2026年4月13日月曜日

イスラエルのレバノン空爆は「文明への攻撃」欧州諸国非難 ほか

 米・イランによる停戦が発表された8日以降もイスラエルはレバノンを激しく空爆しています。欧州諸国が厳しくそれを非難しています。
 30日、レバノン南部で活動していた国連平和維持要員3人が空爆によって死亡しました。全員インドネシア人です。
 レバノン子ども600人死傷し、死者2000人に達しました。ユニセフはイスラエルの軍事活動の継続が停戦努力や地域の長期的な安定を損なう恐れがあると指摘し、民間人、特に子どもの保護の強化を訴えました。
 レバノン南部で空爆による負傷者の救援活動をしていた複数の救急車や消防車がイスラエル軍の空爆を受けました。
 停戦中のガザ地区でもイスラエルの攻撃は止まず、停戦発効以降、イスラエル軍の攻撃で少なくとも743人が死亡、2036人が負傷しました。イスラエル軍の銃・砲撃、居住地域への侵入、家屋破壊などが銃いており、1日平均13・1件の合意違反が記録されました。「イエローライン」(停戦合意に基づくイスラエル軍の撤退線)周辺の支配域を当初の10倍に拡大させ、イスラエルはガザ地区の約54%を実効支配しています。
 トランプはそうしたイスラエルの悪行をただ放任しているだけです。イラン政府は9日、米国とイスラエルによる攻撃で、少なくとも3000人が死亡したと発表しました。
 しんぶん赤旗が報じました。
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欧州諸国 イスラエルのレバノン空爆 「文明への攻撃」非難
                       しんぶん赤旗 2026年4月11日
 米・イランによる停戦が発表された8日以来、イスラエルがレバノンを激しく空爆していることを、欧州諸国が厳しく非難しています
 スペインのアルバレス外相は9日、議会下院で演説し、「昨日われわれは、イスラエルがいかに、国際法と停戦合意に違反してレバノンに無数の爆弾を投下したのかを見た」と述べました。さらに攻撃は「理性、平和、理解、普遍的な法に基づく人道主義的な理想の上に築かれた文明への最悪の攻撃だ」と非難しました。
 8日には同国のサンチェス首相が(旧ツイッター)で「ネタニヤフ(イスラエル首相)による生命と国際法への侮蔑は耐えがたい」と投稿。欧州連合(EU)がイスラエルとの連携協定を停止するよう改めて要求しました。
 フランスのマクロン大統領は8日、レバノンのアウン大統領、サラーム首相との電話会談で、イスラエルの「無差別攻撃」を非難し、攻撃は停戦を脅かすと指摘しました。
 イタリアのメローニ首相は9日の議会演説で、レバノンの領土保全を支持し、「イスラエルに対し、軍事的エスカレーションを停止し、国連レバノン暫定軍(UNIFIL)の要員の安全を保障し、激増している避難民の帰還を認め」るよう繰り返し求めてきたと主張しました。
 EUのカラス外交安全保障上級代表(外相)は9日、イスラエルのレバノン攻撃について「米国とイランの停戦に深刻な緊張をもたらしているとXで批判。「イランとの停戦はレバノンにも適用されるべきだ」と攻撃の停止を訴えました。
 スペイン、イタリア、フランスなどは、イラン攻撃が国際法違反、国際法の枠外だと批判し、米国・イスラエルによるイラン攻撃に関与する航空機の領空通過や自国の基地使用拒否などを通じて、一線を画してきました。
 スペインは9日、和平努力に協力するためにイランの首都テヘランの大使館を再開すると発表しました


在レバノン国連隊員死亡 70力国・EU「侵略行為」と声明
                       しんぶん赤旗 2026年4月11日
 レバノン南部で3月末に国連の平和維持部隊「レバノン暫定駐留軍」(UNIFIL)のインドネシア人隊員が爆発で死亡したことについて、日本を含む約70カ国と欧州連合(EU)は9日、「受け入れられない侵略行為」だと非難する共同声明を発表しました。国連本部でインドネシアの国連大使が読み上げました。
 共同声明は「レバノンの人道状況に深い懸念」を表明。民間人犠牲者、民間インフラの破壊が相次ぎ、100万人以上の避難民が出ているとしています。
 国連平和維持部隊への攻撃を「最も強い言葉で非難する」と強調。部隊への攻撃は「国際法や国連安保理決議のもとで戦争犯罪となる」とし、攻撃を行った者の責任を追及しなければならないと強調しました。国連と安全保障理事会に対して、「ますます危険な環境に置かれている国連平和維持部隊の保護の強化」を促しました。
 共同声明は、あらゆる当事者に対して交渉に戻るように訴え、「レバノンの主権、独立、領土保全と統一ヘの強い支持」を表明しました。
 UNIFILによると、3月30日にレバノン南部で起きた爆発で車両が破壊され、平和維持要員2人が死亡。同29日から30日未明にかけても南部で活動するUNIFIL拠点付近に落下した飛翔(ひしょう)体が爆発し、平和維持要員1人が死亡しました。死亡した3人は全員インドネシア人です。


