2026年1月15日木曜日

選挙で高市内閣を打倒/内閣支持率風向きに重大変化/高市内閣弱体化大作戦

 植草一秀氏の掲題の3つの記事を紹介します。
 14日夜、高市首相が初めて「冒頭解散」に言及しました。
 国会冒頭解散説は9日午後11時に読売新聞電子版が報じました。高市首相サイドからの情報リークで、情報発信源は今井尚哉内閣官房参与ならびに高市首相本人であると推察されます。今井尚哉氏は安倍政権時代 首相秘書官を務め晋三氏の懐刀であった人で、現在は高市内閣の内閣官房参与です。
 真冬の総選挙は議員・運動員の負担は勿論、積雪時の投票所行き自体も困難を伴うので避けるのが普通ですが、敢えてその時期を選ばざるを得なかった最大の理由は、韓国から流出した統一協会文書を週刊文春が全頁(3200頁)入手して報じ始めているためで、当然高市氏自身が統一協会と深くかかわっていることも記載されています。それを1月の通常国会で追及されれば内閣支持率は急落して、とても解散・総選挙など打てない状況になるからです。
 いずれにしても「党利党略解散」というよりも、高市氏自身の「個利個略解散」であることは間違いがありません。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
選挙で高市内閣を打倒
                植草一秀の「知られざる真実」 026年1月14日
衆議院解散・総選挙が挙行される。
衆院解散は首相の専権事項と言われるがそのような規定は日本の法体系に存在しない。
日本国憲法における衆院解散の規定は第7条と第69条の二つ。
69条は衆議院で内閣不信任案が可決されたときに衆議院が解散される可能性があることを規定している。
7条は天皇の国事行為として衆議院解散を規定している。
7条は69条に基いて解散が行われる場合の天皇の国事行為を定めたものと考えられる。

ところが、7条の国事行為が内閣の助言と承認によって行われると規定されていることから、歴代内閣が7条規定を悪用して衆議院解散を実行してきた。
衆議院の任期が4年であるのに、任期の半ばで内閣が自己に有利なタイミングで総選挙を挙行するために憲法7条を悪用してきた。
このことから内閣総理大臣に衆議院解散権があるかのような説明がなされるが、あくまで一つの解釈に過ぎない。
自己都合による衆議院解散は権力の濫用であるとの見解は有力で、憲法に権力濫用を防ぐための明文の規定を置くべきとの主張もある。
首相に衆議院を解散する「専権」があるというのは一種の俗説である。

衆議院の新しい任期が始まって1年3ヵ月も経過していない。
総選挙を実施するには600億円もの費用がかかる。
政治を前に進めなければならないときに予算成立を先送りしてまで衆議院を解散する必然性はない。
高市首相も当初は通常国会冒頭での解散を想定していなかったと見られる突如状況が変化して衆議院解散が強行されることになったが、その背景に重大な事情があったと見られている。

韓国で統一協会に対する追及が行われており、その余波で統一協会の実態を明らかにする文書が噴出した。
すでに内容の一部が漏出しているが、統一協会と自民党との深い癒着がされているとされる。
高市首相の名前も多数登場するとのこと。
通常国会の予算委審議で自民党と統一協会の癒着、ならびに高市首相と統一協会のつながりが厳しく追及される可能性が高い。
その国会論戦に耐えられないと想定されることから、急遽総選挙を挙行することにしたと見られている。政治の私物化と言うほかない。

任期が1年余しか経過していないなかで600億円の費用をかけて、いま総選挙を行わなければならない急迫不正の事態であるとは言えない。
高市内閣自体が予算の早期成立を期すとしてきたのではないか。メディアが高市内閣支持率が高くなるように工作してきたと見られるが、高市内閣高支持率はフェイクと思われる

日本政治に三つの重要課題がある。
この重要課題に高市内閣がどう向き合っているのかを冷静に考えるべきだ。
第一は政治とカネの浄化。
政党助成金制度は企業団体献金禁止を前提に創設された。
したがって企業団体献金を完全に禁止すべきだ。この問題に高市内閣は完全に背を向けている。高市首相自身が巨額の政治資金を集めていることも明らかにされている。

第二は日本の平和と繁栄の維持。
そのためには近隣諸国と友好関係を確立することが何よりも重要。
高市首相は中国との友好関係の蓄積を根底から破壊する暴論を吐いて日中関係を最悪の状況に転落させた。

第三は財政政策の改革。
日本財政は20年度に放漫財政の極致に至った。利権補助金バラマキの惨状を呈した。
利権バラマキを排し、税負担激増を緩和するべきだ。
20年度から25年度に税収が年額で20兆円も膨張したこれを国民に還元すべき。
消費税率5%を直ちに実施すべきだ。

この三つの重要課題に完全に逆行する高市内閣には衆院総選挙で厳しい審判を下さなければならない。

続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」4308号
「選挙は実現可能な最善を選択」 でご高読下さい。
年初のこの機会にメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」ご購読をぜひお願いします。https://foomii.com/00050
                  (後 略)


内閣支持率風向きに重大変化
               植草一秀の「知られざる真実」 2026年1月14日
通常国会召集日を1月23日に決定した時点では通常国会冒頭での衆院解散の可能性は排除されていたと見られる。
この日程で衆院解散・総選挙を挙行すれば26年度予算の年度内成立が不可能になるからだ。
内閣支持率が高い間に解散・総選挙を打つとしても、予算を成立させてから、あるいは、各種立法措置を終了した通常国会会期末での決断でよいはずだった。
このシナリオで動いていたと考えられる。

