2016年10月2日日曜日

”憲法カフェ in 湯沢” が開かれました

 1日、湯沢町公民館で「憲法カフェ in 湯沢」が開かれ17名が参加しました。
 講師の田中淳哉弁護士は上越市にお住まいなのですが、憲法カフェの日程を決めた後でお子さん(幼稚園児)の運動会と重なってしまったために、午前中はそちらに出てそれから急いで湯沢に向かうという、大変お忙しい1日になってしまいました。
 
 田中さんには、ご自分でまとめられた「イラスト入りのA4版・全11頁(44コマ)カラー版レジメ」、「A4版3頁のカラー版資料」、日弁連作成の「日本国憲法 1枚辞典(樹脂シート製)」、「あすわか※作成のA6 版8頁リーフレット」2冊の各資料を、全員分お持ちいただきました。
                 ※ あすわか=明日の自由を守る若手弁護士の会
 そして講演の中で、それらのレジメ・資料に基づいてまず憲法の基本構造ともいうべきものを話していただいた後、自民党憲法改正草案の主要な問題点について分かりやすく解説していただきました。
 
 田中さんには、配布資料のほかに書籍:「憲法カフェへようこそ」(あすわか編・かもがわ出版・定価1296円を1100円で特売)を7冊お持ちいただきましたが、田中さんがその本を紹介をすると1人で2冊買う人が2人も出るなどして、たちまち売り切れてしまいました。
 1000円以上する書籍は普通はそう簡単には捌けないものなのですが、講演がとても分かりやすくて、受けた感銘がそれだけ深かったことの反映と思われます。仮に14冊をお持ちいただいたとしてもきっと完売したことと思います (^○^)。
 
 講演後の自由発言でも、講演がとても分かりやすくてよく理解できたという感想が沢山出されました。中には、田中さんに国会議員になってもらいさらには総理大臣になって欲しいというような意見も出されて、拍手に包まれました。
 
 最後に世話人から、今後も憲法カフェを企画したいのでその時はまたよろしくお願いしますというお願いがあって閉会しました。

TPP協定を批准しようというのは狂気の沙汰

 TPP協定がもしも発効すれば、日本の農業が破壊されるに留まらずに、現行の日本の医療制度や薬価基準も破壊されて、米国型の超高額医療制度に移行することになります。
 協定が百害あって一利もないのは米国民にとっても同様で、米巨大企業は国民を犠牲にすることもいとわずに巨利を貪ろうとしているのです。
 米国民のTPPへの激しい怒りの前には、さすがのヒラリー大統領候補もTPP反対を言明せざるを得なくなりました。勿論トランプ候補も反対しています。
 
 しんぶん赤旗(「主張」)は、アメリカでも批准の見通しが全く立たないなかで、TPP協定の成立を狙う根拠は失われているとし、アメリカの批准を促進するために日本が率先して批准するのではなく、安倍政権の責任で撤回すべきものであると述べています。
 
 また植草一秀氏もブログで、オバマ政権下でのTPPの承認は絶望的であり、来年2月に発足する新政権もTPP反対の方針を示す可能性が高いとして、日本が先行してTPPを承認するべき理由は皆無であるとしています。
 
 この売国のTPP協定を、安倍政権はなぜそんなにがむしゃらに批准しようとしているのでしょうか。
 「彼が売国奴だから」と考えるほかには・・・ 「気でも狂ったのか」というしかありません。
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(主張)TPP承認批准案 「早期成立」強行する道理ない
しんぶん赤旗 2016年10月1日
 今週から始まった臨時国会の論戦で、焦点になっているのが戦争法の本格的運用や補正予算案など経済政策とともに、安倍晋三政権が承認を目指す環太平洋連携協定(TPP)の問題です。衆参本会議の代表質問に続いて衆院予算委で審議が始まった補正予算案にも、TPPの国内対策が盛り込まれています。安倍政権はTPP承認案と関連法案の「早期成立」を目指していますが、輸入米の価格(SBS価格)の偽装問題や協定の誤訳問題も次々明らかになり、アメリカでも批准の見通しが全く立たないなど、早期成立を狙う根拠は失われてしまっています。
 
