2016年8月7日日曜日

国内メディアはなぜ稲田氏を批判しないのか

 極右ぶりでは安倍首相にも小池都知事にも決して引けを取らない稲田明美氏が防衛相に選任されたことに対して、海外メディアは一斉に警戒感を示しましたが、国内のメディアは殆どそういう批判をしていません。
 
 LITERAは主な海外メディアによる稲田新防衛相への評価を紹介した後に、国内メディア稲田氏の危険性彼女を防衛相に任命した安倍首相の真意についてはほとんど触れない理由として次のように述べています。
 稲田氏はその極右発言の数々でネトウヨから「稲田姫」などと絶賛されているので、彼女を批判したりすると擁護者であるヘイト勢力やネトウヨから猛烈な抗議が来ることを惧れているからであると。
 それこそがまさに世耕氏などがこれまで営々と築いてきたネトウヨ(ネット右翼)の効能であり存在価値です。
 そこまで素性が明らかにされているのですから、メディアもそろそろ彼らに対してはどう対応すべきであるのかをマスターすべきではないでしょうか。
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稲田朋美防衛相の軍国主義思想にロイター、APなど
海外メディアが一斉に警戒感! でも日本のマスコミは沈黙 
LITERA 2016年8月5日
 第三次安倍改造内閣で安倍首相が防衛相に任命した自民党・稲田朋美衆議院議員。8月4日、就任後初の会見で、日中戦争などが日本の侵略戦争だとの認識があるか質問され、こう答えた。
「侵略か侵略でないかは評価の問題であって、一概には言えない」
「私の個人的な見解をここで述べるべきではないと思います」
 曖昧な回答で明言を避けたのは、本音では日本の侵略や戦争責任を否定したい歴史修正主義者だからに他ならない。
 実際、稲田氏は自民党きっての極右タカ派で、安倍政権による戦前回帰の旗振り役。本サイトではこれまで、稲田氏の経済的徴兵制推進など、その軍国主義丸出しの発言の数々を伝えてきた。
 ところが、こうした稲田氏の極右政治家としての本質を、日本のマスコミ、とくにテレビメディアはほとんど触れようとせずに、ただ “将来の総理候補” ともてはやすばかりだ。
 
 しかし、そんな国内マスコミとは対照的に、世界のメディアはその危険性を盛んに報道している。 
 たとえば、英タイムズ紙は3日付電子版で、「戦中日本の残虐行為否定論者が防衛トップに」(Atrocity denier set to be Japan’s defence chief)との見出しで、冒頭から稲田氏について「第二次世界大戦中の日本が数々の残虐行為を犯したという認識に異議を唱え、日本の核武装をも検討すべきとする女性」と紹介した。
 
 また英ロイター通信も3日付の「日本の首相は経済回復を誓いながらも、新たな内閣にタカ派防衛相を迎える」(Japan's PM picks hawkish defense minister for new cabinet, vows economic recover)という記事で、稲田氏の写真を冒頭に掲載し、大きく取り上げている。
「新たに防衛相に就任する稲田朋美(前・自民党政調会長)は、日本の戦後や平和憲法、日本の保守派が第二次世界大戦の屈辱的な敗戦の象徴として捉えている平和憲法や戦後を改めるという安倍首相の目標をかねてより共有している」
 
 さらに米AP通信は3日付で「日本が戦争の過去を軽視する防衛トップを据える」(Japan picks defense chief who downplays wartime past)という記事を配信し、ワシントンポスト紙などがこれを報じている。記事のなかでは稲田氏を「戦中日本の行いを軽視し、極右思想(far-right views)で知られる女性」「国防についての経験はほとんどないが、安倍首相のお気に入りの一人」と紹介。
そして「慰安婦問題など戦中日本の残虐行為の数々を擁護し、連合国による軍事裁判を見直す党の委員会を牽引してきた」と書いたうえで、在特会などヘイト勢力との“蜜月”についてもこのように伝える。
「稲田氏の悪名高い反韓団体とのつながりについて、今年、裁判所は稲田氏の主張を退けて事実と認めた。また2014年には、稲田氏が2011年にネオナチ団体トップとのツーショット写真を納めていたと見られることも表沙汰となった」
 加えて、今回の内閣改造が安倍政権の改憲への助走であることにも触れ、なかでも稲田氏は日本の平和憲法を強く敵視してきたことをコンパクトにまとめている。
「安倍晋三首相は19人の閣僚の半数以上を変えたが、それは戦後日本の平和憲法を改訂すると同時に、安倍政権の安全保障や経済政策をサポートさせるためだ」
「57歳の稲田氏は、安倍首相の悲願である憲法改正の協力者である。稲田氏は、現行憲法は日本の軍隊を禁止していると解釈できるとして、戦争放棄を謳う9条を部分的に解体すべきと主張してきた」
 こうした海外の報道は、稲田朋美新防衛相の極右思想がもたらす国際関係の緊張に対する、世界の深い危惧を表すものだ。
 
