2014年1月4日土曜日

‘13年12月分 コメント 詳報

 
 12月は件のメントをいただきました。
 ありがとうございました。コメントをいただけるのは大変に張り合いです。
 今後ともよろしくお願いいたします。
 
 (他に3件のコメントがありましたが、記事と関係のない内容でしたので採用しませんでした。)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
1312月分 コメント 詳報 
 
天皇誕生日にあたって 13/12/24
 
☆コメント
私も新聞でこのインタビュー記事を読んで、安倍政権が強引に押し進めている「戦争をする国」への流れを批判し、平和憲法の尊重を求める寓意を強く感じました。このインタビューをテレビで聞いた家族たちからも、同様な感想が出されていました。安倍首相やその周辺の人たちは、そんな天皇の寓意を感じ取る気持など全く持ち合わせていなかったに違いありません。秘密保護法案の強行採決、普天間基地問題での民意無視の対応、武器輸出三原則をなし崩しにする韓国軍への銃弾1万発供与などなど、本当に嘆かわしい限りです。こんな政権は主権者国民の力で一刻も早く葬り去る他ないと改めて思ったと次第です。・・・匿名 (13/12/26)
 
返信
コメントをありがとうございます。 まことに永らえれば永らえるほど国を悪くする政権です。 早く退場させたいものです。・・・湯沢 事務局 (13/12/26)  
 
 
☆コメント
 「寓意」と言えば、NHKの大河ドラマ「八重の桜」の最終回で、日清戦争推進の国家主義的な立場で情熱的に活動している徳富蘇峰を主人公の新島八重が人間主義の立場からきっぱりと諭す場面がありましたが、私はこれを見て「戦争する国づくり」を進めている安倍政権への番組制作者の寓意をはっきりと感じ取ることができました。安倍首相やその周辺の人たちにもこの寓意をしっかりと受け止めてもらいたいものですが、期待するのも空しい気がします。私たちが希望と確信を持って明日を切り開いていく他はないのでしょう。新しい年が始ります。スクラムを組んで共に頑張りましょう。・・・匿名(13/12/30)
 
返信
コメントをありがとうございます。 仰るように安倍首相にそうしたことを期待するのは無理なことと思います。 平和勢力のスクラムで彼の一日も早い退場を勝ち取りたいものです。・・・湯沢 事務局 13/12/30) 
 
 

安倍首相の右傾化を阻止する責任は世界の平和勢力に

 安倍首相は年末に靖国神社を参拝年頭所感で「『強い日本』を取り戻す戦いは始まったばかり」述べました。
 そうした安倍首相について、中国人民網は「安倍のでたらめを阻止する責任が世界の平和勢力にはある」とする評論を発表しました。
 
 同紙は要旨以下の様に述べています。
 安倍首相は単なる右翼政治家ではなく極右政治家として政権に復帰し、いわれなく「中国脅威論」を撒き散らし、罪悪の歴史を否認、傲慢に振舞っている。
 日本は日増しに右傾化を強め、右翼保守勢力すでに政策決定の主導権を握っているその中で安倍首相は、日本の歴史の誇りを取り戻すとして保守勢力の「集大成者の位置にいる
 そして安倍政権は、日本社会全体右傾化したなかで登場し、その安倍政権の政策がまた社会の右傾化を激化させるという相互関係にある。 
 日本が発展の方向を変え戦後国際秩序に挑戦し、軍事大国への道を再び歩むならば、アジア世界の平和と安定に打撃を与える。
 冷静さを失っている安倍政権に平和的発展の道に立ち返らせることは、国際社会にとって大な利益であり責任でもある強大な外圧が必要である。
 
