾との接続認めず
しんぶん赤旗 2026年4月14日
【ワシントン=洞口昇幸】トランプ米大統領は12日、イランとの協議が合意に至らなかったことを受け、米海軍がホルムズ海峡の封鎖を開始すると表明しました。米軍は同日、SNSで、米東部時間13日午前10時(日本時間同日午後11時)からイランの港湾への出入りを封鎖すると発表しました。ペルシャ湾やオマーン湾に面するイランの港湾などが封鎖対象で、イラン以外への航行は妨げないといいます。
トランプ氏はSNSの投稿で、パキスタンの首都イスラマバードで行われた米国とイランの両代表団の協議を振り返り、「イランは核開発の野望を捨てようとしていない」「会談自体はうまくいき、多くの点で合意に達した。しかし本当に重要だった唯一の項目、核については合意できなかった」と指摘しました。
その上で、「世界最強の米海軍はホルムズ海峡に出入りしようとするあらゆる船舶を封鎖するプロセスを開始する」「イランに通航料を支払った全ての船舶を公海上で捜索し、拿捕するよう海軍に指示した。違法な通航料を支払う者は、公海上で安全に通航できない」と述べました。
トランプ氏はまた、イランが同海峡に敷設したとする機雷の除去を開始することや、「われわれや平和的な船舶に発砲するいかなるイラン人も、地獄に吹き飛ばされる」と言及。詳細は述べませんでしたが「他の国々もこの封鎖に関与する」と記しました。
同氏は投稿の最後に、「適切な時が来れば、われわれは完全に戦闘準備を完了し、米軍はイランに残されたわずかなものを片づけるだろう」と述べ、軍事攻撃再開を辞さない構えを示しました。
ホルムズ海峡封鎖は言語道断 戦争終結へ交渉続けよ 小池書記局長が会見
しんぶん赤旗 2026年4月14日
日本共産党の小池晃書記局長は13日、国会内で記者会見し、米国とイランの協議が合意に至らず、トランプ米大統領が米海軍によるホルムズ海峡の封鎖開始を表明し、攻撃再開も辞さないとの考えを示したのは「言語道断だ」と批判し、「戦争終結に向けた交渉を続けるべきだ。そのために、イランを再び攻撃しないことを保証すべきだ」と主張しました。
小池氏は、トランプ氏の表明に対し、「無法な戦争を始めたのはアメリカであり、そんなことを言える立場ではない」と批判。対イラン攻撃反対の国際的な世論を広げることが求められるとして、日本政府に「米国、イラン双方に戦争終結に向けた協議が前進するように働きかけることを強く求める」と述べました。
戦争終結描描けない 米国の外交力低下 米・イラン停戦交渉
しんぶん赤旗 2026年4月14日
米国とイランによる協議は、戦闘終結への成果なく終わりました。
今回の交渉で示されたのは、一方的にイラン攻撃を始めた米国が、開戦の理由をまともに説明できず、短期的な軍事的「勝利」も見通せない行き詰まりの中、戦争終結へのまともな戦略を描けず、外交力も低下させているということです。
米国の代表団長、バンス副大統領は、「核兵器および核獲得手段を追求しないと積極的に制約する必要がある」と求めたがイランが応じなかったことを決裂の理由に挙げました。しかしトランプ米大統領は、ホルムズ海峡の米国による封鎖を発表。そこに論理的整合性はありませ
ん。
核問題でのイランの主張は、原子力の平和利用の権利は核不拡散条約(NPT)で認められており、ウラン濃縮の全面停止は受け入れられないという点で一貫しています。だからこそ2015年10月のイラン核合意では、制裁の大幅緩和と引き換えに、3・67%までのウラン濃縮と濃縮ウラン300キロまでの貯蔵を認め、余剰分の国外搬出などで一致できたのです。
第1期トランプ政権は18年に核合意を破棄しました。トランプ政権は2期目になってから、①イランに「濃縮活動ゼロ」を要求 ②交渉が一定の進展を見せる ③米国の要求が100%受け入れられていないとして軍事攻撃をするーというパターンを、昨年6月にも、今回も繰り返してきました。今年2月に始まった米・イラン交渉では、加えて弾道ミサイルの保有制限や、地域の武装組織への支援停止も要求していました。
イランのアラグチ外相は12日、X(旧ツイッター)への投稿で、イスラマバードでの合意へ「数インチ」まで来ていたが、米国による「最大限要求、ゴールポストの移動」があって失敗したと発言。「教訓を全く学んでいない」と米国の姿勢を批判しました。
