2026年10月19日月曜日

在日米軍基地 資産額32兆円 世界で突出 面積・兵力も 欧州は縮小 日本は増強

 しんぶん赤旗の掲題の記事を紹介します。
 在日米軍基地の資産評価額が2034億48万ドル(約31兆9413億円)に達し、2位の在独、3位の在韓米軍基地の資産評価額を3倍前後上回っていることが、しんぶん赤旗が米情報自由法に基づいて入手した資料で判明しました。
 基地面積と兵力(米兵数)も突出しており、日本が異常な対米従属下に置かれた「米軍基地国家」であることが浮き彫りになりました。
 同報告は従来、ウェブサイトで公表されてきましたが、現時点で非公表となっているということです。今回、同紙に開示されたのは概要版のみで、トランプ政権下で、米国の情報公開が後退していることがうかがえます。
「基地構造報告」によると、米軍は海外に563基地、日本国内に105基地を保有しています。また、米国防総省・国防人材データセンターが定期的に公表している統計によると、米軍の海外兵力17万4428人のうち、日本には5万4891人が駐留。全体の31・5%を占め、2位のドイツ(3万7009人)、3位の韓国(2万3372人)を大きく上回っています。
 併せて同紙の下記の記事を紹介します。
 ・異例 5病院で搬送訓練 台湾有事念頭の日米共同演習
 ・「沖縄は植民地か」普天間基地前 強殺抗議 怒りの集会
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在日米軍基地 資産額32兆円 世界で突出 面積・兵力も 欧州は縮小 日本は増強
                      しんぶん赤旗 2026年10月18日



米空軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)






 在日米軍基地の資産評価額が2034億48万ドル(約31兆9413億円)に達し、2位の在独、3位の在韓米軍基地の資産評価額を3倍前後上回っていることが、本紙が米情報自由法(FOIA)に基づいて入手した資料で判明しました。基地面積と兵力(米兵数)も突出しており、日本が異常な対米従属下に置かれた「米軍基地国家」であることが浮き彫りになりました。

 本紙が入手したのは米国防総省の2026会計年度版「基地構造報告」。資産評価額は、別の場所に同規模の基地を建設する場合にかかるコストを、基地内の建物の棟数や面積などで試算。地価は含みません。日本政府は世界に例のない米軍「思いやり予算」や米軍再編経費などで施設を新設・改修しており、必然的に評価額が上がります。
 同報告は従来、ウェブサイトで公表されてきましたが、現時点で非公表となっています。また、従来は個別の基地の評価額や面積なども公表していましたが、現在は詳細なデータの閲覧が関係者に限定されており、今回、本紙に開示されたのは概要版のみです。トランプ政権下で、米国の情報公開が後退していることがうかがえます。
「基地構造報告」によると、米軍は海外(米領や信託統治領を除く)に563基地、日本国内に105基地を保有しています。基地数ではドイツの123が上回っていますが、面積では日本が上回っています。米軍は欧州の基地の段階的縮小を進めており、ドイツでは前年度から面積が約17%減っています。
 また、米国防総省・国防人材データセンター(DMDC)が定期的に公表している統計によると、米軍の海外兵力17万4428人(26年3月現在)のうち、日本には5万4891人が駐留。全体の31・5%を占め、2位のドイツ(3万7009人)、3位の韓国(2万3372人)を大きく上回っています。
 これだけの基地負担を背負いながら、ばく大な経費を費やして沖縄県名護市辺野古に新たな基地建設を強行する日本政府には、主権国家を名乗る資格はありません。
 米軍の海外基地には、非公表の基地も多数存在しており、実際は800程度に達するとの指摘もあります。



















異例 5病院で搬送訓練 台湾有事念頭の日米共同演習
                      しんぶん赤旗 2026年10月18日
 日米共同統合演習「キーン・ソード」(19日から実施)では、南西諸島で多くの負傷者が出ることを想定し、負傷者を自衛隊病院から一般医療機関に搬送する訓練を東京都内と埼玉県内の計5施設で行うことが防衛省資料から分かりました。5施設で同時に実施するのは異例です。これらの病院は災害対処や救急医療の拠点で、長期戦となれば医師や看護師が軍事優先で動員され、国民向けの医療が後回しになる恐れがあります。

