2026年3月5日木曜日

旧統一協会に高裁も解散命令、清算手続き開始 民法上の不法行為で初

  東京高裁は4日、世界平和統一家庭連合(旧統一協会)に対し、宗教法人法に基づき解散を命じる決定を出しました。決定は即座に効力が生じます。

 高裁決定を受け、清算人として第一東京弁護士会所属の弁護士が選任され、法人としての教団の清算手続きが始まりました。松本洋平文部科学相は「清算が円滑かつ確実に進められ、被害者の救済がなされることを期待する」とのコメントを公表しました。
 法令違反による解散はオウム真理教と明覚寺(和歌山県)に続き3例目。過去2例はいずれも幹部が刑事事件を起こした団体であり、民法上の不法行為を根拠とするのは初めてです。
 旧統一協会の資産は清算人により管理され、債務の弁済などが進められる見通しで。同協会は法人格を失い、税制上の優遇措置も受けられなくなります。最高裁が判断を覆せば、手続きは停止します。
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旧統一教会に高裁も解散命令、清算手続き開始 民法上の不法行為で初
                        日本経済新聞 2026年3月4日
旧統一教会問題
東京高裁(三木素子裁判長)は4日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に対し、宗教法人法に基づき解散を命じる決定を出した。高額寄付勧誘を理由に解散を命じた2025年3月の東京地裁決定を支持した。決定は即座に効力が生じる
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高裁決定を受け、清算人として第一東京弁護士会所属の弁護士が選任され、法人としての教団の清算手続きが始まった。旧統一教会は「結論ありきの不当な判断だ。決して容認せず、特別抗告を含め信教の自由を守り抜くため闘い続ける」とのコメントを出した。
松本洋平文部科学相は「清算が円滑かつ確実に進められ、被害者の救済がなされることを期待する」とのコメントを公表した。
法令違反による解散はオウム真理教と明覚寺(和歌山県)に続き3例目。過去2例はいずれも幹部が刑事事件を起こした団体で、民法上の不法行為を根拠とするのは初めて

旧統一教会の資産は清算人により管理され、債務の弁済などが進められる見通し法人格を失い、税制上の優遇措置も受けられなくなる。最高裁が判断を覆せば、手続きは停止する
高裁決定は、教団が幹部了承の下、信者らに社会通念上相当な方法では達成困難な数値目標を定め、寄付や物品の購入の勧誘を行うよう求めたと指摘。1973年以降、全国で「先祖の因縁」などと不安をあおり、生活に支障が生じるほどの過大な寄付を勧誘する不法行為を行ったと認定した。
2009年の「コンプライアンス宣言」後も寄付の目標額を下げるなど具体的で実効性のある措置をとらず、不法行為の件数や被害額は「宣言後もそれまでと同水準だったと推認できる」とした。
この間に相当多額の海外送金が継続されており、「韓国の教団本部の活動資金の減少を防ぐためと認めるのが相当」と認定。22年7月の安倍晋三元首相の銃撃事件後にとられた措置も社会的な批判をかわすための一時的なものにすぎないとし、自発的に不法行為を防止するための対策をとることは期待しがたく「信教の自由など憲法上の権利などに及ぼす影響を考慮しても解散を命じることが必要でやむを得ない」と結論づけた。
教団の寄付問題は22年7月の安倍元首相の銃撃事件をきっかけに顕在化した。殺人罪などで起訴された山上徹也被告(45)=一審無期懲役、控訴中=は母親が約1億円寄付したことで生活が困窮し「教団への恨みがあった」などと供述した。
























岸田文雄首相(当時)は22年10月、民法上の不法行為でも「組織性、悪質性、継続性」の3要件を満たせば解散命令を請求できるとの解釈を示した。
文部科学省は宗教法人法に基づく質問権を初めて行使して調査を進め、解散要件を満たすと判断。23年10月、収集した約5000点の証拠を基に教団の解散命令を東京地裁に請求した。
審理では信者らによる高額寄付の勧誘が、宗教法人法上の解散要件である「法令に違反し、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為」に当たるかが争点となった。
25年3月の東京地裁決定は寄付被害が少なくとも計1500人超、約204億円に達すると認定。09年に教団側が「コンプライアンス宣言」を出して活動を見直した後も被害は続き、解散命令はやむを得ないと結論付けた。教団側が決定を不服とし東京高裁に即時抗告していた。
高裁での審理は地裁と同様に非公開で進められた。教団側は地裁決定は宣言後の取り組みを過小評価していると反論。地裁決定後には集団調停が成立した点なども挙げ「問題の解決に向けて不断の努力を継続しており解散命令の必要はない」と強調した。
文科省側は長期間にわたって違法な寄付勧誘が繰り返され、甚大な被害が生じたと改めて主張。宣言後も被害が続いており、解散を命じた地裁決定は正当としていた。
【関連記事】
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高市首相の言う「9条改憲」でどうなる?(しんぶん赤旗日曜版)