公約にも決議にも反して
 TPPは、安倍政権が国民に中身を知らせないままアメリカなどとの合意を強行した環太平洋地域12カ国の貿易協定です。関税を原則ゼロとし、サービスや投資なども自由化、食の安全や医療、雇用、保険などあらゆる分野で輸出大国と多国籍企業に有利なルールを国民に押し付けるものです。
 自民党は民主党政権下の野党時代にはTPPの交渉参加に反対し、2012年の総選挙でも各地で「TPP反対」を宣伝しました。ところが安倍首相が政権に復帰した途端、選挙公約に口を拭い、交渉参加を強行しました。しかも、コメ、麦、牛肉など農産物の重要5項目は関税撤廃の例外にするよう求めた国会決議さえ踏みにじって合意を強行したのです。
 合意では日本の農産物の8割以上、重要5項目でも3割近くの品目で関税を撤廃、関税が残った品目も大幅引き下げや輸入枠の拡大など無傷のものはありません。選挙公約にも国会決議にも違反した協定内容は、本来国会に持ち出すことさえできないはずです。
 
 安倍政権は前国会にTPP承認案と国内対策の関連法案を提出しましたが、交渉経過については肝心な中身を塗りつぶした「黒塗り」の資料しか示さず、都合のよい試算で農業への影響は小さく経済は大きく増えると宣伝しました。ところが最近になって、輸入米(SBS=売買同時入札米)が公表より安く販売されていた疑惑が発覚しました。輸入米の国内販売価格は国産米と同水準だからコメへの影響はないとする政府の試算が、成り立たなくなるのは明らかです。
 TPP承認案を審議する条件は失われているのに、安倍政権は日本が率先して批准し、「早期成立」させるのは、遅れているアメリカの批准を促進するためだといいます。アメリカのオバマ政権は残る任期中に批准するといってはいますが、次期大統領候補は民主党のクリントン候補も共和党のトランプ候補もTPP反対です。日本が批准してもアメリカが批准するかどうかは極めて不透明です。
 
平等・互恵の貿易ルールを
 TPPは日本とアメリカいずれもが批准しなければ発効しません。首相は日本が批准して、まだTPPに参加していない国にも参加を促すといいますが、発効の見込みも立たないのに参加国を増やすというのも絵に描いた餅です。
 TPPの承認批准案と関連法案は、根拠が崩れたまま「早期成立」に突き進むのではなく、安倍政権の責任で撤回すべきものです。TPPを強行するのではなく、食料主権と経済主権を尊重した互恵・平等の貿易・投資のルールづくりに取り組むことこそ重要です。
 
 
TPP強行採決宣言が示す安倍政権の驕りと緩み
植草一秀の「知られざる真実」 2016年9月30日
9月30日の衆議院予算委員会で輸入米の価格偽装問題が取り上げられた。問題を追及したのは民進党の福島伸享議員と緒方林太郎議員である。
民進党は一刻も早く消滅するべき政党であるが、有能で主権者の意思に正面から向き合う優れた議員も存在する。一刻も早く、主権者の意思に向き合う議員の糾合、連帯を求めたい。
 
山本有二農水相は輸入米の価格偽装問題についての調査結果を補正予算審議の裁決までに提出することに難色を示した。
緒方議員は、対応の遅れが国会審議に支障を与えかねないとの山本農水相の過去の発言を取り上げて真意を質したところ、自民党委員から「国会が止まってないじゃないか」とのヤジが飛びだした。国会審議を止めることを促す発言である。
 
この臨時国会で、安倍政権が最重要議題に位置付けているのがTPP承認案である。
通常国会では、政府が審議に必要な情報をまったくと言ってよいほど国会に提出しなかった。その一方で、衆議院特別委員会の委員長である西川公也氏は、『TPP交渉の真実』と題するTPP交渉の内幕を記述した著書を出版する予定であったことが明らかになった。
西川氏は事実関係を認めていないが、客観的事実はこのことが事実であることを強く示唆している。
 
9月29日の二階派の会合では、衆院TPP特別委員会の理事を務める自民党の福井照衆院議員が驚愕の発言をした。
「この国会ではTPPの委員会で西川(公也)先生の思いを、強行採決という形で実現するよう頑張らせていただく」国会審議に入る前に「強行採決という形で実現するよう頑張らせていただく」と述べたのだ。
福井氏は当日、委員会理事を辞任したが、これがいまの安倍政権である。
 
