米国は3日、南米ベネズエラの首都カラカスのほか、ミランダ、アラグア、ラグアイラの各州に大規模攻撃を行い、同国のマドゥロ大統領とその妻を拘束して米国に連行しました。ベネズエラ政府は声明で、米国による攻撃について「目標はベネズエラの原油と鉱物の獲得にある」と非難し、国全体でこの帝国主義的侵略を打ち負かさねばならないと表明しました(4日付しんぶん赤旗ー要旨)。
トランプは世界一の原油埋蔵量を有する(ただし生産量は劣る)ベネズエラに軍隊を差し向け、今後は同国の石油生産を管理すると公言しました。まさに前代未聞の覇権国家による帝国主義的侵略であり国連憲章の蹂躙です。人命の損傷規模こそ異なるもののその蛮行は、イスラエルがガザで行っているジェノサイドに匹敵するものです。
そもそも暴力によって「他国の元首を逮捕する」などはあり得ないことで、「世界の時計」はー瞬時のうちに何百年も逆行したのでしょうか?
かえりみればトランプはこれまでベネズエラへの地上攻撃を「まもなく開始する」と繰り返し主張し、マドゥロ大統領の退陣を要求してきました。米軍は昨年9月以降、ベネズエラ沖のカリブ海などで「麻薬密輸船」と断定した船舶を一方的に攻撃し、すでに100人以上を殺害し、11月からはカリブ海に空母を展開しました。
こうした行為に対しては、国連憲章や国際法に違反するとして米国内外から厳しい批判の声が上がっていましたが、トランプは全てを承知の上で周到に準備してきて、最終的にその目的を達したのでした。
ベネズエラは「米国による違法な武力行使」だとして国連安全保障理事会の緊急会合を要請しました。審議の過程で国連の権威が問われることになります。
「植草一秀の知られざる真実」、「櫻井ジャーナル」、「マスコミに載らない海外記事」の3つのブログを紹介します。
(たまたま昨夜、5チャンネルのTVを見ているとコメンテータは決してトランプを批判しませんでした。これほど明確な事案が起きてもです。日本のTVは終わっています)
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高市首相の見識が問われる
植草一秀の「知られざる真実」2026年1月 4日
米国のベネズエラ侵略戦争に対して高市首相は見解を表明すべきだ。
高市首相は米国の一方的な武力行使を容認するのか。武力攻撃によって他国の大統領を拘束することを容認するのか。
法の支配、自由、民主主義、基本的人権、市場経済などの価値観を重視する外交を行うとしてきたのではないのか。
他国に対して、正当な事由なしに武力を行使する、武力による威嚇に訴えることは明白な国際法違反。国際法違反行為でも主体が米国なら許容するということなのか。
米国の行動は国際法違反であり日本政府は米国の国際法違反行為を非難すると表明するのか。
何も言わないということはあり得ない。首相としての存在意義が問われる。
邦人の安全確保に努めることは当然として、米国の行為をどう評価するのかを説明する必要がある。
「何も言わない」ことは「判断力の欠落」を意味する。ものごとについての判断を示すことができない者が行政権の長であることは許されない。
ロシアがウクライナでの特別軍事作戦を始動させたとき、ロシアは行動の正当性を担保するプロセスを踏んでいる。
ウクライナで内戦が発生したのは2014年のこと。内戦を終結させるために「ミンスク合意」が制定された。
ウクライナ内戦はウクライナ政府と東部2地域(ドネツク、ルガンスク)との間で繰り広げられた武力衝突。ウクライナ、ドネツク、ルガンスクにオブザーバーとしてロシア、ドイツ、フランスが関与して合意が成立した。
ドネツク、ルガンスクの東部2地域に高度の自治権を付与することで戦争を終結させることで合意した。ところが、ウクライナ政府はミンスク合意を履行しなかった。2019年春に大統領に就任したゼレンスキーはミンスク合意履行による和平確立を公約に掲げた。
大統領就任後、ミンスク合意履行に向けての動きを示したが単なるポーズだった。
ウクライナ極右勢力が強く反発するとゼレンスキーは転向した。
21年に米国でバイデン政権が発足。バイデン政権はウクライナでの戦争創作を推進した。
ドイツのメルケル首相は首相辞任後に2014年のミンスク合意はウクライナが対ロシア戦争への態勢を整えるための時間稼ぎのトリックであったことを告白した。
ドネツク、ルガンスク、ロシアはウクライナ、独、仏に騙されたのである。
背後で糸を引いたのが米国であったことは言うまでもない。
ロシアはウクライナのNATO加盟阻止を最重要課題とした。
冷戦終結時に東西ドイツの統一を協議した際、米国は旧ソ連にNATOは東方に1インチたりとも拡大しないことを確約した。
東側の軍事同盟であるワルシャワ条約機構を解体した前提はNATOの解体だった。
NATOもワルシャワ条約機構と同様に解体されるべきものだった。
ところが、西側は旧ソ連との約束を踏みにじり、NATOの東方拡大を推進した。
ロシアにとって最後の砦がウクライナとベラルーシのNATO非加盟だった。
ロシアと長大な国境線を有するベラルーシとウクライナが東西の最重要の緩衝地帯である。
ウクライナのNATO加盟だけは絶対に認められない。これがロシアの「核心的利益」である。
ウクライナが東部2地域に高度の自治権を付与すればウクライナのNATO加盟は消滅する。
これがミンスク合意成立の核心だった。ところが、ゼレンスキーはミンスク合意を踏みにじり、対ロシア戦争準備を加速させ、さらに、NATO加盟の方針を決定した。
この事態を受けて東部2地域が共和国として独立を宣言。
ロシアが2共和国を国家承認した上で集団安全保障の条約を締結した上で、2共和国が集団的自衛権行使をロシアに要請してロシアが軍事作戦を始動させた。
続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第4298号
「対米隷従が日本を滅ぼす」 でご高読下さい。
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(後 略)
米軍がベネズエラを空爆、特殊部隊がマドゥロ大統領夫妻を拉致との情報
櫻井ジャーナル 2026.01.04
