2018年10月18日木曜日

社会保障はカットばかり ボッタクリの消費増税

 これは消費増税のデタラメさを糾弾する日刊ゲンダイの「第2弾」です。
 安倍政権は、今度の消費税10%への引き上げ表明にあたって「全世代型社会保障制度」(意味不明)への転換を掲げましたが、いつもの「口から出まかせ」のスローガンに過ぎません。
 朝日新聞が1314日に実施した世論調査でも、政権に力を入れて欲しい政策のトップが「社会保障」なのに、政府の掲げる「全世代型社会保障」について「期待できない」が57%で、「期待できる」は32%にとどまりました。ダブルスコアで否定されたわけです。国民をいつまでも騙せると思ったら大間違いです。
 
 庶民は消費増税でむしり取られるばかりで、社会保障の充実などはあり得ません。その税収は即、大企業・富裕層の救済であり、さらに兵器の爆買いなどでトランプ米国に吸収されることになります。
 来年の消費増税時はまさに景気後退局面に入ると予測されています。到底小手先の景気対策で乗り切れるわけはなく、日本経済は奈落の底に落ちて行く恐れが高い、と日刊ゲンダイは述べています。。
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 巻頭特集  
社会保障カットばかり “ボッタクリ”消費増税に庶民の反乱
日刊ゲンダイ 2018年10月17日
 安倍首相が15日の臨時閣議で来年10月の消費税率10%への引き上げを正式表明したことを受け、テレビニュースやワイドショーがこぞってこの話題で喧々囂々だ。税率アップの方向性こそ2012年の法改正で決まっているものの、その制度設計や準備がメチャクチャなことが改めてクローズアップされているからである。
 
 誰もが首をかしげるのが軽減税率(8%)の適用対象。同じコンビニで買っても持ち帰れば8%なのに、イートインスペースで食べたら外食扱いで10%になる。小中学校などの給食は8%でも、大学などの学食は他の選択肢があるとして10%だ。その境界線はどうにも分かりにくいし、店頭で大混乱するのは目に見えている。
 
 増税による消費落ち込み対策として「2%分のポイント還元」が検討されてもいるが、クレジットカードやキャッシュレス決済の買い物が対象で、小売店はそのために専用の読み取り機などを購入しなければならない。期間限定の“サービス”のために余計な出費を強いられる店舗はたまったもんじゃない
 ただでさえ低所得者ほど負担が重くなる消費税は、逆進性のある悪魔的不公平な税だ。そこへもってきて理不尽な話のオンパレード。安倍身勝手政権のデタラメ増税に対して、庶民の怒りに火が付き、一気に燃え広がっているのは当然である。
 
■社会保障の充実は反故
 そもそも消費税率は何のために引き上げられるのか。増税は、民主党・野田政権下の2012年8月に、民主・自民・公明の「3党合意」で決まったのだが、正式には「社会保障・税一体改革に関する3党合意」だった。「このままでは早晩、社会保障の財源に大きな穴があいて立ちいかなくなるとの強い危機感から、社会保障制度の全般的改革を推進することを条件に、その財源を確保するために消費増税を国民にお願いする」という建前だったはずだ。増税分は全額、社会保障の充実に充てられるとしていた
 ところが、である。同年12月に安倍政権に交代すると、社会保障の充実はすっかり反故にされた。「自助・共助・公助の適切な組み合わせ」がうたわれていたはずの社会保障制度改革が、13年12月の「プログラム法」の成立で、「自助」が基本で政府はそれを“支援”する役割だということにスリ替わった。そうなると、社会保障は充実どころか、逆に削減ラッシュだ。
 この間、安倍政権は70~74歳の医療費負担を原則2割に引き上げ、特養ホームの入所資格を原則要介護3以上に限定。年金カット法も成立させた。直近では「人生100年時代」などと言いながら、年金支給年齢を75歳まで引き上げる議論まで始めている。
 
