2026年8月20日木曜日

第2次高市政権6カ月 (上) 最悪の政策 数の暴走 維新との連立でむき出し

 高市内閣は史上最低・最悪の政権です。
 第2次高市政権が発足してから18日で半年となりました。この6ヵ月で見えてきたものは・・・ しんぶん赤旗が高市政権の実態を3回連載で検証します。
 異論や批判に耳を傾けず、自らの政策を押し通す独善的な政治姿勢こそ、6ヵ月で浮かび上がった高市政権の本質であると指摘します。
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第2次高市政権6カ月 上 最悪の政策 数の暴走 維新との連立でむき出し
                       しんぶん赤旗 2026年8月18日
 第2次高市政権が発足してから18日で半年となりました。この6ヵ月で見えてきたものは・・・ 。高市政権の実態を3回連載で検証します。

 公明党に代わって日本維新の会を連立相手に迎えた高市政権。第2次政権は、クーデター的な衆院解散・総選挙を経て、衆院で巨大与党を誕生させたことを背景に、その本質″をあらわにしました。
 両党の連立教権合意には、「12本の矢」の計48項目の政策が並びます。自公政権時代の合意が一定の方向性を示すものにすぎなかったのに対し、自維政権では政策ごとに実現時期まで定め、実行を迫る内容となっています。
 五十嵐仁法政人名誉教授(政治学)は、連立政権合意に維新の存在感が色濃く表れていると指摘します。「自民党の中でも国民との関係や世論の反応を気にして言えなかった、右側で逼塞して(引きこもって)いたような内容が、維新を通じて表に出てきた。自民党政治の中で抑制されてきた最悪の政策方針・路線がむき出しになり、臆面もなく実行に移された」
 変わったのは政策の中身だけではありません。政策を実現する国会運営にも、その変化が表れました。
 特別国会終盤では、連立合意に盛り込まれた維新肝いりの法案の成立を優先。衆院比例定数削減法案を巡っては、野党が委員会開催の中止を求めたにもかかわらず、委員長職権で開会し、野党が全員欠席する中、与党だけで審議を進めました。その後、定数削減法案の成立が見送られると、今度は「副首都」法案の成立に向けて国会会期を8日間延長。閉会日まで審議が紛糾する異常事態となりました。

50・1%の治」で世論二分 「維新の手法」で熟議の場破壊
 五十嵐氏は「維新が大阪でやってきた政治手法を国政の場に持ち込んだ」と強調します。「国会運営のやり方がめちゃくちゃで、熟議の場が破壊されてしまった。国民生活が置き去りにされ、タカ派丸出しの右翼的な政策、さらには維新の自己都合を優先する政権私物化か際立った。いかにこの政権が国政を蹂躙(じゆうりん)するかが明瞭になった」
 歴代自民党政権も、野党や多くの国民の反対を押し切って法案を成立させてきました。それでも、党内の異論を調整し、野党との修正協議を重ねることは、長く自民党政権を維持するための政治技術でした。ところが高市政権は、こうした調整能力を失い、数の力で政策を押し通す政治へと変質しています。

499%を無視
 白鳥浩法政大教授(政治学)は高市政権の政治姿勢を50・1%の政治」と表現します。「これまでの日本の政権は、より多くの人の合意を獲得しようと落としどころを探る調整をした。しかし、高市首相は『思った通りに黙ってついてこい』『文句があるなら数の力でねじ伏せる499%が反対しても、その声を無視して50・1%が賛成すれば、自分の考えが通るのだと。まさに『国論を二分』する政治だ」
 その「501%」の政治を支えるのが維新です。白鳥氏は「高市首相は恐らく維新を、自民党内をねじ伏せるための理由に使っているところがある。維新と連立したことをうまく使って、自民党内の499%をも黙らせていく。維新も『アクセル役』を自称し、やりたいことを高市政権にのませていく」とみます。