 しんぶん赤旗日曜版に掲題の記事が載りました。
 衆院選の結果、高市自民党と維新が衆院の3分の2を超える議席を占めるなか、高市首相は改憲に「挑戦」する姿勢を強め、国民投票の実施にまで踏み込んだ発言をしています。
 しんぶん赤旗日曜版が高市改憲の何か危険なのか、改憲を止める展望はどこにあるのか、東海大学の永山茂樹教授に聞きました。
 永山教授は、自民党の「大勝」には小選挙区制という不平等な選挙制度が有利に働いたなど、いくつかの要因があるものの、政策一つひとつヘの支持ということではない。ましてや選挙中に屋内演説会で一度触れただけの改憲に国民が賛成したということでは全くないと断言します。
 自民党は野党時代の12年、「日本国憲法改正草案」をつくりましたが国民の支持を得られなかったので、安倍政権は18年に自衛隊明記、緊急事態条項などの4項目に絞りました。しかしこの4項目の改憲ですら国民の支持を得られませんでした。
 自民党は自衛権の中に集団的自衛権が含まれていると主張し、安保法制で集団的自衛権行使は可能としましたが一定の制約があります。しかし憲法に自衛隊明記すればその抑制が損なわれることは避けられず、人権や民主主義など憲法に書かれている他のさまざまな価値が軍を理由に制限される危険があります。
「スパイ防止法」などは国民の権利を制約する危険な法律で実質改憲と言えるものなので、明文改憲を絶対に阻止すると同時に実質改憲を止めるたたかいが急務であると述べます
 また、市民による「#ママ戦争止めてくるわ」というSNS投稿が共感を呼んだのも政治を動かす要因になると述べ、国会による条文案の策定や発議をさせないため国民投票になる前に、「国民は9条改憲を望んでいない」という意思を自民党議員も含めて国会議員に伝えていくことが重要でそれが改憲を阻止する力になると指摘します。
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高市首相の言う「9条改憲」でどうなる?
米軍と自衛隊が」緒に海外で戦争 武力行使が無制限に
                    しんぶん赤旗日曜版 2026年3月1日号
 総選挙の結果、自民党と日本維新の会が衆院の3分の2を超える議席を占めるなか、高市早苗首相は改憲に「挑戦」する姿勢を強め、国民投票の実施にまで踏み込んだ発言をしています。高市改憲の何か危険なのか? 改憲を止める展望はどこにあるのか? 東海大学の永山茂樹教授に聞きました                  足立裕紀子記者

  東海大学教授 永山茂樹さん
    ながやま・しげき1960年、神奈川県生まれ。東海大学法学部教授 (憲法学)
     著書に『基礎からつくる立憲主義』(学習の友社、共著)、『改憲問題Q&A
     2025』(地平社、共著)など

 -総選挙で自民党が「大勝」しましたが?
 高市自民党のメディアを使った選挙運動が「成功」し、小選挙区制という不平等な選挙制度が有利に働いたなど、「大勝」にはいくつかの要因があると思います。しかし自民党の政策一つひとつヘの支持ということではない。ましてや選挙中に屋内演説会で一度触れただけの改憲に国民が賛成したということでは全くありません

 -自民党改憲案の柱の一つは憲法に自衛隊を明記するというものです。
 自民党は野党時代の2012年、「日本国憲法改正草案」をつくり、国防軍の保持など憲法の全面的な書き換えを狙いました。ところがそれは国民の支持を得られませんでした。そこで安倍政権は18年、自衛隊明記など4項目に絞って改憲を実現しようと考えました。しかしこの4項目の改憲ですら国民の支持を得られませんでした
 4項目とは 自衛隊明記によって平和主義を掘り崩す 緊急事態条項をつくる ▽選挙制度に合区制度を置かないと決める ▽教育費を無償にするという四つです。
 自衛隊明記は、9条項、2項の後に「前条の規定は必要な自衛の措置をとることを妨げず」という文言を加えた上で自衛隊の保持を書き込むというものです。
 自民党は自衛権の中に集団的自衛権が含まれていると主張しています。安保法制で集団的自衛権行使は可能としましたが、一定の制約もあります。自衛隊明記でその抑制が損なわれることは避けられません。自衛隊明記は、米国が世界のどこかで戦争をする時、自衛隊が一緒になって海外で無制限に武力行使することを正当化することになります。
 憲法は9条の項で戦争をしない、2項で戦力を持たないと書いています。つまり軍というのは日本では憲法上の正当性がありません。
 ところが自衛隊を明記して憲法上のお墨付きを与えてしまうと、人権や民主主義など憲法に書かれている他のさまざまな価値が軍を理由に制限される危険があります。

