2026年4月11日土曜日

社会保障財源は所得税と法人税(植草一秀氏)

 社会保障の財源は所得税と法人税に拠るべきとする植草一秀氏の記事を紹介します。
 同氏は、社会の木鐸であるべきメディアが政治権力、行政権力にすり寄る行動を示し、財務省の「御用聞き」化していることを痛烈に批判します。
 財務省が消費税減税を嫌う理由は消費税が大衆課税であるからで、彼らは大企業と富裕層の税負担を軽くして一般庶民全体に税負担をかけることを指向しています。その理由は大企業と富裕層が財務省に利得を与える主体であり、利得の中核は「再就職のポスト」=「天下り」であると明言します。逆に一般庶民に恩恵を施しても財務省の利権は増えず、大企業と富裕層への財政資金配分を減らすことにつながります。
 社会保障財源として所得税・法人税と消費税のどちらが良いかといえば、圧倒的に所得税や法人税が望ましく、それは「能力に応じた課税」だからです。
 それに対して消費税の最大の特徴は逆進性であり、例えば年収10億円の人が1年に1億円消費する場合、消費税率10%ではその人の税負担率は年収の約1%になるが、年収が100万円の人が全額消費に回すと年収の1割近くが消費税で奪われてしまいます。
 年収100万円の人の消費に占める食品の比率は高いので、食品の税率がゼロになれば恩恵は大きいのです。。
 それに対して所得税は税率が累進構造になっているので、一般的には所得税減税の方がはるかに富裕層の減税額が大きくなります。
 懸命に財務省の御用新聞になろうとしている日本経済新聞は購読をボイコットするべきだろうと述べます。
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社会保障財源は所得税と法人税
               植草一秀の「知られざる真実」 2026年4月 9日
日本経済新聞が消費税減税潰しに懸命だ。背景に新聞に軽減税率が適用されていることがある。
また、日本経済新聞の収入に占める政府支出のウエイトの大きさも関係していると思われる。
日本経済新聞は政府絡みのイベント屋に成り下がっている。
これらのイベントに対する政府支出が大きいと推察される。

社会の木鐸であるべきメディアが政治権力、行政権力にすり寄る行動を示す。
最大の活動は財務省の「御用聞き」。財務省は消費税減税を嫌う。理由は消費税が大衆課税であるからだ。
財務省は大企業と富裕層の税負担を軽くして、一般庶民全体に税負担をかけることを指向する。
大企業と富裕層の税負担を軽くする理由は、大企業と富裕層が財務省に利得を与える主体であるからだ。

財務省の利得の中核は「再就職のポスト」。「天下り」と呼び変えてもよい。
一般庶民に恩恵を施しても財務省の利権は増えない一般庶民に恩恵を施すことは財務省に利権を提供する大企業と富裕層への財政資金配分を減らすことにつながる
一般の人々は「まさか」と思うかも知れないが、世の中では「まさか」が「本当」であることが多い。

社会保障支出は国全体で138兆円(2024年度)。
 内訳は 年金  62兆円
     医療  43兆円
     介護等 33兆円
社会保障の財源の内訳は
     保険料 80兆円
     国   38兆円
     地方  17兆円
 国が社会保障に38兆円支出している。

その財源調達方法は所得税でも法人税でも消費税でも国債発行でも、何でもよい。
よく、「消費税は社会保障財源だから減税できない」といった発言を聞くが根拠がない。
日本の財政制度では特定の税を特定の財政支出に振り向ける仕組みが採られていない
これを「ノン・アフェクタシオンの原理」という。
社会保障財源は所得税や法人税でまったく問題ない。

社会保障財源として所得税・法人税と消費税のどちらが良いか。結論を示せば、圧倒的に所得税や法人税が望ましいなぜなら、所得税や法人税は「能力に応じた課税」だからだ
消費税の最大の特徴は逆進性。
消費税は所得がゼロの個人と所得が10億円の個人の税率が同じ。
しかも、年収が多い人は年収の一部しか消費に回さない。
年収10億円の人が1年に1億円消費する場合、この人の税負担率は年収の約1%になる。

年収が100万円の人が全額消費に回すと年収の1割近くが消費税で奪われてしまう。
年収100万円の人の消費に占める食品の比率は高いだろう。
したがって、食品の税率がゼロになれば恩恵は大きい。

消費税減税をすると富裕層の税負担軽減額が大きくなることを反対論の理由に挙げるが馬鹿げた話だ。金額では大きくなるが率では大きくない
所得税は税率が累進構造になっているから、実施の方法によるが、一般的には所得税減税の方がはるかに富裕層の減税額が大きくなる
日本経済新聞は懸命に財務省の御用新聞になろうとしている。
こんな新聞は購読をボイコットするべきだろう。

続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」4388号
「ザイム日経が消費税減税潰し共謀」 でご高読下さい。
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                 (後 略)