2012年8月28日火曜日

原発が活断層の真上にあっても運転可能に!!?


 
 活断層の真上に原発施設を設置してはいけない(=設置された原発は廃炉に)という規制は、余りにも当然のことであって、むしろ「では、活断層線から少しでも外れていれば良いのか」という疑問に答えて欲しいくらいです。
それがこともあろうに、活断層の真上にあっても変動量が少ないと評価されれば運転が出来るようにしよう、という動きが始まっています。
変動地学・構造地質学の専門家が一目で活断層と分かる地層データを、これまでいくつも見落として、活断層の上に複数の原発を設置して来た保安院が、今度はその規制自体を緩和することを検討しているということです。
 
活断層が原発の直下にあっても、断層のずれの量が小さいと評価されれば原発の運転継続を可能にするというのですが、そもそもずれの量どれほど正確に予測できるというのでしょうか。



原発の建設と運営に関して、保安院が必要な規制を行う上で大いに欠けるところがあった、という厳しい指摘を受けてからまだあまり日も経っていないのに、まことに驚きあきれる構想をするものです。
   

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原発、断層ずれても運転可能に 保安院が新基準導入へ
東京新聞 2012/08/28 

 原発直下に地盤をずらす「断層」があっても原発の運転を一律に禁止せず、継続の可能性を残す新たな安全評価基準の導入を、経済産業省原子力安全・保安院が検討していることが28日、分かった。 

 保安院は従来「活断層の真上に原子炉を建ててはならない」との見解を示していた。新基準では、これまでは活断層と判断される可能性があった一部の断層について原発の直下にあっても、ずれの量が小さく原子炉建屋などに影響が生じないと評価されれば原発の運転継続も可能になるとみられる。
 だが「ずれの量の正確な評価手法はまだ完全ではない」(保安院)など課題も多い。  (共同)