 -与党の維新の会も改憲案を出しています。
 維新の会の改憲案は、平和主義に関しては、9条2項を削除して集団的自衛権を全面容認することや国防軍の明記、軍事裁判所の設置などを主張しています。
 高市首相は本来、自民党の「日本国憲法改正草案」の立場ですから、この維新の内容は渡りに船″なんですね。ただ自民党はこういう改憲がうまくいかない場合があることもよく知っています。ですから維新案が議論の中に入ってくることは危険なのですが、自民党が「維新の言ったとおりにしよう」というふうにただちに一丸となって9条改憲を進めるとは限らないと思っています。

憲法に反する政治が同時に進行
  ■増税と社会保障削減で生活破壊
  ■新たな法律作り国民の権利制限

 -改憲について当面の緊急課題は。
 改憲には、憲法の文言を変える明文改憲と、憲法の文言は変えないが憲法に反する政治を進める実質改憲があります。明文改憲を絶対に阻止すると同時に実質改憲を止めるたたかいが急務です。
 高市政権は、26年度予算案で9兆円超へと膨らませた軍事費を、年内に安保3文書を改定し、国内総生産(GDP)比2%から3・5%などへ引き上げようと狙ってくるでしょう。そのためには増税や社会保障費削減をしないといけなくなる。「スパイ防止法」や「国旗損壊罪」といった国民の権利を制約する危険な法律の制定も予定しています。
 こうした実質改憲が私たちの生活を破壊するものだということを多くの市民に訴えていかないといけないですね。

市民の声が改憲止める力
 -改憲を止める展望はこに?
 表現の自由の侵害を深刻に考える表現者たちが声を上げ始め、一般市民による「ママ戦争止めてくるわ」というSNS投稿も話題になりました。思いかえすと、かつて「保育園落ちた日本死ね」というのがありました。生活感覚から発せられた声が政治を動かしたことはこれまでもあります。
 今回当選した自民党衆院議員も次の総選挙で再び審判を受けます。「朝日」(2月16日付)の世論調査では、自民党の議席が「多すぎる」と答えた人が自民党支持層でも44%います。先を読むことができる自民党議員にとって脅威ですね。
 国民の世論が大きな力を発揮する可能性は常にあるし、そのことは国会議員に対する抑制を促すことになると思います。
 参院の存在もあります。法案は参院で否決されても衆院で再議決できますが、改憲案に再議決はありません。
 国会で改憲発議をする場合、衆参各院の総議員の3分の2以上の賛成が必要です。参院の反対が総議員の3分の1以上あれば、どんなに衆院で乱暴な審議をしたとしても、発議はできません。
 国民投票になる前に、国会による条文案の策定や発議をさせないため、「国民は9条改憲を望んでいない」という意思を自民党議員も含めて国会議員に伝えていくことが重要です。それが改憲を阻止する力になります。

沙羅双樹の花の色/米国暴挙諫められない高市首相(植草一秀氏)

 植草一秀氏が掲題の記事を出しました。
 1つ目の記事では、
 高市首相は先の衆院選で自民が圧倒的多数の議席を獲得したことで独裁者になった気分かも知れないが、しょせんは「張り子の虎」ですぐに馬脚を現すことになるとして、衆院選の勝利は小選挙区制の「選挙制度マジック」によるものと述べます(実際に「35%の得票率で70%の議席を占有できる」と当初から言われていた欠点が確認されました)。
 そして高市内閣が発足してから実行した「実績」は、「台湾有事発言」と「バラマキ補正予算編成」二つだけで、前者はこれまでの日中平和友好関係を構築した外交の蓄積を破壊する発言で、後者はいまは「財政支出をスリム化しなければならない局面にある」のにそれを破壊し、放漫財政に逆戻りさせたと指摘します。
 そして税収の年額が20兆円も「上振れ(自然増)」しているということは、10年で200兆円の巨大増税になっていることを意味するので、高市内閣がすべきことはそれを国民に還元することだと述べます。
 そして記事の最後のところで「『サナエトークン』をめぐる巨大疑惑が浮上した」と記しました。これはごく最近起きたことで金融庁が動き出した段階なので、ご存知ない方が殆どだと思われます(メルマガ版では説明されています)が、もう少し概要がわかると動画などで取り上げられると思います。

