しんぶん赤旗が、高市首相が自民党大会で憲法改定についての考えを表明したことについて3つの記事を載せました。以下に紹介します。
自民党は12日、都内のホテルで第93回定期党大会を開き、高市首相は憲法改定について「今後1年で国会発議に道筋をつける」考えを表明するなかで、「どのような国をつくりあげたいか、理想の姿を物語るのが憲法だ」などと、立憲主義をわきまえない暴論を展開しました。採択した26年運動方針には、衆参両院の憲法審査会に改憲条文の起草委員会を設置し、原案作成を進め国会提出を目指すと明記しました。
日本共産党の小池晃書記局長は13日の記者会見で、高市首相が自民党大会で「憲法改定発議のめどが立った状態で来年の党大会を迎えたい」と発言したことについて、「権力の座にある首相が、改憲発議の時期を区切って方針を示し、改憲の旗を振ることは立憲主義の立場から許されない」と批判しました
田中佐知子氏は「改憲急ぐ高市首相~ 立憲主義の認識欠如」と題した署名論文で、
・高市首相は、「憲法とは国の理想の姿を物語るもの」と述べた上で「改正の発議のめどが立った状態で来年の党大会を迎えたい」などと期限を切って改憲への意欲を示したが、憲法は権力を縛るルールを定めた法であり、高市氏には立憲主義の認識が欠落している。
・権力者である首相が「来年の党大会」までに、などと期限まで設けて改憲への道程を指し示すことは許されない言動。
・憲法96条は、改憲の発議は主権者・国民が直接関与し多数が合意することを条件としていて、国民の多数が改憲を望んでいない現状で、権力者側が改憲手続きを強引に進めることなど本来あり得ない。
と批判しました。
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改憲発議 1年で道筋 首相、自民大会で表明
しんぶん赤旗 2026年4月14日
自民党は12日、東京都内のホテルで第93回定期党大会を開きました。高市早苗首相(党総裁)は憲法改定について「立党から70年。時は来た。『改正の発議にめどが立った』と言える状態で来年の党大会を迎えたい」と述べ、今後1年で国会発議に道筋をつける考えを表明しました。
高市首相は演説で「どのような国をつくりあげたいか、理想の姿を物語るのが憲法だ」などと、憲法は権力を縛るものだという立憲主義をわきまえない暴論を展開。「徹底した議論を行った後に意見の集約を図り、最後は多数決で決断する。これが民主主義の原則だ」「議論のための議論ではなく、行うべきは決断のための議論だ」などと、議論を強権的に打ち切り改憲に持ち込む姿勢をあらわにしました。
採択した2026年運動方針には、衆参両院の憲法審査会に改憲条文の起草委員会を設置し、原案作成を進め国会提出を目指すと明記。「国会での具体的な憲法論議」と「国民の理解の深化」を車の両輪と位置づけ、強力に推進していくとしています。
結党70年を受けた「新ビジョン」は、厳しい安全保障環境のもとで「改憲が死活的に求められている」と強調。9条改憲を念頭に改憲実現へ党の総力を結集する方針を打ち出しました。
日本維新の会の吉村洋文代表は来賓あいさつで改憲を「今まさに進める時だ」と述べ、自民党と一体で推進する姿勢を示しました。
改憲発議 発言は立憲主義に反する 小池氏
しんぶん赤旗 2026年4月14日
日本共産党の小池晃書記局長は13日の記者会見で、高市早苗首相が自民党大会(12日)で「(憲法改定の)発議のめどが立った状態で来年の党大会を迎えたい」と発言したことについて、「権力の座にある首相が、改憲発議の時期を区切って方針を示し、改憲の旗を振ることは立憲主義の立場から許されない」と批判しました。
小池氏は、自民党が党大会で発表した「新ビジョン」で改憲を「死活的に求められる課題」だと位置づけたことに触れ「死活的に重要なことはイラン戦争を終わらせ、イラン戦争に伴う原油の高騰や資材不足などに対し、国民の暮らしをしっかり守ることだ」と強調しました。
どの世論調査でも国民は憲法改定を政治の優先課題とはしていないと指摘。改憲反対の運動が国会前だけではなく全国各地で起こり、大きなうねりになっていると述べ、改憲を阻止するのに決定的に重要なことは、「国会の外での運動を広げていくことだ。運動をさらに広げていくために力を尽くす」と表明しました。
改憲急ぐ高市首相 党大会 立憲主義の認識欠如
しんぶん赤旗 2026年4月14日
高市早苗首相は12日の自民党大会での演説で、憲法とは「国の理想の姿を物語るものだ」と述べた上で、「改正の発議のめどが立った状態で来年の党大会を迎えたい」などと期限を切って改憲への意欲を示しました。
しかし、憲法は個人の権利と自由を守るために権力を縛るルールを定めた法で、権力者個人が「国の理想」を思い描くものではありません。首相には、憲法は権力を縛るものだという立憲主義の認識が欠落しています。権力者である首相が「来年の党大会」までになどと期限まで設けて改憲への道程を指し示すことは許されない言動です。
憲法96条は、衆参各院で総議員の3分の2以上の特別多数決で改憲の発議を行い、国民投票で過半数の賛成を必要とする手続きを規定。主権者・国民が直接関与し、多数が合意することを条件としています。国民の多数が改憲を望んでいない現状で、権力者側が改憲手続きを強引に進めることなど本来あり得ません。
そもそも参院では、少数与党の状態が続くため、来年の党大会までに発議のめどをつけることは極めて困難です。法案は参院で否決されても衆院の3分の2以上の賛成による再議決が可能ですが、改憲案は衆参各院での3分の2以上の賛成が必要とされ、衆院による再議決の権限
はありません。参院で3分の1以上が反対すれば発議はできないのです。
自民党大会で発表した立党70年の「新ビジョン」は、改憲が「死活的に求められている」と強調しましたが、総選挙後の2月の世論調査(「朝日」)でも、最も求められる政策は「物価高対策」の51%。「憲法改正」は5%にすぎませんでした。9日には国会前で約3万人もの市民が「憲法9条を守れ」と声を上げ、全国各地に平和を求める運動が広がっています。
国民が望んでもいない改憲に異常な意気込みを見せる自民党の姿勢は、「国民政党として国民のみなさまとともに、歩みを進めてまいります」という高市首相の党大会演説とあまりにも乖離(かいり)しています。無謀な改憲の動きへの反対の世論を強く示していく時です。
(田中佐知子)
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。