ニューヨーク・タイムズと米シエナ大が9月に実施した共同世論調査によると、23年10月の調査では米国民の47%がイスラエルを支持していましたが、今回の調査では34%に低下。パレスチナヘの支持は20%から35%に上昇しました。1998年の調査開始後、パレスチナヘの支持が上回るのは初めてです。「イスラエルは意図的にガザの住民を殺害している」との回答は40%で、23年調査の22%からほぼ倍の水準に跳ね上がりました。
イスラエルの元大統領顧問ナダフ・タミル氏は28日、しんぶん赤旗の取材に対し、ネタニヤフ首相がイスラエルの孤立を欧州のイスラム教徒の移民のせいにしているが、実際に声を上げているのは各国の主流派の政治勢力だと指摘し、孤立を招いたのは首相自身であり、「イスラエルが国際的孤立から抜け出す唯一の道は、責任を他者に押し付けるのではなく、この状況を生んだ政権を交代させることだ」と述べました。
米国のトランプは29日、ホワイトハウスでイスラエルのネタニヤフ首相と会談し、パレスチナ・ガザ地区に関する計画で一致したと発表しました。計画は、イスラエルとハマスの即時停戦、人質解放のほか、停戦後の統治の項目もあり、ハマスが統治に一切関与しないことや、イスラエルが「占領も併合もしない」と明記しました。
イスラム8カ国外相と欧州首脳は同計画を評価しています。ガザの惨状は筆舌に尽くしがたいもので、衛生状態もとっくに限界を超えているので停戦は絶対に必要ですが、Moon of Alabamaはトランプらの「ガザ地区に関する計画」を「ガザに対する奇妙な計画」と酷評しています。
しんぶん赤旗ほかの7つの記事を紹介します。
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米国民 イスラエル支持低下 ガザ攻撃2年で47% ⇒ 34%
しんぶん赤旗 2025年10月1日
米紙調査
【ニューヨーク=時事】米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は29日、イスラエルが2年近くにわたりパレスチナ自治区ガザヘの攻撃を続けてきたため、米国民のイスラエルに対する支持が大きく低下したと報じました。同紙と米シエナ大が9月に実施した共同世論調査の結果を基に伝えました。
イスラム組織ハマスが2023年10月にイスラエルを攻撃した後、23年10月に実施した調査では、回答者の47%はイスラエルを支持していましたが、今回の調査では34%に低下。パレスチナヘの支持は20%から35%に上昇。1998年の調査開始後、パレスチナヘの支持が上回るのは初めてだといいます。
また、「イスラエルは意図的にガザの住民を殺害している」との回答は40%で、23年調査の22%からほぼ倍の水準に跳ね上がりました。人質が解放されず、ハマスがせん滅されなくても、イスラエルは軍事作戦をやめるべきだとの意見が多数派となっており、過半数がイスラエルヘの追加的な経済・軍事支援に反対しています。
調査は全米の登録有権者1313人を対象に9月22~27日に実施されました。
孤立招いたのは首相白身 イスラエル元大統領顧問 タミル氏が批判
しんぶん赤旗 2025年10月1日
【カイロ=米沢博史】イスラエルの元大統領顧問ナダフ・タミル氏は28日、本紙の取材に、イスラエルの国際的な孤立について、欧州に移住したイスラム教徒の移民に責任転嫁するネタニヤフ首相を批判しました。
ネタニヤフ首相が認めないパレスチナ国家を承認する国は現在、国連加盟国の8割超。この間、新たに11カ国増えています。そのきっかけはフランスの承認方針でした。
タミル氏は、首相がイスラエルの孤立を欧州のイスラム教徒の移民のせいにしているが、実際に声を上げているのは各国の主流派の政治勢力だと指摘しました。そして、欧州最大のムスリム人口を抱えるフランスでも、ムスリムは全人口の1割程度にとどまり、その多くは政治に関与していないと説明。むしろ移民増加を利用して台頭した欧州の極右・排外主義政党こそネタニヤフ首相を支持し、反イスラム感情をあおっていると指摘しました。
