海外記事を紹介する「耕助のブログ」に掲題の記事が載りました。
トランプはイラン攻撃を始めるに当たり国連憲章の制約は受けないと公言しました。国連が結成されて80年が経過しているというのにです。イスラエルのネタニヤフは公言はしないものの同様に不法に他国を攻撃して来ました。
それに対して、国連も(理事会も)効果的な手が打てないでいる中で、砲弾やミサイルの製造に必須のタングステンが米国やイスラエルが入手困難になっていて、継戦に支障が出ているのは何とも皮肉なことです。せめてもの「天の摂理」かと思われます。
ここで「投資」という表現になっているのは、投資関係の雑誌に掲載された記事であるからです。
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戦時下における最良の投資は何か?
耕助のブログNo. 2868 2026年4月12日
What is the best investment for wartime?
金でも銀でもAI関連株でもない Inside China Business
工業用金属市場は、防衛関連企業からの需要急増と中国による輸出禁止措置により価格が急騰し崩壊寸前である。タングステンは超硬質かつ超高密度の素材で弾薬、弾道兵器、装甲の製造に不可欠である。また、鉱業や製造業でも高い需要がある。中国は世界のタングステン供給を支配している。また世界の確認埋蔵量の半分を保有している。この金属に対する軍民両用製品の輸出禁止措置により、販売先は民間ユーザーに限定されており、中東やウクライナでの戦争により兵器備蓄が枯渇しつつある。
工業用金属市場は2つの要因から崩壊しつつある。需要面では、国防総省の請負業者やその他の武器メーカーが、中東やウクライナに送られ、翌日には爆破されてしまうような新型兵器を製造するため、新たな供給源を必死に探している。こうした企業にとって価格は問題ではない。ペルシャ湾で最新の戦争が始まる前から、防衛関連企業は需要が二桁の割合で急増した需要を満たすため世界中でタングステンを探し回っていた。
これが1年間のチャートだ。1トンあたり500ドル未満から2,000ドル超に急騰している。繰り返すがこの動きはイラン戦争以前のものである。イラン戦争により在庫が急速に枯渇したため、ホワイトハウスは請負業者を呼び出して会議を開き、兵器の生産量を4倍に増やすよう命じた:
タングステンは超高密度であるため石油掘削や鉱業において不可欠な素材となっている。当然ながら、これはミサイル、徹甲弾、そして装甲そのものの主要な構成要素となる。これらはすべて需要側の話だ。中国は供給側である。北京は輸出に対してデュアルユース規制を課しているため米国防総省は中国からタングステンを入手できない。
中国のタングステン輸出総量は昨年40%減少したが、輸出のすべてが民間ユーザー向けであった。
さて、軍事的な問題に戻る。弾薬の備蓄は底をつきつつあり、請負業者はさらなる生産のために手に入る限りのタングステンを必要としている。アルモンティという企業は韓国に新たなタングステン鉱山を建設中だ。生産量の半分をペンシルベニア州に送り爆弾の製造に充てることを目指している。米国内ではないが数年ぶりの米国鉱山となる。
業界関係者はこれほどの市場状況を見たことがない。ある意味では、過去のスポット的な供給不足に似ているが、それらは一時的なものだった。新たな供給源が稼働し始めたり、需要側では高価格と不足が買いだめを促し、技術者たちが代替品の開発に取り組んだためだ。
しかしイランと中国がすべてを混乱させた――数千機のドローン、数千発のミサイル、数千万発の砲弾や小型弾薬――これらすべてにタングステンが必要である。(英文記事省略)そして米国はまったく生産していない。これは米国地質調査所(USGS)のデータである。2021年以降のタングステンの生産量は年々ゼロである。純輸入依存度は毎年50%以上である:
2021年から2024年までは中国が最大の輸入元だったが、2025年2月に中国は輸出禁止措置を発動した。
タングステンの分布は以下の通りである:
2025年のタングステン総生産量は8万5000トンだった。中国は6万7000トンで全体の4分の3以上を占める。世界の確認埋蔵量は470万トンである。そのうち中国が250万トンで半分以上を占める。ロシアは40万トンだ。
北朝鮮とベトナムは中国の友好的な隣国である。つまり、地球上のタングステン埋蔵量の4分の3は、ペンタゴンのタングステン問題解決に協力する気がない国々にあるのだ。
タングステン物語は他の重要原材料や金属と同じである。ペンタゴンとイスラエル国防軍(IDF)はそれらを急速に消費しており、増産が必要だが、それらが埋蔵しているBRICS諸国は協力する気はない。
だからあのようなチャートになり、昨年2月以来、最もパフォーマンスが良かった投資対象は金でも銀でもNvidia株でもなく、どこかの倉庫に眠っているタングステンの塊だったと見出しは伝えるのである。
参考資料とリンク:
軍需金属タングステン、557%の上昇で金・銅を凌駕https://www.bloomberg.com/news/articles/2026-03-15/munitions-metal-tungsten-outshines-gold-copper-in-557-rally
鉱物商品サマリー2026、タングステン・サブインデックスhttps://pubs.usgs.gov/periodicals/mcs2026/mcs2026-tungsten.pdf
軍需金属タングステン、557%の上昇で金や銅を凌駕https://www.mining.com/web/munitions-metal-tungsten-outshines-gold-copper-in-557-rally/
https://www.youtube.com/watch?v=1BAE3kj5NNc