2016年8月9日火曜日

天皇のご公務の在り方 引き続き考えていくべき と政府!? +

 天皇陛下は8月8日、高齢などを理由に「次第に進む身体の衰えを考慮する時、これまでのように、全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないかと案じています」と、生前退位への考えを強く示唆するお気持ちをビデオメッセージで表明されました。
 
 それに対して安倍首相と菅官房長官がコメントを出しましたが、いずれも「天皇陛下のご公務のあり方などについて」「考えていく」というものでした。
 天皇陛下がお気持ちを表されたことを受けて、国民も海外のメディアもみな「生前退位」のことを話されたと受け止めているのに、政府は、それとはまったく無関係な「公務の削減」に矮小化しようとしているわけです。
 
 天皇陛下は、「公務の削減」などは一言もお話にならずに、「天皇の高齢化に伴う対処の仕方が、国事行為や、その象徴としての行為を限りなく縮小していくことには、無理があろうと思われます」と述べられ、「摂政を置く」ことについても、「天皇が十分にその立場に求められる務めを果たせぬまま、生涯の終わりに至るまで天皇であり続けること」になると、否定的な思いを話されました。
 
 それにしても政府の対応は驚くべきもので、自分たちの主義主張に反するものであれば、天皇がどんなに苦しまれていてもその「お気持ち」は無視すると言わんばかりです。
 それらはいわば「日本会議」の時代錯誤的な想念に由来するもので、海外メディアも政府は「生前退位」に反対の意向だと報じています。この段階において政府がそうした派利・派略に捕らわれるなどということは決して許されません。
 
 + 「まるこ姫の独り言」のブログを追記します
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 安倍首相のコメント
ハフィントンニュース 2016年8月8日
本日天皇陛下よりお言葉がありました。私としては天皇陛下ご自身が国民に向けてご発言されたことを重く受け止めています。天皇陛下のご公務のあり方などについては、天皇陛下のご年齢やご公務の負担の現状に鑑みるとき、天皇陛下のご心労に思いをいたし、どのようなことができるのか、しっかり考えて決めなければいけないと思っています
 
 
官房長官 公務の在り方 引き続き考えていくべき
NHK NEWS WEB 2016年8月8日
菅官房長官は、天皇陛下が、国民にお気持ちを表されたのを受けて、臨時に記者会見し、公務の在り方について憲法の規定を踏まえたうえで、引き続き、考えていくべきものだという認識を示しました。また、天皇陛下のお言葉が憲法に抵触するかどうかについて、「国政に影響を及ぼすようなご発言ではなく、憲法との関係で問題になるというふうには考えていない」と述べました。
この中で、菅官房長官は、「天皇陛下のご公務の在り方については、これまでもご年齢にふさわしいものになるよう必要な見直しを図ってきたところだが、今後とも、憲法上、『天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく』とされていることを踏まえ、引き続き、考えていくべきものだと思っている」と述べました。
後 略
 
天皇陛下のお言葉へのコメントを発表した安倍首相の去り際の不敬な態度
まるこ姫の独り言 2016年8月9日
天皇陛下が、一般社会風に言うと、ご自分の出処進退に対してお言葉を残された。
やっぱり、生前退位の意向が強くにじむものになった。
生前退位という言葉は全く使ってはいないが、きっぱり引退したいという思いが深く伝わって来た。
摂政も選択肢にはあるだろうが、それでは真に天皇としての役務めと役割を果たせないだろうと。
天皇は凄い。
自分の終活をビデオメッセージでとつとつと語っていらっしゃる。
そして自分の代だけではなく、後々に続く人たちに対しての配慮までしていたのが印象的だった。
 
それに対する安倍首相がコメントを述べていたが、案の定短い通り一遍のものだったが、そのコメントが終わった途端、礼をするでもなく、そそくさと去って行った安倍首相の姿には唖然とした。
 
本当に天皇陛下のお言葉に対して尊敬の念があるなら、自分のコメント後、深々と頭を下げても良いと、私は思うが。。。。
それが天皇がビデオメッセージで国民に発信した、天皇の真意への返礼じゃないのか。
 
