2022年2月2日水曜日

ウソ字幕で大炎上してもNHKが絶対に口にしない〝2つの言葉″

 東京五輪の記録映画におけるNHKによる「字幕捏造疑惑」の現状に関するやや長い記事がプレジデントオンラインに載りました。SNSで炎上した後の、NHK側の数次に渡る対応やこの問題の在り処について分かりやすく整理されています。
 因みにタイトルの、NHKが絶対に口にしない「2つの言葉」とは、「やらせ」と「捏造」です。今回の件は、現時点では「やらせ」とはいえませんが、事実上の「捏造」であるのは明らかで、この点を回避して問題を収めようとするのは無理です。
 NHKが「自然探求」的な分野で持っている番組の制作力は抜群です。社会問題についても本来は同様の筈なのですが、それが政治がらみというか、政権批判に通じる要素が含まれるとたちまち腰が定まらずに様相を異にする、というのがこの20年来のNHKのあり方でした。その起点になったのが、小泉政権下で安倍晋三・内閣官房副長官が、2001年に行ったNHK教育TV「慰安婦問題」への介入でした。
 その時点では純粋に「政権による介入」の問題だったのですが、第2次安倍政権下でNHKが政権に迎合する体制を構築していったことで、NHK自身が腐敗に向かったのでした。
 特に東京五輪では、聖火リレー中継から五輪反対の声をカットしたり、五輪にまつわる不祥事や五輪批判は一切報じずに、五輪賛歌一筋の姿勢に徹するなど大いに政権に肩入れしました。字幕捏造の問題はその延長線上にあったのですが、余りにも拙劣であったため「大炎上」したのでした。これを、目を覚ます良い機会にして欲しいものですが・・・
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「五輪反対デモにお金をもらって参加した」ウソ字幕で大炎上してもNHKが絶対に口にしない2つの言葉"
                 水野 泰志 プレジデントオンライン 2022/02/01
事実と異なる字幕でNHKが再び大炎上
NHKが2021年12月26日に放送したドキュメンタリー番組「BS1スペシャル・河瀬直美が見つめた東京五輪」で、番組に登場した男性を「五輪反対デモにお金をもらって参加した」という趣旨の字幕をつけて紹介したが、まったくの事実誤認と判明、「捏造(ねつぞう)疑惑」が一気に浮上した。
五輪開催の是非をめぐって世論が二分された中で、反対運動を愚弄するセンシティブな問題だけに、「字幕事件」をめぐる真相究明はドロ沼の様相を呈している。
「捏造疑惑」を必死になって否定するNHKの釈明は二転三転し、「みなさまのNHK」の信用はガタ落ち。放送番組・倫理向上委員会(BPO)も乗り出し、歴史的な一大不祥事に発展しつつある。
もっとも、コロナ禍の中で菅義偉・前政権が決行した五輪を全面支援したNHKが、一時であれ反対運動に水を差したことは、「政府のお抱え放送局」の面目を大いに施したようにみえる……。
NHKの「捏造疑惑」といえば、2014年に「クローズアップ現代」の「出家詐欺」をめぐる「やらせ事件」が記憶に新しい。
同時に、東京MXテレビが17年に起こした情報バラエティー番組「ニュース女子」の「沖縄米軍基地反対運動」をめぐる「捏造疑惑」も思い浮かぶ。
放送番組の「捏造」や「やらせ」の問題は後を絶たないが、今回の「字幕事件」は、NHKのみならず放送界全体に番組制作のあり方をあらためて問いかけている。
話してもいない言葉が字幕に入った
まずは、問題になった番組と経緯を振り返ってみる。
「BS1スペシャル・河瀬直美が見つめた東京五輪」は、今夏に公開が予定されている2020東京五輪の公式記録映画の総監督を務める河瀨直美さんに密着取材し、東京五輪をさまざまな視点から見つめようという企画の番組だ。
問題のシーンは、公式記録映画スタッフの映画監督の島田角栄さんが五輪反対派の声を集める中で出会った匿名の男性のインタビュー。そのとき、男性が話したわけでもないのに、「五輪反対デモに参加している」「実はお金をもらって動員されていると打ち明けた」というキーワードが字幕で入った。
つまり、「五輪反対デモは、カネによって動員されていた」というのである。
衝撃的な内容だけに、放送直後からネットでは「五輪反対運動をおとしめるもの」などと炎上、抗議が相次ぐ大騒動になった。
そうこうするうちに、年が明けた1月9日、番組を制作したNHK大阪放送局の堀岡淳局長代行が「当該男性が五輪反対デモに参加した事実は確認できなかった」として、「字幕の一部に不確かな内容があった」と謝罪した。「虚偽放送」だったことを認めたのである。
番組を制作した大阪放送局によると、男性の発言は、実際には「過去に(五輪以外の)デモに参加したことがあり、金銭を受け取ったことがある」「今後、五輪反対デモに参加しようと考えている」と、字幕とはまるで似て非なる内容だったという。
事実と異なる字幕が入った原因については「制作担当者が、男性が五輪反対デモに参加したと思い込み、事実関係を確認しなかった」と釈明した。まったく裏付け取材をしていなかったのである。にもかかわわらず、「捏造の意図はなかった」と強調した。
「謝罪すれば、それで十分」という姿勢だったが…
だが、単なる「思い込み」で片づけるには、事態はあまりに深刻で、一放送局の一局長代行の謝罪で幕引きとはならなかった。
NHKの前田晃伸会長は13日の記者会見で、「チェック機能が十分に働かなかった。率直に言って、非常にお粗末」と陳謝する羽目に。
