2026年6月25日木曜日

右翼による皇室乗っ取り-秋篠宮は「私も女性女系天皇に賛成です」と言え(世に倦む日々)

 世に倦む日々氏が掲題の記事を出しました。
 古来 日本には仁徳天皇にまつわる「民のかまど(の煙)」という逸話が語り継がれてきました。天皇が丘の上から見渡してもしも煙が立っていなければ民は食事に事欠いていると判断し善政を行ったというもので、それが民衆ベースの「帝王学」に適ったものであるからこそ、長く伝えられてきたものと思われます。
 象徴天皇は勿論「帝王」ではありませんが、国民は象徴天皇にこそ そうした帝王学を身に着けた人を望んでいるように思われます。
 愛子様が国民から圧倒的に支持されているのは、何かの折に報じられる日常的な所作の中にそれが窺われるからで、逆にそうした片鱗が窺われない人であれば決して支持しないし、もしも将来そういう人が象徴天皇の地位に就けば、国民は深い落胆・絶望を味わい、そうした人事を方向づけた政治家を批判するに違いありません。
 世に倦む日々氏は皇室典範改正の動きについて様々に考察し現政権に絶望した挙句、窮余の一策として秋篠宮に、「私も女性女系天皇に賛成です」と、自ら述べるように促しました。まことに勇気のあることで敬服します。
 しかしそれには紀子妃が断固反対するのは明らかなので、残念ながら実現はしないことでしょう。
 極悪の高市政権が実に最悪のタイミングで登場したのでした。
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右翼による皇室乗っ取り-秋篠宮は「私も女性女系天皇に賛成です」と言え
                      世に倦む日日 2026年6月24日
が山場を迎えている。高市政権側はあくまで既定路線を変更せず、旧宮家の男系男子を養子として迎える案で突っ切る方針で、6月中に政府案を閣議決定して国会提出、7月の会期末までに成立させる構えだ。その山場を前にマスコミ各社から最新の世論調査結果が発表された。今、関心を寄せる問題は幾つかあり、イラン戦争(停戦合意)や沖縄についても議論したい気分に向かうが、焦点はどうしてもこの問題に引き寄せられる。読売が 6/21 に発表した世論調査の数字は驚くべきもので、旧宮家養子案に対して賛成46%、反対36%となっていた。信じられない。6/10 に「立法府の総意」が決定された後、読売含めて新聞各社は足並みを揃えそれに反対する社説を上げた。テレビでも批判的な報道が連日放送された。特に 6/11 に徳仁天皇が記者会見で発言し、婉曲的な表現ながら旧宮家養子案に否定的な意思を示した後は、旧宮家養子案は四方から袋叩きの状況となっていた

旧宮家養子案について肯定的意見が出た場面はほとんどない。記憶がない。したがって、最新のマスコミ世論調査が出る場合は、旧宮家養子案賛成派は大幅に減るだろうと予想していた。この読売の数字は異常だ。毎日と共同が 6/21 に出した最新世論調査では、毎日が賛成28%で反対32%、共同が賛成44%で反対45%と、僅かながら反対が賛成を上回る結果となっている。が、これとても、ネットとマスコミで見る世論の実勢とは大幅にかけ離れていて、どうしてこれほど賛成派が多い統計になるのか訳が分からない。どう考えても世論の実態は賛否拮抗などしておらず、旧宮家養子案賛成派は絶対的少数の異端のはずだ。腑に落ちない。マスコミ関係者の内部でも首を捻っている者は多いだろう。この問題の対立の構図は、(1) 女系女性天皇を認めて愛子天皇を実現させようという立場と (2) 男系皇統護守の右翼的立場との二者間の対立である。そして客観的に (1) を支持する者の方が圧倒的に多い

この謎の真相は二つ考えられる。(a) マスコミ各社に何らかの政治的圧力がかかって数字が捏造操作されているか、(b) 私の認識と判断が間違いで、実際に日本社会の半数が猛毒の右翼で、麻生と藤田と榛葉と同じ思想の持主か、その二つである。(b) の可能性もないわけではない。けれども、(b) が真実であるのなら、文藝春秋誌上で御厨貴と林真理子が旧宮家養子案に反対の舌鋒を振るうという言論場面はないだろうし、全国の新聞社説が旧宮家養子案に反対の論陣を張るという事態はあるまい。文春オンラインのアンケート調査では「女性天皇賛成」が93%となっている。また、文春記事中の説明では、2024年4月の共同の世論調査で「女性天皇に賛成」が90%、「女系天皇に賛成」が84%だったというスコアが引証されている。真実として妥当である。文春が1か月前にアンケート調査した数字こそ、ネットやマスコミで確認される世論の反映そのものだ。そう考えると、いまマスコミが世論調査で出している、旧宮家養子案に賛成多数とか賛否拮抗の数字は何なのだろうか

キツネにつままれたような感覚になるが、仮にそれが政治的圧力による捏造操作であると考えたとき、あまりに強引で、無理筋の操作で、通常の政権と官邸による裏工作とは異なる臭気を感じざるを得ない。これほど強烈で執拗で現実から乖離した世論調査捏造は、高市や麻生の権力では押し通せないものだ。もっと上の権力筋、すなわち日本の実質的支配者である「やんごとなき方面」の意思と差配だろうかと直観する。ここまでできるのはCIAだけだ・・という想定にまで及ぶと、そこから先の推察は陰謀論の誹りを受ける深読みになるが、9条改定やスパイ防止法や徴兵制を急ぎ、台湾有事の工程を急ぎ、高市や藤田や榛葉を後押しする当該権力筋は、この問題で彼ら同志を躓かせることはできないのだろう。そしてまた、現在の日本国憲法の象徴天皇制のモデルを崩し、上皇上皇后ー徳仁天皇ー愛子皇太子という平和主義日本皇室のラインを崩し、右翼が構想する戦前型の皇室モデルに改変することが、「やんごとなき方面」の動機と利害なのだと察せられる