やっぱり、前々から感じていた通り、安倍首相には天皇陛下への敬いが足りないのではないか。
天皇を軽んじているとしか思えない。
 
小林よしのりによると
>政府内で天皇陛下の「生前退位」に「特別立法」で対処する
という案が浮上しているという。
なんと現在の天皇陛下に限って、この一代限り退位を可能にする法案を作ろうというのだ。
やはり日本会議のメンバーは、何があっても皇室典範改正をさせたくないのか。
自分たちが思い描く筋書きにしたいのだろう。

自民党が密告フォームで集めた教師に関する情報を警察に提供

 先に自民党ホームページ教員の言動を取り締まる“密告フォーム”を設置し社会科の授業で、「与党の自民・公明が議席の3分の2を獲得すると、憲法改正の手続きを取ること可能になり、戦争になった時に行くことになるかもしれない」などと、ごく当たり前のことを発言した名古屋市の中学教諭が保護者から密告され、教委の指導によって教諭が生徒に謝罪するという事態が現実に発生しました。
 かくして「子供たちを戦場に送るな」と言うごく当たり前の教師の願いが圧殺されました。
       (関係記事)
           7月10日  戦前か! 自民党がHPで
               https://yuzawaheiwa.blogspot.jp/2016/07/10-hp.html  
          7月18日 早くも自民党の教師密告フォームによる犠牲者が・・・ 
                         https://yuzawaheiwa.blogspot.jp/2016/07/18.html 
 ところが問題はそれにとどまらず、木原稔・自民党党文部科学部会長今月1日 “密告フォーム” に寄せられた情報について「公選法違反は警察が扱う問題」などと述べ、情報の一部を警察当局に提供する考えを示しました。要するに、教員当たり前の発言を、選挙中であったことを盾に公選法違反として捜査対象にしようということです。
 
 留まるところを知らない監視社会の構築ですが、なぜか日本の大手メディアはこうした問題を全く取り上げようとしません。LITERAは、「政治権力と警察権力が結び付いて国民監視体制を強化していっても、メディアが沈黙していては問題が問題として国民に認識されることがないので、安倍政権による思想の自由や基本的人権への弾圧は今後いくらでも拡大していく」と警告しています。
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自民党が密告フォームで集めた反戦教師情報を警察に提供、
大分県警は野党の施設を監視・・・自民党=警察一体の監視社会に
LITERA 2016年8月8日
 この国はもうすでに、中国や北朝鮮のような弾圧国家になったのかもしれない──。そう感じずにはいられないニュースが立てつづけに起きている。そのひとつが、自民党がホームページ上に設けた「学校教育における政治的中立性についての実態調査」のその後だ。
 
 本サイトでも伝えてきたように、自民党は先月の参院選公示直前に“「子供たちを戦場に送るな」と主張することは偏向教育、特定のイデオロギーだ”と糾弾し、そのような学校や教員の情報を投稿できる“密告フォーム”を設置したのだ。このページの存在が問題視されはじめると、自民党は一度ページを削除したが、その後、「子供たちを戦場に送るな」という部分を「安保関連法は廃止にすべき」に修正。それもまた批判を浴びると、安保法制についての文言も削除した。だが、7月19日未明まで、この“密告フォーム”は設けられたままだった。
 そして、問題はこのあと。なんと今月1日に自民党の木原稔・党文部科学部会長(5日、内閣改造で財務副大臣に起用が決定)は、“密告フォーム”に寄せられた情報について「公選法違反は警察が扱う問題」などと述べ、情報の一部を警察当局に提供する考えを示したのだ。
 つまり、教員が「子供たちを戦場に送るな」と言う当たり前のことすら糾弾し、監視によって教育現場を統制しようとしただけでなく、選挙中であったことを盾に公選法違反として捜査対象にしようというのだ。
 
 しかも、この警察への情報提供問題を大きく取り上げた大手メディアは皆無。そればかりか、“密告フォーム”問題自体を読売新聞と産経新聞は一度も報じず、読売にいたっては、名古屋市立中学校の男性教諭が「与党の自民・公明が議席の3分の2を獲得すると、憲法改正の手続きを取ることも可能になる」「そうなると、戦争になった時に行くことになるかもしれない」と発言したことが問題となって謝罪したというニュースを先月13日にウェブ版に掲載。“偏向教師がいる”と言わんばかりに、この教諭を追及するトーンで記事にしたのだ。
 当然、こうしたメディアも相乗りした自民党の強硬姿勢に対して、今後、教育現場はさらに萎縮していくことは確実。密告を推奨し、警察に取り締まらせ、メディアも片棒を担ぐ──いったいどこの弾圧国家の話かと思うが、これがいま、日本でまさに起こっている現実なのである。
 