タミル氏は、実際に孤立を招いたのは首相自身であり、ガザ戦争は兵士や人質を犠牲にし、ガザに前例のない大惨事をもたらしていると非難しました。
タミル氏は、ネタニヤフ首相が恐れているのはセルビア(旧ユーゴスラビア)のミロシェビッチ元大統領のように辞任に追い込まれ、戦争犯罪人として国際法廷に立たされる未来だと指摘。「イスラエルが国際的孤立から抜け出す唯一の道は、責任を他者に押し付けるのではなく、この状況を生んだ政権を交代させることだ」と述べました。
米大統領がガザ計画 即時停戦など イスラエル首相と一致
しんぶん赤旗 2025年10月1日
【ワシントン=洞口昇幸 カイロ=米沢博史】米国のトランプ大統領は29日、ホワイトハウスでイスラエルのネタニヤフ首相と会談し、パレスチナ・ガザ地区に関する計画で一致したと発表しました。今後はハマスの対応が焦点となります。
計画は、イスラエルとハマスの即時停戦、人質解放のほか、停戦後の統治の項目もあり、ハマスが統治に一切関与しないことや、イスラエルが「占領も併合もしない」と明記しました。
ただしトランプ氏は、ハマスが計画を拒否すれば米国はイスラエルのハマス壊滅作戦を支持すると警告。「今こそハマスがわれわれの提示した計画の条件を受け入れる時だ」と強調しま
した。
ネタニヤフ氏も会談後の記者会見で計画に支持を表明。しかし、「もしハマスが計画を拒否するか、表向きは受け入れて実際には妨害工作を行うならば、イスラエルは自らの任務を完遂する」と述べ、攻撃継続の考えを示しました。
両首脳は、記者からの質問を一切受け付けませんでした。
ガザ計画の要旨
しんぶん赤旗 2025年10月1日
【カイロ=時事】米政府が発表したガザ計画の要旨は次の通りです。
イスラエルとイスラム組織ハマスが提案に同意すれば、戦闘は即時に終結する。イスラ
エルは合意地点まで部隊を撤退し、段階的な完全撤収の条件が整うまで戦線を凍結する。
ー、イスラエルが合意を承認後、72時間以内にガザで拘束されている人質全員が帰還する。
ー、イスラエルは、終身刑で服役するパレスチナ人250人や拘束中の1700人を釈放する。
ー、人道支援物資や再建に必要な物資をガザに搬入する。
ー、ガザは、公共サービスなどを担う政治色のないパレスチナ人らによる委員会の暫定統治
下に置かれ、トランプ米大統領が率い、ブレア元英首相らが加わる「平和評議会」が監
督する。
ー、優遇関税が適用される経済特区を設置。
ー、住民はガザから強制退去させられることはない。
ー、ハマスはガザの統治に一切関与しないことに同意する。軍事施設は破壊され、ガザの非
軍事化プロセスが実施される。
米国とアラブ諸国などが連携し、「国際安定化部隊」を編成し、ガザの警察組織を訓練
する。
ー、イスラエルはガザを占領も併合もしない。
ー、米国は、平和的で豊かな共存に向けてイスラエルとパレスチナの間の対話を立ち上げる。
イスラム8カ国外相が計画評価
しんぶん赤旗 2025年10月1日
【カイロ=米沢博史】トランプ氏が29日に発表したガザ計画について、エジプト、カタール、サウジアラビア、トルコ、パキスタン、インドネシアなどイスラム8カ国外相は共同声明を発表し、「人道支援の無制限の供給、パレスチナ人の追放阻止、人質解放、イスラエル軍の全面撤退、そして(パレスチナ国家樹立による平和共存という)2国家解決に基づく和平実現への
道筋を盛り込んだ包括的合意」と評価しました。計画は「2国家解決」を明記していませんが、外相声明は「平和、繁栄、共存の政治展望に合意する」とし、その必要性を強調しました。
人質家族会も同日、計画を歓迎する声明を出し、イスラエルによる攻撃の即時停止を求めました。
欧州首脳が支持
しんぶん赤旗 2025年10月1日
【ベルリン=吉本博美】トランプ米大統領が29日に明らかにしたガザについての計画について、欧州首脳も支持しています。
