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2019年11月17日日曜日

17- 米兵器輸入費で政府は手数料減免を要求せず(東京新聞)

 米政府「対外有償軍事援助」(FMS)で戦闘機やミサイルを購入する、日本政府協定を結べば得られる手数料の減免措置を取っていませんでした。FMSを使っている諸外国の多くは減免措置による減免を受けています。
 18年度の日本のFMSの調達額は4078億円で、このうち減免対象兵器は3314億円です。仮に日本が他国並みに05%分の減免を受けた場合、16億円低減でき、手数料全額が免除となれば削減額は39億円になります。累積の額は莫大になります。

 会計検査院は以前からこの指摘を行ってきました。防衛省はこの度ようやく減免に向けた検討を始めたということです。
 超高額の兵器を大量に購入していながら、何かと理屈をつけてこの制度の適用を目指さなかったのは大変な怠慢で、国民の税金を使っているという感覚がマヒしているとしか思えません。
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<税を追う>
米兵器輸入費、減免受けず 手数料、制度利用なら年10億円超減
東京新聞 2019年11月16日
 米政府を通じて戦闘機やミサイルを購入する「対外有償軍事援助」(FMS)で、日本政府が協定を結べば得られる手数料の減免措置を取っていないことが、会計検査院の調べで分かった。FMSを使っている諸外国の多くは減免を受けている。近年、日本ではFMSによる兵器や武器の購入が急増しており、他国並みに減免できれば年間で十億円以上のコスト低減につながる。防衛省は検査院の指摘を受け、減免に向けた検討を始めた。 (中沢誠)

 防衛省によると、FMSで兵器を購入する場合、品質保証や契約管理の手数料として、本体価格の1・2%が加算される。米国と協定を結べば手数料が減額される。検査院の指摘を受けて防衛省が確認したところ、減免を受けていたのは韓国やカナダなど十八カ国に上る。1・2%のうち0・5%分の減免が主流で、フランスは手数料全額が免除されていた
 日本のFMSの調達額は二〇一八年度で四千七十八億円になる。このうち減免対象となる兵器の購入額は三千三百十四億円。仮に日本が他国並みに0・5%分の減免を受けた場合、十六億円低減できる。手数料全額が免除となれば削減額は三十九億円にもなる。

 検査院は「FMS調達の増加に伴い手数料も増えており、減免によって低減する余地がないか検討するべきだ」と指摘する。
 防衛省の説明では、三年前に米国から減免制度の紹介を受けたが、「米政府の審査に二、三年かかると聞き、すぐに減免を受けるのは難しいことから議論が進まなかった」とし、これまで省内で検討してこなかったという。
 防衛装備庁の風間政人・調達企画課長は「減免を受けるとなれば、日本が米国に装備品を売るとき、同様に品質保証などの業務を担うことになり、日本側の業務量が大きくなる懸念があった。FMSの調達額が高水準になっているので、減免制度も価格低減の方策として検討したい」と話している。

◆日米の力関係示す
<軍事ジャーナリストの前田哲男氏の話> 米国製兵器を爆買いしている日本からすると、減免は当然の権利のはず。多くの国が受けている減免を行使しようとしない、日本政府のコスト意識にはあきれる。全体の調達額から見ると小さいが、国民の税金だ。安倍首相とトランプ大統領の力関係や、米国に物を言えない日本の現状を象徴している。

対外有償軍事援助(FMS)> 米国政府が同盟国に軍事援助の一環で兵器を売る制度。支払いは前払いで、納入後に米側が精算する。購入国は高性能の兵器を取得できる半面、価格は米側の見積もりに基づくため「米国の言い値」との批判がある。納期も米側の事情で変わるなど、米国に有利な内容となっている。日本は1956年から導入している。

