しんぶん赤旗日曜版6月14日号に掲題の記事が載りました。
高市首相は何故か「ナフサ」を原料とする関連材料の「品切れはない。あるとすれば目詰まりだ」と強調します。
ある大手の食品メーカーが印刷用インクの品切れを惧れて、早い段階で「カラーの風袋」を「白黒の風袋」に変えて対応したところ、高市氏は面子を潰されたと思ったのかそのメーカーを痛烈に批判しました。
高市氏は「自分の言うことは100%正しく」、もしも「社会がそれと違った方向に動いているのであれば、社会の方が間違っている」とでも言いたいのでしょうか。
国民のための適切な政策を編み出せずに、ただただ自分の面子だけが大事というトップの下では国民は救われません。
住宅建築における塗装に従事して21年になる塗装業者が味わっている、塗装材料の「品切れ」による深刻な悩みを報じました。
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ナフサ不足深刻 「仕事あるのに材料ない」高市政権の無策に憤り 「現場を知ろうとしない」
しんぶん赤旗日曜版 2026年6月14日号
住宅建築21年の業者悲鳴 7月の見通し立たない
高市早苗首相の無策ぶりに国民から「現場のことが分かっていない」と声が上がっています。アメリカとイスラエルが始めたイラン戦争で、石油関連製品の原料であるナフサが不足し、生活に欠かせない製品の価格が高騰、品切れ状態も。医療・建設・農業など幅広い分野を。〝ナフサショック″が襲い、仕事・暮らしに甚大な影響をもたらしています。
高市自民・維新政権は4日、3兆円の補正予算を成立させました。予備費を積み上げただけで、電気・ガス料金支援のほかに具体策はなし。高市首相は、ナフサの関連製品について「年度を越えて供給は可能」と繰り返すばかりです。
「認識が甘すぎる。現場を知ろうとしていない」と憤るのは、住宅建築21年の藤川工務店(東京都墨田区)社長の藤川善清(よしきよ)さん(56)。建築資材の不足のもと、6月までは在庫でしのげますが、7月の見通しはたっていません。「仕事はあるのに材料がない。こんなことは初めてです。コロナ禍のときよりきつい。このままいくと建設関係で倒産が相次ぐのでは」と危惧します。
政府は直接支援を日本共産党が要求
日本共産党は「イラン戦争がもたらす物価高・資材不足から暮らしと営業を守るための緊急対策」を発表(5月14日)し、政府に要請。全国各地で資材不足や価格高騰の実態調査や聞き取りを行い、国や自治体にはたらきかけています。
国会では、ナフサ由来の石油関連製品の医療、食料、交通・物流、建設などへの優先供給、中小業者と雇用を守るための特別融資制度の創設や雇用調整助成金の拡充などを求めました。
藤川さんはいいます。「共産党がナフサ不足で被害を受けている業者に政府の直接の支援を求めてくれたのはありかたい。でも首相や大臣は必要ないとか、考えていないとか、まるでやる気がない。こういう政治はもう変えた方がいい」
自助努力ではもたない 支援今すぐ
原油を精製してつくられるナフサ(粗製ガソリン)は、プラスチックや合成繊維、塗料、合成ゴムなど生活に欠かせない製品の原料となります。
ナフサの6割は輸入で、大半は中東諸国からです。4割は国産ですが、中東産の原油からつくられています。どちらもイラン戦争によるホルムズ海峡封鎖で大きな影響をうけており、4月の貿易統計によると、ナフサの輸入量は前年同月比と比べ、ほぼ半減。ナフサ不足が一気に顕在化しました。
1面に登場した住宅の新築・リフォームなどを手掛ける藤川工務店(東京都墨田区)社長の藤川善清さん(56)は訴えます。
「ナフサ製品が出回らなくなって、断熱材、接着剤、養生材(ビニール養生シート)、溶剤(シンナー、トルエン)が新たに入ってこないか、入ってきても2、3倍に値上がりして手が出ません。ユニットバスはメーカーが先月からつくっていません。いま、とりあえずの在庫で仕事していますが、7月からの仕事は見通しが立たないので受けていません。値段も跳ね上がり、施工主に迷惑をかけてしまう」
政府「足りてる」
高市早苗首相が「原油は足りている」とか「ナフサ不足は目詰まり」と説明していることに怒ります。「現場にはまったくナフサ由来品が回ってきません。原油からナフサをつくるのも時間がかかります。業界では、大手業者が大量に確保しているということも言われています。もしそうなら、政府が指導して中小企業に回してほしい。それが政治の役割ではないですか」