         連立政権合意に盛り込まれている主な政策
 項  目            内   容          特別国会での対応
「副首都」法   「大災害」に備えた首都機能のバックアップ整備     成 立  
        を名目に「都構想」の復活を狙う維新の 党利党略          
衆院比例定数  与野党の協議で1年以内に結論が出なければ衆院比    見送り  
削減法案    例定数を自動的に45削減し、民意を削る             
国家情報会議  国民監視につながる政府のインテリジェンス(情報    成 立  
設置法     活動)機能を強化                        
国旗損壊処   国旗を損壊するなどした者に刑事罰を科し国民の    成 立  
罰法      現の自由を萎縮させる                      
防衛装備移転  殺傷能力の高い大型攻撃兵器をはじめ全ての武器輸
三原則、運用  出を解禁                       強 行  
指針の改定                                   
旧姓の通称   結婚後の旧姓使用の法制化を検討する一方、選択的    見送り  
使用拡大    夫婦別姓の実現を阻む                      

入閣ねらう維新
 維新は7月の自維幹部会合で連立合意のアップデート(更新)を要求し、さらなる独自政策の実現を狙っています。吉村洋文代表も9月までに想定される内閣改造について「責任を共有して政治を前に進めていこうと判断している。打診があれば閣内に入る」と明言。政極内での影響力を強めようとしています。
 一方、会期末に野党との調整を強いられた自民からは「二度と維新と関わりたくない」との不満も漏れています。頼みの綱だった内閣支持率も急落傾向で、国民要求との矛盾の深まりが数字にも表れています。
 維新との連立をテコに議会制民主主義を課蹟し、数の力を振りかざす強権政治を突き進む異論や批判に耳を傾けず、自らの政策を押し通す独善的な政治姿勢こそ、6ヵ月で浮かび上がった高市政権の本質です。        (つづく)

高市内閣 第1月曜は機密費の日 毎月1億円のペース 発足後8・5億円に

 国会議員に毎年提出が義務付けられている「政治資金収支報告書」は、政治団体の1年間の収入、支出、保有資産などを明確に記録する書類で、これによって政治活動の透明性を確保し、国民に対する説明責任を果たすものです。

 ところが高市議員の報告書については、これまでしばしばしんぶん赤旗によって不審な点を指摘されると、高市氏はその都度「誤記であった」として指摘された箇所を修正することで、不正の指摘を躱す対応をしてきました。
 しんぶん赤旗に掲題の記事が載りました。
 同紙が情報公開請求で入手した文書によると、高市内閣が昨年10月に発足して以降、今年6月までに支出した内閣官房機密費は8億5500万円超で、1カ月あたり1億円のペースで支出しているということです。
 内閣官房機密費の予算額は12億3000万円ほどなのでで月額は1億円強(日額約337万円)、それは領収書なしで自由に使えて使途の説明も不要です。日本人の年収にも当たる額が年間365日、雨の日も風の日も、祭日休日も無関係で毎日自由に使えるという驚くべきものです。こんなに高額な機密費が一体何に使われているのかは、従来から疑惑の的になっているものです。
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高市内閣 第1月曜は機密費の日 毎月1億円のペース 発足から6月までに
5億円
                       しんぶん赤旗 2026年8月19日
 高市早苗内閣が昨年10月に発足して以降、今年6月までに支出した内閣官房機密費(報償費)は8億5500万円超にのぼることが17日、本紙が情報公開請求で入手した文書で判明しました。1カ月あたり1億円のペースで支出していることになります。しかも毎月、特定の曜日に多額の現金を金庫から定期的に支出していることが判明しました。(矢野昌弘)

