日刊ゲンダイが掲題の記事を出しました。
高市首相は19日夜、初めて総選挙についての記者会見を行って、23日(金)に国会を召集し、衆院を冒頭解散して2月8日(日)を投票日とするスケジュールを明らかにしました。
解散総選挙の大義については、「わたくし自身も内閣総理大臣としての進退をかけます。高市早苗が総理大臣でよいのか」「そうでなければ、野田総理か斎藤総理の方がよいのか」を問いたい・・・というような理解しがたい説明でした。
国民からの全権委任状を得たいというのであれば、一体何をやることについてなのかを説明する必要があるのに、それがないのであれば非常識な「白紙委任」の要求に他なりません。
ここで唐突に「中道連合」の代表が登場するのもおかしなことです。高市氏は選挙の見通しについて、当初は調査機関から「自民260議席以上・大勝利」の情報を得ていたのに、それが「中道連合」の発足で逆に、メディアや動画の世界では「自民惨敗」報道が行われている事態に動揺しているように思われます。
さらに引っかかるのは記者から選挙の勝敗ラインを聞かれたときに、高市氏は多弁を弄したものの結局答えませんでした。それでメディはほぼ現行の「自維で過半数」であろうと推測するしかなかったのですが、「現状維持」のために選挙する必要が一体どこにあるというのでしょうか。
また記者からは厳冬期に選挙を行う必要性を問われ、高市氏はいくつかの地方選の例を挙げていましたが、理由の説明にはなっていませんでした。
目下の日本は、物価高、円安、円安起因のインフレ、国債価値の低下、10年もの国債利率の高騰等々、緊急に解決しなければならない課題はてんこ盛りですが、その中でも、最大の「国難」は中国からのレアアースの輸出制限です。
高市首相は(「高市ファン」に対してではなく、)経済界(三菱重工、中国進出の企業、経団連等)に対して一体どの様に答える積りなのでしょうか。世界中でただ一人G2の中国に立ち向かう「高市を尊敬せよ」とでもいうのでしょうか。
予想通りに自民党がこの選挙で惨敗して、高市氏が首相を辞任することが国を救う唯一の道です。
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今になって消費税減税とは笑止千万 圧勝予測が一転…この解散は墓穴だ
日刊ゲンダイ 2026/1/19
(記事集約サイト「阿修羅」より転載)
大義なき疑惑隠しの自己都合解散だが、当初の目算が次々に狂ってきて、風向きが変わりつつある。中道新党の大誤算、いまさら消費税減税を持出す泥縄、維新を切りたいくせに連立合意を問わざるを得ないジレンマ、何よりも見透かされた卑しい打算。有権者は手ぐすねだ。
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19日、高市首相が記者会見を開いて衆院解散を正式に表明するというが、経済対策も放り出し、23日召集の通常国会冒頭で解散することについて、国民が納得する説明ができるのか。「働いて、働いて、働いて……」が聞いて呆れる。どのツラ下げてという感じだ。
野党の準備が整わず、内閣支持率が高い今なら勝てると踏んで、不意打ちを狙い、10日の読売新聞朝刊に「首相、衆院解散検討」と書かせてから約10日間。高市自民を取り巻く環境はガラリと変わった。
自民党議員の多くは高市の解散戦略が寝耳に水なら、立憲民主党と公明党が合流して、新党「中道改革連合」を結成することも想像していなかったはずで、与党内には早くも負け戦ムードが漂っている。「解散、やめてくんないかな」という声も少なくない。
「当初は高市自民の圧勝予測でしたが、正式に解散を表明して日程を確定せずに引っ張っているうちに、目算が次々に狂ってきて、風向きが変わりつつある。雪国の事情を無視し、地方自治体に負担をかける真冬の選挙には批判が噴出しているし、何より新党・中道改革連合の結成は大誤算でしょう。それも高市首相が自ら招いたこと。こんな抜き打ち解散を仕掛けなければ、立憲と公明が短期間に新党結成でまとまることもなかった。自業自得です」(政治評論家の野上忠興氏)
解散・総選挙が与党の都合がいい時に行われてきたことは事実だ。永田町では「解散の大義は後から貨車で来る」とも言われる。だが、これほど大義のない解散も珍しいのではないか。