 遠慮会釈のない過激な言い方をしていますが、評論は、程度の差こそあれ海外紙に共通して投影されている安倍首相像を示していると思われます。
 
 以下に人民網の記事を紹介します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
安倍のでたらめを阻止する責任が世界の平和勢力にはある
人民日報日本語版「鐘声」 2014年01月03日
 年末年始に日本国首相の安倍晋三は国際社会と対立する道を突き進んだ。
 安倍はまず靖国神社を公然と参拝して「かつての帝国の夢」を公にした。続いて、年頭所感で「安倍の夢」を表明。「『強い日本』を取り戻す戦いは、始まったばかり」「日本の『新しい国づくり』に向けて、大きな一歩を踏み出すべき時だ」と主張した。1月1日には総務大臣の新藤義孝が靖国神社を参拝した。日本メディアによると靖国参拝後、安倍は南太平洋の島国を歴訪し、第2次大戦時に現地で死んだ日本軍を祀ることを決定した。
 
 安倍が首相に返り咲いて以来、日本はアジア、さらには世界のトラブルメーカーとなった。再三にわたり侵略定義未定論を喧伝し、慰安婦や南京大虐殺といった罪悪の歴史を否認した。「特定秘密保護法案」を強硬可決し、「安保の3本の矢」を放ち、国防費を増加し、軍備を拡充した。「中国脅威論」をいわれなく散布し、「離島奪還演習」を派手に演じた……就任から1年間の安倍の一連の傲慢な挙動は岸信介など上の世代の右翼政治屋と比べても勝るとも劣らない。日本の政治評論家、板垣英憲氏がかつて予言したように、政権に復帰した安倍は思想傾向上、通常の「右傾」ではなく、極めて「右傾」したのである。
 
 安倍のする事なす事が国際社会の深刻な不安と強い憤りを招いているが、安倍は終始「どうぞご自由に」の姿勢を示し、国際社会公認の正しい道理と正義をないがしろにしている。安倍にとっては、現在行っていることは、まだ始まりに過ぎないのだ。
 何が安倍内閣に国際社会の強大な圧力を無視して悪の道を歩む匹夫の勇を与えたのか?その答えは、日本の現在の不健全な政治状況から切り離せない。
 
 冷戦後、政治大国の夢と民族主義感情に刺激される中、日本政治は日増しに右傾化を強め、保守勢力が国家政治システムにおいて発言力を増した。その核心的な表れが侵略を美化する言動の公然化、拡大化、組織化であり、平和憲法を打破して漸進的に自前の武力を発展させる意図を次第に顕にしている。安倍は典型的な右翼政治屋として、いわゆる日本の歴史の誇りを取り戻すことを己の任としており、歴史問題で白黒を逆さまにすることを辞さない、日本保守勢力の「集大成者」だ。右傾保守勢力はすでに日本政界で政策決定の主導権を握っている
 
 安倍の選択したこの右傾路線は日本国内の右派政治屋、右傾知識人に大いに迎合しており、右翼の行動への牽制はどんどん弱まり、右翼団体はどんどん強硬になり、社会全体が右傾的雰囲気を濃厚にしている
 
 安倍内閣の遂行する政策には日本社会全体の右傾化という背景があり、その政策が日本社会の右傾化をさらに激化させてもいる。両者間の相互推進作用に警戒しなければならない。 
 安倍の拙劣な言動は一人の政治屋の常軌を逸したパフォーマンスに止まらず、一国が発展の方向を変え、戦後国際秩序に挑戦し、軍事大国への道を再び歩む着実な一歩なのであり、その全てがアジアさらには世界の平和と安定に打撃を与える。
 
 国際社会はこれに対して十分明晰な認識を保っている。連日、世界の多くの国々が声を揃えて、時代の潮流に逆行する安倍の勝手な言動を強く非難している。米国が安倍の靖国参拝に何度も失望を表明し、ヘーゲル米国防長官にいたっては日本の小野寺五典防衛相との電話会談を取り消したことに人々は注意を払っている。
 
 日本に冷静な意識を取り戻させ、戦後の平和的発展の道に立ち返らせることは、国際社会にとって重大な共通の利益であり責任だ強大な外圧なしに、意識がもうろうとした安倍が現実感を取り戻すことは不可能であり、でたらめを止めることもあり得ない。(編集NA) 
 