米国の「外交力」の低下は、代表団の布陣表れています。団長のバンス氏は就任前まで外交経験はなく、「外交デビュー」となった昨年2月のミュンヘン安保会議では、「米国第一」イデオロギーに基づいて欧州を激しく非難し、米欧関係に深刻な亀裂を生みました。
側近のウィトコフ特使やトランプ氏の親族クシュナー氏などイラン交渉を担当してきた政権幹部は、交渉途中で2度も攻撃をしてきた経緯もありイランから不信の目で見られています。
保守的な英誌エコノミス(電子版)は9日に社説「ドナルド・トランプは戦争最大の敗者」を発表。この中で「トランプ政権の一部は、米国が国際法やジュネーブ条約(民間人保護などの戦争のルール)に拘束されないかのように行動している。(・・・)しかしこの戦争は『力こそ正義は数十年にわたる外交の冒瀆(ぼうとく)であるだけでなく虚妄だということを示した」と米国の国際法無視、外交軽視を厳しく指摘しました。(伊藤寿庸)
小谷哲男の前で平身低頭の広内仁 - アメリカの「情報戦」をNHKが垂れ流し
世に倦む日々氏の掲題の記事を紹介します。
記事は前段で 先般イラン領域で墜落した米軍戦闘機F15の乗員を米軍が救出したというニュースが「虚偽」であったという衝撃的な事柄を記述します。
元国連主任査察官スコット・リッターは わずか1名の行方不明兵士の捜索救助に100名の「精鋭部隊」が大量投入されている点を不審視し、真相は(イランの)イスファハン近郊の地下貯蔵施設から濃縮ウランを奪取することと、地上侵攻用の拠点となる臨時基地を建設することが目的だったったと推理していることが紹介されています。
そしてこの作戦に使用された2機の輸送機は「特殊部隊専用」のMC130だったと特定し、着陸した際に地上の砂層が軟弱だったため重量超過で動けなくなり作戦遂行が不能になったため、極秘装備の証拠を消すべく米軍の手で輸送機を爆破したのだと推察します。
要するにトランプが、対イラン攻撃の「出口戦略」になると意図したかも知れない「濃縮ウラン奪取作戦」は失敗し、しかも核物質回収用器材を失ったため すぐには同じ作戦を再起動することが難しくなったということです。
記事の後段は、日本のメディアが米国追随一辺倒になっていることへの批判です。
例えばNHKが、イランの停戦合意のための「10項目」の条件の中に「レバノンに対するイスラエルの攻撃停止」が含まれていたことを「認知していなかった」という米国の主張を丸呑みする解説者(小谷哲男氏)を立てるだけではなく、NHKのキャスターが質問すらしないことなどを取り上げ、「アメリカの属国である日本では、この経緯を小谷哲男に〝解説″させ、生放送の番組キャスターが〝事実”として了承し、(二種類の「10項目」の存在が)既成事実化される次第となっている」と述べます。真実は、仲介国のパキスタンが正式に承認した「レバノンに対するイスラエルの攻撃停止」を含むの「一択」です。
ことの真相を追及して止まない世に倦む日々氏にとっては当然我慢できないことである筈です。「強者重視」の報道の偏向は世界共通の現象と思われますが、極右の高市政権が誕生した日本では絶対に放置できないことです。
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小谷哲男の前で平身低頭の広内仁 - アメリカの「情報戦」をNHKが垂れ流し
世に倦む日日 2026年4月14日
イラン戦争は第7週目(4/11-17)に入っている。日本時間の 4/2、「イランを石器時代に戻す」と国民向け演説で豪語していたトランプは、イランに対してSNSで、日本時間 4/7(火)午前9時までに米側に屈服するよう要求していた。さらにそれを日本時間 4/8(水)午前9時まで延長して脅迫を続けていたが、タイムリミットの1時間半前に、仲介国パキスタンが提案した「2週間の停戦」を受け入れると表明した。そして、4/11(土)にイスラマバードで停戦協議が行われる進行となったが、長時間の協議の末に合意に至らず決裂し、アメリカがイランに対する海上封鎖を発表して現在に至っている。結局、トランプが脅していたところの、発電所など民間インフラを破壊してイランを石器時代に戻す殲滅作戦は強行されず、仲介国を通じた停戦協議という方向に流れた。そうした展開に至ったのには理由があり、第6週目の 4/4 にイスファハン作戦とその失敗があった。
