米・イランによる停戦が発表された8日以降もイスラエルはレバノンを激しく空爆しています。欧州諸国が厳しくそれを非難しています。
30日、レバノン南部で活動していた国連平和維持要員3人が空爆によって死亡しました。全員インドネシア人です。
レバノンの子ども600人が死傷し、死者は約2000人に達しました。ユニセフはイスラエルの軍事活動の継続が停戦努力や地域の長期的な安定を損なう恐れがあると指摘し、民間人、特に子どもの保護の強化を訴えました。
レバノン南部で空爆による負傷者の救援活動をしていた複数の救急車や消防車がイスラエル軍の空爆を受けました。
停戦中のガザ地区でもイスラエルの攻撃は止まず、停戦発効以降、イスラエル軍の攻撃で少なくとも743人が死亡、2036人が負傷しました。イスラエル軍の銃・砲撃、居住地域への侵入、家屋破壊などが銃いており、1日平均13・1件の合意違反が記録されました。「イエローライン」(停戦合意に基づくイスラエル軍の撤退線)周辺の支配域を当初の10倍に拡大させ、イスラエルはガザ地区の約54%を実効支配しています。
トランプはそうしたイスラエルの悪行をただ放任しているだけです。イラン政府は9日、米国とイスラエルによる攻撃で、少なくとも3000人が死亡したと発表しました。
しんぶん赤旗が報じました。
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欧州諸国 イスラエルのレバノン空爆 「文明への攻撃」非難
しんぶん赤旗 2026年4月11日
米・イランによる停戦が発表された8日以来、イスラエルがレバノンを激しく空爆していることを、欧州諸国が厳しく非難しています。
スペインのアルバレス外相は9日、議会下院で演説し、「昨日われわれは、イスラエルがいかに、国際法と停戦合意に違反してレバノンに無数の爆弾を投下したのかを見た」と述べました。さらに攻撃は「理性、平和、理解、普遍的な法に基づく人道主義的な理想の上に築かれた文明への最悪の攻撃だ」と非難しました。
8日には同国のサンチェス首相がX(旧ツイッター)で「ネタニヤフ(イスラエル首相)による生命と国際法への侮蔑は耐えがたい」と投稿。欧州連合(EU)がイスラエルとの連携協定を停止するよう改めて要求しました。
フランスのマクロン大統領は8日、レバノンのアウン大統領、サラーム首相との電話会談で、イスラエルの「無差別攻撃」を非難し、攻撃は停戦を脅かすと指摘しました。
イタリアのメローニ首相は9日の議会演説で、レバノンの領土保全を支持し、「イスラエルに対し、軍事的エスカレーションを停止し、国連レバノン暫定軍(UNIFIL)の要員の安全を保障し、激増している避難民の帰還を認め」るよう繰り返し求めてきたと主張しました。
EUのカラス外交安全保障上級代表(外相)は9日、イスラエルのレバノン攻撃について「米国とイランの停戦に深刻な緊張をもたらしているとXで批判。「イランとの停戦はレバノンにも適用されるべきだ」と攻撃の停止を訴えました。
スペイン、イタリア、フランスなどは、イラン攻撃が国際法違反、国際法の枠外だと批判し、米国・イスラエルによるイラン攻撃に関与する航空機の領空通過や自国の基地使用拒否などを通じて、一線を画してきました。
スペインは9日、和平努力に協力するためにイランの首都テヘランの大使館を再開すると発表しました。
在レバノン国連隊員死亡 70力国・EU「侵略行為」と声明
しんぶん赤旗 2026年4月11日
レバノン南部で3月末に国連の平和維持部隊「レバノン暫定駐留軍」(UNIFIL)のインドネシア人隊員が爆発で死亡したことについて、日本を含む約70カ国と欧州連合(EU)は9日、「受け入れられない侵略行為」だと非難する共同声明を発表しました。国連本部でインドネシアの国連大使が読み上げました。
共同声明は「レバノンの人道状況に深い懸念」を表明。民間人犠牲者、民間インフラの破壊が相次ぎ、100万人以上の避難民が出ているとしています。
国連平和維持部隊への攻撃を「最も強い言葉で非難する」と強調。部隊への攻撃は「国際法や国連安保理決議のもとで戦争犯罪となる」とし、攻撃を行った者の責任を追及しなければならないと強調しました。国連と安全保障理事会に対して、「ますます危険な環境に置かれている国連平和維持部隊の保護の強化」を促しました。
共同声明は、あらゆる当事者に対して交渉に戻るように訴え、「レバノンの主権、独立、領土保全と統一ヘの強い支持」を表明しました。
UNIFILによると、3月30日にレバノン南部で起きた爆発で車両が破壊され、平和維持要員2人が死亡。同29日から30日未明にかけても南部で活動するUNIFIL拠点付近に落下した飛翔(ひしょう)体が爆発し、平和維持要員1人が死亡しました。死亡した3人は全員インドネシア人です。
レバノンと直接交渉ヘ イスラエル首相軍事作戦継続崩さず
しんぶん赤旗 2026年4月11日
【カイロ=米沢博史】イスラエルのネタニヤフ首相は9日、レバノンとの直接交渉を「できるだけ早期に」開始する方針を明らかにしました。