減税なら解散より法案を通せ
連立の枠組みが変わったから信を問うというなら、日本維新の会と手を組んだ昨年のうちに選挙をやるべきだったろうし、「責任ある積極財政」なんて今さら争点になるのか。高市のバラマキ積極財政で今後も物価高は進む一方なのだ。
中道改革連合が基本政策で「きちんとした財源をつくり出し、食料品の消費税を恒久的にゼロにしていく」と打ち出すとなったら、途端に自民も消費税減税を言い出す節操のなさには言葉を失う。“なんちゃって連立”を組む維新とともに2年間の時限的な食料品の消費税ゼロを共通公約として盛り込むというのだ。
昨年の臨時国会で高市は「消費税率引き下げはレジシステム改修に1年以上かかる」とか「物価高対策として即効性がない」とか答弁していた。たった2カ月前の話である。
「直近の国政選挙では、ほぼすべての野党が物価高対策として消費税減税を掲げていた。何かと理由をつけて、それをかたくなに拒んでいたのが自民党です。高市首相が決断すれば実現できるのだから、自民党が消費税減税を総選挙の公約にするのなら、解散せずに国会で審議して、さっさと法案を通せばいいだけの話です。予算審議を止めてまで総選挙を行うのは道理に合わない。この一点だけ見ても、国民生活を見ていない自己都合解散と言うほかありません」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)
高市自民は時限的な消費税減税を掲げるらしいが、時限的な減税の方が恒久減税より手間がかかるのは明白で、泥縄もいいところなのだ。
裏金議員を公認、比例重複も認める身勝手
アベノミクスを踏襲した高市のバラマキ積極財政が円安を加速させ、金利も上昇。輸入コストの増加が物価を押し上げる。庶民生活は本当に苦しくなっているのに、自己都合の解散・総選挙にかまけている場合なのか。
高市は1月中に政府と与野党を交えて社会保障改革を議論する「国民会議」を設置し、「給付付き税額控除の制度設計を含めた社会保障と税の一体改革について、スピード感を持って検討を進めたい」と言っていたが、唐突な解散・総選挙でそれも棚上げだ。国民生活のことなど、ちっとも考えていない。自分の都合だけなのである。
度し難いのは、派閥裏金事件に関わった議員・元議員についても、小選挙区と比例代表の重複立候補を認める方針に転換したということだ。前回の総選挙で落選した裏金議員を復活させて、単独過半数を回復しようというのだが、さすがに有権者をナメ過ぎではないか。
旧安倍派を中心とする裏金議員の多くが、高市を支持しているという事情もある。党内の支持基盤のことしか考えていないのだ。
「政治資金の問題で高市首相がノラリクラリだったせいで、公明党が連立を離脱し、新党を結成するに至って自民党議員が窮地に立たされている。首相本人の政治資金問題や、旧統一教会と自民党のズブズブ関係を予算委員会で追及されたくないから冒頭解散に打って出るという卑しさは、国民に見透かされています。どんなに奇麗ごとを並べたところで、この解散の大義などどこにもありません」(野上忠興氏=前出)
裏金議員の扱いについて、自民党幹部からも「前回の総選挙でみそぎは済ませた」とかいう声が聞こえてくるが、冗談もたいがいにしてもらいたい。最近の国政選挙で自民党が振るわないのは、裏金問題への国民の怒りが消えていないからだ。みそぎが済んだかを決めるのは国民である。高市内閣の支持率が高いといっても、自民党の支持率が上がっているわけではない。人気を過信すれば、足をすくわれる。
解散しなければ「勝ち」だったのか
政治評論家で多摩大学学長の寺島実郎氏が、18日の「サンデーモーニング」でこう話していた。
「日本の政治の国民意識、ざっくり言うと、『右』という人たち、保守党とか参政党も含めて、自民党の右という人たちに信条的に共感している人たちが約25%マックスですよ。『左』つまり昔の社共とか社会主義に対する共感を持っている人たちが15%。(残りの)約6割の国民は安定、安全、穏健な国際協調主義とか平和主義というものを求めている人たちが固まっている。その人たちがどう動くか、がこの選挙にとって大きな意味を持ってくる、というのがポイントでしょう」