 しかし、国内メディアといえば、たとえばテレビでは『報道ステーション』(テレビ朝日)などごく一部を除き、この稲田氏の危険性、そして彼女を防衛相に任命した安倍首相の真意についてつゆほども触れようとはしない。
 よしんば彼女の極右性に触れたとしても、それは「中国や韓国が懸念を示しています」という程度で、まるで、安倍政権がしかける対立構造の深化に手を貸しているようにすら見える。
 その背景には、もちろん報道圧力を強める安倍政権を忖度する放送局の姿勢があるのだろうが、それに加えて、稲田氏が ネット右翼のアイドル であることも関係しているのではないか。
 
 周知の通り、稲田氏はその極右発言の数々でネトウヨから「稲田姫」などともてはやされている。その絶賛ぶりはネットの有象無象の声を見ればあきらかだ。テレビメディアはいま、政権からの有形無形の圧力に加え、こうしたシンパからの抗議電話、いわゆる“電凸”に怯えており、その影響はあの池上彰氏も指摘していることだ。
 安倍首相の覚えがめでたい有力議員で、かつ、大量のシンパを抱える稲田氏についてつっこんだ報道をしないのは、そのためではないかと思わざるをえない。
 ようするに、AP通信などが稲田氏とヘイト勢力の蜜月を批判的に報じたのとは対照的に、むしろ国内メディアは、彼女がヘイト勢力やネトウヨに“庇護”されているが故に、その危険性をネグってしまっているのではないか。だとすればこれほど奇妙な反転はないだろう。
 
 こうしたメディアの状況を、稲田氏は十分に心得ているはずだ。近年では極右発言だけでなく、ゴスロリのコスプレを披露してオタク層にアピールしてみたり、性的マイノリティの日本最大のイベント「東京レインボープライド2016」に出席してLGBTへの理解を示すポーズを打ち出だすなど、新たな支持層の拡大に躍起となっている。
 しかし、騙されてはいけない。稲田氏はバリバリの表現規制派であり、雑誌でも「男らしさ」「女らしさ」を強調してジェンダーフリーバッシングに明け暮れてきた。そして何より、彼女は本音のところでは、“隠れ徴兵制”論者でもある。
 
「教育体験のような形で、若者全員に一度は自衛隊に触れてもらう制度はどうですか」(「正論」2011年3月号/産経新聞社)と提言したことが象徴するように、最終的には、国民を兵役に就かせ、戦地に送り込むことを狙っている。
 海外メディアからの懸念に対して、見て見ぬ振りを決め込む国内マスコミ。今後、安倍政権のタカ派政策によって、日本はますます世界から孤立していくだろう。いま、保身に走っているメディアは、その片棒を担いでいるのだ。これからわたしたちは、そういう視点で国内のニュースに向き合わねばならない。(小杉みすず)

被爆71年 広島原爆の日

被爆71年 広島原爆の日 核廃絶「さらなる行動」
東京新聞 2016年8月6日 
 広島は六日、原爆投下から七十一年の「原爆の日」を迎えた。広島市中区の平和記念公園で午前八時から「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)が営まれた。松井一実市長は平和宣言で、核兵器の廃絶に向け「さらなる行動」を呼び掛けた。
 
 オバマ米大統領が現職として初めて広島を五月に訪問した後、最初の原爆の日となり、平和宣言は、オバマ氏の広島での演説から「核兵器のない世界を追求する勇気を持たなければならない」との一節を引用した。核兵器廃絶に向けた行動理念として「情熱」と「連帯」を提示し、各国の指導者に、信頼と対話による安全保障の仕組み作りと被爆地訪問を訴えた。
 