一方、角英夫・大阪放送局長も同じ日の記者会見で、「報道機関として最も守るべきことができていなかった」と自省したが、あらためて「捏造や、やらせではない」と強弁。さらに、「視聴者は男性が五輪反対デモに参加したと受け取るのが自然だ」と指摘されても正面から答えず、追加調査や番組の検証にも応じようとしなかった
「謝罪すれば、それで十分」という姿勢が露骨に見られ、とてもコトの重大性を認識しているようには見えなかった。
NHKの迷走は、さらに続く。
19日に、正籬聡放送総局長の記者会見で、NHK内の番組チェックの経緯について、試写段階で番組のプロデューサーが、取材したディレクターに字幕の内容の確認を指示したところ、ディレクターは「島田さんに確認した」と報告、プロデューサーは問題の字幕も確認済みと認識した、と説明した。
迷走に次ぐ迷走で、やっと調査チーム設置
ところが翌20日、責任の一端を担わされた形になった島田さんが「ディレクターからの確認はなかった」と反論、「NHKの経緯説明には誤りがある。大変憤慨している」と抗議、訂正を求めた
あわてたNHKは24日になって、一転して、字幕の内容は男性本人はおろか島田さんにも確認しておらずディレクターが虚偽の報告をしていたと表明、19日の経緯説明を「誤解を与えた」として全面撤回した。
開いた口がふさがらないというのは、こういうことか。責任のなすりつけ合いは、醜悪にさえ見える。NHK内で、問題の番組をめぐる基本的な情報さえ共有されていないことが露見してしまった。
そして、ついに同日、NHKは、「字幕問題」の原因や背景を正確に把握するため、松坂千尋専務理事を責任者とする「BS1スペシャル調査チーム」を立ち上げた。当初は「大事に至らず」とタカをくくっていたようだが、度重なる失態と厳しい追及を受けて、やっと重い腰を上げたのである。
この間、BPOの放送倫理検証員会は、NHKに対し、番組の制作過程などについて、文書で報告を求めることを決定、審議入りに向けた準備を始めた。小町谷育子委員長(弁護士)は「頭の中に疑問符がいっぱい」と、疑念を隠さなかった。
「捏造」と断定されても仕方がない
「カネで買われた五輪反対デモ」と虚報を報じた「字幕事件」は、さまざまな論点が指摘される。
 ①問題になった字幕は「捏造」と言えるのか
 ②五輪反対運動をおとしめようとする意図があったのか
 ③番組のチェック体制はなぜ機能しなかったのか
 ④真相究明はNHKに任せられるのか
 ⑤河瀬直美総監督はNHKが謝罪するまでなぜ沈黙していたのか
などなど。
順番に、から検証してみる。
番組制作の過程はともかく、当該男性の発言と番組の字幕は似て非なるもので、事実を歪曲(わいきょく)して放送した以上、「捏造」と断定されても仕方がない。「不確かな内容」とか「誤解を与えた」とか、言葉をもて遊んでいる場合ではない。もはや「捏造」という言葉の解釈論ではない状況を直視すべきだろう。
メディアの報道も、大半が批判的で、NHK擁護論はほとんど見当たらない。
元BPO委員の服部孝章・立教大名誉教授は「取材で確認できていない内容を字幕にしたという点で、事実上の捏造にあたると考えられる。NHKは問題を矮小(わいしょう)化せずに、徹底的に自己検証すべきだ」(1月14日付朝日新聞)と厳しい。
「やらせ」「捏造」…“2つの言葉”に最後まで抵抗した過去
NHKの「捏造疑惑」といえば、思い起こされるのが14年5月14日に放送された報道番組「クローズアップ現代」の「追跡 “出家詐欺”~狙われる宗教法人~」の「やらせ疑惑」。
多重債務者が出家して戸籍名を変え、債務記録の照会を困難にする「出家詐欺」を特集したが、匿名で詐欺に関わるブローカーとして紹介された男性が「NHK記者の指示で架空の人物を演じた」と証言した「事件」である。
NHKは、「過剰な演出や誤解を与える編集があった」と認め、記者ら15人の大量処分をしながらも、「やらせ」や「捏造」という言葉を使うことには、最後まで抵抗した
今回の「字幕事件」は、国を挙げてのビッグイベントで国民の大きな関心事となった東京五輪がテーマだけに、影響は「クローズアップ現代」の比ではない。
NHKが火消しに躍起になればなるほど、「捏造疑惑」が燃え上がるという負のスパイラルに陥っている。
「何か意図的なものがあったと疑わざるを得ない」
次に、②について。
NHKとして、五輪反対運動をおとしめようとする意図があったとは、まだ言い切れない。担当ディレクターが、なぜ事実を歪曲して字幕を入れたのかが、いまだ判然としないからだ。
だが、結果として、「カネで買われた五輪反対デモ」を視聴者に印象付けて五輪反対派を誹謗中傷したことになったのだから、その罪はきわめて重い。
五輪開催に反対する団体は「反対運動に参加した多くの人の名誉を棄損した悪質な番組」「デモの参加者はカネで動員されているというレッテル貼り」「五輪に反対する人々の思いを踏みにじった」と憤り、NHKに抗議したというが、当然だろう。
もともと、NHKは、五輪礼賛の空気が局全体を覆っていて、反対運動には冷ややかだったといわれる。このため、反対運動の理不尽さを訴え、五輪支持を広げる世論操作に走ったと推測する向きもあるようだ。
影山貴彦同志社女子大教授は、1月14日付毎日新聞に「NHKの側に何か意図的なものがあったと疑わざるを得ない。視聴者が、五輪反対デモはお金をもらえるからやっている、いかがわしいものだと感じる恐れがある。
中立であるべきメディアが、世論を二分したオリンピック開催の賛否について、視聴者を賛成の方向に誘導しようと受け止められても仕方がない」とコメントを寄せている。