常識で考えて、今回の皇室典範改定は無理筋だ。まず第一に、皇室に関わる問題の政策の立案と決定においては、国論が割れる事態は避けないといけない。国論が二分する皇室制度改定を一つの方向で無理に乱暴に裁断してはならず、厳に慎重を期す進行と配慮が求められる。第二に、天皇本人の意向が尊重されるべきで、それを無視し邪険にした制度改定の強行はあり得ない。今回の旧宮家養子案を徳仁天皇は明らかに拒絶している。納得も容認もしていない。以上の二つの基準と前提に照らして、今回の政権と右翼与野党による皇室典範改定の策動は無理筋で、およそ国民の理解と合意を得られるものではない。「世論が賛否拮抗している」などあり得ない図だ。マスコミの世論調査はいつも不審なものが多く、常に半信半疑で眺めてきたが、今回の世論調査結果は異常すぎ、捏造があからさますぎて唖然とする。旧宮家養子案を支持するということは、誠実と良心の塊のような徳仁天皇の意向を正面から否定するという意味だ。そんな国民が世の中に半数もいるだろうか

この事態に直面して、徳仁天皇は傷ついているだろう。あまりに人権が蔑ろにされていると憤っているだろう。このままだと、新潮が書いていたように、愛子内親王のお婿候補(旧宮家適齢男子)を政府に勝手に決められ、結婚を強制させられるという羽目になりかねない。あるいは、旧宮家男子(右翼)を政府によって自分の養子に強制縁組させられ、その養子男子と誰か女性(右翼)との間に生まれた男子が自分の孫になり、皇位継承資格者になってしまう。あるいは、麻生太郎のである寛仁親王妃信子が旧宮家男子(右翼)を三笠宮寛仁親王妃家の養子に迎え、その男子と誰か女性(右翼)との間に生まれた男子が皇位継承資格者になる。今回の皇室典範改正とは、具体的にはこうした醜悪な中身が実行に移されることだ。①も②も③も、上皇上皇后が築き上げた象徴天皇制の理念をボロボロに破壊するものだが、①と②は徳仁天皇にとって断じて許せない処断であり、とりわけ①は絶対に許せない、あってはならない人権侵害の責め苦と同じだろう

典範が改定されると、①②③の可能性が現実になる。文藝春秋7月号で林真理子が、政府はこの典範改正で具体的に誰をどのように新たな皇位継承者にしようとしているのか明らかにすべきだと言っているが、①②③の恐ろしい将来が構想されている。マスコミは、この典範改正が何を現実にもたらすのか、皇室をどう変えるのか、国民と皇室の関係がどう変わるのか、具体的に説明し情報提供すべきだろう。徳仁天皇は、基本的には上皇上皇后の象徴天皇制のモデルを引き継ぎ、その意義を重視する考え方にある。が、コミットの程度は上皇上皇后ほど熱心ではなく、日本の天皇制は時代に合わせて変わるものだというリアリズムを受け入れている。平和憲法の理念を体現し率先垂範していた上皇上皇后とは温度差がある。保守反動政治の時代に妥協している。しかしその一方で、天皇も一人の人間であるという主張や人権意識については上皇上皇后よりも強く、人間としての尊厳が守られる皇室のあり方への追求には純粋で妥協がない。無責任な誹謗中傷への怒りが強い

天皇も一人の人間だ、人格を認めてくれと切実に訴える徳仁天皇にとって、政府が愛子内親王の婿(旧宮家男系男子)を勝手に決めて結婚させるなど、そして国家を挙げて男子出産を奉祈するなど、言語道断、怒髪天の事態に違いない。そんな侮辱記事を週刊誌が書いて右翼界隈が喜び、それが放置されている現状そのものが、人権と尊厳を傷つけられる精神的リンチの地獄だろう。今、徳仁天皇・雅子皇后・愛子内親王の人気が国民の中で高まっている。タイムラインを見ていると、おそらく右翼だと思うが、紀子妃と上皇后を口汚く誹謗し、雅子皇后を過大に美化し、その延長上に愛子天皇実現を待望する投稿が多い。天皇家の評価が左翼右翼の間で高まっている。愛子内親王が可憐な成人に育ち、象徴天皇のカリスマ性を備え始めたことが理由だ。そうなったのは、雅子皇后の健康が安定化したからであり、結局のところ徳仁天皇の家庭内献身の渾身の努力の賜物と言える。ある意味で偶然ながら、徳仁天皇はジェンダーの時代に合致し適合した圧倒的英雄になった

修身・斉家・治国・平天下。儒教の教義は普遍的真理として時空を超え妥当する。この4つの課題には順序と積み重ねの法則がある。前が後の土台となり前提条件となる。修身において抜群の好成績の徳仁天皇は、斉家の課題で何十年も壁に突き当たって立ち往生した。今、ようやく苦労が実って斉家の課題を克服しつつある。この運命の難題を超えれば、治国・平天下はあっと言う間という展望の地点に至った。66歳にして自信を取り戻しつつある。徳仁天皇も、上皇上皇后も、英国式の長子相続に制度変更すべしという立場だろう。男系皇統護守に拘泥するなら側室制度を復活させなければならない。側室制度を廃絶したということは、イコール男系皇統の断絶を選択したという意味なのだ。男女平等の社会原則とはそういう意味であり、天皇制もそこに準拠せざるを得ない。現に欧州の王室は準拠して長子優先とした。男女平等は人類が長い時間をかけて達成した成果であり、まさに人類の進歩の証拠である。人間は千年2千年かけて理想を地上に実現してゆく。後戻りはない