 また、オバマ氏に同行し「核兵器のない世界を必ず実現する」と表明した安倍晋三首相には「オバマ氏と共にリーダーシップを発揮することを期待する」と呼び掛けた。
 式典のあいさつで安倍首相は、昨年の広島の式典では触れなかった「非核三原則の堅持」に言及したが、核廃絶については「唯一の戦争被爆国として、核拡散防止条約(NPT)の維持および強化の重要性を訴える」と述べるにとどめた。
 
 式典では、この一年間に亡くなったり、死亡が確認されたりした五千五百十一人の名前が書かれた原爆死没者名簿を原爆慰霊碑に納めた。これまでに記帳された被爆死没者の総数は計三十万三千百九十五人となった。
 九十一カ国と欧州連合(EU)の代表が参列。核兵器保有国は米英仏ロの代表が出席し、中国は欠席した。
 
 広島市によると、参列者は約五万人。遺族代表の二人が鳴らす「平和の鐘」が響き渡る中、原爆投下時刻の午前八時十五分に黙とうした。広島市内の小学生から選ばれた子ども代表の小学六年、青木優太さん(12)と中奥垂穂(なかおくたりほ)さん(11)が「平和への誓い」を宣言した。
 潘基文(バンキムン)国連事務総長が「核保有国は、ヒロシマの悲劇を繰り返さない特別な責務を負っている」とメッセージを送った。田上富久長崎市長らも出席した。
 
 日本原水爆被害者団体協議会(被団協)が結成六十年を迎える今年、被爆者健康手帳を持つ全国の被爆者は二〇一六年三月末時点で十七万四千八十人平均年齢は八〇・八六歳となった。

07- 天皇陛下のお気持ちに 政府が受け止めのコメントとは

 天皇陛下生前退位についてのお気持ちを8日に発表されるのに対して、安倍首相が同日中にもコメントを出すということです。それについて「まるこ姫」が不快感を表しました。
 天皇陛下が積年の思いを語られるというのですから、それを重く受け止めて首相の務めを真剣に果たせばよいものを、一体何をコメントしようというのでしょうか。
 国会での審議を聞いていても首相は相手の話すことをロクに理解できていないのに、何を偉そうに同日中にコメントしようというのでしょうか。
 そもそも『コメント』などということ自体がおこがましい話です。
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天皇陛下のお気持ちを、政府受け止めコメント?
天皇と対等とでも思っているのか
まるこ姫の独り言 2016年8月5日
安倍政権は、天皇陛下をぞんざいに扱いすぎやしないか?
 
天皇陛下は、生前退位のお気持ちを8日に発表するそうだが、ビデオだという。そのビデオでの発表に、政府の生で発表違和感がある
 
天皇陛下の「お気持ち」表明後にコメント=安倍首相が検討
               時事通信 8月5日(金)10時30分 
「生前退位」の意向を周辺に示している天皇陛下が8日にお気持ち」を表明されるのを受け、安倍晋三首相が同日中にもコメントを発表する方向で検討していることが5日、分かった。
 
コメントどうこうより、天皇陛下が決死のお気持ちを述べられたら、それに対して、重く受け止めお気持ちに従うしかないだろうに。それが、この国の保守政治家の使命じゃないか。
安倍政権を見ていると、天皇と対等の立場に立っているとしか思えないほど、ぞんざいに扱っている。
 
自民党閣僚のほとんどが日本会議のメンバーで、”日本会議” は、天皇の生前退位を反対しているという。国民の80%以上が、天皇のお気持ちを考えたら、生前退位はあり得ると思っているのに、皇位継承は男系男子と言う点に拘って来た日本会議は、天皇の健康もお気持ちも、考慮の範疇にないらしい。
参議院選挙、自公が圧勝したことにより、安倍政権の閣僚もごう慢で不遜な考えを前面に出すようになった。日本会議の意向も、これからどんどん大きくなるだろう。
 
天皇をぞんざいに扱う安倍政権は、保守じゃない。真の保守なら、天皇陛下のご意向が一番な筈だし、天皇のご意向に、ただただ畏れ多く従うだけだ。コメントなど出して欲しくない