 関連記事を追記します。
【徹底解説】話題の仮想通貨「サナエトークン(SANAE)」とは?政治×Web3の最前線で何が起きているのか


 2つ目の記事では
 トランプはイランのハメネイ師などの殺害やイランの空爆に「国際法は必要ない」と明言し、米軍最高司令官としての判断は「自らの道徳観にのみ制約される」と表明したことに、「これほど危ういことはない」と述べます。
 この完全なる国際法、国連憲章への違反に対して、高市首相が米国の国際法違反、国連憲章違反を批判しないのは、日本が米国の植民地なので宗主国の行為を批判できないのだと指摘し、強大国の「力による現状変更」を容認するなら、日本自体が強大国による「力による現状変更」の犠牲になるときに、強大国を非難できないことを忘れるべきでないと述べます。
 とこで日経平均先物価格は2月26日からわずか3日間の取引で5千円超も急落しました。
 史上最高の支持率から発足した高市内閣も支持率の急降下が想定を超えるスピードで進行する可能性があると指摘します。
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沙羅双樹の花の色
                 植草一秀の「知られざる真実」2026年3月5日
事態は急激に変化する。
高市首相は2月8日の衆院総選挙で自民が圧倒的多数議席を獲得したことで独裁者になった気分にあると推察されるが、しょせんは「張り子の虎」。すぐに馬脚を現すことになる
選挙も自民が多数議席を獲得したのは「選挙制度マジック」によるもの。
自民の比例代表選得票率は36.7%。全有権者を分母にした「絶対得票率」は20.4%。
主権者の5人に1人しか自民に投票していない。
だが、自民が獲得した議席は候補者不足での取りこぼしがなければ465議席分の330議席。
衆議院議席定数の71%の議席を占有した。

候補者不足で14議席が他党に流れたため実際の獲得議席は316だったが、それでも議席占有率は68%自民単独で衆院議席定数の3分の2を超えた。
この圧倒的多数議席をもたらした主因が選挙制度にある
全議席を比例代表の得票率で案分すると自民獲得議席は171。過半数の233にも遠く及ばない。これが民意を正確に反映する自民党議席数である。
圧倒的多数議席を獲得した主因は「選挙制度マジック」にある。

高市内閣が発足したのは昨年10月21日内閣発足から4ヵ月半しか経過していない。
実績はゼロに等しい。高市氏を党首に選出した自民党党首選では「解党的出直し」が叫ばれた。
自民は「政治とカネ」で解党の危機に直面した。
高市新体制の出発には「政治とカネ」への抜本対応が置かれるべきだった。
しかし、高市氏は「政治とカネ」への対応を闇に葬った。完全な「ゼロ回答」。

メディアの集中砲火を浴びる局面だったが、なぜかメディアがスルー。逆に高市礼賛報道に徹した。これが不可解な高支持率を生み出す原動力になった。背景は米国傀儡である。
高市内閣が発足してから実行した「実績」は二つだけ。
「台湾有事発言」と「バラマキ補正予算編成」。
「台湾有事で戦艦が使われ、武力行使を伴うなら存立危機事態」と述べた。
米軍が展開し、戦艦が使われ、武力行使を伴うなら、日本は米国と共に中国と交戦状態に入るとの見解表明だった。
これまでの日中平和友好関係を構築した外交の蓄積を破壊する発言だった。

中国が激怒して対抗策を提示し、日本経済にこれから深刻な影響が広がる。
政策運営での唯一の実績は〈バラマキ補正予算編成〉。
日本財政は2020年度に空前絶後の超バラマキ財政を実行したため、財政支出をスリム化しなければならない局面にある。25年度当初予算までは財政支出スリム化が実行されてきたが、高市内閣がこれを破壊した。放漫財政に逆戻りさせた。

財政政策で対応すべきは税収年額の20兆円上振れの国民への還元。
消費税率を5%に引き下げれば、国・地方合わせて15兆円減税になる。まずは消費税率を5%に引き下げることが優先されるべきだが、高市内閣は減税には冷淡である。
食料品税率ゼロを2年限りで実施することが検討されるが、合計で10兆円にしかならない「しょぼい減税」。
自然増収が20兆円規模だから、こちらは10年で200兆円の巨大増税を意味する。
高市内閣の実績はこれしかない。

自民が少数の国会では台湾有事発言と統一協会との関係を厳しく追及されることが想定された。
この疑惑を隠すために正統性のない衆院解散に突き進んだと言える。
統一協会との金の流れについて説明が行われていない。
さらに、「サナエトークン」をめぐる巨大疑惑が浮上した。
「張り子の虎」の地金が露わになるのに長い時間を要することはないだろう。

続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」4355号
「サナエトークンと高市事務所の関係」 でご高読下さい。
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(追記)
【徹底解説】話題の仮想通貨「サナエトークン(SANAE)」とは?政治×Web3の最前線で何が起きているのか
                       けんけん 2026年3月3日 09:02
いま、日本の仮想通貨(暗号資産)界隈を騒がせている一つのプロジェクトがあります。その名も**「サナエトークン(SANAE TOKEN)」**。
2026年2月25日に突如としてリリースされたこのトークンは、発行直後に価格が一時30倍に急騰するなど、ミームコイン的な熱狂を巻き起こしました。しかし、その一方で現職首相の名前を冠していることから、法的・倫理的な議論、さらには首相本人が関与を否定する声明を出すなど、異例の事態に発展しています
本記事では、サナエトークンの正体と、今まさに起きている騒動の本質を詳しく解説します。

