6月19日9時から、湯沢町役場2階会議室で、町の非核平和に関する取り組みについて、町長、教育長と1時間あまりにわたり懇談しました。
当会からは9名参加し、6月1日付けで要請した3項目を中心に、町長、教育長の考えを聞き、意見交換を行いました。
この懇談会には、総務課長と総務課の担当班長も同席しました。
要請事項についての町長、教育長の回答の要旨は次のとおりです。
【要請事項1】
今年度湯沢中学校で開催される予定になっている講演会を、生徒だけでなく父兄や一般町民も参加できるかたちで実施していただきたい。
◎教育長回答
・ 2学期に実施することとし、現在校長と日程の調整を行っている。
・ 生徒だけでなく、父母や一般町民のみなさんにも聞いてもらえるようにしたい。
・ 父母には学校からお便りを生徒に持たせるかたちで、また一般町民のみなさんには『広報湯沢』でお知らせするつもりでいる。
【要請事項2】
本年1月に開催された平和市長会議に出席されての感想や決意を、何らかの方法で広く町民に知らせていただきたい。
◎町長回答
・ 長年の念願であった被爆地広島を訪れ、そこで開かれた平和市長会議に出席するとともに、被曝者の話を直接聞く機会も得られた。ヒロシマ、ナガサキを知ることは、平和や核について考える原点だと改めて思った。機会があれば長崎にも行ってみたいと考えている。しかし、感想文や手記といったものを書く考えはない。
【要請事項3】
8月に行われる町の成人式が、「非核平和都市宣言のまち」にふさわしいものになるよう、町として特別に配意をしていただきたい。
◎教育長回答
・ 成人式には記念品を贈ったり、いろいろと配布する物もあるので、その一つとして何か考えていけるのではないかと思っている。
・1成人式の実行委員会と話し合いながら具体化を図って行く考えでいる。
以上のとおり、要請事項の1と3については、私たちの要請の方向で実施される見通しとなりましたが、要請事項の2については、深い内容の感想を持たれながら、それをものに書いて私たちに知らせる考えはないという、残念な回答でした。
そのため、参加した多くの会員から「今聞かせていただいたような町長の感想や思いをものに書いて、広く町民に伝えることはとても意義のあること」「原爆忌があり、終戦記念日があって戦争と平和、原爆と核の問題などに関心が向く8月を目途に是非一文を!」などなど、町長に再考を求める発言が相次ぎました。
きっと町長には私たちの気持ちを受け止めてもらえたものと期待しているところです。
3項目の要請のほか、①8月19日に私たちが計画している『1枚のハガキ』(新藤兼人監督の遺作映画)の鑑賞会には、多くの町職員の方にも参加していただきたいこと、②日本被団協が新たに作成したパネル「ヒロシマ・ナガサキ
原爆と人間」(30枚組29,500円)の購入と活用について考えていただきたいことなどを要請し、10時過ぎに懇談を終わりました。
懇談のなかで町長から、湯沢町の小学生と沖縄・恩納村の小学生の交流会を考えている旨の嬉しい紹介もありました。これは、小さいときの体験がその後の生き方に大きな影響を持つという自身の経験と、“沖縄”がヒロシマ・ナガサキとともに平和について考える上で大切だ、との町長の考えに基く発案企画ということで、大きな成果が期待されるところです。