2016年8月6日土曜日

通信平和の輪 第127号を掲示します

  今月号のテーマは 
 
「戦争する国づくり」ノーの声を  さらに さらに 大きく
 
     と題して、先の参院選新潟選挙区で野党統一候補の森ゆうこさんが大激戦を
    制したことを取り上げています。  
 
    中見出しは、
  新潟に新しい民主主義が ・・・!  です。

   今月号には「鳩笛」が載っています。
                                   
  2面には前号に引き続き 「私の戦争体験(56)」が載っています。
 
  これはPDF画面を90度回転させて読む必要があるので、次のように操作してください。
 
PDF画面にカーソルを当てて右クリックすると、小さな枠がプルダウンされます。
次に、そこの「時計まわりに回転」または「右回転」をクリックすれば、紙面が90度回転します。
 
 「私の戦争体験」をお寄せ下さい。ご寄稿をいただける方や、その方をご紹介いただける方は、世話人の笛木譲までご連絡願います。(Tel 025-785-5062)
 
  「通信平和の輪」などをご覧になる場合は、下のタイトルをクリックするとまず画面の下側に選択肢:「ファイルを開く」・「保存」が表示されるので、「ファイルを開く」を選択すると表示されます。
 
 Google Chrome の場合は左下にアルファベットのタイトル(「○○.pdf」)が表示されるので、それをクリックすると開きます。
 
 文字が小さい場合にはPDF画面右上の最大化マーク()をクリックするか、上段の中央付近にある倍率(%表示)を調整して下さい。
 
通信 平和の輪. 第127号   (1面)
通信 平和の輪 第127-2号 (2面)

通信 平和の輪. 第126号   (1面)
通信 平和の輪 第126-2号 (2面)

通信 平和の輪.  第125号   (1面)
通信 平和の輪 第125-2号 (2面)

通信 平和の輪. 第124号  (1面)
通信 平和の輪 第113-2号  (2面)
通信 平和の輪 第112号  (1面)
通信 平和の輪 第112-2号  (2面)
通信 平和の輪 第111号  (1面)
通信 平和の輪 第111-2号  (2面)
 
「通信 平和の輪」 第110号以前(2015.4.9以前発行分、「私の戦争体験」を含む)については下記にアクセスしてご覧ください。
 

安倍政権は「高齢者の未来を奪う内閣」

 安倍内閣が改造時に謳う独りよがりのネーミングには国民はもはや何の関心も払いませんが、先の「1億総活躍社会」という空虚なネーミングに続いて今回の改造ではナント「未来チャレンジ内閣」と名付けたということです。
 
 政府はこれまで異次元緩和と称して300兆円もの資金を投じて円安株高を演出し、デフレから脱却しようとしましたが、所謂『アベノミクス」で恩恵を受けたのは一部の富裕層(株主)と企業だけで、「国民のデフレマインド」には何の変化もありませんでした。そもそも国民の所得が低下し将来への不安材料しかない中で、国民の消費行動が促される筈はありません。
 
 政府は一体何にチャレンジするというのでしょうか。
 日刊ゲンダイが、安倍政権がいま考えている「要介護・要支援高齢者」に対する締め付けの過酷さを取り上げました。
 その冷酷な収奪ぶりとその結果の行き着くところを考えると、「アベノミクスのエンジンを吹かしてデフレから脱却する」などというのは本当にタワゴトというしかありません。
 日本の未来には何の期待も持てません。
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弱者切り捨て 安倍首相が「未来チャレンジ内閣」騙る笑止
日刊ゲンダイ 2016年8月5日
「ヒロシ&キーボー」のヒット曲「3年目の浮気」の歌詞じゃないが、「バカ言ってんじゃないよ」と突っ込みを入れたくなった国民も多いだろう。安倍首相が3日に改造した内閣について「未来への責任を果たしていく。この内閣はいわば『未来チャレンジ内閣』だ」と名付けたことだ。
 前回の内閣改造時も、安倍首相はなんて言って勝手に盛り上がっていたが、今回ほど酷いネーミングはない。安倍政権が進めているのは「未来への責任を果たす」どころか、「未来を奪う」政策ばかりだからだ。
 
