2026年4月6日月曜日

米地上戦開始で事態一変 - 高市は日米同盟の絆を血で証明、国内は戦時体制に

 世に倦む日々氏の掲題の記事を紹介します。
 これは米国の対イラン地上戦開始以降の趨勢に関するもので、特に 日本がどのようにしてこの地上戦に巻き込まれていくのかが具体的に考察されています。
 彼は「ペルシャ湾の島嶼作戦で米兵の犠牲が出始めると、トランプは必ず『ホルムズ海峡を通過する石油の恩恵を受けているのは日本だ、なぜ日本がこの作戦に参加しないんだ、それでも同盟国なのか。水陸機動団を持って来い』と言うだろう」と予想します。
 すると「高市と右翼与野党と親米右翼マスコミは、一列に整列し、アメリカの要求には応じざるを得ないと言い、強襲揚陸艦に載せた水陸機動団と機雷掃海部隊の派遣を宣告し、米軍の指揮下に組み込ませ、イラン革命防衛隊との戦闘任務に当たらせるだろう。日米同盟を血で証明することが国益を守ることだと強調し、日本を戦時に入らせるだろう。そのままスパイ防止法を国会に上程し、可決成立、即時施行させ、反戦世論の鎮圧と言論統制に取りかかるだろう」と。要するに、日本は直ちに「戦時体制となる」訳です。タネも仕掛けもありません。
 そして「日本軍をホルムズ海峡に引っ張り出し、イランと交戦させ、戦争を主担させることが出来れば、米軍は速足で引き揚げ、米軍の戦争を手仕舞いする」そうなると、「イランは日本と戦争する理由も意味も必要も意思もなく、あっさり和平交渉のステップに進む」と具体的に予想します。
 日本は「そういう役割を受け持つ展開になるかもしれない。ついでに、イランへの戦後賠償も、アメリカの肩代わりをして日本が払っとけという指示になり、ハイ分かりました了解ですと義務を引き受ける可能性もある。高市ならやりかねず、すでに内密に打診が来ているかもしれない」と推理します。
 そして「交戦した日本とイランとの関係は元に戻るが、日本の戦時体制と統制社会は元に戻らない。そのまま次の台湾有事へと移行する。高市軍団において躊躇も障害もなく」と結びます。
 なるほど高市であればそうしかねません。正しく売国奴です。
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米地上戦開始で事態一変 - 高市は日米同盟の絆を血で証明、国内は戦時体制に
                       世に倦む日日 2026年3月31日
イラン戦争は開始から1か月を超え、5週目が進行している。トランプは当初、作戦は4-5週間で終わると言っていたが、その5週目の半ばを迎えた。実際、この Epic Fury と名付けられた米中央軍の軍事作戦は、5週間で終わる計画で立てられていて、動員され参軍した兵員においては5週間を超えた継続や延長は想定されておらず、短期で任務を終了して米本国に帰還する腹積もりだったはずだ。現在、沖縄からの海兵隊が中東海域に到着してエイブラハム・リンカーン旗艦の空母打撃群と合流し、またサンディエゴからの海兵隊が現地に接近中で、トランプが期限を区切った 4/6 以降に新たな作戦に出るだろうと予想されている。そこには、第82空挺師団の派遣も含まれ、全体で7千人ほどの兵力が地上戦を開始し、さらに陸軍が追加で1万人を増派する計画だと報道されている。大兵力ではあるけれど、イラク戦争初期に投入された20万人と比較して圧倒的に少ない