2千年の伝統を根拠に男系皇統に固執する右翼に言いたいが、そもそも側室制度廃止こそが大きな飛躍であり、さらには天皇の生前退位こそが(制度的前提を飛び越えた)革命だったではないか。旧来の制度や慣習を未練なく淡々と切り捨てながら、時代に合わない旧弊を衣替えして革命を遂げつつ、日本の天皇制はしぶとく生き残るのである。長子相続(女系OK)に切り替えるなど、日本の天皇制の本来のフレクシビリティを考えれば何の支障も不合理もない。ここでキーになるのは秋篠宮の存在だろう。秋篠宮は何を考えているのか。嘗て現上皇は、退位前、今後の皇位継承については徳仁と文仁の二人で相談して決めて欲しいと語っていた。兄と弟がよく話し合えと言っていた今、必要なのは、秋篠宮文仁の決断と行動だろう。秋篠宮が、私も女性女系天皇に賛成ですと言えばいい。それで万事が決まる。丸く収まる。秋篠宮が徳仁天皇と兄弟会談を持ち、雅子皇后・紀子妃を入れた2家族会議を開き、愛子内親王の皇位継承を2家族の総意として纏めて発表すればいい

逆に言えば、秋篠宮が今それをしないから、息子である悠仁親王の皇位継承に拘り、男系皇統主義の救世主として右翼に担がれたままでいるから、女性女系天皇が実現しないのである。秋篠宮は反動のシンボルになりつつある。本人も不本意だろう。秋篠宮が意を決し、心を入れ替え、父である上皇の言葉に従い、象徴天皇制の理念に沿った女性女系容認の制度変更に動くことを望む

「自衛隊は経済的に厳しい子が」は間違ってない!…日本でも進む“経済的徴兵制”

 LITERAが掲題の記事を出しました。
 立憲民主党の古賀千景参院議員が、15日の参院決算委員会で小泉進次郎防衛相への質問のなかで発言した件が炎上しました
 古賀議員の今回の質問は、経済的徴兵制などがテーマではなく、防衛省が全国の小学校に配布するために作成した「まるわかり!日本の防衛 はじめての防衛白書」というパンフレットの危険性を指摘するのが趣旨でした。この小学生向けに一方的な誘導を行ったパンフの問題点を取り上げ、「子どもに対する配慮はあったのか?」と追及したのでした。
 ところが、小泉防衛相は「日教組の特別中央執行委員までお務めになられた古賀先生」などとネトウヨを煽る皮肉を口にしたり、古賀議員が防衛問題はもっと多角的な視点から客観的な説明をするべきだと主張したのをスカして、「ありがとうございます。今まで以上に積極的にやらせていただきます」などと返すなど、まともな答弁を一切しなかったため、この態度に苛立った古賀議員が 不用意に「自衛隊に行くのは経済的に厳しい子どもたち」「豊かな子どもたちは自衛隊とかなりません」という発言をしたのでした。
 すると小泉氏はその失言?を奇貨として まるで鬼の首を取ったかのようにひたすらその発言を論うのみで、古賀議員の正当な指摘を無視したのでした。
 やや長文ですが LITERAが丁寧に論じています。
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「自衛隊は経済的に厳しい子が」は間違ってない! 貧困層を標的にした自衛隊員募集、やす子、山上被告も…日本でも進む“経済的徴兵制”
                            LITERA 2026.06.23
「自衛隊に行く子どもたちって、経済的に厳しい子どもたちが行くんですよ」「豊かな子どもたちは自衛隊とかなりませんよ」
 立憲民主党の古賀千景・参院議員が、15日の参院決算委員会で小泉進次郎防衛相への質問のなかで発言した件が、大炎上している。
 この発言に対し、小泉防衛相が「配慮に欠ける質問」「事実誤認」と反論。さらに会見で「自衛官や家族の皆さんが傷ついている」などと煽ったのが犬笛となって、自民党や保守系政治家や右派メディア、コメンテーターが、一斉に「ありえない職業差別」「崇高な任務にあたる自衛隊員への侮辱」などと、猛批判を展開。ネットでも、ネトウヨを中心に「自衛隊をバカにするな」「日教組出身の偏向議員によるデマ」「議員辞職しろ」と、古賀議員への攻撃が過熱している。
 こうした状況を受けて、所属の立憲民主党も古賀議員を厳重注意処分し、謝罪をする事態となった。
 しかし、「自衛隊は経済的に厳しい子が行く」という古賀議員の発言はここまで批判を受けるようなものではない。むしろ、日本の自衛隊の現実を明らかにしたものと言える。実際、自衛隊と貧困の相関関係については、それを物語るさまざまな証言やデータ、証拠がある。
 そもそも、徴兵制のない国では、貧困層が生活のためにやむなく軍隊に入るケースが多く、事実上の「経済的徴兵制」であると批判されてきた
 典型的なのが、ロシアで、高待遇や借金の帳消しなどで兵を募り、ウクライナ戦争に送り込んでいることが知られているが、この構造は、西側の民主主義国にもある。
 米国では、イラク戦争が泥沼化した2005年、公立高校から入手した名簿をもとに、貧困層を狙い撃ちした新兵募集が行われ、社会問題になった
 当時、新兵募集のやり方に足して反対運動を展開していた非暴力資料センターのボブ・フィッチ氏が、朝日新聞にこんなコメントをしている。
〈ブッシュ大統領は昨年の選挙で「徴兵制は導入しない」と約束した。「皆さんの子どもは戦場に送らない」という中産階級に向けたメッセージだったと思う。
 だれが戦争に行くのか。状況を一番よく言い表す言葉は「貧乏人の徴兵制」だ。進学や就職などの選択肢がなく、金と仕事に困っている若者が標的になる。
 予算を人質に学校から個人情報を入手して電話をかけまくる。ビジネスのマーケティングと同じだ。学費補助にしても、受けるには条件がいろいろある。明らかなウソはつかないが、誤解させる。〉(2005年8月12日付朝刊)
 こうした経済的徴兵制の構造は日本も例外ではないのだ。政府は自衛隊入隊者の出身家庭の収入などを公表していないが、所得の低い家庭の出身者が多いことは、間接的なデータからも読み取れる。
 自衛隊入隊者に所得の低い家庭出身者が多いことを物語るデータのひとつが“学歴”だ。東京大学の学生の親の年収調査など、さまざまな調査やデータで、親の経済力と学歴に相関関係があることは指摘されているが、自衛隊の新規入隊者の約70%が高卒者。大学など高等教育機関への進学率が74%を超えるなかで、この数字は突出している。
また、自衛隊には、平均収入の高い都道府県の出身者が少ないという指摘もある。自衛隊の日報隠蔽や経済的徴兵制の問題を追及してきたジャーナリストの布施祐仁氏は、2023年、「Dialogue for people」のインタビュー(https://d4p.world/21027/)でこう語っている。
「都道府県ごとの平均所得と人口比率で、自衛隊に入る人がどのくらい多いのか調べてみました。すると見事に「所得と反比例」した結果が出ました。所得が高くなればなるほど、自衛隊入隊比率は下がっていくという構造があると言えます」