南西諸島で多数の負傷者想定
 空自那覇基地と米軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)の負傷者を自衛隊入間病院(埼玉県入間市)に搬送し、そこから一部の患者をさいたま赤十字病院(さいたま市)に移し、連携する訓練を実施。また、入間病院から武蔵野赤十字病院(東京都武蔵野市)や国立病院機構災害医療センター(立川市)、日本赤十字医療センター(渋谷区)、平成立石病院(葛飾区)に搬送します。目的は、前線を維持するために輸送や補給、衛生処置を行う「統合後方運用」の訓練です。
 自衛隊担当者によると、病院の入り□まで患者を搬送し、症状などを医療機関に申し送る訓練で、病院内で自衛官が訓練する予定はないとしています。
 また、日米共同の衛生訓練は沖縄県に集中しています。嘉手納基地や那覇基地、那覇軍港、米軍普天間基地(宜野湾市)、北部訓練場(東村など)、キャンプ・ハンセン(金武町など)、ホワイト・ビーチ(うるま市)など計10施設で計画。念頭にあるのは「台湾有事」など米中の軍事対立に自衛隊が動員され、多数の負傷者が出る事態です。
 小泉進次郎防衛相は「国立医療機関や一般病院の協力を考えなければ、自衛隊の任務は成り立たない」などと医療機関の軍事動員を当然視。防衛、厚生労働両省は協議体を作り、検討を進めています。


「沖縄は植民地か」普天間基地前 強殺抗議 怒りの集会
                      しんぶん赤旗 2026年10月16日
 米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)所属の海兵隊員が強盗殺人容疑で逮捕された事件に抗議する集会が15日、同基地の野嵩ゲート前で開かれました。「第3次普天間米軍基地から爆音をなくす訴訟団」が主催し、早朝から集まった約20人が「怒」や「OUTRAGE」などの文字入りプラカードを掲げました。
 参加した同市在住の女性(98)は、沖縄の本土復帰に際して多くの県民が本土並みに基地を減らしてほしいと託した願いが、日本政府によって踏みにじられたと糾弾。恩納村から駆けつけた女性(71)は「沖縄では米兵犯罪など米軍関係の記事が新聞に載らない日はない。なぜ沖縄だけが」と話し、全国の人たちには沖縄の苦難をより自分ごととして受け止めてほしいと語りました。
 同訴訟団の幹事で日本共産党の宮城優市議もマイクを握り、「事件が繰り返されても何一つ変わらない。沖縄はまだまだ植民地状態にあるといえるのではないでしょうか」と強調。日米両政府が押しつける同基地の「移設条件付き返還」では県民、市民の命が守られることはないと述べ、「団結して闘っていこう」と呼びかけました。
 参加者によると集会中、車に乗った米兵1人が、最大級の侮辱を示す中指を立てるしぐさを見せながら通り過ぎていったといいます。

高市内閣転落が加速する(植草一秀氏)

 植草一秀氏の掲題の記事を紹介します。
 時事通信が10月9~12日に実施した調査で高市内閣の支持率は前月比1・7ポイント減の42・4%、5ヵ月連続の下落でこれまでの最低値を更新しました。
 梁農水相が辞表を提出したのは直後の14日でした。本来なら疑惑が表面化した10月の早々に辞任すべきであり、高市首相に的確な大局観があればそうなった筈でしたが、高市氏は疑惑を追及されても頬かむりして、「中央突破で逃げ切れる」と考えて簗氏続投にカジを切りました。
 高市氏は、古くは総務省の内部文書を「ねつ造」と断定しそうでなければ議員辞職に応じると明言し、後に総務省職員が作成した内部文書であることが明らかにされてからも、結局議員辞職せずに逃げ延びました。直近の特別国会でも、サナエトークン、誹謗中傷動画、サナエタオル配布、統一協会との関係など重大疑惑の追及を受けましたが、全て逃げの一手に徹して逃げ切りました。
 植草氏はそう指摘し、これが「高市行動様式」でこの「成功体験」が彼女の判断を歪めて現在に至っていると見ています。
 そして松山参院議員会長に指示して石井準一氏を幹事長から引きずり下ろしたのも、高市氏の自己中心主義が如実に表れた事例であるとし、「高市氏はその人間性で転落に転じる。これは間違いないだろう」と断じます。一刻も早く実現して欲しいものです。
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高市内閣転落が加速する
              植草一秀の『知られざる真実』 2026年10月17日
10月の内閣支持率調査の第一報が出た。調査主体は時事通信社。
調査は10月9~12日に実施された。
高市内閣の支持率は前月比1・7ポイント減の42・4%。5ヵ月連続の下落でこれまでの最低値を更新した。不支持率は前月比0・4ポイント増の29・7%。