 

<憲法から考える>②揺らぐ国民主権 

 第2回は「揺らぐ国民主権」です。
 憲法前文は、国民主権「人類普遍の原理」であると断じています。 国民が国家の上位にあるという宣言です。
 それに対して自民党の憲法改正草案は、国民の自由を制限する条件となる「公共の福祉」を「公益並びに公の秩序」という言葉に変えて、国家が国民に優先することを謳い国民主権に制限を加えようとしています。
 
 安倍首相は、国民国家の下位に位置するという筋金入りの考えに基づき、憲法の基本原理を大きく変質させようとしています。
                   ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<憲法から考える>②揺らぐ国民主権 「普遍の原理」を守りたい
北海道新聞 社説 2014年1月3日
 政治の主役は国民だ。今年はその原理が覆る分水嶺(れい)となりかねない。 
 安倍晋三政権は年内に特定秘密保護法を施行する方針だ。「国民の知る権利」を制限し、情報を意のままに秘匿することができる。そこには国民より国を優先する思想がある。 
 憲法前文は「国政は国民の厳粛な信託によるもの」として、国民主権を明確にしている。この理念は「人類普遍の原理」であると断じる。 
 安倍政権の改憲志向は、主権者である私たち一人一人に突きつけられた挑戦と受け止めるべきだ。 
 統制を強めようとする政権に厳しい目を向けていく必要がある。 
 
■デモは意思表明の場 
 特定秘密保護法成立前夜の昨年12月5日、札幌・大通公園は抗議する約千人の群衆で埋まった。 
 「知る権利を脅かすな」「強行採決は許さない」―。参加者は声を張り上げた。主催した北海道憲法会議の斎藤耕事務局長は「改憲の地ならしをして戦争に向かうのではとの危機感の表れだろう」と語った。 
 こうした活動がいずれ制限されるのではないか。そんな懸念を抱かざるを得ない状況が到来しつつある。 
 自民党の石破茂幹事長は「デモはテロ」との発言は撤回したものの、「本来あるべき民主主義の手法とは反する」と主張した。 
 議会制民主主義において、議論の場は国会だ。反論があるなら整然と議場内で行うべきで、屋外で大声で訴えるべきではない。そう言いたいようだ。だが、本当にそうか。 
 選挙が終わったら何も言えないのでは不完全な民主主義だ。投票で個別政策の賛否を一つ一つ問うわけではない。デモは選挙を補完する国民の意思表明の手段と言える。為政者の都合で抑圧してはならない。 
 国民を主権者と位置づけるからこそ、憲法は広範な自由を保障している。国と国民の利害が対立した時、国民の側を優先するのが基本だ。 
 
 安倍首相はこの考えに否定的だ。 
 2006年の著書「美しい国へ」では他国による支配という極端な想定を持ち出して「個人の自由を担保しているのは国家なのである」と訴えている。国民を国家の下に置く考えは筋金入りと見ていいだろう。 
 自民党の憲法改正草案は、国民の自由を制限する条件となる「公共の福祉」を「公益並びに公の秩序」という言葉に変えて統制色を強めた。 
 安倍政権は憲法の基本原理を大きく変質させようとしている。 
 
■伝統を補充して進む 
 国民主権の概念は18世紀のフランス革命などにより確立した。「人権宣言」は君主による暴政への歯止めとして、「あらゆる主権の原理は本質的に国民に存する」と規定した。 
 日本の明治憲法は天皇による統治を明記したが、官僚の台頭や軍部の独走を許し、敗戦により国は破綻した。現在の憲法はそうした反省に立ち、国民主権を明確にした。 
 自民党はこうした権利概念が外国のものであり、日本の伝統とは違うと主張する。郷土や自然を通した愛国心を根付かせて、「国家」の存在を大きく見せようとしている。 
 しかし、どこに起源があろうとも、普遍性のある原理を政治に導入することに何の問題もない。 
 歴史家の家永三郎は「歴史のなかの憲法」で「一国の歴史はその民族的伝統に欠けている普遍人類的なものを外から移植、同化して伝統を改造あるいは補充しながら進む」と述べている。 
 天皇を象徴としつつ、国民主権の理念を打ち立てた憲法が定着していること自体、現在の日本の伝統と言えるのではないか。簡単に覆すべきではない。 
 