レバノン保健省は、8日のイスラエル軍による空爆で、少なくとも303人が死亡、1150人が負傷したとの暫定集計を発表しました。過去5週間で最悪の被害規模となっており、現地では停戦を求める声が強まっています。
ロイター通信によると、イスラエルの政府関係者は、レバノンとの交渉は来週にも米国の首都ワシントンで行われると述べました。米国務省当局者も、両国の交渉がワシントンで「停戦を巡る交渉について話し合う」ために行われることを確認しました。
レバノン国営通信によると、レバノンのアウン大統領も同日、「停戦と直接交渉こそが現状を打破する唯一の解決策」と述べ、各国と協議を進めていることを明らかにしました。
中東カタールのテレビ局アルジャジーラによると、レバノンは、交渉開始の前提条件として停戦を求めています。これに対し、イスラエルは交沙中も軍事作戦を継続する構えを崩していません。
レバノン子ども600人死傷 ユニセフ警告「非人道的」影響
しんぶん赤旗 2026年4月12日
死者約2000人に
【カイロ=米沢博史】国連児童基金(ユニセフ)は10日、レバノンでの戦闘激化が子どもに「壊滅的かつ非人道的な」影響を及ぼしていると警告しました。
ユニセフによると、イスラエルによるレバノン空爆が開始された3月2日以降の子どもの死傷者は約600人に達しました。うち4月8日の全土空爆だけで子ども33人が死亡、153人が負傷しました。がれきからの救出が続く一方、行方不明者や家族と離ればなれになるケースも多く、心的外傷(トラウマ)の広がりも警告しています。
現在、レバノン全土の避難民は100万人を超え、そのうち約39万人が子どもと推定されています。その多くが避難を何度も繰り返しています。
ユニセフは軍事活動の継続が停戦努力や地域の長期的な安定を損なう恐れがあると指摘し、民間人、特に子どもの保護の強化を訴えました。
レバノン国営通信は10日、3月2日から4月10日までの死者は1953人以上、負傷者は6303人以上と報じました。うち、8日の死者数は357人、負傷者数は1223人に増加しています。現在も、がれきの撤去や身元確認の作業が続けられており、最終的な死傷者数はさらに増える見込みです。
イスラエル軍 複数の救急車攻撃
しんぶん赤旗 2026年4月12日
中東の衛星テレビ局アルジャジーラは10日、レバノン南部で複数の救急車や消防車がイスラエル軍の空爆を受けたと報じました。地元メディアの報道として伝えました。同軍は世界保健機関(WHO)に対し、救急車を攻撃すると警告していました。
WHOのレバノン代表アブバカル氏は9日、イスラエルが首都ベイルートなどで8日に実施した大規模攻撃の影響で、一部の病院で包帯や麻酔薬などの医薬品が不足しており、「数日内に使い果たす恐れがある」と説明しました。ロイター通信の取材に答えました。
アブバカル氏は「8日のように再び多くの死傷者を出す事態が起きれば大惨事だ。十分な量(の医薬品)が確保されていないために、さらなる犠牲者が出る」と強調しました。ホルムズ海峡の封鎖などで供給網が混乱し、レバノンヘの医薬品の輸送費も上昇したといいます。
AFP通信によると、WHOのテドロス事務局長も9日の声明で、ベイルート南郊には複数の病院があり、数百人の患者がいるにもかかわらず、イスラエル軍が退避勧告を出したと指摘。重傷患者の移動は「現実的でない」として勧告を取り消すよう要求しました。その上で、「すべての医療施設や医療従事者、患者、民間人の保護徹底をイスラエルに求める」と訴えました。
(時事)
14日に直接協議ヘ レバノン・イスラエル
しんぶん赤旗 2026年4月12日
【カイロ=時事】レバノン大統領府は10日、レバノンとイスラエル両政府がイスラム教シーア派組織ヒズボラヘの対応を巡り、14日に直接協議を行うと発表しました。米政府の仲介でワシントンで開催します。米国とイランが停戦で合意した後もイスラエルは親イランのヒズボラを標的にレバノン攻撃を続行し、イランは反発していました。
レバノン大統領府の声明によれば、同国とイスラエルの両駐米大使が10日、米国の仲介で電話会談を行いました。レバノン側は14日の協議でイスラエルとヒズボラの停戦について話し合うことで一致したと説明しましたが、イスラエル側は否定。同国はヒズボラの武装解除を議題にしたい考え
です。
人権NGOが告発 ガザ「停戦」半年 イスラエルが54%支配 発効以降死者743人
しんぶん赤旗 2026年4月12日
【カイロ=米沢博史】パレスチナ・ガザ地区のガザ人権センターは、停戦発効から半年を迎えた10日、イスラエルによる停戦合意の不履行を非難する声明を発表しました。軍事攻撃の継続に加え、物資搬入の制限による「人道的惨劇」が深刻化していると指摘し、民間人の保護と生存の権利を保障するよう国傑社会に訴えました。
声明によると、停戦発効以降、イスラエル軍の攻撃で少なくとも743人が死亡、2036人が負傷しました。死者のうち子どもは205人に上ります。