1. サナエトークン(SANAE)とは何か?
サナエトークンは、Solana(ソラナ)ブロックチェーン上で発行された暗号資産です。
発行元: NoBorder DAO(溝口勇児氏らが主導)
プロジェクト名: 「Japan is Back」の一環として展開
コンセプト: 民主主義をアップデートするための「インセンティブトークン」
運営側は、YouTube番組等のコミュニティから生まれた「民主的に選ばれたリーダーを象徴する名称」として「サナエ」を選定したと説明しています。つまり、高市早苗首相をモチーフにした、いわゆる「PolitiFi(Politics + Finance)」と呼ばれる政治テーマのコミュニティトークンに分類されます。

2. なぜこれほど話題(炎上)しているのか?
リリース直後から、サナエトークンは多方面で注目を集めました。その理由は主に3つあります。
① 価格の爆発的な高騰
発行初日に価格が初値の21倍〜30倍にまで跳ね上がりました。ミームコイン特有の「波に乗れば儲かる」という投機的な期待感が、多くの投資家を呼び込みました。


② 高市首相による異例の「全面否定」
2026年3月2日、高市早苗首相は自身の公式X(旧Twitter)にて、このトークンについて**「全く存じ上げない」「何らかの承認を与えたこともない」**と、関与を完全に否定する注意喚起を行いました。 これにより、プロジェクトの信頼性に対する疑問が噴出し、価格は急落。SNS上では「無断利用ではないか」という批判が強まりました


③ トークノミクスの懸念
技術的な側面からも、専門家から懸念の声が上がっています。
保有の偏り: 供給量のうち、リザーブ(運営保有分)が65%超を占めていると指摘されており、運営の売却によって価格が崩壊するリスクが高いとされています。
ブラックリスト登録: 一部のトークンプラットフォームでは、既に「要注意銘柄」としてブラックリストに登録されているとの情報もあります。

3. 投資家が知っておくべきリスク
サナエトークンは、一般的なビットコインやイーサリアムとは性質が大きく異なります。
政治的リスク: 本人が公認していない以上、今後の法的措置やプラットフォーム側での規制が強まる可能性があります。
流動性の欠如: 分散型取引所(DEX)での取引が主であり、一度売りが殺到すると、希望の価格で売却できなくなる「プライスインパクト」が発生しやすい構造です。
ミームコインの宿命: ファンダメンタルズ(基礎的な価値)に基づかないブームであり、関心が薄れれば価値がゼロになる可能性も否定できません。

4. まとめ:日本のWeb3市場への影響
サナエトークン騒動は、日本のWeb3市場における「政治家や有名人のパブリシティ権」と「トークン発行の自由」という難しい課題を突きつけました。
「民主主義をアップデートする」という崇高なスローガンを掲げていても、その実態が不透明であったり、名前を借りただけの投機的なスキームであれば、市場の信頼を損なう結果になりかねません。
暗号資産の世界は、魅力的なチャンスに溢れていますが、その分だけ慎重な情報収集が求められます。


米国暴挙諫められない高市首相
                植草一秀の「知られざる真実」 2026年3月 3日
筆者が執筆する会員制レポート『金利・為替・株価特報』https://uekusa-tri.co.jp/report-guide/ では、2026年のキーワードを「陽極まれば陰に転ず」としてきた。株価も高市内閣も「陽の極み」が謳歌される状況が生み出されてきたが、「陽の極み」に衰退の兆しが忍び込むことを見落とせない。

米国のトランプ大統領は「国際法は必要ない」と明言。米軍最高司令官としての判断について「自らの道徳観にのみ制約される」と表明した。これほど危ういことはない
主権国家に対して一方的に軍事侵略を行い、国家元首を拉致する、暗殺する。
完全なる国際法、国連憲章違反。国際社会は米国の暴挙を糾弾しなければならない。
ところが、高市首相は米国の国際法違反、国連憲章違反を批判しない。日本は米国の植民地であるから、宗主国の行為を批判できないのだ。

米国はイランに核開発疑惑があり、イランの対応が不誠実なものであったから軍事侵略を行ったとする。
現在の国際社会では核兵器が戦勝国=P5によって独占保有されている。P5以外の国は核兵器の保有を許されない。これがNPT(核拡散防止条約)体制。P5の核兵器独占保有を認めP5以外の国の核兵器保有を認めない。完全なる不平等条約だ。

イランはP5でないから核兵器を持たせない。そのイランが核廃棄の指令に従わないから武力侵攻したという。イランに対する軍事侵略を実行したのは米国とイスラエル。
問題はイスラエル。実はイスラエルは歴然たる核兵器保有国である。イスラエルの核保有は公然の秘密。このイスラエルの核武装を容認してイランの核開発疑惑を糾弾するのはダブルスタンダード
国際法および国連憲章違反の「イランに対する軍事侵略」を日本は糾弾する必要がある。
ところが、高市首相は米国の国際法および国連憲章違反を批判しない