 今度の消費税10%への引き上げ表明にあたって、安倍は「全世代型社会保障制度」への転換を掲げた。幼児教育の無償化など少子化対策も充実させるということで、増税分の使い道を社会保障と借金返済で「1対4」の比率だったところを「1対1」にしたとアピールしている。だが、「3党合意」に遡れば、増税分は全額社会保障に使うはずだったのだから、何をかいわんやだ。社会保障の充実なんて嘘八百なのである。
 
 ジャーナリストの斎藤貴男氏がこう言う。
「消費増税をめぐる一連の流れは、最初から最後まで詐術というか、ただ国民をだますためだけのものだったのです。消費増税が社会保障目的なんて嘘。カネに色は付いていません。政府は増税分を社会保障に充てると言っても、既存の税収の社会保障への使途を維持するとは言っていない。だから現実に年金カットだなんだと、どんどん削減されてきたじゃないですか。『1対4』とか『1対1』というのもレトリックに過ぎず、国民をだましているのです」
 
「全世代型社会保障」も毎度の“印象操作”
 確かに増税の一方で社会保障費の削減は半端ない。つい最近も、生活保護受給者が「ジェネリック(後発医薬品)」しか使えなくなったのをご存じか。生活保護法の改正でジェネリック使用が原則化され、今月1日、施行されたのだ。
 理由はもちろん薬価が安いから。ジェネリックは特許切れの先発医薬品と同じ有効成分で作られた後発品で、薬価は先発品の3~7割に抑えられている。ただ、同じ有効成分をうたっているとはいえ、「同一品ではない」とみる医師も少なくない。不安だから先発品を使いたいという患者もいるだろうに、社会保障費を減らすためには有無を言わせぬ措置なのである。
 生活保護受給者でなくとも、薬局で処方箋を出した際、最近はまず、「ジェネリックでもいいですか?」と聞かれる。医療費削減のため、厚労省が薬局にそう説明するよう指導しているからだ。
 結局、政府は社会保障を減らすことしか眼中にないのだ。国民の健康や生活など後回し。「全世代型社会保障」と、毎度のごとくスローガンが躍るだけで、その内実はお寒い限りなのである。
 
 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)がこう言う。
「国民は『消費増税は社会保障のためだから仕方ない』と思わされてきましたが、これは安倍政権お得意の“印象操作”です。消費税は逆進性が強く、庶民から集めた税金が結局、富裕層に逆分配されているのが現実。『全世代型社会保障』にしても、若年層や子供向けの政策を増やす一方で高齢者向け福祉は削減されるわけで、世代間対立を利用したパイの奪い合いです。むしろ『全世代型社会不安』ですよ」
 
■もう国民は信用しない
 やらずブッタクリ――。安倍政権の悪辣なペテンに、もう国民は感づいてきている。
 朝日新聞が13、14日実施した世論調査。政権に力を入れて欲しい政策のトップが「社会保障」なのに、安倍の掲げる「全世代型社会保障」について「期待できない」が57%で、「期待できる」は32%にとどまったのだ。
 嘘と欺瞞で塗り固められた安倍政権の5年10カ月で、トリクルダウンは起きず、賃金が上がらず、アベノミクスの正体がすっかり割れた。来年の消費増税時はまさに景気後退局面に入ると予測されているのに、小手先の景気対策で乗り切れるわけなどなく、日本経済は奈落の底に落ちて行く恐れが高い
 
 増税だけして、社会保障は削減の一途。所得は増えず、生活は苦しくなる一方。これでは国民の怒りが爆発してもおかしくない。大政局に発展する予兆もあると、政治評論家の野上忠興氏がこう言う。
「消費税で社会保障を充実させると、安倍政権はその場しのぎの説明でしのいできましたが、さすがにもう通用しなくなってきた。モリカケ問題もあり、安倍首相という人物が、もはや国民の信用を失っていることもある。増税は来年10月です。近づけば近づくほど、国民の反発は強くなる。来春の統一地方選、来夏の参院選への影響は避けられないでしょう。安倍首相がやけっぱちになって衆参ダブル選挙なんて打ったら、裏目に出て、自民党はガタガタになるかもしれませんよ」
 安倍政権のままなら、庶民は消費増税でむしり取られるばかりで、社会保障の充実などあり得ない。税収は、富裕層、そして兵器爆買いなどでトランプ米国に移転されるだけだ。
 一度火が付いた庶民の反乱は簡単には鎮まらない。安倍は覚悟した方がいい。