また、イスラエル軍の銃撃や砲撃、居住地域への侵入、家屋破壊などが銃いており、1日平均13・1件の合意違反が記録されたと告発しています。
さらに、「イエローライン」(停戦合意に基づくイスラエル軍の撤退線)周辺の支配域を当初の10倍に拡大させ、イスラエルがガザ地区の約54%を実効支配していると指摘。支配域内に軍事拠点を設営し、周辺住民への攻撃拠点にしている現状を明らかにしました。
人道支援の停滞も深刻で、物資トラックの搬入は合意の39%、燃料は14・9%にとどまっています。これにより電力や水などの公共サービスが深刻な影響を受けています。検問所では負傷者のガザ地区外への医療搬送が合意の25%にとどまっている上、医療設備・機材・医薬品の搬入も妨げられ、医療崩壊が深刻化していると訴えています。
声明はこの状況を国際人道法違反だと非難。国際社会に対し、停戦合意の履行確保と人道支援拡充を求めました。
イラン死者3000人超に
しんぶん赤旗 2026年4月11日
【カイロ=米沢博史】」イラン政府は9日、米国とイスラエルによる攻撃で、少なくとも3000人が死亡したと発表しました。
イラン国営メディアによると、遺体の約4割は損傷が激しく、身元の特定が困難でしたが、専門チームによる懸命な確認作業を経て、遺族のもとへ引き渡されたといいます。
子どもを中心に168人以上が死亡した南部ミナブの女子小学校への爆撃をはじめ、米国とイスラエルによる民間施設への攻撃が、犠牲者数の増加につながっています。
ホルムズ海峡 管理強化示唆 イラン指導者
しんぶん赤旗 2026年4月11日
【イスタンブール、ワシントン=時事】イランの最高指導者モジタバ・ハメネイ師の名で出された声明が9日、米国との停戦合意後初めて公表されました。イランが事実上封鎖する原油輸送の要衝ホルムズ海峡について「管理を新たな段階に移す」と述べ、通航制限による海峡の「支配権」を強める方針を示唆しました。イランは海峡通過を求める船舶から通航料の徴収を始めたと報じられていますが、声明では新たな管理強化の詳細には触れていません。
一方、トランプ米大統領は9日、ホルムズ海峡での通航料の徴収をイランに認めない考えを示しました。SNSへの投稿で「あってはならないし、もし(徴収)しているなら今すぐやめるべきだ」と警告しました。
モジタバ師は声明で、米イスラエルの軍事作戦を「最も重大な犯罪の一つ」と批判しつつ、「イランは絶対的勝者になった」と主張。「偉大な指導者(前最高指導者アリ・ハメネイ師)や全殉教者の復讐(ふくしゅう)への固い決意は心に残り続ける。われわれを攻撃した侵略者を見逃さない」として、交戦に伴う損害の賠償支払いを米国に求めると表明しました。
イランが報復の一環として攻撃対象にしていた周辺国に向けては「あなた方を侮辱する傲慢(ごうまん)な国々と決別すべきだ」と訴えました。ペルシャ湾岸の米軍基地の閉鎖を含め、米国との関係見直しを求めたとみられます。
モジタバ師は先月8日の選出以降、公の場に姿を見せていません。今回の声明も肉声ではなく、国営メディアで代読されました。
湯沢平和の輪
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。
2026年4月13日月曜日
イスラエルのレバノン空爆は「文明への攻撃」欧州諸国非難 ほか
市民監視の「国家情報会議」設置法案告発/OTC類似薬 負担増撤回を
国民が困窮している「狂乱物価」対策には無為を決め込んでいる高市政権は、早くもスパイ防止法等の「情報活動関連」とされる「国家情報会議」と「国家情報局」の設置法案を衆院内閣委に提出しました。ついに極右の本性を顕わしてきたもので、軍国主義を進めるための「地ならし」と見做されます。
その一方で健康保険法を改悪して、先ずはOTC類似薬(市販薬と同等の効能を持つ処方薬)の患者負担を現行3割から実質5割に増やすことなどを目指しています。勿論こうした国民負担の増大はOTC類似薬にとどまるものではなく、厚労省は診察や治療などへの対象拡大も「手続きを踏めば制度設計上は可能」だと認めています。
こうした健康保険法の改悪は、年間の軍事費をまず11兆円にしそれから21兆円にするための収奪であり、こうした民生への圧迫がこの先さらに広範囲に広がっていくことは言うまでもありません。
しんぶん赤旗の2つの記事を紹介します。
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市民監視 人権侵害を拡大 「国家情報会議」設置法案告発 衆院内閣委 塩川議員が追及
しんぶん赤旗 2026年4月11日
日本共産党の塩川鉄也議員は10日の衆院内閣委員会で、政府のインテリジェンス(情報活動)の司令塔機能を強化する「国家情報会議」設置法案について追及しました。市民監視、人権侵害拡大の危険を告発し、廃案を求めました。