■安倍政権の現実は「未来収奪内閣」
 日本は今、超が付く少子高齢化社会に突き進んでいる。安倍首相が本気で「未来」を考えているのであれば、何よりも取り組むべきは「未来の安心」=社会保障制度の充実だろう。ところが、安倍政権がやっていることは真逆で、社会保障をバンバン削りまくっている。
 “狙い撃ち”されているのは高齢者だ。これまでも、70~74歳の窓口負担を1割から2割に引き上げ、療養病床の入院給食を1食260円から460円に引き上げるなどの制度改悪を進めてきたが、今後、さらなる引き締めを図る考え。とりわけ高齢者が震え上がっているのが、来年の介護保険法改正に向けて検討されている、車いすや杖といった福祉用具貸与の給付が「要介護3以上」になることだ。
 
「現在、要支援1、2の高齢者は介護保険を利用すれば月数百円で車いすをレンタルできます。これがすべて自腹になると費用は数十倍にハネ上がるほか、ヘルパーを依頼しなければならず、その費用負担も重くなる。日本福祉用具供給協会の調査だと、用具貸与からヘルパーに切り替えると、利用者の支払う金額は低く見積もっても総額1370億円増える。制度改正されたら、これまで気軽にレンタルしてきた車いすに乗れなくなるため、引きこもり状態になるお年寄りも出てくるでしょう」(都内福祉業者)
 同協会のホームページによると、全国の都道府県議会、市町村議会で福祉用具貸与制度の現行維持を求める意見書が可決されているが、安倍政権は知らん顔だ。
 
「未来の保障」であるはずの年金積立金だって、安倍政権は株式投資の比率を引き上げ、昨年度は約5兆円もパーにした。一体どこが日本の「未来」を見据えた政策なのか。経済評論家の荻原博子氏はこう言う。
「安倍政権が大事にしたい未来とは、安倍首相が総裁任期を延ばしてやりたい放題やろう――という自分たちの未来であって、国民生活の未来と何ら関係ありません」
 安倍政権には「未来収奪内閣」という言葉こそピッタリだ。 

破壊措置命令の常態化など無意味 

 北朝鮮は3日朝、ノドンとみられる弾道ミサイルを発射し秋田沖の排他的経済水域の中に着弾させました。北朝鮮の意図は不明ですが、稲田防衛相は早速北朝鮮の中距離弾道ミサイルを迎撃する態勢をとるため、日米が開発を続けている新型の迎撃ミサイル「SM-3ブロックIIA」などの導入に向け、予算措置を取るなどの考えを明らかにしました。
 しかしそんな風な、いわば条件反射的な対応でことを進めていいのでしょうか。
 
 日本は、ノドンが秋田沖に落ちるまで何も認識せずにいました。それでは何の対応も取りようがありません。日本は高い金を払って米国からミサイル迎撃システムを購入していますが、それは全く何の役にも立たないものでした。そのことが今度のことで明らかにされました。
 政府は尤もらしく、今後は破壊措置命令を常態化させる方針に変えるとしましたが、そんなことでどうなるものでもありません。そもそも「ミサイル迎撃システム」は、いわば頭上を飛ぶ機関銃の弾丸をピストルで撃ち落とすというものなので、当たる筈がないと言われています。もしも当たるというのであれば是非実地で証明して見せてほしいものです。
 
 北朝鮮は1990年代の初期にノドンの技術を完成させ、中期には200基ほどを実戦配備したと言われています(その後は300基以上に増設)。要するに北朝鮮が多数のノドンを所有していることは何も今に始まったことではなく、ここ20年来のことであってこの間何ごともなく経過して来たというのが現実です。
 
 北朝鮮が人工衛星の打ち上げを予告したときに、政府は丁度お祭りの山車(だし)を引き出すようにして沖縄方面に「PAC3」を移動させましたが、どう考えてもあんな暢気なことで国土が防衛できる筈はありません。仮に、もう少しミサイル迎撃システムが改善されていくらかマシになったとしても、それを必要にして十分な数量備えるのは費用的にとても無理でしょう。もしもそんな方向に進めば米国は大儲けをして、日本は財政的に破綻することになります。
 
