21日付の掲題の記事は、手違いで別の中身になっていました。お詫びします。
以下の通り改めて正しい記事を掲示致します。
世に倦む日々氏が掲題の記事を出しました。
今度の米中首脳会議では米国が中国に屈服したというのが海外の見方です。日本国内の対米従属型のコメンテータも戸惑いながらも、それに反する見解は表明していません。そんな余地がないほどに明々白々であったからです。
問題は対中嫌悪感に凝り固まった高市首相がどうするかですが、今更 詫びを入れられる人間ではないので、首相の座を退くしかないでしょう。
文中「トゥキディデスの罠」という言葉が登場します。これは、古代アテネの同名の歴史家(・軍人)が唱えたもので、「新興国が既存の大国の覇権の地位を脅かそうとする際に必然的に戦争に陥る」という分析です。
習氏が敢えてその喩えを持ち出して否定したのは、そんな意図が全くないことを明言したもので(新興国は中国で、大国は米国)、そもそもNo.2の中国のGDPが米国のそれを凌駕する前に「台湾有事」を起こして中国を叩こうとしたのは、他ならぬ米国の側でした。
タイトルを見たとき、ブログ担当が気になった点は世に倦む日々氏が「台湾有事」の可能性をどう見ているのかでしたが、記事中にはそれについての言及はありませんでした。「そんな可能性はもうなくなった」からと理解しました。
「台湾有事ありき」を大前提として年間20兆円超もの軍事費を予算に投じようとしてきた高市氏に、もしも「恥」の意識があるのであればやはり即刻退場すべきです。
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トランプ訪中と米中首脳会談の衝撃 - 9年続いた新冷戦戦略が挫折と破綻
世に倦む日日 2026年5月19日
5/13 から 5/15 までトランプの訪中があり、世界中が見守る中、5/14 に北京で首脳会談が開催された。驚くような結果となり、世界政治の大きな転換点になるのではという見方が支配的になっている。テレビの報道番組に定番出演してギャラ稼ぎを貪っている者たちの、栄耀栄華の立場が危うくなり、イデオロギー的存立基盤が崩壊しようとしていると言っても過言ではない。5/14 の朝、晴れた初夏の北京人民大会堂前で、首脳会談前の歓迎式典が壮麗に行われた。週末、何度もその映像がテレビで流れたが、非常に印象深い光景だったので、そこから感想を書かないといけない。NHKとテレ朝が生中継していた。トランプは上機嫌だった。儀仗隊を観閲して前へ進み、赤い絨毯を右に折れると、花束を持った子どもたちが飛び跳ねて熱烈歓迎する演出があり、トランプが歩行を止め、喜色満面の様子で子どもたちに拍手を送る場面があった。演出がトランプの心を捉えた。
トランプは首脳会談冒頭の挨拶でこう言っている。「まず第一に、これほどまでに素晴らしい歓迎を受けたことは、これまでほとんどありませんでした。そして、特にあの子どもたちに感銘を受けました。幸せそうでしたし、本当に愛らしかったです」。79歳のトランプは、孫のような年齢の子どもたちが夢中で歓迎する姿に感激していた。その前夜、北京空港に降り立ったとき、似たような少年少女の集団による歓迎演出があり、滑走路に止めた専用車ビーストの中からもしばし眺め、心を奪われていた。この景観こそトランプの理想なのだ。このように大国のトップが歓待され、接遇する政治と外交のプロトコル(北朝鮮型全体主義)こそ、トランプが憧れる理想の境地であり、求めてやまない趣味的世界なのだ。トランプはDCで軍事パレードを実施したいと発念し、中途半端な形式だったが軍隊の行進を催した。本心は、中国や北朝鮮のように本格的に武器を並べて誇示したかったのだろう。
人にはそれぞれ価値観と世界観があり、あるべき政治像がある。それを理想とか理念の語で呼ぶのが正しいかどうか迷うが、トランプにとっての理想の指導者と国家の姿は、独裁者の習近平と「権威主義国家」の中国が最も地上で近く、トランプにとって尊敬するべき政治的対象なのだ。だからこそ、今回の北京で、習近平を前に、何度も何度も「偉大だ」とか「素晴らしい」の絶賛の言葉が飛び出すのである。簡単に言えば、トランプはアメリカを中国と同じモデルの国にしたいのだ。今回の首脳会談の結果が、世界にとって前向きな方向に展開した意味や背景を考えるに当たっては、トランプの独特の個性と嗜好(全体主義への憧憬)の所在を見逃せない。これは政権の中で本人だけの特別な資質で、他の閣僚にはない。政権メンバーは全員が猛毒の反共右翼であり、MAGAであれネオコンであれ凶暴な反社会主義である属性は同じだが、なぜかトランプは北朝鮮型の独裁制が好みなのであり、その統治様式に惹かれているのだ。
生中継された首脳会談冒頭での二人のスピーチは対照的だった。何度もテレビで紹介され解説されたが、習近平の挨拶は、現在の国際政治と緊張する米中関係を踏まえた上での、入念に練られた中国側のメッセージの発信であり、中国が考える対米外交のコンセプトとドクトリン(⇒教義)が簡潔に提示されたものだ。国内向けだけでなく、アメリカ国民と世界の市民に向けて発された演説であり、聞き応え十分の価値ある内容だった。注目されたのは「トゥキディデスの罠」の概念を持ち出して説得した点で、この言説は、従来、アメリカ側が中国と対決する新冷戦戦略を定義するに当たって仕掛けてきた理論に他ならない。提唱したのはG.アリソンで、ベストセラーとなった著書『米中戦争前夜』に書かれている。古代ギリシャの歴史をアナロジーにして、いかにアメリカが覇権国家の地位を守り抜き、中国による覇権交代を阻止すべきかの戦略論が講釈されている。2017年に日本でも出版され、大いに話題になり、マスコミでも議論されて一般に熟知されたセオリーだ。
