2026年9月10日木曜日

10- 自称保守政治家が 聞いて呆れる亡国迷走…いよいよ鮮明、経済でもアメリカの属国化

 日刊ゲンダイの掲題の記事を紹介します。
 日本の保守政治家は何故か米国一辺倒で、米国に対して日本の自立性を主張した例は記憶にありません。
 人の批判や意見は全く聞かないという点では 誰にもまして高市氏がその筆頭に挙げられますが、勿論彼女も米国に対しては恭順一筋です。
 今回ベッセント財務長官にサナエノミクス」を全否定されたことで、高市政権のリフレ政策に抑制が掛かるとすれば日本にとっては幸いなことでした。
 併せて同紙の記事「日米間で板挟みの片山さつき財務相が続投へ…高市首相も財務省も『頼み』にするしかない異様」を紹介します。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
自称保守政治家が 聞いて呆れる亡国迷走…いよいよ鮮明、経済でもアメリカの属国化
                        日刊ゲンダイ 2026/09/05
                      (記事集約サイト「阿修羅」より転載)
 ベッセント財務長官に全否定されたサナエノミクス。中身がデタラメだから、当然だが、結果、日銀の独立性にまで踏み込まれ、利上げ幅まで指図を受けた疑念も浮上。防衛も経済も米国の言いなりの完全属国。そんな無能メンバーが留任の絶望。
  ◇  ◇  ◇
 2度の為替介入でも元の木阿弥だった円安が、急激に逆回転し、円買いが進んだ。3日の外国為替市場で一時、1ドル=155円台に上昇。8月3日以来1カ月ぶりの水準で、1日での上げ幅が4円に達するほど急騰したのだ。
 理由は明快。9月1日までの2日間、米国でG20(主要20カ国・地域)財務相・中央銀行総裁会議が開かれた。そこで議長を務めたベッセント米財務長官の日本に対する「利上げ」要求が背景にある。
 過度な円安と日本の長期金利上昇が自国に不利益をもたらすと考える米国が実力行使に出てきたの
 マーケットは、これで日銀が9月の金融政策決定会合で利上げに踏み切るのは確実、利上げペースも加速すると見た。日米金利差縮小が意識され、円買い・ドル売りに動いた、ということだ。

米国からの最後通牒
 G20で見せつけられたのは、日本が経済でも米国の属国になってしまったという現実である。
 かねてベッセントは日本に対し、円安是正と高市政権の積極財政修正を水面下で求めてきていると言われてきた。しかし、今回それを表立って、しかも複数回にわたって口にしたのだ。
 まず、会議の合間のテレビインタビューで、「私は市場が持っていない情報を持っている」と思わせぶりに話し、「日本政府と日銀が円高につながる措置を取ると信じている」と利上げを強く示唆した。
 ベッセントは現地で、片山財務相、植田日銀総裁と個別に会談。植田総裁に対し「日本が市場と金融政策で断固たる措置を講じることを強く支持する」と伝えたことを、米財務省が会談概要として発表した。片山、植田の両者が会談内容について当たり障りなくコメントしたのとは大違いだった。
 そして、会議閉幕後の記者会見で日本に対し飛び出したのが、財政拡張と金融緩和に積極的な「リフレ政策はやめるべきだ」との発言である。
 米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)の報道もあった。ベッセントが5月の訪日時に片山と夕食を共にした際、2時間以上にわたり高市政権の経済政策に対する不満をぶちまけていたと暴露されたのだ。「高市首相のアドバイザーらが、なぜ円安の利点を説いているのか」「日銀になぜ独立性が与えられていないのか」と片山を問い詰めたという。
 片山はこの報道を否定したが、そんなの誰も信じちゃいない。高市の手前、肯定できないのだろう。経済評論家の斎藤満氏はこう言った。
「ベッセント氏は苛立っていた。日銀がなぜ利上げできないのか、米国債の金利まで上げてしまうほどの日本の積極財政は問題だとずっと伝えてきたのに、日本側が無視していたからです。円買いの日米協調介入の際に片山氏は『日米財務相が緊密に連携して』などと言っていましたが、とんでもない。このタイミングでNYTの報道が出てきたのは、ベッセント氏の『もう我慢ならん』という最後通牒みたいなものでしょう」