アメリカ軍は1月3日、ベネズエラを空爆した。首都カラカス周辺の軍事基地だけでなく民間人の居住地域などで爆発が報告されている。攻撃の最中、ドナルド・トランプ米大統領はベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領夫妻を拉致したと発表、デルシー・ロドリゲス副大統領は大統領夫妻の所在を把握していないと語っている。同副大統領は「マドゥーロ大統領とフローレス夫人の生存を証明する証拠を直ちに提示する」ように求めた。アメリカの大手メディアによると、拉致したのはアメリカ陸軍の特殊部隊デルタフォースだという。
アメリカ政府は11月16日に空母ジェラルド・R・フォードを含む艦船をカリブ海へ派遣すると同時に、閉鎖されていたプエルトリコの海軍基地を修復して使えるようにしている。この基地へマドゥロ大統領夫妻を運んだとも言われているが、確かなことはわからない。
艦隊がカリブ海へ入る前、10月下旬にロシアのアヴィアコン・ジトトランス所属のIl-76TD輸送機がベネズエラに飛来していた。何らかの軍事物資や傭兵会社ワグナーの戦闘員を運び込んだと言われた。すぐにでもベネズエラへ軍事侵攻すると言われていたアメリカ軍の動きが急速に弱まったのはそのためだと推測する人もいた。
11月上旬には2機のB-52爆撃機をベネズエラへ向けて飛行したが、この時、B-52は陸地から約100キロメートルの地点でロシア製防空システムであるS-300に照準を合わされ、基地へ引き返した。ベネズエラはそのほか、中低高度の防空システムであるブークM2e、シリアで有効性が証明された近距離対空防御システムのパンツィリ-S1も配備したとされている。
本ブログでも書いたことだが、マージョリー・テイラー・グリーン下院議員はトランプ大統領のベネズエラに対する軍事的な恫喝とイスラエルの関係を指摘している。ベネズエラへの軍事侵攻を求めている反体制活動家でノーベル平和賞受賞者、つまりアメリカ政府の手先であるマリア・コロナ・マチャドはイスラエルのハマスに対する姿勢を支持しているが、これもそうした関係が反映されているのかもしれない。マチャドは12月中旬、ベネズエラに対するアメリカの戦略を全面的に支持するとCBSニュースに対して語っている。
トランプ政権の中でベネズエラ侵略を最も強く望んでいる人物は国務長官のマルコ・ルビオだと見られている。彼はネオコン、つまり親イスラエル派で、彼の両親は1956年にキューバからアメリカへ渡ってきた。ベネズエラの現体制を倒した後、キューバの体制も転覆させようとしている。
トランプ政権に限らず、アメリカ政府はベネズエラの体制転覆を目論んできた。その始まりは1998年。この年にベネズエラでは選挙が実施され、アメリカへの従属を拒否するウゴ・チャベスが勝利した。チャベスは1999年2月から大統領を務め、アメリカが支配する仕組みを壊してしまうが、その時代に副大統領を務めた人物がニコラス・マドゥロにほかならない。
2001年にアメリカ大統領となったジョージ・W・ブッシュは、その翌年からチャベス政権を倒すための秘密工作を開始。その中心にはイラン・コントラ事件に登場したエリオット・エイブラムズ、キューバ系アメリカ人で1986年から89年にかけてベネズエラ駐在大使を務めたオットー・ライヒ、そして1981年から85年までのホンジュラス駐在大使を務め、2001年から04年までは国連大使、04年から05年にかけてイラク大使を務めたジョン・ネグロポンテがいた。
ホンジュラス駐在大使時代、ネグロポンテはニカラグアの革命政権に対するCIAの秘密工作に協力、死の部隊(アメリカの巨大企業にとって都合の悪い人たちを暗殺する組織)にも関係している。クーデターが試みられた際、アメリカ海軍の艦船がベネズエラ沖に待機していた。ウィキリークスが公表したアメリカの外交文書によると、2006年にもベネズエラではクーデターが計画された。
アメリカの支配層はベネズエラの体制を転覆させるため、2007年に「2007年世代」を創設、09年には挑発的な反政府運動を行った。こうしたベネズエラの反政府組織に対し、NEDやUSAIDといったCIAの資金を流す組織は毎年40004万ドルから5000万ドルを提供していた。
その2年前、つまり2005年にアメリカの支配層は配下のベネズエラ人学生5名をセルビアへ送り込んでいる。そこにはCIAから資金の提供を受けているCANVASと呼ばれる組織が存在、そこで学生は体制転覆の訓練を受けている。このCANVASを生み出したのは1998年に組織されたオトポール!なる運動だ。
この運動の背後にはCIAの別働隊であるIRIが存在した。このIRIは20名ほどのリーダーをブダペストのヒルトン・ホテルへ集め、レクチャーする。講師の中心的な存在だったのは元DIA(国防情報局)分析官のロバート・ヘルビー大佐だ。
抗議活動はヒット・エンド・ラン方式が採用された。アメリカの政府機関がGPS衛星を使って対象国の治安部隊がどのように動いているかを監視、その情報を配下の活動家へ伝えている。このとき、アメリカは情報の収集や伝達などでIT技術を使う戦術をテスト、その後の「カラー革命」におけるSNSの利用にもつながった。(F. William Engdahl, “Manifest Destiny,” mine.Books, 2018)
体制転覆の企てが成功しなかった理由のひとつはチャベスのカリスマ性にあったが、そのチャベスが2013年3月、58歳の若さで死亡する。その後継者が現大統領のニコラス・マドゥロだ。
ベネズエラの確認石油埋蔵量は世界最大だと言われている。その石油は自分のものだとトランプは主張しているが、ほかのアメリカ大統領も同じように考えていたのだろう。その石油を手に入れると同時に、自立の道を歩いていたラテン・アメリカ諸国を再び植民地化することもアメリカ政府の目的だと考えられている。
しかし、ベネズエラを空爆して大統領を拉致すればベネズエラの現体制は瓦解し、再植民地化するとアメリカ政府は考えているのかもしれないが、それほど容易ではないだろう。
ウクライナでNATO軍はロシア軍に圧倒されているが、戦乱を世界へ広げることで戦況を逆転できると考えているのかもしれない。
マドゥロ拉致後、次のアメリカの行動は何か?
