海外記事を紹介する「耕助のブログ」に掲題の記事が載りました。
山火事が街を襲う数ヶ月前、ロスアンゼルス市長は消防局への予算を1750万ドル削減しました。それはイスラエルへの拠出金を捻出するためで、同市の消防局長はこの削減は緊急対応能力を妨げると警告しました。
米議会は24年4月、ウクライナに600億ドル、イスラエルに140億ドルを充てた740億ドルの支援を決めました。人権侵害の疑いが濃厚な国への軍事援助の移転を禁じる「リーヒー法」を提案したパトリック・リーヒー元上院議員は、同法をイスラエルにも適用すべきだと主張しました。
24年10月、バイデンはウクライナとイスラエルに1000億ドルの支援パッケージを提案しました。それは後にロサンゼルスを襲った壊滅的な山火事への対策費と同額でした。
ロサンゼルスではホームレス問題が深刻化していて、専門家は、イスラエルが1年間に受け取った支援額とほぼ同額の220億ドルを投入すれば、10年をかけてロサンゼルスのホームレス問題を解消できると試算しています。そのイスラエルは国際法に違反してシリア南部の6つの主要水源の支配を拡大しています。
追記)かつて米国がイラクに侵攻した際、すべてのダムを破壊した上に消毒剤の次亜塩素酸ソーダを禁輸品に指定したため、幼児を中心に百万人以上のイラク国民が病死しました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
緊急の質問:ロサンゼルス市の消防予算削減とイスラエルとウクライナへの数十億ドルの支援
耕助のブログNo. 2407 2025年1月29日
The Burning Questions: LA Fire Cuts vs. Billions for Israel and Ukraine
by Robert Inlakesh
ロサンゼルス市が歴史的な山火事と闘っている中、市民は、なぜ市の消防局の予算が削減された一方で、より大きな災害への備えは見過ごされたのか、その説明責任を求めている。こうした不満がイスラエルとウクライナへの支援の優先順位付けに関する疑問を煽っている。
山火事が街を襲う数ヶ月前、LA市長のカレン・バースは、消防局への予算を1750万ドル削減する次年度予算案を承認した。 消防局の予算は8億1964万ドルにまで削減され、クリスティン・クロウリー消防局長はこの削減は緊急対応能力を妨げていると警告した。
こうした動きの背景には、カリフォルニア州が約6億1000万ドルの税金をイスラエルに拠出しており、米国でイスラエル支援に最も多額の資金を提供している州であることが明らかになったことがある。この格差は、共和党下院議長のマイク・ジョンソンがロサンゼルスへの連邦災害救援に条件を課すことを提案したことで、オンライン上で注目を集めた。
米下院議長のマイク・ジョンソンは、イスラエルへの無条件援助の強力な支持者であり、資金援助を削減するよう求める世論や議会からの圧力が高まっていたにもかかわらず、特に2024年4月には、ウクライナに600億ドル、イスラエルに140億ドルを充てた740億ドルの支援パッケージを推進した。特に、人権侵害の疑いが濃厚な国への軍事援助の移転を禁じる「リーヒー法」は、その提案者であるパトリック・リーヒー元上院議員にちなんで名付けられた。リーヒーは最近のワシントン・ポスト紙の論説で、同法をイスラエルにも適用すべきだと主張し、現在も続く人権侵害には説明責任と米国の法的基準の順守が求められると論じた。
2024年10月、ジョー・バイデン米大統領はウクライナとイスラエルに1000億ドルの支援パッケージを提案した。偶然にもこれはロサンゼルスを襲った壊滅的な山火事への対策として現在提案されている額と同じである。 政権による山火事の被害者一人当たり770ドルの一時金の発表には、さまざまな反応があった。必要な措置であるとの声も聞かれたが、一方で、あまりにも不十分であるとの意見もあった。またこの発表はホワイトハウスがイスラエルに80億ドルの軍事援助を追加することを議会に通知したわずか数日後のことだった。
80億ドルという援助はイスラエル国民への現金支給ではないが、軍事援助の費用はイスラエル国民一人当たり820ドルに相当する。イスラエルは米国史上最大の援助受給国であり、その額は米国の納税者負担で総額2500億ドルを超え、ガザ地区での戦争開始以来、少なくとも250億ドルが送られたことが公表されている。米国の国内危機が緊急の対応を必要としているこの時期に、イスラエルへの外国援助に対する政府の揺るぎない献身は衰えることなく続いている。
懸念は金銭的な数字だけにとどまらない。米国の都市部では安全な飲料水の供給に苦慮し、退役軍人は医療へのアクセス不足から自殺者が増え、ロサンゼルスではホームレス問題が深刻化している。専門家は、イスラエルが1年間に受け取った支援額とほぼ同額の220億ドルを投入すれば、10年をかけてロサンゼルスのホームレス問題を解消できると試算している。一方、イスラエル人は1年中清潔な飲料水を享受しており、国際法に違反してシリア南部の6つの主要水源の支配を拡大さえしている。
https://www.mintpressnews.com/the-burning-questions-la-fire-cuts-vs-billions-for-israel-and-ukraine/288934/
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。