2023年12月2日土曜日

デモに出よう、国際世論の力になろう、大事なのは数ではない - ガザに水と食料と燃料を

 世に倦む日々氏が「デモに出よう。世界の人々と繋がろう。デモの奔流が世界政治の焦点となるのは、2011年の Occupy Wall Street(⇒ウォール街を占拠しよう)の運動以来である。あの年の12月、TIME誌は「プロテスター」をその年を代表する顔に選んだ。そのとき以来の衝撃が起きている」「数は問題ではない。頭数を示威する絵作りが目的ではない。小さな町なら数人のデモでも十分だ。それをSNSに投稿し、英語のハッシュタグを付ければ、小さなデモが大きな政治の原動力に化ける。実際、日本のデモが世界のXタイムラインに拾われている」「日本人が極端にデモが嫌いで苦手な民族であることを、世界の人々はよく知っている。だからこそ、ガザ虐殺に抗議する日本のデモは世界の中で注目される」と呼びかけました。

 そして「あの日本人でも今回はデモをしていると人々の関心を惹く。政治的に希少価値があるのである。自己主張が徹底して苦手な日本人でも、今度ばかりは声を上げているようだと、そう刮目されて話題になることが大事なのだ。だから、集まる人数の多寡は問題ではない。規模は小さくて構わない。自己満足でもいい。一人一人が勇気を見せること、勇気を伝え感動を繫げること、そこに価値がある。実存証明のデモに出て、モメンタムの卵を作ろう」と結んでいます
 原記事には各国でのデモの写真が沢山掲載されています。
 デモに出よう、国際世論の力になろう、大事なのは数ではない - ガザに水と食料と燃料を
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デモに出よう、国際世論の力になろう、大事なのは数ではない - ガザに水と食料と燃料を
                   世に倦む日日 2023年11月30日
11/28 のロイターの記事は、ガザの死者数は1万5000人を超え、がれきの下敷きになったままの行方不明者が大勢いると報じている。40%が子ども。イスラエルの爆撃と侵攻により、ガザ保健省の行政機能が不全となり、死者数の正確な確認が難しくなっている。そのため、以前のように1桁までのボディカウントが報道に供されない。大雑把に見積もって、すでに死者数は2万人を超えているだろう。ガザの人口全体の1%が殺されて死んだ。今は負傷や感染症などを原因とする死者数の急増が懸念されている。沖縄戦では県民の4人に1人、人口の25%が命を落とした。ガザは沖縄戦と同じ地獄の状況になっている医療機関は片っ端から破壊され、医師も国連職員も殺され、治療薬も払底している。食料がなく、燃料がなく、水がない。78年前の沖縄の戦渦を想像させられる

この6日間、一時休戦の時間が続き、人質解放のニュース映像がテレビで流れた。女性の人質に付き添って赤十字の車に送り届けたのは、マスクで顔を隠した若い女性のハマス戦闘員だ。目が大きい。車両に乗り込んだ人質に手を振り、人質も笑顔で手を振って返していた。印象的な場面だった。できれば、このハマス戦闘員が無事生き延び、平和になったパレスチナで顔を出して回顧と証言をする機会を得て欲しい。人質だったイスラエル人女性と再会できればいいと思う。イスラエル軍の虐殺を止め、和平を実現させ、2国家共存のプロセスを具体化させたい。もう一つ、西岸地区で釈放されたパレスチナ人の若者の表情と言葉も強く印象に残った。解放を歓び、ハマスの闘争へのコミットを言う目が輝いていた。ガザの女性戦闘員、西岸の若者。力強い人間の感情と意思。民族の自由と独立。

ガラントが「戦闘は2か月は続くだろう」と言っている。11/27 夜のテレビ報道を見ていたら、佐藤正久がガラントの作戦計画を解説していて、ガザ北部に1か月、ガザ南部に1か月の期間を要すると言う。意外に感じたのは「北部に1か月」の予定工数で、北部の完全制圧まで時間がかかる事実だ。イスラエル軍は 11/8 の時点で「ハマスは北部の支配権を喪失した」と発表していて、北部住民は続々と南部に強制退避させられているはずだった。地下トンネルも悉く破壊され、北部にハマスの拠点は残ってないと報道されていた。ハマス戦闘部隊は、どうやって北部に生き残って、1か月も36万人のイスラエル地上軍相手に戦うのだろう。私は軍事の知識がないので合理的な理解ができないが、想起するのは、10/22 にオースティンがイスラエル軍に地上作戦の延期を勧告したときの発言内容だ。

その報道では、ISIS を掃討したモスル奪還作戦を引き合いに出し、9か月以上かかると言っている。米軍の場合は、イスラエル軍のように子どもを含めた民間人を無差別に大量虐殺する空爆はやらず、そこは多少躊躇するため、モスル攻撃に9か月を要したのだろう。ガラントとネタニヤフは、オースティンの忠告を鼻でせせら笑い、米軍のようなお行儀のよい紳士的な作戦はしないよと一蹴したのに違いなく、ガザにいるのは人間ではなく獣であり、子ども含めて全員テロリストだから、容赦なく皆殺しにして更地にすると(言質なしで)応じたのだろう。だが、市街戦の厳しさについての認識と見通しはオースティンの方が勝っていたと言えるようで、北部になお1か月を要するという計算は、われわれ素人をして想定外の軍事に映る。最先端兵器のイスラエル軍は36万人。北部残存のハマス戦闘員はせいぜい1万人。