NHKは、「字幕事件」の真相を「担当ディレクターの思い込み」と矮小化し、「捏造や意図的な編集はなかった」と繰り返しているが、はたして素直に受け止める人がどれだけいるだろうか。
チェックシステムはザル以下
のチェック機能が働かなかった問題については、実に不可思議な点が多い。
「クローズアップ現代」の「やらせ疑惑」の反省から、NHKはさまざまな再発防止策をとったはずだった。
一例を挙げれば、担当外の職員が複数参加して放送前の番組を確認する「複眼的試写」の実施や、匿名で放送する必要性を判断する「匿名チェックシート」の導入を、すべての番組で行うとしていた。
ところが、今回の「字幕事件」では、いずれの防止策もほとんど機能しなかった。
試写は何回も行われたものの、制作に関わっていない職員は参加せず、立ち会ったのはディレクターらの直属上司である専任部長だけ。しかも、専任部長は「これ本当に大丈夫?」「大丈夫です」という簡単な口頭確認をしただけで、それ以上の事実確認を求めなかったという。
後に、ディレクターの報告自体が虚偽だったことが判明するが、もともとチェックシステムがザル以下だったと言わざるを得ない。
また、「匿名チェックシート」についても、角英夫・大阪放送局長は「シートを使う事案だと、上司を含めて思い至らなかった」と、組織を上げて再発防止策を運用する意識に欠けていたことを暴露してしまった。
慎重を期すべきテーマを取り上げているのに、どうして再発防止策が絵に描いた餅になってしまったのだろうか。
ともあれ、「五輪反対デモがカネで買われている」という事実とは異なる字幕が、ものの見事に多重に用意されたチェックシステムをスルーして放送されてしまったのである。
NHKの検証能力には疑問あり
については、NHKがようやく「調査チーム」を立ち上げたが、真相究明には時間がかかりそうだ。
取材対象者をどのように選んだのか、どの取材対象者も顔出しなのに当該男性だけなぜモザイクをかけたのか、匿名にもかかわらず番組に起用したのはなぜか、など、まだまだ不明な点が多い。
砂川浩慶・立教大教授は「受信料で運営されている公共放送は疑念を持たれたら、調べて説明する責務がある。検証して結果を番組として放送すべきだ」(1月15日付け読売新聞)と指摘している。
NHKが内輪のメンバーだけで調査して、形式的なお手盛りの報告でお茶を濁すようでは、視聴者の信用を取り戻すことは難しい。
このため、各方面から「NHKの検証能力には疑問がある。BPOのような第三者が調査するべき」という声が聞こえてくる。BPOの元委員の1人は「取材対象の発言の裏付け取材をしていなかったのであれば、重大な放送倫理違反があったことになる」と、BPOで審議することを求めている。
不思議だった河島直美総監督の沈黙
の河瀬直美総監督の対応も、理解しにくい。
自らの密着取材の番組で、五輪反対運動を汚す字幕が流れ、公式記録映画の客観性や中立性を疑わせかねない重大事態が起きたにもかかわらず、どうして放送から半月も沈黙したまま、NHKにクレームをつけなかったのか
「字幕事件」の発覚後、NHKは「すべての責任はNHKにあり、河瀬直美さんに責任はありません」と強調した。
これを受ける形で、河瀬さんは11日になって初めて「NHKの取材班には、オリンピック映画に臨む中で、私が感じている想いを一貫してお伝えしてきたつもりでしたので、公式映画チームが取材をした事実と異なる内容が含まれていたことが、本当に、残念でなりません」とコメントを出しただけ。
河瀬さんは、当初から番組の偏向性を認識していなかったのか、それとも承知していたにもかかわらずあえて黙認していたのか。番組の主役が「残念です」とひとごとのように振る舞っていては、できあがった公式映画の価値も色あせてしまう
河瀬さんの五輪への執着やNHKとの蜜月ぶりは週刊文春(1月20号)に詳しいが、このままではNHKと同様に五輪反対運動に冷淡だったと言われかねない。自らの立ち位置を鮮明にするためにも、河瀬さんの存念を聞きたいところだ。
多発する「捏造疑惑」は放送界の危機
「反対運動がカネで動員された」という「捏造疑惑」は、東京MXテレビが17年1月2日に放送した「ニュース女子」の沖縄の米軍ヘリパッド建設工事の反対運動をめぐる「捏造疑惑」と酷似している。
番組では、反対派の人たちを「テロリストみたい」と揶揄(やゆ)し、何らかの組織に雇われ「日当」をもらっているというデマを流した。
東京MXテレビは「捏造」を認めなかったが、BPOは「重大な放送倫理違反があった」と断じ、司法による名誉棄損も認定された。裏付け取材をまったくせずに、反対運動をおとしめることになった構図は、二重写しになる。
2つの「事件」に根底で共通するのは、「公権力に逆らう人を疎ましく感じる意識」や「人はカネでしか動かないという偏見」ではないだろうか。
「ニュース女子」は、当時、東京MXテレビの最大のスポンサーであった化粧品会社DHCグループの持ち込み番組だった。一介の民間企業が独自に制作した情報バラエティー番組と、NHKが総力を挙げて制作したドキュメンタリー番組が、根っこの部分で同じ価値観を共有していたとあっては、お笑い種(ぐさ)にもならない。
五輪反対デモに関わった人たちも、受信料を払っている「視聴者」である。「字幕事件」は、国民の受信料で成り立つ「公共放送」を自認するNHKが、自ら看板を下ろさざるを得ないような大事件といっても過言でないことを、NHKは肝に銘じなければならないだろう。
放送番組の「捏造疑惑」は後を絶たないが、それは自らのクビを絞めることにほかならない。テレビ離れが進む中、NHKも民放も含めた放送界は、危機感をもって足元から自らを見つめ直さなければならない。

