トランプは一向にイラン戦争を止めようとしませんが、勿論トランプが有利になるような転換は見られません。逆にイランはイスラエルが築いた最後の砦というべき「対空ミサイル防衛基地」を破壊したようです。
その一方で、原油が世界規模で逼迫する事態に至りました。一体トランプは何を考えているのでしょうか。
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イランはヨルダンの米軍基地を攻撃、イスラエルを守る最後の砦を破壊へ
櫻井ジャーナル 2026.09.11
イランのイスラム革命防衛隊(IRGC)がアメリカ海軍の艦船に対する攻撃を強める一方、イエメンを支配、事実上の政府として機能しているアンサール・アッラー(フーシ派)は要衝モカを制圧、バブ・エル・マンデブ海峡に近づいていると伝えられている。
ドナルド・トランプ大統領の主張はアメリカ軍がホルムズ海峡を管理しているとしているが、実際はイラン。バブ・エル・マンデブ海峡がイランの同盟者であるアンサール・アッラーの管理下に入ったなら、原油の供給に対するイランの影響力は強まる。
これまでアメリカや中国の備蓄で原油相場は抑えられていたが、それも限界に近づきつつあり、相場は上昇し始めた。海峡の航行制限が終わっても、技術的な面から供給能力を回復するためには時間が必要。こうした事情をアメリカ政府も理解しているはずだが、石油などの供給再開に熱心でない。
トランプ大統領は原油価格の上昇を気にしていないが、「大イスラエル構想」の実現は譲らない。この構想はアメリカやオーストラリアと同様、アングロ・サクソンの支配者が昔から行ってきた戦略である。
イランが管理しているホルムズ海峡では、アメリカの水中ドローンDIVE-LDがIRGCに鹵獲された。CENTCOM(アメリカ中央軍)もDIVE-LDが奪われたことを認めているが、アメリカにとって特段の価値があるものではなと主張、旧式だとも強調している。
しかし、このドローンが運用を開始されたのは2024年。この水中ドローンは監視/機雷探知/海底マッピング/点検用で、今回の対イラン戦争では極秘の機雷除去作戦の一環として投入されている。イランの技術者はDIVE-LDを逆解析し、独自のバージョンを製造する可能性があると言われている。実際、そうしたことを空中ドローンで行った。ロシアや中国へも情報を提供するだろう。
IRGCはアメリカ軍によるララク島や原油タンカーへの攻撃に対する報復として西アジアにあるアメリカ軍基地に対する攻撃を続けているのだが、ここにきて注目されているのはヨルダンにあるムワファク・サルティ空軍基地などに対する攻撃だ。
アメリカ側はイランが発射した多くの弾道ミサイルを迎撃、基地に深刻な被害はないとしていたが、インターネットで流れている映像を見ると迎撃できていない。
ロイターによると、ムワファク・サルティ基地に対する攻撃で複数のアメリカ軍機が損傷、その中にはA-10サンダーボルトIIが1機、翼を失うなどの損傷を受け、約8機のF-15が軽微な損傷を受けたという。
攻撃は3波あり、第1波では数十機から100機の迎撃ミサイルが発射されたが、命中したのは1割未満だと見られている。第2波や第3波では発射されなかった。アメリカ軍の防空能力が脆弱であることを改めて示すことになった。
ヨルダンにある基地への攻撃が注目されているのは、ここがイスラエルを防御する最後の砦だからである。ここが無力化されるとイスラエルは無防備だ。アフマド・アル-シャラア(アブ・モハメド・アル-ジュラニ)政権下のシリアは今回、イランの発射したミサイルに対して迎撃ミサイルを発射していた。イスラエル軍がシリアに撃ち込むミサイルには無反応であるにもかかわらず、イスラエルのためには戦うわけで、自分たちの本性を見せたとも言える。
アル-ジュラニはハヤト・タハリール・アル・シャム(HTS)を率いていたが、この戦闘集団はその前、アル・ヌスラ戦線と呼ばれていた。その前身はAQI(イラクのアル・カイダ)、つまりアル・カイダ系だ。アル-シャラアはダーイッシュの幹部でもあった。本ブログでは繰り返し書いてきたが、アル・カイダはズビグネフ・ブレジンスキーが1970年代に作った傭兵の登録リストだ。
HTSの雇い主はトルコだと言われているが、アル-ジュラニの背後にはイギリスの顧問がいる可能性が高く、声明文の語学的な分析からアメリカの情報機関、CIAも関係していると推測されている。
HTSはズビグネフ・ブレジンスキーが1970年代に作った傭兵の登録リスト、いわゆるアル・カイダから出てきたわけで、アメリカやイギリスの影響を受けていても不思議ではない。HTS、そして現在のシリア体制がイスラエルに対して友好的な姿勢を見せ、パレスチナ人が虐殺されていることを気にしていないのは必然だ。ダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)を含むアル・カイダ系武装集団はこれまでイスラエルと戦っていない。
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。