2018年のペンス演説を画期として始まる米中新冷戦の時代は、このアリソンの所論をベースにアメリカが新しい国家安保戦略を打ち出し、中国に対して封じ込め攻勢をかけ続けた期間であり、〝デカップリング”とか〝台湾有事”とか、米中新冷戦を象徴する問題系は、すべてアリソンの命題と指南から始まる。アリソンが概念を開発し、ナイが戦略を考案し、CIA軍産複合体が政策方針を具体化してここまで推進した。いわば新冷戦のイデオロギーの根幹教理であり、アメリカの新冷戦戦略を合理化し、さらに外交上のソフトパワー兵器として駆使された教化言説である。今回、中国側はそれを逆手に取り、「トゥキディデスの罠」論で導出されたところの、米中二国間の対立闘争関係の必然性を否定し、その認識を首脳会談で止揚する外交反撃に出た。そしてそのリターンを成功させ、アメリカの新冷戦戦略を挫折の淵に追い込んだと言える。日本のテレビのレギュラーであるCIA工作員もどき(日米安保で飯を食う専門家)たちのコメントがその真実を証明していた。
習近平の演説は、周到に練られた有意味な外交の一手だった。それに対してトランプの言葉は、まるで気品と風格がなく、知性も教養も感じさせない低俗なトークで、ただひたすら習近平を持ち上げておべんちゃらを熱弁し、気分よくさせて、皇帝様から朝貢貿易の返礼品を下賜してもらおうという卑屈な態度に終始していた。トランプの挨拶は、国家の指導者の言葉ではなく、営業マンのセールストークに過ぎず、プロポーズを試みる習近平だけが眼中にあり、世界からの視線は関心の外だった。習近平の歓心を買うことだけに必死の様子だった。同時通訳の中継を見ていて、率直に両者の格の違いを感じさせられた。あれほど露骨にアメリカ大統領から阿諛を言われ、媚びへつらいを重ねられたら、皇帝の習近平もさぞかしこそばゆい思いだっただろう。人民大会堂での中国とアメリカの関係は、中国が上でアメリカが下という立場と位置が明瞭だった。そこには理由があり、アメリカの方に中国に下手に出る必要があり、中国に対して(嘗てのブリンケンのように)高圧的に出られない事情があった。
アメリカと中国の二国間の最新の現状を整理すると、対立闘争関係に入った場合、悉くアメリカ側に不利な状況と構図になっている。通商の面では、トランプが発動した制裁関税はアメリカの最高裁で却下の判決が出る経緯となっており、中国を脅迫したり強制服従させる道具として使えない。無力化されている。逆に、レアアースとレアメタルの供給でアメリカは中国に急所を握られた境遇にあり、輸出禁止を受けるとミサイルなど最先端の武器製造が困難に陥ってしまう。また、エヌビディアのAI半導体についても、以前は中国はAI開発のためにその入手を渇望していて、中国を揺さぶる通商カードとして機能していたところが、今は中国は自力内製に自信をつける段階に至り、エヌビディアの製品を必要としなくなった。今年1月、当局はアリババやバイトダンスなどの国内主要テック企業に対し、エヌビディア製半導体の発注を取り消し、ファーウェイ等国産半導体への転換を推奨する通達を出している。最早、通商関係で、アメリカは中国をコントロールし屈服させる材料や要件を持たない。
安保外交の面においても、無謀に始めたイラン戦争が泥沼化してアメリカは苦境に陥っており、中国に対して優勢に押せる立場にない。トランプは、膠着したイラン戦争を打開する窮余の策として、中国がアメリカの意向を汲んでイランを説得し、イランがアメリカとの和平合意(ホルムズ海峡を開放して核開発を放棄する)に折れる図を模索したようだ。が、それは誰が考えても甘い見通しで、身勝手なトランプの妄想である。アメリカの中にいて、アメリカの報道と世論の環境に毎日埋まっていると、大統領でもそんな妄想がリアルに思えて来るのだろうか。ニューヨークタイムズやWSJの記事を見ると分かるが、恐ろしいほどの偏向と歪曲に溢れていて、戦局を客観視できてない。3月末の予定だった首脳会談を5月に延期したとき、トランプの頭の中では4月中に戦争を決着させて始末をつける目算だったはずだし、それが十分可能と判断し、イラン戦争に勝利した凱歌を北京で上げて力を誇示する思惑だったに違いない。だが、事態は逆に進み、西側同盟国もイラン戦争ではアメリカに同調せず反目が露わとなり、グローバルサウス諸国のアメリカ離れに拍車がかかる潮流が固まっている。
米中首脳会談はアメリカの大きな敗北だったと総括する声が多い。そのような勝ち負けの判定論に意味はないが、中間選挙を控えたトランプの抱えるハンディ(不利な前提条件)があまりに重いため、習近平と互角あるいは優位に対論を組む関係を作れず、結果的に台湾問題で一方的に押し込まれる進行にならざるを得なかったと、そう分析できるだろう。トランプは、北京に飛ぶ前に、習近平は台湾への武器売却について議論する構えであり、こちらも議論に応じると発信していた。日本のCIA工作員たちが目を剥き血相を変えるところの、神聖な「6つの保証」の違約であり台湾への背信だが、その立場(の変更)を堂々とマスコミの前で表明した。中国側との事前調整で、首脳会談での当該問題の議題設定を合意したからだろう。会談後のFOXとのインタビューでは、アメリカが軍事介入するには台湾は遠すぎると言い、台湾有事への不関与の持論をあらためて揚言し、自分と習近平が指導者でいる間は台湾有事は起きないとコミットしている。この態度表明が、中国側の言葉では「建設的戦略安定関係」である。新しい関係が定立された。
アメリカ側の公式発表には「建設的戦略安定関係」の文言はない。が、5/15 の中南海でのお茶会の席で、習近平自身がマスコミの質問に答え、「建設的戦略安定関係で合意した」と明言する場面が映った。トランプも同席の場で習近平の口から直接出ているから、この事実は重い。否定できない。9/24 の習近平訪米の席では共同発表で確定されるだろう。この結果を受けて、日本のマスコミ論壇はショックで大騒ぎとなり、顔面蒼白となって深刻なコメントを吐いている。本当に、どれもこれも、どいつもこいつも、親米盲従・対中戦争推進派の醜悪なプロパガンダ屋ばかり。日米同盟体制とはこれだという顔ばかりが並び、滅茶苦茶な中国ヘイトを喚き散らしている。誰を取り上げてどう批判すればよいかも分からない。今、アメリカの中も混乱しているだろう。中林美恵子は 5/17 の日曜討論で、「アメリカはオバマ時代のエンゲージメント(⇒相互信頼)戦略に戻るだろう」と予測を述べていた。新冷戦戦略は中止になるという見立てだ。9年続けた新冷戦戦略は終焉を迎えるかもしれない。
