2026年4月13日月曜日

市民監視の「国家情報会議」設置法案告発/OTC類似薬 負担増撤回を

 国民が困窮している「狂乱物価」対策には無為を決め込んでいる高市政権は、早くもスパイ防止法等の「情報活動関連」とされる「国家情報会議」と「国家情報局」の設置法案を衆院内閣委に提出しました。ついに極右の本性を顕わしてきたもので、軍国主義を進めるための「地ならし」と見做されます。
 その一方で健康保険法を改悪して、先ずはOTC類似薬(市販薬と同等の効能を持つ処方薬)の患者負担を現行3割から実質5割に増やすことなどを目指しています。勿論こうした国民負担の増大はOTC類似薬にとどまるものではなく、厚労省は診察や治療などへの対象拡大も「手続きを踏めば制度設計上は可能」だと認めています。
 こうした健康保険法の改悪は、年間の軍事費をまず11兆円にしそれから21兆円にするための収奪であり、こうした民生への圧迫がこの先さらに広範囲に広がっていくことは言うまでもありません。
 しんぶん赤旗の2つの記事を紹介します。
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市民監視 人権侵害を拡大 「国家情報会議」設置法案告発 衆院内閣委 塩川議員が追及
                       しんぶん赤旗 2026年4月11日
 日本共産党の塩川鉄也議員は10日の衆院内閣委員会で、政府のインテリジェンス(情報活動)の司令塔機能を強化する「国家情報会議」設置法案について追及しました。市民監視、人権侵害拡大の危険を告発し、廃案を求めました。
 法案は、情報コミュニティ省庁(警察庁や公安調査庁、外務省、防衛省など情報収集等を行う省庁)の司令塔として、「内閣情報会議」と「内閣情報調査室(内調)」を格上げした「国家情報会議」と「国家情報局」を設置します。これらは、政府によるスパイ活動と外国からのスパイ活動への対処について基本方針の策定や情報分析などを行うとされます。
 塩川氏は、内調の人員についてただしました。内調の人員は、都道府県警を含む警察庁、防衛省からの出向が主で、他にも外務省、法務省、国土交通省、財務省からの出向者で構成。この間増員され、2026年度予算では国家情報局の設置にともない約30人の増員が認められています。
 塩川氏は、国家情報会議は、情報コミュニティが一体となって市民を監視することになると警鐘を鳴らし、その一つである防衛省・自衛隊が行った市民監視、人権侵害の実例として、イラク戦争時に自衛隊派遣に反対する市民運動を幅広く監視していた自衛隊情報保全隊市民監視事件に言及。同隊による監視を違法と断じた確定判決を示し、政府の対応をただしました。
 松尾智樹防衛省防衛政策局次長は「国の主張の一部が裁判所の理解を得られなかった」などと繰り返し、違法判決をまともに受け止めない姿勢に終始。塩川氏が、判決後にプライバシー侵害の調査を行わない措置をとったかをただしても、以前から同隊は「関係法令に従って適切な方法で情報収集などを行うよう努めてきている」などと強弁しました。当事者に謝罪したか、違法収集した情報は削除したのかについても回答を拒否しました。
 塩川氏は「違法な市民監視、個人情報収集に反省もなければ謝罪もない」と厳しく批判。木原稔官房長官も同隊の重要性を述べるばかりで、まともに受け止めませんでした。塩川氏は「日米一体の戦争国家づくりに反対する市民を監視し、人権侵害を拡大する情報機関の強化を図る法案に断固反対だ。廃案を」と求めました。


OTC類似薬 負担増撤回を 無制限に給付除外の恐れも 全商連など厚労省要請
                       しんぶん赤旗 2026年4月11日
 健康保険法の改悪にともなうOTC類似薬(市販薬と同等の効能を持つ処方薬)の患者負担増をめぐり、全国商工団体連合会(全商連)や全国保険医団体連合会(保団連)などが10日、国会内で厚生労働省に追加負担の撤回を求めて要請・交渉しました。交渉のなかで、法改悪によってOTC類似薬などの薬剤にとどまらず、診療や治療など保険医療が無制限に保険給付除外となる恐れが明らかになりました。
 健康保険法改悪案の対象薬剤は花粉症薬や鎮痛剤など日常的に幅広く使用されています。薬剤費の25%を保険給付除外とし、現行3割自己負担の患者では実質5割に増えます
 交渉後に記者会見した保団連の松山洋事務局主幹によると、厚労省は診察や治療などへの対象拡大も、「手続きを踏めば制度設計上は可能だと回答しました。松山さんは「保険給付を制限できる制度をつくろうとしていることが浮き彫りになった」と指摘しました。負担割合については、全額自己負担も厚労省は「否定されないと回答したといいます。
 全商連・社会保障対策部長の久保田憲一常任理事は、「国は憲法で保障された国民の命と健康を守る責務を放棄しようとしている」と指摘。国民皆保険制度を守るよう訴えました。
 東京土建の佐藤豊中央副執行委員長は、多くの建設労働者が腰痛や花粉症などでOTC類似薬を使用し、「薬は働き続けるために不可欠だ」と強調。受診控えによる体調悪化で働けない人が増えれば、住宅やインフラなど国民生活や経済に大きな影響があるとし、わずかな保険料軽減に対し「代償が大きすぎる」と主張しました。