まるこ姫が掲題の記事を出しました。
今回韓国尹大統領による「戒厳令事態」が回避されたのは、軍人が必ずしも大統領の命令に従わなかったのに加えて、ソウル市民・韓国国民が大統領の声明に抗がったことと、国会議員が瀬戸際で踏ん張ったことを挙げ、韓国では民主主義が確実に機能していたと高く評価しました。
韓国民は、かつて米国主導の環太平洋パートナーシップ(TPP)に対する反対運動でも大変な盛り上がりを見せて 日本などとは大違いでした(トランプ大統領の出現で米国がTPPから脱退したことで骨抜きになったのは幸いなことでした)。
まるこ姫は、「戒厳令事態」に関連して
「日本も憲法に『緊急事態条項』を盛り込もうとしている勢力がいるが、これが憲法に書かれたら万能の神になったと勘違いする権力者が出た時のことを考えると、めちゃくちゃ恐ろしい。緊急事態条項を発出することでいかようにも国民を操れる」と警告しました。
ところが維新の馬場前代表は4日未明、Xに「韓国で起こることは日本でも起きる可能性がある ~ 。憲法改正で緊急事態条項を整備すべきだ」と投稿したということです。
何とも真逆の主張で、自民党が本来構想している「緊急事態条項」は、政府がそれを宣言すれば立法権まで持つことが出来て「戒厳令状態」の専制政治を可能にするものなので、馬場氏の基本的認識が問われるものです。⇒ワイマール憲法下でなぜナチス独裁が実現したのか
まるこ姫は翌5日に「維新・馬場『緊急事態条項整備を』さすが思考が火事場泥棒並」とする記事を出し、馬場前代表の認識不足を徹底的に批判しています。併せて紹介します。
文中の青字や太字の強調個所は原文に拠っています。
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「大統領の‘非常戒厳宣布’に抗った韓国市民」日本人は出来るだろうか
まるこ姫の独り言 2024.12.04
朝起きたら、ネットは騒然としていた。
韓国に戒厳令がでたそうで・・・・
韓国の大統領が22時過ぎに「非常戒厳宣布」戒厳令のようなものを44年ぶりに発出したという事で、野党がクーデターを起こし暴徒と化したのかと思っていたら、全然違っていた。
韓国の政権は、日本のようをに少数与党になっていて、野党の方が大きな力を持っていることもあり、野党が暴走するというのは考えられない。
>「死ぬ覚悟で来た」…尹錫悦大統領の‘非常戒厳宣布’に抗った韓国市民、背景に民主主義の歴史 |
短く言うと、どうも大統領の支持率が日増しに下がってきていることで、大統領が挽回するために大統領令を仕掛けたようだが、ソウル市民・韓国国民が大統領の声明「共産主義に国が乗っ取られる、野党は批判ばかりのテロ組織」に抗い、そして国会議員が瀬戸際で踏ん張ったことで、大統領の暴走を許さなかった。
民主主義が確実に機能していたという事だ。
しかしこれを日本に当てはめたらどうなるか。
日本も憲法に「緊急事態条項」を盛り込もうとしている勢力がいるが、これが憲法に書かれたら万能の神になったと勘違いする権力者が出た時のことを考えると、めちゃくちゃ恐ろしい。
緊急事態条項を発出することでいかようにも国民を操れる。
日本で総理が「共産主義に国が乗っ取られる、野党は批判ばかりのテロ組織」と声明を出せば日本人は一発で引っ掛かりそう。
日本の場合、民主主義国家といえども、やっぱり国民が勝ち取ったわけではなく、敗戦後、他国から与えられたものだし、危機感が違うと思う。
しかも、日本人は韓国人と違っていまだに権威主義者が多く、お上のいう事に逆らえない。
たとえ抗ったとしてもすぐにご無理ごもっともになる可能性大だ。
そしてネットの発達とともに、匿名性をいいことに、強者にはなびき、弱者をいたぶる輩が恐ろしいほど湧いている日本。
国会前で市民がデモに参加したら、プロ市民とか活動家とか、下手したらお金を貰ってやっていると勝手にレッテルを貼り、罵詈雑言を浴びせ、真面目にやっている人を冷笑する事しかしない。
本当に考えがさもしい人が多い。
そもそも、日本に「在日」の人が多いからか韓国人を上から目線で蔑む人がなんと多い事か。
沖縄の人に対しても侮蔑的な発言をする人がいるが、常に自分より下を作って相手を誹謗中傷するなど貶めることでしか生きられない人がいるのも確かで、なんともやるせない一部国民性だわ・・・・
真面目に生きてる人を冷笑するネット。
本当に何とからならないものか。
維新・馬場「緊急事態条項整備を」さすが思考が火事場泥棒並
まるこ姫の独り言 2024.12.05
韓国の大統領が戒厳令を出したことで、それを利用するかのように、緊急事態条項整備をと言い出す維新の馬場。
維新は利用できるものなら何でも利用するが、今回の韓国を見ていて、こんな事を言い出すとは
>維新・馬場氏「緊急事態条項整備を」 戒厳令受け投稿、賛否渦巻く |
馬場は、韓国大統領のあの行き過ぎた行動を、なんと考えているのか。
大統領は自らの権力を維持するために権力を行使した。
議会が機能して大統領の行き過ぎた行為を短時間で収めた形になったが、国会が機能していなかったら恐ろしい事態になったと思う。
戒厳令が今でも続いていた可能性が大だ。
今回は大統領の独り相撲に終わってよかったが、権力者は権力を持っているがゆえに恣意的に「非常事態」を作れる存在だ。
馬場は、非常事態条項を憲法に明記させるのが目的でツイートしたのだろうが、権力者を縛るための憲法に「緊急事態条項」を加えれば、ますます権力者に大きな力を与えることになる。
そんな莫大な権限を権力者に与えたらどうなるか、火を見るより明らかじゃないか。
なぜ韓国の戒厳令を教訓としないのか。
昨日の記事にも書いたが、そもそもこの国の国民は、拘束力がなくても政府が決めた事には唯々諾々と従う傾向がある。
権威主義が根っから沁みついていると言っても過言ではない。
狂信的な総理が「緊急事態条項」を発出したら、今ままでの比ではないほど右向け右になり、お互いがお互いを監視するだろうし、〇〇警備隊や〇〇警察が蔓延る。
本当にそんな社会が良いのか、国民の為になるのか。
真の民主主義が備わっていないわが国では、「緊急事態条項」を憲法に書く事は危険すぎる。
それにしても馬場が目指すのは独裁国家なのだろうか。