2026年5月14日木曜日

エピック・フューリー作戦は台湾有事の予行演習だった - 先制攻撃、AI活用、体制転覆

 世に倦む日々氏が掲題の記事を出しました(「エピック・フューリー作戦」とは今回の対イラン攻撃を始めるに際に米国が立案・実行した作戦です)。
 記事は先ず、米国が対イラン攻撃で大量にミサイルを消費し、在庫量を大幅に失ったことを克明に示します。そしてこの結果が「台湾有事」にどのような影響を与えるかについては、「世間の見方とは異なり、米軍CIAは戦争開始を早める方向に動くと予想するとして、「その理由は、米軍のミサイル戦力が消耗したからといって、中国との戦争を5年先に先延ばししていたら、逆に中国と戦争遂行する能力や立場を失っているからだ」と述べます。これは常識に反する予想なのですが・・・。

 開戦の口実については、かつて米国が「トンキン湾事件」をでっち上げることでベトナム戦争を始めたように、「台湾有事」でもCIAが何らかの事件をでっち上げると見ています。
 そしてこの場合、日本がイラン戦争におけるイスラエルに位置することになり、中国にミサイルを撃ち込み、中国艦隊と激突し、台湾で地上戦を戦うことになるだろう。高市は中国と戦争することしか考えてない。彼女は戦争して勝てると自信を持っている」と述べます。

 世に倦む日々氏が言う通り、高市氏は本当に「対中戦争で勝てると考えている」のだと思われます。これまで「台湾有事」から展開される「対中戦争」に対して、全くなんらの躊躇も見せていないのがその証拠です。
 もしも中国が本気で勝つ気になれば、日本海側に設置されている計10基以上の原発をミサイルで攻撃する筈で、日本側にはそれを防御する能力はありません。たちまち日本は滅亡の一途を辿ることになります。
 こんな小学生並みの知識レベルの首相を選んだ日本国民に全ての責任があります。
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エピック・フューリー作戦は台湾有事の予行演習だった-先制攻撃、AI活用、体制転覆
                      世に倦む日日 2026年5月12日
イラン戦争の台湾有事への影響について、米軍のミサイル在庫が想定外に急減したため、従来の計画を変更せざるを得ない状況になっているのではないかと、そういう観測を 4/6 に述べた。この後、CSISが分析報告を出して懸念を表明しており、4/22 のCNNの記事に要点が載っている。CSISで台湾有事のシミュレーション作業を主担した上級顧問のマーク・カンシアンが、「在庫補充には1-4年かかる見通しで、必要とされる水準まで拡大するにはさらに数年かかるだろう」と指摘している。具体的な数量を見てみよう。JASSM(空対地・空対空巡航ミサイル)は戦前在庫4400発をイラン戦争で1100発消費、消費率25%で回復までに-5年必要トマホーク(艦発射巡航ミサイル)は戦前在庫4000発を1100発消費、消費率28%で回復までに約4年必要PAC-3(地上配備迎撃ミサイル)は戦前在庫3000発を1430発消費、消費率50%で回復まで-6年必要

THAAD(地上配備超高度迎撃ミサイル)は戦前在庫800発を250発消費、消費率31%で回復まで-5年必要SM-3(海上配備迎撃ミサイル)は戦前在庫700発を150発消費、消費率21%で回復まで-4年必要SM-6(海上配備・対空対艦多用途迎撃ミサイル)は戦前在庫2000発を400発消費、消費率20%で回復まで-5年必要。この①-⑥の具体的数字は、ChatGPT に質問して回答を得た情報で、英語で公開されている資料を見つけて整理したようだ。試してご確認いただきたい。ChatGPT によると、CSISが最も深刻視しているのは、海上配備型迎撃ミサイルの SM-3 と SM-6 を大量消費してしまった点で、本来この二つは対中戦争・対中防衛の装備であったのを、イスラエルをイランの弾道ミサイルから守るために浪費してしまったと嘆いている。SM-3 は日米共同開発の高価な装備で、中国の中距離ミサイルに対処するべく日本(の米軍基地)とグアムに置くのが主眼だった.

