世に倦む日々氏が掲題の怒りの記事を出しました。
同氏は「高市が騙し討ち的に突然解散に出た理由は三点」あるとして、
第一は、統一教会隠しで、年末に韓国が公表した統一教会関連文書で自民党との関係が暴露され、5年前の衆院選で290人もの議員が応援を受け、高市氏の名前が32回も同文書に登場していることが明らかにされました。週刊文春がいち早くその記事を出したこともあり、今後通常国会の予算委では野党の攻勢を受け、高市氏が窮地に陥るのは明らかでした。
第二は、中国との外交失政の責任逃れで、年明け以降中国によるレアアースの禁輸措置が通告され、「今後レアアースの新規契約を結ばない」とされた企業は三菱重工と憶測されますが、対日禁輸の貿易総額を最大限に見込むと年間10・7兆円になるということです。
勿論この規制が三菱重工に留まる保証はなく、対象は幅広いので、この先日本が受ける損害は計り知れません(今から「鉱床」を探すなどは20年先の需要にも間に合いません)。
第三の理由は、「政治とカネ」の醜聞の露見で、高市氏が自身のHPで支持者に政党支部(高市氏が支部長)への献金を呼びかけ、政党支部から高市個人に合計6500万円程の寄付が行われていたことが明らかにされたため、通常国会で徹底的に追及される筈です。
これらの追及を受けて急速に支持率が低落する前にまず衆院選を行い、その勝利を背景に対処しようという魂胆なのでしょうが、選挙で圧勝できるかを含め、追及を躱せるかは別問題で高市氏が考えているほど甘くはありません。
最後の2節では、「中道改革連合」(記事発行の15日時点では方向づけのみ)の発足に向けた立憲と公明の協議が始まったことを取り上げ、「私は昨年から一貫して立憲と公明の中道同盟を唱え、その実現の必要を強調してきた立場」であり、「日本の民主政治にとってきわめて有益で有意味な方向性だと断言できる」と述べた上で、「共産と社民とれいわには一刻も早く党首会談を開催し、中道同盟を選挙で支援する態勢を固めてもらいたい。そうしなければ、またぞろ、左派の選挙は共産とれいわの票の奪い合いとなり、無益な足の引っ張り合いとなり、少数異端勢力の棲み分けのための個性のアピール合戦で惨めに終わる」と警告しています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
卑劣で卑怯で醜穢な不意打ち解散総選挙 - 絶対に高市を勝たせてはいけない
世に倦む日日 2026年1月15日
1/9 夜、高市早苗が読売を使い、通常国会冒頭の 1/23 に衆院を解散する意向を発信した。姑息な不意打ち解散の決行だ。1/27 に公示、2/8 に投票の予定と伝えられている。 投票まで時間がなく慌ただしい。準備する側を閑却し、雪に悩む地方を無視した国民不在の暴挙だ。解散は高市と木原稔が極秘に決め、身内で手駒の読売にリークの手回しをした汚い謀略政治で、自民党内には打診も相談もしていない。翌 1/10、袖にされた格好の麻生太郎が「(冒頭解散は)ないでしょうね」と語り、不満を表明している。高市政権のゴッドファーザーである麻生太郎は立場を丸潰れにされた。選挙結果にもよるが、遺恨が残る可能性がある。その後、高市は無言のままマスコミを通じて着々と既成事実を固め、1/14 に与党幹部に伝達、1/19 に本人が会見で解散の大義名分を説明する進行となった。維新の吉村洋文と参政の神谷宗幣は解散を歓迎、国民の玉木雄一郎は動揺している.