法案は、情報コミュニティ省庁(警察庁や公安調査庁、外務省、防衛省など情報収集等を行う省庁)の司令塔として、「内閣情報会議」と「内閣情報調査室(内調)」を格上げした「国家情報会議」と「国家情報局」を設置します。これらは、政府によるスパイ活動と外国からのスパイ活動への対処について基本方針の策定や情報分析などを行うとされます。
塩川氏は、内調の人員についてただしました。内調の人員は、都道府県警を含む警察庁、防衛省からの出向が主で、他にも外務省、法務省、国土交通省、財務省からの出向者で構成。この間増員され、2026年度予算では国家情報局の設置にともない約30人の増員が認められています。
塩川氏は、国家情報会議は、情報コミュニティが一体となって市民を監視することになると警鐘を鳴らし、その一つである防衛省・自衛隊が行った市民監視、人権侵害の実例として、イラク戦争時に自衛隊派遣に反対する市民運動を幅広く監視していた自衛隊情報保全隊市民監視事件に言及。同隊による監視を違法と断じた確定判決を示し、政府の対応をただしました。
松尾智樹防衛省防衛政策局次長は「国の主張の一部が裁判所の理解を得られなかった」などと繰り返し、違法判決をまともに受け止めない姿勢に終始。塩川氏が、判決後にプライバシー侵害の調査を行わない措置をとったかをただしても、以前から同隊は「関係法令に従って適切な方法で情報収集などを行うよう努めてきている」などと強弁しました。当事者に謝罪したか、違法収集した情報は削除したのかについても回答を拒否しました。
塩川氏は「違法な市民監視、個人情報収集に反省もなければ謝罪もない」と厳しく批判。木原稔官房長官も同隊の重要性を述べるばかりで、まともに受け止めませんでした。塩川氏は「日米一体の戦争国家づくりに反対する市民を監視し、人権侵害を拡大する情報機関の強化を図る法案に断固反対だ。廃案を」と求めました。
OTC類似薬 負担増撤回を 無制限に給付除外の恐れも 全商連など厚労省要請
しんぶん赤旗 2026年4月11日
健康保険法の改悪にともなうOTC類似薬(市販薬と同等の効能を持つ処方薬)の患者負担増をめぐり、全国商工団体連合会(全商連)や全国保険医団体連合会(保団連)などが10日、国会内で厚生労働省に追加負担の撤回を求めて要請・交渉しました。交渉のなかで、法改悪によってOTC類似薬などの薬剤にとどまらず、診療や治療など保険医療が無制限に保険給付除外となる恐れが明らかになりました。
健康保険法改悪案の対象薬剤は花粉症薬や鎮痛剤など日常的に幅広く使用されています。薬剤費の25%を保険給付除外とし、現行3割自己負担の患者では実質5割に増えます。
交渉後に記者会見した保団連の松山洋事務局主幹によると、厚労省は診察や治療などへの対象拡大も、「手続きを踏めば制度設計上は可能」だと回答しました。松山さんは「保険給付を制限できる制度をつくろうとしていることが浮き彫りになった」と指摘しました。負担割合については、全額自己負担も厚労省は「否定されない」と回答したといいます。
全商連・社会保障対策部長の久保田憲一常任理事は、「国は憲法で保障された国民の命と健康を守る責務を放棄しようとしている」と指摘。国民皆保険制度を守るよう訴えました。
東京土建の佐藤豊中央副執行委員長は、多くの建設労働者が腰痛や花粉症などでOTC類似薬を使用し、「薬は働き続けるために不可欠だ」と強調。受診控えによる体調悪化で働けない人が増えれば、住宅やインフラなど国民生活や経済に大きな影響があるとし、わずかな保険料軽減に対し「代償が大きすぎる」と主張しました。
米イランチキンレースのゆくえ/日米同盟は日本にプラスか/日中友好破壊した高市首相
米国とイランは11〜12日にかけて戦闘終結をめぐり21時間にわたって協議しましたが合意には至りませんでした。米国が放棄を求めるイランの核開発などで溝が埋まっていません。しかしトランプはイスラエルについては核の所有を認めておきながら、IAEAの視察を受け入れているイランを目の敵にして武力攻撃までするのは全く筋が通りません。
そもそも「イラン憎し」のイスラエルの口車に載せられて不法なイラン爆撃を開始した米国とイスラエルに全ての非があります。米国の圧力には屈しないイランによって、11月に中間選挙を控えているトランプが窮地に陥るのは当然の報いです。
植草一秀氏の直近の3つのブログを紹介します。
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米イランチキンレースのゆくえ
植草一秀の「知られざる真実」 2026年4月13日
米国のイラン軍事侵攻がチキンレースの様相を示す。
米国とイランが完全な停戦に向けて協議をしたが物別れに終わった。
協議はパキスタンの仲介でパキスタンの首都イスラマバードで行われた。
協議は21時間に及んだが、米国代表団を率いたJ・D・バンス副大統領は、
「イランから「核兵器を追求しない」という「明確な確約」は得られなかった」
と述べた。
14日間の不安定な停戦期間終了後に何が起こるのか。不透明な状況が持続する。
仲介役のパキスタンは米国とイランに14日経過後も停戦を維持するよう求めた。