 使途を明らかにすることも領収書の提出も不要の官房機密費。その支出関連文書によると、高市内閣は昨年10月21日から今年3月末までの2025年度に5億6970万円余の機密費を支出していました。
 石破茂内閣から官房機密費を引き継いだ高市内閣は、年間12億3021万円の枠いっぱいまで使っており、25年度に国庫へ返納した使い残しはわずか30万円余でした。
 年度内に機密費をほとんど使い切るのは第2次安倍晋三内閣の12年度分から14年度連続で続けられており、機密を隠れみのにした党利党略を目的とした使途への流用が疑われます
 26年度の4月から6月上旬までに高市内閣が支出した機密費は2億8580万円余でした。
 機密費の中でも官房長官へ渡したことで支出を終えたことになり、使途を明らかにする必要がない「政策推進費」は8億3150万円と、支出のほとんどを占めていました。
 今年1月19日に高市首相が衆院解散を表明する直前の1月5日には、1億950万円の政策推進費を木原稔官房長官が支出しており、党利党略的利用が疑われています。
 そもそも官房機密費は「国の事務または事業を円滑かつ効果的に遂行するため、その状況に応じて最も適当と考えられる方法により機動的に使用する経費」だと、歴代の官房長官が答弁してきました。
 状況に応じて「機動的」に支出する機密費ですが、木原官房長官が政策推進費を支出する日には共通点がありました。
 首相官邸にある官房機密費の金庫から、政策推進費用の金庫に現金を移した日付がわかる7回分のうち5回はその月の第1月曜日となっていました。
 このうち、火曜日だった25年11月4日は前日の月曜が祝日(文化の日)。今年5月1日は金曜日ですが、第1月曜の同月4日が祝日(みどりの日)だったため、この日に政策推進費を移したとみられます。
 この間の報道でも国政選挙で自民党候補の応援に官房機密費を支出した疑惑が取り上げられてきました。第1月曜に定期的に支出され、上限ギリギリまで使い切るという実態は自民党による機密費私物化の疑惑をますます深めるものとなっています。

戦後81年の終戦の日 - 昨年放送された報道1930(日本人と軍隊)の異様

 世に倦む日々氏が掲題の記事を出しました。
 書き出しでは高市首相が終戦記念日の靖国参拝を中止したのは、9月に習近平訪米を控えて彼を無用に刺激しないように トランプが靖国参拝を禁じたためと推測しています。
 そして昨年の終戦記念日には石破首相が式辞で「反省」の言葉を述べ、その後「戦後80年所感」を発表したのもつかの間、わずか1年で恐ろしい反動の嵐が吹き荒れ、日本の政治は令和のファシズムと呼べる暗黒状況となっていると述べます。
 さらに昨年8月31日夜のTBS報道1930の特別番組『日本人と軍隊』において、日本では国民の自衛隊に対する敬意が足りなさすぎると言い、国のために戦って命を捧げてくれる自衛隊の兵士に尊敬を持てと強調した反動性に言及します。
 靖国問題とはまさに憲法9条の問題であり、日本国憲法の平和主義に関わる政治的な問題であるのに、この30年、靖国を支持する者が増え続け、消極的支持を加えれば、靖国反対派よりも物理的に多いのではないかと思われると述べ、
今の悠長な左翼リベラルの常識では、私の危機感は過剰で神経質すぎるもので、狼少年的な狂言あるいは杞憂として一蹴される対象かもしれない。けれども、今年前半の、スマホ農場、国家情報局、国旗損壊罪、国民投票法改悪、個人情報保護法改悪、皇室典範改悪、等々の疾風怒涛のファシズム政治の猛威を見ると、そして抵抗の絶無を見ると、徴兵制も靖国国有化もあっと言う間ではないかと思えてくる」と結びます
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戦後81年の終戦の日 - 昨年放送された報道1930(日本人と軍隊)の異様
                       世に倦む日々 2026年8月19日
81回目の終戦の日を迎えた。今年も大勢の人間が靖国参拝に殺到し、午前中は拝殿まで1時間かかる長い待ち行列になった。防衛相の小泉進次郎を始め4閣僚が参拝、自民党執行部の4役が参拝、超党派国会議員89人が大挙して参拝した。高市早苗は参拝せず遥拝で代用して姑息な帳尻合わせを行っている。おそらくアメリカに打診して、参拝はやめとけという指示を受けたのだろう。公約どおりに参拝を強行すると中国と韓国が反発して外交問題となる。昨年11月に高市が「台湾有事は存立危機事態」と発言した後、中国が猛反発し、北京訪問を控えていたトランプが収拾に追われた。その挙句、中国からのレアアース禁輸を招き、武器生産のための部品調達が逼迫し、日米同盟にとって重大な打撃を蒙った。来月9月は習近平のDC訪問の日程があり、トランプの中間選挙戦略にとって重要な外交宣伝材料だ。アメリカはここで高市に再び波風を立てさせるわけにはいかなかったのだろう。