TPPは12ヵ国で協議しているが、12ヵ国のGDPの85%以上を占める、少なくとも6か国が手続きを終えないと発効しない。
12ヵ国のGDP合計額に占める比率は日本が17.7%、アメリカが60.4%で、日米のいずれか1ヵ国でも批准手続きを終えないと発効しない。その米国がTPPを承認する道はまったく開けていない。
11月8日に実施される大統領選の民主、共和両党の候補者はTPP反対を表明している。
また、米議会下院のマコネル共和党上院院内総務は、TPPにはいくつかの深刻な欠陥があり、年内は動かない」と述べ、「次期政権がTPPの内容を修正する可能性がある」と指摘した。
さらに、共和党の実力者であるライアン下院議長もTPPの内容を修正しない限り審議には応じないとの方針を示している。
つまり、オバマ政権下でのTPP承認は絶望的であり、来年2月に発足する新政権はTPP反対の方針を示す可能性が高い。
 
この状況下で日本が先行してTPPを承認するべき理由は皆無である。仮に米国がTPPを承認することがあっても、それは、間違いなくTPP修正後になる。その修正内容を確認もせずに、日本が先行批准することは、日本国民に対する完全なる背信行為になる。
そのTPPについて、審議に入る前から「強行採決という形で実現する」と委員会理事の立場にある者が発現したのだから、このことだけで審議紛糾は確実である。
 
また、政府TPP対策本部の大江博首席交渉官は9月29日に日本記者クラブで記者会見し、臨時国会でのTPP承認案と関連法案の審議について、「米大統領選までに衆議院を通してメドをつけたい」と述べた。これまた驚くべき発言だ。政府を代表する国会議員が発現するなら理解できるが、単なる一公務員が立法府の意思決定について方針を示すなど、前代未聞である。
すべては、安倍政権の「緩み」に起因している。
「国会の数を握れば何をやっても構わない」という、「驕り」と「緩み」、そして「思慮の浅さ」が完全に露呈している。
(以下は有料ブログのため非公開)

02- スタンディングオベーションが気持ち悪いのではなく…

 安倍首相の所信表明演説で自民党議員が総立ちで拍手したのは、勿論自然発生的などというものではなく、最前列のいわゆる1年生議員たちに予めそうするように指示されていたためで、その波及効果でああなったのだということが種明かしされました。
 
 それが「異様な光景で、気持ち悪いもの」、「米議会の猿真似」、「北朝鮮議会並み」などと人々の眼に映ったことは9月28日の記事:「もはや北朝鮮 安倍首相の所信表明で自民党議員が起立・拍手」で紹介した通りですが、翌27日の予算委で民進党の細野氏が「この国の国会ではないのではないかと錯覚した」と述べたことに対して、首相は「どの国だというのか。あまりに侮辱ではないか」と気色ばんだということです。
 
 また自民党の高村正彦副総裁は30日の役員連絡会で、「スタンディングオベーションをすると叱られるというのは、グローバルスタンダードに合っているのか」と語ったということです。
 
 「日々雑感」氏は1日のブログで、スタンディングオベーションが気持ち悪いのではなく、「兵隊さんありがとう が気色悪いのだ」と述べました。正にそれが普通の国民が持っている感覚です。
 安倍首相をはじめ自民党議員の面々は、もうそういうセンスも失うほどに片寄っているのでしょうか。
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首相“何が問題なのか” 本会議での総立ち拍手
追及に“侮辱”と気色ばむ場面も
しんぶん赤旗 2016年10月1日
 安倍晋三首相は30日の衆院予算委員会で、所信表明演説(26日、衆院本会議)中に自らの呼びかけに応じて自民党議員が立ち上がって拍手した問題について「どうしてそんなに問題になるのか理解できない」と述べました。民進党の細野豪志代表代行への答弁。
 首相は演説で、海上保安官、警察官、自衛官の働きぶりに触れ「今この場所から、心からの敬意を表そうではありませんか」と呼びかけました。これに応じて多くの自民党議員が示し合わせたように立ち上がって拍手。首相も壇上で拍手し、演説が中断。大島理森議長が注意する事態となりました。
 