21日にパレスチナの国家承認に踏み切った英国のスターマー首相は、戦争終結と人質の解放、ガザ市民ヘの緊急的な人道支援を実施するためのトランプ氏の試みを強く支持すると表明。
「すべての関係者は結集して米国政権と協力し、この合意を最終的に取りまとめ、現実のものとするよう呼びかける」と述べました。
同じく国家承認したフランスのマクロン大統領も歓迎の意を示し、イスラエルに対し「(トランプ氏の計画に)固い決心をもって臨むことを期待する」と強調。ハマスに対しては「人質を即座に解放し、この計画に従う以外の選択肢はない」と賛同を迫りました。
イスラエルによるジェノサイドを厳しく批判してきたスペインのサンチェス首相は、同計画を歓迎すると表明。「これほどの苦しみに終止符を打たねばならない」と強調し、パレスチナとイスラエルが平和的に共存する「2国家解決」が唯一の解決策だと指摘しました。
欧州連合(EU)理事会のコスタ議長は、イスラエルのネタニヤフ首相の前向きな反応に勇気づけられたと述べ、「この機会を捉えて平和に真のチャンスを与えるべきだ」と各国に呼びかけました。
ガザに対する奇妙な計画
マスコミに載らない海外記事 2025年10月1日
Moon of Alabama 2025年9月30日
(最近の当ブログ移転に伴う問題の整理にまだ追われており、記事の量が減っている。ご容赦願いたい。)
ドナルド・トランプ大統領が発表したガザに対する新計画は、ラリー・ジョンソンが言う通り、はなから話にならない。
計画全体は詳細が著しく曖昧だが、ここに掲載されている。計画では、ハマスが人質全員を解放し、組織を解散し、あらゆる影響力を放棄する代わりに、将来の平和という漠然とした約束が想定されている。
ガザに新たな外部政府が樹立される。そこに暮らす人々は何も発言権を持たない。ガザを「支配」するという奇妙な提案の構造をMiddle East Eyeが解説している。
この計画は行き詰まるだろう。既にネタニヤフは、これを破棄すると誓っている。ガザでのジェノサイドは今後も続くだろう。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/09/a-bizarre-plan-for-gaza/
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。
2025年10月2日木曜日
米国民 イスラエル支持低下/米大統領がガザ計画 即時停戦など
総裁選ハラスメントに辟易/田久保・小川市長を猛攻撃(植草一秀氏)
植草一秀氏が掲題の2つの記事を出しました。
(「総裁選ハラスメントに辟易」では)目下自民党党首選の真っ盛りで、NHKと民放はこれに過大な時間を割いています。自民党はもはや衆参両院で過半数を大幅に割り込んでいる1政党に過ぎないのに、党首選をこれだけ報道するのは自民党に対する利益供与であり、その自民党党首選に最大の影響力を発揮しているのが財務省であると指摘します。
政治の最大の機能、最大の権力は予算配分権で、法律と予算を執行するのが行政。国は1年間に100兆円程度の資金を支出しますが、その予算編成を実質的に仕切るのが財務省です。
しかしながらこの巨大な権力を持つ財務省は正義の存在ではなく、逆に諸悪の根源であり、何よりも省益を最優先し財務省の利益しか考えないために、日本の財政が歪み、日本の政治が歪むと述べます。
当初予算ベースでは国の財政支出は、社会保障支出38兆円、その他政策支出23兆円、軍事費=防衛費10兆円、地方交付税交付金22兆円 合計93兆円で、軍事と社会保障を除くその他の政策支出は合計で年間23兆円です。
ところがこれに補正予算が加わります。20年度から23年度の4年間に補正予算に計上された財政支出は154兆円なので年間平均39兆円です。メディアや国民はこの補正予算にあまり注目しませんが、これこそが「利権財政支出の巣窟」であって、財務省と霞が関の官庁の利権政治勢力が毎年食いものにしているもので、これでは日本は良くなりようがないと述べます。