マスコミに載らない海外記事 2026年1月 4日
Moon of Alabama 2026年1月3日
昨夜、アメリカはベネズエラの複数の場所を爆撃した。爆撃は防空システムを狙ったものとみられる。だが標的となったのは、もっぱら行政機関施設で、ウゴ・チャベスの遺体が安置された霊廟もその一つだった。
防空軍の攻撃が失敗に終わったため、米軍特殊部隊はニコラス・マドゥロ大統領とシリア・フローレス夫人の住居付近にヘリコプターで着陸した。二人は国外に拉致されたとされている。マドゥロ大統領は居住地を頻繁に変更することで知られていた。CIA情報筋が関与していたとニューヨーク・タイムズは報じている(アーカイブ)。
作戦について説明を受けた人物によると、ベネズエラ政府内のCIA情報筋は、ニコラス・マドゥロ大統領が米軍特殊部隊に捕らえられる数日前から直前まで同大統領の位置を監視していたという。
関係者によると、アメリカ諜報機関は、ベネズエラの情報源から提供された情報に加え、ベネズエラ上空をほぼ常時監視するステルス・ドローン部隊でマドゥロ大統領の位置と動きを監視し、マドゥロ大統領の拘束につながる情報を得たという。
人間が情報源の主張はもっともらしい。(ステルス・ドローン艦隊はそうではない。)
だがマドゥロ大統領を24時間体制で守るはずだったボディーガードは一体どこにいたのか? なぜ米軍ヘリコプターは一機も撃墜されなかったのか? これは大失敗か反逆行為かのどちらかだ。軍に発砲を控えるよう命令したのは一体誰なのか?
マドゥロはアメリカに連行され投獄される。今のところ彼は表舞台から姿を消している。
たが、ベネズエラでは依然チャベス派が支配している。ベネズエラのデルシー・ロドリゲス副大統領が大統領職を務め、ディオスダド・カベジョ国防相もその職に就いている。政府は厳しい声明を発表した。
この攻撃の狙いは、ベネズエラの戦略的資源、特に石油と鉱物資源を奪取し、国家の政治的独立を強制的に破壊すること以外にない。だが彼らは成功しないだろう。独立から200年以上が経った今も、国民とその正当な政府は、主権と自らの運命を決定する奪うことのできない権利を揺るぎなく守り続けている。ファシスト・オリガルヒと結託して共和制国家を破壊し「政権交代」を強制するため植民地戦争を仕掛けようとする試みは、これまでの試みと同様に失敗するだろう。
彼らは国民に国を守るよう呼びかけた。
次にアメリカが一体どんな措置を取るつもりなのか疑問に思う。ベネズエラに侵攻する兵力はない。またベネズエラを封鎖しても政権転覆にはつながらない。国内革命が成功する可能性は低い。
アメリカの専門家連中が下着を盗んだ。次は第二段階だ。そして儲けだ。良い計画に思える。
だが、今のところ第二段階が一体何かは誰も知らないようだ。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2026/01/whats-the-u-s-follow-up-action-after-taking-maduro-out.html
湯沢平和の輪
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。
2026年1月5日月曜日
米国の侵略は非難しないのか/米軍特殊部隊がマドゥロ大統領夫妻を拉致
集団殺害 これを最後に イスラエルの凶行 アルバネーゼ氏
フランチェスカ・パオラ・アルバネーゼ氏は、イタリアの法学者。人権の専門家。彼女は22年5月より国連のパレスチナ被占領地域に関する特別報告者を務めており、25年4月にさらに3年間の延長が承認されました。女性としてこの役職に就くのはアルバネーゼが初めてのことです。着任後の経過は下記の通りです。
22年5月、「パレスチナ地域の人権状況に関する国連特別報告者」に着任。
24年3月、国連人権理事会に報告「ジェノサイドの解剖学」を提出し、イスラエルのガザでの軍事作戦をジェノサイドに相当すると指摘、各国に対して制裁と武器禁輸の実施を求めました。
25年6月、同理事会に「占領経済からジェノサイド経済へ」を提出し、イスラエルの占領・戦争行為に関わる企業名を列挙して責任を追及し、国際社会に対して法的措置や貿易停止を求めました。
報告書では、複数の企業にとって利益となるためにガザジェノサイドが継続していることが述べられ、48社の企業がリストアップされて国際法に違反してイスラエルによるパレスチナ人追放を手助けしていると指摘しました。
トランプ米政権の制裁によって現在、ニューヨーク国連本部での会合への参加が阻まれていますが、世界各地の催しに招かれ、イスラエルのジェノサイドを止めさせようと訴えています。
このほど北アフリカのチュニジアの自宅でしんぶん赤旗の単独インタビューに応じ、イスラエルのジェノサイドや世界の不正義とたたかう信念を語りました。
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集団殺害 これを最後に イスラエルの凶行 世界の不正義に抗して
しんぶん赤旗 2026年1月3日
国連のパレスチナ人権特別報告者として、ガザ地区でのイスラエルのジェノサイド(集団殺害)を厳しく批判してきたイタリア出身の弁護士フランチェスカ・アルバネーゼ氏。国連への報告でジェノサイド加担企業を告発するなど世界の注目を集めてきました。トランプ米政権の制裁によってニューヨーク国連本部での会合への参加が阻まれていますが、世界各地の催しに招かれ、イスラエルのジェノサイドを止めさせようと訴えています。このほど北アフリカのチュニジアの自宅で本紙の単独インタビューに応じ、イスラエルのジェノサイドや世界の不正義とたたかう信念を語りました。(チュニス=米沢博史)
国連パレスチナ人権特別報告者 フランチェスカ・アルバネーゼ氏