私はその予想にまだ懐疑的で、トランプ政権の中でも、DCの中でも、巻き返しとバックラッシュは大いにあると観測する。そもそも「関与とヘッジ」のエンゲージメント戦略が奏功しなかったから、ヨリ過激で攻撃的な新冷戦戦略で封じ込めを狙ったのだった。つまり、エンゲージメント戦略で中国を共産党体制から自由民主体制に移行・脱皮させるつもりが、全くそうならず、取らぬ狸の皮算用となり、共産党体制のままで中国が発展と強大化を続けたため、アリソン&ナイの新冷戦戦略にモデルチェンジしたのだった。中国は20年前の中国ではない。国力のレベルとスケールが違う。もし新冷戦戦略が破綻したのだと正直に認めるのなら、共産中国の存在を正しく認めた上で米中の平和共存のあり方を追求し、新しい関係を定義するべきだろう。反共イデオロギーを止揚した世界観を定置する必要があるだろう。最後に、今回の米中首脳会談は、新冷戦が崩壊する福音をわれわれに伝え、明るい希望を持たせてくれたが、その原動力となり土台となったのはイランである。
イランがアメリカの侵略戦争に屈服しなかったから、よく耐えて反撃し膠着状態に持ち込んだから、トランプの立場を追い詰め、米中首脳会談で譲歩せざるを得ない地平に立たせた。イランの抵抗を称えたい。
湯沢平和の輪
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。
2026年5月23日土曜日
23- トランプ訪中と米中首脳会談の衝撃 -9年続いた新冷戦戦略が挫折と破綻
2026年5月21日木曜日
「憲法守れ」色鮮やかに 国会前「19日」行動1万人
高市政権による憲法改悪、「戦争する国」づくりに反対して国会正門前で「19日行動」が行われ、国会周辺にも広がった参加者約1万人(主催者発表)が「NO WAR」と書かれたプラカードや色鮮やかなペンライトを手に「憲法守れ」「アメリカ言いなり政治をやめろ」とコールしました。
しんぶん赤旗とレイバーネット2.0の記事を紹介します。
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「憲法守れ」色鮮やかに 国会前「19日」行動1万人
しんぶん赤旗 2026年5月20日
高市早苗政権による憲法改悪、「戦争する国」づくりに反対して19日、国会正門前で「19日行動」が行われました。総がかり行動実行委員会と9条改憲NO!全国市民アクションが主催。国会周辺にも広がった参加者約1万人(主催者発表)が「NO WAR」と書かれたプラカードや色鮮やかなペンライトを手に「憲法守れ」「アメリカ言いなり政治をやめろ」とコールしました。
(写真)憲法守れ、ナフサは足りないとコールする人たち=19日、国会正門前
主催者あいさつした憲法9条を壊すな!実行委員会の菱山南帆子さんは「日本の加害の歴史に学び平和憲法を変えさせないため、この1年は非常に重要な期間だ。韓国のような分かち合いの民衆運動を起こそう」と呼びかけました。
沖縄の自衛隊基地強化に反対する沖縄県宮古島市の石嶺香織元市議、東京・JR山手線1周スタンディングを呼びかけている海野サリーさんら多彩な市民がスピーチしました。
日本共産党の仁比聡平参院議員、社民党のラサール石井幹事長、「沖縄の風」の伊波洋一参院議員、中道改革連合の有田芳生衆院議員、立憲民主党の小西洋之参院議員があいさつ。仁比氏は、米国・イスラエルによる無法なイラン攻撃を止めるため頑張るべきは憲法9条を持つ日本だと強調。「みなさんの声に追いつめられて孤立しているのは高市政権だ」と訴えました。
「2カ月前がデモ初参加」という埼玉県新座市の会社員(33)は「憲法を読み直して9条は絶対変えたくないと思った。前文は立ち上がろうという気にさせる」と話しました。
「時は来てない」ペンライトで改憲反対訴える〜5.19国会前行動に1万人
レイバーネット2.0 2026年5月20日
「NO WAR!憲法変えるな!5・19大行動」は、前回に引き続き大きく盛り上がった。主催者発表は1万人。議事堂が小さく見えるほどの人波で、あざやかなペンライトの海が広がった。
記者は、午後6時半すぎに地下鉄「永田町」から地上に上がったが、陽が伸びたのでまだまだ明るかった。国会図書館前にはいつくものグループが陣取っていた。障害者グループもあった。正門前から数百メートルは離れているが、音響設備がいいので音声がクリアに聞こえてくる。ちょうどラサール石井議員がスピーチしているところだった。これならどこにいても集会に参加できる。
議事堂を取り囲むように機動隊のカマボコ車がずらりと並んでいる。数十台はあると思う。歩道には警察官が並び「こっちを歩け」「立ち止まるな」と規制を加えてくる。これが一番不快である。税金の無駄遣いとしか思えない。
続々と人びとが集まっているが、やはり女性が多かった。若い人も年輩の人もいた。一番目を引いたのは、手作りのプラカードだった。デザイン・言葉をとても工夫していて、静かに怒りが伝わってくる。図書館前で見たのはある女性が持参した「時は来てない This is not the Moment 改憲反対」のプラカード。言葉だけのシンプルなプラカードだが、「(改憲の)時は来た」の高市に対する痛烈なカウンターパンチだった。また高市の大きな似顔絵の脇に「働かんでええから はよやめろ」の大きな文字が書かれたプラカードがあった。これはインパクトがあった。アップで写真を撮らせてもらった。ほんとうに個性豊かなさまざまな表現が無数に見られた。
