しんぶん赤旗が掲題の記事を出しました。
短い「主張」の中に示された幾つかの数字が日本の惨状、労働者の窮状をよく示しています。
物価上昇率は公表数字に拠れば2・.8%ですが、それは食品や生鮮野菜などを除外したものなので、国民生活の実感とは大いに異なっています。
その一方で米は年間で37%もアップしました。2年前には5キロ2000円ほどが、現在は4000円超となっています。1・37の2乗は約1・9(倍)なので、この上昇率はまさに実感に一致しています。しかし「平時」にこんな異常が起きてよいのでしょうか。
高市政権は軍事費は5兆円超も増やしたのに、生活必需品の高騰には何の手も打とうとしません。2年で主食のコメが2倍にもなれば、海外では「暴動」が起きてもおかしくはありません。多くの野党がそれを問題視しないのも異常なことです。
国民の困窮は無視し、軍事費と大企業への大判振る舞いには熱心なのは「強欲資本主義」の顕れ。それによる搾取の結果がまさに日本の現状です。
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主張 26年経済の課題 強欲資本主義の搾取ただそう
しんぶん赤旗 2026年1月11日
厚生労働省の2024年の国民生活基礎調査によると、生活が「大変苦しい」「やや苦しい」と答えた人の合計は58・9%となりました。特に「大変苦しい」と答えた人は、前年より1・5ポイント増えて28%となっています。
生活が苦しくなっている大きな要因は、物価高とそれに追いつかない賃金にあります。消費者物価指数は、11月に前年同月比で2・9%上昇し51カ月連続の上昇です。
特にうるち米(コシヒカリを除く)が37・0%、チョコレートが26・7%、コーヒー豆が51・6%の値上げなど激しい上昇となっています。
■実質賃金75万円減
これに対して、物価の変動を考慮した実質賃金は、10月に2・8%減で11カ月連続のマイナスです。
この30年を見ても、実質賃金はピーク時の1996年の445万円から2024年の370万円へ年額75万円も減っています。
「失われた30年」の間、日本が成長できない国になった最大の要因は、コストカットを進める財界とそれを応援する政府が賃金が上がらない国にしたことです。
賃金の低下と同時に、累次の消費税増税、社会保障の負担増などで、国内総生産(GDP)の過半を占める消費が伸びませんでした。
その結果、日本のGDPは長期に停滞しています。23年には人口で約3分の2のドイツに抜かれ、世界4位に転落しました。
国際通貨基金(IMF)の予測によると、26年にインドに抜かれ、30年には英国にも抜かれるとされています。1人当たりGDPでは23年に韓国に抜かれ、24年にはスペインとスロベニアにも抜かれています。
■労働分配率は低下
労働者の賃金は上がらない一方、大企業は大もうけをし内部留保をため込んでいます。財務省の25年7~9月期の法人企業統計によると、資本金10億円以上の大企業(金融・保険業を含む全産業)の内部留保は、前年同期を5%上回る581兆円と過去最大となりました。
第2次安倍晋三政権の発足直前となる12年7~9月期と比較すると経常利益は2・8倍に増加、内部留保も1・8倍に増加しています。株価上昇を促す株主還元策の自社株買いは3倍以上に膨れ上がっていますが、平均賃金は21%増にとどまっています。
この根底には、株主や資本家が利益を強奪する労働者への搾取強化があります。
企業が生み出した付加価値のうち、どれだけが人件費として配分されたかを示す労働分配率を企業規模別に見ると24年に中小企業は75・6%となる一方、大企業ではわずか37・4%にとどまります。
労働分配率の推移は、中小企業がほとんど変わらないのに、大企業は12年の50%台から大きく低下しています。
強欲資本主義の搾取をただし、健全な経済成長のためにも、最低賃金1500円の速やかな実施による底上げをはじめ大幅な賃上げとともに、労働時間の大胆な短縮が必要です。
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。