藤川さんの会社は3人の社員と、契約している職人を数人抱えています。「来月から仕事がなくても給料を払わないといけない」と頭を抱えています。
建築資材出回らず入手できても2~3倍に値上がり
現場の悲鳴聞こえないのか
高市首相は中東以外から米国産ナフサなどをかき集め、「年度を越えて供給可能」と説明しています。しかし、資材が確保できない現場の危機感とは大きなズレがあります。世論調査では政府が国内での供給に問題はないと説明していることに「納得できない」が64%で「納得できる」の25%を大きく上回っています。(「読売」5月25日付)
信用調査会社・帝国データバンクによると、4月の物価高倒産は前年5月から約5割も増加。要因は原材料の高騰です。
倒産件数3割増
同じく信用調査会社・東京商エリサーチによると、今年1~4月の塗装工事業の倒産件数は前年同期と比べ3割近く増加。価格高騰や在庫不足が長びくと、塗装工事の受注にも支障を来たすため、倒産件数が「年間では過去最多に迫る可能性もある」と警告しています。
ナフサショックに無策の高市政権。メディアも「自助努力だけでは持ちこたえられない。資金繰りや価格転嫁に苦しむ企業への支援も検討すべきだろう」(「日経」5日付社説)と指摘します。
日本共産党は、無担保・無利子で、業績が回復しない場合は減額や免除を含む特別融資制度も提案しています。
前出の工務店社長の藤川さんはいいます。「コロナ禍の時にも特別融資はありましたが、収束しても返せない業者がいた。共産党の提案には希望を感じます。何より一刻も早く戦争をやめてほしい。トランプ米政権は自分たちの利益のために、何億人という世界中の人に迷惑をかけている。もういいかげんにしてほしい」
債務減免含む特別融資を
「首相は資材を入手できない現実を把握していないのではないか」-。日本共産党の辰巳孝太郎衆院議員と山添拓参院議員は、補正予算審議(4、5日)のなかで、石油製品の価格高騰丿資材不足で苦境に立つ医療、事業者の実態を示し、具体的な支援を求めました。
電気工事業者や建設業者からは「シンナーが5000円から5万円に」「従業員は5人だが入手できる資材は1人分」「見積もりもできない」と悲痛な声があがっています。兵庫県保険医協会のアンケート(4月)では、医療材料の供給に支障があるが84・3%にのぼっています。両議員は高市首相に迫りました。
「あらゆる物品の価格高騰、建設業や製造業での倒産を起こさせない具体的な対応が必要だが(補正予算案に)直接支援する具体的な手当てがなぜないのか」「医療機関や介護施設を守るため診療報酬と介護報酬の臨時改定が必要だ」(辰巳氏)
「コロナ禍で実施された『ゼロゼロ(無利子・無担保)融資』の返済猶予や、新たな資金調達が可能な『別枠融資』が必要だ」(山添氏)
高市首相は、これらの具体的支援について「必要だと考えていない」と冷たくはねつけました。
山添氏は「全然現場の声が届いていない」と批判。「無利子・無担保で、業績が回復しない場合に債務を減額・免除する特別融資など思い切った対策を」と重ねて求めました。
命絶ってしまった同業者 給付金や融資の返済減免を
5月下旬、埼玉県川越市で塗装業を営む鯉渕太さん(54)は「塗料が手に入らず、作業を進められない」と途方に暮れていました。
塗装には大きく二つの工程があります。接着剤の役割を果たす「下塗り」をしたうえで、顧客の希望に沿った色や模様などの「上塗り」を行います。
しかし4月から、ほぼ全メーカーが下塗り塗料の出荷を停止。年間の受注件数の1割にあたる仕事が進められず、「お客さんに壁の色だけ決めて待ってもらっている」。
この仕事を始めて30年以上の鯉渕さんは「いまが一番ひどい。ただでさえ不況なのに、たとえ仕事をとれたとしても作業を進められない」と言葉を失います。チラシ配布などできる限りの営業をして、供給再開を待ち望んでいます。
コロナの時に受けた融資の返済が7~8年続く鰹渕さんは、給付金や返済の減額・免除を求めます。「これから雨漏り工事の需要もある。衣食住の『住』はお客様の財産であり、その修繕、維持は、人が快適に暮らすために、なくてはならない」と仕事に誇りをもっています。