国民の多くは、戦争国家に邁進する右傾化を望んでいないはずだ。
そもそも高市は、右派に対してウケ狙いの発言をするだけで、政治信条があるのかもよく分からない。本音では、国会議員の定数削減など、無理筋な要求をしてくる維新を切りたいクセに、連立合意を問わざるを得ないジレンマを抱え、総選挙に突っ込もうというのだ。
解散・総選挙の勝敗ラインについて、複数の与党幹部が「与党で過半数(233議席)」と言及しているが、衆院は無所属議員を含む自民会派と維新を合わせて現有233議席。圧勝予測から一転、墓穴解散で議席を減らす可能性もある。高市が自己都合解散さえしなければ、「勝ち」だったというオチにもなりかねない。
高市政権“口だけ宰相”の二枚舌は消費税減税だけじゃない! 国民生活置き去り「身勝手解散」のおぞましさ
日刊ゲンダイ 2026/1/19
「国民の皆さまに高市内閣の物価高対策、経済対策の効果を実感いただくということが大切」─ 。衆議院の解散報道が出る前、今月5日の年頭会見で高市首相は「通常国会での解散は選択肢としてあるかどうか」を問われた際、そう強調した。「目の前の課題に懸命に取り組んでいる」として明言を避けたが、フタを開けてみれば、究極の身勝手解散で国民生活は置き去りである。
空前の「サナエ人気」に目がくらんだ今回の解散しかり、高市首相の言行不一致は枚挙にいとまがない。消費税減税を巡る二枚舌が象徴的だ。
19日の首相会見の直前、高市首相が食料品にかかる消費税をゼロにする時限措置を検討していることが判明。消費税減税は自維連立合意書にも検討事項として明記されているが、今に至るまで何かと理由をつけて実現を拒んできたのは高市首相本人である。
自民党総裁就任前の昨年5月、食料品の消費税率ゼロについて「国の品格として(実施)するべき」と発言。ところが、総理就任後の臨時国会では「(減税には)レジの改修に1年以上かかるということで、まず物価高対策として即効性のあるものとしては諦めた」と言い訳を重ねた。
減税できない、やらない理由を並べていたのに、来たる衆院選では「消費税減税」を公約に盛り込もうとたくらむ。ペテン師顔負けの二枚舌である。
「立憲民主党と公明党の新党結成を意識した苦し紛れの対抗策なのでしょうが、消費税減税は長期的に見れば、政権の一丁目一番地である物価高対策と矛盾します。そもそも、インフレ下の高市積極財政がさらにインフレを助長するという矛盾に加え、減税による需要喚起で物価上昇につながる可能性もある。物価抑制に資するかどうかは疑問です」(経済評論家・斎藤満氏)
高校無償化も遅れる
高市首相の二枚舌は、看板政策である「社会保障と税の一体改革」を巡る対応にも表れている。
年頭会見で力説した超党派の「国民会議」。税・社会保険料負担に苦しむ中低所得者の負担軽減と手取り増に取り組むため、野党と一緒に今月中に立ち上げ、「給付付き税額控除」などの議論を本格化するはずだった。
しかし、解散によって「会議設置は選挙後に先送りになる見通し」(政府関係者)。当然、それだけ負担軽減も手取り増も遅れる。「やる」と言ったそばから自分でちゃぶ台を返しているくせに、外国人政策の厳格化に向けた関係閣僚会議の開催は急ぐ。解散当日となる見通しの23日に開いて具体策を取りまとめ、衆院選でのアピールにつなげる狙いだ。
解散によって、今年4月から実施予定の政策にも暗雲が垂れ込める。昨年末に閣議決定された新年度予算案には、4月からの高校無償化に伴い6174億円を計上。予算審議は停滞必至で、裏付けとなる関連法案の改正も不透明だ。
自動車の購入時にかかる「環境性能割」の廃止などを盛り込んだ税制改正法案も年度内成立は見通せない。家計に直結する身近な話なだけに、気が気でない有権者もいるに違いない。
「真冬の今、解散すること自体が国民生活を考えていない証左です。高市首相が考えているのは政権の安定化だけ。予算審議や政策実施が停滞しようが、知ったことではないのでしょう」(斎藤満氏)
国民生活を置き去りにする「口だけ宰相」は信用できない。
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。