メインステージの立憲野党議員の発言は熱かった。また、宮古島の石嶺香織さんがスピーチした。「今日ここに来て沢山の人を見て驚いた。こんなに沢山の人が同じ思いだと思うと涙が出る」そして宮古島現地の実態を語った。「戦争を前提にした避難計画が進んでいる。島外避難ではなく強制疎開だ。生活を根こそぎ奪われる。憲法が壊されている。こんなことは許されてはならない」と訴えた。
音楽にあわせてのリズミカルなペンライトコールは圧巻だった。「主権者は私たち」から始まるコールは怒りとともに体が自然と動いてくる。そしてこう続く。「戦争準備の法律いらない」「スパイ防止法絶対反対」「長距離ミサイル配備やめろ」「沖縄に基地はいらない」「税金は暮らしに使え」「退陣退陣 高市政権」「戦争したがる首相はいらない」「憲法変える首相はいらない」・・・。揺れるペンライトの波、これがまさに「主権者」の声だった。民主主義を取り戻す「光の革命」はつづく。(M)
国家情報局暴走の危険 参院内閣委大門氏が参考人質疑 ほか
トランプがネタニヤフと始めた対イラン攻撃でホルムズ海峡が封鎖された結果重油の輸入が止まりました。最も懸念された「ナフサ」の品切れに対し、高市首相は「ナフサは十分にある」ので大丈夫と繰り返しましたが、現実に医療関連用品や生活用品、住宅建設資材、印刷用インク等々、様々な品がすでに出回らなくなっています。
尿素の輸入も途絶したためトラック用のNO発生防止剤が品薄になった結果トラックが動けなくなる事態も迫っています。
それとは別に、円安による輸入品価格の高騰で諸物価の値上がりも著しいのですが、高市政権は何の対策もしようとはしません。
国民の困窮には何の関心も示さないまま、ひたすら極右法制の成立にだけは熱心であるというのが高市政権です。これほどの反動政権はありません。
しんぶん赤旗に掲題の記事が載りましたので紹介します。
併せて日刊ゲンダイの記事:「能天気と頑迷の高市首相が今ごろ『補正』と言い出し…寝言内閣の限界いよいよ見えた」を紹介します。
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国家情報局暴走の危険 参院内閣委大門氏が参考人質疑
しんぶん赤旗 2026年5月20日
参院内閣委員会は19日、政府のインテリジェンス(情報活動)機能を強化する「国家情報会議」設置法案を巡り参考人質疑を行い、日本共産党の大門実紀史議員は「内閣情報調査室」(内調)の「国家情報局」への格上げで、各省庁が個々に収集した情報が集約され目的外使用される危険などを追及しました。
同法案は、「国家情報局」に「国家情報会議」の事務局として情報活動の総合調整機能を持たせ、各省庁が収集した個人情報を同会議に集約します。
大門氏は、同法案によって各行政機関が収集した個人情報を本人の承諾なく集約できるようになる危険があり、「『国家情報局』がほぼ制限なしに個人情報を使う危険性がある」と指摘。
参考人の海渡(かいど)雄一弁護士は「おっしやる通りだ」と応じ、同法案第7条は「各行政機関の情報をかなり強制的に取得できる根拠になっている」と解説しました。
海渡氏は、同7条や、一定の条件で個人情報の目的外使用を認めている個人情報保護法第69条が使われることで「各省庁が集めた個人情報が『国家情報局』に集中する可能性がある」と述べ、「どういう情報を取得してはならないのか、どういう活動をしてはならないのかを法案の中に書き込んでほしい。そうでないと暴走を避けられない」と警鐘を鳴らしました。
大門氏は、情報活動に対する第三者機関設置や国会による監視の重要性について質問。海渡氏は、どのような情報を集めていいのか、ならないのかの明確な規範が守られているかを判断できる独立機関の設置など「制度を組み合わせ、情報機関が人権侵害を引き起こさないようにする複合的な監視システムが求められている」と指摘しました。
平和国家にふさわしくない 国家情報会議法案で参考人
しんぶん赤旗 2026年5月20日
参院内閣委員会は19日、政府の情報機関の司令塔機能を強化する「国家情報会議」設置法案についての参考人質疑を行いました。
法案に反対の立場で意見陳述した海渡雄一弁護士は、歴代の自民党政権が、同法案で同会議のもとに設置される「国家情報局」のような司令塔の設置を自制してきたのは、国際紛争解決の手段としての戦争を放棄した憲法のもと、戦争遂行の道具となりかねない国家情報局は「平和国家日本にふさわしくないと考えられてきたからではないか」と強調しました。
また、ドイツの連邦情報局の場合、ジャーナリストなどからの情報収集を禁止し、ドイツ国民などの個人データを取得することを原則禁止するなどの規制を設けているが。それでもBBCなど報道機関に対する盗聴事件が発生していると指摘。オランダでは議会による監督など統制制度を設けており、韓国でも政治活動への関与や違法な通信傍受、位置情報追跡などを禁止していると説明しました。
海渡氏は「政府の政策に反対するデモが情報活動の対象になることは想定しがたい」との高市早苗首相の答弁は、「事実に反する」と批判。実際、公安警察は「国家情報会議」設置法案
に続いて国会提出が狙われている「スパイ防止法案」に反対するペンライトデモの参加者について「個人を特定するような形で情報収集している」と指摘しました。公安警察は、市民の個
人情報を収集して電力会社に提供したことが違法と断じられた大垣警察市民監視事件などを起こしており、適法な市民の活動についてさえ情報収集していると指摘しました。
情報機関に ▽政治的に中立 ▽警察機関と明確に分離 ▽弁護士やジャーナリストの職業上の秘密を侵害してはならない ▽個人のプライバシーの中核情報を収集してはならないーなどの義務を課す修正などがなければ、「国家情報会議」設置法案に強く反対すると表明しました。