私は2023年10月7日、ハマスによるイスラエルの民間人虐殺に心を痛めました。しかしイスラエルは、それ以前からガザ地区への空爆を繰り返し、多くのパレスチナ人を殺してきました。暴力を止めるには、まず暴力を直視するしかありません。その日以来、パレスチナと
世界で横行する暴力が生む悲劇への認識はいっそう高まり、一日たりとも心が休まりません。
植民地主義
いま私が最も懸念しているのは、ジェノサイドの継続です。イスラエルはガザ地区、ヨルダン川西岸、東エルサレムを分断して支配し、場所を問わずパレスチナ人そのものを標的に、ジェノサイドを民族浄化、すなわち民族自体の抹殺と追放の手段としているからです。
ジェノサイドヘの抗議行動が世界的に広がり25年10月に停戦合意となりましたが、この停戦はジェノサイドを止めていません。イスラエルは軍事攻撃の規模こそ小さくしたとはいえ、パレスチナ人を殺害し続けています。
私たちは、もう十分だといわなくてはなりません。だれも無関心であってはならず、各人が少しずつでも時間を割き、行動しなくてはなりません。それによって、人類最後のジェノサイドにしなくてはなりません。
(イスラエルの行為がジェノサイドにあたると国際司法裁判所〈ICJ〉に提訴した)南アフリカ政府の行動は、アパルトヘイト(人種隔離政策)への抵抗だけでなく、植民地主義に対する抵抗です。マンデラ氏(元大統領、故人)が「パレスチナ人の自由なくして、我々の自由も不完全だ」と語ったのは、南アフリカに続いてパレスチナが西欧型植民地主義の最後の形態だからです。
(イスラエルとハマスの停戦を仲介した)米国の計画も、パレスチナ人を他者が統治するという考えです。パレスチナ人の自決権を尊重していません。
ヨルダン川西岸への言及も一切ありません。西岸は(先住民を追放する)入植者植民地主義の最前線です。イスラエルがガザ地区と違い、西岸を大規模に空爆しないのは、すでに1OO万人ものイスラエル人が入植しているからです,ICJが入植地撤廃を求めても、イスラエルは入植を促進し、併合さえ狙っています。
パレスチナは私に、世界の不公正がいかに根深いかを教えてくれました。パレスチナでの不正義と他の地域での不正義はつながっています。パレスチナの問題は私たちの問題です。
イスラエルによるジェノサイドが可能なのは、多くの国が政治的・外交的・軍事的・財政的にイスラエルを支援しているからです。
各国政府はイスラエルとの軍事情報の交換をやめるべきです。日本は軍事ドローンの購入を検討しています。各国は、深刻な国際法違反を繰り返すイスラエルの兵器購入をやめるべきです。そして、金融取引や商取引は全面的に停止すべきです。
国際法適用
世界各地の人たちがジェノサイドに抗議しているのは素晴らしいことです。人間性の証しです。ところが米国、欧州、アラブの国々は、パレスチナヘの連帯を示す人たちを拘束しています。法の支配を掲げる国が、抗議者を犯罪者扱いしているのは衝撃的です。自由を侵害している国であることを証明しています。
パレスチナを国家承認する国は今年150カ国以上に増えました。日本はまだ承認していません。ここに至っても承認しないのは、完全な偽善であり、イスラエルの犯罪を容認する歴史的に誤った選択です。早急な転換を望みます。
占領や人種的・文化的な抹消に対し、土地に愛着をもち追放を拒否するパレスチナ人の抵抗は、世界の人々を行動にかりたてています。それゆえ、イスラエルや米国政府はその抵抗を恐れているのです。
世論調査では、パレスチナ人を人間と見なさないイスラエル人が多い一方、兵役や軍命を拒否するなど、犯罪への加担を拒否するイスラエル人も増えています。
パレスチナが植民地状態から脱するには、占領やアパルトヘイトに反対するイスラエルの平和運動に注目しなければなりません。世界は戦略的に平和運動との対話と連携を強めるべきです。
解決への道は国際法の適用です。占領とアパルトヘイトの終結、ジェノサイドの責任追及という明確な筋道があります。
米国は25年7月、私に制裁を科しました。それでも私は不当な制裁に屈することなく、今後も正義のため、法の原則に基づいて行動していきます。
リクード系の覇権拡大(田中宇氏)
「田中宇の国際ニュース解説」に掲題の記事が載りました。
同氏のこれまでのブログは全てその文脈に沿っていましたので特に違和感はありません。
トランプはリクード系の情報組織に依拠することで、英国系を凌駕し、情報組織戦で覇権を握ることに成功しましたが、それでも多極化は進むのでいずれかの時点で米国は破綻します。そのときに日本が何とか巻き添えになることを逃れられれば…というのが救いであったのですが、日本にはそもそも「多極化」の認識そのものがないのでどうにもなりません。「事態について不明」の自覚がないのであればいずれは破滅に向かいます。
本ブログで田中氏は初めて「日本は長期国債の金利が上昇し、財政破綻が見えてきている」と明言します。これは「多極化」以前の問題で「高市政権の無能さ」という問題に起因します。経済学のプロから総批判を浴びている「サナエノミクス」が維持されていれば、早晩(米国に先立って)日本が破綻するのは止むを得ないことです。
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リクード系の覇権拡大
田中宇の国際ニュース解説 2026年1月2日
この記事は「トランプ化で激動した2025年」の続きです。
私が見るところ、米トランプ政権の本質(黒幕)は「隠れ多極派とリクード系の連立政権」だ。戦後の英米覇権を動かす米諜報界は、もともとロックフェラー家など多極派が運営するはずだったが、戦後の多極型世界の基本となる国連P5を作った後、米諜報界の創設を手伝った英国系(米国より古い英諜報界)に冷戦を起こされて諜報界(覇権運営権)を乗っ取られた。