一方、イスラエル軍のガザでの作戦は決して順調に進行しておらず、苦戦しているという見方もあり、スコット・リッターなどはそう分析している。真相は不明だが、北部制圧にあと1か月という予測に接すると、ハマスの地下トンネルはまだ健在かもしれないという推測も立つ。佐藤正久の話では、休止3日目(11/26)の17人の人質解放はガザの南部と北部で行われていて、敢えて北部を解放場所に設定したのは、ハマス戦闘員が北部で未だ活動中というアピールが目的だという。11/28、イスラエル軍が一時休戦中にもかかわらずガザ北部を爆撃したのは、おそらくこれに関係していて、人質解放に現れたハマス戦闘員の位置と経路から潜伏場所を割り出したのだろう。北部のハマス戦闘部隊は無力化されていない。ハマスがガザ北部の支配権を失ったというイスラエル軍の発表も、勇み足のプロパガンダかもしれない。

とするなら、イスラエル軍の出口戦略は、当初の構想から大幅な修正を余儀なくされる可能性がある。まず、北部での1か月の市街戦で相当数のイスラエル兵が死傷する。戦時内閣を構成する前国防相のガンツが、ネタニヤフを批判し、人質解放の優先を説くハト派路線を主唱しているのは、今後の北部と南部の作戦工程の困難を察知しているからではないか。またホワイトハウスは、どこかの時点でネタニヤフからガンツへ政権移行させることを検討・画策しているように見える。そのタイミングで、本格停戦と和平協議のシナリオとなるのかもしれない。だが、そこまで到達するのにあと何千人の子どもが虐殺され、四肢切断の刑を受け、何万人の無辜の民が殺戮されなければならないのだろう。ガザの人口の何%が露と消えるのだろう。もうすぐクリスマスが来る。アメリカは、年内に事態を収束させる気があるのだろうか。

11月に入って、ガザをめぐるマスコミ報道の論調は変わった。国際世論が明らかに変わり、ガザ虐殺を正面から非難する声が主流となった。NHKも少しずつ態度が変化し、イスラエルによる西岸地区の行政拘禁を批判し、拷問の事実を伝える報道を載せ始めている。50日間で1万5千人が殺され、つまり1日平均300人が標的になって無残に殺されながら、その命の束と重さが国際世論を変えて行った。手に自分の名前を書いた夜、虫けらのように殺戮されて果てた子どもたちの純粋な命が、土日の世界の怒涛のデモを惹起させ、デモを映すニュースを制作させ、世界の民意を作り、政治の空気と方向性を転換させた。今、ハマスをテロリストだと中傷して貶め、イスラエルを正当化する声は少ない。人々の意識は変わり、ハマスを対話相手として認めるべきという主張が基調になっている。ハマスへの評価が変わった

思うのは、岡真理の最初(10/20)の発信の意義である。誰もがハマスの奇襲攻撃を糾弾し、イスラエルに忖度し、アメリカに追従する俗論ばかりが充満していた空間で、岡真理は堂々とハマスの一撃を擁護した。境界壁を初めて越え、自らの故郷たるイスラエル領内に踏み込み、数時間後にはイスラエル軍に反撃されて屍となる運命を果敢に選んだ者たち。長い忍従と雌伏から遂に蹶起したハマス戦闘員の勇気を、岡真理は臆することなく称賛した。誰もが思っていても言えないことを口に出して驚かせた。時期と環境を考えれば、勇気の要る言論の投擲だったと思う。だが、これこそが重要なのだ。こうやって真実を言い、真理を説くことで、それが人に伝わり、人の心を揺さぶり動かして行く。1日300人ずつ殺された無辜の民の無念が、言葉の結晶となり、デモの政治を生むのである。岡真理を褒め讃えるべきだろう。

デモに出よう。世界の人々と繋がろう。デモの奔流が世界政治の焦点となるのは、2011年の Occupy Wall Street の運動以来である。あの年の12月、TIME誌は「プロテスター」をその年を代表する顔に選んだ。そのとき以来の衝撃が起きている。デモに出て街頭を埋める市民・民衆が、政治を動かす主役になっている。数は問題ではない。頭数を示威する絵作りが目的ではない。小さな町なら数人のデモでも十分だ。それをSNSに投稿し、英語のハッシュタグを付ければ、小さなデモが大きな政治の原動力に化ける。実際、日本のデモが世界のXタイムラインに拾われている。大石あきこの国会質問も、外国語訳が付された動画のポストが世界で拡散された。日本人が極端にデモが嫌いで苦手な民族であることを、世界の人々はよく知っている。だからこそ、ガザ虐殺に抗議する日本のデモは世界の中で注目される。

あの日本人でも今回はデモをしていると人々の関心を惹く。政治的に希少価値があるのである。自己主張が徹底して苦手な日本人でも、今度ばかりは声を上げているようだと、そう刮目されて話題になることが大事なのだ。だから、集まる人数の多寡は問題ではない。規模は小さくて構わない。自己満足でもいい。一人一人が勇気を見せること、勇気を伝え感動を繫げること、そこに価値がある。実存証明のデモに出て、モメンタムの卵を作ろう。