他方、イスラエルのネタニヤフ首相は4月11日に動画で声明を発出。イランへの米国との軍事作戦について「歴史的な成果を達成した」としながら、「この作戦はまだ終わっていない」と述べた。米・イラン交渉が合意に達しなかったことを受けて戦闘の再開を示唆したものと見られる。
米国はイランの核開発の完全阻止を狙う。しかし、イランの核開発には重要な背景がある。
イスラエルがすでに核保有国になっていることだ。イスラエルは核保有を肯定も否定もしないが、すでにイスラエルが核保有国になっていることは「公然の秘密」である。
米国は「核拡散防止」の観点からイランの核開発を糾弾し、攻撃している。しかし、米国はイスラエルの核保有について追及しない。
イランが核開発の意思を有する最大の理由はイスラエルがすでに国保有国であること。イスラエルの脅威に対抗するには核保有が必要不可欠。これがイランの判断である。
米国が「核拡散防止」の観点からイランの核排除を追求するなら、その前にイスラエルの核を除去すべきだ。イランの核開発を絶対に阻止しつつ、イスラエルの核保有を容認するのは根本的な矛盾。
世界は「正義と公正」の基準で動いていない。結局は「力による支配」。「ジャングルの掟が支配している」ということになる。
停戦が崩壊して戦争が拡大、長期化すれば何が起こるか。原油価格がさらに高騰するだろう。
米国でもガソリン価格が高騰する。米国内で米国のイラン軍事侵攻を支持する声は小さい。
他方、ガソリン価格高騰はトランプ失政の結果だと受け止められる。
このまま進めば11月中間選挙でのトランプ共和党の大敗は避けられない。トランプ大統領のレームダック化が一気に進行する。
この点を踏まえると、このチキンレースで先に白旗を上げるのはトランプ大統領ということになるだろう。“Trump Always Chickens Out.”「トランプはいつも怖気づいて退散する」ということになる。
イランはホルムズ海峡封鎖を継続する。しびれを切らしたトランプがイランの石油施設、発電施設への大規模攻撃を実行しても、イランは頑強に抵抗を続けることになるのではないか。
戦争は泥沼化して原油価格はさらに高騰。米国でのトランプ支持はさらに暴落するのではないか。かくしてトランプ大統領は最終的に白旗を上げるしかなくなるのではないか。
(お願い)
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続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第4390号
「イラン戦争泥沼化のリスク」 でご高読下さい。
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(後 略)
日米同盟は日本にプラスか
植草一秀の「知られざる真実」 2026年4月11日
国際社会にルールがある。基本は国連憲章。武力の行使と武力による威嚇を禁止している。
例外は二つ。国連安保理が決議した場合。自衛権を行使する場合。
自衛権には個別的自衛権と集団的自衛権がある。
世界の軍事技術でもっとも強い威力を有するのが核兵器。
核兵器保有についてルールがある。不平等条約だがNPT=核拡散防止条約というルールがある。核兵器の保有を第二次大戦の戦勝五か国(米ロ中英仏)に限定する。これ以外の国の核保有を認めない。
もう一つの大きな柱が「平和共存五原則」
1954年に中国の周恩来首相とインドのネルー首相が提唱した。
領土と主権の相互尊重 相互不可侵 相互内政不干渉 平等互恵 平和共存
米ソ冷戦下の第三世界の行動指針となった。
核兵器の使用が抑止されるメカニズムが「相互確証破壊」
核攻撃が行われる際、攻撃を受けた側が反撃の核攻撃を行う力を確保することにより、核兵器による先制攻撃を抑止する。核攻撃を行っても、攻撃を行った側が相手側からの反撃の核攻撃を受けることが明らかな場合、核先制攻撃の実行が抑止される。
集団的安全保障体制は核兵器を保有しない国が核兵器を保有する国と軍事同盟を結ぶことにより、他国からの軍事攻撃を抑止することを目的に創設される場合が多い。
核兵器はそれだけの威力を有する。本来は核兵器の廃絶が求められる。核兵器ほど非人道的な兵器は存在しない。
しかし、威力が強い武器であるからこそ、核を保有する国は核を手放そうとしない。
核兵器があれば敵の自国への攻撃を思いとどまらせることができる。
国連憲章とNPTと平和共存五原則。これによって世界秩序が保たれている。
しかし、このシステムが有効に機能するために絶対必要な前提条件がある。
それは、核保有国が侵略戦争を行わないこと。核保有国は軍事上の優位を保持する。
核保有国が侵略戦争を行えば被侵略国は太刀打ちできない。核保有国が侵略戦争を行うなら、すべての国が核保有に突き進む。NPT体制は崩壊せざるを得ない。
米国のイラン攻撃はこの意味を有する。トランプ大統領が指揮したイラン軍事侵攻は明白な国際法違反、国連憲章違反行為である。そのトランプ大統領が「国際法は関係ない」と述べた。第二次大戦後の世界秩序を破壊する発言であると言える。