円高、デフレ下の「アベノミクス」を円安インフレ下で続ける愚
「リフレ政策はやめるべき」というベッセントの発言は「サナエノミクス」の全否定だ。
 ベッセントが言うように、高市は一部のリフレ派ブレーンの話しか聞いていないのだろう。財政や金融政策をマトモに理解できていないのかもしれない。円安による輸入物価の上昇など超がつくインフレで国民生活は疲弊しきっているのに「利上げはアホや」「円安ホクホク」と言い切ってしまう
 看板の「責任ある積極財政」だって、1400兆円もの債務残高を抱える借金国家が、「財政出動による成長と財政規律の両立を目指す」と言ってもマーケットを不安にさせるだけだ。
 空前の規模の概算要求143兆円が象徴的だが、ブレーキとアクセルを同時に踏んで暴走、迷走すれば、「二兎を追う者は一兎をも得ず」となりかねない
 そもそも、円高と物価が上がらないデフレ下で始まった「アベノミクス」を真逆の円安・インフレ下で続ける愚。それがサナエノミクスだ。
 ベッセントの勝手な要求に、「なぜそこまで口出しされなきゃいけないのか」と文句のひとつも言いたくなるが、サナエノミクスの中身がデタラメなのだから、当然、付け入る隙を与える。利上げ要求で、米国に日銀の独立性にまで踏み込まれ、さらには、利上げ幅まで指図を受けた疑念も浮上している。
「気になったのは、ベッセント氏の『私は市場が持っていない情報を持っている』という発言です。これが今後の利上げペースを指すのか、それとも9月の利上げ幅を指すのか。私は後者の、利上げ幅が50ベーシスポイントになる可能性があるとみました(※基本0.25%ずつの利上げを2倍の0.5%上げる)。海外のマーケット参加者も同様に受け止めたから、155円まで急騰したのです。こうした発言は内政干渉になるので通常はしない。ベッセント氏はトランプ大統領の顔色をうかがい、日本を使って折り合いをつけている面もあるが、日本のバカどもには言わなきゃ分からない、ということなのでしょう。トランプ大統領と高市首相は没交渉だそうですよ。高市首相は米国に見放されないよう、積極財政を修正するのか。概算要求はもう発表されたし、消費税減税もある。どうするのでしょう」(斎藤満=前出)

税金の使い道まで指図される
 日本はただでさえ米国に安全保障を握られている。
 防衛費の増額要求は歯止めがなく、今年の年末に1年前倒しで改定する安全保障3文書で、これまでのGDP比2%目標を米国に言われるがまま3.5%程度まで引き上げるのは既定路線だ。防衛省の来年度予算の概算要求は9兆円弱だが、金額未定の「事項要求」が多く、最終的に当初予算の10兆円突破が確実視されている。その額でも驚きなのに、3.5%になれば24兆円だ
 そして、今回の一連のベッセント発言で、日本が安全保障だけでなく、経済までも米国に言いなりの完全属国なのが鮮明になった。ここまでの惨状を招いたのは、市場と対話できない経済オンチの亡国首相の責任だ。自ら属国化を加速させるとは、自称保守政治家が聞いて呆れる。本来、保守政治家は、体を張ってでも国益を守るものだろう。元経産官僚の古賀茂明氏が言う。
円安是正で協調介入をしてもらった代償で、今後は米国債も売れない。担保として差し出し、金利を払って米国からドルを借りなければならなくなりました。外貨準備はその国の経済主権の根幹。それを自らの判断で使えないということは、経済主権を米国に売り払ったと同じことです。米国は積極財政の日本にノーを突き付ける一方で、防衛費は増やせ、80兆円の対米投資も早くやれと言ってくる。矛盾しています。財源には限りがあるのに、じゃあどうするのか。無駄を削減しますということで、社会保障費を削るなど米国の言う通りに歳出をコントロールすることになる。つまり、外貨準備だけでなく、税金を何に使うのかまで米国の指示を受けるわけです。これでは完全に米国の奴隷。主権国家とは言えません
 今月中下旬に予定される内閣改造・自民党役員人事は骨格変わらず、財務相の片山は留任の見通し。もちろん高市は首相を続投するわけだが、こんな無能メンバーがこの先も日本の舵取りをしていくのか。絶望的である。