鰹渕さんは「自ら命を絶った同業者がいる」と悔しそうに語りました。その同業者は資材不足で仕事が進められなくなり、大きな金額の契約がキャンセルになったといいます。「苦しくても相談できない人がいる。労働組合、行政の連携、相談体制で、そうした事態を防がなければいけない」
湯沢平和の輪
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。
2026年6月15日月曜日
ナフサ不足深刻 「仕事あるのに材料ない」高市政権の無策に憤り
万世一系の男系男子は虚構(植草一秀氏)
植草一秀氏の掲題の記事を紹介します。
皇位継承問題についての国民の最大関心事は愛子氏が天皇になるのかどうかです。
これについては実に9割の国民が女性天皇(女系天皇)を容認していると言われています(「週刊文春」の直近のアンケートでは93%が容認)。一方「皇室典範」の改定を目指す高市政権は「万世一系の男系男子」が譲れない原則であるかのように主張しますが、「万世一系」は明治政府が生み出した言葉でそれ以前にはありませんでした。
明治政府が制定した「大日本帝国憲法」は世界に類を見ない絶対主義的天皇制を制度化したもので、その第1条で「大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス」と謳いました。
ところが「万世一系」を科学的に証明することはほぼ不可能です。日本書紀などを根拠にしようとすると100歳を超える天皇が頻出するなど常識に反することになります。
植草氏は、極めて簡潔に且つ明快に実態は「万世一系」ではありえないことを説明しています。
併せて植草氏のブログ記事:「松井氏は全然私たちが知らない人」を紹介します。
松井氏とは松井健氏のことで、昨年の自民党総裁選や今年2月の総選挙において、高市事務所が他の総裁候補者や総選挙時に野党候補を中傷する動画を、大量に制作し散布することを依頼したNoborde(社)の主宰者です。
高市氏は、当初は全く知らない人という「逃げ口上」に徹していましたが、今や関係を否定できなくなりました。
余りにも白々しい嘘が罷り通る筈がないので当然の成り行きですが、そうなっても決して責任を取ろうとしない点が高市氏が「鉄面皮」とされる所以です。
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万世一系の男系男子は虚構
植草一秀の「知られざる真実」 2026年6月14日
皇位継承問題についての国民の最大関心事は愛子氏が天皇になるのかどうか。
女性天皇、女系天皇を容認する国民の声が圧倒的に強い。
これに反対する勢力は「万世一系の男系男子」を主張する。
その際、最重要になるのは「万世一系の男系男子」という「事実」が存在するのかどうかである。
歴史学の一般的学説は「万世一系」と「男系男子」のいずれをも否定する。
天皇家は「万世一系」ではないと見られている。また、「男系男子」が永続してきたという「説」も誤りとする。
皇位継承問題においては、この点の「歴史上の事実」を確認することが優先されるべきだ。
「万世一系の男系男子」はフィクションであるとするのが歴史学の見地。
大日本帝国憲法制定時に定めた原理でしかない。
「例外のない男系継承」は『古事記』、『日本書紀』=『記紀』を根拠としている。
しかし、これは8世紀前半に中国を模倣した律令制採用と同時に流入した中国の男系宗族制度観念から埋め込まれたもの。
このことを歴史学が明白にしている。
初代から9代の天皇の系譜は以下にとおり。
初代 神武(じんむ)紀元前660〜585年:享年127歳
2代 綏靖(すいぜい)紀元前581〜549年:同84歳
3代 安寧(あんねい)紀元前549〜511年:同57歳
4代 懿徳(いとく)紀元前510〜477年:同77歳
5代 孝昭(こうしょう)紀元前475〜393年:同114歳
6代 孝安(こうあん)紀元前392〜291年:同137歳
7代 孝霊(こうれい)紀元前290〜215年:同128歳
8代 孝元(こうげん)紀元前214〜158年:同116歳
9代 開化(かいか)紀元前157〜98年:同111歳
2代から4代以外の6人が100歳以上まで生存。
137歳まで生存した者さえいる。