4/4、イラン上空を飛行していたF15が撃墜され、脱出して行方不明となったパイロット1名が米軍によって救出される事件が起きた。専門家の分析によると、この作戦は単なる救出作戦ではなく、それを偽装したところの濃縮ウラン奪取作戦であり、さらに地上侵攻用の拠点となる臨時基地を建設することが目的だったと言う。スコット・リッターは、わずか1名の行方不明兵士の捜索救助に100名の精鋭部隊が大量投入されている点を不審視し、これはネイビーシールズとデルタフォースが動員された大規模な特殊作戦の実施で、イスファハン近郊の地下貯蔵施設から濃縮ウランを奪取する作戦だったと推理し洞察する。したがって、輸送機はC130ではなく特殊部隊専用のMC130だったと特定している。スコット・リッターによると、2機のMC130は着陸した際に、地上の砂が予想外に軟弱だったため重量超過でスタックし、任務遂行不能となったため、積載していた極秘装備の証拠を消すべく、米軍の手で爆破したのだと言う。
スコット・リッターの説明どおりだとしたら、100名の精鋭部隊をどうやって回収したのか、積載重量のない空っぽのC130が飛んできて、問題なく同じ現場に着陸し離陸できたのか、イラン側から攻撃を受けなかったのか、そのあたりの詳細を知りたいが、イラン側からも特に情報がない。いずれにせよ、米軍が鹵獲を恐れて自ら爆撃し破壊した輸送機2機とヘリ4機という数は、あまりに装備兵員が大規模で、単に行方不明兵の救助だけが目的だったと考えるのは不自然だろう。トランプと米軍は、イランに対して「石器時代逆戻り」の殲滅作戦を脅しながら、その裏側で、濃縮ウラン奪取作戦を計画し、イランに脅迫した期限前に実行し、成功させて「出口」の達成を言い上げる思惑だったのだろう。が、スコット・リッターの観察では、作戦は失敗し、核物質回収に必要な器材を失ったため、すぐには同じ作戦を再起動することが難しくなった。私はこの分析が当を得ていると評価する。
トランプが急転してパキスタン仲介の停戦協議案に乗ったのは、乗らざるを得ない事情が発生したからで、4/4 の濃縮ウラン奪取作戦が失敗してしまい、次の作戦を立案するまで時間稼ぎする必要があったからだ。囮で脅しの「石器時代逆戻し」作戦は、爆撃機を大量に配備していつでも実行できる態勢は整えているものの、決行すればトランプとアメリカの立場も潰えるので、実際はできないのが本音なのだろう。「2週間の停戦」が切れるのは日本時間 4/22 だが、それまでの間、米軍が何もしないという想定はあり得ない。必ず何か作戦を立てて攻撃に出るし、並行してトランプが挑発や脅迫をやって陽動を試みるだろう。再び、態勢を万全にして濃縮ウラン強奪作戦に出る可能性も十分ある。小谷哲男は、4/4 の作戦では下手を打ったが、イランの防空体制が全く無力な実態が確認されたので、特殊部隊や空挺師団が空から再度急襲する上で支障はないと米軍は判断していると言っていた。
日本時間 4/8 にパキスタン提案の「停戦協議」で合意しながら、その合意事項(10項目)に入っていたところの、「レバノンを含む全戦線での戦闘停止」をイスラエルは守らず、逆にレバノンに最大級の猛攻撃を仕掛け、4/8 だけでベイルートを中心に300人以上を殺戮した。イスラエルはベイルートを第二のガザにする気だ。アメリカはそれを黙認した。10項目の停戦合意について、当初、アメリカ東部時間 4/8 1:32 am、トランプは「イランから受け取った10項目の提案は、交渉のための実行可能な基盤(workable basis)だ」とSNSで明言している。が、日本時間 4/9 になって、アメリカ側は、報道されている10項目はイランが示してきた最終案とは異なると難癖を言い始め、レービットが、当該10項目はイランが最初に示したもので、トランプによって「ゴミ箱に投げられた」と否定した。そう強弁しながら、「イランの最終案の10項目」は証示しなかったし、現在に至るまで”現物”を明らかにしていない。
高橋和夫や田中浩一郎が整理するとおり、報道された10項目は停戦協議の前提としての合意事項である。なぜそれが合意事項としてマスコミ報道に載ったかというと、仲介国のパキスタンが正式に承認した外交事実だったからに他ならない。いわばレフェリーの立場である仲介国がオーソライズした合意内容だから、当該「10項目」が発表されたのであり、アメリカ側が主張している「最終案の10項目」が表面に出ないのだ。すなわち「最終案の10項目の存在」なるものはアメリカ側の一方的な弁解であり、外交上根拠のない無意味な情報 - story - である。要するにCIAの「情報戦」だ。これは、イスラマバードで会談しても合意も妥協もする意思のないアメリカが、内外に向けて姿勢を示した佞悪な政治工作なのだが、イスラマバード会談そのものを潰したくないパキスタン、イラン、アメリカの三者の動機と利害が一致しているため、誰も何も言挙げせず、素通りして、イスラマバードの会議が儀礼的に開催されるところとなった。