多極派は潜伏を余儀なくされて「隠れ」になった(用語類は私の自作)。隠れ多極派は50年かけて英国系を出し抜きつつ冷戦構造を解体したが、その後も英国系は、イスラム世界を敵に仕立てて第2冷戦(文明の衝突、テロ戦争)を誘発して、英国系が支配できる冷戦型の世界体制を復活しようとした。
これに対抗するため隠れ多極派は、英国より古い「諜報の元祖」であるユダヤ人の中のイスラエル右派(リクード系)を誘い、多極派とリクード系が協力して英国系を潰す策を始めた。もともと英諜報界もロスチャイルド家などユダヤ人たちが構築したもので、これは諜報のプロであるユダヤ人どうしの暗闘だった。
英国系は、イスラム敵視の構図を作る際、イスラエル(労働党系)を騙してオスロ合意でパレスチナ国家を新設・内包させて自滅に追い込もうとしていた。
リクード系(米国から「帰国」して西岸に入植したユダヤ人が中心)は、オスロ合意の構図を破壊する過程で米国の多極派に誘われ、イスラエルの立て直し(パレスチナ抹消。ナクバの完遂)だけでなく、リクード系が米諜報界に殴り込みをかけて英国系を潰し、多極派が望む覇権の多極化までやってしまうことにした。多極派がイスラエルを頑張らせ、英国系と英米単独覇権を潰した。
多極派は昔から英国系の策略である冷戦構造の構築に協力するふりをして、それを過激に稚拙に推進して自滅的に失敗させ、冷戦構造や米覇権の崩壊と多極化につなげる策略をやってきた。ベトナム戦争が失敗してニクソン訪中と米中和解につなげたのが一例だ。多極派は「覇権自滅屋」だった。
リクード系はネオコンやタカ派として米中枢に入り込み、多極派の手口を踏襲し、英国系が企図していたイスラム世界との第2冷戦の策略を、過激に稚拙に進める策として911テロ事件を起こし、そこからイラク侵攻につなげ、失敗が最初から見えていたイラク占領を推進して予定通り自滅的な失敗を起こした。
911テロ事件は謎が多い。リクード系が過激に稚拙にやらかした諜報界による自作自演の事件を、覇権自滅を防ぎたい英国系が必死で証拠隠滅してもみ消したので、謎だらけで、真相究明も口だけになった。英国系から見ると、リクード系(入植者)は悪質な「いたずらっ子」「悪ガキ」だった。入植者たちは今でも、パレスチナ人を面白半分になぶり殺しにして虐殺し続けている。
911事件後、イスラム世界が敵に仕立てられて「永遠のテロ戦争」が始まったが、それは稚拙な策の連続になり、米国の覇権や信用を自滅的に低下させるだけになった。同盟諸国やマスコミ(いずれも英国系の傀儡)が米覇権の低下や稚拙さを徹底的に無視したので、覇権低下は意外に少なかった。
911からブッシュ政権(共和党)の終わり(2008年)までに、米諜報界はおおむねリクード系に乗っ取られた。次のオバマ政権(民主党)は英国系で、諜報界からリクード系を追い出して米覇権を立て直そうとしたが失敗した。(軍産複合体と闘うオバマ)
オバマの次のトランプは、あとになるほどゴリゴリのリクード系になった。トランプの一期目(2017-20年)は、それほどリクード傀儡でなかった。トランプが英国系(民主党やマスコミ)から妨害敵視された最大の点は、対露和解・ロシア敵視の解消であり、英国系はトランプがロシアのスパイだという濡れ衣の「ロシアゲート」をでっち上げた。
初期のトランプは、リクード系というよりもむしろ、ニクソンやレーガンを踏襲する隠れ多極派だった。
トランプが推進した「アブラハム合意」は、イスラエルが最低限のパレスチナ国家の運営に協力したら、サウジアラビアなどアラブとイスラムの諸国がイスラエルと和解して国交正常化する「二国式」の構想で、リクードと対立するイスラエル中道系のオルメルトの案の焼き直しだ。
リクードの永年大統領(王様)であるネタニヤフは、トランプとの(表向きの)関係を、アブラハム合意を拒否するところから始めている。
トランプは多極派が担ぎ出し、2期目になってリクード系がトランプを傀儡化して乗っ取る動きを強めた感じだ。(没原稿:パレスチナ和平の蘇生)
トランプは2020年の大統領選で、民主党に郵送投票制度を悪用した選挙不正をやられて不正に落選させられている。不正に当選して大統領になったバイデンは、認知症を隠しつつ、予定通りみたいな感じで失策の連続になった。
2024年の大統領選では、バイデンの認知症を暴露して引きずり下ろし、明らかに無能なカマラ・ハリス副大統領を大統領候補にすげ替え、トランプ返り咲きの可能性を高めるかのような奇妙なクーデター的な動きもあった。
これらはいずれも、米諜報界が推進もしくは承認しないと起こらない。諜報界を握るリクード系(と多極派)は、トランプを4年間下野させ、英国系のバイデンを大統領にして失策続きの4年間にして、2025年から改めてトランプを返り咲かせる展開を企図して具現化した観がある。(トランプ返り咲きの周辺<1>)
私はこれまでこの展開の意図を、多極派やリクード系が、トランプでなく英国系(バイデン)にウクライナ開戦をやらせるためでないかと推測してきた。ウクライナ戦争は、米国が英欧を率いてロシアと長期対立し、米英欧側が自滅していく構造になっている。ロシアと仲良くしたいトランプに、露敵視のウクライナ開戦をやらせるのは困難だ。
露敵視の英国系に開戦をやらせ、その後トランプを返り咲かせて米国だけ対露和解し、英国系の英欧が露敵視に取り残されて自滅していく展開にするため、トランプを1回休ませたのでないかと私は考えてきた。
この見方は今でも私の中で有効だ。しかし今回、それに加えて、リクード系がトランプを自分たちの傀儡にするために1回休ませたのでないかという推論が私の中で出てきた。