1年前の8月15日。石破茂は全国戦没者追悼式の式辞で「反省」の言葉を述べた。13年ぶりに復活させた。それなりに有意味な歴史認識を提示しようと「戦後80年所感」も出した。そこから1年。わずか1年で恐ろしい反動の嵐が吹き荒れ、日本の政治は令和のファシズムと呼べる暗黒状況となっている。12月には尾上定正の核保有発言の事件があり、4月に安保3文書改定の有識者会議が発足すると同時に非核三原則を見直す方向性が予告された。同じ4月には武器輸出三原則の改定が閣議決定となり、「5類型」の歯止めが撤廃され、殺傷能力のある完成品を含む武器の輸出が原則解禁された。7月には国家情報局が新設された。同じ7月には、国民の個人情報を本人同意なく業者が吸い上げる「個人情報保護法の改正案」が無風で成立した。さらに同じ7月には国旗損壊処罰法(国旗損壊罪)が、何の議論もなく、マスコミで法案が紹介されて専門家に討論されることもなく、一瞬で国会で可決成立され8月に施行となった

また7月には、憲法改正の手続きを定めた改正国民投票法成立している。懸念事項であったネット広告の規制や資金制限、偽情報対策は盛り込まれず、野党側の要求は反映されない結果となった。改憲が発議された暁には、再びスマホ農場が活躍する詐欺政治となるらしい。同じ7月、男系皇統を維持する典範改定もブルドーザー的に成立し、上皇上皇后が懸命に形作って理念的な統治機構を成した象徴天皇制が破壊された。野党は沈黙し、政局にもならなかった。2月の選挙で高市が大勝して後の半年は、まるで右翼クーデター政権の峻烈な日々であり、何が何やら分からぬまま、永田町で恐ろしい法案と制度が成立し、戦争に向けて進撃する新体制が構築されている。来年にはいよいよスパイ防止法の国会上程が予定され、秋の臨時国会では改憲発議に向けて緊急事態条項の条文化が固められると報道されている。自衛隊では国内各地への長射程ミサイルの配備が本格化し、新たに原子力潜水艦の導入が安保3文書で盛り込まれるのではないかと予想されている

今年度中には、先島諸島の住民ら12万人を九州・山口各県に避難させる実働訓練も予定されていて、1日2万人を6日間かけて移送する計画が進行中だ。先島諸島が台湾有事の戦場となる青写真であり、自衛隊が中国軍と交戦する有事が明確に想定されている。さて、今回の稿で注目したいのは、昨年の 8/31 に放送された報道1930の特別番組『日本人と軍隊』である。戦後80年の特別編だったので、平日ではなく日曜夜に番組が組まれていた。特に話題にはならなかったが、まさに背筋が寒くなる内容だった。一年ぶりにネット動画を見返したが、やはりぞっとする。戦後のドイツ軍が「制服を着た市民」を理念にして再建されたという点を強調、日本では国民の自衛隊に対する敬意が足りなさすぎると言い、国のために戦って命を捧げてくれる自衛隊の兵士に尊敬を持てと言い、そのための措置や制度が必要だと訴える番組趣旨だ。それを阻害した(している)のが憲法9条であり、9条の影響下にある日本人の政治思想だと言い、早くそれを払拭せよと言っている