国際社会が連携してトランプの暴走を抑止する必要がある。
事実、多くの国がトランプ大統領の行動を国際法違反であるとして非難した。
その隊列を崩したのが高市首相。高市首相とトランプ大統領は国際社会のはみ出し者である。
その米国と同盟関係を保持することは賢明でない。米国は侵略戦争を肯定する。
その米国と同盟関係にあれば日本が被侵略国からの攻撃を受ける可能性が生じる。
日本の平和と安定は米国との同盟関係からはもたらされないと言える。
続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第4390号
「捨て駒にされるだけの日本」 でご高読下さい。
(後 略)
日中友好破壊した高市首相
植草一秀の「知られざる真実」 2026年4月11日
高市外交が日本経済に災厄をもたらす。
日本外交の基軸は日米外交と日中外交。日中外交と結びつくのがグローバルサウスとの関係。高市首相はただひたすら米国に媚を売る。媚米外交、朝貢外交。
日米同盟一本やりは日本の平和と繁栄をもたらすものなのか。再考が必要。
日本は歴史的な分岐点に立っている。反米になる必要はない。良好な日米関係を維持するべきである。
しかし、現状は対米隷属である。日本は米国の僕(しもべ)。高市首相の訪米が日本の僕ぶりを鮮明に示した。一国の首相であるから威厳をもって振る舞うべきだ。
トランプ大統領に抱きついたり、腰に手を回したり。日本の品格が疑われる。
高市首相が口にしたのは歯の浮くような美辞麗句。「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドしかいない」
世界中の平和と繁栄を破壊しているのがトランプである。日本は米国の僕。
日本は米国の植民地だから宗主国の大統領に諫言(かんげん)するなどもってのほか。
ひたすら媚を売り、トランプにおべんちゃらを提示するだけで終わった。
自衛隊をペルシャ湾に派遣することを拒絶したのは憲法第9条の力。
憲法9条が高市首相の暴走を防いだ。これが立憲主義である。
権力の暴走を防ぐ最大の防波堤が憲法である。憲法第9条の価値は大きい。
米国は世界最大の「ならず者国家」。ベネズエラ、イランはどちらも米国による侵略戦争。
憲法9条の防波堤がなければ、日本は米国の国際法違反行為への加担を強要される。
高市首相は9条がありながら自衛隊のペルシャ湾派遣に前のめりだったという。
官邸官僚が何とか高市首相の暴走を抑止したと伝えられている。
高市首相は立憲主義そのものを破壊しかねない危険性を内包する。
「ならず者国家米国」の僕(しもべ)からの脱却を検討するべきだ。
媚米外交、朝貢外交の高市首相の退場が求められる。
米国への隷従を続ければ、いずれ日本は米国が創作する戦争に巻き込まれる。
米国軍産複合体は極東で戦争が勃発することを大歓迎。巨大な利益を獲得できる。
日本は多大な犠牲を強いられる。米国との関係をゼロから見直すべきだ。
他方、高市首相は日中関係を破壊した。11月7日の衆院予算委での高市発言は日中友好関係を構築したこれまでの外交の積み重ねを一気に破壊するものだった。
高市首相の「どう考えても存立危機事態」という発言が完全にアウトなのだ。
「あらゆるケースを想定しても存立危機事態になる」との意味になる。
台湾有事が起これば日本は中国と戦争をするということ。中国政府が激怒して当然。
発言を撤回して謝罪しなければならないところ、高市首相は逆ギレしている。
このために日中関係が過去最悪の状況に転落している。
続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第4389号
「日本外交破壊する高市首相」 でご高読下さい。
(後 略)
平和かイスラエルかの、どちらかしか世界は選べない。両方はあり得ない
「マスコミに載らない海外記事」に掲載されたケイトリン・ジョンストンの2つの記事を紹介します。もう一つの記事は「帝国はひとまず後退した」です。
イスラエル批判の記事では、ケイトリン・ジョンストンの右に出る人はなかなかいないのではないでしょうか。いつの場合も実に歯切れがよく、辛辣で、心の底からの怒りが伝わってきます。
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平和かイスラエルかの、どちらかしか世界は選べない。両方はあり得ない。
マスコミに載らない海外記事 2026年4月10日
イスラエルは、中東において、絶え間ない暴力と虐待という戦略を前提としたジェノサイドを行うアパルトヘイト国家だ。この国家が現状のまま存続する限り、平和は決して実現しない。
ケイトリン・ジョンストン 2026年4月9日
イランが合意した停戦条件の下では攻撃が明確に禁止されているレバノンで多数の民間人を虐殺することにより、イスラエルは、トランプ政権がイランと結んだ2週間の停戦を既に積極的に妨害している。