 27日の衆院議院運営委員会理事会で「首相の行為は不適切」との認識で与野党が一致。自民党理事が「政府に対して『気をつけてほしい』と伝えたい」と表明していました。
 予算委では細野氏が演説時の状況について「この国の国会ではないのではないかと錯覚すら覚えた」と述べたことに対して、首相が「どの国だというのか。あまりに侮辱ではないか」と気色ばむ場面もありました。
 
 
スタンディングオベーションが気持ち悪いのではなく、
「兵隊さんありがとう」が気色悪いのだ。
日々雑感 2016年10月1日 
<「スタンディングオベーションをすると叱られるというのは、グローバルスタンダードに合っているのか」。自民党の高村正彦副総裁は30日の役員連絡会でこう語った。
 米国議会の大統領演説では聴衆が立ち上がる場面がよく見られる。高村氏の発言は「国際標準」を持ち出すことで、批判をかわす狙いとみられる。党幹部の一人は「起立して拍手することを禁じている国などない」と語った。
 首相は衆院本会議での所信表明で領土や領海の警備を続ける海上保安庁、警察、自衛隊の活躍を挙げ、「今この場所から、心からの敬意を表そう」と呼び掛けた。首相自身も壇上で拍手したが、長引いたため大島理森議長が「ご着席ください」と議場を制した>(以上「毎日新聞」より引用)
 
 スタンディングオベーションが気持ち悪い、といっているのではない。ことさら安倍氏が「警察、海保、自衛隊の各員に感謝の念を捧げよう」と呼びかけたのに対して、自民党議員が立ち上がって拍手した映像が戦前・戦中の国民学校児童が先生に唱和して「兵隊さんありがとう」と言わされていた図と重なって見えたから気色悪いのだ。
 高村氏がスタンディングオベーションを禁止するのはグローバルスタンダードに合っていない、と発言したのはお門違いだ。なにもすべてのスタンディングオベーションが悪いといっているのではない。「兵隊さんありがとう」と自民党国会議員が総立ちして拍手したのが、戦前・戦中の国民学校生徒でもあるまいに、と感じたからに他ならない。
 
 確かに安倍自公政権になって軍靴の響きが耳元で聞こえ始めた。彼が首相になって、日本はいきなり好戦国になったかのようだ。南シナ海に軍事基地を建設するなどして進出した中国に対して、日本の首相が中国を牽制するのはなぜだろうか。
 中国は南シナ海で日本は当事国ではない、余計な口出しをするな、と批判している。確かに中国のいうとおりだ。日本は南シナ海に領空も領海も有していない。そうした意味では日本は当事国ではない。
 ただ安倍氏の理屈は南シナ海を日本の船舶が多く航行しているから、シーレーンを守る意味から日本も当事国だ、というものだ。しかしそれは屁理屈というべきだろう。そうした伝でいけば世界中の出来事が日本も当事国ということになる。それは大変危険な発想だ。
 
 奇しくも高村氏はグローバルスタンダードという言葉を使った。平和憲法を制定していて軍隊(グローバルスタンダードに照らせば自衛隊は軍事力世界第10位の軍隊だ)を保有するのは立憲主義国のグローバルスタンダードにそぐわないのではないだろうか。
 安倍氏の下で自民党国会議員も日本の好戦国化を推し進めているかのようだ。「戦争法」制定はまさにその象徴だが、戦前の治安維持法に勝るとも劣らない「緊急事態法」の制定を目論んでいる。歴史に学ばない愚者たちの集団だと批判するしかない。そして愚者たちを選出する国民・有権者も戦争の体験に学ばない愚者以下だと敢えて批判する。

2016年10月1日土曜日

働く貧困層 3年連続1100万人超 安倍政権発足後増加

 国税庁が発表した2015年分の民間給与実態統計調査によると、年収が200万円以下のワーキングプア(働く貧困層)は1130万人と、安倍内閣が発足後の2013年から3年連続で1100万人を超えました。
 また昨年と比べて男女格差は広がり、正規労働者と非正規労働者の格差も広がりました。
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働く貧困 3年連続1100万人超 第2次安倍政権発足後に増加
しんぶん赤旗 2016年9月30日
 国税庁が28日発表した2015年分の民間給与実態統計調査によると、1年を通して働いても年収が200万円以下のワーキングプア(働く貧困層)は1130万人と3年連続で1100万人を超えました。
 第2次安倍晋三政権が発足した12年末以降、貧困層が急増したことになります。とりわけ賃金水準が低い非正規雇用の増加が貧困層の増加に拍車をかけています。
 
