2025年7月7日月曜日

参院選後に連立組み換えの予定/ゆ党が伸びても政治腐敗は不変(植草一秀氏)

 植草一秀氏が掲題の2つの記事を載せました。
 今度の参院選の各党の当選者数について 1人区~7人区の各区毎の予想を示し、自公が参院の過半数に繋がる50人を獲得できるかどうかギリギリの瀬戸際状態にあるとして、仮に自公が50を上回っても大勝にならなければ、衆院の与党少数を踏まえると政権の安定運営が叶わないので、連立の組み換えが生じる可能性が高いとしています。
 一方現時点での選挙情勢の特徴は〈ゆ党〉勢力が拡大すると見ています。
 〈ゆ党〉とは与党と野党の中間的存在の党で、みんなの党、維新、小池新党=都民ファ、国民、石丸、参政のこと(立民も21年10月以降、革新政党から隠れ与党=ゆ党に基軸を移しつつあります)です。
 植草氏は〈ゆ党〉について、次のように性格付けています。
 〈ゆ党〉拡大はCIAの基本戦略である。
 〈ゆ党〉と与党に相違はない。
 〈ゆ党〉ではなく〈革新野党〉を伸長させることが参院選の最大課題になる。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
参院選後に連立組み換えの予定
                植草一秀の「知られざる真実」 2025年7月 6日
参院選では125議席が争われる。
参議院定数の2分の1である124が改選議席だが、東京都で非改選議席の欠員1の補充が行われ、選挙で新たに選出される議席は125。比例代表で50、選挙区で75が選出される。

選挙区定数は以下の通り。
 7  東京(欠員含む)
 4  埼玉 神奈川 愛知 大阪
 3  北海道 千葉 兵庫 福岡
 2  茨城 静岡 京都 広島
 1  残りの32選挙区

選挙区および比例代表の政党別議席獲得情勢は以下の通り。
まず、焦点となる32の1人区における議席獲得情勢。
1人区(32選挙区)

 自民    14
 立民     8
 国民     1

 野党系無所属 3
 自立接戦   
 自無接戦   2

自国接戦    


2人区(4選挙区

 自民     3
 立民     

 維新     1
 国民     1

接戦    


3人区(4選挙区

 自民     4
 立民     

 公明     

 参政     1


4人区(4選挙区

 自民     4
 立民     

 公明     
 維新     

 参政     2
 共産     1


7人区(1選挙区

 自民     1
 公明     

 立民     
 共産     

 国民     
 参政     1


他方、比例代表の議席獲得情勢は

 自民    13
 立民     
 公明     
 維新     

 共産     
 国民     
 れいわ    3
 参政     5

 社民     
 その他    


政党別獲得議席数予想値は

 自民  38~44
 公明  10~12
 立民  26~29
 維新   6~7

 共産  4~5
 国民  8~10
 れいわ 3~5
 参政  9~10

 社民  1~2
 保守  0~2
 NHK  0~
 再生  0~1


自公が50議席を確保すると参院過半数に達する。
石破内閣与党は参院過半数を獲得できるかどうかのギリギリのライン。
衆議院で自公は過半数を割っている。
この情勢では安定した政権運営は不可能である。

参院選後に補正予算を審議するために臨時国会の召集が予想される。
政権運営には衆参での過半数確保が必要不可欠になる。
したがって、野党の一部を連立政権に組み込むことになると予想される。
国民民主を政権に取り込む可能性が高い。
国民民主が自民党を一体の存在であることを踏まえて参院選に臨むことが必要だ。
現時点での選挙情勢の特徴は〈ゆ党〉勢力の拡大
〈ゆ党〉とは〈見かけは野党・中身は与党〉という存在だ

『ザイム真理教』(森永卓郎著)の神髄を深堀り、参院選最大争点財務省・消費税問題を徹底解説する新著が公刊されました。ぜひご高読お願いします。
財務省と日銀 日本を衰退させたカルトの正体』(ビジネス社)https://x.gd/LM7XK
 ぜひご高読をお願いいたします。