番組に登場したのは、スタジオに中西寛、折木良一、小泉悠、M・メントライン。映像に火箱芳文と井上寿一。番組では、現役の自衛隊幹部たちが靖国神社に参拝している事実も紹介されたが、松原耕二はそれを肯定的に伝え、全く批判しなかった。番組のメッセージを総括すれば、早く自衛隊を憲法に位置づけ、国民が自衛隊を尊敬する環境にせよであり、そうすればもっと自衛隊に志願し応募する若者が増え、隊員の充足率が上がるに違いないという主張だ。これが戦後80年を記念して制作されたTBSの特集報道である。その一方で、この番組は、保坂正康などを頻回に出演させ、戦争反対と9条の積極的意義を言わせている。松原耕二の態度と手法の欺瞞性に卒倒させられる。だが、それを知ってか知らずか、見てか見ないでか、左翼方面から松原耕二を批判する声は上がらず、欺瞞と矛盾を衝く声もない。サンデーモーニングのコメントを評価し、松原耕二を「リベラルの代弁者」のように信頼している者が多い。その現実に眩暈を覚え、怒りの果てに絶望させられる

リベラルの皮を被ったM・メントラインは強烈な反共反ロの論者で、ウクライナ戦争開始以降、日本のテレビで出演機会を増やし、精力的にプロパガンダを吐き、日本のリベラル系視聴者を反共反ロの方向に影響づけてきた。日本の戦後の(ケインズ福祉国家型の)経済政策と社会モデルを否定し、無意味化し、日本人を自信喪失に導きつつ、改革(新自由主義化)せよと言い散らしてきた点も怪しい。NED(CIA)の関係者ではないかと私は疑っている。この特集の企画には、松原耕二と小泉悠とメントラインが入っているに違いないが、果たして、番組が言うようにドイツ軍の兵士が「制服を着た市民」で、個人の良心に基づいて上官の命令を拒否できるのかどうか、戦場の任務でその実効性が担保されるのかどうか、大いに疑わしい。ドイツ軍はアフガニスタンに20年間で15万人派遣し、タリバンと熾烈な戦闘を演じたが、その作戦任務の遂行そのものが、どこまで人道上妥当で正義の武力行使だったと言えるのか。国連軍の一部でもない。客観的にはまさに侵略戦争だ

1年前、このような放送がされ、石破茂が引きずり降ろされ、高市早苗が総理総裁の座を奪った。その空気と情勢のまま、2月の選挙で高市が大勝した。靖国神社について、最近のテレビは討論や論争をしなくなった。それはほとんど20年前に終わった感がする。今から6年前のNHK-NW9で、和久田真由子が8・15の靖国参拝の風景をトップに持ってきて、それを正月の初詣に擬え、日本人がお盆の季節に普通に、出征し戦死した先祖や先人を弔う風習であると説明した放送があった。2020年だから首相は安倍晋三(8年目)。振り返って、かなりエポックメイキングな出来事だったと思う。あの時点で、靖国についてのマスコミの基本的評価が定まった。従来の、政治的に険悪に賛否両論が衝突して物議を醸す問題ではなく、逆に、論争してはいけない、争点にしてはいけない、外交問題にしてはいけない問題となり、靖国が恰も政治的正統性を確立させた存在となった。そして、永田町は靖国支持の政治家が圧倒的多数を占める世界となり、靖国拒否派は少数異端となった

靖国問題とはまさに憲法9条の問題であり、日本国憲法の平和主義に関わる政治的な問題である。この30年、右翼の攻勢により国民の中で靖国を支持する者が増え続けた。現状、消極的支持を加えれば、靖国反対派よりも物理的に多いのではないかと思われる比率感になった。日本人が変化して行ったのだ。右翼が増えたという言い方をするけれど、真実は、同じ個人が、世間の潮流を眺めながら、徐々に政治の認識と判断を変え、価値観と立場を動かし、支持政党を変えてきたのだ。嘗ての自身の思想信条を覆し、大勢である反共・親米・新自由主義の波に乗り、それを自らの思想信条に定置させたのである。そして座標軸全体の平均的標準的位置が変わり、現代日本人の政治思想のデフォルトが反共・反中・反9条に固まったのだ。いま60代で自民党に投票している者も、嘗ては社会党や共産党に投票していただろう。具体名は挙げないが、同じ人間が転向して左翼から右翼に変わった例は無数にある。右翼まで一足飛びで行かなくても、大半は途中のプールである脱構築リベラルの地平に逃げた