(「田久保・小川市長を猛攻撃」では)学歴詐称疑惑の田久保眞紀伊藤市長とラブホ疑惑の小川晶前橋市長の行為を擁護する考えはないものの、メディアが集中攻撃を続けていることには強い違和感があるとして、学歴詐称疑惑では小池百合子東京都知事の方がはるかにビッグネームであり、不倫疑惑では玉木雄一郎国民民主党代表の方がはるかにビッグネームであると 先ず指摘します。
そして田久保氏、小川氏と小池氏・玉木氏との間に違いがあるとすれば、それは政治権力に対する立ち位置の相違で、小池百合子氏、玉木雄一郎氏は既得権勢力の側の人間であるのに対して、田久保氏と小川氏は既得権勢力と対峙する側に軸を置いていることから、田久保氏と小川氏が執拗な攻撃を受け、小池氏や玉木氏は執拗な攻撃を受けていないという可能性があると述べます。
いずれにしても単に「田久保氏は悪い市長」という切り取り方は間違いで、メディアが伝えない「知られざる真実」を洞察することが重要だと指摘します。
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総裁選ハラスメントに辟易
植草一秀の「知られざる真実」 2025年9月29日
公共放送であるNHKが自民党の党首選に過大な時間を割いている。
自民党は衆参両院の過半数を大幅に割り込んでいる。一政党に過ぎない。
衆参両院で単独過半数を占有しているなら自民党の党首がそのまま首相に就任すると考えられるから報道に時間を割くのは順当だろう。
しかし、現在の自民は単独過半数に程遠い。党首選をこれだけ報道するのは自民党に対する利益供与。公共放送として歪んでいる。これは民放も同じ。自民党首選ハラスメント。
その自民党党首選に最大の影響力を発揮しているのが財務省。
政治の最大の機能、最大の権力は予算配分権。政治というのは端的に表現すれば法律制定と予算編成を主たる責務とする。法律と予算を執行するのが行政である。
国は1年間に100兆円程度の資金を支出する。GDPの2割近くのお金を配分する。巨大権力である。その予算編成を実質的に仕切るのが財務省。
財務省に巨大な権力が付与されている。そのために自民党の党首選でも財務省が強い影響を及ぼす。
その財務省が正義の存在なら問題はない。しかし現実は違う。財務省が諸悪の根源なのだ。
最大の問題は財務省が国民の利益を第一としていないこと。
財務省は財務省の利益を優先する。正確に言えば財務省の利益しか考えない。
これで日本の財政が歪む。日本の政治が歪む。
自己の利益だけを考えるのは与党勢力も同じ。政権与党と財務省が自己の利益のために予算を編成し、執行する。これが、日本国民が不幸になる主因。
100兆円の財政資金を国民の幸福増大のために配分すれば日本は良い国になる。
しかし、現実には100兆円の財政資金の多くが財務省と政権与党の利益のために使われている。そのために日本国民は不幸のどん底に突き落とされている。
自民党が党首選を実施するなら、各候補者がこの悪弊を根絶する提案を示すべきだ。
しかし、そのような提案を示す候補は一人もいない。
一般会計・特別会計歳出純計というデータをベースに現状を捉えると国の財政支出は次のような状況になっている。
社会保障支出 38兆円
その他政策支出 23兆円
軍事費=防衛費 10兆円
地方交付税交付金 22兆円
合計 93兆円
これは当初予算ベース。
ここに補正予算が加わる。軍事費は年間5兆円が突然年間10兆円に倍増されつつある。
軍事と社会保障を除くその他の政策支出は合計で年間23兆円。
ところが、補正予算で驚くべきバラマキが行われている。20年度から23年度の4年間に補正予算に計上された財政支出は154兆円。年間平均39兆円。
この補正予算が利権財政支出の巣窟になっている。
財務省及び霞が関官庁と利権政治勢力が年間39兆円もの財政支出を食いものにしている。
これだけの財政余力があるなら消費税減税など簡単に実現できる。
しかし、それはやらず「財源が足りない」と叫ぶ。自民党党首選の立候補者も財務省の説明ぶりを繰り返す。
