しんぶん赤旗日曜版18日号に掲題の記事が載りました。
同紙は昨年からこの問題を追及して来ました。維新は党内で調査して年明けに公開するということでした。中間報告によれば氏名が判明したのは「栄響連盟」の理事に就いていた兵庫県議2名、尼崎市議と神戸市議各1名の4名でした。
維新の国会議員や地方議員ら特別党員807人のうち803人が回答し、社保加入者は364人(45・3%)と所属議員らの半数近くにのぼりました。
維新は「社会保険改革」を公約する裏で、自分たちは高い国民健康保険料の支払いから逃れていたということで、それによる不足分は一般の国民が負担していたわけです。
維新は公党の責任としてキチンと追跡調査を行ってその内容を明らかにすべきです。
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国保逃れ 維新白状 「改革」語る資格なし 組織的不正 深まる疑惑
しんぶん赤旗日曜版 2026年1月18日
「社会保険改革」を公約する裏で、自らは高い国民健康保険料の支払いから逃れていたー。そんな日本維新の会の地方議員の実態が明らかになりました。維新は同党の所属議員が「国保逃れ」をしているとの指摘を受け党内調査した中間報告を公表(7日)。日曜版(2025年12月21日号)がスクーフした2人の兵庫県議を含む同県内の地方議員4人による脱法的行為を認定しました。処分を検討するとしています。
4議員の脱法行為認定
この問題は、25年12月10日の大阪府議会本会議で自民党の占部走馬府議が、一般社団法人を利用した国保逃れの手法を質問したことで発覚。同府議は同法人に維新の議員と同姓同名の理事がいると指摘していました。
日曜版編集部は問題の一般社団法人「栄響連盟」(京都市)の登記簿を調査。維新の赤石理生、長崎寛親両兵庫県議が理事であることを県議会議長に提出した関連会社等報告書(23年、24年)で特定しました。法人の内部資料も入手し、25年12月17日に日曜版電子版でスクープ配信しました。
維新の中間報告によれば、「栄響連盟」の理事に就いていたのは両兵庫県議のほか、長崎久美・尼崎市議、南野裕子・神戸市議の4人です。
長崎県議・長崎市議は社団法人に毎月3万4千円の会費を支払う一方で、毎月1万1700円の報酬を受領。赤石県議・南野市議は毎月5万円の会費を支払い、毎月1万1700円の報酬を受領していたといいます。
社会保険料は、報酬に基づいて金額が決まります。報酬が安ければ保険料も安くなります。
7日の記者会見で維新の中司宏幹事長は、この4人について「議員報酬よりも著しく低額な役員報酬を基準とした社会保険料しか支払っていなかった」と発言。この応能負担という現行制度の趣旨を逸脱し、国保逃れの脱法的行為と捉えられるものだ」とのべ、「国保逃れ」という日曜版の指摘を認めました。
類似の法人への関与も明らかに
維新の党内調査は25年12月20日から26年1月5日に実施。国会議員や地方議員ら特別党員807人のうち803人が回答しました。中間報告によると社保加入者は364人(45・3%)と所属議員らの半数近くにのぼります。「栄響連盟」に関与した4人のほか、類似の法人に別の4人が関与していることも明らかになりました。
「栄響連盟」や類似の法人に、社会保険料削減を目的に加入を勧誘されたことがあると回答したのは19人。うち維新関係者からの勧誘があったのは13人でした。
維新は調査結果を受け、▽「栄響連盟」の実態と特別党員の関与 ▽社保加入者の事業所となっている法人の実態の有無 ▽労務提供等の実態の有無 ▽類似法人への関与や党内における勧誘実態-について追加調査をするとしています。しかし公表時期などは明言していません。
組織的な国保逃れについて中司氏は「関与を示す事実はなかった」と発言。「本部や総支部で勧誘したというものはない」と弁明しましたが・・・ 。
維新の元秘書が代表理事務める
問題の「栄響連盟」設立時、代表理事のひとりだったA氏(現在は退任)は片山大介参院議員の公設秘書(19年3月~7月)でした。現代表理事B氏も市村浩一郎衆院議員の公設秘書(21年10月~22年6月)で、23年4月に維新公認で兵庫県議選に立候補して落選。前出の長崎県議と雇用関係(23年7月~25年10月)がありました。
中間報告では昨年7月、東京維新で、元区議が「議員を続けながら社会保険に加入し支払いを2万4千円程度に下げることが可能」などと国保逃れの提案をLINEグループに投稿していたことも明らかになりました。
厳正な対応必要 共産党兵庫県議団
日本共産党兵庫県議団の庄本悦子、久保田健司両県議は7日、維新県議団が県議会の公の場で「国保逃れ」について説明するよう求めるべきだ、と議会運営委員長に申し入れました。昨年12月22日、県議会議長にも同様の申し入れを行っています。
庄本団長は「国保逃れが判明した2議員に議会として厳正な対応が必要だ。他の県議の実態も調査すべきだ」と述べました。
自分の身は切らない卑劣 「メディアをよむ 白神優理子」
しんぶん赤旗日曜版 2026年1月18日
「身を切る改革」を看板にする「日本維新の会」で、所属議員の問題が相次いでいます。「赤旗」日曜版がスクープした公金還流疑惑に加え、新たに「国保逃れ」が発覚。同党の地方議員4人が、一般社団法人の理事に就任し、国民健康保険料の支払いを逃れていました。維新も「脱法的行為」と認めています。
「自分の身は切らぬ卑劣さ」との痛烈な見出しは「毎日」社説(11日付)。「社会保障の持続性向上を公約に掲げながら、自らの負担は回避する。政治家にあるまじき卑劣な振る舞いと言うほかない」「維新は・・・組織ぐるみの関与は否定する。ただ、不審な点も多い」「ガバナンス(組織統治)不全は深刻である」と厳しく指摘します。
「改革語る資格あるのか」というのは「朝日」社説(9日付)。「結党以来掲げる『身を切る改革』に逆行し、社会全体でリスクを分かち合う公的医療保険の意義を損なう・・・疑念を晴らせなければ、改革を語る資格はない」「維新を連立のパートナーに選んだ自民党にとってもひとごとではいられない」と書きます。
「維新は厳正な処分を下せ」と書いたのは「産経」主張(10日付)。「読売」(9日付)も4段の記事で「維新 続く統治不全」「看板も損ないかねないだけに、対応が急務」と報じました。
テレビでは、8日の「ワイド スクランブル」(テレビ朝日)でコメンテーターの柳潭秀夫さんが「国民に対する裏切り行為以外の何物でもない」と批判しました。
高額負担者が国保から抜けることで多額の保険料収入が失われ、残された国保加入者の保険料はつり上がります。維新議員が「国保逃れ」をしたツケは、現在の国保加入者全員が肩代わりさせられることになります。社会保障制度の根幹、政治家・政党の資格を問う問題です。厚みのある本格的な報道が求められます。(しらが・ゆりこ=弁護士)
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。