 年間賃金の平均額は420万4000円と前年にくらべて5万4000円増加しました。男女別にみると男性が前年比6万1000円増の520万5000円だったのに対し、女性は同3万8000円増の276万円で男女格差は広がりました。
 雇用形態別にみると、正規雇用労働者が同7万2000円増の485万円に対し、非正規雇用は171万円と同8000円の増加にとどまり、正規と非正規の格差も広がりました。

失敗した政策 アベノミクスを加速させる空疎さ(高橋乗宣氏)

 マスメディアがアベノミクスの破綻を明言しなくなった中で、エコノミストの高橋乗宣氏が「もはや失敗した政策 アベノミクスを加速させる空疎さ」と題した記事を発表しました。
 以下に紹介します。
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            ( 日本経済一歩先の真相 ) 
もはや失敗した政策 アベノミクスを「加速させる」空疎さ
日刊ゲンダイ 2016年9月30日
 安倍首相は「アベノミクス加速国会」と位置づけているそうだ。26日に召集された秋の臨時国会。所信表明演説で、首相は「アベノミクスを一層加速し、デフレからの脱出速度を最大限まで引き上げてまいります」と言い切ったが、一体、アベノミクスの何を加速させるというのか。
 
 実質2%の成長目標を掲げたものの、四半期ごとのGDPはプラスとマイナスを行ったり来たり。プラス幅も常に1%未満にとどまっている。昨年の今ごろ、安倍首相は「2020年ごろにはGDP600兆円を実現させる」と豪語したが、実質ゼロ成長続きでどうやって達成させる気なのか。
「GDP600兆円は冗談でした」と言うのなら、また別の問題になるが、本気で言ったのなら、その道筋をハッキリさせるべきだ。
 
 マイナス金利という前例のない政策に踏み切っても、2%の物価上昇率目標には、まだまだ届かない。自身が掲げた目標と実態の乖離を、安倍首相はどう考えているのだろう。いつだって掛け声だけは勇ましいが、常に実績が伴わない。
 結局、アベノミクスが失敗したからこそ、消費税の引き上げは再延期を余儀なくされ、財政再建の道が遠のいた。それなのに、事業規模28兆円超の経済対策は低所得者への給付金などバラマキ策のオンパレード。財政規律など二の次、三の次だ。
 
「1億総活躍の『未来』を見据え、子育て支援、介護の拡充を進めます」という意気込みだけは買う。ただし、人手不足が慢性化する業界では、時給雇用の人々が次々と外国人に取って代わられるような状況下で、「1億総活躍」とは何を意味する言葉なのか。さっぱり分からなくなる。
 
 もはや加速させようのないアベノミクスを「加速させる」とぶち上げた安倍首相の演説内容は実に空疎だ。
 それでも安倍政権は高支持率を維持し、特に10代、20代の男性に限ると、支持率は7割を超えるそうだ。若い彼らは雇用そのものや、同一労働同一賃金を求めている。それを「実現させる」と宣言する政権に支持が集まるのはムリもないが、実現に向けたプロセスは全く見えてこない。中高年層はそのことに不安と不信を募らせている。成果は乏しくとも、弱者受けする政策を掲げ続ければ、支持率は高まる。単なる人気取り策に走っているようにしか見えないのだ。
 
 それにしても、所信表明演説中の自民党議員によるスタンディングオベーションにはア然だ。異様な総立ち拍手は、安倍首相の自衛隊員賛美の時に沸き起こった。今の政権や与党にとって優先すべきは経済より安保・防衛なのだろう。軍国主義化への入り口が開いた瞬間を垣間見た思いがする。 
 
 高橋乗宣-エコノミスト
   1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。 

01- 前月までの記事は次のようにすれば

前月までの記事は次のようにすればご覧になれます
 
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2016年9月30日金曜日

安倍官邸が天皇“お気持ち表明”に報復人事!