強大国が「力による現状変更」を遂行するときに、これを容認するなら、日本自体が強大国による「力による現状変更」の犠牲になるときに、強大国を非難できない。このことを忘れるべきでない

日経平均株価は日本企業の利益拡大期待から59332円の水準まで高騰した。
6万円の大台も視界に入る水準にまで上昇した。
しかし、米国によるイラン軍事侵略によって急落に転じている。
イランはホルムズ海峡封鎖を宣言。日本が輸入する原油の9割がホルムズ海峡経由。
原油等の輸入に重大な支障が生じることになる。

米国とイスラエルによるイラン軍事侵略に対してイランが反撃を始動させた。
米国のトランプ大統領はイラン戦争終結に数週間の時間を要するとの見通しを表明している。
世界経済の先行きは急激に不透明化している。

経済情勢の混迷を受けて内外株式市場で株価下落の反応が広がっている。
日経平均先物価格は3月3日の取引で54000円水準にまで急落。
2月26日の59332円からわずか3日間の取引で5000円超も急落している。
史上最高値から発足した高市内閣の急降下が想定を超えるスピードで進行する可能性がある。

続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」4354号
「高市首相に忍び寄る凋落の影」 でご高読下さい。
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                  (後 略)

05- 開戦初日、予想外のイラン反撃で麻痺状態に陥ったアメリカとイスラエル

 マスコミに載らない海外記事に掲題の記事が載りました。
 ここではイスラエル・米国側が、イランがいわゆる十二日戦争時だけでなくそれ以前のケースのように、初期の抑制と慎重な報復とタイミングの遅延を繰り返すと想定していたようですが、今回その計算が誤っていたことが証明されたと指摘します。
 今回のイランの報復は即時かつ多面的多様な発射装置、多様な軌道と同期したタイミングといった多様なベクトルが、ワシントンとテルアビブの軍事計画担当者の混乱を招いたと述べます。
 初日は米国側の予想を超え展開になり、今後新たな動きが現れるたびに中東全体のより広範な安全保障体制が再定義される可能性があると指摘します。

 併せてもう一つの記事:「トランプの大統領職を潰すハメネイ師殺害」を紹介します。
 中間選挙の予備選挙がスタートしたこの時点で、トランプが敢えて違法なイラン攻撃に踏み切ったのは、中間選挙に向けてよい影響があることを期待した筈ですが、記事は「決着がつかないまま軍事行動が長引けば、中間選挙はトランプ大統領にとって悲惨なものになりかねない」と書き出します。
 そして「この一方的な軍事行動は、国連憲章がその価値を失ったことと国連安保理が機能不全に陥っていることを改めて証明した」と述べ、国連安保理が行き詰まり本来の目的を果たせなければ、その正当性が「脆弱」で世界平和を危険にさらす可能性がある、というグテーレス事務総長警告を紹介しました
 著者は「これでトランプが制御できない米国と同盟諸国に対する非対称的脅威を解き放つことになる。決着がつかないまま、この軍事行動が長引けば(そうなると私は予想している)中間選挙はトランプにとって壊滅的なものになるだろう」と述べます。
 ガザでの虐殺に加え今また公然と国連憲章違反の挙に出たトランプに相応の結果が待っているのは、当然のことです。
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開戦初日、予想外のイラン反撃で麻痺状態に陥ったアメリカとイスラエル
                マスコミに載らない海外記事 2026年3月 4日
                    ルーカス・レイロス 2026年3月1日
                      Strategic Culture Foundation
 イスラム共和国は過去の意思決定の誤りから学んだことを示している。
 中東における最近の軍事的エスカレーションは、ワシントンとテルアビブの戦略的誤算を露呈した。アメリカとイスラエルの当局は、イランへの直接攻撃を開始することで、テヘランが過去の紛争で見られたパターン、すなわち初期の抑制と慎重な報復とタイミングの遅延を繰り返すと想定していたようだ。このパターンは、いわゆる十二日戦争時だけでなく、それ以前のイスラエルによるイランの標的および地域同盟諸国への侵攻でも顕著だった。だが今回、その計算が誤っていたことが証明された
 当初の戦略の中心要素は、最高指導者とその家族と他の高官を標的とした典型的な「斬首」の企みだったようだ。根底にある論理は良く知られている。意思決定権の頂点を失えば、内部の混乱や、後継者争いや、作戦の麻痺が生じるとずだというものだ。この手法は西側諸国の軍事ドクトリンにおいて、特に体制的敵とみなされる国家に対して用いられる際、しばしば繰り返される。
 だが、この種の戦略は、複雑な政治軍事構造を備えた高度に制度化された国家に適用すると失敗する傾向がある。イランは単一司令部に依存する脆弱な国家ではない。イランは、多層的な権力構造、明確な継承の連鎖と、国家機構、正規軍と並行する安全保障機構の深い統合を備えた体制だ。更に、イランは数千年にわたる歴史的連続性を持つ文明で、その現代の政治的アイデンティティはまさに外部の圧力により確立された。たとえ象徴的意味を持つものであれ、個々の指導者排除が、これほどの構造的結束力を持つ国家を自動的に解体するわけではないのだ。