元警察官僚で内閣情報官や国家安全保障局長を務めた北村滋氏は同法案を巡り、国際的な情報連携には政府内で情報を統合し継続的にやりとりできる明確な窓口が重要だとして、「国家情報局設置はその基盤整備としての効果が強く期待される。米国、英国、豪州といった同盟国、同志国は、今般の情報制度改革を必ずや歓迎する」と表明。「戦争国家」づくりの一環である米国などの情報機関との一体化を高く評価しました。
能天気と頑迷の高市首相が今ごろ「補正」と言い出し…寝言内閣の限界いよいよ見えた
日刊ゲンダイ 2026/05/16
(記事集約サイト「阿修羅」より転載)
米中からスルーされ、外交孤立の高市政権だが内政でもどうにもならない。対中刺激法案や立法事実がない国旗法などに血道をあげ、今ごろ、補正などと言い出す後手後手。この政権にはいよいよ限界が見えてきた。
◇ ◇ ◇
いずれ世界は、アメリカと中国が支配する「G2」体制になってしまうのだろうか。
2日間にわたった米中首脳会談は予定通りに終わった。サプライズもない会談だったが、対立関係から一転、アメリカと中国がウィンウィンの関係に動きはじめたのは間違いない。
首脳会談では、気味が悪いほど、トランプ米大統領と中国の習近平主席が、互いに相手を持ち上げていた。とくにトランプは、習と中国のことを「偉大な指導者」「偉大な国」と褒めちぎり、「米中関係はかつてないほど良好になるだろう」とアピールしてみせた。ほんの1年前、激しい「貿易戦争」を繰り広げていたのが嘘のようである。
この先、米中関係のキーワードになりそうなのが「建設的な戦略的安定関係」だ。競争や意見の食い違いを適切に管理し、平和的な関係を構築する──ということだという。ミソは、中国側が提起し、トランプも同意したことだ。
高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)はこう言う。
「印象的だったのは、習近平主席とトランプ大統領は対等、もしくは習近平主席の方が優位に見えたことです。注目は、会談の冒頭、習主席が『世界は岐路に立っている。我々大国の指導者が答えを出さなければならない』『私たちは対立相手ではなくパートナーになるべきだ』と呼びかけたことです。中国とアメリカの2カ国で世界を仕切りたいと考えているのは確かでしょう。一方のトランプ大統領も、大国の指導者同士で話し合えば問題は解決する、という考え方の持ち主です。この先、世界は米中が牛耳る『G2体制』、あるいは米中ロの3カ国が仕切る『G3体制』に進む可能性があります」
習近平は、覇権国と新興国が衝突する「トゥキディデスの罠」を持ち出してまで、大国同士の衝突は不毛だと訴えていた。
実際、国力が落ちている覇権国アメリカが、新興の中国とケンカしても、ほとんど益はないのではないか。中国からレアアースを止められただけで、悲鳴をあげたくらいだ。
トランプと習近平は、年内にあと3回、会談する予定だ。9月には、トランプが習夫妻をホワイトハウスに招くという。2026年後半、アメリカと中国は急接近する可能性がある。
アメリカに梯子をはずされた
今ごろ、日本の高市首相は真っ青になっているに違いない。アメリカが中国との関係改善を急ぎ、日本の頭越しに中国に接近する──という悪夢が、いよいよ現実的になってきたからだ。
日本と中国の関係が良好なら、同盟国のアメリカが中国と接近しても日本は困らないが、中国との関係が修復不能なほど悪化したいま、アメリカと中国が手を結んだら、日本は梯子をはずされ、孤立しかねない。
今年3月、高市がわざわざ訪米したのも、トランプが中国にむやみに近づかないようにクギを刺すためだった。今回も、トランプが訪中する前に、日本に立ち寄って欲しいと懇願したという。事前に中国の悪口を吹き込むつもりだったのだろう。しかし、トランプには相手にもされなかった。
だが、中国との関係が悪化したのも、アメリカに梯子をはずされそうなのも、どれもこれも高市の「能天気」と「頑迷」が招いた結果だ。
「すべての発端は、昨年11月、高市首相が『台湾有事は日本の存立危機事態』と、国会で答弁したことです。中国の核心である台湾問題は、迂闊に触ると日中関係が一気に悪化してしまうので、歴代総理は曖昧にしていました。なのに、外交のイロハを知らない高市首相は、無防備に答弁してしまった。問題は、その後、訂正、撤回するチャンスが何度もあったのに、かたくなに拒否したことです。すぐに訂正、撤回していれば、問題も収束したはずです。なぜ、国益を考えてすぐに訂正しなかったのか。恐らく『前言を翻したらメンツに関わる』と意固地になったのでしょう。その結果、中国からレアアースの輸入を止められ、訪日客が激減し、人材交流までストップしてしまったのだから最悪です。と同時に高市首相は、中国との関係が険悪になっても、『同盟国のアメリカは、中国より日本を重視してくれるはず』と楽観していたのだと思う。しかし、アメリカは梯子をはずさないとは、いくらなんでも能天気にすぎます」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)
いま、中国に接近しているのはアメリカだけじゃない。昨年12月以降、フランス、イギリス、ドイツと、欧州首脳の訪中が相次いでいる。どの国も、世界第2位の経済大国である中国との関係を深めようと躍起だ。なのに、日本だけが高市外交の失敗で関係がシャットアウトされているのだから、どうしようもない。
この状況でも「ナフサは足りている」
高市政権は一事が万事、この調子だ。外交だけじゃなく、とうとう内政も行き詰まりはじめている。信じられないのは、今ごろ、補正予算の編成に動き出していることだ。
エネルギー価格の高騰で打撃を受ける家計の負担を軽減するという。具体的には、夏場の電気代や、ガス料金を補助する。来週にも高市が表明する予定だ。