この9名に関する事績の記録はほとんど存在しない。
第10代の崇神(すじん)天皇から第25代武烈(ぶれつ)天皇までの実在も極めて不確かである。この期間の初期の天皇の長命も奇異である。
特異な存在が第26代継体天皇。即位は507年。越前の支配者から天皇に即位。
応神天皇の5世孫とされ、200年前に天皇の血統から分岐したとされるが極めて不確かである。25代と26代の間に血統の断絶があるとの見方が歴史学では有力なのだ。
『選択』2026年5月号記事「皇統「男系継承」という幻想の世界」によると、26代継体は24代仁賢(にんけん)天皇の皇女を正妻に迎えている。さらに、継体の子である27代安閑(あんかん)、28代宣化(せんか)はともに仁賢の皇女を正妻に迎えている。
これを上記『選択』記事は「前王朝への婿入り」であるとし、「女系」の血統での正統性担保であったと指摘する。
同記事は「入り婿・女系継承という“不都合な真実”が歴史に埋もれている」と指摘する。
「万世一系の男系男子」がフィクションであることを明らかにしたうえで皇室典範を改正する必要がある。
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松井氏は全然私たちが知らない人
植草一秀の「知られざる真実」 2026年6月14日
高市首相は国会で虚偽を述べていた。二つの重大問題が同時進行している。
サナエトークンと誹謗中傷動画配信問題。二つの問題の中心人物は同一。松井健氏である。
この松井健氏が週刊文春に対して多くの情報を提供している。
松井氏は高市首相の公設第一秘書の木下剛志氏と連絡を取って「誹謗中傷動画作成」ならびに「サナエトークン創設」に主体的な役割を担ってきたと証言している。
共同通信が松井健氏に取材し、松井氏が連絡を取った相手の携帯番号が木下剛志氏の携帯番号と一致したと報道した。
文春が誹謗中傷動画作成に関する記事を掲載したのは4月29日。
このことに関して高市首相は、5月11日の国会で動画作成者とされる松井健氏について
「私自身も、地元の秘書も、面識のない方」と述べた。
高市首相の「全面否定」に対して週刊文春電子版は、6月3日に高市首相の公設第一秘書・木下剛志氏と松井氏らによる昨年12月に行ったとされるZOOM会議の音声を公開。
6月4日の衆院予算委員会で日本共産党の山添拓議員がこう聞いた。
「音声が公設秘書のものかどうか、秘書には確認したんですか」
高市首相はこう答えた。「(秘書に)『オンラインに出ているやつを聞いてみてくれ』と言ったら、こちらの主張ではなく、全然、私たちが知らない人の主張を一方的に書き立てるストーリーを作っている、そんなところに対して『なぜお金を払わなきゃいけないのか』とキレられましたよ。」
松井健氏が週刊文春に示した証言について、「全然、私たちが知らない人の主張を」週刊文春が「一方的に書き立てるストーリーを作っている」と主張した。
同じ6月4日の衆院予算委で立憲民主党の西真紀子参院議員が次のように質問した。
「『週刊現代』が高市事務所へ照会をしておりまして、4月3日付けで回答があったとされた記事も載っております。
高市事務所からの回答に『12月17日のオンライン会議はNoborder側からの求めに応じて行ったもの』とあります。
これは高市事務所で回答したもので、そして12月17日のオンライン会議を行ったということでよろしいでしょうか?」
この質問に対して高市首相は次のように答弁した。
「週刊誌にうちから回答したと書かれてあるんでしたら、うちから回答したのかと思います。ただ、4月3日付けの回答については内容が事実と違うと今朝聞きました。」
しかし、この高市首相答弁もひっくり返った。
6月10日の衆院予算委で中道改革連合の西村智奈美議員が質問。
5日の質疑で高市首相が「内容が事実と違うと今朝聞いた」と答弁したことについて、
「具体的にどの部分が事実と異なるのか、ご答弁をお願いいたします。」
高市首相は「これを改めて秘書に確認しましたところ、『週刊現代』に引用されている4月3日付の回答については、高市事務所から回答した内容であるということでしたので、その点は訂正します。」
高市首相事務所は昨年12月17日のオンライン会議について「Noborder側からの求めに応じて行ったもの」と回答していた。