 さらに先日発覚したのが、大分県警による隠しカメラ問題だ。参院選の公示前の6月18日夜、別府警察署の捜査員が民進党や社民党の支援団体などが利用していた建物の敷地内にビデオカメラ2台を設置、この件には署長以下幹部もかかわっていたことが判明している。
 これは憲法が認める思想・信条の自由などを侵した人権侵害事件だ。しかも、自民党が警察と一体となって進めた監視活動であることはあきらかで、戦前の特高警察の復活と言うべき重大な事件である。だが、こちらもメディアによる追及は見られず、問題の大きさからは考えられないほど新聞でもテレビでもその扱いはきわめて小さい。
 
 このような自民党=安倍政権による、あからさまな思想の自由や基本的人権を無視した暴挙が行われても、メディアが沈黙するかぎり、問題が問題として認知されないまま、政治権力と警察権力が結び付いた監視体制はどんどん強化されていくだろう。そうなれば、人びとは政治的行動・発言をタブー視し、相互監視という密告社会が進んでいく。けっして大袈裟ではなく、わたしたちの社会や他者との関わり合い方そのものを、安倍政権は変化させようとしているのだ。(水井多賀子)

09- SEALDsの解散に対して「学者の会」が惜別のメッセージ

 2016年8月15日をもって正式に解散する「自由と民主主義のための学生緊急行動」(SEALDs)に対して、「安全保障関違法に反対する学者の会」深い感謝を表すとともに、SEALDsの「主要な成果を確認」するメッセージを発表しました。
 
 その中で「学者の会」は、「絶望的な日常のなかで、それでも平和を諦めず、希望を語る彼女や彼らのしなやかさに私たちはふるえ』た」と、彼らから与えられた感動を表現しました。
 そして今後の市民運動のさらなる発展のために確実な足跡を残したとして、心からのリスペクト(敬愛)を送りました。
 賞賛と惜別のメッセージです。
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私たちが受け継ぐSEALDsの7つの成果
 
私たち「安全保障関違法に反対する学者の会」と協同してきた「自由と民主主義のための学生緊急行動」(SEALDs)が、2016年8月15日をもって正式に解散します。 SEALDsに深い感謝を表すとともに、今後の市民運動のさらなる発展のために、その主要な成果を確認したいと思います。
 
(1)主権者としての「市民」の政治参加を活性化し、民主主義を刷新した
SEALDsは「主権者運動」としての市民の政治参加を活性化しました。「言うこと聞かせる番だ、俺たちが」「選挙へ行こうよ」など主権者意識に根ざしたコールのなか、抗議行動から選挙への取り組みへと直結する新しい市民運動のうねりがつくられました。それはまさに民主主義の刷新そのものでした。
 
(2)相互にリスペクトしあう個人の連帯が、立憲主義そのものを体現した
この大きな変革はSEALDsメンバーの「孤独に思考し、判断し、行動する」知性、感性、勇気がもたらしました。個人の権利や尊厳へのリスペクトの前提となる立憲主義のために連帯した多種多様な人々によって、立憲主義が抽象的な理念にとどまらず、血肉をともなったムーブメントとして実現しました。
 
(3)長らく守勢に立たされつづけてきた平和主義が、力強く息を吹き返した
先人から受け継いだ平和への思いを自らの言葉で紡いだスピーチを通して、平和主義が、過去の反省、現在の努力、未来への希望としての力を取り戻しました。構造的な貧困や暴力に取り囲まれた絶望的な日常のなかで、それでも平和を諦めず、希望を語る彼女や彼らのしなやかさに私たちは「ふるえ」ました
 
(4)市民と野党との応答関係を築き、参議院選挙において野党共闘を実現した
「民主主義ってなんだ?」「これだ!」コール・アンド・レスポンスの精神が、市民間、市民と野党、そして野党間の対話と応答を現実のものとしました。国会前の「野党は共闘」の声に応えた国会審議の野党共闘に始まり、最終的には参議院選挙一人区すべてで候補者一本化という不可能が可能となりました。
 