山上被告もやす子も「生活のため、入隊した」と証言、ほかにも児童養護施設出身者の声
 データだけではない。実際に、貧困が理由で自衛隊に入ったと証言している入隊者も少なくない。
 その代表的存在とも言えるのが、安倍晋三元首相を銃撃した山上徹也被告だ。
 周知のように、母親の統一教会への多額の献金で家庭が崩壊したことに恨みを持って犯行に及んだ山上被告だが、奈良県内有数の進学校出身であるにもかかわらず、高校卒業後、大学進学を断念。その後、自衛隊に入隊していた。そして、2025年11月におこなわれた一審の被告人質問で、自衛隊に入隊した理由について問われた山上被告はこう答えていた。
「兄と妹を養っていかなければいけないと感じた」
 自衛隊出身を売りにするお笑い芸人のやす子も経済的理由で入隊したひとりだ。
 やす子は幼少期、母子家庭で育っていたが、一時は食べるものにも困るほどの生活苦で、児童擁護施設に入ったのち、自衛隊に入隊している。2024年6月に『人生が変わる1分間の深イイ話2時間SP』(日本テレビ)に出演したやす子は、その理由についてこう語っていた。
「住む所があるところに暮らそうと思って、衣食住そろってるのが(地元の)山口県はパチンコ屋さんと自衛隊しかなくて」
 今年2月放送の『おかべろ』(関西テレビ)に出演した際は、もっと詳しく入隊の動機が生活のためだったことを語っていた。 
18歳の時は児童養護施設に住んでて、就職しかできないんですね、進学ができなくて。かつ、自分は当時保護者が居なかったので、住むところがなくて、保証人が居ないので携帯も借りれなかった」
「ほんとうにもう、生きるためというか“助けてくれー”って思いで入りました
 実際、ネットでは今回、やす子と同じような境遇で、自衛隊に誘われたという証言が相次いでいる。
〈養護施設育ちだけど、高校生までしか施設にいちゃいけなかったんで、親なし家なしの自分らには自衛隊って選択肢は普通に提示されてた 別に不名誉だとは思わなかったし、ただ『環境(お金)』が人生を選択肢を決めるのは当然だと受け入れてたよ〉
〈言い方は問題あったと思いますが それが現実です
事実自衛隊の募集広告には 3食ご飯付き、お給料も貰え 免許証も取得できますでした
児童養護施設の退去年齢者には2期満期除隊でかなりの退職金がでますと勧誘してました〉
 また、前衆院議員の米山隆一氏は自身が自衛隊出身ではないが、今回の古賀議員を擁護する6月16日のポストで、自衛官だった父親の入隊が経済的理由だったことを明かしている。
〈表現は不適切ですが、私の父を筆頭に実際問題経済的理由による任官は少なくなく、直後に謝罪撤回している以上過度に論うのは違うのではないかと思います。又、古賀議員への批判が、経済的理由による任官の問題を隠す事に使われるなら、それは本末転倒だと思います〉
〈私の父を始め経済的理由による任官(入隊)は実際問題少なくなく、古賀議員への非難でその問題を糊塗するのは誤魔化しです〉