そして、その回答は「事実と違う」のではなく「事実」だった。
松井氏は2025年9月に告示された自民党総裁選に際して首相の地元事務所で所長を務める秘書を知人に紹介され、総裁選告示3日後の2025年9月25日にSNS戦略に関するオンライン会議を開催したと共同通信の取材に回答している。
そして、総裁選終了まで秘書から2日に1回程度、情勢報告などを電話で受けたと説明している。
総裁選で協力関係を築いた松井氏は続く衆院選でも秘書から支援を依頼されたと説明した。
この松井氏の説明に強い説得力がある。
高市首相は「自分も秘書も面識がない」と述べた上、週刊文春報道について秘書の言葉として「全然、私たちが知らない人の主張を一方的に書き立てるストーリーを作っている」との表現を用いた。
ところが、木下秘書が松井氏側の要請でオンライン会議に出席していたことを認めた。
高市首相の国会答弁は完全に破たんしたと言える。
続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第4443号
「天は高市首相悪事を見逃さない」 でご高読下さい。
(後 略)
15- エスカレーション・ブルース
「マスコミに載らない海外記事」の記事を紹介します。
イランが対米戦争で「負けようがない」という見通しは当初から言われていました。そして事実その通りになりました。
そもそもこの戦争は米国とイスラエルによる対イラン「不意打ち」から始まりました。そして今に至るも米国がイランを攻撃すると、その度毎にイランが報復の手痛いパンチを浴びせるという形態は変わらないまま、全体の主導権はイランが握っていると述べています。
トランプが停戦「合意破談」の選択肢を採れないことは明らかですが、イランの要求を全部飲むということもまたできないことでしょう。しかし終わらせる責任は仕掛けた方にあります。それにつけてもこの戦争を誘導した犯人であるネタニヤフの悪質性と、それに乗ったトランプの愚かさは際立っています。
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エスカレーション・ブルース
マスコミに載らない海外記事 2026年6月14日
ペペ・エスコバル 2026年6月11日
Strategic Culture Foundation
海賊帝国は爆撃を再開して、必然的にイランの報復を招いた。
つまり、イランと西アジアの死のカルト崇拝者連中が攻撃を交わし、不安定な虚構「停戦」を嘲笑したわずか一日後、ホルムズ海峡上で、4000万ドルのアメリカのアパッチ・ヘリコプターが2万ドルのシャヒード無人機の標的にされたのだ。
テヘランにとって莫大な費用対効果だと言える。実に2000対1だ。
原則としてイランは軍事攻撃を否定しない。だが今回の件に関しては、アパッチ攻撃ヘリ撃墜をはっきり否定し、事故か技術的な故障の可能性を指摘している。もしシャヒード無人機が本当に戦闘ヘリに命中していれば、パイロットは死亡し、アメリカ無人艇に救助されることはなかったはずだ。
「ホルムズ海峡の真ん中で、FPVドローンが空中衝突するなんてことはあり得ないし、意図的なものではない」と元米海軍情報将校マルコム・ナンスは主張している。
これは巨大なアメリカ電子戦体制丸ごと、光ファイバー誘導ドローンで混乱させることが可能で、何の対応もできないペンタゴンの弱点を露呈したことを意味する。
仮にこれが事故ではなかったにせよと、なぜ革命防衛隊は、それを否定したのか? イランの抑止力だけでなく、敵にどれほど混乱を与えられるかという戦略的試練だった可能性があるためだ。
予想通り、蛮族皇帝の指揮下、海賊帝国は爆撃を再開し、必然的にイランの報復を招いた。
アメリカ軍の攻撃開始から数分内に、イラン革命防衛隊は西アジア各地の米軍基地を次々に攻撃した。
ヨルダンのアル・アズラク空軍基地。
クウェートにあるアリ・アル・サレム空軍基地。
バーレーンにある第5艦隊基地。
バーレーンのイサ空軍基地。
アル・アズラク基地は、F-35戦闘機の格納庫や指揮統制センターを含む4つの標的に向けて発射された複数の長距離固体燃料ミサイルの攻撃を受けた。これら基地内標的の70%が命中したと革命防衛隊は発表した。