本ブログ、メルマガが簗和生農水相の暴言についての記事を掲載したのが10月1日。
「日本財政の恐るべき実態」 https://x.gd/QP1L1
「高市金権腐敗政治を打倒しよう」 https://foomii.com/00050
さらに、10月6日に以下の記事を配週した。
「国交省虚偽会見が大問題に発展」 https://x.gd/ngOhG
「梁農水相とポンコツ議員の排除」 https://foomii.com/00050

「梁農水相は辞任に追い込まれるだろう。内閣の弱体化を回避するには的確な大局観が必要。高市首相は世の中を甘く見ている。梁農水相の続投を指示している。
しかし、問題は政治の根幹にかかわる中核問題。」 「高市首相は世の中がまったく見えていないようだ。ここから高市内閣の転落が始動する。」と記述した。

高市首相に的確な大局観があるなら、問題が表面化した時点で直ちにやな農水相更迭に踏み切ったはず。しかし、高市氏はやな大臣続投にカジを切った。
疑惑を追及されても頬かむりして中央突破で逃げ切る。これが「高市行動様式」。
過去に重大疑惑を追及されながら、頬かむりで中央突破してきた「成功体験」があだになった。

高市氏は総務省の内部文書を「ねつ造」と断定し、「ねつ造」でなければ議員辞職に応じると言い放った。当該文書は「ねつ造」でなく総務省職員が作成した内部文書であることが明らかにされた。高市氏は議員辞職するべきところ、逃げの一手で逃げ延びた。

本年の特別国会。
サナエトークン、誹謗中傷動画、サナエタオル配布、統一協会との関係など、重大疑惑の追及を受けた。
高市氏秘書の木下剛志氏、サナエトークン発行主導者である松井健氏の国会招致が必要不可欠だったが特別国会が会期末を迎えて問題は先送りされた。
重大疑惑も逃げの一手に徹すれば逃げ延びられる。この「成功体験」が判断を歪めている。

しかし、やな大臣続投は逃げ切れなかった。特別国会では予算の年度内成立に失敗した。
2月8日に衆議院総選挙を実施した時点で予算の年度内成立は無理筋だった。
ところが、高市氏は予算の年度内成立を強硬に主張。審議時間を大幅に減らして予算の年度内成立を強行しようとした。

しかし、参院で高市内閣与党は過半数議席を確保していない。
予算の参院通過は簡単には進まない。自民党参院幹事長の石井準一氏が参院での予算成立に尽力した。しかし、そのためには野党の言い分を受け入れる必要がある。結果として予算の年度内成立は実現しなかった。

高市氏は石井準一幹事長が予算の年度内成立を妨害したと逆恨み。
松山参院議員会長に指示して石井準一氏を幹事長から引きずり下ろした。
高市首相の自己中心主義が如実に表れた事例。高市氏はその人間性で転落に転じる。
これは間違いないだろう。

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マリーヌ・ルペン氏 フランス大統領に選出された場合、ウクライナへの支援を6カ月後に停止すると