■積極的に政治参加を 
 必要なのは国民主権をしっかりと根付かせていくことだ。そのために国民各自が主権者としての自覚を強く持つことが不可欠である。 
 基本になるのは選挙だ。一昨年の衆院選で道内の投票率は約59%、昨年の参院選は約54%だった。主権者としての権利行使を怠って政治を白紙委任してはならない。 
 埼玉県北本市は先月、住民投票での圧倒的反対を受けてJRの新駅設置を断念した。市長選、市議選の立候補と投票の年齢を引き下げる「若者政治参加特区」も目指す。政治参加の拡大の試みは参考になろう。 
 
 負託を受けた「国民の代表」の役割も重要だ。「国政の権力は国民の代表者が行使し、その福利を国民が享受する」。それが憲法の原理だ。 
 国民が身近に感じられない政治が続いている。政治とカネの不透明な関係や、離合集散を繰り返して漂流する政党の姿に、国民の失望感は深まる一方だ。 
 首相が公然と憲法に背く異常な状況にある今こそ、国民とその代表が一致して政治をつくり上げていく必要がある。それこそが憲法が国民に求める「不断の努力」なのだろう。
 
 

2014年1月3日金曜日

「沖縄100人委員会」仲井真知事に抗議の声明

 「沖縄の平和創造と人間の尊厳回復を求める100人委員会」が12月28日、辺野古への新たな軍事基地建設を容認した仲井真知事への抗議声明を出しました。
 
 声明は仲井真知事に対する激しい怒りに満ちていて、もはや、私たちの代表たる知事の座に座る資格はないとしています。
 
 Peace Philosophy Centre 2013年12月29日付より転載します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
新たな軍事基地建設を容認した仲井真知事に満腔の怒りをもって抗議する
Peace Philosophy Centre 2013年12月29日より転載
12月25日、「100人委員会」は、知事のこれまでの公約及びしっかりとした言動から埋め立て不承認に期待をしながら、知事を支えるつもりで県庁に要請行動を行った。それが今、もろくも崩れ、仲井真県政そのものに対する信頼を完全に失った。これまでの言動は何だったのか? 多くの県民も同じように裏切られた情けなさの中で沸々とした怒りがこみあげてきていると思う。驚きを通り越してあきれたという巷の声が、多くの沖縄の人の心根を代弁すると共に、テレビの前で悔しさと怒りの涙を流す、子ども連れの若いお母さん姿も、私たちと同じく如何ともしがたい心情を表出していると思う。
 
知事のこのような姿勢は沖縄の歴史に新たな屈辱の上塗りをしたといえる。沖縄ではこれまで、強制的に建設された基地はあっても、自ら新たな基地建設を招いたことはなく、県民は抵抗の姿勢をしばしば見せてきた。沖縄の先人たちは沖縄の現状を見て何と思うのだろうか?沖縄の地で眠る沖縄戦での無念の死没者たちは、知事と同じように政府に感謝しているとはとても思えない。沖縄戦から70年近く経つが、その間、断続的に米軍の出撃基地として戦争や軍事演習が続き、多大な被害を内外にもたらし、沖縄に平和が訪れたと落ち着いて実感することがない。
 
「日本復帰」で日本政府に期待した米軍基地からの解放は、逆に米軍の「銃剣とブルドーザ」に代わって、「法的銃剣とブルドーザ」というべき日本政府による基地の強制使用が相次いだ。
 