アル・アズラク(ムワファク・サルティとも呼ばれる)は、アンマンの東約100kmに位置する米ヨルダン共同基地だ。僅か四ヶ月前、衛星画像で、30機のF-35と36機のF-15を含む60機以上の米軍機が駐機していることが明らかになった。この基地には第332航空遠征航空団(F-15E、MQ-9リーパー)が駐留しており、F-35も交代で配備されている。事実上、今やヨルダンはイラン革命防衛隊(IRGC)にとって正当な攻撃目標となっている。
地域の抑止力に関する新たな統合地図
上記全ては、戦場でのゲームのルールが根本的に書き換えられることを示している。イランは西アジアや、それ以外の地域に向けて、理論上、アメリカ軍事空域であるはずの場所が今やイラン支配下にあると宣言している。それだけでなく、実際テヘランは戦争を遂行しながら、同時に要求を押し付け、交渉の場で時間稼ぎできることを証明している。
新たな方程式は明らかだ。もしお前達が攻撃し、我々が反撃すれば、いかなる報復の試みも、我々が1.5倍、そして、すぐ2倍、3倍の力で反撃する結果になる。もはや敵にいわゆる「奇襲攻撃」戦術を好きなようにやらせる「お人好し」を演じるのは:、もうやめだ。
アメリカ側にも不穏な要素がいくつか見られる。海賊帝国はペルシャ湾沿岸の通信設備を組織的に標的にしている。狙いは南部部隊と北部司令部の通信遮断だ。たとえ、それが2003年のイラク戦争前のような自滅的地上侵攻準備の一環だったにせよ、2月28日の首脳部攻撃以来イラン全土で実施されている分散型モザイク戦略のおかげで何の効果もない。
更に先週ペルシャ湾から紅海まで、抵抗枢軸に管理される地域安全保障ベルトが既に発効しているとイラン革命防衛隊コッズ部隊司令官イスマイル・カーニ准将が発表した。
つまり、アメリカがどんな作戦を立てようと、ホルムズ海峡からバブ・エル・マンデブ海峡まで伸びる戦略的防衛線に直面することになる。
地域抑止力に関する新たな統合地図へようこそ。直訳すると、アメリカとイスラエルが抵抗枢軸の、いずれかの加盟国に攻撃を仕掛けた場合、ペルシャ湾から紅海まで、多方面にわたる報復攻撃が引き起こされる。
今大きな疑問になっているのは、たとえアパッチ・ヘリ撃墜に対する「罰」として、この事態のエスカレーションを海賊帝国が正当化するにせよ、それが交渉の席での覚書(MoU)の枠組みの正式放棄に直結する可能性があるかどうかだ。
今週火曜日、MoU交渉の現状について新しいYouTubeチャンネル「Transition Protocol」で私は論じた。
我々独自のPower Shitチャンネルは放送開始から一週間も経たないうちに、独占世界番組を二本連続放送した後、予告なしで異議申し立ても認められずGoogleに停止された。
パキスタン駐在の情報筋は、イランやGCC諸国関係者と緊密な連絡を取り合っており、覚書はまだ有効だと確信している。根底にある外交的枠組みを維持し、形成されつつある、より広範な合意の可能性を潰したくないとトランプ政権でさえ考えている。
つまり人種差別的政策で既に台無しにされつつあるワールド・カップを目前に控えて、蛮族皇帝は大声で騒ぐだけで自制し、より大きな取り引きの枠組みから離脱しないはずだ。
今我々は危険な岐路に立たされている。「合意破談」という暗い落とし穴に陥るか、それとも依然「合意成立を迫る」シナリオにしがみつくか、どちらかを選ばねばならない。
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/06/11/escalation-blues/
2026年6月14日日曜日
14- 高市早苗首相に「贈る言葉」/株式市場の宴のゆくえ(植草一秀氏)
植草一秀氏の掲題の2つの記事を紹介します。
植草氏によれば、いま女子高生の間で「サナエ過ぎ」という言葉が流行っているということです。その内容は、「服でマウントを取る」、「作り笑顔がキモイ」、「アドリブでコケる」、「そんなことより が口癖」、「絶対撤回しない」、「絶対謝らない」、「人のせいにする」、「最後は開き直る」です。なるほど高市氏の特徴を端的に表していて、かつてここまで酷評された首相はいませんでした。「女子高生恐るべし」です(因みに「マウントをとる」とは「自分が優位であることを誇示する」という意味です)。
