2026年9月2日水曜日

行き詰まる高市政権(上) 米のICC「制裁」卑屈な対米従属あらわ

 しんぶん赤旗が掲題のシリーズの連載を始めたので紹介します。
(上)~(下)の3回連載と思われます。
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行き詰まる高市政権(上) 米のICC「制裁」卑屈な対米従属あらわ
                        しんぶん赤旗 2026年9月1日
 内閣支持率下落が続く中、高市早苗首相は秋の臨時国会に向け、内閣改造と党役員人事などで政権の立て直しを図る構えです。一方で、首相の直近の発言を追うと、「おごり」とともに、政権を取り巻く状況への「焦り」が浮かび上がります。

「大変残念」-。米国のトランプ政権が国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長らを制裁対象に指定したことに対し、高市首相はこう述べただけで、制裁発動後も、米国への正式な抗議や撤回要求を行う姿勢は示しませんでした

日米同盟を優先
 ICCは、パレスチナ・ガザ地区でジェノサイド(集団殺害)を続けるイスラエルのネタニヤフ首相らに逮捕状を出しています。米国はイスラエル擁護の立場からICCの「解体」を目指すとして、制裁の強化などを発表。ICCへの最大の資金拠出国である日本は、日本人の所長への制裁に対し、本来なら毅然(きぜん)とした対応が求められる局面です。しかし高市首相は、日米同盟を優先し、米国への強い非難を避けています。
 一方、国際社会からは、米国による「法の支配」への乱暴な攻撃に対し厳しい批判が相次いでいます。とくに欧州の反応は明確です。欧州連合(EU)の欧州委員長らはICCを「断固支持する」と表明し、スペイン外務省は米国の制裁は「ICCの独立性、完全性、公平性に対するあからさまな攻撃だ」と厳しく批判しています。ベルギーのプレボ外相も、制裁は「(犯罪の責任を問われない)不処罰との世界的な闘いを弱める」と非難。ICC本部があるオランダのベーレンドセン外相は「オランダ政府はICC幹部・職員に対する最新の制裁措置を支持しない」と訴え、ICCへの支持を前面に出しています。

         ICC制裁を巡る各国・機関の反応
  日  本 ー「大変残念」と述べるのみで抗議せず。その後、「弱腰との批判は当
         たらない」と開き直り(高市早苗首相)
  欧州連合 ー ICCや赤根氏、職員を「断固支持する」
   (EU)
  フランス ー「裁判所やその職員、ICCを支持する市民社会組織に対するあらゆ
         る形態の脅迫や強制手段を非難する」
  ド イ ツ  ー「ICCを独立機関として擁護し、保護することが中核的に重要だ」
  スペイン ー 米国の制裁は「ICCの独立性、完全性、公平性に対するあからさま
         な攻撃だ」
  オランダ ー「ICC幹部・職員に対する最新の制裁措置を支持しない」
  ベルギー ー 米国の制裁は汗(犯罪の責任を問われない)不処罰との世界的な闘い
         を弱める」

批判に取り繕い,
 日本国内では、自民党内からも「米国に制裁撤回を求めるべきだ」「赤根氏を守らないといけない」と政府の対応を疑問視する声が出ています。超党派の「人権外交を超党派で考える議員連盟」も、日本の反応は「諸国と比べ段違いに弱い」と批判し、米国への抗議と制裁撤回を政府に求めるなど、高市首相の弱腰な姿勢への批判が広がっています。
 ところが、高市首相は「弱腰との批判は当たらない」と開き直りつつ、米国に対して

は制裁発動直前まで働きかけを続けたと説明し、「今回の措置は日本の立場と相いれないものであり、大変深刻に受け止めている」などと取り繕いました。
 1月7日、赤根氏らの表敬訪問を受けた高市首相は「ICCは重大な犯罪行為の撲滅と予防のための国際刑事法廷」「法の支配の要を担っている」と強調し、「これからもしっかり支援していく」(Xに投稿)と表明していました。これが口先だけでないならば、制裁を「黙認」するのではなく、米国に制裁の撤回を正面から求めるべきです。

 高市首相の卑屈な対米従属の姿勢は、国際世論にも国内の批判にも逆行しています。「大変残念」で済ませてよい問題ではないとの声が広がるほど、「法の支配」を掲げながら米国にはものを言えない政権の姿が浮き彫りになっています。  (つづく)