 国民連合(RN)党首のマリーヌ・ルペン氏は、世論調査で来年春のフランス大統領選で本命とされている人です。
 EU諸国のリーダーたちはいわゆるエリート階層の人たちと言われ、経済面でも国民の困窮とは無縁の富裕層でした。そんな背景から、これまでEUの首脳たちは国民の困窮とは無関係に いわば理想主義的にウクライナへの経済的支援を継続して来ました(ウクライナのゼレンスキーは支援金の一部をEU首脳たちに還流させることを通じて本人も莫大な蓄財を行って来たという噂があります)。
 次期仏大統領の最有力候補である彼女が今回、「大統領に当選すればウクライナへの財政支援を6カ月間維持した後 停止する」と発表したのは異例のことであり、フランスの経済がいよいよ行き詰まってきたためか、または もともと彼女が庶民派で国民と共通の意識を有しているからと思われます。
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マリーヌ・ルペン氏は、フランス大統領に選出された場合、ウクライナへの支援を6カ月間維持した後、停止すると表明した。
                       Emese Grancsa 2026/10/15
マリーヌ・ルペン氏は水曜日、2027年にフランス大統領に選出された場合、ウクライナへの財政支援を6カ月間維持した後、停止すると発表した。声明は、欧州の「愛国者」勢力の同盟国との会合に合わせ、ブリュッセルで行われたフランダースの放送局VRT Newsの取材で述べられた。

国民連合(Rassemblement National)党首のルペン氏は、この措置は、自身の当選直後に「誰も追い詰めない」ためのものだと説明した。しかし移行期間の後、フランスにはキエフを財政的に支援するために必要な資源がなくなると、同氏は考えている。
ルペン氏は、フランスは公的債務の「債務不履行寸前」にあると主張し、ウクライナを裏切ることになるとの批判を退けた。また、財政状況がより良好な他の欧州連合(EU)加盟国が、キエフへの支援を引き継ぐことができると述べたが、具体的な国名は挙げなかった。
この立場は、ルペン氏が大統領職の就任直後に財政支援を停止する意向を示していた最近の発言からの修正となる。世論調査では、2027年春のフランス大統領選で同氏が本命とされている。
ルペン氏とジョルダン・バルデラ氏は以前、ウラジーミル・プーチン氏への接近をめぐる批判を否定していた。国民連合(RN)は過去にモスクワの銀行から940万ユーロの融資を受け、2023年に返済した。マリーヌ・ルペン氏は2017年にモスクワでプーチン氏と会談したが、その後、2022年に始まったロシアによるウクライナ侵攻を非難している。

背景:マリーヌ・ルペンはすでにウクライナに対する立場を条件付きとし、ロシアとの関係を微妙に調整する一方、RNは2027年に向けた政策 agenda の準備を進めている
ウクライナへの支援に関する発表に先立ち、マリーヌ・ルペンは、大統領選挙に勝利した場合、公的財政上の困難を理由に、キーウへの財政支援を停止すると述べた。しかし、フランスはウクライナ軍兵士の訓練を継続し、防衛用装備を提供することは可能だと主張し、これ以上の財政的貢献を支えることはできないと説明した。

この立場は、Rassemblement Nationalの指導者たちがロシアへの接近疑惑を否定し、フランスと欧州に対するモスクワのものとされる圧力や行動を非難していた政治的文脈の中で示された。同時に、ルペンは他の安全保障上のテーマについても立場を調整し、ウクライナ戦争が続く間に限り、フランスをNATOの統合司令部から離脱させる意向だと述べた。

これと並行して、EUにおけるフランスの方向性をめぐる議論は、ルペンが勝利する可能性と結び付けられ、予算や共通政策に関するシナリオも示された。この文脈で、RNはウクライナへの支援の方法を変更し、援助に条件を付ける可能性のある勢力として紹介された一方、同党は政治情勢と選挙上のコストに応じて、ロシアとの関係で揺れ動く政党だと評された。