水野 泰志(みずの・やすし) メディア激動研究所 代表 1955年生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。中日新聞社に入社し、東京新聞(中日新聞社東京本社)で、政治部、経済部、編集委員を通じ、主に政治、メディア、情報通信を担当。2005年愛知万博で万博協会情報通信部門総編集長。現在、一般社団法人メディア激動研究所代表。日本大学法学部新聞学科で政治行動論、日本大学大学院新聞学研究科でウェブジャーナリズム論の講師。著書に『「ニュース」は生き残るか』(早稲田大学メディア文化研究所編、共著)など。  

興和が新型コロナウイルスに対するイベルメクチンの有効性を確認

 医薬品メーカー「興和」製のイベルメクチン15年にノーベル賞を受賞した北里大の大村智特別栄誉教授の研究を基に開発された飲み薬が「新型コロナの治療に有効であることは「ワクチン」の接種が始まる前からインドやメキシコで確認済みでした。それなのに何故かWHO(世界保健機関)や米国のFDA(食品医薬品局)やCDC(疾病管理予防センター)を含む各国の政府機関は、この事実を封印しようとしてきました。

 「興和」は1月31日、イベルメクチンがオミクロン株を含む「新型コロナ感染症」の治療に有効だと確認したと発表しました。これは試験管レベルのものですが、興和は千人の軽症患者を対象に、新型コロナの治療効果を確認する臨床試験(治験)も進めています。
 4回目のワクチンを普及させているイスラエルや英国などでオミクロンの感染爆発が起きていて、ブースター接種が逆に感染を広げているという見方もあるほどなので、興和の治験の成功が熱望されます。
 櫻井ジャーナル、ロイター、中日新聞の記事を紹介します。
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日本の医薬品メーカーがCOVID-19に対するイベルメクチンの有効性を確認
                         櫻井ジャーナル 2022.02.01
 日本の医薬品メーカー「興和」は1月31日、イベルメクチンが「新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症」の治療に有効だと確認したと発表した。この医薬品の有効性については既にインドやメキシコで確認済み。メキシコの保健省と社会保険庁によると、2020年12月28日からCOVID-19の治療に使われ、入院患者を大幅に減らしている。興和と北里大学による共同研究はそれを再確認したと言える。
 最初に「COVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)」が発見されたとされる中国では2002年のSARSにおける経験から「インターフェロン・アルファ2b」を使用し、有効だったと報道されている。この薬品の有効性を見つけ出した中国軍の陳薇は今回のケースでも現場を指揮、やはり病気の早期沈静化に成功している。
 この薬はリンパ球を刺激して免疫能力を高める働きがあるとされ、吉林省長春にも製造工場があり、中国の国内で供給できたことも幸いした。中国の習近平国家主席は2020年2月28日、キューバのミゲル・ディアス-カネル大統領に謝意を述べたと伝えられている。
 このほか、抗マラリア剤として知られているヒドロキシクロロキンを抗生物質のアジスロマイシンと一緒に処方すると効果があることは早い段階から研究者や現場の少なからぬ医師が主張、ヒドロキシクロロキンからヒドロキシル基を取り去った構造をしているクロロキンがコロナウイルスに対して有効だとする論文も存在する。
 こうした治療薬の存在は「ワクチン」の接種が始まる前から知られていたが、国際機関であるWHO(世界保健機関)、あるいはアメリカのFDA(食品医薬品局)やCDC(疾病管理予防センター)を含む各国の政府機関は封印しようとしてきた。COVID-19騒動は史上類を見ない薬害、あるいは大量殺戮の様相を呈してきたとも言えるだろう。

(参考)櫻井ジャーナル:「中国でCOVID-19を沈静化させたのはロックダウンでなくインターフェロン


興和、「イベルメクチン」のオミクロン株への抗ウイルス効果を確認
                            ロイター 2022/01/31
[東京 31日 ロイター] 興和(名古屋市)は31日、新型コロナウイルス感染症の治療薬として第3相臨床試験を行っている「イベルメクチン」について、北里大学との共同研究(非臨床試験)から、オミクロン株に対しても、デルタ株などの既存の変異株と同等の抗ウイルス効果があることを確認したと発表した。    
「イベルメクチン」は、2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した北里大学の大村智特別栄誉教授の研究を基に開発された飲み薬。寄生虫感染症治療薬として、アフリカ諸国を中心に使われている。現在、新型コロナ治療薬として臨床試験を行っている


イベルメクチンがオミクロン株効果 興和が研究発表
                          中日新聞 2022年2月1日
 医薬品製造などを手掛ける興和(名古屋市)は三十一日、北里大と新型コロナウイルスへの効果を共同研究している寄生虫駆除薬「イベルメクチン」について、オミクロン株に対する抗ウイルス効果を確認したと発表した。
 興和によると、培養した細胞にオミクロン株を感染させた試験管レベルでの実験で、イベルメクチンを加えたところ、デルタ株など既存の変異株と同じように増殖を抑えられた。
 イベルメクチンは、ノーベル医学生理学賞を受賞した大村智北里大特別栄誉教授が開発に貢献した。興和は千人の軽症患者を対象に、新型コロナの治療効果を確認する臨床試験(治験)も進めている

02- 維新、菅に「国際的にご法度」とイキッテいたのが・・(まるこ姫の独り言)

 菅直人元首相が私人であると自称する橋下徹氏について「ヒトラーを思い起こす」などとツイッターしたことに対して、日本維新の会の松井代表や吉村副代表がいきり立ったのは、もともと筋違いの話でした。

 その後維新の会の馬場伸幸共同代表が直接抗議しましたが、菅氏は馬場氏から言われる筋合いはないと応じていました。
 まるこ姫が、維新の側がトーンダウンしてきたことを取り上げました。
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維新、菅に「国際的にご法度」とイキッテいたのが「中傷」にトーンダウン
                        まるこ姫の独り言 2022.01.31
維新が菅の「ヒトラーを思い起こさせる」発言に対してトーンダウンして来た。

維新、立民の菅氏に直接抗議へ ツイッター投稿は「中傷」 
                        1/30(日) 21:02配信 共同通信
>日本維新の会の音喜多駿政調会長は30日、立憲民主党の菅直人元首相が維新や維新創設者の橋下徹氏に関連して「(ナチス・ドイツの)ヒトラーを思い起こす」などとツイッターに投稿したのは誹謗中傷に当たるとして、馬場伸幸共同代表から31日にも直接抗議すると記者団に明らかにした。馬場氏と菅氏の事務所は議員会館で隣同士。

あれだけ、「立憲民主党に抗議する」と言い、抗議文まで出していたのに、それが効果ないとなったら今度は菅に直接抗議をするだと。

しかも「国際的にご法度」だと息巻いていたのに、いろんな人から、国際的にご法度なんて聞いたことがないと言われたら、今度は「中傷」にトーンダウン。

これは維新の姑息な手法だとは分かっているが、それでもまだ目立ちたいらしい。

大阪のコロナ禍での二進も三進も行かない惨状をどう思っているのか。
「ヒトラーを思い起こさせる」ツイートににいちいち狂犬の如く噛み付いている暇はない筈だが。

しかもヤフコメやネトウヨの訳の分からない論評ならいざ知らず、維新は「他者に厳しく自分達に甘い政党」「自分達は同じようなことを発言しても許されて、相手が少しでも維新を批判したら執拗な攻撃を仕掛ける」政党だと思っている人は多い。

