2014年8月9日土曜日

辺野古海底調査 反対行動弾圧に海自艦出動

 沖縄防衛局は、キャンプ・シュワブのゲート付近に波板の各頂点をとがらせた形状の「殺人鉄板」を敷いて、県民が辺野古の米軍新基地建設の工事の強行を監視・抗議行動をすることを妨害しています。
 この鉄板は山型鋼(アングル)の角部が上に向くように密に溶接して作ったもので、その上を歩いたり座り込むことが出来ないだけでなく、転倒して頭部を角部に打ち付けたりした場合は大怪我をする惧れがあるものです。
 住民の基地建設反対運動を無理やり押さえ込もうとする前代未聞のやり口です。
 
 それに加えて今度は、辺野古の海を埋め立てるための海底ボーリング調査に向け、政府が海上自衛隊の掃海母艦「ぶんご」の派遣を検討していることが分かりました。「ぶんご」は速射砲重機関銃を持った軍艦です
 政府は機関砲などを装備する海上保安庁の巡視船も全国から総動員しています
 普天間基地の辺野古移設反対している住民は暴動どころか破壊活動一つ行っていません。このように非暴力に徹している人々に、なぜこうした軍艦を差し向けるのでしょうか。
 
 安倍首相は国会などで「地元に丁寧に説明し、理解を求める」と述べていますが、それも全くのゴマカシであって、実行していることは武力をもってする住民への弾圧です。虚言と取り繕いの欺瞞を押しつぶして顕れてきた安倍政権の本性です
 
 琉球新聞の社説を紹介します。
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(社説) 海自艦出動 武力で県民恫喝する野蛮
琉球新報 2014年8月8日  
 中世の専制君主国と見まがうありようだ。何という野蛮な政府か。
 米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設強行の前段である海底ボーリング調査に向け、政府が海上自衛隊の掃海母艦「ぶんご」の派遣を検討していることが分かった。

 移設反対派の市民を武力で恫喝(どうかつ)する狙いであるのは明らかだ。

 政府は沖縄を、軍が市民を威嚇してよい地域と見なすということだ。そんなことを実行してしまえば政府と沖縄が抜き差しならぬ対決局面に入ることを、安倍政権は知るべきだ。
 「ぶんご」は前甲板に速射砲を持ち、重機関銃数丁を格納する。掃海母艦との名称はあるが、攻撃能力を見れば事実上、軍艦だ。
 それに対し、移設反対の住民は暴動どころか破壊活動一つ行っていない。武器一つ持たず、非暴力に徹している人々だ。その“丸腰”の市民に軍艦を差し向けるという。市民を、交戦中の敵国の軍のように見なすということだ。
 政府は機関砲なども装備する海上保安庁の巡視船も全国から総動員している。中立の第三者として不測の事態に備えただけの前回と異なり、海保も明らかに市民弾圧に転じている。それに加えて軍も出動する。安倍晋三首相は「地元に丁寧に説明し、理解を求める」と言うが、実態はこの強権ぶりだ。しらじらしいにも程がある。
 「銃剣とブルドーザー」で無理やり土地を接収し、基地を造った米軍占領統治下と何が違うのか。
 そもそも市民運動の抑圧に自衛艦を投入することに法的妥当性はあるのか。防衛関係者は「国の施策に資する場合、あらゆる事態に対応できる」という理屈を持ち出すが、それが許されるなら、どんな政策についても軍の出動が可能ということになる。
 東村高江のヘリコプター着陸帯建設現場近くでも倒錯がまかり通る。県道の路側帯で阻止行動をする住民を排除するため、路側帯を米軍専用区域に変更するという。政府のやりたいことのために法的規定の方を変えるというわけだ。およそ法治国家とは思えない。
 県道の路側帯を県民が通れない、車道に出て歩くよう求める。そんな県道が沖縄以外のどこにあるか。
 「琉球処分」の際、明治政府は官吏と軍人を差し向け、併合に反対する市民を逮捕、拷問した。住民に軍を対峙(たいじ)させようとする今の政府の姿はそれと二重写しになる。
 