高市首相は、虚偽、不正、無知、虚栄に塗れた人物で、いま「日中崩壊」、「サナエトークン」と「誹謗中傷動画」という3つの爆弾を抱えたまま、身動きが取れない状況にあります。
当初はオールドメディアはそれらを取り上げませんでしたが、「サナエトークン」と「誹謗中傷動画」については民放TVと一部の新聞が取り上げるようになりました。そこで彼女が必至で演じているのは 見苦しい虚偽答弁の羅列です。
それで逃げ切れると本気で考えているようなのですが、現実に起きているのは恐るべき「政治の空白」です。
喫緊に必要なのは、「中東原油の輸入の不安定化」と「円安による物価高騰」への適正な対応ですが、彼女にはその意識はないし それに対応する能力もありません。
一刻も早く行き着くところに到達して、新しい政権のもとで喫緊の問題に対処して欲しいものです。
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高市早苗首相に「贈る言葉」
植草一秀の「知られざる真実」 2026年6月12日
高市内閣が7月17日の特別国会会期末まで持つかに焦点が移る。高市首相は三つの爆弾を抱えたまま。
日中崩壊という爆弾。サナエトークン爆弾。そして、誹謗中傷動画爆弾。
世にいう「サナエ過ぎ」の定義は、「服でマウントを取る」、「作り笑顔がキモイ」、「アドリブでコケる」、「そんなことよりが口癖」、「絶対撤回しない」、
「絶対謝らない」、「人のせいにする」、「最後は開き直る」
とりわけ、「絶対撤回しない」、「絶対謝らない」は致命的。
高市首相は「日中崩壊」をもたらした。11月7日の「台湾有事で米軍が来援すれば存立危機事態」発言は、中国の猛反発を招いた。高市発言に非があるのは明白。
「撤回」して「謝る」ことが必須だが、高市首相の「絶対撤回しない」、「絶対謝らない」は問題の解決を不可能にする。中国は高市首相の撤回・謝罪があるまでは対日強硬姿勢を維持するだろう。このことがもたらす日本へのダメージは計り知れない。
国会では「サナエトークン」と「誹謗中傷動画」への追及が行われている。
「サナエトークン」の設計者は合同会社NoBorderDAO代表社員の松井健氏。
他方、「誹謗中傷動画」疑惑とは、高市首相陣営が、自民党総裁選などの時期に対立候補や野党を批判する動画を作成し、SNSに投稿していたとされる疑惑。
高市首相陣営が、昨年10月の自民党総裁選と本年2月の衆院選で、対立候補や野党を中傷する動画の作成・拡散に関与したとされる。
この、誹謗中傷動画の作成者として松井健氏の名が出ている。松井氏は週刊文春の取材に応じて高市早苗陣営との接触を証言している。
これに対する高市首相の説明が二転三転してきた。
5月11日の国会で高市首相は動画作成者とされる松井健氏について「私自身も、地元の秘書も、面識のない方」と述べた。
5月28日には、事務所の業務用パソコンの記録を確認させたが該当するものはなかったと説明した。
高市首相の「全面否定」に対して週刊文春電子版は、6月3日、高市首相の公設第一秘書・木下剛志氏と松井氏らによる昨年12月に行ったとされるZOOM会議の音声を公開。
4日の衆院予算委員会で高市首相は「確認が間に合わなかった」「有料会員になろうとは思わなかった」と答弁。
6月5日の参院予算委員会では、音声を聴いたとしながら、「私と会話しているときよりかなり高い声で、違和感があった」と答弁した。
この状況下で、6月7日に共同通信が、松井氏が首相秘書から「小泉氏を逆転するにはどうすればいいか」と相談を受けて「ネガティブな発信」を提案したと証言したこと、松井氏がやり取りした相手の携帯電話番号が秘書本人のものと確認されたこと、を報道した。
高市首相の「面識のない方」という国会答弁の信ぴょう性が消滅した。
これに対して高市首相は6月8日、「面識はない」は「実際に会って名刺交換をした、相手の所属や氏名を承知している、ということはない」ということとの説明を示した。苦し過ぎる弁解。
結局、6月10日になり、野党の追及に対して、秘書が「昨年、信頼できる方から紹介を受けた企業とのグループオンライン会議に参加し、国民の声を広く聞くために検討しているという企画の紹介を聞いたことはある」と説明したと認めた。