そして今回、菅が個人的に個人の橋下に対して「ヒトラーを思い起こさせる」とツイートしたのに、立憲に党の問題だと抗議をして相手されなかったらトーンダウン。

頭が悪いよなあ。。。
というか、単なる維新アピールのパフォーマンス。

しかも、菅の事務所と維新の馬場の事務所とは隣同士と言う事は初めから分かっていたことで、今更直接抗議も何もないだろうに。
やはり維新は、菅のツイートを立憲を貶める道具に使ったのではないか。

「ヒトラーを思い起こせる」が国際的御法度とか、誹謗中傷に当たるのなら、過去、そういった発言をした人すべてに噛み付く必要がある。
勿論、橋下は自分に噛み付き、過去、ヒトラー発言をした石原慎太郎や渡辺恒雄、当時の谷垣総裁、麻生太郎など大物、西田昌司(小物)にも噛み付いてくれ。

維新の場合、人を見て喧嘩を吹っ掛けるから始末が悪い。
自分達と同等か、下とみなす人間か、御しやすい相手にしか喧嘩を吹っ掛けない。
それも多くの人に知れ渡っているが。

2022年2月1日火曜日

もう見えてきた「聞くだけ」政権の限界(日刊ゲンダイ)

 30日のNHK「日曜討論」で立民党の小川政調会長は、「政府・与党は、オミクロン株の重症化率がデルタ株に比べて低いとされていることを強調しすぎている。何の策も持たずに集団免疫の獲得に委ねているように見える」と指摘しました。

 岸田政権のコロナ対応は、爆発的な感染拡大で陽性者数が増えたら入院基準を変える、検査キットが足りなくなったら検査なしで陽性を確定診断できるようにする、濃厚接触者が増え過ぎて追跡できなくなったら自己申告制にする等々、手に負えない現状を追認しているだけ「患者野放し」策で、政治がまったく機能していません。
 政治ジャーナリスト・角谷浩一氏は、
「インフルエンザも発症から5日間は自宅待機が一般的なので、同等の扱いに近づいているが、感染しても特効薬が処方されないのでは、インフルエンザより無軌道な状況になる。感染力が強いオミクロン株になす術なく、傍観しているだけに見える。安倍政権、菅政権のコロナ失策から何の教訓も得ていない岸田政権発足時から感染状況が落ち着いていた準備期間があったのに甘く見ていたとしか思えない(要旨)」
と批判し、五十嵐仁法大名誉教授も、
「岸田首相の手法はすべてが後追い、丸のみ、丸投げ、朝令暮改の連続現状は後手後手よりひどい。ただ流されて右往左往し、感染拡大で自治体から『まん延防止等重点措置』の要請があれば丸のみし、具体的なことは自治体や役所に丸投げする。やってるフリと責任回避だけで、指導力というものがまったく感じられない(同)」と酷評します。
 日刊ゲンダイが、「何から何までてんでダメ もう見えてきた『聞くだけ』政権の限界」とする記事を出しました。
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何から何までてんでダメ もう見えてきた「聞くだけ」政権の限界
                         日刊ゲンダイ 2022/01/31
                       (記事集約サイト「阿修羅」より転載)
 国会は31日と2月2日に衆院予算委で岸田首相出席の集中審議を開催するが、新型コロナ対策でワクチン3回目接種が遅れていることや自宅療養者が激増していることについて、岸田政権の「後手後手」対応が追及されそうだ
 30日のNHK「日曜討論」でも、立憲民主党の小川政調会長が「無策に見える」と厳しく批判していた。
「政府・与党は、オミクロン株の重症化率がデルタ株に比べて低いとされていることを強調しすぎていて、誤ったメッセージを与えている。感染が広がり、多くの犠牲を生みながら、集団免疫を確保することに委ねているように見える」というのだ。
 たしかに、岸田政権のコロナ対応を見ていると、オミクロン株の爆発的な感染拡大で陽性者数が増えたら入院基準を変える、検査キットが足りなくなったら検査なしで陽性を確定診断できるようにする、濃厚接触者が増え過ぎて追跡できなくなったら自己申告制にする等々、手に負えない現状を追認しているだけなのだ
 小川が「日曜討論」で「患者野放し」と批判したのはその通りで、オミクロン株は重症化率が低いことを頼み、自然に収まるのを待っているだけに見える。政治がまったく機能していない
 28日には、磯崎官房副長官も新型コロナに感染。しかし、首相官邸内に濃厚接触者はいないとすぐに発表された。頻繁に会っている岸田ら政権幹部がPCR検査を受けた結果なのか、無症状だから大丈夫と判断したのかもよく分からない。

前2政権の失策から学んでいない
 政府は28日、オミクロン株対策と称して、濃厚接触者の自宅などでの待機期間を10日間から7日間に短縮すると決定したが、これも濃厚接触者の急増で、期間短縮しないと社会活動が維持できなくなる可能性が高いからだろう。医療従事者や公共交通機関、生活必需品製造などに従事する「エッセンシャルワーカー」の場合は、感染者との最後の接触後、5日目で待機の解除を認めることにした。
「インフルエンザも発症から5日間は自宅待機が一般的ですから、同等の扱いに近づいている。では、新型コロナも感染症法上でインフルエンザと同等の5類に引き下げるかというと、そういうわけではない。しかも、感染してもタミフルなどの特効薬が処方されないのでは、インフルエンザより無軌道な状況になりつつあります。せめてワクチン3回目接種がもっと進んでいれば状況は違ったかもしれませんが、感染力が強いオミクロン株になす術なく、傍観しているだけに見えます。安倍政権、菅政権のコロナ失策から何の教訓も得ていないのでしょう。『後手後手』と批判された菅政権は、まがりなりにも官邸主導でワクチン接種を強力に推し進めた実績がある。その“貯金”で、昨年秋の岸田政権発足時から感染状況が落ち着いていた準備期間があったのに、甘く見ていたとしか思えません」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)
 31日から自衛隊の大規模接種センターがようやく再開するが、モデルナ製のワクチンが使用されることで3回目接種が思うように進まないのではないかと懸念されている。
 岸田は「私自身、1、2回目はファイザー社のワクチンを打ちましたが、3回目はモデルナ社のワクチンを打つ予定です」とアピールしているが、モデルナの枠が埋まらない自治体も続出している。