辺野古新基地を建設するということが何を意味しているのか?軍港機能も備え、100年以上の使用に耐えるような最新鋭の機能をもった基地は、米軍だけでなく自衛隊の共同使用まで見据えている。それはとりもなおさず、東アジアでの戦争・紛争に即応態勢をもくろむものであり、68年前、「国体護持」の捨石にされ、多大な被害を蒙った沖縄戦再来の危機に、私たちを晒すものである。仲井真知事の「辺野古埋め立て承認」というのは、これまでの帝国日本による被害、米軍占領による被害、日米両政府による被害の歴史だけでなく、沖縄自らが被害の歴史をつくることになる。
 
仲井間知事はこのことを理解せず、今回の埋め立て承認によって、今後何十年も基地負担が続くことを容認し、将来の世代をさらに苦しめ、基地から逃れられない中毒状態にするもので、沖縄住民の人間の尊厳を失わしめるものである。
 
11月下旬、自民党政府の恫喝による県内移設への公約転換をさせられ、まるで「罪人」のように頭をたれていた県選出自民党国会議員の姿といい、今回の概算要求超えの予算回答に諂(へつら)いながら感謝し、あろうことか「良い正月を迎えられる」と、辺野古埋め立て承認を表明する知事の姿といい、いずれも私たち沖縄県民の代表として、人間の尊厳を辱められた感さえあり、私たち自身が耐えられない侮辱・屈辱を受けたのである。仲井真知事には、このような惨めな沖縄の姿がみえないということは、もはや、私たちの代表たる知事の座に座る資格はない。
 
ここに沖縄県民を平和な生活から遠ざけ、県民の人間の尊厳を失わしめるような、知事の新基地建設に向けた判断に対して、怒りをこめて抗議する。
2013年12月28日
沖縄の平和創造と人間の尊厳回復を求める100人委員会
 
 

2014年1月2日木曜日

<憲法から考える>①針路照らす最高法規

 元日、北海道新聞が「憲法から考える」の連載を開始しました。
 
 安倍政権は軍事偏重路線を走り出し、国民の権利制限も既に始めた。しかし私たちは流されるわけにはいかない。道しるべは憲法である。憲法は、第2次大戦の敗戦という痛切な教訓が残した遺産である。
 
 連載はそう書き出しています。
 今日から一日遅れで紹介します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<憲法から考える> ①針路照らす最高法規 百年の構想力が問われる

北海道新聞社説 2014年1月1日
 日本は今、勢いをつけて曲がり角を進んでいる。戦後守り続けてきた平和国家から決別する路線である。 
 日本版NSCの設立、特定秘密保護法の制定…。安倍晋三首相は「積極的平和主義」と呼ぶが、軍事偏重路線に他ならない。国民の権利制限をも含む危険な道だ。 
 すでに曲がり角をかなり進んでいると見るべきだろう。今までの政治情勢から言えば、歯止めをかけるのは容易ではないかもしれない。 
 しかし私たちは流されるわけにはいかない。道しるべは憲法である。 
 憲法は、第2次大戦の敗戦という痛切な教訓が残した遺産である。だが過去の文書ではなく、今後も日本国民の針路を示し、世界に向かって日本の立場を宣言する価値ある最高法規だと、私たちは考える。 
 憲法を前面に、この国のあり方をあらためて問い直していきたい。 
 