写真
                        調達額の単位は「米ドル」

2019年11月11日月曜日

「全国首長九条の会」結成へ 武村・稲嶺氏ら130人超

 自治体の首長とその経験者による「全国首長九条の会」は、2015年に結成された「東北6県市町村長九条の会連合」などが結成準備を進めてきましたが、いよいよ17日に東京の明治大学で「結成のつどいを開くことになりました。
 武村正義元滋賀県知事、稲嶺進前沖縄県名護市長、平岡敬元広島市長、小池清彦前新潟県加茂市長(元防衛研究所長)などが賛同、呼びかけ人に名を連ねています。
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「全国首長九条の会」結成へ 武村・稲嶺氏ら130人超
 「9条守れ」首長立つ
しんぶん赤旗 2019年11月10日
 全国の現職・元職の自治体首長らによる「全国首長九条の会」が結成されることになりました。17日に東京都内で結成のつどいを開催します。

 自民党は、日本会議と協力して改憲世論喚起へ全国各地で改憲集会を開始し「草の根」対決が強まるもと、全国の地方・地域の首長が「9条を守れ」で力を合わせる画期的な動きです。
 「会」結成に対し、武村正義元滋賀県知事、稲嶺進前沖縄県名護市長、平岡敬元広島市長、小池清彦前新潟県加茂市長(元防衛研究所長)、川井貞一元宮城県白石市長(東北6県市町村長九条の会連合・共同代表)、松下玲子武蔵野市長(現職)、中川智子宝塚市長(同)ら130人を超える首長、経験者が賛同、呼びかけ人に名を連ねています。

 「全国首長九条の会」結成準備会は、「平和国家日本を後世に引き継いでいくために、所属や立場、信条の違いを超え、『憲法9条擁護』の一点で手を携えてまいりたい」と呼びかけています。
 7月の参院選で、改憲勢力は改憲発議に必要な3分の2議席を割り込んだにもかかわらず、安倍首相は9条改憲に突き進もうとしています。衆院憲法審査会では自民党や日本維新の会が、改憲の国民投票法改定案の審議と併行し、「自由討議」を通じて事実上の改憲論議を進める動きを強めています。

2019年11月10日日曜日

日本平和大会in沖縄 豊見城市で開催+

 「2019年日本平和大会in沖縄」が8~9日、豊見城市で開かれました。
 8日夜の開会式では玉城デニー知事と山川仁豊見城市長が来賓としてあいさつしました
 9日国際シンポジウムや特別企画などを開き、閉会集会後、那覇市内をパレードしました。
 パレードでは、「新基地反対、普天間返せ」「9条改憲絶対反対」「日韓市民の連帯進めよう」などのコールが響きました。
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新基地ノー連帯 沖縄 平和大会始まる
しんぶん赤旗 2019年11月9日
 「なくそう!日米軍事同盟・米軍基地 2019年日本平和大会in沖縄」が8日、沖縄県内で始まりました。9日まで。主催は同実行委員会です。

 開会集会に先立ち、平和大会参加者は、辺野古新基地(名護市)建設の現場・辺野古漁港のテント村を訪れ座り込みを激励。米軍キャンプ・シュワブゲート前で連帯行動を行いました。
 辺野古漁港で建設現場を望みながら、写真家の山本英夫さんから工事の状況などを聞きました。ゲート前では、沖縄県統一連の中村司(まもる)代表幹事が、「政府は工事が進んで、後戻りできないように見せかけているが、わずかしか進んでいない。多くの人が結集すれば工事は止められる」と、全国の連帯を訴えました。

 同日夕、豊見城(とみぐすく)市で行われた開会集会では、玉城デニー知事と山川仁豊見城市長が来賓あいさつしました。デニー知事は、首里城の早期再建への支援を訴えました。辺野古新基地について「対話こそが解決の道と政府に求めたが、沖縄の民意が一顧だにされない。辺野古の断念と普天間基地の一日も早い返還を求める。民主主義の力を信じともに進もう」と語ると、会場からは大きな拍手が起こりました。