2014年8月8日金曜日

原発・放射能関連のニュースは

原発・放射能関連のニュースは
 
下記で扱っています
 
 
 「原発をなくす湯沢の会 ホームページ 

             
 
どうぞそちらの方にもご訪問ください。
 
 

抑止力より対話に力をと 防衛白書を各紙が批判 

 強大な軍事力を持てば他国は確かにその国に侵略しません。第二次大戦後アメリカはダントツの軍事力を持って今日に至っていますが、ではその隔絶した抑止力によって戦争とは無縁の平和国家が築けたのでしょうか。
 事実は全く逆であって、ベトナム戦争、イラク戦争、アフガン戦争をはじめ、キューバやリビアなどの小国への干渉的戦争なども、すべてアメリカが自ら引き起こした戦争でした。
 
 そのアメリカに対して、これまで以上に更に密着すべく日本が「集団的自衛権の行使」を謳ったことは、その抑止力によって更に安全の度を加えるということではなくて、単にアメリカが行う戦争に参加させられる危険性が限りなく高まったということに過ぎません。
 
 7日、主な地方紙は以下のような社説を掲げ、抑止力論の危険性を指摘しています。
 
防衛白書 抑止一辺倒は危険だ      琉球新報
防衛白書 抑止力より対話に力を     北海道新聞
 
 琉球新報は、「中国や北朝鮮の脅威を強調しており、日米一体化による抑止力の強化を目指す内容・・・軍事力に頼った抑止力一辺倒の日本の対応が、アジアの不安定要因となっている・・・近隣諸国との関係改善を図り、緊張を緩和する姿勢が求められる」と述べています。
 
 高知新聞は「日米一体化による抑止力強化を目指す軍事一辺倒の対応には、対立の激化を招く危険性が潜む。・・・自国の安全を高めようと意図した国防力の増強が他国にとって脅威とみなされ、結果的に軍事的緊張が高まる」と述べています。
 
 北海道新聞は、「集団的自衛権の行使容認で日米同盟を強化することにより、抑止力を高めることを狙った・・・抑止力一辺倒で軍事的対応を強めれば、中国などアジア諸国の日本への不信を招き、軍拡競争に陥りかねない」と述べています。 
 
 信濃毎日新聞は、「日米の同盟強化で抑止力を高めようというのが政府の考えだ。力に力で張り合えば、軍拡競争がエスカレートしかねない。かえって地域が不安定になる。軍事への傾斜より、周辺国との対話の努力を求めたい」と述べています
 
 各紙が、異口同音に「抑止力論に走っては近隣諸国との軍事競争がエスカレートするだけだ」と述べているのは、世界の歴史がそのことを証明しているからに他なりません。軍事一辺倒の安倍政権の誤りは明白です。
 