 天皇陛下は2010年頃から「生前退位」の意向を口にされ、宮内庁も2014年頃に、官邸に対して非公式で生前退位の検討を要請していました。しかし安倍官邸はその要請を握り潰しました。
 2014年頃には風岡宮内庁長官から、天皇が生前退位の意向をもち、かなり意思が固いこと、15年の誕生日記者会見でその「お気持ち」を表明する希望があることを、官邸は伝えられましたが、やはり官邸はその要請を一蹴し15年末のお気持ち表明の計画は潰されました。
 
 そうした経過を踏まえて、宮内庁のトップを含む3人が官邸には内緒で相談して、「陛下が生前退位のお気持ち」であることを、NHkに『特ダネ』の形で報道させるという方法を考え出したと言われています。
 このようにして天皇の「お気持ちの表明」は実現されましたが、面白くないのはこれまで一貫して天皇陛下の生前退位のご希望を握りつぶしてきた官邸です。
 官邸からは、「(宮内庁は)陛下が思いとどまるよう動くべきだった」というような上から目線のクレームが流布されるなどしましたが、それだけでは収まらずに26日付の官邸による宮内庁幹部人事への異例の介入となりました。
9月27日 官邸、宮内庁にてこ入れ お気持ち表明で同庁に不満
 
 そこでは宮内庁長官の風岡典之氏が来年春を待たずに26日付で退任させられ、山本信一郎次長が長官に昇格し、その後任の次長にはナント警察官僚出身の西村泰彦内閣危機管理監が押し込まれることになりました。
 
 安倍氏ほど側近に公安警察出身者を配置し、公安情報を使って謀略政治を展開している首相はこれまでにいませんでしたが、それがついに宮内庁に対しても及ぶことになりました。西村泰彦宮内庁新次長の役目は天皇サイドからの情報リークの動きをあらかじめ潰そうというもので、ズバリ言えば「天皇陛下のご意向潰し」だと見られています。
 
 日本会議は「皇室への尊崇の念」を掲げてはいますが、そんなのはご都合主義もいいところで、自分たちの意向に沿わないものについては皇室に対してさえも「そこまでやるのか」ということを平気でする訳です。
 恐るべきことです。
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安倍官邸が天皇“お気持ち表明”に報復人事! 
宮内庁に子飼いの公安警察人脈を送り込み天皇を監視、封じ込め
LITERA 2016年9月28日
「まるで安倍官邸が『天皇封じ込め』のために、刺客を送り込んだような人事だ……」
 こうつぶやいたのは、元宮内庁詰めのベテラン記者。宮内庁は9月23日、風岡典之長官が26日付で退任し、山本信一郎次長が長官に昇格、後任の次長に内閣危機管理監だった西村泰彦氏(第90代警視総監)を充てる人事を発表した。宮内庁長官は通常、70歳の節目に交代し、次長が昇格する。風岡氏は今月70歳を迎えたのでその意味では通例通りのようにも見えるが、先のベテラン記者はそうではないと言う。
 
「通例という意味では、宮内庁幹部の異動は春に行われるというのが通例です。風岡さんも来年3月までは長官を務められると誰もが思っていた。この人事はどう見ても異常です。西村さんの次長就任も極めて異例で、警察官僚が就くのは22年ぶり。次長はまさしく『次』の宮内庁長官ですから、事務次官経験者がどこかの省の顧問などを務めてから就任するのが普通です。官邸のバリバリの危機管理監から直に宮内庁入りというのは聞いたことがない。生臭すぎる」
 
 生臭いどころではない。これは明らかに安倍官邸による「生前退位」問題への“報復人事”だった。その辺の事情をズバリ書いたのは、9月25日付の時事通信だ。風岡長官の退任が早まった理由について、「お気持ち表明に関し、誰かが落とし前をつけないと駄目だ」という政府関係者のコメントを紹介していた。
 たしかに、今年7月、NHKが天皇の「生前退位の意向」をスッパ抜いた際、官邸はこの動きを事前にまったく知らされておらず、「宮内庁の幹部のリーク以外にありえない、いきなり報道でぶつけてくるとは何事か」と激怒していた。その後、天皇自身による「お気持ち」の表明があった後も、官邸周辺からは「(宮内庁は)陛下が思いとどまるよう動くべきだった」(時事通信)、「宮内庁が政府の一員として動いているかどうか分からないところがある」(朝日新聞)といった声が上がるようになっていた。
 