 専門家たちを驚かせたのは、イランの反撃の速さだった。十二日戦争と異なり、今回の報復は即時かつ多面的だった。攻撃から数時間後、イランは中東全域の米軍施設に一連の同時作戦を開始した。米軍が使用している基地は、防衛システムを麻痺させ、迎撃能力を低下させることを狙った協調行動として、ミサイルとドローンによる攻撃を受けた。
 同時に、イスラエルの防衛システムは複数回にわたる強力な攻撃により圧力にさらされた。イラン戦略は象徴的な身振りにとどまらず、敵のリスク認識を変化させ、即時かつ目に見える代償を課す意図的な試みだった。紛争初日を通して作戦のテンポは一定に保たれ、シオニスト政権にとって不確実性が高まる環境が生み出された。
 多様な発射装置、多様な軌道と、同期したタイミングといった多様なベクトルが、ワシントンとテルアビブの軍事計画担当者の混乱を招いた。あらゆる兆候から見て、これほど大胆かつ迅速な行動は予想されていなかった。テヘランが躊躇したり、仲介を求めたり、限定的な対応にとどまるだろうという想定は誤りだった。イランはむしろ、最大限の圧力下における戦略的協調能力を示そうとしたのだ。
 この行動は、イラン当局が近年の紛争から重要な教訓を学んだことを示している。過去の事例で見られた対応の遅れは、敵勢力により戦略的抑制や作戦上の制約の兆候と解釈された。テヘランは即時かつ包括的対応を選択して、交戦規則を再定義し、新たな抑止力の閾値を確立しようとしたのだ。
 心理的影響も過小評価すべきではない。初日を通しての継続的攻撃は、イスラエルとアメリカの一部の意思決定機関に混乱と、ほぼ麻痺状態をもたらしたと報じられている。複数戦線が同時に展開されると、戦略的優先順位付けが遙かに複雑になり、事実上不可能になる場合がある。

 今後数日間でエスカレーションがどう展開するかは未だ不透明だ。イランの最初の対応は当面のバランスを変えたが、行動と反応のサイクルを終わらせたわけではない。ワシントンとテルアビブは、大規模地域紛争のリスクを負って攻勢を拡大するか、それとも間接的封じ込め策を模索するかという典型的ジレンマに直面している。初日は、シナリオが当初の予想を超えて展開したことを如実に示していた。今後新たな動きが現れるたびに、軍事力学だけでなく、中東全体のより広範な安全保障体制が再定義される可能性がある。
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/03/01/unexpected-iranian-reaction-paralyzed-americans-and-israelis-on-the-first-day-of-war/


トランプの大統領職を潰すハメネイ師殺害
                マスコミに載らない海外記事 2026年3月 3日
                     イアン・プラウド 2026年3月1日
                      Strategic Culture Foundation
 決着がつかないまま軍事行動が長引けば、中間選挙はトランプ大統領にとって悲惨なものになりかねない
 合同空爆作戦として西側メディアが報じる作戦で、アヤトラ・セイイェド・アリー・ハメネイ師が殺された。イスラエル空軍がテヘランと、その周辺地域に空爆を実施したとはいえ米軍の支援を受けていたのは明らかだ。従って、アメリカは主権国家の国家元首の暗殺に加担したことになる。
 そして、この一方的な軍事行動は、国連憲章がその価値を失ったことと国連安全保障理事会が機能不全に陥っていることを改めて証明した。
 安全保障理事会の冒頭発言で、アメリカとイスラエルによる軍事攻撃をアントニオ・グテーレス事務総長は非難した。アメリカとイスラエルも国連憲章第2条を引用し、イランの対応を非難した。
「全ての加盟国は、国際関係において、武力による威嚇又は武力の行使を、いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、また国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも慎まなければならない。」
 イランに対する大規模かつ継続的な軍事攻撃は明らかにこの条項に違反するものだ。
 安全保障理事会への回答で、国連憲章第51条を引用し「この憲章のいかなる規定も、国連加盟国に対する武力攻撃が発生した場合は、安全保障理事会が国際の平和と安全の維持に必要な措置をとるまでは、個人または集団の自衛権という固有の権利を害してはならない」と規定しているとイラン代表は述べた。第51条は、国連加盟国による武力行使の一般的禁止を規定する第2条に対するわずか二つの例外のうちの一つだ。
 オマーン政府が仲介役を務めた協議の途中で行われた今回の攻撃は、一層皮肉なものだった。実際、グテーレス事務総長は発言で、この点を示唆し下記のように述べている。
「アメリカとイスラエルによる攻撃は、オマーンが仲介したアメリカ・イラン間の第三回目間接協議後に行われた。」
 来週ウィーンで技術的協議とそれに続く新たな政治協議の準備が整っていた。
 この外交の機会が無駄になったことを深く遺憾に思う。」
 安全保障理事会のパキスタン代表は、より率直に「これら攻撃は交渉の真っ最中に起きたため、またしても外交は脱線した」と述べた。