スタンディングのお知らせ

 下記により恒例のピース・スタンディング・アピールを行います。
  2015年9月19日に成立した安全保障関連法(戦争法)の廃止を目指して行っているものです。
 
  と き  10月19日(金) 12:30~13:00
  ところ  スーパー「のぐち」への入口道路脇  
 
 ご都合のつく方はどうぞお出でください。
 
 これまで事務局のウッカリミスで、掲示しなかったことがありましたが、掲示の有無にかかわらず、スタンディングは毎月必ず19日に行っていますので、どうぞご参加ください。

18- 深刻なのは「人手不足」でなく「賃金不足」(植草一秀氏)

 安倍政権は、外国人労働者の受け入れ拡大を目指し、出入国管理及び難民認定法(入管法)の改正を来年4月までに行おうとしています。
 
 政治・経済学者の植草一秀氏は、これは安倍政権が大資本ハゲタカ資本カネの力で支配されているからで、彼らの目的は労働コストの圧縮を達成すること(そうなれば労働者の賃金レベルはますます低レベルに固定される)にあり、安倍政権の「働き方改革」実態も、大資本が労働者を最小の費用で使い捨てにする制度確立しようとするものであるとし、そもそも「人手不足」と言われものの実態は「賃金不足」であり、経営側が自分たちは億単位の高額な報酬を得、大幅な内部留保も達成しながら、利益を労働者の賃金に反映しないから人も集まらないのであり、もしも労働者の賃金や身分の安定を拡充すれば人手不足もたちどころに解消すると述べました。
 
 そして、1212月の第2次安倍内閣発足以降、大企業の企業収益は史上空前の水準になり、企業の内部留保も17年度末には446兆円に達したが、その一方で、労働者の実質賃金は第2次安倍内閣発足後に約5%も減少していることを明らかにしました。
 
 その安倍政権は前述の本筋への回帰を見せないまま今度は消費増税を明言しました。
 しかし消費税が導入された1989年度と2016年度の税収構造を比較すると、税収規模は89年度が549兆円、16年度が555兆円でほぼ同一であるものの、所得税214兆円→176兆円法人税190兆円→103兆円と、合わせて12.5兆円も減じたのに対して、消費税だけは3兆円→172兆円139兆円も増えました。
 要するに消費税で税収が増えた分、所得税と法人税を減らしたというのが/税制改悪の実態です。逆進性を持つ大衆課税で大企業と高額所得者の減税分を賄うという、許されないものです。
 
 ブログ植草一秀の「知られざる真実」を紹介します。
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深刻なのは「人手不足」でなく「賃金不足」だ
植草一秀の「知られざる真実」 2018年10月18日
安倍内閣が人の輸入を拡大しようとしている。
国内の人の値段が高いから、安い価格の人の輸入を拡大しようとしている。
人の値段を下げること。これが安倍内閣の目標である。
なぜ、人の値段を下げようとしているのか。それは、大資本が要請しているからだ。
大資本の究極の要請は労働コストの圧縮だ。安倍内閣が強行制定した「働かせ方改悪」の目的もこれだ。
「働き方改革」という言葉で偽装しているが、実態は大資本が労働者を最小の費用で使い捨てにする制度確立を目指しているだけなのだ。
 