(5)市民の後押しする野党共闘ならば、小選挙区でも勝負になることを明らかにした
改憲勢力の3分の2は阻止できませんでした。しかし自民党の牙城である32の一人区のうち!1を野党共闘が獲得する快挙を収めました。衆議院選挙の小選挙区は都市部も含むことから、SEALDsがリードしたネットやグラフィックスを駆使した市民参加型の選挙運動はいっそう威力を発揮するでしょう。
 
(6)東京だけでなく全国各地において、学生と学者らの協同に端緒をつけた
SEALDsは東京だけでなく、KANSAI、TOKAI、TOHOKU、RYUKYUとそれぞれの地域で活動し、また各地の学生団体と連携しました。 SEALDsが学者の会などと市民連合を結成したように、全国で学生と学者がママの会や総がかり行動や弁護士らと協同する態勢が整ってきました
 
7)立憲民主主義を守るだけでなく、発展させる指針を示した
「絶望のどん底で、希望に負けた」体験を原点とするSEALDsは、ポジティブ思考や発信の重要性を教えてくれました。立憲民主主義や平和は、守るだけでなく、育み発展させていくものです。個人の尊厳を擁護する政治を実現するため、私たちは相互の個性の尊重をもとにアクションを起こしつづけます。
大学院や職場、ReDEMOSなどそれぞれの活動の場に移っていくあなたたちに、心からリスペクトを送ります。ありがとう、また会う日まで
 
2016年8月8日
安全保障関連法に反対する学者の会

2016年8月8日月曜日

安倍首相に難題を課す天皇陛下のきょうのお言葉

天木直人 2016年8月8日
 いよいよ、きょう8月8日の午後3時に天皇陛下の「生前退位」のお言葉が公表される。
 蜂の巣をつついたような騒ぎになるだろう。
 その前に、いつものように書きとどめておきたい。
 一言で言えば、日本の政治は、このお言葉が公表された瞬間から、「天皇の生前退位」という大問題について最優先で取り組まなければならなくなるということだ。
 そしてその責任は安倍政権に大きくのしかかる。
 だからこそ安倍首相はこの問題の政治化を極力抑え込もうとするだろう。
 みずからの責任ではなく、今まで以上に有識者の意見を聞いて、その意見にまかせて国民的合意を図ろうとするに違いない。
 そして、その結論をできるだけ先送りしたいに違いない。
 ところが二つともそうはいかない。
 生前退位問題は、安倍首相の支持基盤である「保守」にとって大問題であり、しかも意見が分かれる問題だ。
 神社界とそれを基盤にする日本会議などからすれば、認めがたいことだ。
 生前退位の問題と絡んで浮上する女性天皇問題はもっと意見が分かれる。
 安倍首相は苦渋の決断を迫られる。
 それだけではない。
 いたずらに先延ばし出来ないのだ。
 生前退位を世論の8割以上は支持している。
 そして今上天皇の健康を考えれば、生前退位について結論を出す事は待ったなしだ。
 これまでの報道を総合的に勘案すれば、天皇陛下の「生前退位」のお気持ちは、安倍首相の憲法9条改憲阻止というよりも、自らの健康や家族を考えた上で象徴天皇制のあり方を真剣に考えた結果だとされている。
 おそらくそうだろう。
 しかし、その意図はどうであれ、結果的には、生前退位問題が最大の問題になることによって、憲法9条改憲を吹っ飛ばすことになる。
 それでも、安倍首相は、憲法9条改憲を進めるかもしれない。
 メディアを使って生前退位問題を鎮静化させる一方で、憲法9条改憲の作業を急ぐかもしれない。
 そうなれば、安倍首相は、文字通り天皇陛下をないがしろにすることになる。
 そんな事が許されるだろうか。
 メディアはそこまで安倍首相に協力するのだろうか。
 すべては、きょう8月8日午後3時に公表されるお言葉から始まる(了)