高市が騙し討ち的に突然解散に出た理由は三点あり、1/12 の報道1930で佐藤千矢子が端的に整理して説明している。第一は、統一教会隠しだ。年末に韓国の報道を通じて統一教会と自民党との関係が暴露され、5年前の衆院選で290人もの議員が応援を受け、高市早苗の名前が32回も登場している事実が発覚した。衝撃的なニュースであり、通常国会の予算委で野党の攻勢を受け、高市が窮地に陥って支持率を落とす進行になるのは明白だった。国内でも文春が記事を出し、長島昭久が統一教会の元信者であり、何と合同結婚式まで挙げていた事実をスッパ抜いている。正月の世間を騒然とさせ、通常国会で追及と解明が進むことが期待されていた。私は、長島昭久と同じ経歴で秘密を隠している現職議員は数多くいると想像する。自民党だけではないだろう。維新や参政にも必ずいるし、国民にもいる。立憲にもいるはずだ。長島昭久や萩生田光一並みの幹部クラスがいるに違いない。
第二は、中国との外交失政の責任逃れだ。1/6、中国商務部が軍民両用物資の日本輸出について規制強化策を発表、恐れていたレアアースの禁輸措置に踏み込む局面となった。当初は、これはブラフで、中国は本当にレアアース禁輸には出ないだろうという楽観論もあったが、1/10 の毎日の報道では、日本の一部企業が中国の国有企業から今後はレアアースの新規契約を結ばないと方針を伝えられたとある。懸念は事実となった。この一部企業は三菱重工ではないかと憶測されている。木内登英がすぐにNHKのニュースに登場、3か月で6600億円の経済損失という試算を示した。中国の言う軍民両用品目を広く捉え、対日禁輸の貿易総額をマキシマムに見込むと年間10.7兆円になると分析している。中国がレアアースを禁輸した場合の影響は大きく、自動車・電子部品・工作機械など日本経済を支える主力産業を直撃、部品のボトルネックによって製品が生産できなくなる危機的事態に遭遇する。
この問題について産業界から不安の声が広がり始め、その声を掬い上げるように、宮本雄二が 1/8 の報道1930で高市の対中強硬外交を批判、方向修正を諫言する場面があった。マスコミに出演する中国問題の専門家なる論者は、従来、中国を叩いて日本側を擁護するだけだったが、やや風向きが変わった印象を受ける。中国ビジネスで打撃を被る企業経営者から宮本雄二に届く声がよほど切実なのだろう。本来なら、今頃はこのレアアース問題で国内は侃々諤々となっていて、通常国会で責任追及されて炎上する政局が出現し、高市内閣の支持率が急落する展開になっていたはずだ。中国がレアアース弾を放った後、12月にはすっかり消えていた「発言撤回が必要」の声が息を吹き返し、再び有力な言論となってX空間で浮上していた。高市が急遽解散策に転じたのは、台湾発言とレアアースの問題がきわめて大きかったに違いない。解散は、この問題を隠して世間の関心を薄める狙いの奸策だ。
レアアースについては、今年、南鳥島沖の深海6000mの海底からの試掘を開始、2030年頃に商用採掘を始めるという情報が出ている。「商用採掘」という言葉に注意が必要で、これは採算ベースに乗った国産品供給の達成の意味ではない。その実現には高い技術的障壁があり、20年先とも30年先とも言われている。そもそも、前回、中国が日本にレアアース禁輸に出たのは2012年で、尖閣問題が起きたときの対抗措置として講じられた。以来、日本はレアアース入手多角化を国策で強力に推進し、南鳥島沖の海底調査と採掘計画もその一環で、幾度もマスコミが経産省の資料映像を紹介してきた。陣頭指揮で発破をかけたのが安倍晋三で、脱中国を絶叫して官僚の尻を叩き、経産省に事業予算を付けまくったのがこの10年の経過に他ならない。挙句、採算化の見通しが立たず、中国から輸入するしかないという結論に至った。安倍側近の元経産官僚で事業に直接携わった細川昌彦がそう語っていた。
第三の理由は、いわゆる「政治とカネ」の醜聞の露見である。昨年12月の国会で、高市が支部長を務める政党支部へ上限を超えた企業献金が行われた疑惑の質問を受けた折、高市は答弁で自身への献金ではないと釈明していた。が、実態はそうではなく、自身のHPで支持者に政党支部への献金を呼びかけ、政党支部から高市個人に合計6474万円の寄付が行われていた事実が指摘された。1/8 の共同の報道である。通常国会では徹底追及を受けて炎上する羽目になっていただろう。政治資金問題というのは、一見、政治の表面の議論では大きな関心を惹かず、政治番組の話題にならず、政治を動かす動因として認識されにくい。だが、過去2回の国政選挙で自民党が負け続け、議席を減らし続けた要因は、裏金問題への国民の怒りの噴出だった。コロナ禍以降、国民生活は止まることにない物価高で窮乏化の一途を続けている。簡単な表現をすれば、お金の恨みが政治の選択に反映してきたのが、2年間の国政選挙の結果だった。