365日無料でごはん」「クリスマスにケーキ」をアピールする露骨な貧困層狙い撃ちの隊員募集
 こうしたデータや証言だけを見ても、日本の自衛隊に「経済的徴兵制」の構造があることは十分うかがえるが、しかし、もっと決定的なのは、当の防衛省・自衛隊が明らかに「経済的に厳しい子どもたち」を狙って、隊員の募集活動を行っているという事実だろう。
 たとえば、2014年7月、集団的自衛権の行使容認が閣議決定されたあと、全国の18歳を対象に自衛隊の募集案内が一斉に郵送され「赤紙が来た」などと大きな話題となったことがあったが、今回、改めて注目したいのは、その案内状だ。
 案内状には、隊舎では家賃はもちろん、食費、光熱費、水道料金といった生活費がすべて無料であること、入隊10年後の月収が自衛官候補生なら約34万円、一般幹部候補生なら約38万円になることなど、地域によって内容は異なるものの、経済的メリットを強調する宣伝文句が溢れていた。
 もっと露骨だったのは、2022年12月8日放送の『報道1930』(BS-TBS)が報じた、北海道の陸上自衛隊駐屯地の職場見学ツアーの様子だろう。
 このツアーには、道内の中学生や高校生とみられる若者を中心とした男女30人が参加していたのだが、番組では、装甲車への体験試乗をする様子のほか、隊員募集活動を行う職員が、こどもたちに向かって、ステーキなどの食べもの写真のパネルを掲げながら、こんなアピールをする姿が流されていた。
「自衛隊に入れば365日無料でごはんが食べられます」
「クリスマスにはローストビーフやひとり1個のケーキ」
「自衛隊記念日にはステーキひとり1枚」
 また、拡大した給与明細のようなものを見せ、「12月に81万1311円のボーナスがもらえる」「今月だけで120万円くらい支給されます」「(自衛隊は)非常に給料も充実している」
と給料の高さもアピールするシーンもあった。
 採用のための説明会はどの企業もやっているが、こんな露骨に経済メリットをアピールしている企業があるだろうか。しかも、この時代に「365日無料でごはん」「クリスマスにケーキ」「記念日にステーキ」などを強調するのは、毎日満足にご飯を食べられない貧困層をターゲットにしているとしか考えられない。
 番組には、ゲストとして河野克俊・元統合幕僚長が出演しており、「全世界に言えることなんですけど、景気のいいときは民間企業に流れて、景気が悪くて民間に職がないときは軍隊とか自衛隊に来るというのは、一般的な流れ」と弁明していたが、実は、日本の自衛隊の募集は海外に比べても、経済的メリットをアピールする傾向が強いといわれている。
 前出のジャーナリスト・布施氏は前掲のインタビューのなかでこんな事実も指摘している。
「自衛隊のリクルートは、恐らく世界で最も経済的メリットをアピールすることに比重を置いていると言えます。たとえば自衛隊札幌地方協力本部のリクルート用資料には、『1日3食、栄養バランスの取れた食事』『宿舎費無料』『被服寝具等は支給』『自衛隊医療機関は無料」「生活に必要なものはほぼ職場で提供されます」などと書かれています。経済的なメリットを打ち出して、何とか隊員を集めているという状態です」
自衛官の人たちに取材すると『チホン(地方協力本部)のリクルーターに騙された』と多くの人が言います。地方協力本部とは、隊員のリクルートを所管している自衛隊の機関で、全都道府県に置かれています。ここのリクルーターに騙されたと言うのです」
 そう、前出のボブ・フィッチ氏が、米国の新兵募集について指摘した「進学や就職などの選択肢がなく、金と仕事に困っている若者を標的にした貧乏人の徴兵制」がまさに、日本でも行われているのである。

富裕層の子どもが末端の自衛隊員になっているのか? 橋下徹も「自衛隊員の子供を持つ国会議員って何人いるんだ?」と
 自衛隊リクルートのこうした露骨な貧困層狙いの背景にあるのは、もちろん応募者の激減だ。
 2012年度には11万4250人いた自衛官の応募者数は、2024年度には6万1742人と、ほぼ半減(2025年度は6万5359人と少し増えたがほぼ横ばい)。中途退職者も、長く増加傾向にある。2021年度5742人、2022年度6174人、2023年度には過去最多の6258人、2024年度は少し減ったが5620人と、依然高い水準が続いている。
 原因のひとつが少子高齢化にあることはもちろんだが、18歳人口の減少率をはるかに上回っている。
 応募者数の推移を見ると、2014〜15年度に大きく減っており、この時期は安倍政権が集団的自衛権を容認し、安保法制が強行成立させた時期と重なっているのだ。そして、前述した全国の高校生への“赤紙”配布など、自衛隊が勧誘の手法をエスカレートさせたのも同じく2014年頃だった。
 ようするに、自民党政権の「戦争のできる国づくり」「国民が血を流す安全保障」への転換によって、志願者がさらに減り、日本の自衛隊は貧困層を狙い撃ちせざるをえなくなったのである。
 そう考えると、今回、小泉防衛相を筆頭に、自民党の右派政治家、右派メディアがこぞって、立憲・古賀議員にヒステリックに噛み付いているのは、むしろ、その質問がいまの自衛隊の本質を抉り出すものだったからではなか。
 それは、「自衛隊は経済的に厳しい子が行く」という発言だけではない。古賀議員が続いて口にした「豊かな子どもたちは自衛隊とかなりませんよ」という発言もそうだ。
 この発言はキリトリでは「とか」が「なんか」にすり替えられ、より激しい批判にさらされているが、決して間違いとはいえない。富裕層の子供が末端の自衛隊員になるケースが極端に少ないことは、小泉防衛相の16日の閣議後会見での発言が物語っている。
 この時、小泉氏は古賀発言を改めて「一方的な偏見」としたうえ、6月にインドネシアを訪れた際に自分の通訳を務めた防衛駐在官が父親もインドネシアの防衛駐在官だったというエピソードを披露して「親の姿を見たり、国家への貢献を考えたり、公共への思い、社会への思い、そういった志を持った」自衛官がいると反論していたが、防衛駐在官というのはそもそも、防衛省から外務省に出向した、エリート中のエリートの幹部自衛官だ。
 自衛隊員の情報を全て把握できるはずの防衛大臣ですら、経済的理由と関係なく自衛官になったケースとして、幹部自衛官、しかも外務省に出向しているような、特別な例しか出せないのである。
 いや、幹部自衛官でさえ、支配層・富裕層出身は多くはないはずだ。
 今回の問題をめぐって、元大阪府知事の橋下徹氏がXで〈自衛隊に失礼だ! と叫ぶ国会議員たちは、ほんと形而上的思考〉と投稿したのに続いて、〈だいたい自衛隊員の子供を持つ国会議員って何人いるんだ? 多くの国会議員たちは、子供の学歴アップに必死やろ〉とポストしていたが、国会議員だけをとっても、子どもが自衛隊員になったというケースは、小沢一郎・前衆院議員と自衛隊出身の佐藤正久・前参院議員くらいしか、聞いたことがない。
 ようするに、「日本人も血を流せ!」と叫んでいる自民党の右派政治家たちには、自分の身内や支持者である富裕層を自衛隊に送り込む気なんてさらさらなく、「血を流す」役割は、「金と仕事に困り、教育を受ける権利を奪われた貧乏人」に押しつければいいと考えている。
 そのグロテスクな本音を誤魔化すために、連中は自衛隊員を「自衛隊員は国を守る崇高な任務についている」などと持ち上げ、今回の古賀議員の発言を「職業差別だ」「自衛隊員に対する侮辱だ」とヒステリックに攻撃しているのだ。