安倍内閣が推進している労働規制緩和は、
1.正規から非正規へのシフト推進 
2.長時間残業合法化
3.定額残業させ放題雇用の拡大
4.解雇の自由化
5.外国人労働力の導入拡大
の五つを目的とするものである。
電通の長時間残業で過労死された高橋まつりさんは安倍内閣の「働かせ方改悪」法強行制定のために、単に利用されただけだった。
過労死された方の遺族は法律強行制定を阻止するために遺影を掲げて国会本会議を傍聴したが、安倍内閣は遺族の声も無視して法律強行制定に突き進んだ。
 
安倍内閣は大資本の手先となって、ひたすら労働コスト削減と労働者を消耗品のように使い捨てにできる制度確立に邁進している。
安倍内閣がこの方向にひた走るのは、大資本がカネの力で安倍内閣を支配てしまっているからだ。
安倍内閣が日本の主権者国民の利益ではなく、ハゲタカ資本の利益を優先するのも、ハゲタカ資本がカネの力で安倍内閣を支配してしまっているからなのだ。
 
目に見える世界だけを見ても、このことは立証できる。
日本では最高裁が企業献金を合法としてしまったために、大資本が献金という「賄賂」で政治を支配してしまっている。
目に見えぬ世界では、国内大資本だけではなく、ハゲタカ資本がカネの力で安倍内閣を支配下に置いてしまっていると考えられる。
 
「人手不足」と言われるが、真実は違う。真実は「賃金不足」なのだ。
過酷な労働を担う人を安価な賃金で雇おうとするから人が集まらないのだ。
「人手不足」を叫んでいる企業が求人の際に、時給を倍にしてみるがいい。
あっという間に求職者が殺到するはずだ。
「人手不足」ではなく「賃金不足」だから人が集まらないのだ。
働く人への処遇=賃金や身分の安定を拡充すれば、人手不足は解消する。同時に、格差が縮小する。
人手不足を叫ぶ前に、億円単位の経営者の役員報酬を削減して、末端の労働者の時給を上げてみれば良い。労働者の労働条件は改善し、所得格差も縮小する。
 
2012年12月の第2次安倍内閣発足以降、大企業の企業収益は史上空前の水準に達して、企業の内部留保も2017年度末には446兆円に達した。
その一方で、労働者の実質賃金は第2次安倍内閣発足後に約5%も減少した。
大資本だけが潤い、労働者の処遇は改善しないどころか、転落しているのである。
税制もひどい。消費税が導入された1989年度と2016年度の税収構造を比較してみよう。
税収規模は1989年度が54.9兆円、2016年度が55.5兆円で、ほぼ同一である。
しかし、税収の構成比は激変した。
所得税 21.4兆円 → 17.6兆円
法人税 19.0兆円 → 10.3兆円
消費税  3.3兆円 → 17.2兆円
これが税制改悪の実態だ。
この27年間の変化は法人税が9兆円減り、所得税が4兆円減った一方で、消費税だけが14兆円増えた
というものなのだ。
(以下は有料ブログのため非公開 
 
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2018年10月17日水曜日

「改憲」に言及する時だけ「政治家の責任」のお粗末(まるこ姫)

「改憲」に言及する時だけ「政治家の責任」と言うのはどうなのか

まるこ姫の独り言 2018年10月15日
自衛隊の観閲式に出席した安倍首相は、9条改正は政治家の責任だと言ったそうだが、よく言うよ。。。
 
                10/14(日) 14:58配信  時事通信
安倍晋三首相は訓示で、自身が目指す憲法9条への自衛隊明記を念頭に、「全ての自衛隊員が強い誇りを持って任務を全うできる環境を整える。これは今を生きる政治家の責任だ。
私はその責任をしっかりと果たしていく」と述べ、9条改正への意欲を改めて示した。
 
今まで、安倍首相は「責任」を取って来たのか。
沖縄の基地問題にしても米国の言いなりで、政府の名において自国の主権を米国にきちんと伝えて来たのか、県民を守る責任を果たしたのか。
 
拉致問題はどうだろう。
政権発足と同時に、拉致問題は安倍政権の最重要課題だと、大見えを切っていたが、6年たっても1ミリも動いていない。
直近でも、「私が司令塔になる」と言って期待を持たせていた。
 