 実際、今回の攻撃は、国際の平和と安全を維持するために国連安全保障理事会が必要な措置を講じることが全くできなくなっていることを裏付けた。
 国連創設80周年を記念して、安全保障理事会が行き詰まり、本来の目的を果たせなければ、その正当性が「脆弱」で、世界平和を危険にさらす可能性があるとグテーレス事務総長は警告した。
 昨夜国連安全保障理事会の席に着いた西側諸国は全て、アメリカ軍事力の前に弱気で沈黙していることを示した。
 イランによる湾岸諸国への無謀な攻撃を彼らは一様に批判した。イランの弾道ミサイルはバーレーン、カタール、UAE、クウェートの米軍施設に加え、イスラエルも標的としていた。イランがこれらの国々の米軍施設を標的としていたのは明白だ。実際、バーレーンにある米軍第5艦隊司令部は、少なくとも一発の弾道ミサイルによる攻撃を受けた。しかし、UAEやバーレーンを含む民間施設も攻撃を受けた。
 だが安全保障理事会における西側諸国声明は、アメリカとイスラエルによるイラン攻撃には一切触れなかった。まるで発言すれば、アメリカの報復を受けると恐れているかのようだ。フランス、ラトビア、デンマーク、ギリシャ、そしてバーレーンさえ、一言も言及せず、イランは自国民を殺害したので、核爆弾保有を許すべきではないとだけ述べた。
 結局、イギリス代表代理ジェームズ・カリウキは、私がこれまで会った中で最も傲慢でうぬぼれたイギリス外交官だと個人的に言えるが、彼は次のように言った。
「外交への道を取り戻すためにイランは更なる攻撃と酷い行為を控えなければならない。」

 国連安全保障理事会の現議長国イギリス(本日アメリカが議長国に就任)は、アメリカやイスラエルに一言も言及しなかった。会合の招集国として、共通基盤を築き、今後の方向性について何らかの合意を築こうとする試みは見られなかった。
 イギリスの姿勢は、ロシア連邦代表が発言で「被害者を非難している」と表現した通り、イランを責めるだけのものだった。イギリスが2014年に外交を放棄したのは既に知っていたが、これはイギリスが外交国家を装いながら埋めない棺桶に釘を打ち込むようなものに見えた。イギリスは外交国家ではない。今やイギリスは戦うための軍隊を持たない好戦国になっている。
 時に、事実の最終的な確認はまだ行われていなかったものの、イスラエル首相とトランプ大統領は既にハメネイ師殺害の可能性を喜んでいた。「独裁者は去った」とネタニヤフ首相は誇らしげに語った。
 ソーシャルメディア声明で、トランプ大統領は、イラン国民に立ち上がり、自国を支配するよう呼びかけた。
 だが数時間内に、CIA内部の情報筋は、ハメネイ師はIRGCの強硬派に簡単に置き換えられる可能性があるという報告を既に漏らしていた。
 私が以前指摘した通り、イランに対する一方的軍事行動は、革命を煽るどころか、逆効果となり、イランの抵抗を喚起する恐れがある。
 この考えはシカゴ大学のロバート・ペイプ教授が非常に明確に述べている。
「政権を狙う空爆が連日続くにつれ、それが引き起こす政治力学の制御は失われる」。
 個々の指導者ではなく国家の存続が重要だ。反対意見ではなく抵抗が重要だ。
 外国勢力がワシントンを攻撃し、アメリカ国民に政府転覆を呼びかけたらどうなるか想像願いたい。国民は自国指導者に反旗を翻すのだろうか、それとも外国の攻撃者に反旗を翻すのだろうか?
 イランは人口9200万人、61万人以上の軍隊を擁する国だ。厳格に統制された国家で、一月に見られたように、暴力的手段も含め国内反対勢力を抑圧する能力と準備は万端だ。また、イランには、抵抗なく進攻し、奇跡的に国を掌握できるような準備万端の反体制派が控えているわけでもない。もしそうなら、ピッグス湾事件のような事態に陥るだろう。
 今年、アメリカ合衆国は既に一つの主権国家の国家元首を拉致したのに続き、今度は別の国家元首アヤトラ・ハメネイを殺害した。これでドナルド・トランプが制御できないアメリカと同盟諸国に対する非対称的脅威を解き放つことになる。決着がつかないまま、この軍事行動が長引けば(そうなると私は予想している)中間選挙はトランプにとって壊滅的なものになるだろう。イラン政権はトランプより長く続くと私は予想している
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/03/01/murdering-khamenei-will-kill-trump-presidency/