2016年10月20日木曜日

20- 民進 蓮舫&野田おろしが現実味

なおも野党共闘に二の足…民進“蓮舫&野田おろし”現実味
日刊ゲンダイ 2016年10月19日
 あらためて「野党共闘」の威力を見せつけた16日の新潟県知事選。共産・社民・自由が推薦した米山隆一氏が自公推薦の森民夫氏に勝利した。自民党本部は二階幹事長や古屋選対委員長ら幹部が新潟入りし、なりふり構わぬ総力戦を展開したのに、6万票もの差をつけられ呆然自失だ。
 安倍内閣の支持率が依然、5割をキープしているとはいえ、原発再稼働など国民の関心の高いテーマを争点にして、一騎打ちの対立構図を鮮明にすれば、野党は勝てると証明した新潟の乱。夏の参院選の1人区で11勝を挙げたのも、野党が統一候補を立て、東北地方を中心にTPP反対で安倍政権を追い詰めたのが勝因だった。
 
 問題は、年末年始にも想定される解散総選挙だ。14年衆院選のデータで見ると、民進、共産、社民、自由の野党4党が候補者を一本化すれば少なくとも59選挙区で自民を逆転できる
 ところが、蓮舫代表―野田幹事長の現執行部が、選挙協力に二の足を踏んでいるのだ。口では「野党連携」と言いながら、曖昧な姿勢に終始。新潟県知事選も自公候補の支持に回った連合に気を使って、自主投票にしてしまった。
「出口調査で民進党支持層の8割が米山氏に投票していた。つまり連合の票は2割に満たない。蓮舫―野田執行部が野党共闘より連合を優先することに、どれほどの効果があるのかハッキリしました」(政治ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)
 
 17日野田幹事長は記者会見で新潟県知事選の結果について、「『オール新潟』で戦った結果、安倍政権に対する県民の怒りの声が表れた」とまるで“勝者”の発言だったが、さすがに党内も呆れている
「党内にはすでに蓮舫執行部に対する不満が充満しています。ただ、23日投開票の衆院補選終了まで批判は控えようというのが『あうん』の呼吸です。補選は2敗が濃厚です。これが終わったら解散総選挙に向け、“野党共闘”の話し合いが本格化します。蓮舫執行部が今までのような玉虫色の態度を続ければ、他党との信頼関係は築けない。実効性のある野党共闘や候補者一本化が進まなければ、党内がガタガタしだし、蓮舫・野田おろしに現実味が出てきます」(民進党関係者)
 
 とにかく安倍自民は野党共闘の進展を警戒している。新潟県知事選の劇的な結果を受け、蓮舫代表と野田幹事長が変わらなければ、安倍自民を喜ばせるだけだ。