アメリカとイスラエルは、レバノンは停戦合意の対象外だと主張しようとしているが、アメリカが仲介役として任命したパキスタンは、これは誤りだと言っている。イスラエル攻撃後に方針転換するまで、ホワイトハウスが停戦条件にレバノンを明確に含めたパキスタンの公式メッセージに関与していたとニューヨーク・タイムズは報じている。
報道によると、イランはこれらの違反行為に対し、ホルムズ海峡の航行を再び停止することで対応した。
これは、世界は平和かイスラエルかのどちらかしか選べず、両方を同時に持つことはできないことを改めて想起させる。イスラエルは、中東における絶え間ない暴力と虐待という戦略を基盤とするジェノサイドを行うアパルトヘイト国家だ。この国家が現状のまま存続する限り、平和は決して実現しない。
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もしあなたの会社が、同僚と喧嘩ばかりして、原因は同僚が自分に対して人種差別をしているからだと主張する男を雇ったとしたら、あなたは一週間くらいは彼の言うことを信じてしまうかもしれない。
一か月後には、あなたは疑念を抱くだろう。
二か月もすれば、彼はただの嫌な奴だと気づくだろう。
イスラエルはこれを80年続けているのだ。
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下院と上院の民主党議員は、ついに、アメリカ大統領がイランと戦争するのを阻止するための戦争権限法案の成立に向けて動き出した。遅ればせながらだが、何もしないよりましだと言いたいところだが、今となっては、それもほとんど当てはまらない。
現在チャック・シューマーやクリス・マーフィーなどの民主党議員は、イランでの恐ろしい大量虐殺ではなく、ホルムズ海峡の支配権を失ったことや、イランの通常ミサイル計画の完全武装解除といった目標を実現できなかったことを理由に大統領を非難している。
以前にも私が述べた通り、トランプのイランに対する好戦的姿勢に民主党が反対しなかった理由は、彼ら自身もそれを支持していたからなのは明らかだ。
2024年の民主党の公式綱領は、トランプが1期目にイランとの戦争に踏み切らなかったことを「無能で弱腰」だと非難した。カマラ・ハリスはイランをアメリカ第一番の敵と位置づけた。 2024年の討論会で、トランプがアメリカの敵に対して甘すぎるとハリスは繰り返し批判し、「特にイランや、イランと代理勢力がイスラエルに及ぼすあらゆる脅威に関し、イスラエルが自衛する能力を常に保障する」と主張した。
イランにおけるトランプの非道な行為は、全員が民主党を支持すべき証拠だと主張する人をたくさん見てきたが、民主党は、単に同じ邪悪な権力構造の、より礼儀正しい顔に過ぎないのは明らかだ。
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BBCの奇妙な記事についてThe Grayzoneのワイアット・リードが記事を書いている。記事は、匿名イラン人の発言を引用し、アメリカとイスラエルが「エネルギー・インフラを攻撃したり、原子爆弾を使用したり、イランを壊滅させたりするのを支持する」とそのイラン人が述べたと報じていた。世論の強い反発を受けて、その引用は削除され、全く別の言葉に差し替えられた。当初、編集者による注釈は一切なかった。
この報道の背後にいるBBC記者ゴンチェ・ハビビアザドが、ロンドン在住のイラン王政支持者で、アメリカ政府のプロパガンダ機関、ラジオ・フリー・ヨーロッパ/ラジオ・リバティを含む組織と協力し、母国に対する政権転覆戦争を扇動してきた長い経歴を持っていることをリードは明らかにしている。
先月、タイムズ紙は「イラン人の中には爆弾よりも悪いものが一つあると言う人がいる。爆弾がないことだと」という題名の記事を掲載した。帝国主義の標的となった国の人々が爆弾を落とされるのを望んでいるという明らかに誤った主張を西側諸国は常に積極的に押し付けている。これは奴隷制度擁護者連中が、神が彼らの本性を奉仕するよう定めたので、アフリカ人は奴隷としている時が最も幸せだと主張したのと良く似ている。
以前にも言ったが、もう一度言う。欧米の報道機関に対する軽蔑は、いくら抱いても足りない。
(後 略)
記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2026/04/09/the-world-can-have-peace-or-israel-but-not-both/
帝国はひとまず後退した
マスコミに載らない海外記事 2026年4月10日
「現状を見る限り、これが帝国にとって屈辱的敗北なのは確実だ。」
ケイトリン・ジョンストン 2026年4月8日
以前、イランの「文明全体を滅ぼす」とトランプ大統領は脅迫していたが、今回の譲歩の理由として「イランの10項目提案」を挙げて、イランとの二週間停戦を発表した。