私と同じ世代が、小中学校で教育された平和主義に背き、9条を絶対的価値から相対的価値に落とし、今では否定的価値に貶めている。脱9条反9条を正当化し、信奉し、日本の軍国化を肯定する徒になり、ファシズム化した政治状況を前向きに納得して生息している。中国との戦争に決して否定的でない。私と同じ世代がこうだから、子の世代は当然影響されて育っていて、半世紀前の日本の支配的価値観を全否定している。而してこの先、中国との戦争以外に何があるのだろう。20年以上、日本は中国をひたすら敵視し、否定し、CPC⇒中華民国)・PRC⇒中華人民共和国)を崩壊させることに希望を託して生きてきた。他の前向きな努力は一切せず、経済も外交も技術も教育も放り出して、アメリカに媚び貢ぎながら、CPC・PRCを解体し消滅させる夢を追い続けてきた。軍事強国化を一直線で進めてきた。反中の信念を強固に言挙げし熱烈に扇動する者ほど、政治家として評論家として高い支持と人気を得、成功と商売繁盛が保証されてきた(どれほど知性と教養がなくても)。日本の国際的劣後と凋落は誰も真剣に顧みることなく

安保3文書改定では核の「持ち込ませず」が改廃されると言われている。日本の核武装が視野に入る事態になる。ドローン戦力の整備が目玉だとも言われている。が、松原耕二と小泉悠が焦って喚いていたところの、自衛隊の人員不足解消も大きなテーマになるだろう。士が足りない。新人兵士を大量補充して戦力増強しないといけない。ドイツに倣って徴兵制がアジェンダ⇒次期目標)となり、合わせて(右翼の悲願である)靖国国営化が重要な論点として正面から立ち上がるだろう。来年2027年以降が台湾有事のタイミングとして設定・宣告されている。戦争が始まれば自衛隊員は大量に戦死するのだ。軍国支配者たちは戦死者を英霊にしようと疼いている。今の悠長な左翼リベラルの常識では、私の危機感は過剰で神経質すぎるもので、狼少年的な狂言あるいは杞憂として一蹴される対象かもしれない。けれども今年前半の、スマホ農場、国家情報局、国旗損壊罪、国民投票法改悪、個人情報保護法改悪、皇室典範改悪、等々の疾風怒涛のファシズム政治の猛威を見ると、そして抵抗の絶無を見ると、徴兵制も靖国国有化もあっと言う間ではないかと思えてくる

20- 対イラン戦争:6か月後 アメリカ敗北の驚くべき規模/米空母乗組員の危機的な状態

  掲題の2つの記事を紹介します。

 1番目の記事では、1月28日に米国はイランを威嚇するため空母部隊を派遣し、多数の広範な要求を突きつけましたが 8月15日イランの対抗措置により空母の任務はほぼ失敗に終わり中東を離脱することになりました
 イランによる反撃は、米国とイスラエルによるテヘラン攻撃への報復で基地の大部分を破壊し、米海軍が数十年にわたり頼りにしてきた主要兵站拠点も消滅しまし
 今 懸念されているのは9ヶ月にわたりペルシャ湾に留まっている空母リンカーン5000人の食事の貧困さと精神衛生上の危機です。
 空母は別空母に置き換えられる予定ですが、戦時下で交代するには何と6隻(全保有数は10隻)が海峡付近に待機することになるので、残りの1隻だけ世界防衛に当たることになるという大問題が生じます
 トランプにとって最早対イラン要求は消え去って、今や政治的生き残り最優先事項になっています(そんな中で9月には習近平氏を国賓として迎えることになります)。

