ホームページの最下段に「平和に関するニュース」のコーナーがあり、メディアに掲載されたその時々の記事がピックアップされています。
※
(ここに掲載されているニュースは、「平和」「9条」「憲法」をキーワードとしてgoogleの検索機構にヒットした最新の記事から自動的に選択されたものであって、当事務局が何らかの判断基準に基いて選定したものではありません。)の注記がしてあります。念のため。
それぞれ、青字(下線付)1行でタイトルが示され、その下に内容の一部が記載されているので、青字のところをクリックすると元の記事が開きます。
例えば6月18日には、ピックアップ記事の一つに、
[ライフ]【書評】『憲法が教えてくれたこと
その女子高生の日々が輝き
がありましたので、それをクリックすると下記の元記事が開きました。
憲法に触れた興味深い書評なので、どうぞご一読ください。
(19日には別の新しい記事で埋まり、上記の記事はなくなっています)
【書評】
『憲法が教えてくれたこと その女子高生の日々が輝きだした理由』
2012.6.17 08:48
自分らしく生きるお守り
伊藤真(まこと)という人物は多才である。まず、弁護士として国政選挙での一票の格差是正のための憲法訴訟で判例を前進させて、政治状況を一変させた。また、司法試験の受験指導では「カリスマ」と呼ばれる名講師で、すでに何万人もの法曹の輩出に貢献している。
しかし、伊藤はそれらのこと以上に熱心な憲法研究者で、それを前提に、自ら「日本国憲法の伝道師」と任ずるほど、憲法と立憲主義の啓蒙(けいもう)に精励している。
今回は、体育会系の女子高生の日常生活を題材にした「小説」の形で、誰にでも分かる筆致で、日本国憲法の神髄を教えてくれている。それは、憲法こそが私たちの幸福を直接支えてくれており、それを私たちがきちんと理解して日々主体的に生きていくことが大切だ、ということである。
「日本国憲法は、ダイコンにとっての畑、日本国民にとっては大地みたいなもの。だから、もっと自分らしく自由に楽しく生きたいと思ったときのお守り」と伊藤はいう。
ともすると私たちは、本書でいうような「憲法は自分たちを縛る『法律の親玉』というようなイメージ」をもっているだろう。だが実は、「憲法は普通の法律とは違い、弱い立場の人を守るために、強い人たち、政治に携わる人や公務員に向けられているもの」で、これが「立憲主義」なのだということを明快に教えてくれる。
そして、憲法の神髄は「個人の尊重、個人の尊厳」とし、こう続ける。「『みんなと同じじゃなくちゃいけない』ではなく、『人と違うことはすばらしいことなんだよ』『もっと自分に自信をもって自分らしく堂々と生きていいんだよ』と、憲法はあらゆるところで一貫してそれを言って(いる)」
私たちが真の主体性を持てば、自分の住んでいる社会や国や世界も、自分が参加して自分の意志で変えていくことができる。本書を通じ、伊藤はそんな激励のメッセージを読者に送っている。
一読して、生きていることが楽しくなる本である。
(伊藤真著/幻冬舎ルネッサンス・1260円)
評・小林節(慶応大学教授)
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120617/bks12061708480012-n1.htm
HP事務局追記 : 元の記事は上記のURLをクリックするとご覧になれます。