 琉球新報と高知新聞の社説を紹介します。
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防衛白書 抑止一辺倒は危険だ
琉球新報 2014年8月7日  
 ことしの防衛白書は、集団的自衛権の行使容認に初めて言及し「歴史的な重要性を持つ」と指摘した。平和憲法を骨抜きにし、「戦争のできる国」へ転換をしたという意味で言うなら、確かに「歴史的」白書だ。
 白書は安倍政権がこの1年間で打ち出した新たな安全保障政策を網羅した。特に中国や北朝鮮の脅威を強調しており、日米一体化による抑止力の強化を目指す内容になっている
  軍事力に頼った抑止力一辺倒の日本の対応が、アジアの不安定要因となっていることに気付くべきだ。求められるのは外交を通じて近隣諸国との関係改善を図り、緊張を緩和する姿勢だ。
  昨年の白書は集団的自衛権行使について「憲法9条のもとで許容される範囲を超えるものであり、許されない」と明記した。しかし、今回からその文言が消えた。その代わり新3要件を満たせば「憲法上許容される」と転換した。武器輸出三原則も消え、米国などと武器の共同開発を積極的に進めると記述した。
  昨年の白書は「沖縄における在日米軍の駐留」の項目で辺野古埋め立ての申請書を県に提出したことに触れ「政府の考え方を丁寧に説明しながら沖縄の人々の理解が得られるよう、誠実に努力している」と記述していた。だが今回「理解を求める」が消え、「知事の埋め立て承認を重く受け止め、速やかに事業に着手する」と前のめりの表現になっている。
  世論調査で県内移設に県民の7割以上が反対していることを忘れてはならない。仲井真弘多知事の埋め立て承認も7割が「公約違反」と批判している。民意を無視し、辺野古沖に巡視船だけでなく、掃海母艦の派遣まで検討する強硬姿勢は断じて許されない。
  白書は自衛隊の南西地域への重点配備も強調した。基本的考えは「島(とう)嶼(しょ)を占領された場合には、航空機や艦艇による対地射撃により敵を制圧した後、陸自部隊を着上陸させるなど島嶼を奪回する」と説明している。「島の奪回」は「戦場化」と同義であるが、住民の安全確保には触れていない。軍の論理が貫かれている。
  白書は中国の海洋進出を「高圧的」と非難するが、安倍政権の沖縄に対する姿勢こそ高圧的だ。国民の理解を得る努力を怠り、戦後日本の「平和国家」像を転換させた政治手法は危険極まりない。
 
 
【防衛白書 安倍政治を問う】 抑止力一辺倒では危うい  
高知新聞 2014年8月7日  
 2014年版防衛白書は、海洋進出を活発化させる中国に対する批判を一段と強め、北朝鮮の核開発や弾道ミサイルへの警戒感を強調している。 
 中国や北朝鮮の動きが懸念されるのは確かだ。ただし、脅威を強調して抑止力の強化にひた走る安倍政権の安全保障政策には危うさがつきまとう。 
 白書は、日本を取り巻く安全保障環境が「一層厳しさを増している」とした上で、安倍政権の実績として国家安全保障戦略の策定、防衛大綱・中期防衛力整備計画の改定、武器輸出の緩和などを挙げた。 
 特に、閣議決定した集団的自衛権の行使容認については、「歴史的な重要性を持つ」と高く評価している。 
 だが、日米一体化による抑止力強化を目指す軍事一辺倒の対応には、対立の激化を招く危険性が潜む。防衛省のシンクタンク、防衛研究所が4月に公表した「東アジア戦略概観2014」も、その点に触れている。 
 北東アジア情勢の先鋭化・深刻化の要因の一つに、「自国の安全を高めようと意図した国防力の増強が他国にとって脅威とみなされ、結果的に軍事的緊張が高まる」ことがあるとする。いわゆる「安全保障のジレンマ」だ。 
 戦略概観は打開策として、首脳レベルによる戦略対話、広範な分野における国際交流、危機管理メカニズムの構築や防衛交流・安全保障協力などを積み重ねる必要性を指摘する。その通りだろう。 
 だが、安倍政権の外交的努力は不十分だ。安倍首相は「地球儀を俯瞰(ふかん)する外交」を掲げて各国を訪れ、安保政策への賛同を集めてきたが、肝心の中韓両国のトップと接触できない状態が続いている。 
 昨年末の靖国神社参拝は、周辺国とのあつれきを懸念する米国の「失望」さえ招いた。隣国との関係改善を後回しにしてきたツケといってよい。 
 こうした後回しは国民への説明にも当てはまる。外遊で「外堀を埋める」ような進め方ではなく、政策決定に先だって、国民に丁寧に説明し、国会で十分に審議すべきだった。 
 集団的自衛権の行使容認について、最新の世論調査では「説明不足」とする人が84%に上る。国民の理解を得ないまま、安全保障法制の整備などに突き進んではならない。 
 

2014年8月7日木曜日

集団的自衛権首相自ら説明 分かりにくいの声相次ぐ

 安倍首相は日、都道府県連代表者を集めた会合で集団的自衛権について説明しましが、代表者たちからは、「理解しづらい。分かりやすい説明をしてほしい」との要望が相次いだということです
 