米大統領の「核の先制不使用」宣言に日本政府が大反対

 5日の『報道ステーション』(テレビ朝日)、今年5月オバマ大統領広島訪問演説した際に、「核の先制不使用」宣言を盛り込む予定であったにもかかわらず、日本側の強硬な反対で実現しなかったことを暗示する報道を行いました。
 番組ではオバマ大統領が広島訪問の直前までずっと演説の構想を練っていたことを報じました。普通であれば訪日前にまとめている筈なのですが、日本の強い反対で変更を余儀なくされたのであればそういう事態になります。
 
 日本は唯一の戦争被爆国でありながら、一貫して国連「核兵器禁止条約」の交渉開始決議に棄権するなど、被爆国に相応しくない態度を貫いてきました。佐野軍縮大使は今年の5月にも国連の委員会で「核兵器を削減・廃絶するのはほとんど非現実的」と主張しました。政府高官「日本の安全保障からして『核の先制不使用』はありえない」と発言し、外務省幹部も「『核の先制不使用』なんて、そもそもまったくナンセンス。日米安保が成り立たなくなる」とコメントしています
 
 広島平和記念式典で、安倍首相はオバマ大統領の訪広を自慢し、「唯一の戦争被爆国として、非核三原則を堅持しつつ、核兵器不拡散条約体制の維持及び強化の重要性を訴えてまいります」と述べましたが、政府が実際に行っているのはそれとは正反対のことです。
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安倍の原爆式典スピーチは口先だけ! 
オバマの広島での「核の先制不使用」宣言を日本政府が反対して潰していた
LITERA 2016年8月6日
  本日、原爆の日を迎えた広島では平和記念式典が開かれた。昨年の演説では、自身の判断で「非核三原則の堅持」の文言を省いた安倍首相だったが、今年はオバマ大統領の訪広を自慢し、「唯一の戦争被爆国として、非核三原則を堅持しつつ、核兵器不拡散条約体制の維持及び強化の重要性を訴えてまいります」と述べた。
 だが、松井一實広島市長が平和宣言で「核兵器禁止の法的枠組みが不可欠」と言及した一方で、安倍首相は今年もその点にふれなかった。
 それも当然だろう。安倍首相は「核兵器のない世界」などと殊勝に語ったが、日本は国連で一貫して「核兵器禁止条約」の交渉開始決議に棄権しているのだから。
 
 現に、今年5月の核軍縮の進展を目指す国連作業部会第2回会合でも、佐野利男軍縮大使は安全保障上の問題を理由に核が必要とし、「核兵器を削減・廃絶するのはほとんど非現実的」と主張。「核兵器禁止条約」の締結に対し、反対しつづけている。表舞台で首相が言っていることと、具体策に動く舞台裏でやっていることが、完全に矛盾しているのだ。
 しかも、日本政府はオバマ大統領が打ち出そうとしている「核の先制不使用」政策に真っ向から反対して、潰しにかかっているらしい。
 この「核の先制不使用」というのは、核攻撃を受けないかぎりは先に核兵器を使用しないとするもので、米ワシントン・ポストによると、オバマ大統領は、任期中にこの方針を宣言する核軍縮策を打ち出そうとしているという。さらに、オバマ大統領は今年5月の広島訪問時の演説にこの「核の先制不使用」宣言を盛り込む予定もあったのだが、日本政府はこれに真っ向反対。広島でも宣言が見送られたのだという。
 
 この問題を報じた昨日放送の『報道ステーション』(テレビ朝日)では、政府高官のこんな証言が紹介された。
日本の安全保障からして『核の先制不使用』はありえないでしょう。『言葉の使い方に注意してほしい』という懸念を伝えた」
 さらに、外務省幹部も「『核の先制不使用』なんて、そもそもまったくナンセンス。宣言することなんてないですよ、絶対に。日米安保が成り立たなくなる」とこれを補強するコメントを発している。
 
 広島でのオバマの宣言が中止になったのが日本政府のせいだったかどうかについてまでは番組では言及されていなかったが、現時点で日本政府が「核の先制不使用」宣言をしないように働きかけているのは明らかな事実だ。前述したワシントン・ポストの報道を受けて、日本政府はアメリカ政府に対して意図を確認する協議を申し入れているという。
 世界的な核軍縮につながる可能性のあるオバマ大統領の「核の先制不使用」宣言を、こともあろうに被爆国である日本政府が潰そうとしている、ということなのだ。
 番組では、太田昌克・共同通信社編集委員が「被爆国の政府が結果的に『核なき世界』を広島であらためて誓ったオバマ大統領の政策を潰す、そういった残念な結末になりかねない」と解説を行っていたが、その通りだろう。
 