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」 https://foomii.com/00050
のご購読もよろしくお願いいたします。
続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」4123号
「参院選最新政党別議席獲得情勢」でご購読下さい。
メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。


ゆ党が伸びても政治腐敗は不変
              植草一秀の「知られざる真実」 2025年7月 3日
参院選では125議席が争われる。参議院定数の2分の1は124だが、非改選議席の欠員補充の選挙も同時に実施されて新たに選出される議席は125。
自公の非改選議席は75。自公が125議席の50議席を獲得すれば参院過半数を制する。
石破首相は自公で50という勝敗ラインを引いた。著しく低いハードル。

参院選は比例代表で50議席、選挙区で74議席(欠員補充を含めて75議席)を争う。
選挙区定数は以下の通り。
6  東京(欠員を含めると7)
4  埼玉 神奈川 愛知 大阪
3  北海道 千葉 兵庫 福岡
2  茨城 静岡 京都 広島
1  残りの32選挙区

鳥取・島根、徳島・高知は合区。勝敗を分けるのは32の1人区。
議員10人以上の野党は立民、維新、共産、れいわ、国民の5党。
32の1人区で一本化が実現したのは、
岩手、秋田、福島、新潟、長野、三重、岡山、山口、徳島・高知、愛媛、佐賀、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄の16県。
残る16選挙区では、
青森、宮城、石川など13選挙区で2党、福井と滋賀で3党、奈良で4党が競合。

自公の獲得議席が50を下回れば、自公の政権与党は参院でも過半数割れになる。
石破首相の退陣は避けられない。
仮に自公が50を上回っても大勝にならなければ、衆院の与党少数を踏まえると政権の安定運営が叶わない。連立の組み換えが生じる可能性が高い。

日本政治は与野党対立の時代を終えた。新たに〈ゆ党〉が誕生し、拡大している。与党・ゆ党・野党の時代に移行している。
裏で糸を引いたのはCIA。自公の賞味期限切れを見越して〈ゆ党〉創設に力が注がれてきた。
象徴的な契機は2008年放送のフジテレビ月9ドラマ『CHANGE』。
『CHANGE』の由来は”Initiative of Change=IC”であると思われる。
ICはMRA=Moral Rarmament”が名称変更されたもの。
MRAは米国で勃興した反共産主義運動である。本尊はロックフェラー。日本にも拠点を置き、日本の反共活動を推進してきた。

CIAが日本における反共活動の拠点としたのが統一協会とMRA。
統一協会と密接な関りを有したのが民社党と同盟。民社党は1960年にCIAの資金支援などを受けて創設された。
見た目は野党だが中身は与党。元祖〈ゆ党〉が民社党。その民社党の支援母体が同盟。
同盟の研修機関が富士政治大学校。反共教育の拠点である。
MRAは〈労使協調路線〉を反共活動の基軸に置いた。この路線と密接に関わるのが松下政経塾松下政経塾もMRAとの関りが深いと見られる。

2008年に『CHANGE』が放映され、その後、〈ゆ党〉創設に膨大な力が注がれてきた。
この系譜に属するのが、みんなの党、維新、小池新党=都民ファ、国民、石丸、参政であると考えられる。
立民に対する工作が行われ、立民は21年10月を境に革新政党から隠れ与党=ゆ党に基軸を移しつつある

〈ゆ党〉拡大はCIAの基本戦略である。
〈ゆ党〉と与党に相違はない。
〈ゆ党〉ではなく〈革新野党〉を伸長させることが参院選の最大課題になる。

『ザイム真理教』(森永卓郎著)の神髄を深堀り、参院選最大争点財務省・消費税問題を徹底解説する新著が公刊されました。ぜひご高読お願いします。
財務省と日銀 日本を衰退させたカルトの正体』(ビジネス社)https://x.gd/LM7XK
ぜひご高読をお願いいたします。

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」https://foomii.com/00050
のご購読もよろしくお願いいたします。
続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」4121号
「参院選での政党の選び方」でご購読下さい。

メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。