 もう一つの記事の正しいタイトルは「米海軍の艦船で乗組員の精神衛生が危機的な状態」です。
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対イラン戦争:6か月後 - アメリカ敗北の驚くべき規模
             マスコミに載らない海外記事 2026年8月17日
                   Moon of Alabama 2026年8月15日
 2026年1月28日:アメリカはイランを威嚇するため空母部隊を派遣し、多数の広範な要求を突きつけた。  

トランプ大統領、イランに「大艦隊」を派遣すると脅迫し一連の要求を突きつける(アーカイブ)–ニューヨーク・タイムズ
 トランプが、8カ月ぶりに米軍による2度目の対イラン直接攻撃をちらつかせたのは、空母エイブラハム・リンカーンが他の海軍艦艇、爆撃機、戦闘機とともに、イランを攻撃できる範囲の地域に陣取った時だった。

 要求している合意について、トランプは具体的なことは何も述べず「巨大艦隊」がイランに向かっており、イランは合意すべきだと述べるにとどまった。しかし、アメリカと欧州の当局者によると、協議の中でイランに三つの要求を突きつけたという。すなわち、
ウラン濃縮の永久停止と現在の備蓄の処分
弾道ミサイルの射程と数の制限、そして
ハマス、ヒズボラ、イエメンで活動するフーシ派を含む中東代理勢力支援停止だ。

 2026年8月15日:イランの対抗措置により空母の任務はほぼ失敗に終わり中東を離脱
 米海軍空母が抱える問題は開戦初期の米軍基地攻撃と関連している(アーカイブ) ?ニューヨーク・タイムズ
 空母エイブラハム・リンカーンの補給問題は、開戦初日直後、イランのミサイルと攻撃ドローンがバーレーンの海軍基地に着弾したことから始まった。
 イランによる攻撃は、アメリカとイスラエルによるテヘラン攻撃への報復で、基地の大部分を破壊した。そして基地が炎上すると同時に、海軍が数十年にわたり頼りにしてきた主要兵站拠点も消滅した。

…  バーレーン拠点の喪失は、対イラン作戦を支援する空母で報告されている数々の問題の一因になっており、民主党上院議員らは、空母リンカーンに乗艦する5000人の乗組員と、彼らの約9ヶ月に及ぶ配備に懸念を表明している。
 空母は別空母に置き換えられる予定だ。だが、アメリカは空母を10隻しか保有しておらず、隻を配備するには、更に隻を改修と訓練用に必要だ。そのため、10隻中6隻は海峡付近に待機することになり、残りの隻だけが世界防衛に当たることになる

 彼らは北京でハイタッチをしている。
 対イラン要求は消え去った。トランプにとって今や最優先事項は政治的生き残りだ  

イラン戦争における「最優先目標」は原油価格の下落だとバンスは述べ、アメリカは新たな経済的圧力をかけると恫喝している– NBCニュース( MSN経由)
 対イラン戦争では、ガソリン価格を低く抑えることがアメリカの「最優先目標」だと、JD・バンス副大統領は述べた。ワシントンは無期限海上封鎖をちらつかせ、テヘランに対する経済的圧力を間もなく強化する意向を示した。
 この発言は、イランの核開発計画を二番目に重要視するなど、紛争の公的根拠における最新の変化を示しているようだ。

 国際原油価格の指標、ブレント原油は1バレル87ドルを僅かに上回り、1月より45%上昇している。アメリカのガソリン1ガロンあたりの平均価格は現在4ドルを超えているが、紛争前は3ドル以下だった。

 アメリカの敗北の巨大さに私は今なお驚嘆し続けている。
 長期的に見れば、イランから他の国々が学ぶことになるだろう。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2026/08/war-on-iran-six-months-later-the-astonishing-size-of-the-u-s-defeat.html