 「集団的自衛権行使」と持って回った言い方をしてみても、要するにアメリカが行う戦争に自衛隊が狩り出され、憲法9条の制約を踏み越えて日本の防衛とは無縁の戦争に従事させられるというのが実態であることは、いまや国民に認識されつつあります。
 そんななかで安倍首相が、いくら事実とはかけ離れた都合の良いことだけを強調してみても、来春統一地方選を控え、支持率の低下を実感し、しかも住民からの疑問や批判に直面している代表者たちが、納得する筈はありません。
 
 そもそも集団的自衛権の行使容認は、首相の私的諮問機関「安保法制懇(略称)」が5月に出した報告書がベースになっていますが、それを実質的にまとめた北岡座長代理も、憲法9条が制約している「自衛権発動3要件」を変更する理論は見つからなかったことを率直に認めています。
    ※ 2014年2月24日 自衛権発動の3要件は変更できない 集団的自衛権行使の矛盾 
 
 従ってその報告書でも、9条と整合するという説明は何もなく、単に集団的自衛権を行使する必要があるという、言わば願望を表示したに過ぎないものでした。閣議決定に登場した「新3要件」も勿論その亜流です。
 
 ですから情緒論を振りまくだけで論理的な説明能力を持たない安倍氏が、それを都道府県連代表者に説明出来ると考えること自体が誤りでした。
 それともテレビ放送をした首相記者会見の時のように、10分程度、都合の良いことをまくし立てて、後は制限された馴れ合い質問で終了するとでも思ったのでしょうか。
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集団的自衛権首相自ら説明 「分かりにくい」地方なお不満
東京新聞 2014年8月6日
 安倍晋三首相(自民党総裁)は五日、党本部に都道府県連代表者を集めた会合で、集団的自衛権について説明した。来春の統一地方選を控え「集団的自衛権についてどう説明すればいいのか」といった戸惑いが地方には広がっているため、首相自らが語るという異例の対応をとった。しかし、地方の不満が消え去ったわけではない。
 
 首相は集団的自衛権の行使を認める憲法解釈変更の閣議決定について「批判があるのは承知で行った。しかし、的外れの批判も多い」と強調。例として「徴兵制につながるという批判があるが、そもそも(徴兵制は)憲法違反だと私は国会で答弁している」と述べた。
 さらに「私たちはアジアから世界から期待されている。誇りを持って進んでいこう」と理解を求めた。続けて、石破茂幹事長も三十分間にわたり説明した。
 
 各地の代表者からは「ある程度理解できた」と評価する声もあったが、「理解しづらい。分かりやすい説明をしてほしい」との要望が相次いだ。
 
 栃木県連の代表者は会合後、記者団に「なぜ解釈変更を急いだのか、説明がなかったから分からない」と不満を漏らした。
 行使容認について慎重な検討を求める意見書を県議会で可決した岐阜県連の代表も「国民への説明の仕方がまずい。集団的自衛権に対する反対があり、支持率が落ちている」と指摘。大分県連代表は「県民の理解は不十分だと思う。教育の現場でも分かりやすく説明する方法をとってほしい」と注文をつけた。
 

雨の平和記念式典に4万5000人 / 平和宣言全文

 69年目の「原爆の日」(6日)、雨が降り続くなか広島市で平和記念式典が行われ、およそ4万5000人が参列しました。雨のなかの式典は昭和46年以来です。
 原爆死没者名簿には今年新たに5507人の名前が書き加えられ、合わせて29万2325人の名簿が原爆慰霊碑に納められました。
 
 参列者全員黙とうのあと 松井市長が平和宣言を読み上げ、核兵器は多くの市民の命を奪った「絶対悪だ」としたうえで、「核兵器もない、戦争もない平和な世界を築くために被爆者とともに伝え、考え、行動しましょう」と呼びかけました。
 