 沖縄選出の野党国会議員でつくる「うりずんの会」の赤嶺政賢衆院議員、伊波洋一高良鉄美両参院議員、韓国の「平和と統一を開く人々」のオ・ヒェラン執行委員長が、連帯あいさつしました。

 日本平和委員会の千坂純事務局長は「沖縄県民のたたかいの意義を学び、全国に連帯をさらに広げよう」と呼びかけました。

 辺野古の行動に初めて参加した沖縄出身で神奈川県在住の友利大輔さん(25)は「サンゴ礁とかが壊されるのはイヤ。埋め立ては反対」と語りました。

平和大会閉幕 非核の北東アジアへ ともに
しんぶん赤旗 2019年11月10日
 2019年日本平和大会in沖縄は9日、国際シンポジウムや特別企画などを開き、閉会集会後、那覇市内をパレードしました。パレードでは、「新基地反対、普天間返せ」「9条改憲絶対反対」「日韓市民の連帯進めよう」などのコールが響きました。

 「日韓市民の連帯で非核平和の北東アジアを」をテーマにした国際シンポでは、韓国「平和と統一を開く人々」執行委員長のオ・ヒェランさん、亀山統一琉球大学助教、日本平和委員会常任理事の川田忠明さんが報告しました。オ・ヒェランさんは、朝鮮半島の非核化・平和協定と韓米軍事同盟は両立しないと発言。川田さんは、北東アジアの平和と日米安保廃棄の展望、日韓市民の連帯について語りました。亀山さんは、新基地建設反対のたたかいが米軍の核兵器体系にも影響を与えるとしました。

 特別企画「辺野古新基地建設阻止・普天間基地撤去」には、前名護市長の稲嶺進氏が参加し、「辺野古の工事は、生物多様性に富む大浦湾側はまったく手がつけられない状況だ」と指摘しました。新基地建設で必要になる美謝川の流れを変える工事について、「私が市長を務めた8年間、進めさせなかったし、今の市長も許可できていない。私たちの運動がそうさせている」と語りました。
 首里城復元募金は、61万円余が寄せられました。大会実行委員会が沖縄県に届けます

2019年11月3日日曜日

自衛隊の中東派遣に「反対」 憲法学者125人が声明を発表

 政府は突然10月18日に、米国が要求している中東海域での有志連合には参加しないものの、調査研究の目的で自衛隊の艦艇を中東海域に派遣することを検討していることを明らかにしました。問題の海域では一時原因不明のタンカー攻撃事件が起きましたが、その後は平穏裏に推移しているので、そんな必要があるとはとても思われません。
 いくら日本が「調査研究」が目的であると主張してみても、日米軍事同盟を結んでいる自衛隊がホルムズ海峡周辺で哨戒をすれば、イランからは敵対行動に映るし、偵察情報を米国側に差し出すことは“公然の秘密”です。要するに自衛隊派遣は事実上 米軍と一体化した“軍事行動”に他なりません。
 
 そもそも「調査研究」はなんにでも使えて殆ど制約がかからないので、口実にするにはこれほど便利な言葉はありません。かつて2001年9月11日にに発生した同時多発テロ時に、アメリカの空母「キティホークが横須賀を出港するのを海上自衛隊の護衛艦が防護したときにも、政府はこれを「調査研究」であると説明しました。
 
 10月30日夜には、首相官邸前で総がかり行動実行委の主催で緊急抗議が行われ、約250人集まって「自衛隊は中東いくな」と抗議しました
 
 1日、憲法研究者有志が参院議員会館で会見し、「派遣は認められない」とする声明を発表しました声明には125人の研究者が賛同しているということです
 日刊ゲンダイの記事を紹介します。
 