 しかし、この間の生前退位をめぐる官邸と宮内庁の舞台裏を取材してみると、これは完全に八つ当たりとしか思えない。怠慢なのはむしろ安倍官邸のほうだからだ。
 実は、天皇は2010年頃から生前退位の意向を口にしており、宮内庁も2014年頃に官邸に非公式で生前退位の検討を要請していた。しかし、安倍官邸はこのとき要請に取り合わず、握り潰してしまっていたのだ。
 当時、要請を握り潰したのは、風岡長官の官邸サイドのカウンターパートで、“官邸の情報将校”の異名をもつ杉田和博官房副長官(元内閣危機管理監)だったと言われる。
 
 杉田氏は1966年東大法学部卒業後、警察庁に入庁。ほぼ一貫して警備・公安畑を歩み、警察庁警備局長を務めた公安のエリートだ。1997年から内閣情報調査室長を務め、2001年1月に初代内閣情報官、同年4月に内閣危機管理監になるのだが、この時の官房副長官(政務担当)が安倍晋三だった。そして、2012年の第2次安倍内閣誕生とともに杉田氏は官房副長官(事務担当)として官邸入り。以後、日本のインテリジェンスの中枢を牛耳る存在として、官邸に君臨している人物だ。
 
「安倍首相が側近に公安警察出身者を配置し、公安情報を使って謀略政治を展開しているのは有名な話ですが、その元締め的存在が杉田さんです。外交のための情報収集からマスコミ対策、野党対策、反政府活動の封じ込めまで一手に仕切る一方で、官邸に優秀な公安人脈をどんどん集めてきた。首相の右腕と言われる北村滋内閣情報官も元々は杉田さんの部下で、杉田さんの強い推薦があったと言われています。官邸では菅官房長官も一目置く存在で、政権の最大の要ともいう声もあるほどです」(全国紙政治部デスク)
 
 その杉田官房副長官は、2014年頃、風岡宮内庁長官から天皇が生前退位の意向をもち、かなり意思が固いこと、15年の誕生日記者会見でその「お気持ち」を表明する希望があることを伝えられていた。ところが、杉田官房副長官は憲法上、退位の自由が認められていないことを盾にこの要請を一蹴。風岡宮内庁長官に対して公務負担の軽減などで乗り切れ、と突き放し、15年末のお気持ち表明の計画も潰してしまったのだという。
「もちろん、杉田官房副長官は事前に安倍首相、菅官房長官に相談もしていたはず。検討拒否は、その意向を受けてのことです。ようするに、官邸は天皇陛下を甘く見ていたんですよ」(前出・元宮内庁ベテラン記者)
 実際、天皇の意思の固さは想像以上だった。この官邸の冷たい姿勢に、天皇の周辺は逆に「もう時間がない」「このままでは陛下の意向が官邸によってなきものにされてしまう」と危機感を募らせ、その結果、NHKのスクープとお気持ち表明という強硬手段に出ざるをえなくなったのだ。
 
 ところが、官邸はこの天皇の身を賭した訴えに対して、逆に激怒し、報復に出た。菅官房長官と杉田官房副長官は、天皇の意向を尊重し、安倍官邸の思惑に反する行動をとったとして、風岡宮内庁長官のクビをすげ替える人事を断行。時事通信に「お気持ち表明に関して、誰かが落とし前をつけないと駄目だ」とコメントした「政府関係者」も杉田官房副長官だと言われている。
 しかも、連中が考えているのは、たんなる報復だけではなかった。それがよくわかるのが、冒頭で紹介した内閣危機管理監の西村泰彦氏の宮内庁次長抜擢だ。
 西村氏は東大法学部卒、1979年に警察庁に入庁した。2013年1月には警察官僚としては警察庁長官に次ぐナンバー2の警視総監に就任するが、わずか1年弱で退官し、14年2月から内閣危機管理監に就任する。これまた、杉田副長官の推薦で安倍首相が「一本釣り」したと言われている。
 