①統一教会問題隠し、②レアアース問題責任逃れ、③政治資金疑惑逸らし、この三点が解散の理由と動機と考えられる。卑劣な政治だ。年末から年始にかけて高市は電話世論調査をかけていて、解散総選挙した場合の票の動きを周到に確認していた。X上にはその不穏な動きが観測されていて、解散が近いという空気感が醸し出されていた。安倍晋三の手法そのものだ。高市政権が発足した10月下旬、マスコミは70%とか80%の支持率を与えていて、私は、高市はすぐに解散総選挙に出るだろうと予測、危機感と焦燥感を記事に書いた。そして、対抗策として立憲と公明を核にした選挙態勢の構築に至急着手することを訴えていた。高市がすぐに解散総選挙に出られなかったのは、11/7 の台湾有事発言の後、日中間の緊張がエスカレートし、発言への批判を封殺して正当化と前提化を固める対処に追われたからで、余裕がなかったからである。中国側の対応の拙さによって日本国内の中国憎悪は増幅され、高市の支持率が逆に上がる環境となった。
高市が選挙に勝てば、台湾有事発言は日本国民が承認したという結果の意味になり、正当性の根拠を得、台湾有事に自衛隊が出撃するという軍事政策が正式に計画・実行されるところとなる。安倍晋三と麻生太郎が唱えていた「台湾有事=日本有事」のテーゼが、右翼の願望や標語のレベルではなく、防衛省・自衛隊が実際に動く国策のプログラムになる。現時点の世論では批判が小さくないスパイ防止法も、選挙勝利後にすぐに法案を上程して可決・成立させるだろう。認知戦というカテゴリーで定義づけて当局が判断する軍事的国益を論拠に、ネット上の市民の言論を取り締まる統制に出るだろう。見せしめに「中国のスパイ」と嫌疑をかけてアカウント停止に追い込むはずだ。陰謀論者と謗られながらオオカミ少年の如く警鐘を鳴らし続けたところの、1)徴兵制、2)核武装、3)靖国国営化が、勝利後の高市政権で次々と実施されるだろう。当然ながら、軍事費をさらに増大し、また財政破綻を回避する名目で、消費税の引き上げと社会保障の削減があるだろう。
すでに議席予想が出回っていて、高市の高支持率を背景に、自民党が絶対安定多数の261議席以上を獲得するという憶測も出ている。文春の記事では、自民党が40議席以上増やす趨勢とある。高市の狙いは、参院で法案が否決されても衆院で再可決できる3分の2、すなわち与党で311議席以上で、玉木国民も一挙に与党に取り込む思惑だろう。投票日まで時間が短く、高市の解散表明、冒頭解散、公示、記者クラブ主催党首討論会、各民放番組の党首討論会と日程が続き、その間に、序盤、中盤、最終盤とマスコミの情勢調査の数字が矢継ぎ早に放たれる。議席予想に耳目が集まる。あれよあれよと言う間に日程が消化され、まともな政策論争もなく公約の吟味検証や批判もないまま、表面を撫でた退屈なテレビ報道が並んで投票日を迎える。上に挙げた三つの問題は高市の急所であり、選挙の致命傷になる論点だけれど、そこに焦点を当てて衝くマスコミはなく、高市に忖度して三猿の態度を貫徹したまま短期日程を終えるだろう。松原耕二も、大越健介も。
絶望的な気分で事態を見守る中、1/14、立憲と公明が新党結成を視野にした協議を始めるという報道がやっと出た。前段で少し触れたとおり、私は昨年から一貫して立憲と公明の中道同盟を唱え、その実現の必要を強調してきた立場であり、率直にこの動きを歓迎する。立憲と公明は結党の原点も異なり、理念も体質も異なり、全く異質の政党であって、政党政治の本来のあり方からすれば両党が新党結成する展開は逸脱である。数合わせの野合の誹りを受けて当然だ。だが、この新党結成に理念が不在かと言えばそうではなく、日本の民主政治にとってきわめて有益で有意味な方向性だと断言できる。と言うより、戦争に突入する高市政治を阻止するにはこの戦略しかない。立憲と公明が全国小選挙区で高市対抗の候補を立て、他の左派野党が協力して票を流し込む布陣を作り、その構図でのシミュレーションをマスコミに出させて世論を興すことだ。高市圧勝の想定に揺らぎが生じるだろう。
共産と社民とれいわには一刻も早く党首会談を開催し、中道同盟を選挙で支援する態勢を固めてもらいたい。そうしなければ、またぞろ、左派の選挙は共産とれいわの票の奪い合いとなり、無益な足の引っ張り合いとなり、少数異端勢力の棲み分けのための個性のアピール合戦で惨めに終わる。高市を敗北させることを目標に設定し、そのためにあらゆる結集の努力をすることだ。できれば、中道同盟の看板となるシンボルを立てて、有権者への説得力と影響力を作る政治のエンジニアリングをお願いしたい。高市は内心焦っている。トランプの西半球戦略シフトが明確化し、G2構想が浮上してきたため、反共CIAと結託してアメリカ政治(議会とホワイトハウス)をそこから引き戻す必要があるのだ。元の基本策である台湾有事の戦争路線にアメリカを軌道回帰させるため、選挙で圧勝して権力の地盤固めをしなければならないのであり、習近平とトランプを牽制し、自己(反共反中右翼)のレゾンデートルの生き残りを図り、PRC打倒の陣営を再構築したいのである。
まさに統一教会と日本会議の凶悪な野望そのもの。
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。