しかし、補正予算の編成は、ずいぶん前から野党が要求していたものだ。補正予算どころか、本予算の組み替えを求めていた。イラン戦争がはじまった2月時点で、エネルギー価格が高騰し、いずれ家計を支援する必要に迫られることは分かっていたからだ。
なのに高市は、いくら野党が補正予算の編成を求めても「直ちに必要な状況とは考えていない」の一点張りだった。
とうとう、財源が足りなくなり、慌てて補正予算の編成に動き出した形である。しかし、これほどの後手後手もないのではないか。「国旗損壊罪」の成立や「中国包囲網」に血道をあげる暇があったら、さっさと手をつけるべきだったろう。
しかも、いままで補正予算の編成を拒んできたのは、「野党に指摘されてやりたくない」というメンツと、「まだ、なんとかなる」という楽観だったとみられているから、話にならない。
「高市首相の一番の問題は、状況を客観的に見ようとしないことです。たとえば、ナフサです。高市首相はなにを聞かれても『足りている』です。しかし、本当に足りているのでしょうか。とうとう、ポテトチップスは、インクが不足して包装をカラーから白黒にすることになった。どう考えても、ナフサは足りていないのではないか。他国は死に物狂いで原油を確保しようとしているのに、高市政権からは『なにがなんでも石油を確保する』という必死さも感じられない。二言目には『備蓄がある』です。あまりにも能天気というか、危機感が低すぎます。よその国は、省エネを呼びかけたり、ガソリンを節約するためにクルマの利用を制限しているのに、そうした対応もしない。このままでは、気づいたら、底をついていたとなりかねませんよ」(五十嵐仁氏=前出)
世界が「G2体制」になったら、中国と対話もできない日本は、どうなるのか。
21- 北京で歴史が転換した(賀茂川耕助氏)
海外記事を紹介する耕助のブログに掲題の記事が載りました。
記事は先の米中首脳会談は断然習主席が優勢であったと繰り返し強調しています。
事後に米国が公表した会談の概要に対しても、「北京で起きたことの真実があまりにも苦々しく、受け入れがたいとき、アメリカの主要紙はこうした言い回しをするものだ」と断りながら、「実際は・・・これこれ」と修正します。
対イラン攻撃を始めとして、トランプにすれば数々の過ちを犯した上で、11月の中間選挙に向けて一筋の光明が見つかればという思いがあったのでしょうが、習主席側にはそんな義理はありません。
結果的にトランプに対して辛辣な書き方になるのはやむを得ないことです。
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北京で歴史が転換した
耕助のブログNo. 2907 2026年5月21日
PATRICK LAWRENCE: History Turned in Beijing
多くの人が、トランプが中国の首都に滞在した2日間は「大したことは何も起こらなかった」と言う。それは木を見て森を見ないようなものだ。
By Patrick Lawrence
中国人はなんと洗練されていてその身振りはなんと繊細なことか。2000年にわたる国家運営と外交術の経験がそうさせたのだ。彼らは来訪した高位の要人に対し、両国関係が変化したこと、そして関係の変化と共に世界秩序も変化したことを伝えることができるのだ。ラプサン・スーチョン(中国茶)を注ぐ前から。
ドナルド・トランプはそれを余すところなく味わわされた。先週木曜日、トランプがエアフォース・ワンの階段を降り、習近平との2日間の首脳会談を開始した瞬間からこの展開は予見できた。中国の指導者は、空港で米国大統領を出迎えることはなかった。習はその役目を、旗を掲げた子供たちと、あまり有名でない副総理の韓正に任せた。
言葉はなくともそこには多くのことが語られていた。これは中国の外交レパートリーにおいてお馴染みの手法である。
その少し後、トランプが人民大会堂に到着した際、その象徴性はさらに明白だった。トランプが、疲れ切った者特有のあのお馴染みの前かがみの姿勢で彼に向かって歩いてくる中、習は距離を置いて立ち、一歩も前に出ようとはしなかった。こちらに、ひと目見ておく価値のある、その時のCBSニュースの映像がある。
中国の儀礼のあり方には感嘆せざるを得ない。
多くの人が考えているように、トランプの北京での2日間で「大したことは何も起きなかった」と言うのは、木を見て森を見ないようなものだ。トランプの到着から金曜日の別れまで、中国の指導者はトランプに、これは決して大げさな表現ではなく、いまだに「自由世界」と呼び続ける人々のいるその世界の指導者が、もはや世界の指導者ではないことを知らしめたのである。
これが、先週の木曜日と金曜日に北京で起きた出来事に対する私の見解だ。
近代史における大きな動きの中で、これまで権力は西へ移行してきた――清朝中国からヨーロッパへ、そして大西洋を越え、さらに米国本土へと。
太平洋を越える流れは以前から明らかだった。習近平はこのタイミングを選び、第47代米国大統領に対し、権力の移行はもはや不可逆的であり、双方が新たな秩序の中でそれぞれの立場を占める時が来たと伝えたのだ。
北京のこのタイミングに私は驚かない。トランプの2期目が始まって1年余り、彼と無能な閣僚たちは、世界秩序の体裁さえ維持することに対して、極めて不真面目であることを証明してきた。
トランプが登場するずっと前から中国はロシアと共に、米国とその「ルールに基づく秩序」を安定した国際関係に対する懸念すべき脅威と見なしていた。トランプ2期目の無法と攻撃性は、世界が前近代的な混沌の状態へと後退するのを防ぐためにとうとう北京の介入(今のところ外交手段を通じて)を促したのだ。
「一つの中国」政策からの後退
二国間関係に焦点を絞れば、バイデン政権時代から続く、中国の技術的進歩を積極的に阻害しようとするワシントンの取り組みがある。また同じくバイデン政権以降、1979年にカーター政権が「一つの中国」政策を採用し、承認対象を台北から北京へと転換した際に米国が約束した事項から米国は少しずつ後退している。