■目先に走る対中政策 
 敗戦から69年、日本は曲がりなりにも平和を享受し、経済発展を遂げて世界に存在感を示してきた。 
 世界各国の力関係は変化しつつある。拡張主義を隠さず周辺国との摩擦を招いている中国との関係が、いまの日本の大きな関心事であることは間違いない。 
 安倍政権の安全保障政策は、こうした情勢を踏まえたものだろう。しかし、あまりに短絡的だ。 
 1956年に首相になる石橋湛山は、ジャーナリストとして戦中も自由主義的言論を貫いた人だが、日米開戦前の41年夏、「百年戦争の予想」と題する論説を発表した。 
 第1次大戦が始まった14年を起点として、戦争状態は100年程度続くと見立てて、「時局(第2次大戦)後の世界ないし日本はどうなるのだ、という問題を検討して見て、それから逆に現在の政策を樹(た)てなければならない」と説いている。 
 ことしが第1次大戦から100年に当たる。湛山の見立ては原爆投下で修正されることになるが、長期の構想力の必要性は、今日も重要だ。むしろ一層増しているだろう。 
 将来はもちろん見通し難い。中国の今後に対しても楽観論、悲観論が交錯している。さまざまな備えは必要だろう。 
 一方、100年後も中国は隣にあり続けるという素朴な事実がある。 
 米中関係や東アジア諸国の現状を踏まえ、長期的で広範な未来図を描かなければならない。 
 いま、困難な問題を抱えている国は多い。中国もその一つだ。解決すべき分野でできる限りの協力をする。そうした行動を相互の信頼と利益につなげていくことこそが「戦略的互恵関係」だ。 
 
■開かれた民主国家に 
 日本が享受してきた平和は、自らの努力で獲得してきたものでもある。憲法に基づく平和外交の成果だ。そしてそれが世界の尊敬も集めてきた。誇っていいことである。 
 憲法前文の「平和を維持し、…国際社会において、名誉ある地位を占めたい」との言葉は、単なる願望ではなく、構想力を示したものだったと言える。この道を追求したい。 
 石橋湛山は、病気のためわずか65日の首相在職だったが、その後も政治への提言を続けた。憲法9条擁護を明確にし、軍備の拡張については「国力を消耗する」「国防を全うすることができないばかりでなく、国を滅ぼす」(68年)と鋭く批判した。 
 国民が主役の真の民主国家、という国の姿をより確かなものにしていくことも重要だ。 
 経済のグローバル化で、「開かれた国」といえば貿易面だけが強調される。しかし、政治的に開かれ透明性が高いことこそ、国民のためにも対外的にも重要ではないか。 
 安倍政権の保守的政策はどうか。靖国神社参拝は各国の批判を浴びたが、安全保障政策の中に「愛国心」を書き込むなども、内外に違和感を広げるだろう。 
 
■尊厳ある雇用の場を 
 憲法は、国民の生存権や幸福追求権も保障している。 
 財政赤字が増え続け、社会保障は将来の給付削減が必至の段階にある。文字通り「百年安心」の実現のために政治力の結集が必要だ。 
 就業の場を広げるとして雇用の流動化に傾斜するのも疑問が多い。 
 そうでなくても雇用の質の低下が目立ってきた。尊厳や自己実現に結びつかないばかりか、憲法が禁じる「奴隷的拘束」や「苦役」に該当しそうな例さえあるのが現実だ。 
 消費税率引き上げ後は、貧富の格差がますます広がる心配が大きい。 
 東日本大震災の被災地。米軍基地の圧力に悩まされる沖縄。被災住民や県民は、「差別」を感じている。 
 これらを放置しては憲法が泣く。 
 ◇     ◇ 
 憲法の3原則は「国民主権」「平和主義」「基本的人権の尊重」。それぞれについて次回以降、考えていく。
 
 

中国防空圏は3年前に提示

 毎日新聞が、中国が最近宣言した防衛識別圏を3年前に日本に対して説明していたと報じました。
 2010年5月北京で開かれた非公式会議で、中国の軍幹部が日本政府関係者に説明したことが、同新聞が入手した「機密扱」の発言録に記載されていました。そしてその際中国軍の複数の幹部が、「日中の防空識別区(圏)が重なり合うのは約100カイリ(約185キロ)くらいある」ので、航空自衛隊と中国空軍の航空機による不測の事態に備えたルール作りを提案したということです
 
 それに対して日本側は「尖閣に領土問題は存在しない」という公式的な立場を守るため、「どこが重複しているのかわからないのでコメントできない」と突っぱねました。しかし中国側が単なる思い付きなどで防衛識別圏を宣言したのではなく、それなりの手順を踏んでいたことがこれで明らかになりました。
 