「今回の人事も杉田官房副長官主導で進められた。西村氏はもともと警視庁の広報課長もやっており、マスコミにも太いパイプをもっている。この間も杉田官房副長官の手足となって、官邸でマスコミ対策も担っていた。その人脈を使って、マスコミをコントロール。天皇サイドからの情報リークの動きをあらかじめ潰そうという意図もあるのでしょう」(全国紙政治部デスク)
 さらに、西村氏の最大のミッションはズバリ「陛下のご意向潰し」だ。安倍政権にとって皇室典範の改正によって天皇の「生前退位」を認めることはもってのほかだ。なぜなら、安倍政権の支持母体である日本会議はじめとする右派の皇室観に反するからである。天皇の意向が表面化してからというもの、安倍応援団である日本会議系の学者が入れ替わり立ち替わり天皇批判を繰り返しているのは周知のとおりだ。
 
 政権維持のためには、天皇自身の意思を踏みにじってでも、右派勢力の意志には従わなければならない。そこで、安倍首相が着々と進めているのが、特別措置法によっていまの天皇に限って「生前退位」を認める方針だ。宮内庁人事が発表されたのと同じ23日、政府はこの問題を検討する有識者会議のメンバーを発表した。議論をまとめる座長には今井敬・経団連名誉会長が就く見通しだという。今井氏は、首相の側近中の側近といわれる今井尚哉政務秘書官の叔父で、安倍首相とも頻繁に会食を重ねている。
 
「有識者会議のメンバーを見ても、安倍首相に近い人脈ばかりで、皇室問題の専門家はひとりもいない。明らかに官邸の思惑通りの提言を出させようというのがみえみえです」(前出・全国紙政治部デスク)
 
 そしてこの有識者会議の事務局には、前述の西村氏が宮内庁を代表して参加する。つまり、有識者会議の議論もすべて官邸のコントロール下に置き、特措法での対応を既成事実化しようという魂胆なのだ。しかし、これは明らかに天皇の意思にも反する行為だ。国民世論にも逆行している。例えば、朝日新聞が9月に実施した世論調査では、91%の人が「生前退位」に賛成し、そのうち76%が「今後もすべての天皇が退位できるようにするのがよい」と答えている。
 
 実は、こうした天皇と安倍首相の暗闘はいまに始まったことではない。安倍は過去にも警察官僚を使って天皇の意向を握り潰そうとしたことがある。小泉純一郎政権末期の2005年、首相の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」が「女系天皇」も認める報告書を取りまとめた。将来にわたる天皇制の維持を心配する天皇自身の意思を当時の小泉首相がくみ取ったものだと言われ、小泉首相は本気で皇室典範改正を考えていた。しかし、当時官房長官だった安倍氏は「男系男子」にこだわり、なんとか小泉首相を翻意させようと躍起だった。そのとき安倍氏の手足となって暗躍したのが、当時警察庁長官だった漆間巌氏だったと言われる。
 
 漆間氏は、第1次安倍政権発足後も安倍に乞われて警察庁長官として居座った。安倍政権の下で漆間氏は「北朝鮮への圧力を担うのが警察の役割」などと公言し、朝鮮総連関連など「北朝鮮が嫌がる捜査」に血道をあげた。『日本の公安警察』(講談社現代新書)の著書があるジャーナリストの青木理氏は一連の漆間氏の振る舞いを、かつての特高警察を彷彿とさせる“政治警察宣言”にも等しいと喝破している。
 
 そして、安倍もこの時、警察を使って政治を動かす不健全な権力運営に目覚めたのではないか。事実、これ以降、政敵や野党幹部のスキャンダルを内閣情報調査室や公安警察を使ってかき集め、メディアにリークするというのが、政権の常套手段となった。最近では、民進党代表選で浮上した蓮舫議員の二重国籍問題なども内調のリークだといわれている。
 いずれにせよ、安倍政権にとっての警察は国民の命と安全を守る組織ではなく、国民を監視・支配するための道具なのだ。
 
 そう考えると、今回の宮内庁人事もその一環、とみたほうがいいかもしれない。安倍政権に逆らう者をひとくくりに「敵」とみなし公安警察を使って監視する、その対象を天皇周辺にまで広げたということではないか。
 これは決してオーバーな話ではない。安倍はおそらく、憲法遵守の姿勢を鮮明にする天皇を、自分の野望を阻む最大の「敵」だと考えているはずだ。これから先、天皇は生前退位にとどまらず、公安警察出身の新しい宮内庁次長によってあらゆる民主主義的な発言を封印されてしまうことになるかもしれない。(エンジョウトオル)