 しかも、この態度は倫理的におかしいだけではない。オバマ大統領の宣言の裏には、中国が「核の先制不使用」を見直すことを懸念し、アメリカもそれを採用することによって、中国の動きを封じようという考えがあるという。つまり、これに反対する日本の態度は、逆に中国の脅威を高めかねないものなのだ。一方で、やたら「中国の脅威」を煽りながら、そのための外交努力に反対するというのは、いったい何を考えているのか。
 
 いずれにしても、こうした事実を見れば、安倍首相の「『核兵器のない世界』に向け、努力を積み重ねてまいります」などという言葉がいかに口先だけのものであるかがよくわかるはずだ。わが国の民主主義や平和だけでなく、国際社会の平和と安定という視点にたっても、この危険な総理大臣は一刻も早く引きずりおろさなければならない。(編集部)

08- 辺野古訴訟 司法の独立が問われている

 いま福岡高裁那覇支部で行われている裁判は、翁長知事の辺野古の埋め立て承認取り消しに対し、国交相が取り消すよう求めた是正指示に県が従わないことを「違法」だとして、違法の確認を求めたものです。
 辺野古埋め立てを巡る代執行訴訟では、同支部の多見谷裁判長は「地方と国対等な関係にあるとして、「沖縄を含めオールジャパンで最善の解決策を合意し、米国に協力を求めるべきだ」として和解勧告しました。和解するにあたっては「裁判の結果には従う」という条項もありました。
 県はその和解条項に基づいて真摯な協議を求めてきましが、は協議などはそこそこにして、早々に裁判に場面を移しました。
 裁判は5日第1回口頭弁論が行われたばかりですが、同裁判長は19結審することを言い渡しました。916日に判決ということでスピード決着されます。裁判に関しては、国は実績的にも裁判で負けるはずがないという考え方ですが、今回の訴訟指揮を見るその懸念は拭えません。
 
 日本の裁判は、最高裁(事務総局)の統計によれば起訴された事案の99.79%が有罪になるという、世界で例を見ない異常さです。本当に判事は良心のみに基づいて判決を下しているのか大いに疑われます。
 琉球新報は、今回の裁判でも「民主主義だけでなく司法の独立問われている」としています
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<社説> 辺野古訴訟口頭弁論 司法の独立も問われている
琉球新報 2016年8月7日
 「地方自治の根幹、ひいては民主主義の根幹が問われる」(翁長雄志知事)裁判が始まった。
 
 翁長知事による名護市辺野古の埋め立て承認取り消しに対し、国土交通相が取り消すよう求めた是正指示に県が従わないことを「違法」だとして、国が違法確認を求めたものだ。
 5日の第1回口頭弁論で翁長知事は充実した審理を求めたが、福岡高裁那覇支部の多見谷寿郎裁判長は19日の結審を言い渡した。判決予定は9月16日で、早期に決着を図る姿勢だ。
 しかも多見谷裁判長は翁長知事の本人尋問こそ認めたものの、名護市長や安全保障の専門家ら8人の証人申請は認めなかった。知事だけでなく県民が望む「充実審理」がなされるのか、甚だ疑問だ。
 
 今回の違法確認訴訟に至った経緯を改めて確認したい。
 辺野古埋め立てを巡る代執行訴訟で多見谷裁判長が示した和解勧告は、沖縄対政府という対立の構図に「双方ともに反省」を促し、地方と国が対等な関係にあるとして「沖縄を含めオールジャパンで最善の解決策を合意し、米国に協力を求めるべきだ」としていた。
 その勧告に従い、3月以降、政府・沖縄県協議会の下に作業部会を設けた。同時に国交相は是正指示を出し直し、国地方係争処理委員会が適否を審査してきた。
 その係争委も適否は判断せず「普天間飛行場の返還という共通の目標の実現に向けて真摯(しんし)に協議し、双方がそれぞれ納得できる結果を導き出す」ことを求めた。
 多見谷裁判長が勧告したように、国と県の話し合いこそが問題解決の近道なのだ。
 
