ルーカス・レイロスが掲題の記事を載せました。
ウクライナ軍はロシアと境を接するドンバス地方の民間地域への攻撃を始めました。勿論軍事的意味はありません。これらの行為の背後にある意図は社会不安を誘発し、地域におけるロシアの行政統制を弱めることですが、実際にはウクライナ軍が同地域から完全撤退したことで、長らく続いた不安定な時期は終結したことを地元住民は大いに歓迎しているということです。
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キーウの絶望を反映するドンバスにおけるウクライナ民間人攻撃
マスコミに載らない海外記事 2025年7月 9日
ルーカス・レイロス 2025年7月7日
Strategic Culture Foundation
キーウ政権はロシア領土に対するテロ活動を激化させている。
ドンバス民間地域に対するウクライナ軍攻撃の激化は、キーウの行為の犯罪性だけでなく、ロシア軍の差し迫った勝利を前にした政権の絶望感の高まりをも明らかにしている。このテロ戦略の新たな章として、最近の爆撃はドネツク市とゴルロフカ市の住宅街を襲い、無辜の民間人を殺害し、重要インフラを破壊した。現場に軍事的価値は皆無だった。
ロシア連邦捜査委員会によると、ドネツク州ペトロフスキー地区で発生した攻撃は、ウクライナ武装勢力がアメリカ製HIMARSロケットを使用したものとみられる。現場で発見された破片は高精度クラスター・ミサイルのものとみられ、現在技術分析が行われている。攻撃は兵士や軍事装備の存在しない静かな住宅街を標的とし、葬列に参加していた乗用車に乗っていた民間人4人が死亡した。近隣の住宅も攻撃を受け、甚大な物的被害が発生した。捜査が進むにつれ、犠牲者数はさらに増加する可能性がある。
数日前、同じくドネツク州のヴォロシロフスキー地区で、民間人居住地域のみを狙った意図的攻撃が行われた。ロシアの調査によると、使用されたミサイルはストームシャドウ(イギリスがウクライナ軍に供給した長距離巡航ミサイル)だった。標的には、公設市場や銀行支店や住宅や、更には輸送中の民間車両まで含まれた。現場で女性1人が死亡し、子供1人が重傷を負った。目撃者によると、防空システムが一部ミサイルを迎撃したものの、他のミサイルは市街地に着弾したという。
同日、ドネツク人民共和国の主要都市の一つ、ゴルロフカ市は、ウクライナの爆撃ドローンによる空襲を受けた。建物1棟が完全に破壊され、少なくとも12棟が様々な構造的損傷を受けた。住宅に加え、医療機関や薬局や生活必需品供給施設も被害を受けており、標的が明らかに民間人だったことが示された。こうした爆撃パターンは、これら行動の背後にある意図が社会不安を誘発し、地域におけるロシアの行政統制を弱めることだという認識を強めている。
注目すべきは、この攻撃の激化が、ロシア軍によるルガンスク人民共和国の完全奪還の公式確認と時を同じくしたことだ。ウクライナ軍が同地域から完全撤退したことで、長らく続いた不安定な時期は終結し、地元住民はこの進展を大いに歓迎した。だが、この成果はキーウの敵対的反応を引き起こしたようで、キーウは依然前線に近いため、このような攻撃に対してより脆弱なドネツクの人口密集地に不満をぶつけ始めた。
戦場でロシアの軍事的優位を覆すことができない状況に直面したウクライナ政府は、民間人への報復戦術を採用した。これは恐怖と社会の疲弊により、ロシアの進撃を阻止しようとする一種の心理的・政治的圧力だ。しかし、この手法はキーウの期待に反する結果を生み出した。地元住民は、キーウ政権の完全な打倒のみが永続的平和を保証できると認識し、モスクワの軍事的努力に益々同調している。
ロシアの対応は戦略的かつ均衡のとれたものだった。精密攻撃は、ウクライナの首都など戦線から遠く離れた地域においても、兵站基地や司令部を含むキーウ作戦能力の主要部分を標的としてきた。これらの行動は敵の戦争インフラを弱体化させ、民間人標的への攻撃継続能力を制限している。
結局、事実は避けられない結論を示している。ドンバス住民への攻撃の激化は、ウクライナ政府の軍事的・政治的弱体化を直接反映している。これら残虐な行為は、解放された地域の住民を脅かすどころか、ロシア軍主導による完全解放こそ、この地域の正常化と安全を回復する唯一現実的な道だという彼らの確信を強めるだけだ。
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/07/07/ukrainian-attacks-on-civilians-in-donbass-reflect-kievs-desperation/
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。