レバノンと直接交渉ヘ イスラエル首相軍事作戦継続崩さず
                       しんぶん赤旗 2026年4月11日
【カイロ=米沢博史】イスラエルのネタニヤフ首相は9日、レバノンとの直接交渉を「できるだけ早期に」開始する方針を明らかにしました。
 レバノン保健省は、8日のイスラエル軍による空爆で、少なくとも303人が死亡、1150人が負傷したとの暫定集計を発表しました。過去5週間で最悪の被害規模となっており、現地では停戦を求める声が強まっています。
 ロイター通信によると、イスラエルの政府関係者は、レバノンとの交渉は来週にも米国の首都ワシントンで行われると述べました。米国務省当局者も、両国の交渉がワシントンで「停戦を巡る交渉について話し合う」ために行われることを確認しました。
 レバノン国営通信によると、レバノンのアウン大統領も同日、「停戦と直接交渉こそが現状を打破する唯一の解決策」と述べ、各国と協議を進めていることを明らかにしました。
 中東カタールのテレビ局アルジャジーラによると、レバノンは、交渉開始の前提条件として停戦を求めています。これに対し、イスラエルは交沙中も軍事作戦を継続する構えを崩していません


レバノン子ども600人死傷 ユニセフ警告「非人道的」影響 
                       しんぶん赤旗 2026年4月12
死者約2000人に
【カイロ=米沢博史】国連児童基金(ユニセフ)は10日、レバノンでの戦闘激化が子どもに「壊滅的かつ非人道的な」影響を及ぼしていると警告しました。
 ユニセフによると、イスラエルによるレバノン空爆が開始された3月2日以降の子どもの死傷者は約600人に達しました。うち4月8日の全土空爆だけで子ども33人が死亡、153人が負傷しました。がれきからの救出が続く一方、行方不明者や家族と離ればなれになるケースも多く、心的外傷(トラウマ)の広がりも警告しています。
 現在、レバノン全土の避難民は100万人を超え、そのうち約39万人が子どもと推定されています。その多くが避難を何度も繰り返しています。
 ユニセフは軍事活動の継続が停戦努力や地域の長期的な安定を損なう恐れがあると指摘し、民間人、特に子どもの保護の強化を訴えました。
 レバノン国営通信は10日、3月2日から4月10日までの死者は1953人以上負傷者は6303人以上と報じました。うち、8日の死者数は357人、負傷者数は1223人に増加しています。現在も、がれきの撤去や身元確認の作業が続けられており、最終的な死傷者数はさらに増える見込みです。


イスラエル軍 複数の救急車攻撃
                       しんぶん赤旗 2026年4月12
 中東の衛星テレビ局アルジャジーラは10日、レバノン南部で複数の救急車や消防車がイスラエル軍の空爆を受けたと報じました。地元メディアの報道として伝えました。同軍は世界保健機関(WHO)に対し、救急車を攻撃すると警告していました。
 WHOのレバノン代表アブバカル氏は9日、イスラエルが首都ベイルートなどで8日に実施した大規模攻撃の影響で、一部の病院で包帯や麻酔薬などの医薬品が不足しており、「数日内に使い果たす恐れがある」と説明しました。ロイター通信の取材に答えました。
 アブバカル氏は「8日のように再び多くの死傷者を出す事態が起きれば大惨事だ。十分な量(の医薬品)が確保されていないために、さらなる犠牲者が出る」と強調しました。ホルムズ海峡の封鎖などで供給網が混乱し、レバノンヘの医薬品の輸送費も上昇したといいます。
 AFP通信によると、WHOのテドロス事務局長も9日の声明で、ベイルート南郊には複数の病院があり、数百人の患者がいるにもかかわらず、イスラエル軍が退避勧告を出したと指摘。重傷患者の移動は「現実的でない」として勧告を取り消すよう要求しました。その上で、「すべての医療施設や医療従事者、患者、民間人の保護徹底をイスラエルに求める」と訴えました。
                                      (時事)