このなかで、1月9日午後11時に、突然、通常国会冒頭での解散検討が報じられた。
報じたのは読売新聞。高市首相サイドからの情報リークと見られると記述した。
ジャーナリストの森功氏らが明らかにした取材結果等を踏まえると、情報発信源は今井尚哉内閣官房参与ならびに高市首相本人であると推察される。
官邸には今井氏と同じ経産省官僚の佐伯耕三氏もおり、木原稔官房長官、今井-佐伯ラインが主導して冒頭解散戦術が打ち立てられているようだ。
1月9日記事は「決断」ではなく「検討」。確定ではなく、高市首相サイドが観測気球を上げたものと言える。だが、解散風は吹き出せば止めるのは困難になる

首相サイドが解散を示唆して取り下げれば逆に窮地に追い込まれる
08年に首相就任直後の解散・総選挙を宣言した麻生太郎首相が解散を撤回して09年総選挙で大敗、野党転落した事実が浮かび上がる。
ここまで解散風を吹かせた上で、中止しますは自傷行為に近い。

そこで浮上するのが、当初の想定になかった通常国会冒頭解散がなぜ急浮上したのかという疑問。物価高対策が最優先だとしてきた。政策を円滑に実施するには予算の年度内成立が必要不可欠。2ヵ月近い政治空白を生み出すことは迅速な政策対応に逆行する。しかも、衆議院は前回選挙から1年3ヵ月も経過していない。総選挙挙行には600億円もの国費がかかる。
支離滅裂で大義名分もない解散・総選挙に突き進まねばならない事情は何か。疑問はおのずからこの点に集中する。

その理由が明らかにされている。最大の問題は統一協会文書。韓国で統一協会に対する刑事責任追及が行われている。そこから重大資料が噴出している。
週刊文春が全頁を入手して報じ始めている。自民党と統一協会の抜き差しならぬ関係が改めて暴露される
高市首相自身が統一協会と深くかかわっているとの証左も示されている。
通常国会で追及されれば内閣支持率は急落。とても解散・総選挙など打てない状況に移行する。

このことを今井、佐伯らの官邸官僚が懸念して、通常国会冒頭での解散を高市首相に強く進言したとの推察が存在する。今井、佐伯両氏は安倍晋三内閣時代の官邸官僚。
高市氏は長期政権を実現した安倍晋三氏の威光を利用し、安倍氏の強運にあやかろうとしていると見られる。
そのために、今井、佐伯氏を官邸に呼び寄せて陣頭指揮にあたらせていると見られる。
だが、真相は千里を走る。
「統一協会隠し解散」の真相が主権者国民に周知されることは確実だ。このことによって流れは転換する。公明が反高市を鮮明にすれば自民勝利の方程式は根底から揺らぐことになる。

続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」4307号
「統一協会隠し解散」という真相 でご高読下さい。
                  (後 略)


高市内閣弱体化大作戦
               植草一秀の「知られざる真実」 2026年1月13日
いま大事なことは高市内閣を弱体化させること。
高市首相はメディアが創作する高市内閣高支持率に乗って自民議席増大を図る。
しかし、そうはいかんざき。神崎代表はいないが斉藤代表が立ちはだかる。
高市自民が勝利できるかどうかは公明の対応にかかる。公明が立民と連携すると自民と伯仲の戦いになる

自民と立民+公明の24年衆院選、25年参院選での比例代表得票率は以下のとおり(単位:%)。
24年衆院選  自民 26.8  立公 32.1
25年参院選  自民 21.7  立公 23.8
立公合計は自民よりも多い。

衆院議員定数は465で小選挙区289、比例176。小選挙区の結果が勝敗を分ける。
自民は289の選挙区の大多数に候補者を擁立するのではないか。
維新、国民、保守、参政、みらいの「ゆ党」グループが小選挙区に候補者を擁立すると自民と競合する。
他方、立民と公明が全面的な選挙協力を行うと自民を上回る票を得る可能性がある
立民政策に問題は多いが、高市自民にブレーキをかけることを目標にするなら背に腹は代えられない。反自民小選挙区共闘を展開すべきだ。
共産、れいわ、社民も小選挙区では「反自民共闘」に参画するべきだ

なぜ、高市内閣にブレーキをかけるべきであるのか。三つある。
第一は政治とカネ問題に背を向けていること。
高市氏が首相に就任した契機は自民の「解党的出直し」だった。
自民の金権腐敗を是正することが出発点だった。
統一協会と自民との関係も清算されていない。
高市氏自身が統一協会とかかわりを有してきたとの新資料も報じられている。
公明は企業団体献金規制強化を提案したが高市氏が拒絶。
その公明が反高市色を強めるのは当然の帰結だろう。

第二は高市氏の軍拡路線。
日本は中国との平和友好関係を強化すべきだ。それが日本の平和と繁栄をもたらす。
ところが、高市氏は「台湾有事で戦艦が使われ、武力の行使をともなうものであるなら、どう考えても存立危機事態になり得るケース」と述べた。
「存立危機事態」は「集団的自衛権行使の要件」であり、平たく表現すれば「中国に宣戦布告する」こと。高市氏は軍拡大推進である。高市内閣が日本を戦争に誘導する可能性が高い。

第三は利権財政主義。
高額療養費を大改悪して大資本への利権補助金をバラまく財政を「責任ある積極財政」と言わない。
利権補助金を全廃して社会保障を手厚くする「国民本位の財政運営」が求められている。
高市首相が600億円も散財する総選挙を強行するなら、日本の主権者は反自民で勝利できる小選挙区候補者に投票を一本化すべきだ。自民を敗北に導くことは不可能でない

続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」4306号
 「高市啄木内閣への勤務評定」 でご高読下さい。
                  (後 略)