小泉防衛相や自民党右派が古賀議員叩きで隠した「防衛省の小学生向け戦争教育パンフ」問題
 しかも、小泉防衛相や自民党には、今回の古賀議員攻撃によってもうひとつ、ごまかそうとした問題があった。
 実は古賀議員の今回の質問は、経済的徴兵制などがテーマではなく、防衛省が全国の小学校に配布するために作成した「まるわかり!日本の防衛 はじめての防衛白書」というパンフレットの危険性を指摘するのが趣旨だった。
 同パンフをめぐっては、その内容が問題となり、教育委員会や学校の判断で配布されなかった地域が相次いだのだが、たしかに、決めつけと印象操作で一方的な結論に持っていくような偏った記述がたくさん出てくる
 たとえば、さまざまな要因のあるロシアのウクライナ侵攻について「ウクライナは防衛力が足りなかったため攻められた」と断定していたり、北朝鮮・中国・ロシアという3つの国名を具体的に挙げ「日本が位置する地域は安全とはいえません」と恐怖を煽っていたり、「みなさんの命と平和な暮らしを守るための、3つの方法」の1つとして“アメリカと一緒に、「攻撃を思いとどまらせる力」「攻撃に立ち向かう力」を強くする”ことを説いていたり……。
 こうした記述からは、小学生にまで他国への敵対心と国防意識を植え付けようとする防衛省の意図が明らかに伝わってくる。
 いや、そんなレベルではない。防衛省=自衛隊は最近、将来の志願者を増やすために、貧困層の狙い撃ちだけでなく、中学生や高校生をターゲットにしたPR 活動に力を入れているが、いよいよ小学生の段階から〝将来は自衛隊に入って国のために戦う″という思想教育を始めたのではないかとさえ疑いたくなる。
 いずれにしても、古賀議員は今回、この小学生向けに一方的な誘導を行ったパンフの問題点を取り上げ、「子どもに対する配慮はあったのか?」と追及したのである。
 ところが、小泉防衛相は「日教組の特別中央執行委員までお務めになられた古賀先生」などとネトウヨを煽る皮肉を口にしたり、古賀議員が防衛問題はもっと多角的な視点から客観的な説明をするべきだと主張したのをスカして、「ありがとうございます。今まで以上に積極的にやらせていただきます」などと返したり、まともな答弁を一切しなかった
 そして、この態度に苛立った古賀議員が感情的になって、問題の「自衛隊に行くのは経済的に厳しい子どもたち」「豊かな子どもたちは自衛隊とかなりません」という発言をすると、小泉防衛相は追及封じにその発言を利用し始めたのだ
 古賀議員が安全の脅威として具体的な国名を挙げていることについて、学校にはそういう国の子どもも通っている可能性もあることを質問すると、小泉氏は古賀議員がすでに謝罪・撤回したにも関わらず、「先生が言う、近隣の国々の子どもへの配慮の前に、自衛隊の子どもたちに配慮の欠ける発言だったのではないでしょうか」「自衛官の子どもたち、みんな貧しい家庭の子どもしかいないと言われましたけど、全くそういうことはありません。事実誤認だと思います。それこそ、まさに一面的な自衛官、自衛官の家族に対する見方なんではないでしょうか」と、問題の発言を蒸し返した。
 この小泉防衛省の煽りに乗っかって、萩生田光一幹事長代行をはじめとする自民党の右派政治家、右派メディア、コメンテーター、ネトウヨが一斉に、古賀攻撃を展開し始めた
 その結果、古賀議員が追及した防衛省による小学生への戦争教育パンフ問題は完全に消し去られ、国会もメディアも古賀批判一色。所属の立憲民主党までがパンフ問題を追及するどころか、謝罪して古賀議員も腰砕け状態となった。