CSISはイラン戦争の前から、この SM-3 が少なすぎる、もっと配備しろと発破をかけていたらしく、その一方、ブースターやキネティック弾頭や赤外線シーカーなど特殊部品依存が多いため、急激な増産が困難という事情があり、今回の消費で米軍は頭を抱えていると ChatGPT は解説する。SM-6 は多用途で便利な迎撃ミサイルのため、今回のイラン戦争で「酷使された」と ChatGPT は表現している。SM-6 も本来、米海軍が台湾有事で中国艦隊を攻撃し、また米台の艦隊を防衛する用途を主目的に配備を考えていた装備であり、CSISは「中国戦用の在庫を食い潰した」と批判している。迎撃ミサイル1基を製造するのに、SM-3 は数千万ドル、SM-6 は 400-500万ドル、PAC-3 は 400-600万ドルのコストを要する。それに対して、シャヘド・ドローンは1基数万ドル、イランの弾道ミサイルは1基数十万ドルで、防空システムの費用対効果が割に合わない。中国にはイランよりもはるかにそれら安価な攻撃用兵器を量産し飽和攻撃をかける能力がある

さて、イラン戦争の現在までの結果は台湾有事にどのような影響を与えるだろうか。私の結論は悲観的で、世間の見方とは異なり、米軍CIAは戦争開始を早める方向に動くのではないかと予想する。その理由は、イラン戦争で米軍のミサイル戦力が消耗したからといって、戦力回復に時間をかけ、中国との戦争を5年先に先延ばししていたら、その時点でアメリカは中国と戦争遂行する能力や立場を失っているからだ。中国の技術力・軍事力・経済力が、アメリカと肩を並べ、アメリカを追い越す水準と趨勢になるのが明らかとなっていて、G2で平和共存を模索する以外に道がない状態になっているに違いない。中国と戦争してアメリカが確実に勝利できる目算や自信が失われていて、継戦能力の物理的比較とか、国際世論の空気や潮流を含めて、アメリカが優位であるという根拠と前提がなくなっているだろう。時間が経てば経つほど中国が有利に優勢になってゆく。今、アメリカ(CIA米軍)はジレンマに襲われていて、対中国戦略で懊悩していると思われる

あらためて言うまでもなく、台湾有事とはアメリカが構想し計画している対中国の本格的な戦争で、日米同盟の武力で中国を攻撃し、短期戦で中国の海空ミサイル軍を撃滅し、CPC⇒中国共産党)打倒とPRC⇒中華人民共和国)崩壊の目標を達成しようとする東アジアの大戦争である。台湾に侵攻を始めた中国軍を阻止するという大義名分が立てられる推移になるだろうが、開戦の中身はCIAの謀略による(トンキン湾事件と同じ)偽旗作戦で始まると考えられ、日米同盟側の先制攻撃で始められる戦争だ。アメリカはその戦争開始の刻限を、5年前に6年後の2027年だと時間設定して予告していた。その間、日本に遮二無二軍備増強させてきた。表向きの説明として、2027年には習近平が4期目に入るから、4期目の成果を上げるため、悲願の中台統一を果たすべく軍事侵攻に出ると言ってきた。中国はそれを否定しているし、荒唐無稽で何の根拠もない妄論の言いがかりだが、日本とアメリカ国内では(CIAが撒く)この言説が真実とされ、マスコミで繰り返し刷り込まれ、真実の想定として通っている

今回、イラン戦争で立案され発動された「エピック・フューリー作戦」は、どうやら台湾有事の予行演習としての目的と性格を持っていたのではないか。その本質が看取される。中国やロシアの専門家はそう観察しているだろう。この作戦の目的は、先制攻撃でイランの海空ミサイル軍を壊滅させ、反体制市民と反体制少数民族を蜂起させ、イランの政治体制を転覆するというものだった。そして、親米政権の樹立もしくはイラン国家の液状化を狙いとした。アメリカは、戦争するときは必ず先制攻撃をかけて侵略戦争をする。圧倒的戦力を敵国周辺に集結配備させ、火力を集中させて確実に獲物を仕留める方法をとる。イラク戦争もそうだった。蛇が蛙を捕食するように、相手を孤立化させ、追い詰め、恐怖で身動きできなくさせ、一挙に襲撃する。投入し出撃させた(地上軍除く)戦力規模ではイラク戦争を凌ぐと言われるイラン戦争は、過去のどの戦争よりも開戦過程が卑劣で、歴史に残る卑怯な騙し討ちの戦法を採った