生活保護減額訴訟で国に賠償命令 名古屋高裁 初の判断(しんぶん赤旗)

 生活扶助制度」、国民の「生存権」を保証した日本国憲法
 25条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
  2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び
 進に努めなければならない。
を具体化した制度で、憲法によって保障された国民の権利であり、国家の義務です。
 ところが国は13~15年に、生活保護費の基になる「生活扶助」の基準額を平均で6・5%、最大で10%引き下げました。この見直しで、厚労省は独自の物価指数を使い、直前の4年間に物価が478%下落したと算出しましたが、これは物価動向の指標となる総務省の消費者物価指数同時期でマイナス235%とした値のほぼ2倍でした(指数算出の対象項目に、生活保護世帯の支出が一般世帯よりはるかに少ないパソコンやテレビの購入費を残すなどもまし)。

 愛知県内の生活保護利用者13人が国や名古屋市など3市を相手取り生活保護基準引き下げ処分の取り消しを求めた「新生存権裁判」の控訴審判決が30日、名古屋高裁でありました。同高裁は一審判決を退け、引き下げ処分取り消しと、一連の訴訟では初めて、国にそれぞれ1万円の慰謝料を支払うよう国家賠償を命じました。

 生活保護費減額を違憲とした同種裁判では、これまでに地裁で22件の判決があり、受給者側の12勝10敗ですが、そのうち直近の10件では9勝1敗でした。また控訴審2件の判決では、大阪高裁の受給者側敗訴から一転、今回は原告の勝訴となり、1人当り1万円と僅少ですが国家賠償額も認められました。
 基準額は原則5年ごとに見直されるもので、その後は厚労省の指数は使われていません。今年の見直しでは物価高反映して減額は見送られ最大で11%増額となりました。
 しんぶん赤旗とNHKの記事を紹介します。
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生活保護減額 国に賠償命令 名古屋高裁 初の判断
                      しんぶん赤旗 2023年12月1日
 愛知県内の生活保護利用者13人が国や名古屋市など3市を相手取り生活保護基準引き下げ処分の取り消しを求めた「新生存権裁判」(いのちのとりで裁判)の控訴審判決が30日、名古屋高裁でありました。長谷川恭弘裁判長は原告が敗訴した一審判決を退け、引き下げ処分取り消しと、一連の訴訟では初めて、国にそれぞれ1万円の慰謝料を支払うよう国家賠償を命じました

 長谷川裁判長は、国が引き下げ(13~15年)の根拠とした厚労省の統計「生活扶助相当CPI(消費者物価指数)」について、「学術的な裏付けや論理的整合性を欠いた独自の指数」と断じ、「引き下げ処分は生活保護法に違反するだけでなく、厚労大臣に重大な過失がある」と判断。「受給者は余裕のない生活を強いられてきた」として国家賠償責任を認めました。
 控訴審判決は原告が逆転敗訴した大阪高裁(4月)に続き2件目。全国29地裁で同様の訴訟があり、国の賠償責任を認めたのは初めて
 算定基準となった08年~11年の「物価下落率」は、厚労省の統計では4・78%ですが、総務省が出す一般的な統計では2・35%であり、倍以上の差があります。
 原告は「恣意(しい)的な計算方法を用いて、物価指数が引き下げられた。『物価偽装』そのものだ」と主張し、憲法25条や生活保護法に違反すると訴えてきました。控訴審では国から反論はありませんでした。

 裁判所前で「完全勝訴」が掲げられると、喜びの声が沸きあがりました。報告集会で原告は「10年に及ぶたたかいだった。涙が出るほどうれしい」、「地裁判決でがくぜんとなり、今日までひどい思いをしてきた。やっと報われた。本当にありがとうございました」と謝意を述べました。
 内河惠一弁護団長は「慰謝料まで認められ、心を打つ人間らしい判決。この判決を現実にするため、たたかいを続けていく」と話しました。


生活保護費引き下げで国に賠償命令 名古屋高裁 全国初
                    NHK NEWS WEB 2023年11月30日
生活保護費を2013年から段階的に引き下げられ、最低限度に満たない生活状況を強いられているなどとして、愛知県内の受給者が国や自治体を訴えた裁判で、名古屋高等裁判所は引き下げを取り消すとともに、国に賠償を命じる判決を言い渡しました。原告の弁護団によりますと、同様の集団訴訟で国に賠償を命じた判決は初めてです。