19- ゼレンスキー大統領のディーゼル燃料燃え尽き症候群、ノルド・ストリーム裁判、ロシアゲート事件再燃

「マスコミに載らない海外~」の掲題の記事を紹介します。
 別掲のマリーヌ・ルペン氏に関する記事は、フランスがウクライナへの経済的支援に耐えきれない段階に至っていることを示しました。
 ここではゼレンスキーとトランプの対立が明確になったものの、英国諜報機関MI-6のエージェントと言われるゼレンスキーは屈しないため、トランプは ロシアに対する攻撃用ドローンの誘導や、敵からの攻撃の探知に不可欠なスペースXの高速衛星通信サービスである「スターリンク」と「スターシールド」のウクライナ軍利用を制限しようとしています。そうなればウクライナは深刻な事態に遭遇します。
 こうした事態を収めるためにも、とっくに大統領の期限が過ぎているゼレンスキーが別の人に代わる必要があるのではないでしょうか。
 フランスの財政状況は深刻な危機に瀕しているにもかかわらず、フランスの現大統領マクロン氏がウクライナへの軍事費増額と武器供与継続を決意しているため、右派政党「国民連合」のマリーヌ・ルペン党首が次期大統領選挙で勝利する見込みにあることは、前掲の記事が述べている通りです。
 ロシアからEUに送油・送ガス用のノルド・ストリームの破壊の是非や責任問題が、今更論じられるというのもEU側の困窮の顕れのように思われます。
 (なおRTは「ロシアン・トディー」の略です)
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ゼレンスキー大統領のディーゼル燃料燃え尽き症候群、ノルド・ストリーム裁判、ロシアゲート事件再燃:今週を彩ったRT記事
               マスコミに載らない海外記事 2026年10月17日
今週は、ウクライナで激化する製油所攻撃や、フランス国外に広がる学生運動についても取り上げた。                      RT

ゼレンスキーのディーゼル燃料燃え尽き症候群
 ウクライナのゼレンスキー大統領にとって今週は幸先悪いスタートとなった。トランプ米大統領がクレムリンとの協議後、ロシア産ディーゼル燃料への制裁措置を一時停止する決定を下したことに、ゼレンスキー大統領は明らかに不意を突かれた形となった。この合意は世界的ディーゼル燃料不足を解消するものではないが、既に投機的な市場の沈静化と、来月の中間選挙を控えたトランプ大統領への圧力緩和につながっている。

 ロシアのアナリスト、セルゲイ・ポレタエフがRTに寄稿した記事によると、ゼレンスキー大統領にとってこれは「外交上の悪夢」だという。土曜日、ウクライナに対し「合意をまとめられる新しい指導者」を得て、ロシアの石油精製所攻撃を止めるようトランプ大統領は公然と示唆し、追い打ちをかけた。続けて、ロシアのプーチン大統領は「ゼレンスキー大統領よりも合意を望んでいる」とトランプ大統領は主張した。
 追い詰められたゼレンスキー大統領は猛烈な反撃を開始した。アメリカ大統領が独裁者に同情していると非難し、防空ミサイル供与をアメリカに要求するとともに、アメリカの支援の有無にかかわらず、ロシア製油所に対するドローン攻撃を続けると宣言した。
 ロシアに対する攻撃ドローンの誘導や、迫りくる報復攻撃の探知に不可欠なスペースXの高速衛星通信サービス「スターリンク」と「スターシールド」のウクライナ軍利用をアメリカは制限して、ゼレンスキー大統領に警告を発したようだ。トランプ大統領もスペースXのイーロン・マスクCEOも通信途絶の責任を認めなかったが、仮に認めたとしても、そのメッセージは聞き入れられなかっただろう。

エネルギー戦争を激化させるゼレンスキー大統領
 モスクワとキーウ間での「エネルギー停戦」をトランプ大統領が発表したにもかかわらず(両国とも確認していない)、ウクライナ指導者は、ロシア製油所攻撃を続ける約束を実行に移した。ウクライナ軍は水曜日にロシアのサラトフ州とリャザン州の施設を攻撃した後、木曜日には再びリャザン製油所に向け、長距離巡航ミサイル「フラミンゴ」4発と固定翼の特攻ドローン69機を発射した。
 ロシア国防省によると迎撃された無人航空機の残骸が施設内で激しい火災を引き起こした。
 モスクワとワシントン双方から迅速な報復が行われた。ロシア軍はミサイルとドローンを用いて、キーウ、ハリコフ、および周辺地域の発電所6カ所、軍事兵站拠点、データセンターを攻撃した。ウクライナ空軍は、39発のミサイルのうち4発を撃墜したと発表し、報復攻撃を撃退するのに十分な防空能力がウクライナにないのを承知の上で、ゼレンスキー大統領が製油所攻撃を開始したという報道を裏付けた。
 木曜日、トランプはゼレンスキーをニュースマックス・インタビューで激しく非難した。「私はゼレンスキーの大ファンではない。彼らはあの国を破壊した」と述べた後、ウクライナ指導者がアメリカから供与されたミサイルを「公開市場で売却した」と非難した。
 「ゼレンスキーは我々が付き合うべき相手ではない」とトランプは結論づけた。