これでは日本は良くなりようがない。そんな自民党党首選に公共電波が無駄に使われている。
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田久保・小川市長を猛攻撃
植草一秀の「知られざる真実」 2025年9月30日
学歴詐称疑惑の田久保眞紀伊藤市長とラブホ疑惑の小川晶前橋市長。両者の行為を擁護する考えはないがメディアが集中攻撃を続けていることには強い違和感がある。
学歴詐称疑惑では小池百合子東京都知事の方がはるかにビッグネーム。
不倫疑惑では玉木雄一郎国民民主党代表の方がはるかにビッグネーム。
玉木氏の場合は事実関係を認めたという違いはある。
問題はメディアの取り上げ方と執拗さ。小池百合子氏はカイロ大学が卒業を認めるような発表をしたことをメディアは報道自粛する大義名分にするが、小池氏が学歴詐称してきたことを裏付ける決定的ともいえる証拠が多数存在する。
そうなると、カイロ大学が虚偽を公表した疑いが強く存在する。その背景には日本政府とエジプト政府との間の金銭的な癒着関係があるとの推察も成り立ち得る。そのような癒着関係からカイロ大学が虚偽を公表したのなら、このこと自体が巨大スキャンダルになる。
メディアが真相を追求すべき重大事案になる。カイロ大学が発表したら、それで問題は解決するのか。その発表が真実でない疑いが十分に存在する。
小池百合子都知事が何らかの裏取引をしたのなら、それこそメディアが執拗に追及しなければならないテーマになる。
田久保市長は東洋大学を除籍になっていたことを公表した。しかし、田久保氏が正式に在籍していたのは事実。卒業と公表したことがあったのは事実で、これは真実とは異なる。しかし、このことを田久保氏は認めている。
小池百合子氏が本当はカイロ大学を卒業していないのに、カイロ大学を首席で卒業したと記述し、いまもカイロ大学卒業を公言し続けているとすれば、この行為の方がはるかに重大だ。
メディアはいわゆる「調査報道」を行い真相に迫るべきではないか。
小池氏とカイロで寝食を共にした人物が実名で名乗り出て、小池氏はカイロ大学を卒業していないことを証言している。当時、小池氏の家族を物心ともに支えた朝堂院大覚氏も記者会見を開いてカイロ大学卒業は虚偽であると証言している。
カイロ大学を卒業したことが事実であるなら小池氏はこれらの証言者に対して名誉棄損で刑事告発するべきだろう。しかし、小池氏は提訴していない。限りなく黒に近いグレーというのが現状だ。
メディアに田久保市長や小川市長を執拗に追及する熱量があるなら東京都知事の疑惑を厳しく追及するべきではないか。
田久保氏、小川氏と小池氏・玉木氏との間に違いがあるとすれば、それは政治権力に対する立ち位置の相違。小池百合子氏、玉木雄一郎氏は既得権勢力の側の人間。
これに対して、田久保氏と小川氏は既得権勢力と対峙する側に軸を置いている。
このことから、田久保氏と小川氏が執拗な攻撃を受け、小池氏や玉木氏は執拗な攻撃を受けていないという可能性がある。
こうしたバイアスは十分に想定できる。しかし、一般市民はこのような報道バイアスに気付かないことが多い。メディア情報に誘導されて「心証」が形成される。
メディアが小池百合子氏を追及しないから小池氏に対する心証を悪化させない。メディアが田久保氏、小川氏を厳しく追及するから田久保氏や小川氏に対する心証を著しく悪化させる。
メディアが連日連夜、小池氏の学歴詐称疑惑を追及し続ければ市民の小池氏に対する心証は一気に悪化するだろう。この事実認識が重要である。
伊東市では田久保市長が誕生する前に多くの不祥事が存在した。
前の市長は伊東市による不動産取得の際に実勢価格よりも高い価格で不動産を取得し、過大な支払金額の一部が市長に還流していたという事件で有罪判決を受けて服役した。
岡本倶楽部事件という巨大な詐欺事件があり、その当事者の岡本倶楽部主宰者が保有していた不動産を伊東市が取得したのだ。反社会的勢力が関与する事件だった。
田久保氏が掲げた新図書館建設反対の図書館建設予定地が件(くだん)の不動産なのだ。