生活保護の支給額について国は、当時の物価の下落などを反映する形で、2013年から2015年にかけて最大で10%引き下げました。
これについて、愛知県内の受給者13人が最低限度に満たない生活状況を強いられているなどとして、国に賠償を求めるとともに、自治体が行った支給額の引き下げを取り消すよう求め、3年前、1審の名古屋地方裁判所は「国の判断が違法だったとは言えない」として訴えを退けました。
30日の2審の判決で名古屋高等裁判所の長谷川恭弘裁判長は「国は支給額を引き下げる改定の際、学術的な裏付けや論理的な整合性を欠いた、厚生労働省独自の指数を用いて物価の下落率を算定するなどしており、厚生労働大臣の裁量権の範囲を逸脱していることは明らかで、生活保護法に違反し、違法だ」などと指摘しました。
そのうえで、「違法な改定を行った厚生労働大臣には重大な過失がある。過去に例のない大幅な生活扶助基準の引き下げで、影響は生活保護受給者にとって非常に重大であり、原告らはもともと余裕のある生活ではなかったところを、支給額の引き下げ以降、9年以上にわたり、さらに余裕のない生活を強いられ、引き下げを取り消しても精神的苦痛はなお残る」として、引き下げを取り消すとともに、国に対し、原告13人全員に慰謝料として1人当たり1万円の賠償を命じました
原告の弁護団によりますと、同様の集団訴訟は全国29か所で起こされていますが、国に賠償を命じた判決は初めてです。

原告女性「この判決を機に制度を元に戻して」
(中 略)
支援者たちから喜びの声
(中 略)
原告側「最高最良の判決」
判決のあと、原告と弁護団は名古屋市内で記者会見を開き、原告の1人、澤村彰さんは「長い戦いでした。今回の名古屋の高裁判断が出たことで、おかしいことはおかしいと言うことが広まることを願います。生活保護は最低限の生活をするためのものなので、これを機に国民の生活が豊かになっていってほしい」と話しました。
また、弁護団の事務局長を務める森弘典弁護士は「国家賠償が認められた判決はなかったので、最高最良の判決が出たと思っています。完勝だったと言えます」と話しました。

厚労省「詳細精査し適切に対応」
(中 略)
専門家「画期的な判決 今後大きな影響与えるのでは」
生活保護行政が専門で、立命館大学の桜井啓太准教授は「引き下げに至った行政行為自体を違法だと断じ、厚生労働大臣に重大な過失があったと指摘して、行政訴訟で認められることが非常に難しい国への賠償も認めた。画期的な判決だ」と評価しました。
そのうえで、「生活保護法3条に違反すると明確に指摘したことが大きい。過去最大の引き下げにより、憲法が保障する生存権、つまり最低限度の生活を維持できない状態になっているという判断で、今後の各地の判決にも大きな影響を与えるのではないか」と話していました。

これまでの判決では
同様の裁判は全国29か所の裁判所で起こされ、1審ではこれまでに22件の判決が言い渡されています。
このうち、12件で支給額の引き下げが取り消されましたが、国に賠償を命じる判決は出ていませんでした。
ことし4月には大阪高等裁判所で初めて2審の判決が言い渡されましたが、「支給額の引き下げの判断は不合理とは言えず、裁量権の逸脱や乱用は認められない」などとして訴えを退けていて、名古屋高等裁判所の判断が注目されていました。

生活保護 食費や光熱費などの「生活扶助」基準額見直しは
生活保護のうち、食費や光熱費などにあてられる「生活扶助」の基準額は5年に1度、見直しが行われています。
具体的には経済や社会保障の専門家が、生活扶助の水準と一般の低所得世帯の生活にかかる費用を比較するなどして、消費実態を調べたうえで基準の検証を行います。
そして、最終的には厚生労働大臣が経済の情勢などを踏まえ新たな基準額を決定します。
2013年度の見直しでは物価の下落が続いていたことなどを背景に、2015年度にかけて生活扶助の基準額が最大で10%減額されました。
これにともなって、予算の総額で670億円程度が3年間にわたって段階的に削減されました。

各地の裁判は
国が生活保護の支給額を2013年から段階的に引き下げたことをめぐっては、引き下げの取り消しを求める訴えが29の裁判所で合わせて30件起こされ、このうち、およそ半数は国に対する賠償も求めています。
一連の裁判では、基準額の引き下げが国の裁量の範囲を超えているかどうかなどが争われ、最初の判決となった名古屋地方裁判所は2020年6月、「国の判断が違法だったとはいえない」として、訴えを退けました。
一方、2件目の判決となった大阪地方裁判所は2021年2月、「裁量権の逸脱や乱用があり、生活保護法に違反する」と判断して原告の訴えを一部認め、支給額の引き下げを取り消しましたが、国に対する賠償は認めませんでした。
これまでに1審と2審で合わせて22件の判決が言い渡され、このうち、12件で引き下げが取り消されていますが、賠償を認めた司法判断はありませんでした