14日に直接協議ヘ レバノン・イスラエル
                       しんぶん赤旗 2026年4月12
【カイロ=時事】レバノン大統領府は10日、レバノンとイスラエル両政府がイスラム教シーア派組織ヒズボラヘの対応を巡り、14日に直接協議を行うと発表しました。米政府の仲介でワシントンで開催します。米国とイランが停戦で合意した後もイスラエルは親イランのヒズボラを標的にレバノン攻撃を続行し、イランは反発していました。
 レバノン大統領府の声明によれば、同国とイスラエルの両駐米大使が10日、米国の仲介で電話会談を行いました。レバノン側は14日の協議でイスラエルとヒズボラの停戦について話し合うことで一致したと説明しましたが、イスラエル側は否定。同国はヒズボラの武装解除を議題にしたい考え
です。


人権NGOが告発 ガザ「停戦」半年 イスラエルが54%支配 発効以降死者743人
                       しんぶん赤旗 2026年4月12
【カイロ=米沢博史】パレスチナ・ガザ地区のガザ人権センターは、停戦発効から半年を迎えた10日、イスラエルによる停戦合意の不履行を非難する声明を発表しました。軍事攻撃の継続に加え、物資搬入の制限による「人道的惨劇」が深刻化していると指摘し、民間人の保護と生存の権利を保障するよう国傑社会に訴えました。
 声明によると、停戦発効以降、イスラエル軍の攻撃で少なくとも743人が死亡、2036人が負傷しました。死者のうち子どもは205人に上ります。
 また、イスラエル軍の銃撃や砲撃、居住地域への侵入、家屋破壊などが銃いており、1日平均13・1件の合意違反が記録されたと告発しています。
 さらに、「イエローライン」(停戦合意に基づくイスラエル軍の撤退線)周辺の支配域を当初の10倍に拡大させ、イスラエルがガザ地区の約54%を実効支配していると指摘。支配域内に軍事拠点を設営し、周辺住民への攻撃拠点にしている現状を明らかにしました。
 人道支援の停滞も深刻で、物資トラックの搬入は合意の39%、燃料は14・9%にとどまっています。これにより電力や水などの公共サービスが深刻な影響を受けています。検問所では負傷者のガザ地区外への医療搬送が合意の25%にとどまっている上、医療設備・機材・医薬品の搬入も妨げられ、医療崩壊が深刻化していると訴えています。
 声明はこの状況を国際人道法違反だと非難。国際社会に対し、停戦合意の履行確保と人道支援拡充を求めました。


イラン死者3000人超に
                       しんぶん赤旗 2026年4月11日
【カイロ=米沢博史】」イラン政府は9日、米国とイスラエルによる攻撃で、少なくとも3000人が死亡したと発表しました。
 イラン国営メディアによると、遺体の約4割は損傷が激しく、身元の特定が困難でしたが、専門チームによる懸命な確認作業を経て、遺族のもとへ引き渡されたといいます。
 子どもを中心に168人以上が死亡した南部ミナブの女子小学校への爆撃をはじめ、米国とイスラエルによる民間施設への攻撃が、犠牲者数の増加につながっています。


ホルムズ海峡 管理強化示唆 イラン指導者
                       しんぶん赤旗 2026年4月11日
【イスタンブール、ワシントン=時事】イランの最高指導者モジタバ・ハメネイ師の名で出された声明が9日、米国との停戦合意後初めて公表されました。イランが事実上封鎖する原油輸送の要衝ホルムズ海峡について「管理を新たな段階に移す」と述べ、通航制限による海峡の「支配権」を強める方針を示唆しました。イランは海峡通過を求める船舶から通航料の徴収を始めたと報じられていますが、声明では新たな管理強化の詳細には触れていません。
 一方、トランプ米大統領は9日、ホルムズ海峡での通航料の徴収をイランに認めない考えを示しました。SNSへの投稿で「あってはならないし、もし(徴収)しているなら今すぐやめるべきだ」と警告しました。
 モジタバ師は声明で、米イスラエルの軍事作戦を「最も重大な犯罪の一つ」と批判しつつ、「イランは絶対的勝者になった」と主張。「偉大な指導者(前最高指導者アリ・ハメネイ師)や全殉教者の復讐(ふくしゅう)への固い決意は心に残り続ける。われわれを攻撃した侵略者を見逃さない」として、交戦に伴う損害の賠償支払いを米国に求めると表明しました。
 イランが報復の一環として攻撃対象にしていた周辺国に向けては「あなた方を侮辱する傲慢(ごうまん)な国々と決別すべきだ」と訴えました。ペルシャ湾岸の米軍基地の閉鎖を含め、米国との関係見直しを求めたとみられます。
 モジタバ師は先月8日の選出以降、公の場に姿を見せていません。今回の声明も肉声ではなく、国営メディアで代読されました。