圧倒的に戦力で優位なイラン相手でも、アメリカは戦争では格闘技の試合のようなルールに則った開戦をしない。必ず謀略を仕掛け、先制攻撃をかけ、相手を急襲して一方的に打撃し、戦争の主導権を初手から最後まで握り続けようとする。軍事力と政治力でそれを可能にせしめる。おそらく台湾有事も同じで、開戦前に空母打撃群を第一列島線内に5個とか6個集結させ、外交戦の駆け引きを演じて騙しつつ、一斉攻撃のタイミングを狙うという方法をとるだろう。イラン戦争で活用されたAIを駆使した戦法を用い、攻撃目標の選定と設定をAIで分析統合して標的化し、空中発射・海上発射のミサイルを同時着弾させる、いわゆる Time on TargetTOT)を再実践すると思われる。2/28 に米イスラエル軍が合同で行った攻撃では、ハメネイ暗殺の他にイランの軍事施設500か所を攻撃し、イランの防空システムを破壊し空軍戦力を無力化させている。サイバー攻撃も同時に組み合わされ、攻撃開始前にイラン側の通信網を麻痺させ、送電網を遮断していた

AIを使ったイラン攻撃は、一撃からの一週間、日本のマスコミでも大いに喧伝され、CIAの工作員同然の専門家たちによって解説され、華々しく飾り立てられて紹介された。神経系たるパランティアのプラットフォームが活躍し、衛星写真・通信データ・ドローン映像などが解析され、リアルタイムに敵情報が可視化された上に、脳たるアンソロピックのクロードの機能が加わり、標的リストを自動的に生成し、攻撃の優先順位をつけて作戦を支援したと言われている。これらを人の手作業ではなくAIで行ったため、瞬時の一斉攻撃が可能となり、イランに対処と反撃の隙を与えなかったと、そうアメリカのシンクタンクとマスコミは言い、それを日本の専門家たちが口真似して伝えた。だが、優秀なAIが初弾で狙ってトマホークを当てた標的は、ミナブの女子小学校であり、結果させたのは歴史に残るアメリカの戦争犯罪と悲劇であり、AIが地図情報を安易に使って検証・補正しないことの禍根と不安が残り、米軍のAI活用の杜撰さが際立つ顛末となった

画期的で軍事戦略の方式を一変させたと評価される、今回のAIを使った作戦だが、よく考えれば、これは不意を衝いた先制攻撃でなければ意味がなく、すなわち、睨み合った両軍がゴングと同時に戦闘開始するような戦争ではワークしない。次の相手が中国だとしたら、中国は十分警戒し、イランと同じ手は食わないだろうから、AIを使った戦法が中国相手にどこまで有効かは未知数だ。しかも、AIの技術では中国はアメリカに劣らぬ実力を養い蓄えつつあり、軍事への応用や作戦の展開でもアメリカと同じ水準に達するのに時間はかからないだろう。そうした状況で、アメリカが台湾有事の戦略をどうリバイスしアップデートするか、その点に注目される。選択肢は、①先延ばしするか、②前倒しするか、③中止してG2平和共存を模索するか、三つに一つである。①は意味がなく、①を選ぶなら③を選ぶ方がよく、アメリカ主導のG2体制の構築を案出するべきだろう。②を選ぶ場合は、来年、当初計画どおり台湾有事の戦争が始まる事態になる

この場合、ちょうどイラン戦争におけるイスラエルに日本が位置することになり、イスラエルと同じ役割を演じて中国にミサイルを撃ち込み、中国艦隊と激突し、台湾で地上戦を戦うことになるだろう。高市は中国と戦争することしか考えてない。戦争して勝てると自信を持っている。G2平和共存などまるで関心も興味もなく、イスラエルと同様、G2平和共存に転びそうな気配がすれば、真っ先にそれを妨害する対応に出て、先に(何か挑発して口実を作って)海自を中国海軍に突っ込ませるだろう。G2平和共存に転ぶ進行は、高市と右翼にとって政治的敗北であり、自らの人生の否定であり、死にも等しい受け入れ不能な運命と方向性だろう。高市と右翼は戦争しか考えてない。戦争を通じたCPC打倒とPRC崩壊しか考えてない。統一教会の貪欲な夢のためにエンスージアスティック⇒熱狂的)に動く反共政治家なのだ。高市だけでなく、維新や国民民主や参政も同じだが。