今回の裁判の主な争点
1つは、
▽今回の生活保護支給額の基準の改定を行った厚生労働大臣の判断に裁量権の逸脱や乱用があるかです。
国は物価下落により、生活保護受給世帯の可処分所得が実質的に増加したため、生活扶助基準の引き上げがなされているのと同じ状態だとして、生活保護の支給額を引き下げて是正を図る必要があったなどと主張していました。
30日の判決では「生活保護受給世帯での支出割合が高い日常生活で、基本的な費用である食料などの費用は上昇しており、国が主張するような状態にあったと評価できない。国は物価下落率を算定する際に学術的な裏付けのない独自の指数を用いるなどしていて、統計などの客観的な数値との合理的関連性や専門的知見との整合性を欠くものだ」などと指摘し、裁量権の逸脱や乱用は明らかで、生活保護法に違反し、違法だと判断しました。
さらに、
▽今回の基準の改定や支給額の引き下げが違法だと認められる場合、原告側が慰謝料として、国に求めた賠償が認められるかどうかも争点となりました。
原告の弁護団によりますと、同様の集団訴訟は全国29か所の裁判所で起こされていますが、支給額の引き下げが取り消されても、国に賠償を命じる判決はありませんでした。
これまでの判決では、「引き下げの取り消しで原告らの無念は晴れ、慰謝料を認めるまでの違法性はない」などと判断されたケースもあったということです。
30日の判決では「違法な改定を行った厚生労働大臣には重大な過失がある。過去に例のない大幅な生活扶助基準の引き下げで、影響は生活保護受給者にとって非常に重大であり、原告らはもともと余裕のある生活ではなかったところを、支給額の引き下げを受けて以降、9年以上にわたり、さらに余裕のない生活を強いられ引き下げを取り消しても精神的苦痛はなお残る。生活扶助は国民の健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を基礎とする制度で、本来、国はその向上と増進に努めなければならないものである」などとして、国に対し、原告13人全員に慰謝料として、1人当たり1万円の賠償を初めて命じました。

核禁条約会議が開幕 被団協・木戸氏「希望もたらす会議に」

 核兵器禁止条約の第2回締約国会議が27日、ニューヨークの国連本部で開幕しました12月1日まで
 会議には現在69カ国に達している締約国のほか、署名だけ済ませた国、米国の核の傘のもとにあるドイツやオーストラリアなどを含むオブザーバー国が参加しました。日本は今回も参加しませんでした
 ニューヨークの国連本部で27日に行われた国会議員会議が行われ14カ国26人が出席しました。日本共産党から笠井亮衆院議員が参加しました。
 しんぶん赤旗の3つの記事を紹介します。
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核禁条約会議が開幕 被団協・木戸氏「希望もたらす会議に」
                      しんぶん赤旗 2023年11月29日
【ニューヨーク=島田峰隆】核兵器禁止条約の第2回締約国会議が27日、米ニューヨークの国連本部で開幕しました。12月1日までの日程です。初日は国連や政府高官、市民社会の代表などが発言。核兵器の非人道性に関するテーマ別討論も行われました。

 会議には現在69カ国に達している締約国のほか、署名だけ済ませた国、米国の核の傘のもとにあるドイツやオーストラリアなどを含むオブザーバー国が参加。世界各国の市民社会の活動家も集まり、傍聴席は満席となり人があふれました。発言のたびに拍手が起きるなど熱気があふれる開幕となりました。
 日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の木戸季市事務局長は長崎での被爆体験を発言。「ウクライナとガザから伝えられる光景は被爆者にとってあの日の再来です」「原爆が人類を滅ぼすか、原爆をなくし人間が生き残るかの世界です」と危機感に満ちた発言に会場は静かに聞き入りました。
 木戸氏が日本被団協の歴史と活動を紹介し、「締約国会議が核被害者援護をはじめ希望をもたらす会議となることを心より祈念しています」と訴えると、参加者はひときわ大きな拍手で応えました。
 グテレス国連事務総長の代理で発言した中満泉・国連軍縮担当上級代表は、「核兵器による威嚇や使用は決して許されない。核兵器が使用されないようにする唯一の方法はその全面廃絶だ」と指摘。昨年6月の第1回締約国会議以降の条約の具体化に触れ、「この条約が持つ力を証明する動きだ」と強調しました。
 会議のフアン・デラフエンテ議長(メキシコ)は「核兵器のない世界という共通の目標に向けて会議を充実したものにしよう。核廃絶の課題で失敗は許されない」と協力を呼び掛けました。
 非人道性に関するテーマ別討論では日本原水協の土田弥生事務局次長が発言しました。


核禁条約 “参加する政府に変える” 国会議員会議で笠井氏 国連本部で開催
                       しんぶん赤旗 2023年11月29日
【ニューヨーク=石黒みずほ】核兵器禁止条約第2回締約国会議が行われている米ニューヨークの国連本部で27日、国会議員会議が行われました。国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」が主催。14カ国26人が出席し、日本共産党から笠井亮衆院議員が参加しました
 討論で発言した笠井氏は、核兵器禁止条約が、核保有国の手をきつく縛っていると強調。ロシアのウクライナ侵略が続き、ガザ危機が深刻化する中、「破滅的な非人道的結末をもたらす核使用を許さない強いメッセージを各国議会から発信しよう」とよびかけました。
 また条約第6条、7条にもとづく被爆者、核実験被害者支援の具体化に各国議会が役割を果たす時だとし、「『黒い雨』被爆者を含め、いまだに救済されない人々がいて、被害は続いている」と指摘。
 この活動に協力するためにも日本政府にオブザーバー参加を求めてきたが、「もはや米国の顔色ばかりうかがうのでなく条約に参加する政府にするために尽力する」と表明しました。
 笠井氏は、日本でも、「軍事対軍事」「核対核」に被爆者は恐怖と危機感を持ち、若い世代は「核兵器と気候危機で未来を奪うな」と声を上げていると紹介。条約を励みに、「核抑止」に依存する政府を持つ国会で、脱却を迫ろうと提起しました。
 討論では、米国の同盟諸国の議員から条約参加への努力が次々出され、笠井氏が各国議会での被爆者・核実験被害者招致と原爆展をよびかけたことに関連して、「国会の人権委員長として、被爆者の招待を確約する」(イタリア)、「被爆者の証言を記憶し、行動することが必要だ」(フランス)などの決意が語られました。