1期目(2017-2020年)のトランプは、リベラル派、グローバリズム(リベラル派エリートによる世界支配)、地球温暖化問題(人為説軽信派)、マスコミなど、英国系の覇権勢力に宣戦布告して戦っていた。トランプの1期目の就任演説を見ると、その傾向がよくわかる。
(トランプ革命の檄文としての就任演説)
トランプは、2期目(2025年からの1年間)も英国系の覇権勢力との戦いを続けたが、それとは別に新たに、イスラエルが意図的な巨大戦争犯罪であるガザ戦争を続けつつ、中東からコーカサス、中央アジアにかけての広大な地域で、イスラエル覇権を拡大する動きが始まった。
世界は、単独覇権を持っていた英国系が瓦解して多極型に転換したが、イスラエルは多極型世界の中で、少し前までロシアや中国の影響圏だったコーカサスや中央アジアで、露中を押しのけて影響力を拡大している。(イスラエルの覇権拡大)
イスラエル(リクード系)は、露中を敵視していない。イスラエルは、英国系の単独覇権の運営体だった米諜報界を乗っ取ったが、英国系の露中敵視の冷戦体制や包囲網(=単独覇権体制)を継承してはいない。
リクード系は、多極化(多極型世界の形成)を阻止していない。むしろ(諜報界を乗っ取らせてくれた多極派との約束を守って)多極化の推進役であり続けているが、それとは別に、多極型世界におけるイスラエルの地域覇権を拡大し、これまで露中だけが覇権を持っていた領域に「俺も入れろ」と割り込んでいる。(中東への関与を下げたロシア)
リクード系は、イスラエルが表向き「敵」のような関係性を維持しているトルコを代理勢力として使い、トルコがアゼルバイジャンやカザフスタンなど、コーカサスから中央アジアにかけてのトルコ系の諸国をテコ入れして地域覇権を拡大する動きに背乗りして後押ししている。
トルコ(エルドアン)は、リクード系が後押ししてくれていることを自覚している。トルコとイスラエルは罵倒し合っているが、これは目くらまし的な演技だろう。アゼルバイジャンからトルコを通ってイスラエルに石油ガスが送られる流れは止められていない。
リクード系はまたUAEなどアラブ諸国による、北アフリカなどでの地域覇権の動きも後押ししている。(ユーラシアの真ん中で世界の流れをとらえる)
リクード系は、露中の覇権領域(影響圏)に侵入しているが、露中はなすがままにされている。アゼルバイジャンは、ロシアと喧嘩してイスラエル(トルコ)の傘下に移ったが、その動きが一段落した後、ロシア(プーチン)はアゼルバイジャン(アリエフ)と仲直りしている。
カザフスタン(など中央アジア4カ国。トルクメニスタンは鎖国的なので微妙)は911以来、上海協力機構で露中の共同覇権下に入ったが、最近イスラエルやトルコとのつながりを深め、アブラハム合意にも入った。
しかし、ロシアも中国も不満らしきものを表明していない。中共は最近、パレスチナ問題へのこだわりを示さなくなった。中露は、多極型世界を破壊阻止しないかたちのイスラエルの覇権拡大を容認している。
説明が長くなったが、リクード系は、返り咲き前のトランプに対して「イスラエルの覇権拡大とパレスチナ抹消に協力してくれたら、政権の再獲得に協力する」と持ちかけ、トランプの了承を得て2023年夏ぐらいに秘密協定(トランプが好きな「ディール」)を結んだと考えられる。
協定締結後、イスラエルはハマスを誘発してガザ戦争を起こし、巨大な人道犯罪に仕立てつつ、長期的なパレスチナ抹消を加速した。
2024年末のトランプ当選後、イスラエルはレバノンのヒズボラを攻撃して潰し、傀儡勢力のアルカイダ系にシリアのアサド政権を転覆させた。シリアとレバノンという、英国がイスラエルの拡大を阻止するためにサイクス・ピコ協定でフランスにやられたふりをして手放した領域が、109年ぶりにイスラエルの傘下に入れられた。
米大統領選挙前の2024年7月には、トランプが狙撃されたが無傷で終わる事件もあった。これも、リクード系が支配する米諜報界が、トランプの人気を高めるために行った演技で「ディール」の一部だったと考えられる。(トランプへの銃撃)
リクード系は、今後の多極型世界でどのように動いていくのか??。彼らは米諜報界とトランプ政権を握っているので、非常に強い国際政治力(覇権)を持っている。その気になれば、英国に替わってイスラエルが世界的な単独覇権を持つことすら視野に入る(ガザで巨大な人道犯罪をやったので、英国系の覇権維持策だった人道主義は使えず、むしろ人道主義そのものがリクード系によって破壊されたが)。
リクード系が世界単独覇権を目指しているのなら、ロシアや中共がもっと反対するはずだ。露中がリクード系(イスラエル)の覇権拡大を容認しているのだから、リクード系は多極型世界を尊重する(もしくは、尊重するふりをして露中を騙しているとか)。
リクード系が、露中の近傍である中央アジアやコーカサスに覇権を拡大したのは、多極型世界を尊重しつつも、中露を監視し続ける策であると考えられる。
従来の地政学の考え方は「ユーラシア中央部を制する者が世界を制する」だが、カザフスタンなど中央アジアやコーカサスは、まさにユーラシア中央部だ。911以来、ユーラシア中央部は中露の覇権下だったが、今後は中露とリクード系の共同覇権下になる。
地政学の考え方に沿って、リクード系はユーラシア中央部に進出したとも考えられる。
リクード系の力は米諜報界に依存している。米諜報界の力は、ドルや米国債・米金融バブルの維持に依存している。米国がバブル崩壊したら、米諜報界もリクード系も崩壊する。
リクード系の覇権拡大策は、米金融バブル(株や債券の高値)が、最近始まったFRBの隠然QEなどによって今後もずっと維持されることを示唆している(同時に、多極型世界の象徴的な富である金地金の価格上昇も続く)。
トランプは、リクード系の傀儡になり続けてくれる人を後継者にするだろう。JDバンスが次の大統領になる感じが増している。バンスはリクード傀儡になることを了承したということだろう。(米連銀のQE再開)
