2017年4月16日日曜日

本性を表した安倍晋三氏の「積極的軍国主義」

 安倍首相が唱える積極的平和主義は、単に戦争のない状態が平和と考える 消極的平和 に対して、貧困・抑圧・差別などの構造的暴力がない状態を平和と考えるという「積極的平和」に則ったものでは勿論ありません。しかしそれがいったいどのようなものなのかは不明のままで推移して来たと思います。
 安倍政権が用いる言葉(用語は、戦争法を平和維持法(略称)と名づけるなど、肝心な法律も含めて本来の字義とは全く異なっているので、言葉からその本質を探ろうということはもともと無理です※1
             ※1 2015年3月11日 騙しのテクニック 安倍政権
                    https://yuzawaheiwa.blogspot.jp/2015/03/blog-post_74.html
 その点、安倍首相と同郷の芥川賞作家田中慎弥氏は小説『宰相A』で、宰相Aに「いつも申し上げる通り、戦争こそ平和の何よりの基盤であります」、「我々は戦争の中にこそ平和を見出せるのであります」、「アメリカとともに全人類の夢である平和を求めて戦うのです」と語らせている※2のは見事です。
             ※2 2015年3月25日 「宰相 A」 安倍晋三の実像と虚像 
                    https://yuzawaheiwa.blogspot.jp/2015/03/a.html
 
 「そりゃおかしいぜ第三章」氏が、ブログ:「本性を表した安倍晋三の ”積極的軍国主義” 」で、「安倍晋三の積極的平和主義の実態は、軍国主義を覆い隠す言葉でしかない」、「安倍首相は世界を俯瞰する外交と名付けてなが金をばら撒くだけの外交をし、隣国の韓国と中国には見向きもしない中国と南北朝鮮をいたずらに刺激している(要旨)」と述べています
 同氏はまた、「朝鮮は謀略国家ではあるが侵略国家ではない」と述べ、安倍首相の軍国主義推進のための「危機を煽ろうとするひたすらな扇動」にも釘を刺しています。
 
 ブログ:「そりゃおかしいぜ第三章」を紹介します。
 日刊ゲンダイの記事「実戦では初の使用 大量殺戮兵器を投下したトランプの狂気」も併せて紹介します。安倍氏はトランプ氏と気脈を通じているとされていますが、それは狂気の点でも通じているのでしょうか。
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本性を表した安倍晋三の「積極的軍国主義」
そりゃおかしいぜ第三章 2017-04-14
 安倍晋三が本性を露わにした。昨日(13日)の参院外交防衛委員会で、「北朝鮮はサリンをミサイルの弾頭に付けて着弾させる能力を保有している可能性がある」と述べた。世界を俯瞰する外交と名付けてなが金をばら撒くだけの外交をし、隣国の韓国と中国には見向きもしない安倍晋三である。外交努力以前の意見交換や相互の立場の確認すら行おうとしない。まるで中韓が敵意をむき出しにするのを待つような態度である。更に、「抑止力をしっかり持つべきだという議論は当然だ」と、日米安保による抑止力強化の必要性を訴えた。
 
 抑止力は、相手国にさらななる抑止力の強化を促す。抑止力は相手を上回らなければ意味がない。これを平和主義とは言わない。ましてや積極的とくれば言葉遊びもいいところである。安倍晋三は、中国と南北朝鮮を徒に刺激して、日本の軍事力を高めるための実態が欲しいのである。
 国内世論の喚起も忘れない。忠実な日本のマスコミもこれに応えて、北朝鮮の危険性、暴力性を煽っている。北朝鮮は人権などまったく考えない暴力政府であることには異論がない。戦前の皇国史観を国民に叩き込み、教育勅語を児童に暗記させ天皇を崇拝する国家はそのまま軍事国家として、周辺諸国に侵略を繰り返した。現在の北朝鮮は戦前の日本に、一見酷似するかに見えるが、侵略する経済力も軍事力も技術もない。北朝鮮の核兵器は、関係諸国へのおおねだりの恫喝手段でしかない。核兵器が危険という認識がなく管理も開発も、内に向けては強固な体制を誇示するための手段にもなっている。北朝鮮は謀略国家ではあるが侵略国家ではない
 
 幼稚な強権国家は外交交渉もできない。先進国や巨大国家は、この富山県のGDPと同程度の世界最貧国家を、最新の力な兵器で恫喝するトランプの強権姿勢は、弱者に対する行為とは思えない。ましてや冒頭の、安倍晋三の無根拠としか思えない、この最貧国家に反発こそすれ和平などの工作とは無縁の言動こそ、安倍晋三の積極的平和主義の実態は、軍国主義を覆い隠す言葉でしかないのである。彼には敵が欲しいのである。安保関連法(戦争法)も、集団的自衛権も憲法改悪にも欠かすことにできない敵を、安倍晋三は作りたかったのである。
 
 
実戦では初の使用 大量殺戮兵器を投下したトランプの狂気
日刊ゲンダイ 2017年4月15日
 トランプ大統領が越えてはいけない一線を越えた。米軍は13日、核兵器を除く通常兵器では最強の破壊力といわれる「GBU43B・大規模爆風爆弾」(MOAB=モアブ)をアフガニスタンのIS(イスラム国)の拠点に投下。全長9メートル、重さ9800キロあるこの爆弾は、「全ての爆弾の母」と呼ばれ、実戦で使用されるのは初めて。核兵器ではないが、非人道的なヤバイ兵器だ。
 
 軍事ジャーナリストの世良光弘氏が言う。
「当時のブッシュ政権は2003年のイラク戦争でフセイン政権に圧力をかける目的でモアブを開発しました。あの時、米軍は劣化ウラン弾、クラスター爆弾、バンカーバスターといった非人道兵器を使用しましたが、モアブの投下だけはギリギリ踏みとどまりました。1発で東京ドーム1個分の広さを瞬時に焼け野原にしてしまう威力があるため、さすがに躊躇したのです」
 モアブはベトナム戦争などで使われた燃料気化爆弾「デージーカッター」の後継爆弾。気体の爆発によって高い圧力と衝撃波を生み出し、標的を木っ端みじんに破壊する。広範囲にわたって火炎地獄に見舞われた人は眼球や内臓が飛び出し、地下壕に隠れたとしても高温と酸欠で死に至らしめられるという。しかも人工衛星を使った誘導システムが搭載してあり命中精度が高い。命を狙われたら逃れられない。
 
■北朝鮮への圧力も
 トランプ大統領は今回のモアブ投下について、「見事に任務に成功した。米軍を誇りに思う」と胸を張った。核実験や弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮に圧力を強める狙いがあるようだが、恐ろしいのは、07年にロシアがモアブの4倍の威力を誇る新型爆弾を開発したという情報があることだ。「全ての爆弾の父」と呼ばれているらしい。
「米国が『全ての爆弾の父』の威力をさらに上回る重さ13トンの燃料気化爆弾を開発しているという話もあります。核保有国は核戦争になるとお互いに困るので、今後は燃料気化爆弾の開発競争が本格的に始まりそうです」(世良光弘氏)
 トランプ政権は先週、シリア軍基地に59発の巡航ミサイル「トマホーク」を撃ち込んだ。狂気の大統領が非人道兵器の恐ろしさを理解する日は来るのだろうか。