 「声明全文」はブログ「上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場」より転載しました。
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自衛隊の中東派遣に「反対」 憲法学者125人が声明を発表
日刊ゲンダイ 2019/11/02
 安倍政権が検討している自衛隊の中東派遣について、憲法学者が「NO」の声を上げた。
 政府は先月18日、シーレーン(海上交通路)を通る船舶の安全に関する情報収集のため、自衛隊の艦艇や哨戒機を中東に派遣する検討に入ると発表。その法的根拠を防衛省設置法の「調査・研究」とした。
 
 これについて1日、稲正樹・元国際基督教大教授ら憲法研究者有志が参院議員会館で会見し、「派遣は認められない」とする声明を発表。125人の研究者が賛同しているという。
 声明では、〈今回の自衛隊派遣は、自衛隊の海外派遣を日常化させたい日本政府が、アメリカからの有志連合への参加呼びかけを「渡りに船」で選択したもの〉とし、〈有志連合の形をとらなくても、実質的にはアメリカ軍など他国軍と事実上の共同活動は避けられない〉と懸念を示している。
 防衛省設置法の「調査・研究」を根拠とする派遣についても、〈どのような状況において行うのか、一切の定めがなく、期間、地理的制約、方法、装備のいずれも白紙である。国会の関与も一切定められていない〉と批判。〈法的にまったく野放し状態のままで自衛隊の海外派遣をすることは、平和主義にとっても民主主義にとってもきわめて危険〉と訴えている。
 出席者は「2015年の違憲の安保法制により、海外で武力行使をできるようにした。それが現実味を帯びてきた」と危機感をあらわにした
 
 
ホルムズ海峡周辺へ自衛隊を派遣することについての憲法研究者声明 (全文)
 
1、2019年10月18日の国家安全保障会議で、首相は、ホルムズ海峡周辺のオマーン湾などに自衛隊を派遣することを検討するよう指示したと報じられている。わたしたち憲法研究者は、以下の理由から、この自衛隊派遣は認めることができないと考える。
 
2、2019年春以来、周辺海域では、民間船舶に対する襲撃や、イラン・アメリカ両国軍の衝突が生じている。それは、イランの核兵器開発を制限するために、イラン・アメリカの間で結ばれた核合意から、アメリカ政府が一方的に離脱し、イランに対する経済制裁を強化したことと無関係ではないだろう。
 中東の非核化と緊張緩和のために、イラン・アメリカ両国は相互に軍事力の使用を控え、またただちに核合意に立ち戻るべきである。
 
3、日本政府は、西アジアにおける中立外交の実績によって、周辺地域・周辺国・周辺民衆から強い信頼を得てきた。今回の問題でもその立場を堅持し、イラン・アメリカの仲介役に徹することは十分可能なことである。またそのような立場の外交こそ、日本国憲法の定めた国際協調主義に沿ったものである。
 
4、今回の自衛隊派遣は、自衛隊の海外派遣を日常化させたい日本政府が、アメリカからの有志連合への参加呼びかけを「渡りに船」で選択したものである。
 自衛隊を派遣すれば、有志連合の一員という形式をとらなくとも、実質的には、近隣に展開するアメリカ軍など他国軍と事実上の共同した活動は避けられない。しかも菅官房長官は記者会見で「米国とは緊密に連携していく」と述べているのである。
 ほとんどの国が、この有志連合への参加を見送っており、現在までのところ、イギリスやサウジアラビアなどの5カ国程度にとどまっている。このことはアメリカの呼びかけた有志連合の組織と活動に対する国際的合意はまったく得られていないことを如実に示している。そこに自衛隊が参加する合理性も必要性もない。
 
5、日本政府は、今回の自衛隊派遣について、防衛省設置法に基づく「調査・研究」であると説明する。
 しかし防衛省設置法4条が規定する防衛省所掌事務のうち、第18号「所掌事務の遂行に必要な調査及び研究を行うこと」とは、どのような状況において、自衛隊が調査・研究を行うのか、一切の定めがない。それどころか調査・研究活動の期間、地理的制約、方法、装備のいずれも白紙である。さらに国会の関与も一切定められていない。このように法的にまったく野放し状態のままで自衛隊の海外派遣をすることは、平和主義にとってもまた民主主義にとってもきわめて危険なことである。
 