核兵器廃絶こそ人類守る 核禁条約第2回締約国会議発言から
                      しんぶん赤旗 2023年11月29日
【ニューヨーク=加來恵子】27日、米ニューヨークの国連本部で始まった核兵器禁止条約第2回締約国会議の「核兵器の人道上の影響に関する討論」では日本原水爆被害者団体協議会の木戸季市(すえいち)事務局長と原水爆禁止日本協議会の土田弥生事務局次長が発言しました。それぞれの発言(要旨)を紹介します。

なぜ死ぬか感じる暇もなく 日本原水爆被害者団体協議会事務局長 木戸季市さん
 1945年8月6日と9日、自分がなぜ死ぬのか感じる暇もなく殺された多くの人がいました。多くの人々が家族にみとられず、どうやって亡くなったのかわからないのです。そんな死が人類史上あったでしょうか。原爆は、人間として死ぬことも、人間らしく生きることも許さない。そういう核兵器はなくすことでしか人類は守れません。
 なぜ唯一の戦争被爆国である日本政府は核兵器禁止条約を署名・批准しないのか。圧倒的多数の国民は禁止条約を支持しているのに。なぜなのか。それは、日本政府が、「核抑止力」論の立場に立ち、アメリカの核兵器によって守ってもらっていると考えているからです。しかし、武力では平和は守れません。

隠蔽された被害 解明・援助を 日本原水協事務局次長 土田弥生さん
 日本国民は広島、長崎に続き、アメリカの太平洋ビキニ環礁での水爆実験により三度、原水爆の被害を経験しました。そのそれぞれで巨大な権力により被害が隠蔽(いんぺい)され被害者は放置されました。

 広島、長崎では21万人の命が奪われ、占領下で原爆報道が禁じられ、最初の初歩的な医療法が成立するまで12年にわたり被爆者は放置されました。ビキニ水爆実験被災では、多くの漁船員が被ばくしていたにもかかわらず、日米政府は、アメリカによる200万ドルの見舞金で事件の幕を閉じました。多くの漁船員は健康を害し、がんが多発し、命を奪われました。被害者や遺族はいまだに調査も支援も補償も謝罪もされていません。被爆者・核被害者の救援とともに被害の実相の解明、人類と核兵器は共存できないことの普及を呼びかけます。 

ガザ:嵐の前の小休止(賀茂川耕助氏)

  「耕助のブログ」に掲題の記事が載りました。賀茂川耕助氏は連日、海外の記事を同ブログで紹介しています。

 11月24日に始まったガザ戦闘の一時休止は12月1日まで延長されました。
 イスラエルは「一時休止が終われば直ちにパレスチナ殲滅の攻撃を再開する」と公言しています。文字通り、ガザでの大虐殺を継続する「嵐の前の小休止」に過ぎません。
 イスラエルの虐殺行為を止めようとしない米国が、何故「小休止」をイスラエルに勧めたのかについては、「それによって大量虐殺への世界の批判を多少とも和らげることができる」し、「数十人の捕虜の解放を確保することで士気を高めるための広報活動になる」と考えたからで、結局は「虐殺の推進に資する」と考えたからと原記事の著者は述べています。
 その一方で米国がおそれたことは、休止によって「ジャーナリストがガザに広くアクセスできるようになり、ガザの惨状をさらに明らかにし、イスラエルに対する世論を変える機会が与えられてしまう」ことでしたが、それは事実その通りになりました。
 こうした想像を絶するイスラエルの残虐性は決して「自衛権の行使」などと言えるものではありません。イスラエルと一体である米国は兎も角として、岸田首相を含めた西側の首脳たちは本当に自衛権の行使に当たると考えているのでしょうか。そうだとすれば余りにも愚かで、そのままイスラエル同然の残酷極まる考えです。

 原著者は、「  やがて報いがあるだろう。それはゆっくりだが、しかし西アジアにおける帝国構造の確実な崩壊である。どんな主流メディアのナラティブ(=言説)も、虐殺を和らげようとする広報活動も、イスラエルに反旗を翻す世論を封じ込めることも、イスラエルとその同盟国がガザで犯した連続的な戦争犯罪を隠すこともできない。~ 『世界的な悲劇を目の当たりにすることは、私たちすべてを変容させるだろう』と結んでいます。
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ガザ:嵐の前の小休止
                  耕助のブログ No. 1991 2023年12月1日
Gaza: A pause before the storm
米国とその同盟国は、つかの間の休戦の後もイスラエルのガザ戦争を支援し続けるだろう。しかし「虐殺」の訴えが強まるにつれ、新しい多極化の大国は、旧来の覇権国とそのルールに基づくカオスに立ち向かうことになる       by Pepe Escobar