拉致家族に向かって大きな期待を持たせてきたのに、それがまったく果たせていない責任をどうとらえるのか。
これだって安倍首相の責任の一つだろうに。。。
 
モリカケ問題も、傍証は沢山出てきているのに、当事者が無理に無理を重ねてあったことも、無かったことにしている。
 
安倍政権の特徴は、文書やデータの改ざん、虚偽答弁、どんなに証拠を突き付けられても、有耶無耶の内に終わらせてしまう。
人のうわさも75日を意識しているのか、当事者は雲隠れしてしまい、表に出て来なくなる。
その間にあったことも、無かったことにしてしまう。
どんなに社会的に害悪をもたらす議員でも党で庇い続ける。
 
トップが無責任極まりない人間だからか、議員自体が国民に対して説明責任も果たさず、のうのうと居座り続ける。
 
大方の国民は、自民党も安倍首相も、無責任すぎると思っているのに、その張本人の安倍首相は、改憲に関してだけは、やたら威勢がいい。
 
「今を生きる政治家の責任」だの、「私は責任をしっかり果たしていく」だの。
 
御大層な文言だ事。
今まで責任放棄としか見えない言動ばかり繰り返して来た安倍首相に、「責任」云々(でんでんじゃない)は言われたくない。
 
日頃から、国民に対して誠実に向き合って来た首相だったら、なるほどと相槌も打つが、これほど不誠実な人間が偉そうになにを言っているのか。
 
まったく説得力がないどころか、反感ばかりが募る。
改憲ばかりしゃかりきになっているが、国民の多くは望んでいない。
安倍首相は責任を果たさなくても良いから。。。
いや、むしろ安倍首相にだけは果たしてもらいたくない。
怖くて仕方がない…
(文中の太字・青字強調は全て原文に拠っています)

「消費増税」などあり得ないこと

 安倍内閣は15日、消費増税(⇒10%)を予定通り1910月から行うことを明言しました。ただ、それを発表したのはなぜか菅官房長官で、安倍氏本人は敵前逃亡(天木直人氏)しました。
 1年も前に宣言したのは、増税による影響を和らげるための対策が必要だからということですが、日刊ゲンダイは「1年も前から、全省庁を挙げて対策の準備が必要になるような悪手段なら、消費税増税なんてやめればいい」と述べました。
 
 逆進性のある大衆課税消費税の増税を今の様な状況の中で実施すれば、甚大な影響が広がり日本経済完全に撃墜されます(植草一秀氏)。安倍内閣は2014年度に消費税率を8%に引き上げて窮地に追い込まれましたが、その時の状況から何も変わっていないどころか、より悪くなっています。
 植草一秀氏は7日のブログ「安倍内閣は消費税増税再々々延期し選挙に臨む」の中で、
19年度予算編成では、1910月の消費税増税実施を組み込むが、通常国会が終了した段階で、安倍首相は19年夏の参院選を乗り切るために、三たび消費税増税の延期を発表するだろう。その場合は 衆参ダブル選に突き進む可能性が高い」と予測しています
 
 天木直人氏も、増税実施の説明を菅氏にさせて安倍首相が「お得意の敵前逃亡」をしたのは、消費税増税を直前になって延期して解散・総選挙になだれ込むための段取りだとして、来年7月の衆参同一選挙の可能性が高くなったという見方を示しました。
 
 安倍首相の唯一の取り柄はたった一つ、野田内閣時代の3党合意である消費増税を2度まで延期したことでした。
 そもそも消費税で国の財政を賄うとしたら税率を20%以上にしないとバランスしないということです。それこそが、如何に消費税依存のシステムがデタラメであるかを端的に示すものです。
 ですから植草一秀氏や天木直人氏などのように考えないことには、とても堪えられるものではありません。(共産党も16日に「反対」の記事を出しています。⇒増税しないことが「万全の対策」/小池書記局長」
 