 市民から要望のあった「集団的自衛権」の文言は盛り込まず、代わりに日本政府に対して 今こそ、日本国憲法の崇高な平和主義のもと69年間戦争をしなかった事実を重く受け止め名実ともに平和国家の道を歩み続ける」べきであるとし、「来年のNPT再検討会議に向け、核保有国と非核保有国の橋渡し役としてNPT体制を強化する役割を果たす」ことなどを要求しました。
 
 毎日新聞の記事と平和宣言の全文を紹介します。
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広島原爆の日:市長、憲法の重み訴え
毎日新聞 2014年8月6日
 広島は6日、米国による原爆投下から69回目の原爆の日を迎えた。戦後70年を目前に集団的自衛権の行使容認について議論が進むなか、平和記念式典で松井一実・広島市長は、日本政府に対し「今こそ、日本国憲法の崇高な平和主義のもとで、69年間戦争をしなかった事実を重く受け止める必要がある」と指摘した。安倍晋三首相はあいさつで「核兵器のない世界を実現する責務がある」と表明したが、昨年に続き、第1次政権時で述べた「憲法遵守(じゅんしゅ)」の文言は盛り込まなかった。
 
 広島市には早朝、大雨、洪水警報が発令された。式典会場の平和記念公園も強い雨に見舞われたが、夜明け前から多くの人が訪れ、原爆慰霊碑に手を合わせ犠牲者を悼んだ。雨の中の式典開催は、1971年以来43年ぶり。午前8時に始まった式典には、被爆者や遺族ら約4万5000人が参列し、海外からも68カ国が参列した。核を保有する5大国のうち、米英仏露の代表がそろった。
 
 松井市長は平和宣言に、子供のころに原爆で大きく人生を変えられた人たちの体験を盛り込んだ。建物疎開の作業中に被爆した少年少女や、壮絶な体験をした孤児、放射線による健康不安で苦しんだ子供を取り上げ、原爆を「温かい家族の愛情や未来の夢を奪い、人生を大きくゆがめた『絶対悪』」だと指摘。各国の政治指導者に対し、核抑止力に頼らず、「信頼と対話による新たな安全保障の仕組みづくりに全力で取り組んでください」と訴えた。また、オバマ米大統領の名前を挙げて、核保有国の指導者に被爆地を訪れるよう呼びかけた。
 
 一方、署名を通じて市民から要望のあった「集団的自衛権」の文言は盛り込まず、核兵器禁止条約の交渉開始を直接日本政府に要望する表現も避けた。過去3回述べた日本のエネルギー政策については触れなかった。
 
 昨年に続いての出席となった安倍首相は、来年開催される核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向け、「『核兵器のない世界』を実現するための取り組みを、さらに前へ進めていく」と語った。原爆症認定については「一日でも早く認定が下りるよう、今後とも誠心誠意努力する」とした。一方、政府の最近の取り組み以外は、昨年とほぼ同じ表現だった。
 式典では、松井市長と遺族代表の2人がこの1年に死亡した被爆者ら5507人の名前を記した原爆死没者名簿3冊を、原爆慰霊碑の下の奉安箱に納めた。これで名簿に記載された人数は29万2325人、名簿は計107冊になった。
 
 原爆が投下された午前8時15分になると、参列者は1分間の黙とうをささげた。「こども代表」の田村怜子さん(11)と牟田(むた)悠一郎さん(11)が「平和への誓い」で「みなさんをここ広島で待っています。平和について、これからについて共に語り合いましょう」と呼びかけた。【高橋咲子】
 
 
広島平和宣言(2014年 (全文)
 
 被爆69年の夏。灼(や)けつく日差しは「あの日」に記憶の時間(とき)を引き戻します。1945年8月6日。一発の原爆により焦土と化した広島では、幼子(おさなご)からお年寄りまで一日で何万という罪なき市民の命が絶たれ、その年のうちに14万人が亡くなりました。尊い犠牲を忘れず、惨禍を繰り返さないために被爆者の声を聞いてください。
 