そのため、次の新しい作戦は全面的な地上侵攻ではなく、規模的に限定された奇襲作戦のレベルではないかと推測されている。作戦目標は、ペルシャ湾奥のイラン原油積み出し基地であるカーグ島と、ホルムズ海峡入口に浮かぶ要衝ララク島の二つが候補に挙げられている。が、前にも書いたとおり、強襲揚陸艦がホルムズ海峡を無事に通過してペルシャ湾内に侵入できないと海兵隊をカーグ島に上陸させられないので、軍事的物理的な順番として、ホルムズ海峡の制圧が第一の課題になるのではないかと予想される。先週すなわち第4週(3/15-21)までは、ゲシュム島が焦点になっていた。だが、面積が広すぎ、島全域の革命防衛隊の戦力が強固なため、ゲシュム島ではなく小さなララク島に照準が移ったようだ。ゲシュム島はイラン本土と接近して長い海岸線が伸びており、したがって攻略後の防衛線に弱点がある。仮に一時的に占領できても内陸側からドローンとミサイルで攻撃され犠牲が多く発生してしまう






その観点からゲシュム島は作戦目標として適しておらず、小さくて占領しやすい、そしてホルムズ海峡を抑える上で有効な地理的位置にあるララク島を攻略占領する方が合理的だ。ここを米軍が確保すると、イランは現在設置している「安全回廊」を白紙化されてしまう。タンカーから通行料を徴収することができなくなり、海峡封鎖を実効せしめているイランの支配権が瓦解する結果に繋がる。今、ホルムズ海峡の封鎖を実現しているから、イランは戦争全体の主導権を握っているのであり、ゆえにこそ、アメリカは何としても海峡の制圧(イラン支配の排除)を成功させないといけない。第3週目よりホルムズ海峡の攻防が戦局の中心に浮上したが、その構図のまま緊張した時間が流れていて、現在はアメリカが地上作戦を準備中の凪の状態が続いている。それは同時に、パキスタンやトルコなどが外交仲介に動き回っている時間でもあり、双方が駆け引きを演じ合い、軍事の成果達成に躓いたアメリカが戦争の出口を求めて焦燥する状況となっている

自らに都合よく戦争を打開する方策が見い出せず、トランプ政権が苦境に追い込まれているのは明らかだ。ララク島を戦略目標にして急襲して奪取できても、対岸のゲシュム島や内陸部から猛反撃を受けるのは必至で、小さな島だから正面と両側面の三方向から集中攻撃を受ける標的となる。相当の米兵の流血を覚悟する難局となるだろう。そこを橋頭保にゲシュム島に進撃するには数万人の追加兵力と補給が必要だし、またホルムズ海峡を長期で守備する「防衛海軍」を編成する必要がある。米海軍だけでは手が足りない。というか、どうしても日本を含めた多国籍艦隊で「防衛海軍」を組織し、機雷掃海など長期任務の責任を日本に丸投げする(押しつける)必要がある。他国の海軍を巻き込まないと、何で米海軍がボランティアで海峡を守らなきゃいけないんだという、アメリカの世論の不満と反発を抑えられないのだ。結局、アメリカは軍事も外交も手詰まりのまま、戦略目標(出口)が視界不良のまま、32兆円の戦費を調達して戦争継続を強行しようとしている






3/9 のトランプの記者会見では、イランのミサイル発射装置は90%以上減少、ドローン発射装置は80%減少したと豪語していた。だが、3/28 の報道では、イランのミサイル兵器とドローン能力の破壊は3分の1しか確認できないという情報機関の分析が洩れていて、3分の2のミサイル在庫が残っているという認識に変わったらしい。3/5 の米中央軍の楽観的報告に基づいたトランプの大法螺を否定する悲観論の発信だ。あと何千発何千機のイランのミサイルとドローンが残っているか不明だが、それを相手に米軍の地上部隊が島に上陸突撃し、革命防衛隊と交戦して血を流す羽目になる。32兆円も臨時の戦費予算を計上したのだから、数万人規模の地上部隊を逐次派遣する想定だろう。大量の死傷兵が出るのは前提の上で、それでもホルムズ海峡の島嶼を占領して「海峡開放」の戦果を得たいのである。その作戦の遂行か、あるいは屈辱的な撤退を選ぶか、どちらかしかなく、軍事にまやかしは通用しない。前者の場合はイランは海峡に機雷を撒く最終手段に出るだろう。船の通行は完全にストップとなり、戦争終結と機雷掃海まで海峡再開はない