トランプ大統領と郎党は、これをアメリカにとっての大勝利だと歪曲し、テヘランの10項目計画は、大統領の脅迫に対する重大な屈服と位置づけている。だが、イランが数週間前から同じ条件を提示していたことを一部の記者は指摘しており、これは実際は、ホワイトハウスが譲歩していることを意味する。
大統領発表の数時間前、Drop Siteのライアン・グリムはTikTokに動画を投稿し、トランプ大統領はイランの10項目和平案を受け入れ、まるでイランが最近提示したばかりの新提案であるかのように振る舞い、終末論的脅迫を撤回しつつ面目を保てると主張した。西側メディアが、これまでずっとイランが提示した停戦条件を完全に無視してきたため、トランプ大統領はこのようなことをしても許されるとグリムは論じている。
興味深いことに、トランプ大統領はまさにそのように行動したようだ。以前はイランの提案を「不十分だ」と拒否していた大統領が、一転して、イラン提案を、政権がイランに課した圧力に対する全く新しい対応策として位置づけたのだ。
3月28日、Drop Siteは次のように報じていた。
「イランが戦争を恒久的に終結させるための条件には、アメリカとイスラエルがイランを二度と攻撃しないという長期的保証、停戦がレバノン、イラク、パレスチナにも適用されること、戦争中にイランが被った損害に対する賠償、制裁の解除と、イランがホルムズ海峡の支配権を維持することなどが含まれる。」
これらは、イランが今日アメリカに受け入れるよう圧力をかけたと主張する条件と同じだ。イラン国営メディア、Press TVは、イラン最高国家安全保障会議の発言を引用して、「イランは犯罪国家アメリカに10項目計画を受け入れさせて歴史的勝利を収めた。アメリカはホルムズ海峡の支配権、ウラン濃縮権、全ての制裁解除をイランに認めた」と報じた。
ニューヨーク・タイムズは次のように報じている。
機密性の高い交渉について匿名を条件にイラン高官二人が語ったところによると、提案にはイランが二度と攻撃されない保証、レバノンのヒズボラに対するイスラエル攻撃の停止と、全ての制裁解除が含まれているという。
「見返りとして、ホルムズ海峡を通る主要航路に対する事実上の封鎖をイランは解除する。また、イランは船舶1隻あたり約200万ドルの通行料を課し、その金額を海峡対岸に位置するオマーンと折半する。計画によると、イランは直接賠償を要求するのではなく、その収益の自国分をアメリカとイスラエル攻撃により破壊されたインフラ再建に充てるという。」
現状を見る限り、これは明らかに帝国にとって屈辱的敗北と言える。イランは、ホルムズ海峡の通行料徴収権や、長年イラン経済を苦しめてきたアメリカ制裁からの解放など、戦争前には持っていなかった多くのものを手に入れる一方、帝国は高額な料金を支払って船舶輸送を再開し、核保有国となったイランから世界を救ったとでも言いたげな態度をとるのだ。
先月まで「イランとの取り引きは無条件降伏以外あり得ない!」と主張していたホワイトハウスの姿勢からすると、まさに大転換だ。
イランに対する西側諸国の好戦的姿勢について常に優れた洞察力を持つクインシー研究所のトリタ・パルシは、次のように書いている。
「これはいくら強調してもしすぎることはない。アメリカとイランがイスラマバードで会談し、イランの10項目計画に基づく最終合意を交渉する際、新たな力学が働くだろう。トランプ政権の失敗に終わった戦争により、アメリカ・イラン外交におけるアメリカの軍事的脅威の効力は失われた。アメリカは依然脅迫を行うことはできるが、それがもはや大きな影響力を持たないことを全員認識している。つまり、イランとの戦争が試みられ、失敗に終わったのだ。その結果、交渉はどちらか一方の強制ではなく、双方の真の妥協に基づかなければならない。」
もちろん悲観的になる理由は山ほどある。アメリカとイスラエルは、交渉中にイランを何度も攻撃してきた。たとえアメリカが合意内容を守ったとしても、イスラエルが侵略行為で合意を妨害する可能性は常にある。イランは今や、イスラエルから身を守る唯一の方法は、イスラエルの侵略行為に対する代償を西側世界全体に課すことだと理解しているはずだ。西側諸国がイスラエルを抑え込む方法を見つけられなければ、イランは我々全員にゴミを燃やして家を暖め、裏庭でニンジンを栽培するような事態を招くだろう。
参考までに言うと、シオニストのツイッター界隈は今まさに大混乱に陥っており、ローラ・ルーマー、イヴ・バーロウ、エリ・デイヴィッドといった悪名高いイスラエル擁護者連中が、イランがこのような立場になって、殺戮が終わったことに憤慨して、嘆き悲しんでいる。この停戦には私も誰よりも懐疑的だが、世界最悪の連中が今まさにこの件で大混乱に陥っている事実は、かすかな希望の光を与えてくれる。
そのうちわかる。
記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2026/04/08/the-empire-backs-down-for-now/