 建物疎開作業で被爆し亡くなった少年少女は約6,000人。当時12歳の中学生は、「今も戦争、原爆の傷跡は私の心と体に残っています。同級生のほとんどが即死。生きたくても生きられなかった同級生を思い、自分だけが生き残った申し訳なさで張り裂けそうになります。」と語ります。辛うじて生き延びた被爆者も、今なお深刻な心身の傷に苦しんでいます。
 
 「水を下さい。」瀕死の声が脳裏から消えないという当時15歳の中学生。建物疎開作業で被爆し、顔は焼けただれ、大きく腫れ上がり、眉毛(まゆげ)や睫毛(まつげ)は焼け、制服は熱線でぼろぼろとなった下級生の懇願に、「重傷者に水をやると死ぬぞ。」と止められ、「耳をふさぐ思いで水を飲ませなかったのです。死ぬと分かっていれば存分に飲ませてあげられたのに。」と悔やみ続けています。
 
 あまりにも凄絶(せいぜつ)な体験ゆえに過去を多く語らなかった人々が、年老いた今、少しずつ話し始めています。「本当の戦争の残酷な姿を知ってほしい。」と訴える原爆孤児は、廃墟の街で、橋の下、ビルの焼け跡の隅、防空壕などで着の身着のままで暮らし、食べるために盗みと喧嘩を繰り返し、教育も受けられずヤクザな人々のもとで辛うじて食いつなぐ日々を過ごした子どもたちの暮らしを語ります。
 
 また、被爆直後、生死の境をさまよい、その後も放射線による健康不安で苦悩した当時6歳の国民学校1年生は「若い人に将来二度と同じ体験をしてほしくない。」との思いから訴えます。海外の戦争犠牲者との交流を通じて感じた「若い人たちが世界に友人を作ること」「戦争文化ではなく、平和文化を作っていく努力を怠らないこと」の大切さを。
 
 子どもたちから温かい家族の愛情や未来の夢を奪い、人生を大きく歪めた「絶対悪」をこの世からなくすためには、脅し脅され、殺し殺され、憎しみの連鎖を生み出す武力ではなく、国籍や人種、宗教などの違いを超え、人と人との繋がりを大切に、未来志向の対話ができる世界を築かなければなりません。
 
 ヒロシマは、世界中の誰もがこのような被爆者の思いを受け止めて、核兵器廃絶と世界平和実現への道を共に歩むことを願っています。
 
 人類の未来を決めるのは皆さん一人一人です。「あの日」の凄惨(せいさん)を極めた地獄や被爆者の人生を、もしも自分や家族の身に起きたらと、皆さん自身のこととして考えてみてください。ヒロシマ・ナガサキの悲劇を三度繰り返さないために、そして、核兵器もない、戦争もない平和な世界を築くために被爆者と共に伝え、考え、行動しましょう。
 
 私たちも力を尽くします。加盟都市が6,200を超えた平和首長会議では世界各地に設けるリーダー都市を中心に国連やNGOなどと連携し、被爆の実相とヒロシマの願いを世界に拡げます。そして、現在の核兵器の非人道性に焦点を当て非合法化を求める動きを着実に進め、2020年までの核兵器廃絶を目指し核兵器禁止条約の交渉開始を求める国際世論を拡大します。
 
 今年4月、NPDI(軍縮・不拡散イニシアティブ)広島外相会合は「広島宣言」で世界の為政者に広島・長崎訪問を呼び掛けました。その声に応え、オバマ大統領をはじめ核保有国の為政者の皆さんは、早期に被爆地を訪れ、自ら被爆の実相を確かめてください。そうすれば、必ず、核兵器は決して存在してはならない「絶対悪」であると確信できます。その「絶対悪」による非人道的な脅しで国を守ることを止め、信頼と対話による新たな安全保障の仕組みづくりに全力で取り組んでください。
 