ノルドストリーム試験運用開始
 ウクライナがインフラ戦争をさらに激化させる中、史上最も被害額の大きいインフラ攻撃が、ついにドイツ法廷で審理されることになった。ウクライナ軍将校のセルゲイ・クズネツォフは、今週、ハンブルクで裁判にかけられ、2022年9月にノルド・ストリーム1号とノルド・ストリーム2号のガス・パイプラインを破壊したチームを率いたとして告発された。ドイツ検察当局は、この行為を「戦争犯罪」とみなしている。
 クズネツォフは沈黙を貫き、爆破事件への関与を認めも否定もしていない。彼に対する証拠は状況証拠のみで、自白がない限り「有罪判決は下されない」と弁護士らは確信している。
 RTが詳細に調査したように、検察側の主張は筋の通らない点や矛盾点が多々ある。しかし、パイプラインがCIA作戦で破壊されたという別の説を検証すれば、戦後自由主義秩序の基盤であるワシントンとベルリンの関係そのものが問われることになるだろう。
 クズネツォフに対する有罪判決は、ウクライナ軍が最大の外国援助国に対する戦争犯罪に直接関与したことを意味するが、少なくとも現段階では、この裁判は、そのような判決を避けるように仕組まれているように見える。

ロシアゲートの蒸し返し
 古い傷口を再び開くという話で言えば、今週イギリスのアンディ・バーナム首相は「ロシアゲート」という膨れ上がった死体を掘り起こし、2016年のブレグジット国民投票の結果を覆してEUに再加盟する取り組みを強化した。イギリス国民が51.89%対48.11%でEU離脱に投票したこの投票にロシアが干渉したという「明確な」証拠があるとバーナム首相は主張した。
 トランプに対する当初の「ロシアゲート」疑惑が尋問によって崩壊したのと同様、バーナムの主張も基本的検証を受けた途端に崩れ去った。議会で追及された際に、イギリス首相はその主張を裏付けることができず、スティーブン・ドゥーティ外相は、この主張に関する質問をかわそうとして国営テレビで恥をかいた。
 決定的打撃となったのは、バーナムの国内情報機関責任者が、ブレグジットでの「ロシアの影響」を誇張することに警告を発し「ロシア・トロール」が投票に及ぼした影響について議論するのは「これらトロールを実際より大きく見せてしまい、敵の思う壺になる」と主張したことだった。
 だが、バーナムのタイミングと機会主義を非難することはできない。月曜日に彼が議会でロシアのボットと影響力工作について語った際、ゼレンスキー大統領と、彼のポーランドとバルト諸国の支持者と、彼のインターネット支持者たちは、前日にウクライナ軍がロシアのYandexデータセンターを攻撃したことで、ソーシャルメディアから数千もの「ロシア・ボット」が一掃されたと主張した。
 結局、これらの話はどれも真実ではなかった。今回の攻撃は、検索ユーザーのためにウェブサイトをアーカイブするYandexのウェブ・クローラー・ボットの活動を中断させたが、AIが作成したグラフと「ボット」という言葉の独創的解釈のおかげで、このデマはワルシャワ・セキュリティ・フォーラムにまで広まってしまったのだ。