また、田久保氏は大規模ソーラー建設計画にも反対の運動をしてきた。
さまざまなドロドロとした背景がある。単に「田久保氏は悪い市長」という切り取り方は間違っている。メディアが伝えない「知られざる真実」を洞察することが重要だ。
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続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第4205号
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(後 略)
物価高禍による庶民経済の不況と二極化の彼岸 - インフレ資本主義の軌道化
世に倦む日々氏が掲題の記事を出しました。
自民党総裁選レースが延々と行われ、マスコミは毎日そればかり報道していますが、その中身は皆無で7月までの物価高対策論議はすっかり消し飛んで、財務省と経団連とマスコミが主導し演出する次元に政策論議がスリ替わったと述べて、物価高による庶民経済の不況と二極化が進んでいる現況が実に具体的に語られています。
物価高は途切れなく続き10月にはさらに加速してインフレが進行していますが、政府はインフレを制止する政策を打とうとしません。大企業を中心とする内部留保は直近の1年間で37兆円増加しましたがもうマスコミは関心を向けなくなりました。
こうした現状を若い人たちはどう感じ、どう対応しようとしているのかですが、そこに「分かりやすさ」は皆無です。
「若い有権者は新自由主義政党に投票する。オウム真理教教徒の錯乱のように。テレビでは、高価で精巧な鬘をかぶり高額で丹念な整形手術をした新自由主義富裕階級の名士論客たちが、楽しく嬉しそうに、空疎な自民党総裁選の広報拡散に勤しんでいる」と世に倦む日々氏は結びます。それが「彼岸」の姿であるかのように。
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物価高禍による庶民経済の不況と二極化の彼岸 - インフレ資本主義の軌道化
世に倦む日日 2025年9月30日
自民党総裁選レースが延々と行われ、マスコミは毎日そればかり報道している。中身が皆無で、無駄で白々しく、不毛で苦痛なCMの視聴を繰り返し強制されているのと同じだ。NHKも民放も北朝鮮中央テレビと同じになっていて、われわれは北朝鮮の日常の情報環境を疑似体験させられている。まるで全体主義国家の訓練をさせられているようで不快きわまりない。中国で、今年おそらく、抗日解放80年を記念して、中国共産党の偉業を讃えるところの、すなわち習近平の趣味的臭気が芬々と漂う、不興で退屈で単調なテレビ報道が長々と放送されたに違いない。人々が辟易としながら共産党の宣伝と付き合ったのではと想像するが、日本人も同じ義務を強いられている。テレビだけでなく、ヤフーニュースもそればかりだ。よくこんな無内容な記事をだらだら書けるものだと脱力する。AIに書かせているのだろうか。自民党から小遣いをもらっているのだろうか。
茶番レースを熱心に見ているわけではないので、論評は無用だし、口を挟む意味も感じないが、参院選のときに言っていた経済政策の中身がすっかり消えているのに驚く。ガラッと景色が一変している。参院選の前、高市早苗は食料品の消費税率ゼロを主張し、消費減税に消極的な石破茂に不満を表明、自民党の物価高対策として検討せよと咆えていた。石破茂と自己とを差別化する持論としてアピールしていた。当然、その看板政策を石破おろし後の総裁選で掲げるかと思いきや、「即効性がない」だの「レジの仕様変更に時間がかかる」だの言い出し、あっさり撤回させ、玉木雄一郎との互換性ばかり強調する豹変となった。他の4人も、所得税制の見直しと社会保険料の負担低減ばかり言っていて、7月までの物価高対策論議はすっかり消し飛んでしまっている。財務省と経団連とマスコミが主導し演出する次元に政策論議がスリ替わった。