 和解条項に基づき真摯な協議を求めてきた県に対し、国が提訴してきたのが今回の裁判だ。この間、政府は辺野古陸上部分の工事再開を県に打診するなど、和解の趣旨を理解していないとしか思えない行為を繰り返してきた。
 今回の裁判で期待されたのは事務的な手続きの是非ではない。埋め立てや海兵隊駐留が本当に必要なのか、沖縄に米軍を押し付けることが民主主義からして妥当なのか本質を問うものであったはずだ。
 政権の横暴にお墨付きを与えることが司法の役割ではない。だが口頭弁論での訴訟指揮を見る限りその懸念は拭えない。裁判では民主主義だけでなく司法の独立も問われている

2016年8月7日日曜日

国内メディアはなぜ稲田氏を批判しないのか

 極右ぶりでは安倍首相にも小池都知事にも決して引けを取らない稲田明美氏が防衛相に選任されたことに対して、海外メディアは一斉に警戒感を示しましたが、国内のメディアは殆どそういう批判をしていません。
 
 LITERAは主な海外メディアによる稲田新防衛相への評価を紹介した後に、国内メディア稲田氏の危険性彼女を防衛相に任命した安倍首相の真意についてはほとんど触れない理由として次のように述べています。
 稲田氏はその極右発言の数々でネトウヨから「稲田姫」などと絶賛されているので、彼女を批判したりすると擁護者であるヘイト勢力やネトウヨから猛烈な抗議が来ることを惧れているからであると。
 それこそがまさに世耕氏などがこれまで営々と築いてきたネトウヨ(ネット右翼)の効能であり存在価値です。
 そこまで素性が明らかにされているのですから、メディアもそろそろ彼らに対してはどう対応すべきであるのかをマスターすべきではないでしょうか。
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稲田朋美防衛相の軍国主義思想にロイター、APなど
海外メディアが一斉に警戒感! でも日本のマスコミは沈黙 
LITERA 2016年8月5日
 第三次安倍改造内閣で安倍首相が防衛相に任命した自民党・稲田朋美衆議院議員。8月4日、就任後初の会見で、日中戦争などが日本の侵略戦争だとの認識があるか質問され、こう答えた。
「侵略か侵略でないかは評価の問題であって、一概には言えない」
「私の個人的な見解をここで述べるべきではないと思います」
 曖昧な回答で明言を避けたのは、本音では日本の侵略や戦争責任を否定したい歴史修正主義者だからに他ならない。
 実際、稲田氏は自民党きっての極右タカ派で、安倍政権による戦前回帰の旗振り役。本サイトではこれまで、稲田氏の経済的徴兵制推進など、その軍国主義丸出しの発言の数々を伝えてきた。
 ところが、こうした稲田氏の極右政治家としての本質を、日本のマスコミ、とくにテレビメディアはほとんど触れようとせずに、ただ “将来の総理候補” ともてはやすばかりだ。
 
 しかし、そんな国内マスコミとは対照的に、世界のメディアはその危険性を盛んに報道している。 
 たとえば、英タイムズ紙は3日付電子版で、「戦中日本の残虐行為否定論者が防衛トップに」(Atrocity denier set to be Japan’s defence chief)との見出しで、冒頭から稲田氏について「第二次世界大戦中の日本が数々の残虐行為を犯したという認識に異議を唱え、日本の核武装をも検討すべきとする女性」と紹介した。
 
 また英ロイター通信も3日付の「日本の首相は経済回復を誓いながらも、新たな内閣にタカ派防衛相を迎える」(Japan's PM picks hawkish defense minister for new cabinet, vows economic recover)という記事で、稲田氏の写真を冒頭に掲載し、大きく取り上げている。
「新たに防衛相に就任する稲田朋美(前・自民党政調会長)は、日本の戦後や平和憲法、日本の保守派が第二次世界大戦の屈辱的な敗戦の象徴として捉えている平和憲法や戦後を改めるという安倍首相の目標をかねてより共有している」
 