フランスで暴動が拡大
 今週フランスの学生は学校予算増額と学習環境改善を求めるデモの第5波に参加した。これまでのデモは、いずれも暴動や破壊行為に発展しており、今週のデモも例外ではなく、パリでは参加者が車に火を放ったり警察官に石畳や花火を投げつけたりした。
 水曜日、フランスの首都パリで、重武装警官が警棒で暴徒の群衆に突撃する様子をRTのナデージュ・アブデラザック記者が目撃し、一部集会では警察官の数が抗議者数の2倍になっていると指摘した。
 フランスのエマニュエル・マクロン大統領が軍事費増額とウクライナへの武器供与継続を決意しているため、フランスの財政状況は深刻な危機に瀕しており、右派政党「国民連合」のマリーヌ・ルペン党首が次期大統領選挙で勝利する見込みだ。
 一方、アルバニアの学生たちは、フランス学生のやり方を真似て行動を起こした。汚職疑惑をめぐり、エディ・ラマ首相とサリ・ベリシャ野党党首の辞任を求める大規模抗議デモの後、水曜日には学生たちがティラナの教育省フェンスを突破し、建物に放火した。
 ラマ首相の対応も、西側諸国のやり方を踏襲しており、アルバニア首相は抗議デモ参加者らが、国に対して「ハイブリッド戦争」を仕掛けていると非難している。

私たちが観ているもの
 ゼレンスキーはトランプ大統領の不興を買っているかもしれないが、マクロン大統領や、バーナムや他の欧州支持者たちの支援が依然期待できる。木曜と金曜にゼレンスキーはブリュッセルで彼らと会談した。金曜の欧州理事会での演説で、ウクライナ大統領は弾薬、ミサイル、防空システムのために更に「700億ユーロ」を要求した。ウクライナが「陥落」すれば、更に2000万人のウクライナ移民がEUに流入するとゼレンスキーは警告した。
 この露骨な恐喝の後、資金難に陥っているヨーロッパ諸国がどのような約束をするのかを我々は注視していくつもりだ。
 ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は月曜日にテヘランへ飛び、イランのアッバス・アラグチ外相と会談予定だ。両外相は中東でくすぶる米イラン間の緊張緩和に重点を置くとみられ、この方面での進展は世界のエネルギー市場に反映される可能性が高い。
 ラブロフ外相は、10月25日の重要な議会選挙を前に、金曜日にセルビアのイビツァ・ダチッチ内務大臣とも会談予定だ。学生の抗議活動の中、セルビアのアレクサンダル・ヴチッチ大統領は、選挙を前倒しで実施し、首相に立候補するために;辞任した。この重大な動きにより、選挙は彼の9年間の政権に対する国民投票となった。親欧米派学生と右翼の「愛国」勢力が、ヴチッチ大統領を両側から締め付けているため、世論調査、抗議活動と、いつもの容疑者による干渉に注目する必要がある。
 これらニュースの詳細については、RTをご覧ください。

記事原文のurl:https://rt-english.com/news/647296-rt-top-stories-zelensky-trump-nord-stream/

2026年10月17日土曜日

王将事件 京都地裁判決(植草一秀氏)

 植草一秀氏の掲題のブログ記事を紹介します。
 京都地裁の西川篤志裁判長は16日、「王将事件」(2013年12月、王将フードサービス社長の大東隆行氏が何者かによって射殺された事件)の実行犯として起訴された工藤会系組幹部の田中幸雄氏への判決公判で、「被告が実行犯であることに合理的な疑いがあり、犯罪の証明がない」などとして無罪を言い渡しました。
 田中氏が大東氏を殺害した直接証拠はありませんでした。このため検察はいくつかの状況証拠を提示して田中氏が実行犯であると主張しました。争点となったのは「たばこの吸い殻」と「2台の盗難バイクと白い軽乗用車」でした。
「吸い殻」について裁判所は、田中氏が吸った吸い殻であることを認める一方、「吸い殻が現場で吸われ、消火されたと認定できない」と指摘し、バイクとスクーターの盗難については「盗んだ犯人が全くの別人ということも十分考えられる」、「盗難現場の車と被告が幼なじみから借りたが同一の可能性は高い」としましたが、「防犯カメラに写った軽乗用車が被告が借りた軽乗用車と同一だと断言できない」と判断し、「スクーターが盗まれた当時、被告が軽乗用車を使用していたという証拠がない」と指摘しました。