 唯一の被爆国である日本政府は、我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増している今こそ、日本国憲法の崇高な平和主義のもとで69年間戦争をしなかった事実を重く受け止める必要があります。そして、今後も名実ともに平和国家の道を歩み続け、各国政府と共に新たな安全保障体制の構築に貢献するとともに、来年のNPT再検討会議に向け、核保有国と非核保有国の橋渡し役としてNPT体制を強化する役割を果たしてください。また、被爆者をはじめ放射線の影響に苦しみ続けている全ての人々に、これまで以上に寄り添い、温かい支援策を充実させるとともに、「黒い雨降雨地域」を拡大するよう求めます。
 
 今日ここに、原爆犠牲者の御霊に心から哀悼の誠を捧げるとともに、「絶対悪」である核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現に向け、世界の人々と共に力を尽くすことを誓います。
2014年8月6日
広島市長 松井 一實
 

2014年8月6日水曜日

通信平和の輪 第103号を掲載します

  今月号のテーマは
   「もう戦争をしちゃいけない 戦争なんかしちゃあいけないよ」
             詩「おばあいちゃんの願い」(原ひさ子)より
  です。
 
  2面には「私の戦争体験(4)」が載っています。
  尋常小学校から新制中学校にかけての戦争時代の体験が綴られています。
  2ページ建てになっているので、画面を下にスクロールさせてご覧ください。
 
   「私の戦争体験」をお寄せ下さい。ご寄稿をいただける方や、その方をご紹介いただける方は、世話人の笛木譲までご連絡願います。(Tel 025-785-5062) 
 
 下のタイトルをクリックすると、まず画面の下側に選択肢:「ファイルを開く」・「保存」が表示されるので、「ファイルを開く」を選択すると表示されます。

   Google Chrome の場合は左下にアルファベットのタイトル(「○○.pdf」)が表示されるので、それをクリックすると開きます。

通信 平和の輪 第101号
戦争体験  46
通信 平和の輪 第100号
戦争体験  43
通信 平和の輪 第97号
戦争体験  42

通信 平和の輪 第96号
戦争体験  41

戦争体験 39
通信  平和の輪  第93号

「通信 平和の輪 第73号」以前及び「戦争体験30-3」以前の記事は、下記のバックナンバー集に収録してありますので、そちらをご覧ください。


通信「平和の輪」 及び 「私の戦争体験」 バックナンバー集
  • 通信「平和の輸」 バックナンバー第1集(PDF形式)
  • 通信「平和の輸」 バックナンバー第2集(PDF形式)
  • 通信「平和の輸」 バックナンバー第3集(PDF形式)
  • 通信「平和の輸」 バックナンバー第4集(PDF形式)
  • 通信「平和の輸」 バックナンバー第5集(PDF形式)
  • 「私の戦争体験」 バックナンバー第1集(PDF形式)
  • 「私の戦争体験」 バックナンバー第2集(PDF形式)

  • 平和は武力ではなく対話から 県弁護士会が街頭宣伝|新潟

    新潟日報 2014年8月5日
     (新潟)県弁護士会(小泉一樹会長)は4日、新潟市中央区の古町十字路で、集団的自衛権の行使容認に反対する街頭宣伝をした。同会所属の弁護士がマイクを握り「集団的自衛権の行使には関連法の改正が必要で、その阻止には市民の協力が必要だ」と訴えた。
     
     関東弁護士会連合会と、本県を含む13弁護士会による一斉抗議行動の一環。弁護士たちはチラシ配りや行使容認の賛否を尋ねる「シール投票」を通じ、「武力でなく対話による平和の実現を」と呼び掛けた。
     小泉会長は「自衛隊が他国の人を傷つけたことはない。だが、行使容認で米国などと一緒に他国に武力を行使すれば、互いを殺傷することになる。何としても関連法改正を阻止しなければならない」と力説した。
     
     シール投票で反対を投じた新潟市西区の無職男性(65)は「日本は唯一の被爆国であり、国際社会にもっと平和の理念を広げていくよう国のリーダーに求めたい」と話した。
     
     県弁護士会は今後、県選出国会議員らへの働き掛けや、市民勉強会への講師派遣を進める方針だ。