台湾への大規模な武器売却(トランプ第1期、バイデン、トランプ第2期の政権下で30件以上)、台湾海峡を通る米海軍の絶え間ない「航行の自由」活動、ナンシー・ペロシのような反中派による台湾への挑発的な訪問、 ジョー・バイデンによる「米国は台湾を軍事的に防衛する」との繰り返しの主張、独立運動への明言こそないものの暗黙の承認など、北京はもう我慢の限界に達している。習近平は、現在140億ドル規模の新たな米国製兵器売却が保留中である中、先週木曜日にトランプと対談するやいなや、そのことを真っ先に伝えた。
もちろん、これは新しいメッセージではない。台湾は、ロングアイランドが米国領土であるのと同様に、中国の領土である。米国当局者や彼らに追随するメディアが、「中国が自国の領土と主張する台湾」というフレーズを絶え間なく繰り返すのを、中国側はどれほど苛立たしく感じていることだろう。
しかし、先週、習がトランプに発した迅速かつ鋭い警告は、私の見るところ極めて脅迫的なものだった。まるで「ゲームは終わりだ」と言わんばかりの断固としたものだった。以下は、外務省がトランプとの初日の会談の概要で引用した習の言葉だ:
「台湾問題は米中関係における最重要課題である。これを適切に処理すれば、二国間関係は全体として安定を保つだろう。そうでなければ、両国は衝突し、さらには紛争に至り、関係全体を大きな危機に陥れることになる。」
これは事実上の説教であり、習近平はそれを意図していたようだ。そしてトランプがここ数年の「サラミをスライスするような」戦術からすぐに距離を置いたことは注目に値する。先週金曜日に北京から放送されたフォックス・ニュースのインタビューでトランプは次のように語った:
「私は誰かが独立することを望んではいない。ご存知の通り、戦争をするために9,500マイルも移動しなければならないことになる……。私はそんなことは望んでいない。彼らには冷静になってほしい。中国には冷静になってほしい。我々は戦争を望んでいないし、現状を維持すれば、中国もそれで構わないと思う。」
この発言から、どうして「北京では大したことは起きなかった」という結論になるのか私には理解できない。これは米国の立場を「一つの中国」政策(あるいはそれに近いもの)へと回帰させ、事実上、両岸関係を内政問題として認めることになる。もちろん、それは1949年以前の共産党軍と国民党軍との内戦の残滓として、本来そうあるべきものだが。
確かに、習近平はトランプが台湾問題についてあれこれ語るのを聞いていたし、中国にはこれがうまくいくことを祈ろう。また、トランプが政治的な理由で中国のタカ派が声高に求めている140億ドルの武器契約に署名せざるを得なくなる可能性は高い。
面白い話がある。同じフォックス・ニュースのインタビューで、トランプは武器売却に署名するつもりかと問われ、「いや、それは保留にしている。率直に言って、これは我々にとって非常に良い交渉材料だ」と答えた。さて、あれほど急がれていたミサイルや防空システムの緊急性は、これで終わりだ。
これが、北京訪問後の台湾問題に関する私の結論につながる。状況は極めて大きく変化した。武器供与、議会の訪問、台湾海峡を通過する海軍艦艇――北京会談後、そして今後これらすべては単なるパフォーマンスに過ぎなくなるだろう。
連邦議会の中国強硬派やワシントンの他の勢力から、あらゆる種類の政治的要請が寄せられるかもしれないが、米国が台湾防衛のために北京と戦争をする可能性はほぼ皆無だ。好戦派の間での見せかけの威嚇に過ぎないだろう。
私がこう言うのには二つの理由がある。第一に、トランプは、台湾をめぐる習近平の警告に潜む厳しさを説得力あるものと受け止めたようだが、それは当然のことだ。北京の「レッドライン」は、さらに鮮やかな赤色となった。
第二に、この問題や両者が取り上げたその他のあらゆる事柄について、習がトランプに対して示した自信は、二国間および世界的な力の均衡が、いかに確実に中国の有利な方向にシフトしたかを示す指標として読み取ることができる。
イランに対する米国の戦争をめぐる中国の見解
習近平とトランプが議論した他の諸問題の中で、最も差し迫ったものは、イラン戦争に対する北京の見解だった。この点において、トランプは、この問題に関して中国側から何かを引き出したという印象を与えるために、嘘と事実の歪曲に訴えた。
フランス人はトランプのために新しい言葉を考案すべきだ。彼は生粋の「bullshitier(でたらめ屋)」である。
ホルムズ海峡に関する中国の立場を説明したホワイトハウスの発表文は以下の通りだ:
「習近平国家主席はまた、同海峡の軍事化やその利用に対する通行料徴収の試みに対する中国の反対を明確にし、将来的に同海峡への依存を減らすため、米国の石油をさらに購入することに関心を示した。」
とんでもない話だ。習近平は海峡の「開放」を支持することを明らかにしたが、「軍事化」や「通行料」については何も言及しておらず、通常ペルシャ湾産が占める輸入量の40%を補うために米国産原油をさらに購入することについても、言及すらしていないようだ。
クインシー研究所の副所長、トリタ・パルシは、同研究所のニュースレター『Responsible Statecraft』の金曜日の記事で次のように書いている:
「中国の外交官たちとの議論に基づけば、中国人にとっての『開放』とは、海峡を通る交通が流れることを意味する。石油、ガス、物資が出入りし、金銭がやり取りされ、貿易が成立するということだ。/em>
それは、地域諸国が通過に対して料金を徴収する仕組みが存在してはならないという意味ではない。料金があっても、石油は依然として流れることができる。(米国が現在行っているような)封鎖こそが海峡を閉ざすものであり、通行料ではない。