後追い、丸のみ、丸投げで緊急事態宣言の支離滅裂
「コロナ対策にかぎらず、岸田首相の手法はすべてが後追い、丸のみ、丸投げ、朝令暮改の連続なのです。現状は後手後手よりひどい。間違った政策をすぐに改めるのは悪いことではありませんが、正しいかどうかの熟慮もないまま、ただ流されて右往左往し、漂っている小舟のような政権です。感染拡大で自治体から『まん延防止等重点措置』の要請があれば丸のみし、専門家から何か指摘されれば受け入れる。それで具体的なことは自治体や役所に丸投げする。やってるフリと責任回避だけで、トップリーダーの指導力というものがまったく感じられません」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)
 ワクチン接種も遅々として進まない中、東京都では、小池都知事が「病床使用率50%で緊急事態宣言を要請」と明言した基準が迫る。それで宣言発令を要請したら岸田政権は認めるのか。これだけ陽性者を野放しにしておいて、緊急事態宣言で行動制限をかけるなんて支離滅裂だ。岸田はオミクロン株に合わせて対処法を変えたように装ってその場しのぎを続けているが、実態は政策の破綻なのである。
「総理は3月の自民党大会と夏の参院選を乗り切ることを最優先に考えている。そのためには安全運転が第一で、何か新しいことをして批判されるのは避けたい。思いつきのアベノマスクは当然ながら、菅前総理が強権的に進めたワクチン接種事業も当初は批判を浴びたことが念頭にあるのでしょう。それよりは、何もしない方がマシだと考えているのだと思います。自身の責任を問われないため、周囲の意見を丸のみする。今はじっと我慢の心境なのでしょう」(官邸関係者)
 それでコロナ無策、物価上昇や株価暴落にも打つ手なし。不幸なのは国民である。ご自慢の「聞く力」だけでは限界ということだ。

すべてが行き当たりばったり
 新潟県の「佐渡島の金山」について、一度は見送りながら、世界文化遺産への登録をユネスコに推薦すると決めた一件でも、岸田は「聞く力」を発揮して迷走している。
 日経新聞(30日付)によれば、官邸は当初、世界遺産問題に関心が薄く、外務省にも「韓国を無視して推薦すればユネスコ内で日本の信頼を損なう」との見方があって、推薦を見送る方向で検討していた。
 だが、韓国への強硬姿勢を求める安倍元首相や高市政調会長ら保守層から突き上げられて態度を一転、28日に自ら申請を明言した。
<「国内政局がある。保守派の離反を招くかもしれない」。首相は周囲に外交の観点だけでは判断できないとの認識を示した。夏の参院選を控えて自民党の岩盤支持層が揺らぐ懸念を抱いた>
<推薦するうえで首相が懸念したのは韓国ではなく米国だった。バイデン大統領は日韓関係の改善を期待している>
<首相は26日、安倍氏に電話し意見を聞いた。安倍氏は「米国は事前に言えば難色を示すのは当然だ。1年半は我慢するしかない」と訴えた>
 米国は日韓との協調でロシアや中国と対峙する方針で、それは岸田も承知しているはずだ。ところが、安倍の言いなりで韓国を刺激し、米国をもイラつかせた途端、北朝鮮から「ロフテッド軌道」のミサイルを撃たれたのは笑えない話である。
韓国の反発は必至で、米国も不快感を示す状況で、世界遺産に登録される勝算もない。安倍元首相らに言われた通り推薦したから、それで自分の役目は終わったということなのでしょうか。岸田首相の戦略が見えません。すべてが行き当たりばったりなのです」(五十嵐仁氏=前出)
 それにしても、安倍は相変わらず勝手な男だ。自身の岩盤支持層をつなぎ留めるために岸田に方針転換を促し、それで米国との関係が悪化しても知らんぷり。「1年半は我慢して」とは、無責任に過ぎるのではないか。他国との関係がこじれても、自分さえ安泰ならいいのか。岸田も、そんなヤカラの言うことを聞いて何になるのか。それが本当に国益に即した判断と言えるのか?
 予算委では、佐渡金山の推薦をめぐる経緯でも説明を迫られそうだ。

岸田政権下 戦中の「暗黒日記」時代に類似してきた(孫崎享氏)