6、わたしたちは安保法制のもとで、日本が紛争に巻き込まれたり、日本が武力を行使するおそれを指摘してきた。今回の自衛隊派遣は、それを現実化させかねない。
 第一に、周辺海域に展開するアメリカ軍に対する攻撃があった場合には、集団的自衛権の行使について要件を満たすものとして、日本の集団的自衛権の行使につながるであろう。
 第二に、「現に戦闘行為が行われている現場」以外であれば、自衛隊はアメリカ軍の武器等防護をおこなうことができる。このことは、自衛隊がアメリカの戦争と一体化することにつながるであろう。
 第三に、日本政府は、ホルムズ海峡に機雷が敷設された場合について、存立危機事態として集団的自衛権の行使ができるという理解をとっている。しかし機雷掃海自体、極めて危険な行為である。また戦闘中の機雷掃海は、国際法では戦闘行為とみなされるため、この点でも攻撃を誘発するおそれがある。
 このように、この自衛隊派遣によって、自衛隊が紛争にまきこまれたり、武力を行使する危険をまねく点で、憲法9条の平和主義に反する。またそのことは、自衛隊員の生命・身体を徒に危険にさらすことも意味する。したがって日本政府は、自衛隊を派遣するべきではない。
2019年10月28日
憲法研究者有志

2019年10月28日月曜日

28- 新潟県9条の会 会報No86のPDF版を掲示します

一面のタイトルは
  今、国民の世論は改憲を望んでない
       憲法を生かし、政治をただすこと
 
中見出しは
異常な改憲に向けた最強の体制
9条改憲NO! が国民の多数派
安倍9条改憲は「戦争する国」への転換
・すすむ軍事大国化の動き
      切り捨てられる社会保障と国民生活
・草の根の闘いを広げ、安倍内閣を退陣に追い込み
      安倍改憲を阻止し、憲法が生きる社会を
です。
 
二面には次の三つの記事が載っています。
  「表現の不自由展」の中止は
    日本社会の言論・表現の自由を脅かす大問題
 
   新潟大学9条の会ー学習講演会
   日本の植民地支配の歴史と向き合い―日韓関係を考える
 
  「安倍9条改憲NO!市民アクション@新潟」
     うち越さくら参院議員を講師に憲法学集会
 
 そして「湯沢平和の輪の例会の様子」も短い「囲み記事」で載りました。
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  PDF版をご覧になる場合は、下のURLの部分をクリックしてください。
 最初に1面が表示されるのでそのまま画面を下方にスクロールすると2面が表示されます。
  文字が小さい場合には画面下の+マークをクリックしてください。小さくする場合はーマークをクリックしてください。
(原文には写真が載っていますが、PDF版では不鮮明でメモリを食うため一部を削除しました)  
(新潟県9条の会 会報No86

2019年10月24日木曜日

24- 辺野古新基地 完成しても止まらぬ沈下 ばく大な補修費

 公開され「普天間飛行場代替施設建設事業に係る技術検討会」の第1回会合(96日)の議事録や資料)によると、新基地の供用期間50で、“完成”後も50年間、地盤沈下に伴う補修などでばく大な支出が不可避であることが分かりました
 
 国内の技術で地盤改良が可能なのは70mまでですが、大浦湾側に広がる軟弱地盤は最深90mで、70m以上の区間では完成後沈下が持続します。その一方で陸地にかかる部分は沈下しないので、不等沈下によるデコボコが生じます。また辺野古の土サンゴが混じった破砕性のある特殊な土なので、沈下量がより大きくなるという指摘もあります。
 