ホルムズ海峡の攻防戦は、戦争の帰趨を軍事ではなく外交が明らかにする真実を決定的に浮上させた。第4週目以降、アメリカとイランの間で外交戦の鍔迫り合いが演じられている。3/28、駐日イラン大使が読売新聞のインタビューに応じ、「日本のような友好国やその他の国々は、連携を取りながらホルムズ海峡を通過させるよう調整している」とコミットした。3/20 に外相のアラグチが「日本側との協議を経て日本関連船舶の通過を認める用意がある」と発言した延長の外交だ。イランにとって日本は歴史的な友好国であり、関係改善を果たしたい最優先の希望国の位置づけなのである。日本が応じれば、即、特別待遇のパスポートで日本のタンカーは海峡を通行できるようになり、ナフサ不足もヘリウム不足も解消する問題解決となる。一方、その日本は、世界の中で最もアメリカへの従属度が高く、高市がトランプに媚売りして恥をかきながら忠誠心を示してきたばかりだ。アメリカにとっては要石の国になる。日本は実に奇妙な立場で、両方から強く腕を引っ張られている

その日本は、世界の中で最もホルムズ海峡を通る石油に依存した国でもある。読売が駐日イラン大使のインタビューを報じた裏側には、ようやく政権内でも方向修正の動きが出始めた気配も窺える。が、私はその見方を採らず、高市はトランプとDCで自衛隊派遣の密約を交わしてきたと確信する。トランプは間違いなく口頭で要請したはずで、高市は非公開の席で約束したはずだ。なので、高市は米軍の地上攻撃開始に合わせてホルムズ海峡への自衛隊派遣を決定、強行する思惑だろうと今後を予想する。ここ一週間のタイムラインを見ると、政府がナフサ不足への対応で全く危機感がなく、緊急の調達計画や危機管理に動かない点が異常視され、何か裏の背景と意図があるのではと怪しむ声が高まっている。私はその懐疑洞察に同感で、ショックドクトリン的に、巧妙に、ナフサ危機・エネルギー危機の情勢と環境を作り出し、その国民的危機を口実にし梃子にして、冷静な議論と思考の余裕を国民に与えぬまま、一気に自衛隊のホルムズ海峡遠征に持ち込むのではないかと疑っている

自衛隊を送って海峡をこじ開けないと、ナフサが入手できなくなり透析患者が全員死亡する、病院で何も治療できなくなる、薬品の製造供給もできなくなると国民を脅し、野党を黙らせ、テレビキャスターに扇動させ、右翼論者を動員して報道番組で咆哮させ、「世論調査」で賛成多数にするのではあるまいか。維新と参政と国民民主は高市と同じイデオロギーであり、9条改憲早くやれと押す立場だから、ホルムズ海峡への自衛隊派遣に賛成するだろう。マスコミの手で国内を疑似的な有事空間にして、好戦論一色の興奮状態に染め上げ、イランへの憎悪を極限まで高めるのではないか。スパイ防止法制定後の社会を先取りして作り出し、ネットの批判意見を封殺し、抗議デモを規制し排除する事態が予想される。原油調達と憲法9条のどっちが大事なんだという言説を仕掛け、国民を萎縮させ畏懼させ、一方向に押し流して来るだろう。現時点は戦争の”一時休憩”の段階だから、そうしたリアリティはないけれど、米軍が地上作戦を開始し、米兵の血が流れ始めると、空気は一変するに違いない