「消費増税」が如何にデタラメなものであるかについて、日刊ゲンダイが詳細に述べています。
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「消費増税」「小手先対応」何から何までデタラメの極み
日刊ゲンダイ 2018/10/16 
(阿修羅 文字起こし より転載)
 この政権に任せていたら、どれだけ増税しても足りやしない。バラマキと公務員の昇給、米国のご機嫌取りに使われるのがオチだ。
 安倍首相が15日、臨時閣議で消費税を19年10月から予定通り10%に引き上げると表明。増税による影響を和らげるための対策を各省庁に指示したというが、景気が悪化すると分かっていながら、なぜ消費税率アップを強行するのか。1年も前から、全省庁を挙げて対策の準備が必要になるような悪手なら、消費税増税なんてやめればいいのだ。
 
「消費税を8%に引き上げた時も景気は落ち込みました。何兆円もの購買力を奪うのだから当たり前です。しかも、安倍政権の6年間で実質賃金は下がり、社会保険料の負担増や所得税の控除縮小で可処分所得は減り続けている。家計支出が低下している中で、消費税を上げればどうなるか。庶民生活は破綻してしまいます。どんな対策を講じたところで、小手先対応ではどうにもならない。ただでさえ、世界同時株安などで景気が底割れの懸念もあるのです。今はまだ2020年の東京五輪需要で持っていますが、五輪後の大不況は避けられません。そんな時に消費税を上げるなんて、狂気の沙汰です」(政治学者の五十嵐仁氏)
 安倍は「引き上げによる税収のうち半分を国民に還元する」とエラソーに言っているが、そもそも税金は、国民に再配分するために徴収しているのだ。消費税8%への増税だって、社会保障制度を充実させるためというから、国民もシブシブながら受け入れた。それが、実態はどうだ。少しでも社会保障が拡充されたか? 年金カットに支給先送り、生活保護カット、介護保険料アップ……。0なのだ。 
 
庶民から召し上げて大企業を優遇 
「今回の増税も、『全世代型社会保障制度』への転換とのセットとされていますが、社会保障を持ち出すのは、国民をごまかすための方便でしかありません。消費税を8%に増税してから、肝心の社会保障費を削って軍拡予算を増やしてきたのが安倍政権です。しかも消費税を上げる一方で、法人税はどんどん下げている。消費税は低所得者ほど逆進性に苦しめられるのに、庶民から召し上げて、大企業を優遇し、格差を広げてきた。これはもう詐欺というレベルではなく、国民生活を破壊する行為です」(経済アナリスト・菊池英博氏)
 法人税をいくら引き下げても経済効果がないことは、大企業の内部留保が証明している。6年連続で過去最高額を更新し、17年度には446兆4884億円に達した。安倍政権発足前の11年度末から160兆円以上も積み上がったことになるが、これが賃上げに回ることはない。庶民生活は貧しくなる一方だ。
 大企業が儲かっているなら、法人税を上げたらどうなのか所得税で富裕層から取る方法もある。だいたい、アベノミクスで空前の好景気とうたいながら、庶民の給料が上がらず、負担が増える一方なのはなぜなのか。
 経済学者のスティーブン・ランズバーグは「政府が新たな歳入を再分配せず、無益なプロジェクトに支出すれば、社会はそれだけ貧しくなる」と指摘した。増税分がどこに消えているのか、きっちり説明してもらいたい。
 
■金持ちほどメリットが大きい軽減税率のいかがわしさ
 この消費税増税は、何から何までデタラメの極みだ。そもそも消費税が弱者いじめの金持ち優遇策であるというだけでなく、増税対策とされるメニューがまたヒドイ。酒と外食を除く飲食料品に軽減税率を適用するというが、こんなのインチキもいいところだ。
「軽減税率と聞くと、税負担が軽くなるように錯覚しそうになりますが、現行8%に据え置くというだけの話で、軽減ではなく“継続税率”です。負担軽減策でも何でもない。生活必需品は非課税にするなら分かりますが、1000円の食料品を買って、支払いが1100円か1080円かの違いしかありません」(五十嵐仁氏=前出)
 何もないよりはマシとはいえ、8%据え置きの軽減税率では低所得者の痛税感を緩和する効果はほとんどない。メリットが大きいのは高級食材で自炊できる富裕層だ。庶民にも恩恵があるかのように書く新聞報道にだまされてはいけない。
 