米海軍の艦船で乗組員の精神衛生が危機的な状態
                        櫻井ジャーナル 2026.08.16
 アメリカ海軍の空母「エイブラハム・リンカーン」で兵士の処遇が問題になっている。ガーディアン紙によると、250日間連続で海上で活動しているこの空母の艦内は劣悪な状態で、シャワーはカビだらけ、トイレは壊れ、洗濯機は故障、お湯が出ないうえ、食事は悲惨な状態。石鹸も脱臭剤も歯磨き粉もないという。乗組員5000人の精神衛生の状態が悪化、乗組員の海への飛び込みが少なくない。同じ問題はほかの艦船でも引き起こされ、乗組員によって告発されているのだが、ピート・ヘグセス国防/戦争長官は「フェイクニュースだ」として無視している。兵士の精神状態をケアする役割のある従軍牧師が排除されているという現実もあるようだ。




 エイブラハム・リンカーンは11月21日にサンディエゴを出港、当初は太平洋に向かう予定だったが、イランとの軍事的な緊張激化にともない、西アジアへ向かった。配備は5月に終了する予定だったが、延長されている。
 アメリカ軍とイスラエ軍は2月28日にイランを奇襲攻撃。両国は問題を話し合いで解決するとイラン政府に信じ込ませ、要人を地上の1箇所に集めた上での騙し討ちだった。その攻撃で最高指導者だったアヤトラ・アリ・ハメネイ師、参謀総長のアブドルラヒム・ムサビ、アジズ・ナシルザデ国防相、イラン革命防衛隊(IRGC)のモハメド・パクプール司令官、最高安全保障委員会(SNSC)事務局長でハメネイ師の顧問を務めていたアリ・シャムハニなどイランの要人が殺害された。
 この攻撃でイスラエル軍はミナブ女子小学校も攻撃、168名から180名を殺している。その大半は7歳から12歳の少女。攻撃は数度あり、最初の攻撃で生徒たちが避難した礼拝堂も狙われている。最初の攻撃で人びとを一カ所に集め、救助隊もろとも殺す計画だった可能性が高い。いわゆる「ダブルタップ攻撃」だ。この殺害はカルト的な「儀式」で、生徒たちは生贄になったとする人もいる。
 この「斬首作戦」でイランの体制は崩壊するとアメリカやイスラエルは想定していたようだが、そうした展開にはならず、激しい反撃でアメリカが西アジアで使用していたカタールのアル・ウデイド空軍基地、クウェートのアル・サレム基地、アラブ首長国連邦のアル・ダフラ空軍基地、バーレーンのアメリカ軍第5艦隊基地などが攻撃された。イスラエルではテルアビブやハイファといった都市、ディモナにあるシモン・ペレス・ネゲブ原子力研究センター(ディモナ原子炉)近辺が攻撃され、破壊された。イスラエルもアメリカもミサイルは迎撃用も攻撃用も枯渇状態だ。
 イランのイスラム革命防衛隊(IRGC)が3月1日に発表したところによると、エイブラハム・リンカーンは3月にイラン南部沿岸から約340キロメートルの地点まで接近したが、IRGSが発射した4発の弾道ミサイルによる攻撃を受けたという。
 アメリカ国防総省は否定しているが、IRGCはその後もドローン攻撃や巡航ミサイル「カデル」で空母を攻撃したと発表。エイブラハム・リンカーンはイランから1100キロメートル離れたオマーン沖へ移動せざるをえなくなった。
 やはり西アジアへ派遣されていた空母ジェラルド・R・フォードは船内で大規模な火災が発生したとして離脱、修理のためにクレタ島へ向かったと伝えられている。修理に1年以上かかるという。そのかわり、空母ジョージ・H・W・ブッシュが派遣された。
 館内がこうした状態になっている最大の理由はドナルド・トランプ政権の判断ミスにある。ウクライナでの戦争でも言えることだが、アメリカは簡単に勝てると信じて戦争へ突入、泥沼から抜け出せないでいる。