物価高に喘ぐ庶民の声やインフレ不況に苦しむ零細事業者の姿が、自民党宣伝ショーの表に登場しない。今回は、マスコミが総裁選のお祭り報道から消している経済の現実を直視しよう。①美容室の倒産件数が過去最高を上回るペースで増えている。美容師の人手不足が原因だとテレ朝は説明しているが、Google AI によると、コスト高による利益圧迫と集客不足による売上不振が第一と第二の理由だと分析している。集客競争が激しいこと、コスト高を簡単に価格転嫁できないこと、が要因らしい。理容美容の市場規模が縮小しているわけではないが、気になる数字だ。②弁当店の倒産も過去最多のペースで増えている。会議や法要、冠婚葬祭といった大口の受注が減り、テレワークによって事業所向けのランチ弁当需要も縮小したと帝国データバンクが説明している。原材料高と人手不足も響いている。コメ価格が高騰したことは、弁当店の経営を深刻に直撃しただろう。
大量販売する大手は業績を伸ばし、地域密着の小さな弁当店は収益が悪化、二極化が進んでいる。いずこも同じ。記事にはないが、労働者が節約のために弁当を手製するようになった点も影響したのではないか。③パン屋の倒産廃業が急増していた件は昨年話題になったが、今年は逆にそれが急減しており、コメ価格の高騰によってパン食が見直されたと東京商工リサーチが書いている。食費の倹約を目的とした、米食からパン食・めん食へという食生活の変化と移行は、低所得世帯で今後も定着して続くだろう。④ラーメン店の倒産が過去最多を更新というニュースも昨年注目されたが、今年に入っても倒産件数は高水準が続いている。原材料の高騰や人件費・光熱費の上昇でコスト高となり、価格転嫁できないまま撤退を余儀なくされている。生活必需品の商売ではないから、価格転嫁で切り抜けるのが難しいのだ。
⑤すし店も倒産が増加している。人件費増と原材料費増、徒弟制度的な人材育成環境が忌避されての人手不足も問題らしい。記事には解説はないが、おそらくすし店も二極化していて、インバウンド重要増加で儲けている一部が大都市にあり、そうではなく、回転ずしに庶民客を奪われている平均的な多数が普通の町にあるという実態ではないか。無論、コメ価格の急高騰は重大な打撃を与えているに違いない。美容室、弁当店、パン屋、ラーメン屋、すし屋、これら飲食サービス業は、小規模零細企業を代表する身近な業態で、厳しい競争環境の中、個人が参入して経営と市場を作るビジネスだ。個人の資質と努力と創意工夫で事業を成功させ、顧客を広げ、地域の市民生活を豊かにする経済活動だ。成長のシーズ(⇒種子)だ。なので、この部分が順調に伸びて繁盛するとき、経済が潤って豊かになっていると人は実感する。逆に、この部分が発展できないとき、マクロ経済は病気で、経済政策に問題があるのだ。
⑥ゴールデンウィークの旅行客は、前年比7%減だとJTBが推計を出していた。JTBのアンケート調査では8割がGW中に旅行せずと答えている。観光地は外国人観光客で溢れかえったが、日本人は旅行を手控えて家で連休を過ごしていた。新幹線や飛行機の国際線などの旅客数は前年より5%から10%伸びていて、ここでも二極化が顕著で、外国人と富裕層が市場を拡大させ活性化させている事情が窺い取れる。庶民層が旅行を手控えたのは、物価高に伴う生活防衛の動機と選択からだろう。観光庁が出した統計では、2024年の国内旅行者数が、コロナ禍前の2019年を1割も下回っているという。日本の庶民経済は物価高の影響で瘦せ細り、衰えて活力と展望を失っている。景色がデフレからインフレに変わっただけで、大多数はもう何十年も苦境に立ったまま這い出せない。個人も地域も衰退の一途だ。一方で富裕層と大資本は儲けてマネーが潤っていて、栄華で豪奢な経済を回している。