リクード系が中露を監視し続ける策を持っているなら、日本が昨秋、高市政権になり、トランプに支援されつつ、中共との対立を強め、英国系である官僚独裁体制やその傘下のマスコミやリベラル派を駆逐する動きを始めたことも、リクード系が日本を押し立てて中露監視(特に中共監視役)に仕立てようとしている策に見える。
リクード系は多極型世界の形成に協力しているので、日本を対米従属(英国系による支配体制)のままにしておかず、高市が中共との対立を利用して、日本の上層部に巣食ってきた英国系(官僚独裁機構、マスコミ権威筋、リベラル派)を追い出し、トランプの後押しで核武装までやらせ、対米自立させていくのかもしれない。
核武装は、自動的に対米自立になるが、同時に、多極型世界における「極」になる道を進める。(高市を助ける習近平)
リクード系は、カザフスタンと日本という、中国の西と東の近隣に影響力を行使し、中国への監視体制を作ろうとしている。そのように見える。印度も中国に隣接しており、リクード系と仲が良い。
中共は、リクード系による覇権拡大に抵抗するのをほとんどやめている。多極型世界の形成に協力しているのだから良いと考えているのかもしれない。米諜報界とトランプ政権を握るリクード系はとても強力なので、現実主義な中共は対立を避けたいのかもしれない。
そのような中共は、リクード系が日本を核武装させて、中国と並ぶ「極」に仕立てることを容認しているように見える。中共は、英国系(国民会議派)からリクード系(モディ)に転じた印度とも関係改善している。(日本を多極型世界に引き入れるトランプ)
日本は、高市が政権をとって台湾問題に首を突っ込んで中共に喧嘩を売った。中共は、積極的に売られた喧嘩を買い、日本で高市の人気が強まることをこっそり支援している。日中対立が強まるほど、官僚機構やマスコミやリベラルなど英傀儡たちの力がざまみろ的に弱まる。
日本外務省など官僚機構は、トランプの米国が覇権放棄したので日本を対中従属に転換させようとしてきたが、中共はそんな官僚機構を自滅させている。微視的・小役人的には不可解だが、巨視的には納得がいく。
トランプもリクード系も中共も、高市の日本が日中対立を利用して核武装(対米自立)して多極型世界における極になっていくことを隠然と支援している。
(日本も韓国も核武装しそう)
日本はリクード系の国になっていく。英米傀儡だった戦後には見えなかった風景が見えてくる。
日本は長期国債の金利が上昇し、財政破綻が見えてきているが、これも、危機感がひどくなった方が「最後の手段」である核武装が容認されやすくなることを考えると、意図的な危機感醸成かもしれないと感じられてくる。
パキスタンも北朝鮮もイスラエルも、危機感満載の追い詰められた状況下で核武装している。
核武装に抵抗がある人が多いだろうが、さらに大きな視点で見ると、これは日本にとって「良いこと」である。英国系から洗脳されきっているリベラル派や新聞愛読者には、何を言っても理解不能だろうけど。
「やるべきでない」といくら叫んでも、現実は変わらない。叫びたければ叫べばいいけど。私を攻撃して憂さ晴らしとか?。あーいやだ。
05- 止められるか、高市暴走 あらゆる意味で正念場の年が明けた
日刊ゲンダイに掲題の記事が載りました。
高市氏は首相にしてはいけない人物でしたが、自民党内の不可解な力学によって首相の座におさまりました。そして衆院の予算委員会が始まった11月7日に早速「台湾有事はどう考えても日本の存立危機事態(日本が参戦する)」と、習近平主席を激怒させる発言を行いました。「台湾は中国の核心的利益(の中核)」と謳っているのですから当然です。
直ぐに取り消せば収まった筈ですが、実際には中国を更に怒らせる方向に舵を切りました。そうしてもその影響は少ないと思っているのであれば大間違いです。
高市氏は、一定数の「高市ファン」の熱烈な支持に支えられて 何がしかの自信さえ持って国政に臨んでいる感じです。しかし内政においても 肝心の「サナエノミクス」は 既に失敗が明らかになっている「アベノミクス」の焼き直し版であって、経済学のプロは誰も評価しないどころか「間違っている」と指摘しています。
高市氏の政策は円安を誘導するものなので物価は上がる一方ですが、なぜか米価の高騰で困窮している国民を救済しようという意識は皆無のようです。また「旧統一協会」にドップリ漬かっているという情報もあります。そんな政権は短命で終って欲しいものです。
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止められるか、高市暴走 あらゆる意味で正念場の年が明けた
日刊ゲンダイ 2026/01/03
(記事集約サイト「阿修羅」より転載)
高支持率を背景に国の形を変えようとしている高市政権に、批判どころか、群がる野党。世界を見渡せば、どこもかしこも正義は風前の灯だが、この国の民主主義も漂流するのか。いきなり絶句するような統一教会汚染も露呈した2026年という分岐点。
◇ ◇ ◇
2026年が明けたが、「正念場」の年になるのではないか。国内外で民主主義や正義が風前の灯だからだ。
国内では少数与党の高市政権が高支持率を背景にやりたい放題を進めている。付け焼き刃で合意した日本維新の会との約束を盾に、「戦争する国」の準備を着々だ。そのための「世論対策」なのか、中国を刺激し、対立を煽り、側近には「核武装発言」までさせて、タブーを次々と破壊している。
一方、世界に目を転じれば、聞こえてくるのは侵略者プーチンの高笑いだ。トランプ米大統領がウクライナに突き付けている領土割譲の和平案は「法の正義」ではなく、「力の支配」を強要するものだ。そうしたら、これまではウクライナに同情的だった国際世論も、「しょうがねえか」に変わりつつある。正義もクソもありゃしない。