 天木直人氏は、安倍政権が取るべき防衛策は破壊措置命令の常態化ではなく、北朝鮮との関係を改善することであると端的に述べました。それ以外に有効な方法はありません。
 
 FNNニュースと天木直人氏の二つのブログを紹介します。
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稲田防衛相、新型ミサイル導入の考え 来年度予算概算要求計上へ
FNN 2016年8月5日
新型ミサイルを導入する考えを明らかにした。
稲田防衛相は、「弾道ミサイル防衛システムについて、わが国全域を防護しうる能力を強化するために、即応態勢、または同時対処能力、および継続的に対処できる能力を強化する必要があると思っている」と述べた。
稲田防衛相は4日、北朝鮮のムスダンなど、中距離弾道ミサイルを迎撃する態勢をとるため、日米が開発を続けている新型の迎撃ミサイル「SM-3ブロックIIA」などの導入に向け、2017年度予算の概算要求に必要な経費を計上する考えを明らかにした。
北朝鮮は3日朝、ノドンとみられる弾道ミサイルを発射し、日本の排他的経済水域の中に落下させるなど、挑発的な軍事行動を活発化させている。 
 
 
日本の防衛力のなさを白日の下にさらしてくれた北朝鮮
天木直人 2016年8月4日
 北朝鮮のミサイルがついに日本の排他的経済水域に落下した。これを知った安倍首相は、「許しがたい暴挙」だと非難した。
 暴挙どころではない。攻撃されたも同然だ。中谷防衛大臣も自ら認めている。「まったく予告がなかった。発射実験ではない」と。攻撃とはそういうものだ。物凄く深刻な事態が起きたのだ。今度のミサイル発射は牽制だったらしいが、本気で攻撃してきたら、もっと深刻だ。それなのに、なぜ日本政府は迎撃ミサイルシステムによる破壊活動措置を命じなかったのか。なぜか、実験ではなかったからだ。落下物の破壊ではなかったからだ。攻撃だから、いつ、どこから攻めてくるかわからなかったからだ。しかも今度の発射は移動発射台が使われたという。ますます事前探知が困難だ。まだ排他的経済水域でよかった。
 
 なぜなら「もし日本の領土まで飛んできても、迎撃できなかった」(政府関係者)(8月4日毎日新聞)からだ。これを要するに、高い金を払って米国から買わされた日本の迎撃ミサイルシステムは、北朝鮮のミサイル攻撃にはまったく対応できないということだ。
 発射実験の時だけ、万が一その落下物が落ちてきたら破壊する、そのためにゴロゴロと、その都度動かして対応する。それが我が国の迎撃防衛システムである。それだけのものなのだ。これが安倍首相が強行成立させた安保法にる我が国の防衛力強化の実態である。
 
 そして、その安保法を戦争法だと言って反対した野党からは、今度の北朝鮮の「攻撃」に対する発言は一切ない。安倍政権では日本を守る事は出来ないが、野党共闘政権では平和を叫ぶだけで安全保障政策すら存在しない。これが日本の現実である(了)
 
 
破壊措置命令を常態化させようとする安倍政権の馬鹿さ加減
天木直人 2016年8月5日 
 けさ早朝のNHKテレビが流した。政府は破壊措置命令を常態化させる方針で最終調整を始めたと。 これを聞いて思わず笑ってしまった。
 私はきのう書いたばかりだ。今度の北朝鮮のミサイル発射は、日本のミサイル防衛の無策を白日の下にさらしたと。すなわち今度の北朝鮮のミサイル発射は実験ではない。もはや攻撃そのものだ。
 
 発射実験の時には予告通報があるからその都度破壊命令措置を出せる。実験が失敗した時の落下物の破壊に備える事が出来る。しかし、攻撃だとそうはいかない。いきなり発射されたら破壊命令措置を出す余裕はない。
 しかも今度の発射は移動式発射台から撃たれたものだ。ますます事前に知る事は出来ない。
 これを要するに、日本のミサイル迎撃システムは、高い金を払って米国から買わされた役立たずの防衛システムだ。それを今度の北朝鮮のミサイル発射は教えてくれたのだ。そう私は書いた。
 
 まさかこの私の批判を知って、慌てて破壊措置命令を常態化させることにしたのではあるまいな。
 もちろんそんな事はあり得ないが、まるでそう思わせるようなタイミングでの破壊措置命令の常態化方針だ。しかし、たとえ破壊措置命令を常態化させても、矛盾は拡大するばかりだ。
 発射直後にミサイルを撃ち落とす事は、それが現実に可能かどうかは別として、イージス艦を日本海に常時浮かべれば、迎撃体制の格好は取れる。しかし発射直後に一発でもミサイルを撃ち損じたら、それはあっという間に日本に向かって飛んでくる。それを撃ち落とすのは、破壊措置命令を常態化しても無理なのだ。
 