アメリカの属国である日本では、この経緯を小谷哲男に〝解説″させ、生放送の番組キャスターが〝事実”として了承し、二つの「10項目」が既成事実化される次第となっている。無論、私自身は、小谷哲男の〝解説”に何も根拠がないとは思わないし、半分ほどの信憑性はあるかもしれないと考える立場だ。が、放送法第4条の「政治的に公平であること」「報道は事実をまげないですること」の原則に鑑み、放送倫理基本綱領の「公正で正確な報道」に立脚したとき、小谷哲男のコメントに何も反論せず、常識で生じる疑問点や矛盾点を掘り下げず、丸ごと〝真実”として受け取って公共の電波に垂れ流す報道キャスターの態度は大いに問題だろう。CIAの「情報戦」の配信役同然の小谷哲男の言説に対しては、どこまでも根拠とその妥当性を問うべきで、この場合なら、なぜ「最終案の10項目」をアメリカが提示しないのか、なぜ仲介国がオーソライズした外交合意をアメリカが一方的に否認するのかを小谷哲男に回答させるべきだろう。
一言でも二言でもキャスターが追及して根拠を質す場面を作れば、小谷哲男の説明は、アメリカの情報工作の性格と実相が浮き彫りになる。信憑性を失って相対化される。だが、テレビ局はそれをしない。テレビ局と小谷哲男がアメリカのプロパガンダの仲間であり、日本のテレビ局がアメリカのために日本国民を洗脳する任務を奉仕する情報工作機関だからである。以前も述べたとおり、日本のテレビ局は、軍事情報機関が「情報戦・認知戦」の作戦を遂行する装置となり現場となり果てている。番組によって差はあるが、イラン戦争の報道で特に偏向と歪曲が目立つのがNHKで、小谷哲男とNW9の広内仁の関係は、DCでのトランプと高市早苗の関係のコピーそのものだ。表向きは、アメリカ政治および日米安保の専門家と番組キャスターという関係だが、実態は主人と奴僕の上下関係そのものであり、ありがたいお言葉を頂戴すべく、広内仁が腰をかがめて上目づかいで小谷哲男の前で謙って傅いている。見ていられない絵だった。
4/9 のNHKの報道では、ベイルートで300人超がイスラエルの戦争犯罪で虐殺された件について、「ヒズボラへの攻撃で」と説明していた。イスラエルがヒズボラ勢力が猖獗する一帯を狙って空爆したという文脈で報道した。ニュースを見た視聴者は、犠牲になった300人超の半分か3分の1は、ヒズボラの関係者や家族だろうと想像する。その認識と了解にミスリードさせられる。が、一方、4/9 朝のモーニングショーでは、攻撃を受けた地区住民の証言が紹介され、ここはベイルート中心部の住居区で、ヒズボラとは全く無縁のエリアだと訴えていた。「ヒズボラを攻撃した」というのはイスラエルの言い分だ。それをそのまま公共放送で垂れ流し、イスラエルによる虐殺を正当化する手伝いをするとは何事だろうか。現時点では、英国やフランスの公共放送でもそこまで異常な報道はするまい。イスラエルは、ベイルートのガザ化(廃墟化)とレバノンの解体・併合を目論んでいて、そのために攻撃を続行している。それが正しい報道解説だ。
目を惹く情勢の変化として、日本のマスコミでは報道されないが、欧州諸国が反イスラエルへと舵を切り、その動きが奔流化している事実がある。デンマーク、スウェーデン、ノルウェーなど北欧諸国がイスラエルの攻撃を非難する姿勢を明確にしていて、特にスペインが駐イスラエル大使を無期限召喚し、テヘランのスペイン大使館を再開した。今回のイラン戦争ではサンチェスの胆力ある行動が傑出して輝いている。トランプとネタニヤフを恐れず対峙した勇姿は素晴らしい。世界の平和をリードする活躍が目覚まく、堂々たるヒーローになった。
立憲主義理解できない高市首相(植草一秀氏)
植草一秀氏の掲題の記事を紹介します。
12日に開かれた自民党大会で高市氏は演説し、憲法改定について今後1年で国会発議に道筋をつける考えを表明しました。その中で「どのような国をつくりあげたいか、理想の姿を物語るのが憲法だ」などと立憲主義をわきまえない暴論を展開しました。