 日経新聞とテレビ東京28~30日に行った世論調査で、岸田内閣の支持率は初めて前月より6ポイント低下し59%になりました(「支持しない」4ポイント上昇し30%に)。
 外交評論家・孫崎享氏による日刊ゲンダイの週1連載コーナー日本外交と政治の正体」に、「岸田政権に対する世論の高い支持 戦中の『暗黒日記』時代に類似してきた」とする記事が載りました。
 同記事は1月28日付で岸田内閣の支持率がまだ上昇し続けていたため、そういうタイトルになっています。
 孫崎氏は鋭敏な嗅覚で「暗黒日記」時代に類似していること嗅ぎ分けて危惧しているわけです。
 この重大な時期に無能で有害な内閣は退場すべきです。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
日本外交と政治の正体
に対する世論の高い支持 戦中の「暗黒日記」時代に類似してきた
                      孫崎享 日刊ゲンダイ 2022/01/28
                       (記事集約サイト「阿修羅」より転載)
 東洋経済新報社から「現代語訳 暗黒日記」が出版された。
 この本はもともと、ジャーナリストの清沢洌氏が1942年から45年にかけて書いた日記であり、戦後、高い評価を受けた。それを今、あらためて元伊藤忠商事会長の丹羽宇一郎氏が「編集・解説」する形で出版されたのである。
 先の無謀な戦争に突入した最大の責任者は東条英機首相である。
 1942年6月、日本海軍はミッドウェー海戦で敗れ、空母4隻とその艦載機約290機の全てを喪失した。冷静に考えれば、日本が敗戦に向け、ひたすら進んでいることは当然、分かったことである。
 しかし、清沢洌は42年12月9日の日記で、「東條英機首相は朝から晩まで演説、訪問、街頭慰問をして、5、6人分の仕事をしている。その結果、非常に評判がいい」と書いていた。
 日本が奈落の底に向かって進み、その責任者である東条について「非常に評判がいい」と記していたのである。
 なぜ、こうした状況が起きていたのか。少し後になるが、43年1月8日の日記では、「『戦争は2つの場合に敗ける。第一は陸海軍が割れるとき。第二は民心が割れるとき。しかし、いずれも考えられず』と東條は説き、結束を破る者はいかなる者といえども容赦せずと言明した」と記し、2月20日には「佐藤賢了軍務局長、反戦、反軍の言説に対しては、いかなる政府高官の者といえども断固処分するといった」と書いている。
 つまり、東条であれ、軍部であれ、反対者を威喝してきたのだ。
 自分たちの政策に分が悪い時、為政者は異を唱える者の弾圧を始める。それは現代の日本社会でも、安倍・菅政権で実施されてきたことである。異を唱える学者を日本学術会議の会員に任命せず、政権に厳しいジャーナリストの排除を求めてきた。菅前首相は自民党総裁選の際、「政治的に決定した後、官僚が反対してきた場合」の対応について、「官僚が政権の決めた方向性に反対した場合、異動させる」と断言していた。
 高位の官僚には異動先はない。菅前首相の言う「異動させる」とは「退職させる」と同意語である。安倍・菅政権の日本社会では、あるべきことを言えば「異動」が待っていた。官僚、国会議員だけでなく、ジャーナリストもおじけづいた。
 今の岸田政権に対する世論の支持は高いが、それは政策への積極的支持ではないだろう。安倍・菅政権から続く「政権に盾突かない」という戦中と同様の「空気」がもたらす結果である。

孫崎享 外交評論家
1943年、旧満州生まれ。東大法学部在学中に外務公務員上級職甲種試験(外交官採用試験)に合格。66年外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。93年、「日本外交 現場からの証言――握手と微笑とイエスでいいか」で山本七平賞を受賞。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「小説外務省―尖閣問題の正体」など著書多数。

“戦狼”中国総領事・薛剣氏を直撃(日刊ゲンダイ)

 トランプ以降、米国は「中国叩き」と「ロシア叩き」に集中しています。米国のメディアがCIAに牛耳られているのは言うまでもないことですが、それは西側主要国のメディアについても同様であって、「一犬吠えれば万犬が従う」かのように一斉に論調を合わせます。日本もそうでありそれ以上です。
 日本が何故近隣国である中国や韓国を毛嫌いし、その反対に横暴な米国を何故「崇め奉ろう」とするのか不思議なことです。
 日刊ゲンダイが、駐大阪中国総領事の薛剣氏を「注目の人」として直撃インタビューしました。
 同氏は〝戦う狼”として 日本の中国報道、アメリカの対中政策に過激なツイッターを連発し、その一方で民間交流を積極的に展開しているということです。
 根拠のはっきりしない情報を真に受けて中国を毛嫌いするのは間違いです。新疆ウイグル自治区での人権侵害問題は、根も葉もないことではないと思いますが、全てが米国など西側の情報網を経由したものである点は間違いありません。
 逆に、5年前の一時期、新疆では数千件ものテロ破壊事件があり、ウイグル族を含めた無辜の中国人が多数犠牲になった事実は殆ど報道されませんでした。
 薛剣氏は、日本に氏のような狼はいるのかと問われ、「日本のメディア、政界での中国言論、書店の中国関連書籍を見てみれば、中国の“戦狼”外交官など微々たる存在」と答えています (^○^) 中国の言い分も聞くべきです。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
注目の人 直撃インタビュー
米国の対中政策に過激なツイッターを連発し注目! 
          駐大阪中国総領事・薛剣氏を直撃
                          日刊ゲンダイ 2022/01/31
 戦狼か? パンダか? 日本の中国報道、アメリカの対中政策に過激なツイッターを連発し、その一方で民間交流を積極的に展開する駐大阪中国総領事に注目が集まっている。“戦狼”に駆り立てたものは何なのか? 来週開幕する北京冬季五輪への西側の外交的ボイコットをどう断じるのか? 総領事を直撃した。
                ◇  ◇  ◇
 ― 北京冬季五輪が来週2月4日に迫りました。
 北京五輪は東京五輪に続くコロナ禍の下で行われる特別なスポーツ大会です。主催国として簡素かつ安全な開催に自信を持っています。各国の選手は最高の演技が期待でき、世界に大きな希望と勇気を与えられると確信しています。

 ― 新疆ウイグル自治区での人権侵害を理由に西側主要国は外交的ボイコットを打ち出しました。
 五輪精神に反するアメリカなどの行為を残念に思わざるを得ません。国際社会の大多数はこれを受け入れることはできません。北京五輪がこうしたことに邪魔されることはありません。コロナ禍が続いているにもかかわらずロシア、パキスタン、ポーランド、南米など多くの国の指導者が参加してくれます。国際社会が一丸となった明るいメッセージを発信できるでしょう。

 ― 日本は同調していませんが、曖昧な姿勢です。
 中日両国は隣国として協力することを約束しています。約束を守って支援してもらいたいです。羽生結弦選手、大阪総領事館管内の三浦璃来選手、坂本花織選手(いずれもフィギュアスケート)らは中国にも多くのファンがいます。日本からも温かい声援をいただけると信じます。