この状況はアメリカも同様らしい。NY在住の日本人がアメリカ人の市民生活をレポートしている動画があり、普通の市民・労働者が物価高で苦しむ現状が生々しく伝えられている。日本のマスコミではこうした現実は報道されない。ある若者は一間のアパートに毎月1600ドル(235.000円)を支払っていて、家賃が月収の3分の2を占めると言う。家賃に圧迫されて残りの生活費が不足し、健康維持に必要な食料品を買うことができず、長期休暇旅行にも行ったことがないと嘆いている。この家賃がもう少し値上がりすると、バンライフ(ホームレスの車中生活者)に追い込まれるようで、特にカリフォルニア州でそれが多い事実は日本のマスコミも紹介していた。また、アメリカでは失業者数が増えていて、あまりの物価高に耐えられず欧州に移住する者が出ているらしい。アメリカ経済は二極化が著しく、繁栄と貧困が同時存在し、二つの世界がシェーレ(⇒差異の拡大)を描いて開きと厚みを大きくしている。
物価高は途切れなく続いている。インフレが止まらず進行している。政府はインフレを制止する政策を打とうとしない。逆に為替を円安に方向づけて輸入原材料費を上げ、企業に製品価格の値上げ(価格転嫁)を促し、企業が暴利を貪る経済運動を続けさせている。これはどうやら、仕組みを作って意図的・計画的・管理的に動かしている結果であり、故にインフレは収まることなく半永久的に続くのだ。日本の資本家は、ネオリベ政権の下で、嘗てはデフレの仕組みと循環で大儲けしていたが、今度はインフレでボロ儲けする方式に転換したのである。以前は労働者をリストラして賃金を切り下げ、非正規を増やして原価の剰余価値を増やしていたのが、今度は製品を連続的に値上げし、市場単価から得る剰余価値を増やす仕組みと回転に切り替えた。客観的に正視すれば、これは悪質な便乗値上げだ。消費者からの不当な過剰収奪だが、今、その経済学的真実を指摘する者はなく、批判を受けず、企業の行動は正当化されるため何も問題にならない。資本主義の原理に則った正しい方法だと評価される。
2024年の内部留保は637兆円となった。最近はほとんどマスコミが関心を向けなくなったが、2023年は600兆円だったので、1年間で37兆円増えた計算になる。6.1%も増えた。よくやるもんだと呆れながら眺めている。上場企業は4年連続で過去最高の利益を上げている。その間、例えば、日産が主力工場を閉鎖して人員を2万人削減すると言った。マツダも500人の希望退職者の募集を始めた。パナソニックは全体の5%となる1万人の人員削減を発表した。スズキとスバルはタイでの工場生産から撤退、ホンダもタイの2つの工場を1つに集約した。中国のEV車に負けたからだ。国内だけでなく、海外でも日本メーカーの競争力が落ちて事業不振となっている。そんな中で、2021年は34兆円、2022年は27兆円、2023年は49兆円、2024年37兆円と膨大な内部留保を積み上げ、多数庶民の生活苦を後目に空前の繁栄を謳歌していて、資本主義経済の絶倫的成長が続いている。孫正義はアメリカの工業団地建設に145兆円投資するらしい。
毎年30兆円も利益剰余金のグロスが溜まり続ける国民経済なら、ラーメン屋もパン屋も弁当屋もすし屋も、商売繁盛して営業を拡大してよく、新しい店をオープンして花輪が飾られてよいはずだ。経済の二極化と言えばそのとおりだが、その平板な表現に違和感を覚えるほど、二極世界の真相は病的で狂気的で黙示録的だと言わざるを得ない。全体が成長しているのではなく、二極構造の下の世界の者が奪われて縮み続け、上の世界の富を膨らませているのである。だが、その矛盾を訴える声は響かない。バブルが崩壊するまで説得力を持てない。共鳴されず、無名の負け組の愚痴と怨念としか認識されない。森永卓郎が予言した福音の到来まで忍耐の時間が続く。若い有権者は新自由主義政党に投票する。オウム真理教教徒の錯乱のように。テレビでは、高価で精巧な鬘をかぶり高額で丹念な整形手術をした新自由主義富裕階級の名士論客たちが、楽しく嬉しそうに、空疎な自民党総裁選の広報拡散に勤しんでいる。
一方、近所では、公園を歩いていた70代後半の高齢者がめっきり減った。たぶん、スキマバイトの所為だろうと想像する。
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