 さらに米AP通信は3日付で「日本が戦争の過去を軽視する防衛トップを据える」(Japan picks defense chief who downplays wartime past)という記事を配信し、ワシントンポスト紙などがこれを報じている。記事のなかでは稲田氏を「戦中日本の行いを軽視し、極右思想(far-right views)で知られる女性」「国防についての経験はほとんどないが、安倍首相のお気に入りの一人」と紹介。
そして「慰安婦問題など戦中日本の残虐行為の数々を擁護し、連合国による軍事裁判を見直す党の委員会を牽引してきた」と書いたうえで、在特会などヘイト勢力との“蜜月”についてもこのように伝える。
「稲田氏の悪名高い反韓団体とのつながりについて、今年、裁判所は稲田氏の主張を退けて事実と認めた。また2014年には、稲田氏が2011年にネオナチ団体トップとのツーショット写真を納めていたと見られることも表沙汰となった」
 加えて、今回の内閣改造が安倍政権の改憲への助走であることにも触れ、なかでも稲田氏は日本の平和憲法を強く敵視してきたことをコンパクトにまとめている。
「安倍晋三首相は19人の閣僚の半数以上を変えたが、それは戦後日本の平和憲法を改訂すると同時に、安倍政権の安全保障や経済政策をサポートさせるためだ」
「57歳の稲田氏は、安倍首相の悲願である憲法改正の協力者である。稲田氏は、現行憲法は日本の軍隊を禁止していると解釈できるとして、戦争放棄を謳う9条を部分的に解体すべきと主張してきた」
 こうした海外の報道は、稲田朋美新防衛相の極右思想がもたらす国際関係の緊張に対する、世界の深い危惧を表すものだ。
 
 しかし、国内メディアといえば、たとえばテレビでは『報道ステーション』(テレビ朝日)などごく一部を除き、この稲田氏の危険性、そして彼女を防衛相に任命した安倍首相の真意についてつゆほども触れようとはしない。
 よしんば彼女の極右性に触れたとしても、それは「中国や韓国が懸念を示しています」という程度で、まるで、安倍政権がしかける対立構造の深化に手を貸しているようにすら見える。
 その背景には、もちろん報道圧力を強める安倍政権を忖度する放送局の姿勢があるのだろうが、それに加えて、稲田氏が ネット右翼のアイドル であることも関係しているのではないか。
 
 周知の通り、稲田氏はその極右発言の数々でネトウヨから「稲田姫」などともてはやされている。その絶賛ぶりはネットの有象無象の声を見ればあきらかだ。テレビメディアはいま、政権からの有形無形の圧力に加え、こうしたシンパからの抗議電話、いわゆる“電凸”に怯えており、その影響はあの池上彰氏も指摘していることだ。
 安倍首相の覚えがめでたい有力議員で、かつ、大量のシンパを抱える稲田氏についてつっこんだ報道をしないのは、そのためではないかと思わざるをえない。
 ようするに、AP通信などが稲田氏とヘイト勢力の蜜月を批判的に報じたのとは対照的に、むしろ国内メディアは、彼女がヘイト勢力やネトウヨに“庇護”されているが故に、その危険性をネグってしまっているのではないか。だとすればこれほど奇妙な反転はないだろう。
 
 こうしたメディアの状況を、稲田氏は十分に心得ているはずだ。近年では極右発言だけでなく、ゴスロリのコスプレを披露してオタク層にアピールしてみたり、性的マイノリティの日本最大のイベント「東京レインボープライド2016」に出席してLGBTへの理解を示すポーズを打ち出だすなど、新たな支持層の拡大に躍起となっている。
 しかし、騙されてはいけない。稲田氏はバリバリの表現規制派であり、雑誌でも「男らしさ」「女らしさ」を強調してジェンダーフリーバッシングに明け暮れてきた。そして何より、彼女は本音のところでは、“隠れ徴兵制”論者でもある。
 
「教育体験のような形で、若者全員に一度は自衛隊に触れてもらう制度はどうですか」(「正論」2011年3月号/産経新聞社)と提言したことが象徴するように、最終的には、国民を兵役に就かせ、戦地に送り込むことを狙っている。
 海外メディアからの懸念に対して、見て見ぬ振りを決め込む国内マスコミ。今後、安倍政権のタカ派政策によって、日本はますます世界から孤立していくだろう。いま、保身に走っているメディアは、その片棒を担いでいるのだ。これからわたしたちは、そういう視点で国内のニュースに向き合わねばならない。(小杉みすず)