高市首相は音声について「違和感」があるとしたが、10日になって秘書のオンライン会議への参加を認めた。
5月11日の「面識がない」答弁から1ヵ月も経過して、ようやく、秘書が松井氏とともにオンライン会議に参加していたことを認めた。
6月3日付メルマガ記事タイトルを「高市早苗首相に「贈る言葉」」https://foomii.com/00050 とした。
「贈る言葉」は「天網(てんもう)恢恢(かいかい)疎(そ)にして失わず」
意味は、「善は必ず栄え、悪は必ず滅びる。天の網の目は一見粗いようだが、決して悪を見過ごすことはない。」
悪行には必ず天罰が下るということ。
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株式市場の宴のゆくえ
植草一秀の「知られざる真実」 2026年6月11日
6月7日の日曜日にブログ記事「内外株式市場に変調の兆し」https://x.gd/t2CUj と題する記事を掲載した。
内外株式市場で活況が続いてきたが、潮の流れが大きく転換する予兆があるとした。未来を断定することはできない。しかし、これまでの変化をほぼ正確に予測してきた立場からの見解提示であることを付言しておきたい。
日経平均株価は2012年11月13日の終値が8661円だった。この日、野田佳彦氏が「自爆解散」を宣言した。選挙に突き進めば野田民主党は崩壊する。間違いない情勢だった。野田氏自身がこれを見抜けなかったのなら恥ずかしい。
もっとも野田氏は本年2月の総選挙に向けて中道改革連合を創設。
これで勝利できると考えたと見られるから勝負勘を持ち合わせていないことは明白なのかもしれない。
新党創設の旗を掲げた五人衆。野田、斎藤、安住、西田、馬淵。高齢男性5人で5Gと呼ばれた。5Gで選挙に勝てると考えるのがおかしい。
日経平均株価は2012年11月13日の8661円から2026年6月3日の68786円まで上昇した。13年半の時間をかけて8倍の水準に跳ねた。
直近1年強の株価上昇を牽引したのはAI・半導体関連企業の株価。すさまじい上昇を示した。
同じようなすさまじい上昇を示したのが金価格。こちらも本年1月にかけてすさまじい上昇を示した。しかし、その後に価格下落局面に転じている。
AI・半導体関連企業株価急騰のチャート形状は金価格に酷似している。
AI・半導体株価暴騰が重要な局面に差し掛かっている可能性があると判断して6月7日記事を掲載した。
日本の株価バブル崩壊の起点は1989年12月28日。日経平均株価は38915円だった。この株価が下落に転じて2003年4月28日に7607円になった。
最安値をつけた背景はりそな銀行危機だった。
「創作された危機」だが、小泉竹中政権の標的にされたりそな銀行は自己資本不足の認定を「創作」された上、公的資金で救済された。「自己資本不足認定」によってりそな経営陣が一掃され、小泉竹中近親者が新経営陣に送り込まれた。
他方、銀行そのものは公的資金で救済された。「大銀行破綻も辞さない」という竹中平蔵氏の言葉によって株式の投げ売りが広がったのが2003年危機の発端。大銀行破綻は金融恐慌突入を意味する。超割安の株式でも倒産すれば紙くずになる。
しかし、竹中金融行政は最終的に自己資本不足銀行を公的資金で救済するシナリオを保持し、このシナリオに沿って動いたと見られる。シナリオを知る者にとって株価大暴落は千載一遇大チャンス。
5月17日のりそな銀行救済によって巨大な不労所得を獲得した勢力が確実に存在する。巨大なインサイダー取引疑惑が存在する。
私はテレビの経済情報番組で証券取引等監視委員会がりそな銀行株式の売買手口を調査する必要があると指摘した。しかし、証券取引等監視委員会は動かなかった。
これが2003年春のりそなの闇である。りそな銀行は2003年5月から「自民党の機関銀行」と化した。
りそな銀の対自民党融資が激増。このことを2006年12月18日付の朝日新聞が1面トップでスクープした。
この記事を執筆したと言われる朝日の鈴木啓一記者は記事が掲載される日の前日に東京湾で水死体となって発見されたと伝えられている。
続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第4441号
「日本経済に忍び寄る危機」 でご高読下さい。
(後 略)