法哲学者の井上達夫氏は元日の朝日新聞のインタビューで「強者の支配を排し、武力による現状変更を禁じるという国際法の原則を尊重するならば、国際社会が協力して、ロシアに圧力を断固として加えることが必要です」と語り、こう続けた。
「『米国よ、ロシアを裁く資格があるのか』という主張は結局、強国が他国を抑圧するという悪を容認しあう『悪のなれ合い』です。弱き者は強き者に従えという『力の論理』に迎合するシニシズムをこれ以上、広げないためには、ウクライナ戦争もガザ戦争も正義が回復されるかたちで終結させなければなりません」
まったく、その通りなのだが、「悪のなれ合い」をしているトランプに媚びて、すり寄り、はしゃいでいるのが高市首相だ。そこには正義も、理念も、哲学もなく、「自分さえよければいい」という卑しい打算しか見えない。こんな政権が長期化したら、どうなってしまうのか。正月早々、暗澹たる気持ちになってくる。
これまでの政権とは格段に違う危険度
新潟国際情報大教授の佐々木寛氏(現代政治)は「高市政権は平和国家としての日本にトドメを刺そうとしているように見える」とこう言った。
「安倍政権以降、歴代自民党政権は安保3文書の閣議決定や敵基地攻撃能力保有など着々と戦争準備を進めていますが、高市政権になって加速度がついています。日本維新の会といっしょになって、スパイ防止法の制定や憲法9条2項の削除を公言するなど、危険度のレベルが格段に増し、同時に台湾有事発言に象徴されるように、政治の劣化が進んでいる。外交的、政治的な歴史の文脈を無視して、思い付きのようなことを言ってしまう首相なのに、世論はその勇ましさに拍手する。それに乗じて、さらに軍拡を進めていく。結果、糸が切れた凧のようになる恐れがある。そこが安倍政権よりはるかに危険なところで、日本が戦後、築き上げてきた平和国家の礎がすべて、突き崩される懸念があります」
そんな政権がなぜ、高支持率なのか。この世論もまた、怖いところだ。トランプの横暴がいつのまにか、容認されているように、「勇ましさが力」で「力こそが正義」という国際的なモラル崩壊があるのだろう。佐々木氏はそれに加えて「新自由主義の弊害」を挙げた。
「世の中のグローバル化に伴い、どの国家も生き残るために福祉削減など軽量化を図り、新自由主義を進めている。従来の社会的、政治的共同体は破壊され、何でも自己責任となり、格差が拡大しているのは周知の通りです。こうなると、国家そのものが無力化してしまう。そのため、どの国の政権も身近な敵をつくって排斥し、脅威を煽ることで支持率を得る傾向になりつつある。私は高市氏が首相になれたこと自体が先進国の行き詰まりの象徴だとみています」
だとすると、今後、ますます、高市は先鋭化していくのだろう。野党は野党で、そんな高市にすり寄り、高市以上に保守化・右傾化して、存在感をアピールするようになる。気が付けば、どの政党も保守化を競り合い、排外的な翼賛体制が出来上がってしまう恐れがある。国民民主党なんて、外国人による土地取得規制やスパイ活動防止に血道を上げ、大軍拡予算案にも無条件で賛成表明なのだから、酷いものだ。
こうした翼賛体制に世論が拍手するようになったら万事休すだ。「いつか来た道」を再びたどることになりかねない。
高支持率に浮かれているが短命説も浮上
そうした意味で、まさしく、今年の政局は「正念場」だ。高市軍拡翼賛体制が完成し、長期政権化するのか。それとも、世論が歯止めとなり、高支持率が見直されるのか。それによって、この国の形も変わってくる。翼賛体制か、民主主義か、戦争する国か、平和国家か。政治評論家の野上忠興氏はこう見ている。
「好スタートを切って、長期政権を予想する向きもありますが、問題は2つあります。1つは移ろいやすい世論。初の女性首相という好奇心とハッキリ言う論調が受けていますが、実績はまだ何もないのです。物価高対策ひとつとっても、ガソリン税の暫定税率廃止は野党が主張していたことだし、目くらましで規模だけ膨らませた補正予算を通しただけ。世論はいつ離れるかわかりませんよ。もう1つは高市首相の孤独と健康。官邸の様子を聞くと、相談相手もいないし、自分で何でもできると勘違いしていると、こんな不協和音が出始めているんです。加えて、リウマチの持病があるのに、寝不足で、いっぱいいっぱいだというんですね。衆院解散を否定していますが、やらないのではなく、選挙を勝ち抜く体力に不安があるのではないか、とみる向きもある。ですから、支持率に陰りが見え始めたら、第1次安倍政権のように退陣まであり得るとみています」
確かに、この支持率で解散説が出てこないのも不思議な話だ。一人で働き抜いても早晩、ボロが出る。中国との対立が長引けば、そのダメージはボディーブローのように効いてくる。世界中見渡しても、中国との関係がここまで悪化している先進国は日本だけだ。
加えて、韓国メディアが暮れにスッパ抜いた統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の内部文書も火種だ。当時の会長が2021年の衆院選後、韓鶴子総裁(政治資金法違反罪などで公判中)に対し、自民党議員290人に支援したことを報告、高市の名前も32回登場するという爆弾文書だ。野党の追及次第だが、保守の仮面をかぶった政党の正体が暴かれていくのは間違いない。
前出の佐々木氏にも聞いてみた。
「短期か、長期か、2択でしょうね。やはり、政治家としての質が問題です。台湾発言のように軽率な言動があだとなり、自民党内から『彼女ではもたない』という声が出て引きずり降ろされる可能性がある。このケースが短命シナリオ。一方、高支持率を維持し、野党も追随すれば、劣化した危険な政権が長期化してしまう。この国にとって、正念場です」
トドメを刺すか刺されるか、国民も覚悟が問われている。