 辺野古新基地は完成後50年の供用期間中に何度補修が必要になるか分からず、国民のばく大な税金が使われることになります。それにもかかわらず、防衛省が組織した技術検討会は、最終的には地盤改良は「技術的に可能」との“お墨付き”を与えると見られています空しいことです。
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辺野古新基地 完成してもばく大補修費 軟弱地盤で凸凹 
 しんぶん赤旗 2019年10月23日
 沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設予定地に広がる軟弱地盤をめぐり、防衛省沖縄防衛局が設置した「普天間飛行場代替施設建設事業に係る技術検討会」の第1回会合(9月6日)の議事録や資料が公開されました。
 この中で、政府は新基地の供用期間を50年と設定していることを明らかにしました。浮かび上がったのは、2兆6500億円(沖縄県試算)以上とされる建設費にとどまらず、“完成”後も50年間、地盤沈下に伴う補修などでばく大な支出が不可避だということです。
 
舗装もたない
 「下がしっかりしていないと舗装はもたない」「(供用期間)50年の間に何回もメンテナンスをする必要が出てくる」「エプロン(駐機場)の下に軟弱地盤がたまっており、沈下が起きる可能性がある」―。複数の委員はこう指摘しました。
 大浦湾側に広がる軟弱地盤は最深90メートルですが、国内の技術で地盤改良が施工可能なのは70メートルまでです。このため、完成後の沈下は避けられません。しかも、同じ軟弱地盤の上の空港であっても、海上にある関西国際空港は均一に沈下しますが、辺野古新基地は滑走路や駐機場の一部が陸地にかかっているため、沈む場所と沈まない場所、つまりデコボコが生じます。このため、埋め立てた後の舗装が「もたない」のです。
 別の委員は、辺野古の土が関空や羽田空港と違ってサンゴが混じった破砕性のある「この地域の特殊な土」であるため、沈下量がより大きくなるとも述べています。実際、技術検討会の資料にある実験データは、沈下量が想定を上回る可能性を示しています。
 
「何度も補修」
 地盤工学が専門の鎌尾彰司・日本大学准教授は、こう警告します。「想定以上の沈下が起きれば、比較的短い期間で補修しなければならなくなります。50年の供用期間中に、何度補修が必要になり、費用がいくらかかるのか。結局、完全に地盤改良できないため、維持・管理に膨大な手間がかかる基地になってしまうのです」
 最悪の場合、補修のたびに基地機能が停止し、辺野古に配備されたMV22オスプレイなど海兵隊機が他の基地を代替使用することになりかねません。
 しかも、デコボコが生じるのは滑走路や駐機場だけではない、と言います。
 
沈下で護岸に段差の危険 滑走路などの補修より難しく
 防衛省沖縄防衛局が公表した技術検討会の資料に、大浦湾の地層と護岸の配置を示す「断面図」(図)があります。
 「C1護岸は砂杭で10メートルほど盛り上がった軟弱地盤上に15~20メートルほどのケーソン(箱形のブロック)を置きます。一方、隣のC2護岸はもともと固い地盤の上です。このため、長期的にはC1だけが沈下してケーソンの表面がずれる危険がある」。鎌尾氏はこう指摘します。
 護岸に段差ができればどうなるか。鎌尾氏は「超長期的に沈下する部分の護岸と固い地盤で沈下が起きにくい部分の護岸との境で段差ができ、越波した海水が流れ込んでしまいます。護岸の段差の補修は、滑走路などの補修よりも難しくなる」と予想します。
 
 技術検討会では、委員からさまざまな意見が出されましたが、最終的には沖縄防衛局に、地盤改良は「技術的に可能」との“お墨付き”を与えることは目に見えています
 鎌尾氏はこう指摘します。「辺野古新基地の問題点は、技術的な実現可能性だけではありません。埋め立て土砂に加え、地盤改良で7万7000本もの砂杭を打つため、東京ドーム5杯分の砂が必要になります。県外から調達する場合、沖縄県の条例で熱処理による生物の外来種駆除が必要になりますが、これだけの量の砂を熱処理することが現実的なのか。自然環境にも著しい影響を与えます。環境影響評価をやり直さなくてよいのか
 