■日本人の9割が中国に好感なし、に危機感
 ― 昨年6月の着任以来、過激なツイッターが注目を集めています。
 着任して半年がたちました。総領事として率先して民間交流を積極的に進めなくてはとの思いが強くあります。去年の世論調査では日本人の9割が中国に好感を持っていません。これに危機感を持って交流を推し進めています。私は農村育ちなので援農ボランティアをやり、牡蠣の収穫も手伝い、大工仕事も体験しました。海外で最も多いパンダが大阪総領事館管内(神戸市立王子動物園、南紀白浜アドベンチャーワールド)にいます。私はパンダ外交を積極的にやって、パンダ総領事とも言われています(笑い)。パンダを生きたおもちゃとしてではなく、パンダ愛から人間愛へと交流を深めてもらいたいです。

 ― 日本人の9割が中国に好感を持っていないと指摘されました。
 一番の原因は、中国のことを知らないからだと思います。相互理解の前提は相手を知ることがスタートです。中国が変化しているなかで実際の中国の状況が伝わってこない、真実が伝わらないのです。客観的な情報が遮断され、変えられています。非常に残念に思います。

 ― 日本のマスコミがということですか?
 当然、マスコミの皆さんとも関係があります。また、中国のことを本当の意味で理解する人材が極端に少なくなっています。いわゆる中国専門家がマスコミに登場しますが、おっしゃっていることが偏りすぎています。冷戦終結後の30年、日本のなかで中国専門家が育ちませんでした。アメリカ経由で、アメリカの眼鏡をかけて中国を見るようになってしまったのです。現代中国を理解する意識と能力がチャレンジを受けています。日本の皆さんには、この状況を意識してもらいたいのです。さもなければ、中日関係がさらに複雑な状況になってしまいかねません。

 ― アメリカなどが外交的ボイコットの理由に新疆ウイグル自治区での人権侵害を挙げるなか、大阪総領事館は新疆への訪問を呼びかけました。
 アメリカはここ数年、中国の発展を牽制、阻止するため、あまりにも多いデマを流してきました。新疆も香港もそうです。5年前の一時期、新疆では数千件ものテロ破壊事件があり、ウイグル族を含めた無辜の中国人が多数犠牲になりましたが、アメリカなどからテロ反対の声はひとつもありませんでした。中国政府が大変な努力を払って安定を取り戻した途端に、盛んに人権問題を言いだしました。日本のメディア、一部知識人、政治家もあおっています。
 ぜひ日本の皆さんに新疆に行ってもらって、この目で見て、身をもって体験して、正しく理解していただかなくてはいけません。コロナ禍でいつ行けるか分かりませんが、昨年12月2日から呼びかけて1カ月足らずで1028人が応募してくださいました。職業技能教育訓練センター、モスク、一般家庭、強制労働といわれる綿花畑など100%オープンな形で見てもらいます。一般の参加者が現場から発信していただければ、と考えています。

中国外交官が狼なのではなくて、狼と戦う外交官という理解が正しい
 ― “戦狼”外交官と呼ばれていることには?
 自分が戦狼外交官だとは思いません。あえてそういう言い方をするのなら、私たち中国外交官が狼なのではなくて、むしろ逆、狼と戦う外交官という理解が正しいと思います。

 ― では狼はどこに?
 ここ10年、20年の間に中国が急速に発展するなかでアメリカなど一部の先進国が焦り始めて、理不尽な中国扱いをし、公然と嘘をついて中国批判のデマを垂れ流している。国家と民族の尊厳を傷つける行為に対して中国は強く反応せざるを得ません。中国は近代以来、日本を含む列強に侵略され、植民地支配される屈辱の歴史がありました。中国共産党の指導の下、中華人民共和国が建国されて、ようやくその屈辱の歴史から抜け出しました。特に四十数年前から改革開放がスタートして世界第2の経済大国になった今、中国人が理不尽な対応を受け入れる時代はとっくに終わりました。そこをアメリカなど少数の自称先進国、偽装民主主義国には認識してもらわないと困ります。ツイッターの表現は強いかもしれないが、言うべきことを言わないと相互理解が進みません
 私のツイッターは日本よりもアメリカ関連が圧倒的に多いのです。それはアメリカが中日関係において絶大な存在であるからです。日本の皆さんはアメリカのことをあまりにも知りません。良い一面だけを見て信じ込んで、いざ中米間に何かあったら、分別なくアメリカ側についていきます。中日関係の発展のためには、アメリカを正確に理解し扱ってもらわないといけません。私のツイッターを見て感情的にならず、意図を理解してもらいたいと思います。

 ― 日本に狼は?
 日本のメディア、政界での中国言論、書店の中国関連書籍を見てみれば、中国の“戦狼”外交官など微々たる存在と言えます。それ以上、私は……(笑い)。

 ― 日本では「台湾有事は日本有事」と勇ましい声が大きくなっています。
 中日国交正常化から今年で50年、台湾問題は歴史問題と同じく正常化の核心的な問題でした。一つの中国、台湾は中国の一部であることを日本は明確に認めているわけで(日中共同声明で台湾に関して日本は「十分理解し、尊重」)、50年後にこれをほごにすると、両国関係は非常に大きなチャレンジに直面せざるを得ません。内政不干渉も共同声明に盛り込まれた基本原則です。台湾問題も、香港や新疆に関わる問題も中国の内政事項です。人権うんぬんを喧伝して言いがかりをつけて中国を非難する人がいますが、ルールを守ってもらわないといけません。国交正常化の原点に立ち戻って冷静に双方が何を約束したのか、これをしっかり認識した上でこれからを考えないといけません。

 ― 最後に日本の草の根に向けて一言。
 コロナ禍の前には中国から年間1000万人近い観光客が訪日し、中国人の対日観の改善につながりました。残念ながら日本人の中国理解はあまりにも進んでいません。できるだけ多くの方が中国にいらして、自分の目で中国を見て理解を深めてもらいたいと思います。
                          (聞き手 = 売文家・甘粕代三)
*インタビューは【動画】でもご覧いただけます。

薛剣(せつ・けん Xuē Jiàn)1968年、中国・江蘇省淮安市漣水県生まれ。北京外国語学院で日本語を学び、92年に卒業後、外交部入部。3度にわたる駐日本中国大使館勤務を経て、アジア局副局長。昨年6月から現職。

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