世界が「イスラエルの虐殺」と叫ぶ一方、バイデンのホワイトハウスは自らが仲介したガザ停戦{1}で「最大の外交的勝利」が目前に迫っているかのように喜んでいる。
自画自賛的なシナリオの裏では、米政権はネタニヤフの最終目標を警戒するどころか、イスラエルのネタニヤフとジョー・ミイラ”・バイデンのハンドラーたちとの9月20日の会談でアル=アクサ・フラッドが起こる3週間前にホワイトハウスで合意されたように、大量殺戮も含めてそれを全面的に支持しているのだ。
米国とカタールの仲介で今週発効することになっている「停戦」は、停戦ではない。イスラエルの大量虐殺を和らげ、数十人の捕虜の解放を確保することで士気を高めるための広報活動である。さらに、イスラエルが決して停戦を尊重しないことは、これまでの記録からも明らかである。

予想通り、米政権が本当に心配しているのは、停戦の「予期せぬ結果」{2}である。それは、「ジャーナリストがガザに広くアクセスできるようになり、ガザの惨状をさらに明らかにし、イスラエルに対する世論を変える機会が与えられてしまう」からだ。
10月7日以来、24時間体制でガザで活動している本物のジャーナリストたちは、「国境なき記者団」{3}が「この100年で最も多くの犠牲者を出した」と言っているように、イスラエル軍によって何十人もの犠牲者がでている。
これらのジャーナリストは、「惨状を明らかにする」ための努力を惜しまない。惨状とは現在進行中の大量虐殺の婉曲表現で、全世界が見ることができるようにその陰惨な詳細をすべて報じている
イスラエルから執拗に攻撃されている国連パレスチナ救済事業機関(UNRWA)でさえ、やや穏やかに、これは「1948年以来最大の移動」であり、パレスチナ人の「国外脱出」であり、若い世代は「先祖や両親のトラウマを引きずって生きることを余儀なくされている」と述べた。
グローバルサウス/グローバルマジョリティ全体の世論はとっくの昔にシオニストの過激主義に「敵対」していた。しかし今、グローバル・マイノリティ(西側の人々)は、わずか6週間の間に、主流メディアが何十年も隠してきたものをソーシャルメディアが暴露したものを見て愕然とし、恐怖し、憤慨している。これが明るみに出た今、もう戻ることはないだろう。

旧アパルトヘイト国家が道を切り開く
南アフリカ政府は、展開されている大量虐殺に対する適切な反応の道を世界的に切り開いた。議会はイスラエル大使館の閉鎖、イスラエル大使の追放、テルアビブとの国交断絶を決議した。南アフリカ人はアパルトヘイトについて知っているからだ。
他のイスラエル批判者と同様、彼らも今後は特に用心したほうがいい。何が起こるかわからない。外国諜報機関による「テラ・テラ・テラ」の偽旗、人為的に引き起こされる気象災害、偽の「人権侵害」容疑、通貨ランドの崩壊、法律戦争、大西洋主義者の発作、エネルギー・インフラの破壊工作。それ以外にもたくさんある。
今までに数か国がジェノサイド条約{4}を発動すべきだった。なぜなら、イスラエルの政治家や役人が公然とガザを壊滅させ、パレスチナ人口を包囲し、飢えさせ、殺し、大量に移送することを公然と誇示していたからだ。しかしこれまでにどの地政学者もそのようなことに敢然と挑んでこなかった。
南アフリカは、イスラム諸国やアラブ諸国がほとんど足を踏み入れなかったところに勇気をもって足を踏み入れた。現状ではアラブ世界の多く、特に米国の従属国に関しては、彼らはまだ「修辞の沼」の領域にいる。

カタールが仲介した「停戦」はワシントンにとってまさに絶好のタイミングだった。イスラム/アラブの外相代表団が特定の首都を視察し、ガザの完全停戦とパレスチナ独立国家のための交渉を推進するということからスポットライトを奪ったのだ。
このガザ・コンタクト・グループは、サウジアラビア、エジプト、ヨルダン、トルコ、インドネシア、ナイジェリア、パレスチナで構成され、最初に北京を訪れ、中国の王毅外相と会談し、その後モスクワに移動してセルゲイ・ラブロフ外相と会談した。BRICS11が2024年1月1日にロシアの議長国として始動する以前から、すでに行動を起こしていたことは間違いない。
モスクワでのラブロフ外相との会談は、現在の南アフリカ議長国が招集したパレスチナに関するBRICS臨時オンライン会合と同時に行われた。イランのエブラヒム・ライシ大統領は、この地域の抵抗枢軸を率い、イスラエルとのいかなる関係も拒否しているが、南アフリカのイニシアティブを支持し、BRICS加盟国に対し、あらゆる政治的・経済的手段を用いてテルアビブに圧力をかけるよう呼びかけた。
また、中国の習近平国家主席自身が「パレスチナ問題の正当な解決なくして中東の安全保障はありえない」と語ったことも重要だった。
習近平は、「二国家解決」、「パレスチナの正当な民族的権利の回復」、「パレスチナの独立国家の樹立」の必要性を改めて強調した。これはすべて国際会議を介して始まるべきである。
この一時的な休戦も、将来の交渉の約束も、現段階ではどれも十分ではない。米政権自身、予期せぬ世界的な反発に苦しんでおり、せいぜいテルアビブと腕相撲をして、大量虐殺の短い「一時停止」を実施するのが精一杯なのだ。つまり数日後には虐殺が続くということである。
もしこの休戦が実際に「停戦」で、あらゆる敵対行為が停止し、イスラエルの戦争機械が完全にガザ地区から離脱した場合でも、翌日の選択肢は依然として非常に暗いだろう。リアルポリティクの実践者であるジョン・ミアシマーは既に核心に迫っている。「イスラエル・パレスチナの交渉による解決は不可能なのだ。」
現在の地図をざっと見ただけで、中国やロシアからアラブ世界の多くまでが提唱している二国家間解決策がいかに破綻しているかが一目瞭然だ。孤立した自治区の集まりが国家としてまとまることはありえない

