昭和52年、中学1年の時に北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの母親が、東京で米山新潟県知事と初めて面会し、ことしで事件発生から40年が経過することから、一刻も早い帰国に向けた県の支援を訴えました。
面会のあと早紀江さんは「40年間も何も姿が見えない、何をしているのかも分からない状況が続いているのは不思議でなりません。私が倒れるまでに道が開けることを願っています」と話しました。
拉致問題については、安倍首相は「自分の政権で必ず解決する」と何度も公約していますが、発足以来4年余りになるにもかかわらず、解決するどころかただの1ミリも進展させていません。
この間ただ無為に過ごしてきただけではなく、北朝鮮が核実験や弾道ミサイル発射実験をするたびに、常に世界に先駆けて北朝鮮を痛烈に非難することを繰り返して来ました。それらの兵器は日本を標的にしたものではないにもかかわらず、あたかも米国の意を体したかのような振る舞いでした。
そうした態度を見るにつけても、一体安倍氏には拉致問題を解決しようとする気持ちがあるのかと思わされました。そんなことは全く念頭を去っているとしか思えませんでした。
安倍氏の拉致被害者救出の「思い」が表向きだけのものであって世を欺くものであることについては、拉致被害者家族連絡会 元副代表の蓮池透氏が、2015年12月に『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(講談社)を出版して明らかにしました。それに対して安倍首相は国会の壇上で激怒するとともにその著書を貶める発言をしただけで、やはり事態を進展させることはしませんでした。
拉致被害者たちも、彼らを待つ家族たちも、時の経過とともに老いていますが、安倍政権が続く限りは何の進展も期待できません。
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めぐみさん母が米山知事と面会
NHK NEWS WEB 2017年1月23日
中学1年の時に新潟から北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの母親が、新潟県の米山知事と就任後、初めて面会し、ことしで事件発生から40年が経過することから、一刻も早い帰国に向けた県の支援を求めました。
昭和52年、中学1年生だった横田めぐみさんが、新潟市の学校から帰る途中、北朝鮮に拉致されて、ことし11月で40年になります。
23日、東京で、新潟県の米山知事と就任後、初めて面会した母親の早紀江さんは「ことしで最後にしてほしいという思いです。大事な子どもなので何とか力添えを頂きたい」と話し、めぐみさんの早期帰国に向けた県の支援を求めました。
これに対し米山知事は「もしかしたら被害に遭っていたのは自分だったかもしれないと思うと身につまされる。県としても国に対し働きかけをしていきたい」と述べました。
面会のあと早紀江さんは「40年間も何も姿が見えない、何をしているのかも分からない状況が続いているのは不思議でなりません。私が倒れるまでに道が開けることを願っています」と話しました。
米山知事は「40年間も解決しないのはあってはいけないことだと強く反省しなければならない。国としてもっと国際社会に訴えていくよう働きかけをしていきたい」と述べました。