立憲主義は、「個人の自由・権利を守るために憲法によって国家権力を制限し、法に基づいた政治を行う」とする考え方で、古代ギリシャの自然法思想や古代ローマの法学者の影響を受けた「法の支配」の一つの形(概念)です(大日本帝国憲法も立憲君主制に分類されますが、実際には天皇を「現人神」とするなど君主の権限を極大化したものでした)。
自民党が2012年に発表した憲法改正草案の起草者も「立憲主義」を理解していなかったとされています。 ⇒ (12.5.31)自民党の憲法改正草案は非常に反動的
いずれにしても憲法改定を身上とする人が、その程度の基本を理解していないのでは話になりません。
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立憲主義理解できない高市首相
植草一秀の「知られざる真実」 2026年4月13日
4月12日に開かれた自民党大会で自民党党首である高市氏が演説した。
このなかで憲法改正に前のめりの発言が示された。
日本国憲法は第99条で総理を含む国務大臣、国会議員などに憲法尊重擁護義務を課している。
憲法尊重擁護義務を課せられている国会議員が憲法違反の疑いのある憲法改正案を提示している政党の会合で憲法改正を求めるのは憲法違反の疑いがある。
しかも、自民党が2012年4月に発表した憲法改正草案は日本国憲法の基本原理を否定するもの。現行憲法を基準とすれば違憲である条文を含む憲法改正案を提示している。
現行憲法の基本原理を否定する内容を含む改正案を提示している政治勢力がその憲法改正を推進すること自体が違憲行為である疑いが強い。高市首相は自民党大会で次のように述べた。
https://www.jimin.jp/news/press/212972.html
「私たち自民党は、立党から70年、憲法改正の旗を掲げ続けてまいりました。
自主独立の権威の回復」に向けて、日本人の手による自主的な憲法改正は、わが党の党是です。
自民党立党直後の所信表明演説で、初代総裁である鳩山一郎総理は次のようにおっしゃいました。「民主政治は断じて力による政治であってはなりません」。
民主主義における「議論の重要性」については、論をまちません。」
自主独立の権威の回復 の表現は「自主独立の権威の回復」とカギ括弧で括るべきと思われるが、自民党公式サイトでは 自主独立の権威の回復」と記述されており、前のカギ括弧がない。
「自主独立の権威の回復」の表現は現行の日本国憲法がGHQ主導で制定されたとの、いわゆる「押しつけ憲法論」の立場に立つ主張と見られるが、日本国憲法制定の過程では、極めて質の高い憲法条文制定に向けての日本の国会での論議が行われている。
「土着の憲法」にするための議論は十分に行われている。
鳩山一郎元総理、自民党総裁の「民主政治は断じて力による政治であってはなりません」の言葉をどのような意図で引用したのかは不明。高市首相が国会における数の力に頼る横暴な政策運営をしていることについての自覚がひょっとするとあるのかも知れない。
当然のことだ。数の力で強引に押し通す憲法論議を行うべきでない。
高市首相は憲法について次のように述べた。
「どのような国を創り上げたいのか、その理想の姿を物語るものが憲法です。私たちの物語を、理想の日本国を、文字にして、歴史という書物の新たなページに刻もうではありませんか。」
これが高市首相の憲法観であるのか。
憲法は権力が暴走することを防ぐ砦である。権力の暴走を許さぬよう、政治権力の行動にタガをはめるのが憲法の基本的な役割だ。これが立憲主義の下における憲法である。
現代社会の立憲主義の重要性を理解していないとしか考えられない。
このことを示す典型的な事例が自民党憲法改正草案の第102条。
現行憲法は99条で「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員」に憲法尊重擁護義務を課す。
第九十九条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。
この条文が自民党憲法改正草案で全面的に書き換えられる。
自民党憲法改正草案第102条
全て国民は、この憲法を尊重しなければならない。
権力を縛るために存在する憲法が、国民を縛るための存在に変わる。
「どのような国を創り上げたいのか、その理想の姿を物語る」ことよりもはるかに重要なことは「権力の暴走を防ぐための明確な歯止め」を憲法に明記することである。
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(後 略)