彼らのすべてのガスを奪おう
ペトロユアン(人民元での原油取引)の出現がますます近づいている今、米国はドル建てで売買される東地中海のエネルギーを必要としている。 ガザ沖に埋蔵されている膨大なガスもその一つだ。
米国政権のエネルギー安全保障顧問が登場し、イスラエルに派遣された{5}。その目的は「ガザの未開発の沖合天然ガス田を中心とした経済再生計画について議論する」ことだった。何とも美しい婉曲表現だ。
しかし、確かにガザのガスは重要な要素だが{6}、ガザという地域自体は厄介な存在だ。テルアビブにとって本当に重要なのは、すべてのパレスチナのガス埋蔵量を没収し、将来の優遇顧客であるEUに分配することである{7}。
インド・中東回廊(IMEC)–実際はEU・イスラエル・サウジアラビア・アラブ首長国連邦・インド回廊–はイスラエルがエネルギーのクロスロード・パワーになるための完璧な手段としてワシントンが構想したものである。米ドルで取引される米国とイスラエルのエネルギー・パートナーシップが想定されており、同時にEUへのロシアのエネルギーの代替と、イランのエネルギーがヨーロッパに輸出される可能性を阻止するという空想的な構想である。

ここで21世紀の主要なチェス盤、すなわち米国対BRICSに戻る。
北京はこれまでイスラエルのハイテク産業やインフラに多額の投資を行い、テルアビブと安定した関係を築いてきた。しかし、イスラエルによるガザ侵攻は、その構図を変えるかもしれない。本当の虐殺の場面では、真の主権者はどれほど努力しても言い訳をすることはできない。
並行して、米国がBRICSや中国、そして数兆ドル規模の「一帯一路構想(BRI)」に対するさまざまなハイブリッド戦争や熱い戦争のシナリオを思いついたとしても、北京の合理的かつ戦略的に策定された軌道を変えることはないだろう。
エリック・リによるこの分析{8}は、将来に何が待ち受けているかを知るために必要なものである。北京は2035年までの連続した5カ年計画の中で、追求すべきすべての関連技術の道を詳細に描いている。この枠組みの下でBRIはG7を含まない一種の地政経済の国連として考えるべきだ。もしあなたがBRIの外にいるなら、それは大部分が旧来のコンプラドールシステム(植民地時代や帝国主義時代において外国勢力と結びついている地元のネットワーク)やエリートに関係することだが、グローバルサウス/グローバルマジョリティから孤立することになる。

では、このガザでの「休止」の結果は何だろうか? 来週には欧米の支援をうけた臆病者たちが女性や子供たちに対する虐殺を再開し、それは長い間続くだろう。パレスチナのレジスタンスとガザ北部に住む80万人のパレスチナ市民は、イスラエルの軍隊と装甲車に囲まれているが、パレスチナのためだけでなく、良心を持つすべての人のためにイスラエルの抑圧者と戦うという重荷を背負う意志と能力があることを証明している。
このように血で血を洗う恐ろしい代償にもかかわらず、やがて報いがあるだろう。それはゆっくりだが、しかし西アジアにおける帝国構造の確実な崩壊である
どんな主流メディアのナラティブ(=言説)も、虐殺を和らげようとする広報活動も、「イスラエルに反旗を翻す世論」を封じ込めることも、イスラエルとその同盟国がガザで犯した連続的な戦争犯罪を隠すこともできない。これはおそらく形而上学的な意味でもそうでない意味でも、ドクターが人類に命じたことなのだろう。「世界的な悲劇を目の当たりにすることは、私たちすべてを変容させるだろう

Links:
{1} https://x.com/WhiteHouse/status/1727379082336223612?s=20 
{2}https://new.thecradle.co/articles/white-house-anxious-gaza-truce-will-shed-light-on-devastation-caused-by-israel-report 
{3} https://rsf.org/en/israel-eradicating-journalism-gaza-ten-reporters-killed-three-days-48-start-war 
{4} https://twitter.com/accuracy/status/1727041154104148287 
{5} https://twitter.com/haaretzcom/status/1726808905131401549 
{6} https://www.youtube.com/watch?v=XFwORpILJJY 
{7} https://www.globalresearch.ca/israel-gas-oil-and-trouble-in-the-levant/5362955 
{8} https://www.youtube.com/watch?v=Vb835NzfzFw&t=6s 
https://new.thecradle.co/articles/gaza-a-pause-before-the-storm 

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