自分たちは安全地帯にいて「血を流す」役割を貧困層に押し付ける、右派政治家・右派芸能人の欺瞞
 そういう意味では、“自衛隊の経済的徴兵制の本質”や“小学生向け戦争教育パンフ問題”を古賀議員叩きにすり替えようとした小泉防衛相らの作戦はまんまと成功したと言えるだろう。
 もっとも、マスコミや国会が口をつぐんでも、国民はこんなインチキに踊らされるほど、馬鹿ではない。ネットでは、ネトウヨによる古賀議員攻撃の一方で、それ以上に、古賀議員が指摘した「自衛隊は経済的に厳しい子が行く」は本当だという声が広がっている。そして、古賀議員の発言を「自衛隊員への侮辱、差別だ」と攻撃する政治家や右派芸能人の欺瞞を批判する声も少なくない
〈小泉ジュニアがこの問題に饒舌なのは、大した能力もないのに裕福な総理大臣の息子というだけで防衛大臣にまでなれてしまった自分のような「特権階級」が、経済的に恵まれない若者たちを戦場に向かわせる力をもっているというグロテスクな構図を何とかごまかしたいからだろう。騙されてはいけない。〉
〈自分の子どもは自衛官にはしない奴らが、自衛官の経済的徴兵の現実に「偏見」とか言うのほんと綺麗事を言うなという気持ちになる。自衛官の親が言うならまだわかる。あんたカナダに子ども達留学させてんじゃんみたいな芸能人が言ってるのとかが一番嫌。〉
 こうしたツイートはまさに本質をついたものだ。「日本人も国を守るために戦うべき」などと叫んでいる連中は自分で戦地に行こうなんてことは露ほども考えていない。自衛隊を持ち上げながら、自分たちは安全地帯にいて、「血を流す」役割は、「金と仕事に困り、教育を受ける権利を奪われた貧乏人」に押しつければいいと考えている。

 連中に騙されないためにも、そして、いまのグロテスクな「経済的徴兵制」を放置しないためにも、今回の古賀発言をきっかけに巻き起こった自衛隊の構造をめぐる議論をもっと深め、広げていく必要がある。(編集部)


慰霊の日 高市首相へのヤジは順当/女性女系天皇認める皇室典範改正(植草一秀氏)

 植草一秀氏の掲題の2つの記事を紹介します。
1番目の記事)
 沖縄は23日、太平洋戦争末期の沖縄戦の犠牲者20万人超を悼む「慰霊の日」を迎えました。81年前のこの日、旧日本軍の組織的戦闘が終結したとされます。最後の激戦地となった沖縄県糸満市 摩文仁まぶに の平和祈念公園では、「沖縄全戦没者追悼式」が営まれました。世界で戦火が絶えない中、参列者は平和への思いを新たにしました。
 5分間に及んだ高市首相のあいさつ中、開始から終了まで数人がヤジを飛ばし、県職員から会場の外へ連れ出される場面がありました。
 ここでは各紙がヤジについてどのように報じたかを紹介します。
★「24万人に謝ってこーい!」
 式典で名前を呼ばれた高市氏が立ち上がると、「戦争反対!」と男性が大きな声を上げた。ヤジの声はひとりではなく、少し遅れて「反対!」と女性の声も続いた。男性は「9条を守れ!」と声を張り上げ、拍手のような音も聞かれた。
 高市氏があいさつを始めると、男性は再び「9条を守れ!」と叫び、「24万人に謝ってこーい!」とした。高市氏はそのままあいさつを続けたが、ヤジを飛ばしている人物は「出ていけ!」「帰れ!」「沖縄に来るな!」などと叫び続けていた。
 男性らはあいさつの途中で取り押さえられ、会場の外に連れ出された。(JCAST)
高市早苗首相が沖縄全戦没者追悼式であいさつした際、会場の各所から「戦争反対」「憲法9条守れ」などのヤジが飛んだ。(毎日新聞)
追悼式では、高市首相のあいさつ中数人の参列者が「憲法を守れ」「戦争に向かうな」などと声を上げ・・・(読売新聞)
会場ではこんなヤジが飛び交った。
 「戦争反対!」 9条守れ!」 24万人に謝ってこい!」
 5分間に及んだ高市氏のスピーチだったが、冒頭から締めの言葉に至るまで、会場ではヤジが止むことはなかった。(女性自身)

2番目の記事)
 植草氏は「万世一系の男系男子」説は明治に打ち立てられたフィクションで、実際には天皇の系譜には女系天皇、女性天皇の系譜が含まれると見てよく、第26代継体天皇で血統が転換したと歴史学の見地から見られていると述べます
 万世一系の天皇天皇の神格化を定めたのが大日本帝国憲法であり、男系男子の規定明治時代に制定した皇室典範置かれましたが、戦後に制定された日本国憲法によって天皇は「象徴天皇となり 天皇神格論は消滅しました
 しかし皇室典範に大日本帝国憲法、明治皇室典範の残骸が残されました。皇室典範を新憲法に整合させる作業がなされないまま今日に至ったということです。高市政権はこの段階で急遽国会で取り決めようとしています。
 植草氏は、日本国憲法の下 天皇は国民の総意の上にしか存立し得ないので、今後の皇位継承についての決定権限を有するのは主権者の国民であると述べます。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
慰霊の日 高市首相へのヤジは順当
              植草一秀の「知られざる真実」 2026年6月24日
6月23日、沖縄は先の大戦末期の沖縄戦で犠牲になった人々を悼む「慰霊の日」を迎えた。糸満市摩文仁の平和祈念公園で「沖縄全戦没者追悼式」が営まれた。
高市氏に対して会場から激しいヤジが飛んだ。
「戦争反対!」「9条を守れ」「24万人に謝ってこい!」などの声が飛んだ。

