2012年8月25日土曜日

原発敷地内の「断層再調査」は6原発、柏崎刈羽原発は「再検討」

 

 24日、原子力安全・保安院は、6つの原発で敷地内の断層の再調査をすることを決めました。また断層再調査の要否に関して、全ての原発を3つのグループに分けました(23日付「全国の原発敷地内に存在する活断層の状況」の記事では4つのグループ)。

新しいグループ分けでは、柏崎刈羽原発は「追加資料をもとに再検討が必要」に分類されました。このグループは「現時点では追加の地質調査は必要ないが、さらにデータを集めて検討する必要がある」と説明されているので、集められたデータの内容によっては、断層を再調査する必要性が出てくる可能性があります。 

以下に、朝日新聞の記事を紹介します。
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美浜・もんじゅも断層再調査 保安院決定 計6原発に 

 全国の原発敷地内の断層が活断層かどうかを調べている、経済産業省原子力安全・保安院は24日、6カ所で掘削などの再調査が必要とする評価結果をまとめた。電力会社にすでに調査を指示した4カ所に加え、新たに関西電力美浜原発(福井県)と日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅ(同)の再調査を決めた。結果次第では廃炉につながる可能性もある。  

 原発の耐震審査をする際の国の手引では、活断層の上に原子炉を設置できない。しかし、日本原電敦賀原発(福井県)で4月、原子炉建屋直下の断層が活断層である可能性を保安院の専門家会合が指摘。これを受け、保安院は全国18カ所の原発敷地内の断層の再点検を進めていた。
 断層が活断層の可能性がある、あるいは可能性が否定できないとして追加の地質調査が必要と判断したのは、美浜原発、もんじゅのほか、敦賀原発、北陸電力志賀原発(石川県)、関西電力大飯原発(福井県)、東北電力東通原発(青森県)の計6カ所。
 
 このうち、美浜、もんじゅ、敦賀、志賀の4カ所は、原子炉建屋直下に断層が走る。特に敦賀と志賀については、複数の専門家が活断層の可能性があると指摘。美浜、もんじゅ、大飯、東通については、電力会社の活断層ではないとの説明の妥当性を判断するには「データが不十分」として追加の掘削調査が必要と判断した。  

◆保安院による原発敷地内の断層評価

◎追加の地質調査が必要
   東北電力 東通原発(青森県)、北陸電力 志賀原発(石川県)
関西電力 大飯原発(福井県)、関西電力 美浜原発(福井県)
日本原電 敦賀原発(福井県)、原研機構 もんじゅ(福井県)

◎追加資料をもとに再検討が必要
中部電力 浜岡原発(静岡県)、関西電力 高浜原発(福井県)
東京電力 柏崎刈羽原発(新潟県)

 ◎現時点では問題なし
   北海道電力 泊原発(北海道)、東北電力 女川原発(宮城県)
   東京電力 福島第1原発(福島県)、東京電力 福島第2原発(福島県)
   日本原電 東海第2原発(茨城県)、中国電力 島根原発(島根県)
四国電力 伊方原発(愛媛県)、九州電力 玄海原発(佐賀県)
九州電力 川内原発(鹿児島県)