しんぶん赤旗日曜版に掲題の記事が載りました。
高市政権を支える維新の会が、大阪で2度も住民投票で否決され決着ずみの「大阪市廃止=都構想」 を三たび持ち出して、矛盾と批判に追われています。
「都構想」のねらいは大阪市を廃止し特別区に分割して、政令市が持つ権限と財源を府(都)が吸い取ることで、独裁的な「一人の指揮官」のもとで、カジノや湾岸開発など不要不急の巨大開発を進め、規制緩和などと合わせて大企業・財界のもうけを応援するのが目的です。
記事は極めて簡潔にまとめられていますが、一読して維新の主張は「矛盾の極み」です。ここまで住民を無視した法案も珍しく、無理に住民投票に持ち込もうとする手法も独善的に過ぎます。
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大阪市廃止=「都構想」維新、三たび住民投票狙う
吉村知事「政治家として挑戦することはない」ウソだった
しんぶん赤旗日曜版 2026年6月21日号
各紙も批判「姑息な手段重ねるな」「奇策弄するな」
高市政権を支える維新の会が、大阪で2度も住民投票で否決され決着ずみの大阪市廃止=「都構想」を三たび持ち出し、矛盾と批判に追われています。物価高騰で苦しむ市民をよそに〝制度いじり″に明け暮れる維新政治の是非が問われています。
大阪府・森尾町子記者
巨大開発のため
大阪府の吉村洋文知事(維新代表)は、来年の統一地方選と同日に3度目の「住民投票」を実施し「大阪都」に突き進む構えです。「吉村知事は『政治家として挑戦することはない』と言っていたのに約束を破った」など市民・府民から怒りの声があがっています。
「都構想」のねらいは大阪市を廃止し特別区に分割して、政令市が持つ権限と財源を府(都)が吸い取ることです。独裁的な「一人の指揮官」(橋下徹元維新代表の発言)のもとでカジノや湾岸開発など不要不急の巨大開発を進め、規制緩和などと合わせて大企業・財界のもうけを応援するのが目的です。大阪市の横山英幸市長が「中心部の開発と投資を呼び込む」と明かす通りです。
分割された「特別区」は市町村よりも税収が約5割も減り、都市計画の権限もないなど〝半人前の自治体″となり公共サービスを維持・拡充することが困難になります。
独裁的な進め方
維新は今回、「副首都大阪には大阪都がふさわしい」などと言って「副首都」の名で「都構想」を押し付けようとしています。しかし、与党の副首都法案で「都構想」は必須要件ではありません。府県と政令市が連携協約を結べば「副首都」と認定される方法もあるので、大阪市を廃止する必要はありません。
そもそも「副首都」構想は、1990年代に破たんした「首都移転」構想の焼き直しです。今回の「副首都」構想で「災害時のバックアップ」と言いだしていますが、中央省庁では耐震化や建て替えなど災害対策はすでに行われています。「経済成長のけん引」の名で不要不急、大企業支援の巨大開発に国を巻き込む「副首都」構想などまったく不要です。
各紙の社説も、「都構想と副首都 姑息(こそく)な手段重ねるのか」(8日付「朝日」)、「大阪都構想は奇策を弄(ろう)するな」(6日付「日経」)、「維新の『奇策』に違和感が残る」(4日付「読売」)など、厳しい声をあげています。
吉村知事が住民投票の対象を府民全体に広げようとしていることも大問題。「大阪市廃止」を市民以外の住民が決めることは、地方自治の否定、憲法違反との指摘が相次いでいます。
12日に法定協議会の初会合が開催されましたが、維新のみが参加し、自民・公明は結論ありきの運営に反発し参加せず、日本共産党など少数会派は排除されました。実際、協議会では吉村知事が特別区設置の四つの区割り案を突然提案し、年内に協定書案を取りまとめるスケジュールが確認されるなど、結論ありきの一方的な進め方でした。
共闘して阻もう
府議会・市議会での法定協議会設置強行を受けて、日本共産党大阪府委員会は抗議声明を発表。清水ただし元衆院議員、山中智子大阪市議団長が街頭に立って「3度目の住民投票に道理も大義もない」と訴えました。
物価局と原油不足が続くなか、府・市とも暮らし・営業へのまともな支援策はありません。これまで暮らしを切り捨てるなどしてためこんだ財政調整基金も大阪市で3098億円(26年度末見込み)、大阪府で2409億円(25年度末)にふくれあがり、これらは「都構想」と大型開発に住ぎ込む計画です。やるべきは「大阪市廃止」でなく、暮らし・営業を応援する政治の実現です。大阪市の存続・市政の発展を願う市民との矛盾は避けら
れません。
日本共産党も加わる明るい民主大阪府政をつくる会と大阪市をよくする会は共同闘争本部を発足させ、スタート集会を開催しました。対話・宣伝で「大阪市廃止」の本質を知らせ、3度目の住民投票ノーの世論を広げる運動を呼びかけ、「希望ある大阪めざして、暮らし優先の政治に転換を」と訴えています。
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。