日米間で板挟みの片山さつき財務相が続投へ…高市首相も財務省も「頼み」にするしかない異様
                         日刊ゲンダイ 2026/09/07
 日本の金融・財政政策をめぐる米国からの執拗な圧力に、片山さつき財務相(67)が窮している。
 先週、米国で開かれたG20(20カ国・地域)財務相・中央銀行総裁会議の期間中、ベッセント米財務長官は日本に「利上げ」を促す発言を繰り返した。会議閉幕後の記者会見では、「日本に(財政拡張と金融緩和に前向きな)リフレ政策を止めるべきだと伝えた」とまで明かしたのだ。
 これに片山氏は反論。高市首相への訪米報告後のぶらさがり取材で、ベッセント氏から「特に注文はない」と言い切った。
 さらに「やっていることに大変期待してもらっている」とも主張し、米国から政策転換を迫られてはいないという立場を断固として崩さなかった。
 片山氏は、143.1兆円まで膨れ上がった概算要求についても、2026年度の当初予算と25年度の補正予算を合算した金額(140.6兆円)と比べて「大幅な増加にはあたらない」と強調。高市首相肝いりの「成長投資」は青天井だし、来年4月から2年間で10兆円規模の消費税減税もやるのに、「責任ある積極財政」の旗を降ろせない。片山氏は反論するしかないわけだ。
 日米間で板挟みの片山氏だが、驚くことにその存在感が高まっているという。高市首相を筆頭に、リフレ派の城内実経済財政担当相など閣内の側近たちは経済オンチばかりだから、相対的に片山氏が浮き上がるという側面もある。

米紙も「日米の重要な仲介役として台頭」
 片山氏に対しては海外メディアも注目しているようだ。話題になった「ベッセント長官が今年5月の訪日時、片山財務相に高市首相の経済政策に対する不満をぶちまけた」と伝えた米紙ニューヨーク・タイムズの記事は、「日本の通貨闘争の中心にいる女性」との見出しで、片山氏の人物像にスポットライトを当てたものだった。片山氏について「通貨高を求めて苛立つワシントンと、積極財政によって円安を招き、巨額の債務で不安をあおっている日本の首相との間で重要な仲介役として台頭してきた」と紹介していた。
 今月中旬にも行われる内閣改造では重要閣僚がほとんど留任の方向で、片山氏も続投するとみられている。
「高市首相と片山財務相の関係はギクシャクしている。首相は本当は片山氏を代えたがっているが、米国との関係を考えたら残さざるを得ない」(官邸事情通)
 外交無策の高市首相はトランプ米国にすり寄るしかなく、今月下旬の国連総会に合わせた訪米で日米首脳会談も希望している。片山氏にベッセント氏の盾になってもらわざるを得ず、片山氏を頼るしかない
 一方、消費税減税を巡って、高市官邸と幹部人事で対立した財務省も片山氏頼みなのだという。
「財務省の幹部クラスに高市首相と話ができる人がいない。財務省から出している首相秘書官もダメで、高市首相に財務省の考えを伝えてもらうには、直接話せる片山大臣を頼りにするしかないそうです」(財務省関係者)
 海外メディアに「ゴキブリが友だち」と報じられるほど孤独を愛する首相ゆえとしても唖然だ。
「片山さんは財務省出身とはいえ、政界進出以降、財務省との関係は微妙でしたし、財務省側も片山さんを見下していたところがあった。独特のキャラクターでもあり、高市政権でなければ財務大臣はおろか、2度目の入閣もあり得なかったでしょう。そういう意味では、高市首相と財務省の双方から頼りにされ、米国も一目置く存在になったとは、隔世の感があります」(自民ベテラン)
 誰も彼もが片山氏頼みの異様な光景……これも日本政治の劣化か。