 日本の刑事訴訟では有罪率が99%以上という極めて異常な状況にあります。これは「判検一体*」と言われる状況下で、判事が検事に忖度している結果としか考えられません。
(*「裁判官と検察官の間の人事交流(判検交流)によって、両者が一体化し、公正な裁判が損なわれるのではないか」という批判的文脈で使われています)
 西欧では刑事裁判の有罪率は70%前後なので仮にこれを正常値とすれば、有罪のうちの約30%が冤罪ではないかという疑いが持たれます。
 植草氏は、「直接証拠がなく、間接証拠を積み上げて犯罪を立証する場合、『被告が犯人でなければ合理的に説明がつかない』と言えなければ有罪を言い渡してはならない。京都裁判所の判断は妥当で、この種の正当な判断を示す裁判官は日本では稀にしか存在しない」と高く評価します。
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王将事件京都地裁判決
              植草一秀の「知られざる真実」 2026年10月16日
刑事訴訟法第336条
「被告事件が罪とならないとき、又は被告事件について犯罪の証明がないときは、判決で無罪の言渡をしなければならない。」
「犯罪の証明」がない限り、無罪を言い渡さなければならない。「疑わしきは被告人の利益に」とも言われる。犯人であることについて合理的な疑いを差しはさむ余地がない程度に犯罪が証明されなければならない。

2013年12月に「餃子の王将」を展開する王将フードサービス社長の大東隆行氏が何者かによって射殺された。
警察は2022年10月に特定危険指定暴力団工藤会系組幹部の田中幸雄氏を逮捕した。
田中氏は別の銃撃事件で服役中だった。検察は無期懲役を求刑。これに対して田中氏は一貫して無罪を主張してきた。
10月16日の判決公判で京都地方裁判所の西川篤志裁判長は「被告が実行犯であることに合理的な疑いがあり、犯罪の証明がない」などとして無罪を言い渡した。
刑事訴訟法336条の条文を根拠とする判決である。

田中氏が大東氏を殺害した直接証拠は存在しなかった。
検察はいくつかの状況証拠を提示して田中氏が実行犯であると主張した。
争点となったのは二つの証拠についての評価。二つの証拠は「たばこの吸い殻」と「2台の盗難バイクと白い軽乗用車」。
現場に2本のたばこの吸い殻が落ちていた。その吸い殻に付着していた唾液のDNA型が被告のものと一致した。検察は、待ち伏せ中に被告がたばこを吸い直後に現場で捨てたと主張した。
他方、事件に使われたとみられるバイクとスクーターが同じ時間帯に盗まれ、スクーターの盗難現場の防犯カメラに被告が幼なじみから借りた白い軽乗用車と特徴が似た車が写っていたと検察が主張した。
吸い殻について裁判所は、田中氏が吸った吸い殻であることを認める一方、「吸い殻が現場で吸われ、消火されたと認定できない」と指摘した。

「極めて用意周到に計画して遂行された犯行とみられ、関わった人物が自分に捜査の手が及ばないよう工作したことは十分想定でき」、「別の真の実行犯が持ち込んだり、被告が犯行とは別の機会に上位の者に命じられて具体的な計画を知らされずに現場に残した可能性を排斥できない」との判断を示した。

バイクとスクーターの盗難について裁判所は、「盗難の手口はごくありふれていて、盗んだ犯人が全くの別人ということも十分考えられる」、「盗難現場の車と被告が幼なじみから借りた白い軽乗用車が同一の可能性は高い」としたが、「防犯カメラに写った車は、警察が対象を絞り込んだ地域以外にあった車両の可能性も否定できず、被告が借りた軽乗用車と同一だと断言できない」と判断した。
また、「スクーターが盗まれた当時、被告が軽乗用車を使用していたという証拠がない」と指摘した。

田中氏が実行犯であることに合理的な疑いを差しはさむ余地がある。したがって、犯罪は証明されておらず、田中氏には無罪を言い渡さなければならないと判断した。
裁判所は判決で「証拠上、いかなる経緯や動機から犯行が行われたのか明らかでなく、犯行全体の実像に結び付くような事実が一切解明されていない」と指摘した。

直接証拠がなく、間接証拠を積み上げて犯罪を立証する場合、「被告が犯人でなければ合理的に説明がつかない」と言えなければ有罪を言い渡してはならない。
京都裁判所の判断は妥当だが、この種の正当な判断を示す裁判官は日本では稀にしか存在しない。

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