軽減税率がいかがわしいのは、恣意的に特定の業界・業種を優遇できるところで、ワイロの温床になるのです。適用を求める業界は自民党に献金し、役人に天下りポストを用意する。大新聞はカネではなく論調を差し出す。メディアがまともに機能していれば、安倍政権はとっくに退陣に追い込まれていました。ところが軽減税率にあやかりたい大新聞は、時々批判するフリだけで、本質的な問題には切り込まない。ヤクザ者にケンカの仲裁を頼んだら、骨の髄までしゃぶられるに決まっています。権力にオネダリしてしまった新聞は、民主主義社会の必要条件である権力を監視する機能を果たせなくなった。だいたい、社会保障制度を維持するために消費税増税が必要だといって国民に痛みを強いておきながら、自分たちだけ特別扱いしてもらおうなんて、おかしいのです。これで、いざ軽減税率の適用が確定するまで大新聞は政権批判をできなくなったし、今後さらに消費税を上げる段にも、軽減税率を8%のままにするか10%にするかの攻防がある。未来永劫、政権には逆らえないということです。そんな大新聞が書く政府の増税対策なんて、デタラメばかりと思った方がいいでしょう」(消費税問題に詳しいジャーナリストの斎藤貴男氏)
 
 増税実施を1年も前に表明したのは、憲法改正に向けてメディアを飼いならしておく魂胆もあるのだろう。
 
■消費者のための対策ではない
 軽減税率の他に挙がっている増税対策も、住宅や自動車を購入する人を税制と財政で支援する、幼児教育や低所得者の大学無償化を着実に実施、中小の小売店でキャッシュレス決済すれば2%分をポイント還元など、効果が疑わしいものばかりだ。
 住宅や自動車は庶民がそう頻繁に買うものではないし、幼児教育の無償化にしたって、生活保護世帯や非課税世帯はすでに無料もしくは低額だから、恩恵を受けるのは、むしろ高所得世帯だ。 
「いま政府が増税対策と称しているものは、すべて大企業と富裕層のための対策です。消費税増税で苦しむ消費者や中小企業のためではない。住宅や自動車購入の優遇措置は、その業界が困らないようにということです。2%のポイント還元なんて、中小イジメとしか思えません。現金商売でやっているところは、キャッシュレス決済のための設備を導入しなければならないし、カード決済では手数料も取られる。クレジットカードを持っていない人には還元されないのかという問題もある。要は増税対策を名目にして、政府がキャッシュレス化を進めようとしているだけなのです。誰がいつどこで何を買ったか把握できて、マイナンバーと連動させれば、あっという間に監視社会の出来上がりです。消費税そのものが、弱者がより多く負担する汚い税ですが、その対策も腐りきっています」(斎藤貴男氏=前出)
 
 この増税にも、対策にも、一分の理もないことが分かる。だいたい、消費税増税の前提だった議員定数削減はどうなったのか。学校建設や武器輸入で安倍のお友達を喜ばせるために、税金を納めているわけではないのである。 
 ハッキリしているのは、この人でなし政権が続くかぎり、増税しても社会保障の充実は望めないということだ。人生100年時代などと言って死ぬまで働かせ、病気になれば自助を強いる。なけなしの税金は、安倍のバラマキ外遊やバカ高いだけで役立たずのイージス・アショア代に消えてしまう。それでも国民は黙っていられるのか。
 今回の安倍の増税表明で、さすがに政権の醜悪な正体に気づいたはずだ。