当然ながら中国側は通行料が一切かからないことを望んでいるが、中国が受け入れ可能な提案も浮上している。例えば、環境管理費として徴収する地域的な仕組みであれば、中国側も容認できる。つまり、通行料として位置づけられない形の通行料である。」
この点に関して留意すべきは、イランが海峡の支配権を行使して以来、中国船は定期的に同海峡を通過しており(米海軍もそれを阻止しようとはしていない)、また、米国財務省がイラン産原油を受け入れて精製する中国の精製業者に制裁を科した後、北京当局は、この米国の域外適用という最新の不適切な行動を無視するよう指示したことだ。
事態をさらに興味深いものにしているのは、パーシが言及したそれらの提案がすでに広まりつつあることだ。ロイター通信は土曜日、イランが海峡を通る船舶の交通を管理するための「仕組み」を提示する予定であると報じた。同通信は、イラン議会の国家安全保障委員会委員長であるエブラヒム・アジジ氏の発言を引用し、通過は「イランと協力する」船舶にのみ許可され、それらには「専門サービスに対する料金」が課されると伝えている。
注目すべきは、イランが「通行料」を徴収するつもりはないという点だ。
ホワイトハウスが発表した声明のイランの核計画に関する習近平・トランプ両首脳のやり取りを記述した部分によると、「両国は、イランが核兵器を保有することは決してないという点で合意した」とある。
トランプとその側近の無神経さはさておき、それでも彼らの厚かましさには呆れてしまうことがある。上記の声明は、まったくの虚偽である。
確かに、中国は1970年の核拡散防止条約(NPT)の署名国であり、1992年に同条約に加盟した。中国はまた、イランの核開発を制限する2015年の合意を交渉した6カ国からなる「P5+1」グループの一員でもあった。核拡散問題に関する北京の見解に疑いの余地はない。
しかし、北京も抑止力については熟知している。中国が独自の核研究を始めたのは1950年代半ば、米国が新生中華人民共和国に対して公然と、かつ積極的に敵対的だった時期である。1954年や1958年といった、台湾をめぐる緊張が極めて高まった重大な局面において、ドワイト・アイゼンハワー大統領は中国に対して核兵器を使用することを検討した。その6年後の1964年、中国は初の核爆弾を製造した。
こうした背景を踏まえて、サミット後の核問題に関する中国外務省の声明を読んでみてはどうだろうか:
「本来起こるべきではなかったこの対立は継続する理由はない。情勢緩和の勢いを着実に進め、政治的解決の方向性を堅持し、対話と協議を行い、イランの核問題およびその他の問題について、すべての当事者の懸念に配慮した解決に至るよう努めることが重要である。」
この声明について、いくつか注目すべき点がある。
第一に、現時点でイランが核兵器を開発すべきか否かについては、一切言及されていない。トランプ政権が習・トランプ両首脳のやり取りを、あのような形で解釈できる唯一の方法は、それを著しく歪曲することだけである。
第二に、これは中国の外交手法を如実に示す好例である。米国が戦争を始めたことを非難しているが、その文言には非難の表現が一切含まれていない。
最後に、これは再び説教の形式をとっている。すなわち、無法かつ無責任な振る舞いのために指導を必要としている相手に対し、指を振りかざす寸前で止まる安定した大国――言い過ぎでなければ、賢者が愚者を戒めるようなものだ。
先週、習近平とトランプは数時間にわたる会談で、貿易、投資、麻薬密輸といった他の問題についても話し合った。トランプの唯一の成果は――繰り返すが、成果となるかもしれないが ―中国がグレートプレーンズ地域の農家からより多くの大豆を、またボーイング社からより多くの航空機を購入することに合意したことかもしれない。
もしこれが事実だとすれば、情けない話だ。アメリカの大統領が中国で首脳会談を行い、些細な「取引」を書き留めるために奔走するとは。なんと品位を欠いたことか。だがこれがトランプなのだ。
「画期的な進展はなかったが、失策もなかった」とワシントン・ポスト紙は首脳会談後に報じた。「習近平はトランプ政権と互角に戦った」というのがニューヨーク・タイムズ紙の見解だ。北京で起きたことの真実があまりにも苦々しく、受け入れがたいとき、アメリカの主要紙はこうした言い回しをするものだ。
習近平の発言を聞き、それを米中関係の当たり障りのないお決まりの言葉として受け止めるのは、おそらく容易なことだ。「新時代」、「2026年は『歴史的、画期的な年』」、「米中関係の新たな章」――はい、わかった、とあなたは言うだろう。
これは、太平洋の向こう側で今まさに起きた出来事に対する、弱く、注意を欠いた読み方だ。
習近平はまた、台頭する大国と衰退する大国は戦争を免れないという学術的概念である「トゥキディデスの罠」についても、一度ならず言及した。これを単なるお決まりの挨拶として受け流すことはできない。それは警告だった。彼は「両国および世界にとって重要な主要な問題」について語り、世界の安定を維持する必要性に強い関心を示したのである。
世界で最も躍動的な大国の指導者が、その安定を脅かす最大の要因となっている国の指導者に対し、安定について語る――これもまた、単なるお決まりの挨拶などではない。
私が特に印象に残ったのは、習近平が「両国および世界にとって重要な諸問題」について「協力して取り組む」と――繰り返しになるが、一度ならず――言及していた点だ。よく耳を傾けよう。
これは、世界秩序を維持する世界の指導者を、中国がどのように支援できるか、と米国人に尋ねる中国国家主席の言葉ではなかった。それは中国が他国と協力して秩序を維持する中で、米国に協力を呼びかける中国国家主席の言葉だったのだ。
このようにして先週、北京で歴史は新たな局面を迎えたのである。
https://consortiumnews.com/2026/05/18/patrick-lawrence-history-turned-in-beijing/