 地対空迎撃ミサイルの射程はわずか数十キロだ。どこにミサイルが着弾するかわからない。それに備えるなら、ゴロゴロと自衛隊基地から移動させるようでは手遅れだ。皇居や永田町や霞が関や都心や原発施設など、もっとも北朝鮮が攻撃して来る可能性の高い場所に常時設置しておかなくてはならない。そんな事が、この平和な日本で出来ると思っているのか。
 やはり北朝鮮のミサイル発射は、我が国の防衛体制の不備を白日の下にさらした。安倍政権が取るべき防衛策は、破壊措置命令の常態化ではなく、北朝鮮との関係を改善する事である.
 こんな簡単な事も分からない安倍首相は、やはり相当な劣等生である(了)

06- 原水爆禁止世界大会 広島で開会総会 国際会議は4日 閉会総会

 原水爆禁止2016年世界大会・広島 開会総会が4日、広島市内で開かれ4500人が集いました。
 
 また広島市内で開かれていた原水爆禁止2016年世界大会・国際会議は4日午前、閉会総会を開き、「国際会議宣言」を採択しました。
 「国際会議宣言」は、5日から19日までスイスのジュネーブで開かれる核兵器を禁止・廃絶する条約に関する国連作業部会に送付されました。
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ヒロシマから世界へ ヒバクシャ国際署名推進を
原水爆禁止世界大会 広島で開会総会
しんぶん赤旗 2016年8月5日
 「核兵器のない平和で公正な世界のために」をテーマに原水爆禁止2016年世界大会・広島開会総会が4日、広島市内で開かれ、4500人(主催者発表)が集いました。
 開会宣言した全労連の小田川義和議長は、国連の場で核兵器廃絶のための法的措置に向けた論議が始まったのは、被爆者のたたかいと世界大会がつくりだした到達点だと指摘。「ヒバクシャ国際署名は核兵器固執勢力を世論の力で追い詰める最重要の取り組みだ」と訴えました。冨田宏治国際会議宣言起草委員長(関西学院大学教授)が主催者報告しました。
 日本被団協の岩佐幹三代表委員、市民連合の長尾詩子さんが来賓あいさつ。参院選山口選挙区の野党統一候補だった纐纈厚さんらがリレートークしました。
 「ヒロシマから世界へ 被爆地からの訴え」として広島の被爆者7団体代表が国際署名に共同して取り組む活動を披露すると大きな拍手が起きました。数百万の署名を目標とするとしたベトナム平和委員会のブイ・リエン・フオン事務長がすでに集めた8万の署名目録を岩佐さんと被爆者代表に手渡しました。
 セルジオ・ドゥアルテ元国連軍縮問題担当上級代表は「みなさんは素晴らしい仕事をしている。核廃絶への決意を持ってぜひたたかい続けてほしい」と激励しました。
 
 
核兵器禁止条約を要請 国際会議宣言 国連作業部会に送付
しんぶん赤旗 2016年8月5日
 広島市内で開かれていた原水爆禁止2016年世界大会・国際会議は4日午前、閉会総会を開き、「国際会議宣言」を採択しました。「国際会議宣言」は、5日から19日までスイスのジュネーブで開かれる核兵器を禁止・廃絶する条約に関する国連作業部会に送付されました。
 
 「国際会議宣言」は、「いま『核兵器のない世界』への扉を開こうとする新たな動きがうまれている。核兵器を禁止し、廃絶する条約についての実質的な議論が、国連ではじまったのである」と強調。
 「作業部会は、核兵器禁止条約の内容や2017年の条約交渉の会議開催なども提案される画期的な会議となった」と評価し、「我々(われわれ)は、作業部会が今秋の国連総会に対して、核兵器禁止・廃絶の条約の交渉開始をふくむ具体的な勧告を行うことを要請する」としています。
 「核保有国とこれに追随する同盟国の姿勢が、『核兵器のない世界』へのもっとも大きな障害」だと批判。「交渉開始と締結を求める世論と運動を強めることに全力をつくさなければならない」と指摘。世界で数億人を目標とした「被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名」(ヒバクシャ国際署名)をはじめとした行動などを、国連核兵器廃絶デー(9月26日)や、国連軍縮週間(10月24日から)を節目に、発展させようと呼びかけています。