 何より重大なのは、辺野古新基地建設は、国民のばく大な税金を使う「公共事業」であるということです。
 「もともとの建設費に加え、地盤改良の費用、さらにメンテナンスの費用…。いくらかかるか分からず、沖縄県民の7割以上が反対している公共事業をこのまま進める必要があるのか―。この点を問う必要があります」 (柳沢哲哉) 

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2019年10月21日月曜日

米国から購入の防衛装備品349億円分が未納 検査院指摘

 米国から兵器を購入する有償軍事援助(FMS)の規模は、13年度の1040億円(50%)から17年度で3791億円(159%)と3倍以上に増えています。価格米国の言い値で原則前払い、しかも為替変動を見込んで多めに払い余剰金は納入後に返金を受ける方式になっています。
 ところが出荷予定時期を過ぎても納入が完了していない契約が85件あり、前払い金ベースで349億円分に上ることが会計検査院の調べで明らかになりました。
 また、納入を終えても余剰金が精算できていない契約は568件、前払い金ベースで計1068億円に上り、納入から10年を過ぎたものが8件最長17年経過していました。随分とデタラメで商業道徳に反しています。
 同じような指摘は数年前にもありましたが、その後も改善されていなかったようです。
 そのほか、FMS分担割合が減り返還を受けられる資金が13年度末で43万ドルあったにもかかわらず、検査院の指摘を受けるまで日本は返済請求をしていませんでした。
 
 まことに商業道徳にもとるもので、大国がそれを公然と行っていることに唖然とします。
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米国から購入の防衛装備品、349億円分が未納 検査院指摘
毎日新聞 2019年10月18日
 日本政府が米国から防衛装備品を購入する有償軍事援助(FMS)を巡り、出荷予定時期を過ぎても納入が完了していない契約が85件あり、前払い金で349億円分に上ることが会計検査院の調べで明らかになった。検査院は18日、防衛省が督促などの対応を取る必要があると報告した。
 
 FMSは、米国が武器輸出管理法に基づき、同盟国や友好国に最新鋭の武器や装備品を有償で提供する契約。原則前払いで、為替変動を見込んで多めに払い、余剰金は納入後に返金を受けるが、納入時期はあくまで「予定」とされている。検査院はこれまでも価格が米国の言い値になっていることなどの不利益を指摘してきた。
 検査院は2013年度から約5年間のFMS調達について調査。防衛装備品の調達額に占めるFMSの割合は13年度の1040億円(5・0%)から17年度で3791億円(15・9%)と3倍以上に増えていた。契約金額に含まれる契約の監査費用などは米国と協定を結ぶことで減免を受けられるが、「利益になるとは限らない」などとして締結していなかった。オーストラリアや韓国、イスラエルなどは協定で減免を受けている。
 
 出荷予定時期を経過しながら納入が完了していない契約は、17年度末現在で85件、349億円分。海上自衛隊が運用する対艦誘導弾は、予定時期を6年過ぎても修理が完了していなかったものもあり、運用に支障をきたす恐れが出ていた。
 また、納入を終えても余剰金が精算できていない契約は568件、前払い金計1068億円に上った。納入から10年を過ぎたものが8件あり、最長で17年経過していた。
 
 このほか、日本以外に複数の国がFMSに参加したことで分担割合が減り、返還を受けられる資金が13年度末で43万ドルあったにもかかわらず、検査院の指摘を受けるまで返済請求をしていなかった。防衛装備庁調達企画課の担当者は「真摯(しんし)に受け止めて改善したい。(費用が減免される)協定は日本も何らかの義務を負うものでもあり、バランスを考えて検討したい」とコメントした。【渡辺暢】