高市氏は
「先の大戦においては、ここ沖縄の地は凄惨な地上戦の場となりました。
罪もない民間人や県内外出身の兵士の方々など20万人以上もの尊い命が失われ、沖縄の美しい自然、豊かな文化は容赦なく破壊されました」
「多くの夢や希望を抱きながらも、国を、家族を守ろうと戦って斃れた若者たち、我が子の無事を願いながら息絶えたお父様、お母様、全ての戦没者の皆様の無念と残されたご遺族の方々の悲しみを思うとき、本当に胸が締め付けられる思いでございます。
今日、私たちが享受している平和と繁栄は、この地で命を落とされた方々の尊い犠牲と、沖縄の歩んだ筆舌に尽くしがたい苦難の歴史の上に築かれたものです。
そのことを改めて深く胸に刻みながら静かに頭(こうべ)を垂れたいと思います。」
と述べた。

高市氏は、
罪もない民間人や県内外出身の兵士の方々など20万人以上もの尊い命が失われ
多くの夢や希望を抱きながらも、国を、家族を守ろうと戦って斃れた若者たち、我が子の無事を願いながら息絶えたお父様、お母様、全ての戦没者の皆様の無念と残されたご遺族の方々の悲しみを思うとき」と述べたが、沖縄戦での死には二つの側面がある

「県内外兵士の死」 「国を、家族を守ろうと戦って斃れた若者たちの死」があったことは事実。しかし、戦争に駆り出された若者たちの多くが「国を、家族を守ろうと戦った」のかどうかは定かでない。
「戦争になんか行きたくない」にもかかわらず、国家権力によって強制的に戦場に駆り出され、無念の死を遂げた若者が多数だったのではないか。

沖縄戦での死者の圧倒的多数は「罪もない民間人」である。
戦争が始まる前から勝利の可能性がなかったにもかかわらず無謀な戦争に突き進み、戦況が完全に劣勢になったにもかかわらず、戦争終結の道を選択せず、その結果として多くの国民を犠牲にしたのが第二次大戦での日本政府の行動だ。

日本政府は沖縄に米軍が上陸した際、本土決戦までの時間を稼ぐために沖縄を捨て石にした。沖縄では民間人が日本軍によって殺害もされている。戦争責任は沖縄においても極めて重大である。
高市氏は、「私たちが享受している平和と繁栄は、この地で命を落とされた方々の尊い犠牲と、沖縄の歩んだ筆舌に尽くしがたい苦難の歴史の上に築かれたもの」と述べたが意味が不明。

「この地で命を落とされた方々の尊い犠牲」というが「命を落としたこと」は「尊い犠牲」でない。「非業の死」、「無残な死」でしかなかった。沖縄の人々の死を美談にすべきでない。
国策の誤りによって沖縄の人々の「尊い命」を無駄に犠牲にしたというのが現実だ。
高市首相の発言が激しいヤジでかき消されるのは当然のことだ。

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女性女系天皇認める皇室典範改正
               植草一秀の「知られざる真実」 2026年6月22日
「万世一系の男系男子」説は明治に打ち立てられたもの。明治の「男尊女卑」を象徴するものと言える。
天皇の系譜には女系天皇、女性天皇の系譜が含まれると見てよいだろう。
第26代継体天皇で血統が転換したと歴史学の見地から見られている。朝鮮半島の民族の系譜であるとの見方も強い

継体天皇から数代の天皇は正妻に25代天皇の皇女を迎えている。女系で天皇の家系の正統性を保とうとしたとも見られている。女系天皇、女性天皇の系譜がたしかに存在する
日本国憲法の下で天皇は国民の総意に基づく存在となった。
このなかで日本国民の総意として「女性天皇・女系天皇」を認める考えが広く浸透している。

大日本帝国憲法が 万世一系の天皇 男系男子 天皇の神格化 を定めた。
明治の皇室典範で男系男子の規定が置かれた。
しかし、日本国憲法によって天皇の位置付けは大きく変わった。天皇神格論は消滅した。

しかし、皇室典範に大日本帝国憲法、明治皇室典範の残骸が残された。
これが「男系男子」である。天皇の系譜において「万世一系の男系男子」の事実は存在しないと考えられる。明治が生み出した「フィクション」といえる。

日本国憲法の下で日本の主権者は国民である。天皇は国民の総意の上にしか存立し得ない。今後の皇位継承についての決定権限を有するのは主権者である国民だ。
その国民が皇位継承について、どう考えるのかが焦点。

各種世論調査が行われているが、「女性天皇を認める」との主張は圧倒的多数によって支持されている。
今国会で皇室典範の改定が目論まれているが、主権者である国民の総意に反する。
皇族数を確保するために旧宮家の男系男子を養子として迎える案。
背景にあるのは「女性天皇・女系天皇排除」の思惑だ。これが主権者国民の総意であるのかどうかが最大のポイント。

サッカー騒ぎの裏側で主権者国民の総意に反する皇室典範改定が押し通されようとしている。議論を尽くすには時間が足りない。時間を確保する方法はある。国会の会期を延長すればよい。ところが自民党は国会の会期延長を拒絶する構え。理由は明確だ。高市首相が退陣に追い込まれるからだ。

誹謗中傷動画、サナエトークン、虚偽答弁の三兄弟が高市首相を追い詰める。
突破口はサナエトークン。資金決済法違反容疑が明確になっている。金融庁が刑事告発して刑事事件として処理することが必要な状況。これを無罪放免にすることはあり得ない。

その刑事事件に高市首相事務所がどのように関与したか。暗号資産の発行体関係者は逮捕されるような事態になれば「全部ぶちまける」と表明している。
サナエトークンでいかなる追及が行われるか国会の存在意義が問われることになる。

続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」4451号
「皇室典範は明治の男尊女卑」 でご高読下さい。
                 (後 略)