高市自民党は地方自治体の選挙では連戦連敗を続けています。2月の衆院選の圧倒的勝利は一体何だったのか、何故地方選では勝てないのか、「他候補 中傷動画」の影響はそれほど大きいのか、疑問は尽きません。
6月28日に投開票された〝国政の代理戦争″と呼ばれた杉並区長選は、現職の岸本さとこ氏が、自民党推薦の候補に約2・5倍の得票を得て圧勝しました。自民は首相経験者や閣僚が応援に入って総力戦を展開したにもかかわらず、よもやの大惨敗を喫しました。
植草一秀氏は、「高市氏の高支持率はメディアが全面支援して人為的に創作されたもので、メッキが剥がれて醜い素地が露わになり始めている」、「これまでメディア報道に流されてきた主権者が覚醒を始めていることの表れとも言える」と評します。
高市氏は特別国会会期末に向けて、議員定数削減、副首都創設、刑事訴訟法改悪、皇室典範改悪などの重大法改定等を目論んでいます。
これほど国を悪くすることに勤しむ首相はまたと いません。
併せてレイバーネット2.0の記事:「杉並区長選:岸本さとこさん圧勝!〜ここに私たちの希望がある」を紹介します。
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杉並市長選で自民大惨敗
植草一秀の「知られざる真実」 2026年6月29日
“国政の代理戦争”と呼ばれた杉並区長選の結果が判明した。
6月29日 午前11時30分現在 開票率98・24%時点の開票結果
岸本 さとこ 105,500
大和田 伸 46,000
田中 良 33,000
増田 よしひこ 15,500
現職の岸本さとこ氏が再選を果たした。
大和田氏は自民党の推薦を、増田氏は地域政党「再生の道」の推薦を受けた。
自民推薦候補者の出馬は27年ぶり。高市自民が衆院選で多数議席を獲得したことを背景に杉並区長選に自民は推薦候補を擁立した。田中氏は元区長。
結果はダブルスコアでの岸本氏圧勝だった。
高市人気の凋落は鮮明である。高市氏自身の問題である。誹謗中傷動画、サナエトークン、経歴詐称疑惑 に関連して、高市氏が国会でデタラメ答弁を繰り返してきた。
そのために国会が紛糾して、膨大なエネルギーが費消されている。
高市氏が適正な答弁を示せば済む話。
秘書や秘書と接触してきた松井健氏に関する疑惑で、高市氏が詳細を把握できていないなら、本人を国会に招致して証言させれば済む話。
それをせず、高市氏がデタラメ答弁を繰り返すから紛糾する。
問われた高市氏は「寝てない」や「首相の職務に支障が出る」などと述べる。責任転嫁もはなはだしい。
メディアが全面支援して人為的に創作された高支持率。メッキが剥がれて醜い素地が露わになり始めている。
こうした情勢下で繰り広げられた“国政の代理戦争”。結果はダブルスコアでの自民候補の惨敗だった。投票率は42.54%で前回選より5.02ポイントも上がった。
杉並区民の高い見識を示す投票結果と言える。同時に、これまでメディア報道に流されてきた主権者が覚醒を始めていることの表れとも言える。
日本が奈落に転落する前に、現状を打破しなければならない。
岸本氏はリベラル首長としての全国的な知名度を生かし、区立学校の給食無償化や児童館維持、財政健全化などの実績をアピールした。
自民は首相経験者や閣僚が応援に入って総力戦を展開。しかし、よもやのダブルスコアでの大惨敗。
3月の清瀬市長選、4月の練馬区長選に続いて自民推薦候補が敗北した。
意識の高い住民が居住する選挙区では政治情勢が一変し始めている。
主権者国民を甘く見るべきでない。
その高市氏は国会での暴走を加速させている。国家情報会議設置法制定を強行。現代版特高警察創設と言ってもよい。
特別国会会期末に向けて、議員定数削減、副首都創設、刑事訴訟法改悪、皇室典範改悪などの重大法改定等を目論む。
その一方で、高市氏自身の重大疑惑に対する説明責任を果たそうとしない。
経歴詐称が明らかになれば公選法違反で議員の身分を失う可能性も浮上する。
田久保眞紀伊東市長の経歴詐称疑惑で連日連夜の大報道を展開した主要メディアが、首相の経歴詐称疑惑を同等に取り上げないのは完全なダブルスタンダード。
野党は高市自民が誠実な姿勢を示さなければ国会審議に応じない姿勢を示すが当然の対応である。6月29日を境に高市内閣を取り巻く情勢は急変することになる。
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杉並区長選:岸本さとこさん圧勝!〜ここに私たちの希望がある
レイバーネット2.0 2026年6月30日
<東海林 智>
杉並区長選挙の結果が出た。朝から仕事が入っていたので、現場に行くことはかなわなかったが、岸本さとこさんが自民の大和田氏、元区長の田中氏などを圧倒した結果に。これはとびきりうれしい。岸本さんが候補として素晴らしいのは論を待たないが、その岸本さんを支え、共に進んだ杉並の市民運動の分厚さに敬意を覚えました。そして、ここに希望もあることを。
今回の選挙を注目したのは、大和田その他の候補らが、岸本さんの「対話の区政」をターゲットにしていた点。これは、地域の政治は対話などではなく、リーダーシップが問われるのだと、対話の区政では政策は進まないという姿勢を露骨に出してきたものだ。自民が区政の奪還を狙う際に、住民との対話を〝無駄なこと〟として、区政を(対話なしに)進める強引なやり口をアピールしたものだ。首相・高市を担ぎ衆院選に〝圧勝〟し、勝ったあとはやりたい放題という、その手法で区政をやると宣言したような勝負だった。これを許すかどうかは、高市政権下で、市民がどう生きるかにもつながってくる。もちろん、杉並区民にすべてを負わせる訳ではないが、この選挙の結果は重大な意味を持ってくる。実際、自民が杉並で〝千年王国〟を築くとか、いう提灯を掲げた何かの〝学者〟もいたぐらい。
結果、対話を否定し、強引なリーダーシップを訴えた者も含め3人が束になっても岸本さんにかなわなかった。市民は対話による区政をまっすぐ前に進めるリーダーを選んだのだ。ここに私たちの希望はある。分断された時代を修復するには、そして強大な権力に抗うには、声を出し対話をすることが大事なんだ。そんなことを改めて思わせてくれた結果。
今回の選挙は、SNSを舞台にした攻防、国会議員の権力をかさにきた露骨な攻撃、中傷、デマ……とやまほど論点があると思う。そのあたりは実際に運動に関わった人々が発信するだろうから触れないが、市民の声を聞かない強引な政治なんて求めないという意志が明確に示されたことに感謝したい。杉並のみなさん、おめでとうございます。そしてありがとうございます。希望のありかを見せてくれて。
6⽉29⽇ 午後0時25分現在 開票率100%
得票順 候補者氏名 得票数 得票率
1 当選 岸本 さとこ 106,487 (52.74%)
2 大和田 伸 46,250 (22.91%)
3 田中 良 33,259 (16.47%)
4 増田 よしひこ 15,877 ( 7.86%)
*写真提供=永田浩三さん