 中国との政治的対話のルートが閉ざされた現状では動きようがないにしても、「尖閣に領土問題は存在しない」という日本の主張は、もはや事態を解決するものではなくなっています。
 政府はその主張を決して下ろさない一方で、逆にもしも尖閣列島で何かあればそれを機に軍事力を発揮する良い機会と考えているふしさえあります。
 
 軍事力と軍事体制の強化に励み、話し合いによる解決を拒否する姿勢は、二度とあの悲惨な戦争を起してはならないと誓った国民の願いと平和憲法の精神に真っ向から反するものです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
中国:防空圏3年前提示 日本コメント拒否 非公式会合
毎日新聞 2014年01月01日 
 中国人民解放軍の幹部が、2010年5月に北京で開かれた日本政府関係者が出席した非公式会合で、中国側がすでに設定していた当時非公表だった防空識別圏の存在を説明していたことが31日、明らかになった。毎日新聞が入手した会合の「機密扱」の発言録によると、防空圏の範囲は、昨年11月に発表した内容と同様に尖閣諸島(沖縄県)を含んでおり、中国側が東シナ海の海洋権益の確保や「領空拡大」に向け、3年以上前から防空圏の公表を見据えた作業を進めていたことが改めて裏付けられた。
 
 非公式会合は10年5月14、15の両日、北京市内の中国国際戦略研究基金会で行われた。発言録によると、中国海軍のシンクタンク・海軍軍事学術研究所に所属する准将(当時)が、中国側の防空圏の存在を明らかにしたうえで、その範囲について「中国が主張するEEZ(排他的経済水域)と大陸棚の端だ」と具体的に説明し、尖閣上空も含むとの認識を示した。
 
 また、この准将は「日中の防空識別区(圏)が重なり合うのは約100カイリ(約185キロ)くらいあるだろうか」と述べるとともに、航空自衛隊と中国空軍の航空機による不測の事態に備えたルール作りを提案した。
 人民解放軍の最高学術機関である軍事科学院所属の別の准将(当時)も「中国と日本で重なる東海(東シナ海)の防空識別区(圏)をどう解決するかだ」と述べたうえで、同様の提案をしていた。
 
 中国の防空圏に尖閣諸島が含まれていれば、「尖閣に領土問題は存在しない」という日本政府の公式的な立場を崩しかねない。このため、日本側出席者の防衛省職員が「中国は国際的に(防空圏を)公表していないので、どこが重複しているのかわからない。コメントできない」と突っぱねた。
 
 中国政府はこの会合の1年前の09年5月、沿岸から200カイリ(約370キロ)を超える海域に大陸棚の拡張を求める暫定申請を国連の大陸棚限界委員会に提出。12年12月に正式申請した。これらの申請地点と、昨年11月に発表した防空識別圏はほぼ重なり合う。
 
 日本政府は、一連の中国側の動きを踏まえ、防衛省・自衛隊が警戒・監視活動を実施。中国側が昨年初めから、対日安全保障政策の立案を担う国防大学や軍事科学院を中心に、防空圏公表に向けた調整を本格化させたことも把握していた。
 
 非公式会合は「日中安全保障問題研究会議」と呼ばれ、日本側からは石原信雄元官房副長官を団長に、荒井聡首相補佐官(当時)や複数の事務次官OBが出席。現職の外務・防衛両省の職員も「オブザーバー」の立場で、議論に加わっていた。中国側は王英凡元外務次官を団長に、国防大学や軍事科学院などの幹部が出席した。
 
 

2014年1月1日水曜日

新年おめでとうございます

 
 
新年おめでとうございます
今年もどうぞ宜しく
お願い申し上げます
 
 
昨年度の当ブログのアクセス(ページビュー)数などの実績は下記の
通りでした。
ページビュー数         49,919件    
いただいたコメント            29     
掲載した記事数は           722    
 
多くの皆さんにご訪問いただきましてありがとうございました。
これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。