島嶼作戦で米兵の犠牲が出始めると、トランプは必ずこう言うだろう。ホルムズ海峡を通過する石油の恩恵を受けているのは日本だ、なぜ日本がこの作戦に参加しないんだ、それでも同盟国なのかと。海兵隊(水陸機動団)を持って来いと。高市と右翼与野党と親米右翼マスコミは、一列に整列し、アメリカの要求には応じざるを得ないと言い、強襲揚陸艦に載せた水陸機動団と機雷掃海部隊の派遣を宣告し、米軍の指揮下に組み込ませ、イラン革命防衛隊との戦闘任務に当たらせるだろう。日米同盟を血で証明することが国益を守ることだと強調し、日本を戦時に入らせるだろう。そのままスパイ防止法を国会に上程し、可決成立、即時施行させ、反戦世論の鎮圧と言論統制に取りかかるだろう。左翼系Xアカウントの停止措置を強権執行するだろう。日を置かず、戦死した自衛官の棺が日の丸に包まれて帰還し、高市が敬礼して出迎える絵をNHKが実況中継するだろう。そのまま、靖国国営化法案の策定と上程、可決成立と進み、戦死自衛官は靖国の英霊として祀られる推移になるだろう。戦時体制となる

高市と右翼与野党は、台湾有事で計画し予定していた政治と法制をイラン戦争で前倒しして実行する。地上作戦に反対していたアメリカ世論も、戦後初めて、日本がアメリカの戦争のために遠征軍を出し、中東の戦場で血を流して同盟を証明した意義”を評価する方向に転じ、保守派の気分が変わるかもしれない。以上述べた悲観的予想は、一般の感覚からは荒唐無稽な妄想と映るかもしれない。極端に悪いアングルの、非現実的なシナリオに見えるだろう。けれどもトランプの視点に立ったとき、日本がこうして窮地を救う行動に出てくれれば、無謀で敗北必至(一方的撤退必至)だった戦争も恰好がつき、アメリカ国民に弁解できる余地が生まれる。日本軍”をホルムズ海峡に引っ張り出し、イランと交戦させ、戦争を主担させ、米軍は速足で引き揚げるのである。ホルムズ海峡の責任はおまえにあるのだからおまえが戦闘するのが当然だと押しつけ、米軍の戦争を手仕舞いするのだ。そうなると、あとは日本とイランの戦争だから、イランは日本と戦争する理由も意味も必要も意思もなく、あっさり和平交渉のステップに進む

日本は、アメリカとの軍事同盟を義理立てするため、ホルムズ海峡で血を流しましたという結論になる。そして、米軍遁走後に態度を変え、元々の友好国である親日イランと仲直りし、海峡の通行も元の平和に戻る(機雷の問題が残るかもしれないが)。さらに、ペルシャ湾全体の安全保障の新スキームについて、つまりGCCとイランとの戦後の新たな関係構築だが、アメリカの代理で属国日本が軸になり構成を図るという、そういう役割を受け持つ展開になるかもしれない。東半球の面倒臭い部分は日本に任せるよという魂胆だ。ついでに、イランへの戦後賠償も、アメリカの肩代わりをして日本が払っとけという指示になり、ハイ分かりました了解ですと義務を引き受ける可能性もある。高市ならやりかねず、すでに内密に打診が来ているかもしれない。今、CIAが何を侫悪に謀計しているかをシミュレーションすると、こうした論理回路と戦略設計の図が思い浮かぶ。アメリカがこの失敗塗れの戦争を手仕舞いする上で、最も好都合で打撃の少ない始末の方程式だろう。損失を最小化する理想的解決手法だろう

また、櫻井よしこや尾上定正や河野克俊や山下裕貴や岩田清文の頭の中も、兼原信克や佐藤正久の頭の中も、したがってCIA下請け機関の日本国際戦略研究所や笹川平和財団の関係者の頭の中も、この着想とプランに同意だろうと想像する。交戦した日本とイランとの関係は元に戻るが、日本の戦時体制と統制社会は元に戻らない。そのまま次の台湾有事へと移行する。高市軍団において躊躇も障害もなく